JP3624624B2 - 光学ピックアップ及びディスクプレーヤ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ディスクの如き光学記録媒体に対する情報信号の書き込み及び読み出しを行う光学ピックアップ及びこの光学ピックアップを備えて構成され光ディスクに対して情報信号の記録及び再生を行うディスクプレーヤに関する技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来、情報信号の記録媒体として種々の光ディスクの如き光学記録媒体が提案され、また、このような光学記録媒体に対して情報信号の書き込み及び読み出しを行う光学ピックアップが提案されている。このような光学記録媒体は、ポリカーボネイトの如き透明材料からなる透明基板と、この透明基板の一主面部上に被着形成された信号記録層とを有して構成されている。
【0003】
光学ピックアップは、図10に示すように、光源となる半導体レーザ103を図示しないフレーム内に収納し、図11に示すように、この半導体レーザ103より発せられた光束がビームスプリッタ104及び反射ミラー105を介して入射される対物レンズ106、及び、光検出器であるフォトディテクタ107を有して構成されている。
【0004】
対物レンズ106に入射された光束は、この対物レンズ106により、光学記録媒体101の信号記録面上に集光して照射される。このとき、この光束は、光学記録媒体101の透明基板側よりこの光学記録媒体101に対して照射され、該透明基板を透過して信号記録層の表面部である信号記録面上に集光される。この対物レンズ106は、二軸アクチュエータ108に支持されて移動操作されることにより、常に、信号記録面上の情報信号が記録される箇所、すなわち、記録トラック上に光束を集光させる。
【0005】
記録トラックは、光学記録媒体がディスク状に構成されている場合においては、この光学記録媒体の主面部上において、略々同心円状をなす螺旋状に形成されている。
【0006】
二軸アクチュエータ108は、基台部109に対して板バネ110を介して移動可能に支持された可動部であるコイルボビン111を有している。対物レンズ106は、コイルボビン111上に取付けられている。基台部109上には、マグネット113及びヨーク112からなる磁気回路が配設されている。そして、コイルボビン111には、フォーカス駆動コイル及びトラッキング駆動コイルが取付けられている。このフォーカス駆動コイルに駆動電流が供給されると、このフォーカス駆動コイルは、磁気回路より電磁力を受け、コイルボビン111を、図11中矢印Fで示す対物レンズ106の光軸方向、すなわち、フォーカス方向に移動させる。また、トラッキング駆動コイルに駆動電流が供給されると、このトラッキング駆動コイルは、磁気回路より電磁力を受け、コイルボビン111を、図10中矢印Tで示す対物レンズ106の光軸及び記録トラックに直交する方向、すなわち、トラッキング方向に移動させる。
【0007】
光学記録媒体106においては、対物レンズ106を経た光束が集光されて照射されることにより、この光束が照射された箇所において情報信号の書き込み、または、読み出しが行われる。
【0008】
信号記録面上に照射された光束は、この信号記録面上に記録された情報信号に応じて、光量、または、偏光方向を変調されて該信号記録面により反射され、対物レンズ106に戻る。
【0009】
信号記録面により反射された反射光束は、対物レンズ106、反射ミラー105及びビームスプリッタ104を経て、フォトディテクタ107により受光される。このフォトディテクタ107は、フォトダイオードの如き受光素子であって、対物レンズ106を経た反射光束を受光し、電気信号に変換する。このフォトディテクタ107より出力される電気信号に基づいて、光学記録媒体101に記録された情報信号の再生が行われる。
【0010】
また、フォトディテクタ107より出力される電気信号に基づいて、対物レンズ106による光束の集光点と信号記録面との該対物レンズ106の光軸方向の距離を示すフォーカスエラー信号、及び、該集光点と該信号記録面上の記録トラックとの該信号記録面上の距離を示すトラッキングエラー信号が生成される。二軸アクチュエータ108は、これらフォーカスエラー信号及びトラッキングエラー信号に基づいて制御され、これら各エラー信号が0に収束するように対物レンズ106を移動操作する。
【0011】
ところで、このような光学記録媒体においては、コンピュータ用の補助記憶装置として、また、音声及び画像信号の記録媒体として用いるために、情報信号の記録密度の高密度化が進められている。
【0012】
このように記録密度が高密度化された光学記録媒体に対して情報信号の書き込み及び読み出しを行うには、対物レンズをよりNA、すなわち、開口数の大きなものとするとともに、光源の発光波長をより短波長化して、この光学記録媒体上に光束が集光されることにより形成されるビームスポットを小さくする必要がある。
【0013】
しかしながら、対物レンズの開口数が大きくなると、光学記録媒体の傾き、この光学記録媒体の透明基板の厚みムラ、及び、この光学記録媒体上における光束のデフォーカス、すなわち、焦点ずれに対する許容度が減少することとなり、この光学記録媒体に対する情報信号の書き込み及び読み出しが困難となってしまう。
【0014】
例えば、光学記録媒体の対物レンズの光軸に対する傾き、すなわち、スキューが生ずると、信号記録面上に集光される光束において波面収差が生じ、フォトディテクタより出力される電気信号であるRF出力に影響が出る。
【0015】
この波面収差は、対物レンズの開口数の3乗と光学記録媒体の傾き角、すなわち、スキュー角の約1乗に比例して発生する3次のコマ収差が支配的である。したがって、光学記録媒体の傾きに対する許容値は、対物レンズの開口数の3乗に反比例することとなり、すなわち、この開口数が大きくなれば小さくなる。
【0016】
厚さ1.2mm、直径80mmまたは120mmの円盤状のポリカーボネイトにより形成された透明基板を有して構成され、現在、一般に広く用いられている光学記録媒体である光ディスク、いわゆる「コンパクトディスク」の如きものにおいては、±0.5°乃至±1°の傾きが生ずることがある。
【0017】
このような光ディスクにおいては、この光ディスクに照射される光束において上述のような波面収差が生じ、この光ディスク上におけるビームスポットが非対称形状となり、符号間干渉が著しく生じて、正確な信号再生が困難となる。
【0018】
このような3次のコマ収差の量は、光ディスクの透明基板の厚さに比例する。そのため、例えば0.6mm程度に透明基板の厚さを薄くすることにより、3次のコマ収差を半減させることができる。このようにしてコマ収差を減少させることとした場合、光ディスクとして、透明基板の厚さが1.2mmのものと、該透明基板の厚さが0.6mmのものとが混在して使用されることとなる。
【0019】
ところで、対物レンズによって集光される収束光束の光路中に厚さtの平行平面板が挿入されると、この厚さtと該対物レンズの開口数NAに関連して、t×(NA)に比例する球面収差が発生する。
【0020】
対物レンズは、この球面収差が補正されるように設計される。すなわち、透明基板の厚さが異なると発生する球面収差の量も異なるので、対物レンズは、所定の透明基板の厚さに適合されたものとして設計される。
【0021】
