JPH08306064A - 光学的情報記録再生装置 - Google Patents

光学的情報記録再生装置

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JPH08306064A
JPH08306064A JP7107481A JP10748195A JPH08306064A JP H08306064 A JPH08306064 A JP H08306064A JP 7107481 A JP7107481 A JP 7107481A JP 10748195 A JP10748195 A JP 10748195A JP H08306064 A JPH08306064 A JP H08306064A
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JP
Japan
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optical
total reflection
light
information recording
optical system
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JP7107481A
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Moritoshi Miyamoto
守敏 宮本
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光量低下やスポット形状悪化の発生を防ぐこ
とができ、良好な記録再生を行うことのできる光学的情
報記録再生装置を提供する。 【構成】 照射光学系中の半導体レーザ1から発せられ
る光束を入射光路を経て可動ヘッド部10へと入射さ
せ、可動ヘッド部10中の対物レンズで絞って光学的情
報記録媒体に光スポットとして照射し且つ記録媒体上の
光スポットからの光束を可動ヘッド部10から反射光路
を経て検出光学系中の光検出器7に投影する光ヘッドを
有し、照射光学系からの光束の照射により記録媒体に対
し情報を記録し及び/または記録情報を再生する光学的
情報記録再生装置において、光ヘッドは全反射光学素子
たる平行シフトプリズム8を有しており、該平行シフト
プリズム8は誘電体プリズム基材の外面に誘電体保護膜
を付してなる2つの全反射面を有しており、該全反射面
へはP偏光が入射する様にされている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光学的情報記録媒体に
情報を記録し、該記録媒体に記録された情報を再生し及
び/又は該記録媒体に記録された情報を消去する光学的
情報記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明の背景】従来、光を用いて情報の
記録、再生を行なう情報記録媒体としてディスク状、カ
ード状、テープ状等の各種の形態のものが知られてい
る。これら光学的情報記録媒体には記録及び再生の可能
なものや再生のみ可能なもの等がある。記録可能な媒体
への情報の記録は、記録情報に従って変調され微小スポ
ット状に絞られた光ビームで情報トラックを走査するこ
とにより行なわれ、光学的に検出可能な情報ビット列と
して情報が記録される。
【0003】又、記録媒体からの情報の再生は、該媒体
に記録が行なわれない程度の一定のパワーの光ビームス
ポットで情報トラックの情報ビット列を走査し、該媒体
からの反射光又は透過光を検出することにより行なわれ
る。
【0004】上述した記録媒体への情報の記録、再生に
用いられる光ヘッドは、記録媒体に対しその情報トラッ
ク方向及び該方向を横切る方向に相対的に移動可能とさ
れており、この移動により光ビームスポットの情報トラ
ック走査が行なわれる。光ヘッドにおける光ビームスポ
ットの絞り込み用レンズとしては、例えば対物レンズが
用いられる。この対物レンズはその光軸方向(フォーカ
シング方向)及び該光軸方向と記録媒体の情報トラック
方向との双方に直交する方向(トラッキング方向)に夫
々独立して移動することができるように光ヘッド本体に
保持されている。このような対物レンズの保持は、一般
