JP2000268386A - 光ピックアップ装置 - Google Patents

光ピックアップ装置

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JP2000268386A
JP2000268386A JP11069141A JP6914199A JP2000268386A JP 2000268386 A JP2000268386 A JP 2000268386A JP 11069141 A JP11069141 A JP 11069141A JP 6914199 A JP6914199 A JP 6914199A JP 2000268386 A JP2000268386 A JP 2000268386A
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light
optical
objective lens
laser
semiconductor laser
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JP11069141A
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Takashi Nakayama
尚 中山
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Alps Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ミニディスク用光ピックアップ装置にあっ
て、対物レンズが移動しても射出光量の変化を小さく
し、ディスクの隣接トラックの影響を抑えるための良好
な再生信号等を得る。 【解決手段】 光ディスク30の情報記録面にビームス
ポットを照射するための可動可能な対物レンズ16と、
半導体レーザから出射されたレーザ光を対物レンズ16
に平行光として導くコリメータレンズ14を有し、情報
記録面で反射された反射光を再び対物レンズ16及びコ
リメータレンズ14を介して受光素子20に入射させ、
光ディスク30の半径方向と半導体レーザ11の電界振
動方向とを一致させるとともに、光ディスク30の半径
方向に半導体レーザ11のレーザ光の幅広な光量分布方
向を一致させるように光路に1/2波長板15を配置し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光情報記録再生装
置の一部を構成する光ピックアップ装置に関し、特にミ
ニディスク装置に最適な光ピックアップ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のミニディスク用光ピックアップ装
置50は、図示しない金属製のキャリッジに載置され、
図6に示すように、レーザ光を出射する半導体レーザ5
1と、この半導体レーザ51から出たレーザ光を反射す
るビームスプリッター52と、このビームスプリッター
52から出射したレーザ光を平行光に変換するコリメー
タレンズ53と、この平行光を一点に結像するように、
上下左右に可動するガラスまたは樹脂製の対物レンズ5
4とから構成されていて、この対物レンズ54から出射
したレーザ光を光ディスク(ミニディスク)55上にビ
ームスポットを結ぶようにしたものである。ここで、半
導体レーザ51とビームスプリッター52間には、回折
格子56が配置されている。上記光ディスク55上に
は、回折格子56によってメインビーム1つとサブビー
ム2つの少なくとも3つの光に分離されたビームスポッ
トが結ぶようになっている。この方式は3ビーム方式と
いわれ、上記対物レンズ54を光ピックアップ装置にお
ける光ディスクの半径方向に駆動するための制御に用い
られている。
【0003】そして、これらビームスポットのうち、メ
インビームを光ディスク55上に略螺旋状に形成された
複数本のグルーブ(溝部)間に入射させて、このグルー
ブ間の記録層に入射し、ここで反射されたメインビーム
の戻り光を再び対物レンズ54、コリメータレンズ5
3、ビームスプリッター52に入射するようになってい
る。このメインビームの戻り光は、光ディスク55上の
磁性体に当たって反射するとき、この磁性体が信号情報
に応じて予め2つの異なる磁気記録されたことによっ
て、2つの異なる偏光角度をもって反射される。そし
て、偏光角度をもった戻り光は、ビームスプリッター5
2にてほぼ直角に反射し、偏光検出プリズム58及び受
光レンズ57を介して集光して、受光素子60に入射す
る。受光素子60では、反射光の光量に応じた光を電気
信号に変換する。このようにして、光ディスク55に記