そして、例えば0.6mmの厚さの透明基板を有する光ディスクに適合されて設計された対物レンズを用いて、1.2mmの厚さの透明基板を有する光ディスク、例えば、「コンパクトディスク」、追記型光ディスク、光磁気ディスクに対して情報信号の記録及び再生を行おうとした場合には、これらの透明基板の厚さの違い、例えば0.6mmが光学ピックアップが対応し得る透明基板の厚さの誤差の許容範囲を大幅に越えていることとなる。この場合には、対物レンズが透明基板の厚さの違いにより発生する球面収差を補正することができず、良好な情報信号の記録及び再生が行えない。
【0022】
また、1.2mmの厚さの透明基板を有する追記型光ディスクであるいわゆる「CD−R」においては、情報信号の読み出し時の波長依存性が高く、情報信号の記録密度の高密度化のために発光波長が短波長化された光源を用いては、情報信号の読み出しができない。すなわち、いわゆる「CD−R」の信号記録層は、有機色素系の材料によって形成されており、短波長化された光束、例えば、波長が635nm乃至650nmの光束を吸収してしまい、反射率を低下させてしまうので、このような短波長化された光束によっては情報信号の読み出しができない。
【0023】
そのため、従来、図12に示すように、第1の半導体レーザ103より発せられる光束が入射される第1の対物レンズ106を支持する第1の二軸アクチュエータ108と、第2の半導体レーザ115より発せられる光束が入射される第2の対物レンズ118を支持する第2の二軸アクチュエータ120とを有する光学ピックアップが提案されている。各半導体レーザ103,115及び各二軸アクチュエータ108,120は、同一のフレーム114上に配設されている。
【0024】
第1の半導体レーザ103より発せられた光束は、第1のビームスプリッタ104及び第1の反射ミラー105を経て、第1の対物レンズ106に入射される。また、第2の半導体レーザ115より発せられた光束は、第2のビームスプリッタ116及び第2の反射ミラー117を経て、第2の対物レンズ118に入射される。第1及び第2の対物レンズ106,118は、互いに光軸を平行としている。
【0025】
第1及び第2の二軸アクチュエータ108,120は、それぞれ基台部109,121に対して板バネ110,122を介して移動可能に支持された可動部であるコイルボビン111,123を有している。各対物レンズ106,118は、コイルボビン111,123上に取付けられている。基台部109,121上には、それぞれマグネット113,125及びヨーク112,124からなる磁気回路が配設されている。そして、コイルボビン111,123には、それぞれフォーカス駆動コイル及びトラッキング駆動コイルが取付けられている。このフォーカス駆動コイルに駆動電流が供給されると、このフォーカス駆動コイルは、磁気回路より電磁力を受け、コイルボビン111,123を各対物レンズ106,118の光軸方向、すなわち、フォーカス方向に移動させる。また、トラッキング駆動コイルに駆動電流が供給されると、このトラッキング駆動コイルは、磁気回路より電磁力を受け、コイルボビン111,123を、図12中矢印Tで示す対物レンズ106,118の光軸及び記録トラックに直交する方向、すなわち、トラッキング方向に移動させる。
【0026】
第1の半導体レーザ103より発せられる光束と、第2の半導体レーザ115より発せられる光束とは、互いに波長が異なる。また、第1及び第2の対物レンズ106,115は、互いに開口数が異なる。
【0027】
この光学ピックアップを備えて構成されたディスクプレーヤにおいては、透明基板の厚さが例えば0.6mmの第1種類の光ディスク101または該透明基板の厚さが例えば1.2mmの第2種類の光ディスクは、中心部分を図示しないスピンドルモータの駆動軸に取付けられたディスクテーブルにより保持され、回転操作される。そして、光学ピックアップは、ガイドシャフトにより、図12中矢印Tで示すように、このガイドシャフトの軸方向に移動操作可能に支持されている。この光学ピックアップは、ディスクテーブル上に保持される光ディスクの径方向に移動操作される。
【0028】
この光学ピックアップにおいては、第1種類の光ディスク101がディスクテーブル上に装着されたときには、第1の半導体レーザ103を点灯して第1の対物レンズ106を介して該第1種類の光ディスク101に対する情報信号の書き込み及び読み出しを行い、第2種類の光ディスクが該ディスクテーブル上に装着されたときには、第2の半導体レーザ115を点灯して第2の対物レンズ118を介して該第2種類の光ディスクに対する情報信号の書き込み及び読み出しを行う。
【0029】
第1及び第2の二軸アクチュエータ108,120は、各対物レンズ106,118を、これら対物レンズ106,118の光軸方向であるフォーカス方向及びガイドシャフトの軸方向に平行な方向である図12中矢印Tで示すトラッキング方向に移動操作することにより、これら対物レンズ106,118を光ディスク101上の記録トラックに追従させる。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述のように、光源となる半導体レーザ、二軸アクチュエータ及び対物レンズをそれぞれ2個ずつ備えて構成された光学ピックアップにおいては、フレーム114は、図12中矢印wで示すように、特に、各対物レンズ106,118の配列方向についての大きさが大きくなってしまう。これは、各対物レンズ106,118に至る各光路がそれぞれの占有体積を有しているためであり、すなわち、フレーム114は、少なくとも該各光路の占有する体積の総和を包含するだけの大きさを有している必要がある。
【0031】
そこで、本発明は、上述の実情に鑑みて提案されるものであって、透明基板の厚さが異なる光学記録媒体に対して情報信号の書き込み及び読み出しが良好に行えるように複数の光源及び複数の対物レンズを備えた光学ピックアップであって、装置構成の小型化が図られた光学ピックアップの提供という課題を解決しようとするものである。
【0032】
また、本発明は、本発明に係る光学ピックアップを備えて構成され、装置構成の小型化が図られたディスクプレーヤの提供という課題を解決しようとするものである。
【0033】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するため、本発明に係る光学ピックアップは、ディスク状の光学記録媒体の径方向に移動可能とされたフレームと、フレームに配設された第1の対物レンズと、フレームに配設され、第1の対物レンズに対して第1の光路を経て入射される光束を発する第1の光源と、フレームに配設された第2の対物レンズと、フレームに配設され、第2の対物レンズに対して第2の光路を経て入射される光束を発する第2の光源とを備え、第1の光路と第2の光路が互いに交差されていることを特徴とする。
【0034】
また、本発明に係るディスクプレーヤは、ディスク状の光学記録媒体を回転操作する回転操作機構と、ディスク状の光学記録媒体の径方向に移動可能とされたフレームと、フレームに配設された第1の対物レンズと、フレームに配設され、第1の対物レンズに対して第1の光路を経て入射される光束を発する第1の光源と、フレームに配設された第2の対物レンズと、フレームに配設され、第2の対物レンズに対して第2の光路を経て入射される光束を発する第2の光源とを備え、第1の光路と上記第2の光路とが互いに交差されている光学ピックアップとを備えている。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら以下の順次により説明する。
【0036】
〔1〕光学記録媒体の種類
〔2〕光学ピックアップの支持
〔3〕二軸アクチュエータ(対物レンズ駆動装置)の構成
〔4〕複数の光路
〔5〕ディスクプレーヤの構成
〔6〕複数の光路の他の例
【0037】
〔1〕光学記録媒体の種類