に弾性部材を介して成され、対物レンズの上記2方向の
移動は一般に磁気的相互作用を利用したアクチュエータ
により駆動される。
【0005】ところで、上述した光学的情報記録媒体の
うちカード状の光学的情報記録媒体(以下、光カードと
称する)は、小型軽量で持ち運びに便利な比較的大容量
の情報記録媒体として今後大きな需要が見込まれてい
る。
【0006】ここで、光学的情報記録方法を図6に示す
光ヘッド光学系の概略図を用いて説明する。
【0007】図6において、2は光源たる半導体レーザ
であり、この例ではトラックに垂直の方向に偏光してい
る830nmの波長の光を発する。また、3はコリメー
タレンズ、4はビーム整形プリズム、11は光束分割の
ための回折格子、12は偏光ビームスプリッタである。
更に、15は1/4波長板、23はミラー、16は対物
レンズ、6aは球面レンズ、6bはシリンドリカルレン
ズ、7は光検出器を示す。光検出器7は、2つの受光素
子7a,7c及び4つに分割された受光素子7bから構
成されている。
【0008】半導体レーザ2から発せられた光ビーム
は、発散光束となってコリメータレンズ3に入射する。
そして、該レンズにより平行光ビームとされ、さらにビ
ーム整形プリズム4により所定の光強度分布、つまり円
形の強度分布を有するビームに整形される。その後、回
折格子11に入射し、該回折格子11により有効な3つ
の光ビーム(0次回折光及び±1次回折光)に分割され
る。この3つの光束は、偏光ビームスプリッタ12にP
偏光光束として入射する。偏光ビームスプリッタ12に
入射したP偏光は100%近く透過する。
【0009】次いで、前記3つの光束は1/4波長板1
5を透過する際に円偏光に変換され、ミラー23で反射
され、対物レンズ16によって光カードC上に集束され
る。この集束された光が図6に示したように、3つの微
小ビームスポットS1 (+1次回折光)、S2 (0次回
折光)、S3 (−1次回折光)である。S2 は記録、再
生、AF制御に用いられ、S1 とS3 はAT制御に用い
られる。光カードC上におけるスポット位置は、光ビー
ムスポットS1 ,S3 は隣接するトラッキングトラック
T上に位置し、光ビームスポットS2 は該トラッキング
トラック間の情報トラック上に位置している。かくし
て、光カードC上に形成された光ビームスポットからの
反射光は、再び対物レンズ16を通って平行光束とさ
れ、ミラー23で反射され、1/4波長板15を透過す
ることにより入射時とは偏光方向が90°回転した光ビ
ームに変換される。そして、偏光ビームスプリッタ12
にはS偏光ビームとして入射し、100%近く反射さ
れ、検出光学系に導かれる。
【0010】前記検出光学系では、球面レンズ6aとシ
リンドリカルレンズ6bとが組み合わされており、この
組み合わせにより非点収差法によるAF制御が行なわれ
る。光カードCから反射した3つの光束は前記検出光学
系によりそれぞれ集光され、光検出器7に入射して、3
つの光スポットを形成する。受光素子7a,7cは前述
の光スポットS1 ,S3 の反射光を受光し、これら2つ
の受光素子の出力の差を用いてAT制御が行なわれる。
また、4分割の受光素子7bは光スポットS2の反射光
を受光し、その出力を用いてAF制御が行なわれ且つ記
録情報が再生される。
【0011】ところで、以上の様な光ヘッド光学系を、
図6に示されている様に、固定部と可動部とに分け、該
可動部のみを矢印に示す様に移動させることにより、光
ビームスポットS2 で情報トラックの走査を行うことが
できる。この様な分離型の光ヘッドでは、可動部の移動
量は、光カード1の縦方向の長さ程度は必要であり、通
常100mm程度である。
【0012】上記分離型光ヘッドの場合には、可動部の
位置によって光路長特に回折格子11から可動部、光カ
ードC及び再び可動部を経て光検出器7へと至る光路長
が変化する。この光路長の変化は可動部の移動量の略2
倍であり、このため光学系の光軸ずれ防止に要求される
精度が厳しく、各部品の精度及びこれらの組立て精度が
厳しくなり、部品加工及び組立てに要する時間及び労力
が大きく、低コスト化が困難である。
【0013】また、上記光軸ずれが大きくなると、2つ
のAT制御用光束のうちの一方だけに、対物レンズ16
等の光学部品の有効径によるケラレが発生し、ATオフ