録された情報を再生することができる。
【0004】2つのサブビームは、メインビームと同様
に光ディスク面で反射して、受光素子60に入射する。
対物レンズ54が光ディスクの半径方向(トラッキング
方向)に移動するときに、そのサブビームの光量が変化
するので、受光素子60で位置検出して、その検出信号
をよって対物レンズ54を駆動制御する。また、対物レ
ンズ54の光ディスク55上の焦点位置を調整するに
は、受光素子60に結ぶ反射光の光量を検出して行う。
【0005】上記半導体レーザ51から外部に向けて放
出されたレーザ光強度分布は、図3に示すように、電界
振動方向である幅(水平)方向と厚さ(垂直)方向では
異なっている。このレーザ光強度分布は、円錐形状では
なくて、一般に電界振動方向である幅(水平)方向より
も上下(垂直)方向に大きく広がっている。これは、光
を放出する活性層の厚さが幅と比較して極めて薄いた
め、射出口端面における光の回折角度が異なるためであ
る。したがって、図4A及び図4Bに示すように、横軸
にレーザ光の広がり角度、縦軸に光強度(P0)をと
り、それぞれファーフィールドパターン(遠視野像)の
1/2の強度の点の幅(半値全角)を水平(θ‖)方向
と垂直(θ⊥)方向に分けて示すと、光量の分布は、略
正規分布状となり、水平(θ‖)方向の半値全角が狭
く、垂直(θ⊥)方向の半値全角は広くなっている。こ
こで、図中、レーザ光の光強度(P0)を3段階、すな
わち5mW、10mW、15mWの場合が示されている
が、光強度を弱くした場合には読み込み(再生)に、光
強度を強くした場合には書き込み(記録)に使用され
る。
【0006】また、半導体レーザ51のレーザ光は一種
の電磁波であり、電場波と磁場波とが直交する一組の横
波である。進行方向をZ軸にとると、電場がx、y平面
に平行な面内で、その振動の大きさと方向を変化させな
がら伝搬していく波である。また、記録すべき情報に対
応し、光信号として光ディスク55に記録するには、光
ディスク55に半導体レーザ51の光出力を数十倍まで
上げて、情報に応じて半導体レーザ51から出射された
レーザ光が部分的に熱を加えることにより、ディスク記
録層の保磁力を低下させ、かつ磁気ヘッド61により光
ディスク55面上の磁化方向を変えて上記グルーブ間に
情報を記録するようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
ミニディスク用光ピックアップ装置50では、光ディス
ク55上に磁気記録又は再生する際、規格上ディスク半
径方向とディスク面に照射されたレーザ光の電界振動方
向(Eベクトル)とを一致させる必要があった。そのた
め、半導体レーザ51は電界振動方向Eをキャリッジの
底板に対してほぼ平行となるように取付け固定される。
しかしながら、上述したように半導体レーザ51は、そ
の電界振動方向と、それと直交する方向では光量分布の
広がり角度が異なり、電界振動方向がそれと直交する方
向よりも狭くなっているため、光ディスク55のディス
ク半径方向に可動する対物レンズ54は、中立位置から
半径方向にシフトすると、光量分布が中立位置をピーク
値とする略正規分布状であるため、シフト量が大きくな
るにつれて、光量が減少してしまうという問題があっ
た。
【0008】このようにレーザ光の光ディスクからの反
射光の光量が減少すると、良好な再生信号が得られない
おそれがあった。本発明は、以上の点に鑑みてなされた
ものであり、対物レンズのディスク半径方向の移動が生
じても反射光量の変動を抑制して良好な再生信号等が得
られる光ピックアップ装置を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の第1の解決手段として、半導体レーザで発生するレー
ザ光の電界振動方向をキャリッジの取付面に対して垂直
となるように、半導体レーザがキャリッジに取付け固定
されるとともに、光路の途中に1/2波長板を介在させ
て、電界振動の方向を変えて、光ディスクのディスク半
径方向に一致させたものである。
【0010】また、第2の解決手段として、対物レンズ
とビームスプリッタとの間にコリメータレンズを配置
し、対物レンズに入射するレーザ光を略平行光とすると
共に、この光路間に1/2波長板を介在させたものであ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態であるミニデ
ィスク用光ピックアップ装置9は、金属板からなり、底
板部10aを有するキャリッジ10(図2参照)に、図
1に示すように、レーザ光を発生する半導体レーザ11
と、この半導体レーザ11から水平に出射されて、入射
したレーザ光を内部で略直角に反射させ、鉛直方向(図