この実施の形態は、本発明に係る光学ピックアップ及びディスクプレーヤを、図3及び図8に示すように、透明基板の厚さが0.6mmのディスク状の光学記録媒体である第1種類の光ディスク101と、透明基板の厚さが1.2mmのディスク状の光学記録媒体である第2種類の光ディスク102との双方に対して、レーザ光束を照射することによって情報信号の書き込み及び読み出しを行う光学ピックアップ及びディスクプレーヤとして構成したものである。
【0038】
第1種類の光ディスク101は、厚さ0.6mm、直径120mmの円盤状のポリカーボネイトにより形成された透明基板と、この透明基板の一主面部上に形成された信号記録層とを有して構成されている。この第1種類の光ディスク101は、2枚の第1種類の光ディスク101が信号記録層側同士を貼り合わされて、厚さ1.2mmの円盤体、すなわち、両面型光ディスク、または、多層型光ディスクを構成している。
【0039】
この第1種類の光ディスク101は、第1の波長である波長635nm(または、650nm)のレーザ光束により、開口数(NA)が0.6の対物レンズを介して、情報信号の書き込み及び読み出しをなされるように構成されている。信号記録層において、情報信号は、略々同心円状をなして螺旋状に形成された記録トラックに沿って記録される。
【0040】
このような第1種類の光ディスク101に該当するものとしては、例えば、いわゆる「デジタル・ビデオ・ディスク(DVD)」(商標名)が提案されている。
【0041】
第2種類の光ディスク102は、厚さ1.2mm、直径80mmまたは120mmの円盤状のポリカーボネイトにより形成された透明基板と、この透明基板の一主面部上に形成された信号記録層とを有して構成されている。
【0042】
この第2種類の光ディスク102は、第2の波長である波長780nmのレーザ光束により、開口数が0.45の対物レンズを介して、情報信号の書き込み及び読み出しをなされるように構成されている。信号記録層において、情報信号は、略々同心円状をなして螺旋状に形成された記録トラックに沿って記録される。
【0043】
このような第2種類の光ディスク102に該当するものとしては、例えば、いわゆる「コンパクト・ディスク(CD)」(商標名)やいわゆる「CD−ROM」、「CD−R」が提案されている。
【0044】
これら第1種類または第2種類の光ディスク101、102は、本発明に係る光学ピックアップを備えたディスクプレーヤにおいて、図5に示すように、シャーシに取付けられ回転操作機構を構成するスピンドルモータ17により回転操作される。スピンドルモータ17の駆動軸42には、回転操作機構を構成するディスクテーブル40が取付けられている。このディスクテーブル40は、略々円盤状に形成され、上面部の中央に略々円錐台状の突起41を有している。このディスクテーブル40は、各光ディスク101,102の中心部分が載置されると、この光ディスク101,102の中央部分に設けられたチャッキング孔103に突起41を嵌合させ、この光ディスク101,102の中心部分を保持するように構成されている。すなわち、光ディスク101,102は、ディスクテーブル40上において中心部分を保持され、スピンドルモータ17により、該ディスクテーブル40とともに回転操作される。
【0045】
〔2〕光学ピックアップの支持
光学ピックアップは、図2に示すように、シャーシ上に配設されたガイドシャフト18及び支持シャフト19により移動可能に支持されるフレーム1を有して構成される。ガイドシャフト18及び支持シャフト19は互いに平行となされ、また、ディスクテーブル40の上面部に平行となされて配設されている。
【0046】
フレーム1は、図1に示すように、ガイドシャフト18が挿通されるガイド孔13と、支持シャフト19が挿入される支持溝部15を有している。このフレーム1は、ガイドシャフト18及び支持シャフト19に沿って移動操作されることにより、上面部をディスクテーブル40上に装着された光ディスク101,102の主面部に対向させた状態で、スピンドルモータ17に対する接離方向、すなわち、該光ディスク101,102の径方向に移動される。このフレーム1は、シャーシ上に配設されたスレッドモータにより移動操作される。
【0047】
なお、フレーム1とスピンドルモータ17との位置関係、すなわち、該フレーム1と光ディスク101,102との位置関係は、スピンドルモータ17を固定してフレーム1を移動操作することによって変動することとしてもよく、逆に、フレーム1を固定してスピンドルモータ17を移動操作することによって変動することとしてもよく、さらに、これらフレーム1及びスピンドルモータ17の双方がそれぞれ移動操作することによって変動することとしてもよい。
【0048】
〔3〕二軸アクチュエータ(対物レンズ駆動装置)の構成
ところで、光ディスク101,102の透明基板は、平板状に形成されているが、僅かな歪みを有することがあり、そのため、中央部分をディスクテーブルに保持されて回転操作されるとき、いわゆる面振れを起こす。すなわち、光ディスク101,102の信号記録層は、この光ディスク101,102が中央部分を保持されて回転操作されるとき、光学ピックアップに対して接離する方向に周期的に移動する。また、光ディスク101,102の記録トラックは、曲率中心が透明基板の中心に一致するように形成されているが、僅かな偏心を有することがあり、そのため、該透明基板が中央部分を保持されて回転操作されるとき、この光ディスク101,102の径方向に周期的に移動する。
【0049】
このような光ディスク101,102の面振れや偏心による記録トラックの移動に対して、これら光ディスク101,102に対する情報信号の書き込み及び読み出しを行うためのレーザ光束を追従させるため、光学ピックアップは、図4及び図7に示すように、第1及び第2の二軸アクチュエータ2,3を備えている。これら二軸アクチュエータ2,3は、フレーム1の上面部に取付けられている。
【0050】
第1の二軸アクチュエータ2は、第1の対物レンズ4を、この第1の対物レンズ4の光軸方向、すなわち、図1及び図8中矢印Fで示すフォーカス方向及びこの光軸に直交する方向、すなわち、図1中矢印T及び図7中矢印Tで示すトラッキング方向に移動操作可能に支持している。第1の対物レンズ4は、開口数が0.6となされている。
【0051】
また、第2の二軸アクチュエータ3は、第2の対物レンズ5を、この第2の対物レンズ5の光軸方向、すなわち、図1及び図8中矢印Fで示すフォーカス方向及びこの光軸に直交する方向、すなわち、図1中矢印T及び図7中矢印Tで示すトラッキング方向に移動操作可能に支持している。第2の対物レンズ5は、開口数が0.45となされている。
【0052】
これら対物レンズ4,5は、ディスクテーブル40上に装着された光ディスク101,102の信号記録層に対向させられるとともに、フレーム1がガイドシャフトに沿って移動操作されることにより、図7中矢印Tで示すように、該光ディスク101,102の内外周に亘って移動操作される。第1及び第2の対物レンズ4,5は、ガイドシャフトの長手方向に略々直交する方向、すなわち、ディスクテーブル上に装着された光ディスク101,102の周方向に配列されている。また、第1及び第2の対物レンズ4,5は、互いに光軸を平行として支持されている。
【0053】
各二軸アクチュエータ2,3は、それぞれ、フレーム1上に固定して配設される基台部23,25を有している。そして、これら二軸アクチュエータ2,3は、対物レンズ4,5が取付けられた可動部となるコイルボビン2b,3bを有している。このコイルボビン2b,3bは、合成樹脂材料により枠状の形状を有して形成され、前端側部分に、対物レンズ4,5が嵌合される対物レンズ取付け孔が設けられている。この対物レンズ取付け孔には、対物レンズ4,5が上方側より嵌合されて取付けられる。このコイルボビン2b,3bは、両側側部分を、弾性部材である一対の板バネ部材2a、3aを介して、上側基台部23,25に対して支持されている。