セットが生じてしまう。
【0014】そこで、この様な光束ケラレの発生及びA
Tオフセットの発生の少ない光学的情報記録再生装置と
して、図7に示されるようなものが考えられる。図7の
(a)は光学的情報記録再生装置の光ヘッドの概略平面
図であり、図7の(b)はその部分概略正面図である。
【0015】図7において、1は固定ヘッド本体であ
り、該固定ヘッド本体1には、半導体レーザ2、コリメ
ータレンズ3、ビーム整形プリズム4及び絞り5からな
る照射光学系と、センサレンズ6及び光検出器7からな
る検出光学系とが含まれている。固定ヘッド本体1は本
体フレーム9に固定されている。8は平行シフトプリズ
ムであり、該平行シフトプリズム8は第1支持体20に
取付けられており、該第1支持体20は第2支持体17
に取付けられており、該第2支持体17は支持部材9a
に取付けらており、該支持部材9aは本体フレーム9に
固定されている。10は可動ヘッド部であり、該可動ヘ
ッド部10には回折格子11、偏光ビームスプリッタ1
2、反射プリズム13,14、1/4波長板15、対物
レンズ16からなる光学系が含まれている。対物レンズ
16の下方には光カードCが配置されていて、可動ヘッ
ド部10は光カードCのトラック方向即ち矢印Xの方向
に移動可能とされている。
【0016】以上の様な構成において、固定ヘッド本体
1の照射光学系から出射した光束は、入射光路を経て可
動ヘッド部10へ入射し、回折格子11により分割され
通過し、偏光ビームスプリッタ12にP偏光として入射
して通過し、反射プリズム13によって、直角に偏向さ
れ、1/4波長板15及び対物レンズ16を経由して光
カードCに収束入射する。
【0017】そして、その入射光束は、光カードCで反
射され、対物レンズ16、1/4波長板15及び反射プ
リズム13を経て、偏光ビームスプリッタ12にS偏光
として入射し反射され、反射プリズム14により反射さ
れて、反射光路を経て平行シフトプリズム8に到達す
る。ここで、反射光路と入射光路とは平行であり且つ距
離Bだけ隔てられている。
【0018】平行シフトプリズム8に到達した光束は、
該平行シフトプリズム8の2つの全反射面に対しいずれ
もS偏光として入射し反射され、平行シフトされる。こ
の平行シフト光束は、入射光路とは平行であり且つ距離
A(>B)だけ隔てられており、検出光学系へと入射す
る。
【0019】以上の様な光ヘッド光学系によれば、回折
格子11と対物レンズ16との距離を可動部移動によら
ず一定となすことができ且つ該距離を小さくすることが
できる。また、以上の様な光ヘッド光学系によれば、固
定ヘッド本体1の照射光学系の光軸と検出光学系の光軸
との距離Bが大きくなっても、入射光路と反射光路との
間隔Bを短いままに維持することができ、かくして可動
ヘッド部10の小型軽量性が維持される。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】ところで、本来、全反
射光学素子の全反射面としては基材の外面を研摩した状
態のものを無コートで用いるのが理想であるが、経時変
化等による全反射面の特性劣化を防ぐためには、全反射
面に保護膜を付与するのが望ましい。
【0021】しかしながら、上記図7に関し説明した様
な従来の光学的情報記録再生装置で用いている平行シフ
トプリズム8の様な全反射を利用して反射させる部材の
全反射面に保護膜を付与すると、反射後の光束は光量低
下が見られたりスポット形状の悪化が発生したりした。
【0022】本発明は、以上の如き問題に鑑み、光量低
下やスポット形状悪化の発生を防ぐことができ、良好な
記録再生を行うことのできる光学的情報記録再生装置を
提供することを目的とするものである。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記目
的を達成するものとして、照射光学系からの光束を絞っ
て光学的情報記録媒体に光スポットとして照射し且つ前
記記録媒体上の光スポットからの光束を検出光学系に投
影する光ヘッドを有し、前記照射光学系からの光束の照
射により前記記録媒体に対し情報を記録し及び/または
記録情報を再生する光学的情報記録再生装置において、
前記光ヘッドは全反射光学素子を有しており、該全反射