中上下方向)に出射するビームスプリッター12と、こ
のビームスプリッター12から鉛直方向に出射された発
散光であるレーザ光を平行光にするコリメータレンズ1
4と、コリメータレンズ14からの光の偏光方向を90
度回転する1/2波長板15と、図示しないアクチュエ
ータに取付けられ、鉛直方向及び後述する光ディスクの
半径方向に移動可能な対物レンズ16と、ビームスプリ
ッター12の真下に配された偏光検出プリズム17と、
一面を円筒面、他面を凹面にした受光レンズ18と、受
光レンズ18の真下に配置されて、レーザ光を受光する
受光素子20とを収納して、構成されている。さらに、
半導体レーザ11とビームスプリッタ12の光路間に
は、回折格子13が配設されていて、ビームスプリッタ
12の入射面にこの回折格子13が接着剤などによって
貼り付け固定されている。ここで、半導体レーザ11そ
れ自体は、後述する筐体への取付けを除けば、半導体レ
ーザ51と同じである。
【0012】そして、光ピックアップ装置9の対物レン
ズ16の真上には、ミニディスクである光ディスク30
が配置されている。光ディスク30は、樹脂製の矩形状
をしたケース(図示せず)と、このケース内に収納され
たディスクとからなり、このディスクは円盤状をした透
明な樹脂製の基板と、この基板内に形成された磁性体の
反射膜である記録層30aとからなっている。そして、
ミニディスク装置に搭載されたときに、ケースから、こ
のディスクの一部が露出可能となっていて、半導体レー
ザ11のレーザ光があたり、ディスクがケース内で軸中
心に回転できるようになっている。
【0013】上記半導体レーザ11は、図2に示すよう
に、ガリウム砒素(GaAs)等の半導体材料からなる活性
層11aと呼ばれる極めて薄い発光層と、この活性層1
1aの上下に積層された(GaAl)As等のクラッド層11b
とからなり、活性層11aの一部分である出射口11d
から外部に向けてレーザ光を放射するようになってい
る。この半導体レーザ11は、さらに各クラッド層11
bの両側にそれぞれ電極11e、11fが設けられてい
る。そして、半導体レーザ11は熱の発散をよくするた
めに金属製のヒートシンク11gないしはシリコン基板
(図示せず)等に取り付けられている。
【0014】レーザ光の広がり角度は、図2及び図3に
示すように、図中レーザx(水平)方向とy(垂直)方
向では異なっている。このレーザ光の広がりは、円錐形
状ではなくて、一般にレーザx(水平)方向よりもy
(垂直)方向に大きく広がっている。これは、レーザ光
を放出する出射口11dの厚さ(約0.2μm)が幅
(約2μm)と比較して極めて薄いため、端面における
光の回折角度が異なるためである。図4A及び図4Bに
示すように、半導体レーザ11は、従来の半導体レーザ
51と同じく、レーザ光の断面の光強度分布を略正規分
布状として、水平(θ‖)方向の半値全角が狭く、垂直
(θ⊥)方向の半値全角は広くなっている。そして、半
導体レーザ11は、従来の光ピックアップ装置の場合と
違って、光ディスク30に焦点を結ぶビームスポットに
ついて、このディスク半径方向に幅広の光量分布となる
ように、取り付け位置を光軸方向(z軸)を軸として9
0度回転させて取り付け固定している。すなわち、図2
における半導体レーザx方向が光ディスク30面のトラ
ック接線方向と平行になり、それと垂直なy方向が光デ
ィスク30面に水平で、且つディスク半径方向と平行と
なる。このようにして、図示しない筐体に半導体レーザ
11が取り付け固定されていて、後述する光ディスクの
ディスク半径方向にそのレーザ光の幅広な光強度分布と
なっている。
【0015】また、半導体レーザ11のレーザ光は、一
種の電磁波であり、電場波と磁場波とが直交する一組の
横波である。進行方向をZ軸にとると、電場がx、y平
面に平行な面内で、その振動の大きさと方向を変化させ
ながら伝搬していく波である。また、このレーザ光は、
半導体レーザ11の活性層に略平行な直線偏光である。
また、半導体レーザ11は、通常数mWの出力で使用す
るが、光ディスク30に情報を記録するために、その出
力を数十mWまで上げて、出射されたレーザ光を光ディ
スク30の記録層30aに照射・加熱することにより、
記録層30aを有する光ディスク30の真上に配された
図示しない磁気ヘッドにて、記録層30aの磁化方向を
変化させて信号情報を記録するようになっている。
【0016】上記回折格子13は、図1に示すように、
光学ガラス等からなり、連続した矩形状のスリットを形
成していて、この回折格子13を通過した光は、直進す
る方向で光量が一番強く(零次光)、その両側に、位
置、光量がほぼ対称に現れる一次光となる。そして、こ