【0054】
これら板バネ部材2a、3aは、燐青銅の如き適切な弾性を有する金属材料により、薄く細長い板状に形成されている。これら板バネ部材2a、3aは、互いに略々平行となされ、コイルボビン2b,3bを基台部23,25に対して変位可能に支持している。
【0055】
そして、各コイルボビン2b,3bには、フォーカス駆動コイル及びトラッキング駆動コイルが取付けられている。フォーカス駆動コイルは、コイルボビン2b,3bの側面部(外周部)に対して巻回され、コイルの中心軸を対物レンズ4,5の光軸に対して平行としている。トラッキング駆動コイルは、略々円環状に巻回されコイルボビン2b,3bの端面部に取付けられている。このトラッキング駆動コイルは、コイルの中心軸を各板バネ部材2a、3aに平行となし、該中心軸を対物レンズ4,5の光軸に対して直交する方向としている。
【0056】
そして、基台部23,25上には、マグネット54,54及びヨーク24,26からなる磁気回路が設けられている。各ヨーク24,26は、鉄の如き磁性材料(高透磁率材料)により形成されている。このヨーク24,26は、コイルボビン2b,3b内の中空部に、下方側より進入され、トラッキング駆動コイルの近傍に位置している。このヨーク24,26の前面部には、マグネット54,54が、接着剤を用いた接着により取付けられている。
【0057】
第1の二軸アクチュエータ2においては、第1の対物レンズ4は、この第1の対物レンズ4の光軸方向、すなわち、図8中矢印Fで示すフォーカス方向、及び、該光軸に直交する方向、すなわち、図7中矢印Tで示すトラッキング方向の2方向に移動可能に支持されているとともに、各駆動コイル及びマグネット54間に生ずる電磁力により、該2方向に移動操作される。
【0058】
また、第2の二軸アクチュエータ3においては、第2の対物レンズ5は、この第2の対物レンズ5の光軸方向、すなわち、図8中矢印Fで示すフォーカス方向、及び、該光軸に直交する方向、すなわち、図7中矢印Tで示すトラッキング方向の2方向に移動可能に支持されているとともに、各駆動コイル及びマグネット54間に生ずる電磁力により、該2方向に移動操作される。
【0059】
これら二軸アクチュエータ2,3の構成をより詳しく説明すると、図6に示すように、これら二軸アクチュエータ2,3は、対物レンズ4,5が取付けられた可動部となるコイルボビン本体部69を有している。このコイルボビン本体部69は、合成樹脂材料により枠状の形状を有して形成され、前端側部分に、対物レンズ4,5が嵌合される対物レンズ取付け孔70が設けられている。この対物レンズ取付け孔70には、対物レンズ4,5が上方側より嵌合されて取付けられる。このコイルボビン本体部69は、両側側部分を、弾性部材となる一対の板バネ65,66を介して、上側固定ブロック59に対して支持されている。
【0060】
これら板バネ65,66は、燐青銅の如き適切な弾性を有する金属材料により、薄く細長い板状に一体的に形成されている。これらコイルボビン本体部69及び上側固定ブロック59と各板バネ65,66とは、いわゆるアウトサート成型により、該各板バネ65,66の先端側部分及び基端側部分が該コイルボビン本体部69及び該上側固定ブロック59の内部に埋没された状態で連結されている。これら板バネ65,66の基端部分は、上側固定ブロック59の後端面より、接続端子として後方側に突出されている。また、これら板バネ65,66の先端部分は、コイルボビン本体部69内に埋設され後端部をこのコイルボビン本体部69の後端面より接続端子81として後方側に突出させた端子板に連設されている。
【0061】
また、コイルボビン本体部69の下面部には、ボビン支持枠64が取付けられている。このボビン支持枠64は、コイルボビン本体部69と同様の材料により、該コイルボビン本体部69の両側側部分を支持する枠状に形成されている。このボビン支持枠64は、上面部に一対の位置決め突起83,83が突設されており、これら位置決め突起83,83によってコイルボビン本体部69に対して位置決めされ、このコイルボビン本体部69に対して接着剤により接着されて固定される。このボビン支持枠64は、両側側部分を、板バネ部材2a、3aとなる一対の板バネ60,61を介して、下側固定ブロック58に対して支持されている。
【0062】
これら板バネ60,61は、燐青銅の如き適切な弾性を有する金属材料により、薄く細長い板状に一体的に形成されている。これらボビン支持枠64及び下側固定ブロック58と各板バネ60,61とは、いわゆるアウトサート成型により、各板バネ60,61の先端側部分及び基端側部分が該ボビン支持枠64及び該下側固定ブロック58の内部に埋没された状態で連結されている。これら板バネ60,61の基端部分は、下側固定ブロック58の後端面より、接続端子として後方側に突出されている。また、これら板バネ60,61の先端側部分は、ボビン支持枠64内に埋設され、この先端側部分の後端部をこのボビン支持枠64の後端面より接続端子81として後方側に突出させた端子板に連設されている。
【0063】
下側固定ブロック58及び上側固定ブロック59は、固定板56を介して、対物レンズ駆動機構支持板23及びヨーク部25上に固定して配設される。すなわち、下側固定ブロック58が固定板56上に接着剤により接着されて固定され、この下側固定ブロック58上に上側固定ブロック59が接着剤により接着されて固定され、さらに、該固定板56が対物レンズ駆動機構支持板23及びヨーク部25に対して接着剤により接着され、または、半田付けにより固定されることにより、固定部が構成される。なお、固定板56の両側側部分には、下側固定ブロック58を位置決めするための位置決め突片57,57が突設されている。また、下側固定ブロック58の上面部には、上側固定ブロック59を位置決めするための位置決め突起82が設けられている。
【0064】
各板バネ60,61,65,66は、それぞれ、直線部分とクランク部62,63,67,68とを有し、基端側が各固定ブロック58,59からなる固定部に取付けられ、先端側がコイルボビン本体部69またはボビン支持枠64に取付けられている。これら板バネ60,61,65,66は、各直線部分を互いに略々平行とし、コイルボビン本体部69及びボビン支持枠64を固定部に対して変位可能に支持している。
【0065】
そして、クランク部62,63,67,68は、各板バネ60,61,65,66の基端側部分に設けられ、2ヶ所の互いに反対方向の90°の屈折部を有して形成されている。また、これら板バネ60,61,65,66においては、クランク部62,63,67,68の基端側及び中途部分の両側を囲むようにして、変位規制片部78が設けられている。
【0066】
そして、ボビン支持枠64及びコイルボビン本体部69には、コイル巻回部72が取付けられている。このコイル巻回部72は、上方側及び下方側が開放された中空の四角柱状に形成されている。このコイル巻回部72は、コイルボビン本体部69及びボビン支持枠64の略々中央部に設けられた透孔部内に嵌合されるとともに、該ボビン支持枠64の上面部に突設された一対の位置決め突片79,79により位置決めされて、該コイルボビン本体部69及び該ボビン支持枠64に対して、接着剤により接着されて固定されている。
【0067】