光学素子は基材の外面に保護膜を付してなる全反射面を
有しており、該全反射面へはP偏光が入射する様にされ
ている、ことを特徴とする光学的情報記録再生装置、が
提供される。
【0024】本発明の一態様においては、前記全反射光
学素子の基材及び保護膜はいずれも誘電体からなる。
【0025】本発明の一態様においては、前記照射光学
系からの光束は半導レーザから発せられるものである。
【0026】本発明の一態様においては、前記光ヘッド
は前記照射光学系及び前記検出光学系を含む固定部と該
固定部に対し移動可能で対物レンズを含む可動部とから
構成されている。
【0027】本発明の一態様においては、前記全反射光
学素子は前記固定部に配置されている。
【0028】本発明の一態様においては、前記全反射光
学素子は前記照射光学系と前記可動部との間の光路中に
配置された平行シフトプリズムである。
【0029】本発明の一態様においては、前記全反射光
学素子は前記可動部に配置されている。
【0030】本発明の一態様においては、前記可動部は
偏光ビームスプリッタを含んでおり、前記全反射光学素
子は前記偏光ビームスプリッタと前記固定部の照射光学
系または検出光学系との間の光路中に配置されている。
【0031】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
しながら詳細に説明する。
【0032】図1は本発明による光学的情報記録再生装
置の第1の実施例の光ヘッドの概略平面図であり、図2
はその概略正面図である。
【0033】図1及び図2において、1は固定ヘッド本
体であり、該固定ヘッド本体1には、半導体レーザ2、
コリメータレンズ3、ビーム整形プリズム4及び絞り5
からなる照射光学系と、センサレンズ6及び光検出器7
からなる検出光学系とが含まれている。固定ヘッド本体
1は本体フレーム9に固定されている。8は平行シフト
プリズムであり、該平行シフトプリズム8は第1支持体
20に取付けられており、該第1支持体20はP方向回
動位置調整可能な様にビス止めにより第2支持体17に
取付けられており、該第2支持体17はQ方向回動位置
調整可能な様にビス止めにより支持部材9aに取付けら
ており、該支持部材9aは本体フレーム9に固定されて
いる。10は可動ヘッド部であり、該可動ヘッド部10
には回折格子11、偏光ビームスプリッタ12、反射プ
リズム13,14、1/4波長板15、対物レンズ16
からなる光学系が含まれている。対物レンズ16の下方
には光カードCが配置されていて、可動ヘッド部10は
光カードCのトラック方向即ち矢印Xの方向に移動可能
とされている。
【0034】以上の様な構成において、固定ヘッド本体
1の照射光学系から出射した光束は、平行シフトプリズ
ム8に到達し、その対向する2つの全反射面で全反射さ
れる。この2つの全反射面は、プリズム8のガラス基材
の研摩面上に保護膜を付したものからなる。これら2つ
の全反射面へは、光束はいずれもP偏光として入射す
る。
【0035】該平行シフトプリズム8の2つの全反射面
により平行シフトされた光束は、入射光路を経て可動ヘ
ッド部10へ入射し、回折格子11により分割され通過
し、偏光ビームスプリッタ12にP偏光として入射して
通過し、反射プリズム13によって、直角に偏向され、
1/4波長板15及び対物レンズ16を経由して光カー
ドCに収束入射する。
【0036】そして、その入射光束は、光カードCで反
射され、対物レンズ16、1/4波長板15及び反射プ
リズム13を経て、偏光ビームスプリッタ12にS偏光
として入射し反射され、反射プリズム14により反射さ
れて、反射光路を経て検出光学系へと入射する。
【0037】ここで、反射光路と入射光路とは平行であ
り且つ距離Bだけ隔てられている。また、照射光学系か
ら平行シフトプリズム8へと入射する光束の光軸と反射
光路とは距離A(>B)だけ隔てられている。
【0038】以上の様な本実施例においては、平行シフ
トプリズム8の2つの全反射面がプリズムのガラス基材
の研摩面上に保護膜を付したものからなることで、経時
変化等による特性劣化を防ぐことができる。更に、2つ
の全反射面への入射光束がいずれもP偏光であるので、
光量が低下したりスポット形状が悪化したりすることが
ないという優れた作用効果が得られる。