の回折格子13を光路内に入れると、光ディスク30上
にメインビーム1つとサブビーム2つの少なくとも3つ
の光に分離されたビームスポットを結ぶようになる。こ
の方式は3ビーム方式といわれ、光ピックアップ装置9
における対物レンズを駆動制御する際に、光ディスク3
0の半径方向の駆動制御、いわゆるトラッキング誤差検
出用の制御に用いられている。
【0017】上記ビームスプリッタ12は、三角柱をし
た2つの光学ガラスを傾斜面を互いに貼り合わせて形成
したものであり、この貼り合わせ面には、多層構造をし
た半透過膜12cで構成されている。また、この半透過
膜12cは光の偏光方向により透過率ないしは反射率が
異なる性質をもつ。ビームスプリッタ12の入射面12
aは、半導体レーザ11と対向し、この入射面12aに
は回折格子13が貼り付け固定されている。他方、ビー
ムスプリッタ12の出射面12bは、コリメータレンズ
14と対向配置されている。このビームスプリッタ14
は、半導体レーザ11からのレーザ光を半透過膜12c
で反射し、光ディスク30からの戻り光を同じ半透過膜
12cで透過するようになっている。
【0018】上記コリメータレンズ14は、2枚の研磨
ガラスレンズないしは1枚の成型レンズからなり、光を
平行光にしている。そして、半導体レーザ1から出射し
た拡がりをもったレーザ光は、このコリメータレンズ1
4によって平行光に変換され、対物レンズ15が光ディ
スク30面と平行に移動しても収差が生じないようにし
ている。以上のように説明してきた半導体レーザ11、
ビームスプリッタ12,コリメータレンズ14により、
いわゆる無限系といわれる光学系を構成している。
【0019】上記1/2波長板15は、矩形状をした水
晶板等からなり、互いに垂直な2つの偏光成分に1/2
波長の位相差を生じさせる。この1/2波長板15は、
コリメータレンズ14と対物レンズ16の光路間に所定
の角度で配置されて、半導体レーザ11から出射された
直線偏光のレーザ光を90度偏光方向を変えるようにな
っている。なお、1/2波長板15はその表面反射光の
悪影響を防ぐために光軸に対して若干傾けてもよい。
【0020】上記対物レンズ16は、光学ガラスや樹脂
部材からなり、レーザ光を集光させて、光ディスク30
にビームスポットを結ぶようにしている。対物レンズ1
6は図示しないアクチュエータに取り付けられて、回転
する光ディスク30の記録層30aに精度良くビームス
ポットを結ぶために、光ディスク30の半径方向(トラ
ッキング方向)及び接離方向(フォーカス方向)に動け
るように駆動制御されている。ビームスポットは、その
中央部が光強度分布のピーク値が位置するように、対物
レンズ16の中立位置が規定されている。ここで、トラ
ッキング方向の駆動制御には、上述した3ビーム方式が
使用されている。
【0021】上記偏光プリズム17はビームスプリッタ
12を透過した光ディスク30からの戻り光を偏光方向
に応じて3つの光に分離する。通常はウォラストンプリ
ズムが用いられる。上記受光素子20は、フォトダイオ
ード等の半導体素子からなり、光ディスク30で反射さ
れた反射光を偏光検出プリズム17により3つに分離
し、電気信号に変換する。トラッキングサーボに3ビー
ム方式を用いる場合、この受光素子20には、メインビ
ーム、サブビームに対応するフォトダイオードが設けら
れている。また、偏光検出プリズム17を通過すること
により、光は3分割され、このうち1つは主として対物
レンズ16のフォーカス方向ないしは光ディスク30の
ディスク回転方向の制御に用いられ、残る2つはその光
の強度差を検出することにより、ディスク情報の再生に
用いられる。そのために、上記受光素子20は、8個の
フォトダイオードが設けられている。このようにして、
これらフォトダイオードは、光ディスク30の記録層3
0aに記録された情報に対応して、再生した信号再生を
行うとともに、フォーカス誤差検出及びトラッキング誤
差検出を行っている。
【0022】以上の構成からなるミニディスク用光ピッ
クアップ装置は、次のように動作する。 1)光ディスク30上の信号情報の再生:図1におい
て、半導体レーザ11の出力を数mWにして、出射され
たレーザ光は、偏光方向(Eベクトル振動方向)を図の
垂直方向になるようにして、回折格子13及びビームス
プリッタ12に入射する。回折格子13によって、メイ
ンビーム、サブビームの少なくとも3つのレーザ光に分
離されて、ビームスプリッタ12の入射面12aにこれ
らメインビーム及びサブビームが入射する。さらに、メ
インビーム及びサブビームは、ビームスプリッタ12の
半透過膜12cで略直角に曲げられ、出射面12bから