コイル巻回部72には、フォーカスコイル73及びトラッキングコイル74,74が取付けられている。フォーカスコイル73は、コイル巻回部72の側面部(外周部)に対して巻回され、コイルの中心軸を対物レンズ4,5の光軸に対して平行としている。トラッキングコイル74,74は、それぞれトラッキングコイルボビン75,75に巻回されて構成され、これらトラッキングコイルボビン75,75がコイル巻回部72の前端面部に取付けられることにより、該コイル巻回部72に取付けられている。これらトラッキングコイル74,74は、コイルの中心軸を互いに平行となすとともに、該中心軸を各板バネ60,61,65,66の直線部分に平行となし、該中心軸を対物レンズ4,5の光軸に対して直交する方向としている。
【0068】
各コイル73,74,74の巻始め及び巻終わりの引き出し線は、コイル巻回部72の後方側に突設された4本の端子棒80,80,80,80に対応して接続されている。そして、これら端子棒80,80,80,80は、コイルボビン本体部69内及びボビン支持枠64内に埋設された端子板のこれらコイルボビン本体部69及びボビン支持枠64の後端面より後方側に突出された各接続端子81,81,81,81に対応して、半田付けにより接続されている。
【0069】
コイルボビン本体部69、ボビン支持枠64及びコイル巻回部72は、この二軸アクチュエータ2,3のコイルボビン2b,3bを構成している。
【0070】
そして、対物レンズ駆動機構支持板23及びヨーク部25上には、前後一対のヨーク24,24、26,26がこの対物レンズ駆動機構支持板23及びヨーク部25に対して一体的に立設されている。これら対物レンズ駆動機構支持板23、ヨーク部25及び各ヨーク24,24、26,26は、鉄の如き磁性材料(高透磁率材料)により形成されている。後側のヨーク24,26は、コイル巻回部72内の中空部に、下方側より進入されている。この後側のヨーク24,26の前面部には、マグネット54が、接着剤を用いた接着により取付けられている。前側のヨーク24,26は、ボビン支持枠64及びコイルボビン本体部69の中央部の透孔内に下方側より進入され、コイル巻回部72の前方側、すなわち、各トラッキングコイル74,74の前方側に位置している。そして、各ヨーク24,24、26,26の上端部同士は、連結板55を介して、互いに連結されている。この連設板55は、各ヨーク24,24、26,26と同様に、鉄の如き磁性材料(高透磁率材料)により形成されている。
【0071】
第1の二軸アクチュエータ2においては、第1の対物レンズ4は、この第1の対物レンズ4の光軸方向、すなわち、図6中矢印Fで示すフォーカス方向、及び、該光軸に直交する方向、すなわち、図1中矢印Tで示す第1のトラッキング方向の2方向に移動可能に支持されているとともに、各コイル73,74,74及びマグネット54間に生ずる電磁力により、該2方向に移動操作される。
【0072】
また、第2の二軸アクチュエータ3においては、第2の対物レンズ5は、この第2の対物レンズ5の光軸方向、すなわち、図6中矢印Fで示すフォーカス方向、及び、該光軸に直交する方向、すなわち、図1中矢印Tで示す第2のトラッキング方向の2方向に移動可能に支持されているとともに、各コイル73,74,74及びマグネット54間に生ずる電磁力により、該2方向に移動操作される。
【0073】
記録トラックは、上述したように、光ディスク101,102において、信号記録層上に略々同心円状をなして螺旋(スパイラル)状に形成されている。この光ディスクにおいて、情報信号は、記録トラックに沿って書き込まれる。これら二軸アクチュエータ2,3は、対物レンズ4,5を光ディスク101,102の変位に追従させるために該対物レンズ4,5を移動操作する。すなわち、光学ピックアップは、光ディスクの信号記録層上の情報信号が書き込まれる位置に対して、常に、対物レンズ4,5を透過した光束を集光させることとなる。
【0074】
この光学ピックアップは、チャッキング孔103においてディスクテーブル40上に保持されてスピンドルモータ17によって回転操作される光ディスク101,102に対向され、この光ディスク101,102の径方向に移動操作されることによって、この光ディスク101,102との相対的な位置としては記録トラックに沿って移動されながら、該記録トラックに対して、情報信号の書き込みまたは読み出しを行う。したがって、この光学ピックアップは、対物レンズ4,5によるレーザ光束の集光位置を、光ディスクの面振れ及び偏心による記録トラックの位置の変位に追従させなければならない。そのため、各二軸アクチュエータ2,3は、対物レンズ4,5をフォーカス方向とトラッキング方向とに移動操作する。
【0075】
これら二軸アクチュエータ2,3においては、フォーカス駆動コイルにフォーカス駆動電流が供給されることにより、コイルボビン2b,3bは、図8中矢印Fで示すように、フォーカス方向に移動操作される。また、これら二軸アクチュエータ2,3においては、トラッキング駆動コイルにトラッキング駆動電流が供給されることにより、コイルボビン2b,3bは、図7中矢印Tで示すように、トラッキング方向に移動操作される。
【0076】
これら二軸アクチュエータにおいて、フォーカス駆動電流及びトラッキング駆動電流は、対物レンズ4,5によるレーザ光束の集光位置と記録トラックとのずれ量を示すエラー信号(フォーカスエラー信号及びトラッキングエラー信号)に基づいて供給される。したがって、これら二軸アクチュエータ2,3は、光ディスク101,102の回転周期に同期して、対物レンズ4,5について周期的な移動操作を行うこととなる。
【0077】
信号記録層上に集光されたレーザ光束は、この信号記録層において、この信号記録層に書き込まれている情報信号に応じて反射強度または偏光方向を変調されて、反射される。この信号記録層において反射された反射光束は、それぞれ対物レンズ4,5に戻り、この対物レンズ4,5を経て、後述するようにフレーム1内に配設された光検出器により受光される。この光検出器は、複数のフォトディテクタを有して構成されている。この光検出器よりの出力信号からは、光ディスク101,102よりの情報信号の読み取り信号、フォーカスエラー信号及びトラッキングエラー信号が生成される。
【0078】
〔4〕複数の光路
フレーム1内には、図5に示すように、第1の光源となる半導体レーザ38及び第2の光源となる半導体レーザチップを有する発光受光複合素子、すなわち、レーザカプラ33が内蔵されている。半導体レーザ38及びレーザカプラ33の半導体レーザチップは、それぞれ直線偏光のコヒーレント光である第1及び第2のレーザ光束を発する。これらレーザ光束は、発散光束である。半導体レーザ38が発する第1のレーザ光束の波長は、第1の波長である635nm、または、650nmである。また、レーザカプラ33の半導体レーザチップが発する第2のレーザ光束の波長は、第2の波長である780nmである。
【0079】
半導体レーザ38には、高周波モジュール基板37が接続される。この高周波モジュール基板37には、半導体レーザ38における戻り光ノイズの発生を防止するため、該半導体レーザ38を300mHz乃至400MHz程度の周波数で高周波駆動する高周波回路が設けられている。
【0080】
また、半導体レーザ38は、図4に示すように、フレーム1に設けられた取付け孔内に嵌合されて、このフレーム1に対して固定して配設されている。この半導体レーザ38より発せられた第1のレーザ光束は、図5に示すように、回折格子、すなわち、グレーティング39を経て、平板状のビームスプリッタ28に入射する。グレーティング39は、第1のレーザ光束を、0次光及び±1次光の3本のレーザ光束に分岐させる。ビームスプリッタ28は、主面部を第1のレーザ光束の光軸に対して45°の角度となして配設されている。このビームスプリッタ28は、第1のレーザ光束の一部を透過させるが、残部を反射する。このビームスプリッタ28により反射された第1のレーザ光束は、コリメータレンズ29に入射され、このコリメータレンズ29により第1の平行レーザ光束となされる。