【0039】図3は、全反射面に入射する光束の反射の
様子を示す模式図である。図3の(a)は全反射面に対
しP偏光光束が入射した場合を示し、図3の(b)は全
反射面に対しS偏光光束が入射した場合を示す。
【0040】プリズムの全反射面は基材50の外表面に
保護膜52を付してなるものとする。また、入射光に対
するプリズム基材50の屈折率をNとし保護膜52の屈
折率をnとし、プリズム基材50と保護膜52との境界
を第1面とし保護膜52と空気層との境界面を第2面
とし、第1面における入射角をα1 屈折角をα1 ’と
する。第1面と第2面とが平行であるとすると、第
2面における入射角もα1 ’となる。またスネルの法則
により、第1面においては、Nsinα1 =nsin
α1 ’であり、第2面においては、nsinα1 ’=
sinα2 ’(ここで、α2 ’を第2面での屈折角とす
る)。仮に、N=1.5とし、α1 =45°とすると、
Nsinα1 =1.06>1となり、nsinα1 ’=
sinα 2 ’=1.06>1となる。この式を満たす様
なα2 ’は存在しないので、第2面で全反射がなされ
ることが分かる。従って、保護膜52を付与することに
より、全反射面が第1面から第2面へと移動することに
なる。
【0041】次に、第1面及び第2面における反射
率を調べてみる。
【0042】プリズム基材50及び保護膜52は誘電体
であると仮定すると、境界における電磁波の反射及び屈
折について表したフレネルの式は、次の様な簡単な式で
表されることが知られている。即ち、第1面における
S偏光光束の振幅反射係数r S は、rS =−[sin
(α1 −α1 ’)]/sin(α1 +α1 ’)で表さ
れ、第1面におけるP偏光光束の振幅反射係数rP
は、rP =[tan(α1 −α1 ’)]/tan(α1
+α1 ’)で表される。
【0043】また、反射率は振幅反射係数の2乗で表す
ことができるので、第1面におけるS偏光光束の反射
率RS1は、RS1=rS 2 ={[sin(α1 −α
1 ’)]/sin(α1 +α1 ’)}2 で表され、第1
面におけるP偏光光束の反射率R P1は、RP1=rP 2
={[tan(α1 −α1 ’)]/tan(α1 +α
1 ’)}2 で表される。ここで、α1 =45°、N=
1.5及びn=2.0と仮定して、RS1及びRP1の値を
求めると、1.5sin45°=2.0sinα1 ’か
ら、α1 ’=32.03°となり、RS1=0.053
(5.3%)となり、RP1=0.0028(0.28
%)となる。
【0044】また、第2面では全反射されるため、残
りの全ての光が反射される。従って、プリズム50に入
射したP偏光光束は第1面では殆ど反射されず第2面
で殆ど全てが反射されるのに対し、プリズム50に入
射したS偏光光束は第1面と第2面との両方で反射
されることが分かる。
【0045】このため、上記図7に関し説明した装置に
おける平行シフトプリズム8の反射面に保護膜を付与し
た場合の様に第1面と第2面の両方で反射が行われ
ると、これら2つの反射光の間で保護膜の厚さに応じた
光路差が存在するので、干渉が生ずる。このため、記録
再生のための各種信号を得る検出光学系において光検出
器に入射する光量が低下したり、スポットの形状が干渉
縞等で乱れたりして、良好な記録再生の障害となる。
【0046】これに対し、上記本発明実施例では、全反
射光学素子たる平行シフトプリズム8において基材に保
護膜を付与してなる全反射面にはP偏光光束が入射する
様に構成しているので、光量が低下したりスポット形状
が悪化したりすることがない。
【0047】尚、上記図3の説明において、プリズム基
材50の屈折率Nと保護膜52の屈折率nとを完全に一
致させればP偏光とS偏光とによる反射の差異は生じな
いが、その様なことは現実には不可能である。また、プ
リズム基材50の屈折率Nにできるだけ近い屈折率nを
もつ保護膜52を選択して付与することにより、光量低
下やスポット形状悪化を最小限にすることもできるが、
そのために屈折率や膜厚等の管理を厳密にする必要があ
り、コスト高をもたらす。
【0048】それに対し、上記本発明実施例では、屈折
率誤差や膜厚等は殆ど管理する必要がなく、従ってコス
ト高をもたらすことがないという利点もある。