出射されて、コリメータレンズ14に入射する。コリメ
ータレンズ14では、これらメインビーム及びサブビー
ムは、略平行光に変換され、続いて1/2波長板15に
入射する。コリメータレンズ14を出たメインビーム及
びサブビームは、ビームスプリッタ12を出たときと同
じく直線偏光であるが、この1/2波長板15を透過し
た後、1/2波長(180度)位相がずれる。したがっ
て、偏光方向は90度回転して、図の水平方向になる。
そして、対物レンズ16によって、これらメインビーム
及びサブビームは、光ディスク30の記録層30aにそ
れぞれ焦点(ビームスポット)を結ぶ。
【0023】図5には、光ディスク30の記録層30a
に設けられたグルーブ(溝部)間にメインビームが照射
した状態を示す模式図が示されている。メインビーム
は、光ディスク30のディスク半径方向XrがYtより
僅かに狭くなった楕円状をしたビームスポットを結ぶ。
これは、半導体レーザ11が図示しない筐体に固定する
際に、半導体レーザ11のレーザ接合面方向が筐体の水
平面と垂直に取付け固定されて、レーザ光の幅広な光強
度分布を持つ方向が光ディスク30のディスク半径方向
Xrと一致させたからである。ここで、1/2波長板1
5で180度位相をずらしたことにより、半導体レーザ
11の電界振動方向(偏光方向)を90度回転させて、
規格で規定されたように、この電界振動方向と光ディス
ク半径方向とを一致させることができる。このように、
従来の光ピックアップ装置50と比較すると、従来の光
ピックアップ装置はディスク半径方向のビームスポット
が幅広な光強度分布となるのに対し、本発明の光ピック
アップ装置9では光ディスク半径方向とレーザ光の電界
振動方向を一致させた状態で、ディスク半径方向に幅狭
なレーザ光の光強度分布をもつビームスポットを得るこ
とが出来る。
【0024】一方、メインビームのビームスポットは、
信号記録情報に対応してN極又はS極に磁化された記録
層30aにあたって反射する。この反射光は、これら異
なる磁極に対応した異なる偏光回転角をもった状態で再
び対物レンズ16を介して1/2波長板15に戻る。さ
らに、この反射光は、コリメータレンズ14を透過し
て、ビームスプリッタ12の出射面12bから入射し
て、このビームスプリッタ12の半透過膜12cに至
る。この反射光は、半透過膜12cを透過する。この半
透過膜12は、偏光方向により透過率が異なるように設
計されていて、見かけの偏光回転角を拡大する機能を有
する。ビームスプリッタ12を通過することにより見か
けの偏光回転角を拡大された光は偏光検出プリズム17
により3つに分離される。これらの光は受光レンズ18
を介して受光素子20に入射する。受光素子20では、
この反射光を電気信号に変換して、光ディスクに記録さ
れた信号情報を再生する。また、この受光素子20は、
回折格子13により生じた2つのサブビームからトラッ
キング誤差を電気信号として検出して、図示しないアク
チュエータに搭載された対物レンズ16の駆動制御を行
うとともに、メインビームの受光素子20でのスポット
形状変化を検出して、対物レンズ16の焦点方向(光デ
ィスク30の接離方向)の駆動制御を行う。
【0025】2)光ディスク30への信号情報の記録:
次に、光ディスク30への信号情報の記録は、基本的な
原理は上述した光ディスク30の再生と同じであるが、
半導体レーザ11の光出力を数十mWに上げて行う。こ
のレーザ光によって、光ディスク30の記録層30a面
に部分的に加熱し、保磁力が低下し、光ディスク30の
上部にある図示しない磁気ヘッドにより磁化の方向を反
転し、記録する。
【0026】このような光ピックアップ装置9では、光
ディスク90のディスク半径方向のビームスポット径を
小さくできることにより、光ディスク90の隣接したト
ラックからの影響を極力抑えることが可能となる。ここ
で、トラック方向のビームスポット径は、光ディスク9
0の短い記録長に対応した信号レベルを再生するときに
は、図示しない波形等価回路の利得(ゲイン)を最適化
して行われる。なお、本発明の光ピックアップ装置9の
ように無限形の光学系でなく、有限系の対物レンズ16
を用いた有限系の光学系にしてもよい。このとき、コリ
メータレンズ14は省略することができ、さらに簡単な
構造にすることができる。また、半導体レーザ11は、
レーザ光の強度分布が緩やかな方向(θ⊥)が光ディス
ク30のディスク半径方向となるように、キャリッジ1
0の底板部10aに垂直に取付けられたことにより、対
物レンズ16が光ディスク30のディスク半径方向へ移
動しても、レーザ光の光強度の減少が抑制されるので、
良好な誤差検出信号及び再生信号を得ることができる。
そして、対物レンズ16を駆動制御する電気信号上での