【0081】
コリメータレンズ29を経た第1の平行レーザ光束は、第1の反射ミラー30により反射されて90°偏向され、第1の対物レンズ4に入射される。この第1の対物レンズ4は、第1の平行レーザ光束を、第1種類の光ディスク101の信号記録層上に集光させる。
【0082】
第1種類の光ディスク101の信号記録層上に集光された第1のレーザ光束は、この信号記録層により反射され、第1の対物レンズ4、第1の反射ミラー30、コリメータレンズ29を経て、ビームスプリッタ28を透過して、光検出器32により受光される。
【0083】
レーザカプラ33は、半導体レーザチップ及び第1、第2の光検出器が同一の半導体基材部上に配設されて構成されている。半導体レーザチップは、半導体基材部上に、ヒートシンクを介して配設されている。各光検出器は、それぞれ複数の受光面に分割された状態で、半導体基材部上に形成されている。
【0084】
そして、このレーザカプラ33においては、各光検出器上に位置して、ビームスプリッタプリズムが配設されている。このビームスプリッタプリズムは、半導体基材部の上面部に対して所定の傾斜角を有する斜面部であるビームスプリッタ面を、半導体レーザチップ側に向けている。
【0085】
このレーザカプラ33において、半導体レーザチップは、ビームスプリッタ面に向けて第2のレーザ光束を発する。この半導体レーザチップより発せられた第2のレーザ光束は、ビームスプリッタ面により反射され、半導体基材部に対する垂直上方に射出される。
【0086】
レーザカプラ33より射出された第2のレーザ光束は、折り曲げミラー10によって反射されて90°偏向され、さらに、第2の反射ミラー34により反射されて90°偏向され、第2の対物レンズ5に入射される。第2の対物レンズ5に入射された第2のレーザ光束は、この第2の対物レンズ5により、第2種類の光ディスク102の透明基板を透して、該第2種類の光ディスク102の信号記録層の表面部上に集光される。
【0087】
第2種類の光ディスク102の信号記録層上に集光された第2のレーザ光束は、この信号記録層により反射されて、第2の対物レンズ5、第2の反射ミラー34、折り曲げミラー10を経て、レーザカプラ33の光検出器により受光される。
【0088】
そして、この光学ピックアップにおいては、半導体レーザ38より第1の対物レンズ4に至る第1の光路とレーザカプラ33のレーザチップより第2の対物レンズ5に至る第2の光路とは、フレーム1内において、交点において互いに交差する。この交点は、第1の光路上においては、コリメータレンズ29及び第1の反射ミラー30の間に位置する。また、この交点は、第2の光路上においては、折り曲げミラー10及び第2の反射ミラー34の間に位置する。すなわち、第1及び第2の光路の交点は、これら光路の各対物レンズ4,5の光軸に垂直な方向となされている部分に位置している。この光学ピックアップにおいては、各光路が互いに交差されていることにより、これら光路が占有する体積の総和が、該各光路が重なり合っている分だけ減少されている。
【0089】
また、この光学ピックアップにおいて、フレーム1内には、図7及び図8に示すように、第1の光源となる第1の半導体レーザ38及び第2の光源となる第2の半導体レーザ38aを内蔵することとしてもよい。各半導体レーザ38,38aは、それぞれ直線偏光のコヒーレント光である第1及び第2のレーザ光束を発する。これらレーザ光束は、発散光束である。第1の半導体レーザ38が発する第1のレーザ光束の波長は、第1の波長である635nm、または、650nmである。また、第2の半導体レーザ38aが発する第2のレーザ光束の波長は、第2の波長である780nmである。
【0090】
第1の半導体レーザ38より発せられた第1のレーザ光束は、図示しないグレーティングを経て、平板状のビームスプリッタ28に入射する。グレーティングは、第1のレーザ光束を、0次光及び±1次光の3本のレーザ光束に分岐させる。ビームスプリッタ28は、主面部を第1のレーザ光束の光軸に対して45°の角度となして配設されている。このビームスプリッタ28は、第1のレーザ光束の一部を透過させるが、残部を反射する。このビームスプリッタ28により反射された第1のレーザ光束は、第1の反射ミラー30により反射されて90°偏向され、フレーム1の上面部に設けられた透孔を介して、このフレーム1の外方側に射出される。そして、第1のレーザ光束は、第1の二軸アクチュエータ2によって支持された第1の対物レンズ4に入射される。この第1の対物レンズ4は、第1のレーザ光束を、第1種類の光ディスク101の信号記録層上に集光させる。
【0091】
そして、第1種類の光ディスク101の信号記録層の表面で反射された第1のレーザ光束は、第1の対物レンズ4及びビームスプリッタ28を透過して、第1の光検出器32により受光される。
【0092】
また、第2の半導体レーザ38aより発せられた第2のレーザ光束は、平板状のビームスプリッタ28aに入射する。このビームスプリッタ28aは、主面部を第2のレーザ光束の光軸に対して45°の角度となして配設されている。このビームスプリッタ28aは、第2のレーザ光束の一部を透過させるが、残部を反射する。このビームスプリッタ28aにより反射された第2のレーザ光束は、第2の反射ミラー34により反射されて90°偏向され、フレーム1の上面部に設けられた透孔を介して、このフレーム1の外方側に射出される。そして、第2のレーザ光束は、第2の二軸アクチュエータ3によって支持された第2の対物レンズ5に入射される。この第2の対物レンズ5は、第2のレーザ光束を、第2種類の光ディスク102の信号記録層上に集光させる。
【0093】
そして、第2種類の光ディスク102の信号記録層の表面で反射された第2のレーザ光束は、第2の対物レンズ5及びビームスプリッタ28aを透過して、第2の光検出器32aにより受光される。
【0094】
第1の半導体レーザ38より第1の対物レンズ4に至る第1の光路と第2の半導体レーザ38aより第2の対物レンズ5に至る第2の光路とは、フレーム1内において、交点Xにおいて互いに光軸を交差させている。この交点Xは、第1の光路上においては、ビームスプリッタ28及び第1の反射ミラー30の間に位置する。第1の反射ミラー30は、図8に示すように、第1のレーザ光束を偏向させて第1の対物レンズ4に入射させるためのものである。また、この交点Xは、第2の光路上においては、ビームスプリッタ28a及び第2の反射ミラー34の間に位置する。第2の反射ミラー34は、図8に示すように、第2のレーザ光束を偏向させて第2の対物レンズ5に入射させるためのものである。
【0095】
この光学ピックアップにおいては、各光路が互いに交差されていることにより、これら光路が占有する体積の総和が、該各光路が重なり合っている分だけ減少されている。そのため、この光学ピックアップにおいては、図7中矢印Wで示すフレーム1の各対物レンズ4,5の配列方向の大きさを小さくすることができる。
【0096】
〔5〕ディスクプレーヤの構成
本発明に係るディスクプレーヤにおいては、ディスクテーブル上に装着された光ディスクの種類(種別)を判別する制御手段となる制御回路が設けられる。また、この制御回路は、各半導体レーザ38,38a、または、レーザカプラ33の半導体レーザチップの点灯、消灯を制御する。さらに、この制御回路には、光学ピックアップより出力される信号が送られる。この制御回路は、送られる種々の信号に応じて、各半導体レーザ38,38a、各二軸アクチュエータ2,3、スピンドルモータ17及びスレッドモータを制御する。