【0049】尚、以上の説明では、N=1.5、n=
2.0、α1 =45°とした場合が説明されているが、
同様のことは、第1面で光束の透過がなされ且つ第2
面で光束の全反射がなされれば、同様に成り立つ。こ
の場合、上記の様に、第1面及び第2面でのスネル
の法則からNsinα1 =nsinα1 ’=sin
α2’であり、第1面で光束の透過があることからα1
’が存在する条件(Nsinα1 )/n<1が必要で
あり、更に第2面で光束の全反射があることからα
2 ’が存在しない条件Nsinα1 >1が必要であり、
即ち、条件1<Nsinα1 <nが必要である。
【0050】図4は本発明による光学的情報記録再生装
置の第2の実施例の光ヘッドの概略構成図である。
【0051】図4において、Cは光カードである。照射
光学系は、上記図1に関し説明した様な半導体レーザ、
コリメータレンズ及びビーム整形プリズムを含むもので
あり、ここからはビーム整形された平行光束が出射され
る。また、検出光学系は、図1に関し説明した様なセン
サレンズ及び光検出器を含むものである。
【0052】入射光路を光カードCの面とほぼ平行に進
行してきたレーザ光束は、回折格子11により3つの光
束に分けられ、偏光ビームスプリッタ12にS偏光とし
て入射し反射される。その後、1/4波長板15、対物
レンズ16、光カードC、対物レンズ16及び1/4波
長板15を経由することにより偏光方向が90度回転
し、偏光ビームスプリッタ12にP偏光として再び入射
して透過し、全反射プリズム13の全反射面にP偏光と
して入射して反射され、反射光路を直進し、検出光学系
に到達する。反射光路は光カードCの面とほぼ平行であ
り、且つ入射光路と反射光路とは可動部に関し同一側に
位置し互いに平行であり、並列している。そして、反射
光路を進行した光束は、検出光学系により検出される。
【0053】本実施例では、照射光学系からの光束を対
物レンズ16で絞って光カードCに光スポットとして照
射しており、該光カードC上の光スポットからの光束を
検出光学系に投影している。また、光ヘッドの光学系
は、照射光学系及び検出光学系を含む固定部と、該固定
部に対し移動可能な可動部とから構成されている。
【0054】以上の様な本実施例においては、全反射プ
リズム13の全反射面が、上記第1の実施例と同様に、
プリズムのガラス基材の研摩面上に保護膜を付したもの
からなることで経時変化等による特性劣化を防ぐことが
でき、全反射面への入射光束がP偏光であるので光量が
低下したりスポット形状が悪化したりすることがない。
更に、本実施例では、基材及び保護膜の屈折率や保護膜
の膜厚等は殆ど管理する必要がなく、従ってコスト高を
もたらすことがないという利点もある。
【0055】図5は本発明による光学的情報記録再生装
置の第3の実施例の光ヘッドの概略構成図である。本図
において、上記図4におけると同様の機能を有する部材
には同一の符号が付されている。
【0056】本実施例は、全反射プリズム13の配置状
態及び検出光学系の配置が、上記第2の実施例と異なる
のみであり、上記第2の実施例と同様の作用効果を奏す
るものである。
【0057】尚、上記第2及び第3の実施例において、
照射光学系と検出光学系とを入れ替え、入射光路と反射
光路とを逆にし、これに伴い回折格子11も入射光路側
となる様に移動させ、更に全反射プリズム13の全反射
面にP偏光が入射する様にしても、同様の作用効果を得
ることができる。
【0058】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、全
反射面がプリズム基材の外面上に保護膜を付したものか
らなることで経時変化等による特性劣化を防ぐことがで
き、全反射面への入射光束がP偏光であるので光量が低
下したりスポット形状が悪化したりすることがないとい
う効果が得られる。更に、本発明によれば、プリズム基
材及び保護膜の屈折率や保護膜の膜厚等は殆ど管理する
必要がなく、従ってコスト高をもたらすことがないとい
う利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による光学的情報記録再生装置の第1の
実施例の光ヘッドの概略平面図である。
【図2】本発明による光学的情報記録再生装置の第1の