精度の許容値を広げることができるとともに、組み立て
がし易くなり、コストダウンを図ることができる。
【0027】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明の光ピッ
クアップ装置は、キャリッジに載置されて、レーザ光を
発生する半導体レーザと、該レーザ光の光路を変換する
ビームスプリッタと、レーザ光を光ディスクに照射する
可動可能な対物レンズとを有し、光ディスクから反射さ
れた反射光を再び対物レンズ及びビームスプリッタを介
して受光素子に入射させる光ピックアップ装置におい
て、半導体レーザで発生するレーザ光の電界振動方向を
キャリッジの取付面に対して垂直となるように、半導体
レーザがキャリッジに取付け固定されるとともに、光路
の途中に1/2波長板を介在させて、電界振動の方向を
変えて光ディスクのディスク半径方向に一致させたこと
により、対物レンズが光ディスクのディスク半径方向へ
移動しても、レーザ光の光強度が減少するのを抑制する
ことができる。また、光ディスク上において、ディスク
半径方向のビームスポット径が小さくなるので、隣接ト
ラックからのクロストークノイズも小さくなり、良好な
誤差検出信号及び再生信号を得ることができる。また、
レーザ光の反射光に対応して、対物レンズを駆動制御す
る電気信号の精度の許容値を広げることができるので、
組み立てがし易くなり、コストダウンを図ることができ
る。
【0028】また、対物レンズとビームスプリッタとの
間にコリメータレンズを配置し、対物レンズに入射する
レーザ光を略平行光とすると共に、この光路間に1/2
波長板配置したことにより、対物レンズに入射するレー
ザ光が無限系の平行光となるため、1/2波長板の偏光
角度の位置調整が容易になり、取付けを簡単に行うこと
ができ、作業効率を上げることができ、さらにコストダ
ウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ピックアップ装置の光路図である。
【図2】本発明の光ピックアップ装置を構成する半導体
レーザをキャリッジに取付けたときの状態を上方から見
た要部模式図である。
【図3】該半導体レーザのレーザ光の広がりを示す模式
図である。
【図4】該半導体レーザの放射特性を示す図であり、図
4Aは水平方向の放射特性を、図4Bは垂直方向の放射
特性を示す図である。
【図5】本発明の光ピックアップ装置において、光ディ
スクにレーザ光を照射した状態を示す図である。
【図6】従来の光ピックアップ装置の光路図である。
【符号の説明】
11 半導体レーザ 12 ビームスプリッタ 13 回折格子 14 コリメータレンズ 15 1/2波長板 16 対物レンズ 17 偏光検出プリズム 18 受光レンズ 20 受光素子 30 光ディスク

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャリッジに載置されて、レーザ光を発
    生する半導体レーザと、該レーザ光の光路を変換するビ
    ームスプリッタと、前記レーザ光を光ディスクに照射す
    る可動可能な対物レンズとを有し、前記光ディスクから
    反射された反射光を再び前記対物レンズ及び前記ビーム
    スプリッタを介して受光素子に入射させる光ピックアッ
    プ装置において、前記半導体レーザで発生する前記レー
    ザ光の電界振動方向を前記キャリッジの取付面に対して
    垂直となるように、該半導体レーザが前記キャリッジに
    取付け固定されるとともに、前記光路の途中に1/2波
    長板を介在させて、前記電界振動の方向を変えて、前記
    光ディスクのディスク半径方向に一致させたことを特徴
    とする光ピックアップ装置。
  2. 【請求項2】 前記対物レンズと前記ビームスプリッタ
    との間にコリメータレンズを配置し、前記対物レンズに
    入射する前記レーザ光を略平行光とすると共に、この光
    路間に前記1/2波長板を介在させたことを特徴とする
    請求項1記載の光ピックアップ装置。
JP11069141A 1999-03-15 1999-03-15 光ピックアップ装置 Withdrawn JP2000268386A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6760294B2 (en) 2000-07-24 2004-07-06 Sharp Kabushiki Kaisha Optical pickup device

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