【0097】
制御回路は、ディスクテーブル40上に装着されているのが第1種類の光ディスク101であると判断された場合には、第1の半導体レーザ38を発光させ、レーザカプラ33の半導体レーザチップ、または、第2の半導体レーザ38aを消光させる。このとき、第1の対物レンズ4を経た第1のレーザ光束は、第1種類の光ディスク101の透明基板側よりこの第1種類の光ディスク101に対して照射され、該透明基板を透過して、信号記録層上に集光される。第1の対物レンズ4は、第1の二軸アクチュエータ2によりこの第1の対物レンズ4の光軸方向及び該光軸に直交する方向に移動操作される。この第1の対物レンズ4は、第1の二軸アクチュエータ2により第1種類の光ディスク101の該第1の対物レンズ4の光軸方向への変位(いわゆる面振れ)に追従して移動操作されることにより、レーザ光束の集光点を、常に、信号記録層上に位置させる。また、この第1の対物レンズ4は、第1の二軸アクチュエータ2により第1種類の光ディスク101の記録トラックの該第1の対物レンズ4の光軸に直交する方向への変位に追従して移動操作されることにより、第1のレーザ光束の集光点を、常に、該記録トラック上に位置させる。
【0098】
この光学ピックアップは、第1種類の光ディスク101の信号記録層上に第1のレーザ光束を集光して照射することにより、この信号記録層に対する情報信号の書き込み及び読み出しを行う。この情報信号の書き込みにおいて、第1種類の光ディスク101が光磁気ディスクである場合には、この光磁気ディスクには、第1のレーザ光束が照射されるとともに、この第1のレーザ光束の照射位置に外部磁界が印加される。第1のレーザ光束の光出力、または、外部磁界の強度のいずれかを記録する情報信号に応じて変調させることにより、光磁気ディスクに対する情報信号の書き込みが行われる。また、第1種類の光ディスク101が相変化型ディスクである場合には、第1のレーザ光束の光出力を記録する情報信号に応じて変調させることにより、この相変化型ディスクに対する情報信号の書き込みが行われる。
【0099】
そして、この光学ピックアップにおいては、第1種類の光ディスク101の信号記録層上に第1のレーザ光束を集光して照射し、このレーザ光束の該信号記録層による反射光束を検出することにより、この信号記録層よりの情報信号の読み出しが行われる。
【0100】
この情報信号の読み出しにおいて、第1種類の光ディスク101が光磁気ディスクである場合には、反射光束の偏光方向の変化を検出することにより、光磁気ディスクよりの情報信号の読み出しが行われる。また、第1種類の光ディスク101が相変化型ディスク、または、いわゆるピットディスクである場合には、反射光束の反射光量の変化を検出することによって、この相変化型ディスクよりの情報信号の読み出しが行われる。
【0101】
すなわち、信号記録層上に集光された第1のレーザ光束は、該信号記録層により反射され、反射光束として、第1の対物レンズ4に戻る。この第1の対物レンズ4に戻った反射光束は、この第1の対物レンズ4及び第1の反射ミラー30を経て、第1のビームスプリッタ28に戻る。この第1のビームスプリッタ28に戻った反射光束は、この第1のビームスプリッタ28を透過して、第1の半導体レーザ38に戻る光路に対して分岐されて、第1の光検出器32に向かう。
【0102】
第1のビームスプリッタ28は、反射光束の光軸に対して45°の角度を有して傾斜された平行平面板であるため、この反射光束に非点収差を発生させる。この非点収差の方向及び量を検出することにより、フォーカスエラー信号が生成される。フォーカスエラー信号は、第1の対物レンズ4による第1のレーザ光束の集光点と第1種類の光ディスク101の信号記録層の表面部との、該第1の対物レンズ4の光軸方向の位置ずれの量及び方向を示す信号である。また、第1の光検出器32の検出出力に基づき、トラッキングエラー信号が生成される。トラッキングエラー信号は、第1の対物レンズ4による第1のレーザ光束の集光点と第1種類の光ディスク101の記録トラックとの、該第1の対物レンズ4の光軸に直交する方向の位置ずれの量及び方向を示す信号である。第1の二軸アクチュエータ2は、これらフォーカスエラー信号及びトラッキングエラー信号に基づいて駆動される。
【0103】
また、第1種類の光ディスク101が光磁気ディスクである場合には、第1のビームスプリッタ2を経た反射光束は、図示しないウォラストンプリズムを経て、第1の光検出器32に入射する。ウォラストンプリズムは、反射光束を、この反射光束の偏光方向の偏光である第1の偏光成分と、この反射光束の偏光方向に対して+45°の方向の偏光である第2の偏光成分と、この反射光束の偏光方向に対して−45°の方向の偏光である第3の偏光成分との、3本の光束に分岐させる。
【0104】
この場合には、第1の光検出器32は、ウォラストンプリズムによって分岐された複数の光束に対応する複数のフォトダイオードを有して構成され、該各光束をそれぞれに対応するフォトダイオードによって受光するようになされている。この第1の光検出器32の各フォトダイオードからの光検出出力を演算処理することにより、光磁気ディスクに記録された情報信号の読み出し信号が生成される。
【0105】
また、この光学ピックアップは、ガイドシャフト18及び支持シャフト19に沿って移動操作されることによって、第1の対物レンズ4が第1種類の光ディスク101の信号記録領域の全域に亘って対向するように移動操作されることにより、該信号記録領域の全域について、情報信号の書き込み及び読み出しを行うことができる。すなわち、この光学ピックアップは、第1種類の光ディスク101の内外周に亘って移動操作されるとともに、この第1種類の光ディスク101が回転操作されることにより、この第1種類の光ディスク101の信号記録領域の全域について情報信号の書き込み及び読み出しを行うことができる。
【0106】
制御回路は、ディスクテーブル上に装着されているのが第2種類の光ディスク102であると判断された場合には、レーザカプラ33の半導体レーザチップ、または、第2の半導体レーザ38aを発光させ、第1の半導体レーザ38を消光させる。このとき、第2の対物レンズ5を経た第2のレーザ光束は、第2種類の光ディスク102の透明基板側よりこの第2種類の光ディスク102に対して照射され、該透明基板を透過して、信号記録層上に集光される。第2の対物レンズ5は、第2の二軸アクチュエータ3によりこの第2の対物レンズ5の光軸方向及び該光軸に直交する方向に移動操作される。この第2の対物レンズ5は、第2の二軸アクチュエータ3により第2種類の光ディスク102の該第2の対物レンズ5の光軸方向への変位(いわゆる面振れ)に追従して移動操作されることにより、レーザ光束の集光点を、常に、信号記録層上に位置させる。また、この第2の対物レンズ5は、第2の二軸アクチュエータ3により第2種類の光ディスク102の記録トラックの該第2の対物レンズ5の光軸に直交する方向への変位に追従して移動操作されることにより、第2のレーザ光束の集光点を、常に、該記録トラック上に位置させる。
【0107】
この光学ピックアップは、第2種類の光ディスク102の信号記録層上に第2のレーザ光束を集光して照射することにより、この信号記録層に対する情報信号の書き込み及び読み出しを行う。この情報信号の書き込みにおいて、第2種類の光ディスク102が光磁気ディスクである場合には、この光磁気ディスクには、第2のレーザ光束が照射されるとともに、この第2のレーザ光束の照射位置に外部磁界が印加される。第2のレーザ光束の光出力、または、外部磁界の強度のいずれかを記録する情報信号に応じて変調させることにより、光磁気ディスクに対する情報信号の書き込みが行われる。また、第2種類の光ディスク102が相変化型ディスクである場合には、第2のレーザ光束の光出力を記録する情報信号に応じて変調させることにより、この相変化型ディスクに対する情報信号の書き込みが行われる。