実施例の光ヘッドの概略正面図である。
【図3】全反射面に入射する光束の反射の様子を示す模
式図である。
【図4】本発明による光学的情報記録再生装置の第2の
実施例の光ヘッドの概略構成図である。
【図5】本発明による光学的情報記録再生装置の第3の
実施例の光ヘッドの概略構成図である。
【図6】光学的情報記録再生装置の光ヘッドの概略構成
図である。
【図7】光学的情報記録再生装置の光ヘッドの概略構成
図である。
【符号の説明】
1 固定ヘッド本体 2 半導体レーザ 3 コリメータレンズ 4 ビーム整形プリズム 5 絞り 6 センサレンズ 7 光検出器 8 平行シフトプリズム 9 本体フレーム 9a 支持部材 10 可動ヘッド部 11 回折格子 12 偏光ビームスプリッタ 13 反射プリズム 14 反射プリズム 15 1/4波長板 16 対物レンズ 17 第2支持体 20 第1支持体 50 プリズム基材 52 保護膜
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G11B 7/00 9464−5D G11B 7/00 E

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 照射光学系からの光束を絞って光学的情
    報記録媒体に光スポットとして照射し且つ前記記録媒体
    上の光スポットからの光束を検出光学系に投影する光ヘ
    ッドを有し、前記照射光学系からの光束の照射により前
    記記録媒体に対し情報を記録し及び/または記録情報を
    再生する光学的情報記録再生装置において、 前記光ヘッドは全反射光学素子を有しており、該全反射
    光学素子は基材の外面に保護膜を付してなる全反射面を
    有しており、該全反射面へはP偏光が入射する様にされ
    ている、ことを特徴とする光学的情報記録再生装置。
  2. 【請求項2】 前記全反射光学素子の基材及び保護膜は
    いずれも誘電体からなることを特徴とする、請求項1に
    記載の光学的情報記録再生装置。
  3. 【請求項3】 前記照射光学系からの光束は半導レーザ
    から発せられるものであることを特徴とする、請求項1
    または2に記載の光学的情報記録再生装置。
  4. 【請求項4】 前記光ヘッドは前記照射光学系及び前記
    検出光学系を含む固定部と該固定部に対し移動可能で対
    物レンズを含む可動部とから構成されていることを特徴
    とする、請求項1〜3のいずれかに記載の光学的情報記
    録再生装置。
  5. 【請求項5】 前記全反射光学素子は前記固定部に配置
    されていることを特徴とする、請求項4に記載の光学的
    情報記録再生装置。
  6. 【請求項6】 前記全反射光学素子は前記照射光学系と
    前記可動部との間の光路中に配置された平行シフトプリ
    ズムであることを特徴とする、請求項5に記載の光学的
    情報記録再生装置。
  7. 【請求項7】 前記全反射光学素子は前記可動部に配置
    されていることを特徴とする、請求項4に記載の光学的
    情報記録再生装置。
  8. 【請求項8】 前記可動部は偏光ビームスプリッタを含
    んでおり、前記全反射光学素子は前記偏光ビームスプリ
    ッタと前記固定部の照射光学系または検出光学系との間
    の光路中に配置されていることを特徴とする、請求項7
    に記載の光学的情報記録再生装置。
JP7107481A 1995-05-01 1995-05-01 光学的情報記録再生装置 Pending JPH08306064A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008004173A (ja) * 2006-06-22 2008-01-10 Sony Corp 光ピックアップ及び光ディスク装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008004173A (ja) * 2006-06-22 2008-01-10 Sony Corp 光ピックアップ及び光ディスク装置

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