【0108】
そして、この光学ピックアップにおいては、第2種類の光ディスク102の信号記録層上に第2のレーザ光束を集光して照射し、このレーザ光束の該信号記録層による反射光束を検出することにより、この信号記録層よりの情報信号の読み出しが行われる。
【0109】
この情報信号の読み出しにおいて、第2種類の光ディスク102が光磁気ディスクである場合には、反射光束の偏光方向の変化を検出することにより、光磁気ディスクよりの情報信号の読み出しが行われる。また、第2種類の光ディスク102が相変化型ディスク、または、いわゆるピットディスクである場合には、反射光束の反射光量の変化を検出することによって、この相変化型ディスクよりの情報信号の読み出しが行われる。
【0110】
すなわち、信号記録層上に集光された第2のレーザ光束は、該信号記録層により反射され、反射光束として、第2の対物レンズ5に戻る。この第2の対物レンズ5に戻った反射光束は、この第2の対物レンズ5及び第2の反射ミラー34を経て、レーザカプラ33、または、第2のビームスプリッタ28aに戻る。このレーザカプラ33、または、第2のビームスプリッタ28aに戻った反射光束は、このレーザカプラ33のビームスプリッタ面、または、第2のビームスプリッタ28aを透過して、第2の半導体レーザ38aに戻る光路に対して分岐されて、レーザカプラ33の第1、第2の光検出器、または、第2の光検出器32aに向かう。
【0111】
レーザカプラ33のビームスプリッタ面に戻った反射光束は、このビームスプリッタ面を透過してビームスプリッタプリズム内に入射することにより、半導体レーザチップに戻る光路より分岐され、第1の光検出器により受光される。また、この反射光束は、第1の光検出器の表面部及びビームスプリッタプリズムの内面部により反射されて、第2の光検出器にも受光される。各光検出器より出力される光検出出力に基づいて、第2種類の光ディスク102に記録された情報信号の読み出し信号、いわゆるRF信号、第2の対物レンズ5による第2のレーザ光束の集光点と信号記録層の表面部との光軸方向のずれ、すなわち、フォーカスエラーを示すフォーカスエラー信号、及び、該集光点と該信号記録層の表面部に形成された記録トラックとの該光軸及び該記録トラックに直交する方向のずれ、すなわち、トラッキングエラーを示すトラッキングエラー信号が算出される。
【0112】
すなわち、読み出し信号は、各光検出器の各光検出出力の和として得られる。また、フォーカスエラー信号は、各光検出器の各光検出出力の差として得られる。さらに、トラッキングエラー信号は、第1の光検出器の一側側の受光面からの光検出出力及び第2の光検出器の他側側の受光面からの光検出出力の和と、該第1の光検出器の他側側の受光面からの光検出出力及び該第2の光検出器の一側側の受光面からの光検出出力の和との差として得られる。
【0113】
また、第2のビームスプリッタ28aは、反射光束の光軸に対して45°の角度を有して傾斜された平行平面板であるため、この反射光束に非点収差を発生させる。この非点収差の方向及び量を検出することにより、フォーカスエラー信号が生成される。フォーカスエラー信号は、第2の対物レンズ5による第2のレーザ光束の集光点と第2種類の光ディスク102の信号記録層の表面部との、該第2の対物レンズ5の光軸方向の位置ずれの量及び方向を示す信号である。また、第2の光検出器32aの検出出力に基づき、トラッキングエラー信号が生成される。トラッキングエラー信号は、第2の対物レンズ5による第2のレーザ光束の集光点と第2種類の光ディスク102の記録トラックとの、該第2の対物レンズ5の光軸に直交する方向の位置ずれの量及び方向を示す信号である。
【0114】
第2の二軸アクチュエータ3は、これらフォーカスエラー信号及びトラッキングエラー信号に基づいて駆動される。
【0115】
また、この光学ピックアップは、ガイドシャフト18及び支持シャフト19に沿って移動操作されることによって、第2の対物レンズ5が第2種類の光ディスク102の信号記録領域の全域に亘って対向するように移動操作されることにより、該信号記録領域の全域について、情報信号の書き込み及び読み出しを行うことができる。すなわち、この光学ピックアップは、第2種類の光ディスク102の内外周に亘って移動操作されるとともに、この第2種類の光ディスク102が回転操作されることにより、この第2種類の光ディスク102の信号記録領域の全域について情報信号の書き込み及び読み出しを行うことができる。
【0116】
そして、ディスクプレーヤにおいて、ディスクテーブル40上に装着された光ディスク101,102の透明基板の厚さの検出は、該光ディスク101,102より読み出されるRF信号の振幅に基づいて制御回路により判断することができる。すなわち、第1種類及び第2種類の光ディスク101,102のいずれかがディスクテーブル上に装着されたときには、レーザカプラ33の半導体レーザチップ、または、第1及び第2の半導体レーザ38,38aのうちの予め定めておいたいずれかの一方を発光させる。このとき、フォーカスサーボのみを作動させれば、RF信号の振幅を検出することができ、発光させているのがレーザカプラ33の半導体レーザチップ、または、第1及び第2の半導体レーザ38,38aのうちのいずれであるかということと、検出されたRF信号の振幅とに基づき、ディスクテーブル上に装着されているのが第1種類及び第2種類の光ディスク101,102のいずれであるのかを判断することができる。
【0117】
なお、図1に示す光学ピックアップにおいては、図1中矢印Tで示す第2の二軸アクチュエータ3におけるトラッキング方向は、図2中矢印θで示すように、記録トラックの法線との角度をなるべく少なくするために、図1中矢印Tで示す第1の二軸アクチュエータ2におけるトラッキング方向に対して傾けられている。
【0118】
〔6〕複数の光路の他の例
この光学ピックアップにおいて、フレーム1内における第1及び第2の光束は、図9に示すように、これら光路のうちの一の光路において反射ミラーが設けられないこととしてもよい。すなわち、第1の半導体レーザより発せられた第1のレーザ光束は、平板状のビームスプリッタ28に入射する。このビームスプリッタ28は、主面部を第1のレーザ光束の光軸に対して45°の角度となして配設されている。このビームスプリッタ28は、第1のレーザ光束の一部を透過させ、残部を反射する。このビームスプリッタ28により反射された第1のレーザ光束は、反射ミラー30により反射されて、フレーム1の上面部に設けられた透孔を介して、このフレーム1の外方側に射出される。そして、第1のレーザ光束は、第1の対物レンズ4に入射される。この第1の対物レンズ4は、第1のレーザ光束を、第1種類の光ディスク101の信号記録層上に集光させる。
【0119】
そして、フレーム1内において第2の半導体レーザ38aより発せられた第2のレーザ光束は、平板状のビームスプリッタ28aに入射する。このビームスプリッタ28aは、主面部を第2のレーザ光束の光軸に対して45°の角度となして配設されている。このビームスプリッタ28aは、第2のレーザ光束の一部を透過させ、残部を反射する。このビームスプリッタ28aにより反射された第2のレーザ光束は、フレーム1の上面部に設けられた透孔を介して、このフレーム1の外方側に射出される。そして、第2のレーザ光束は、第2の対物レンズ5に入射される。この第2の対物レンズ5は、第2のレーザ光束を、第2種類の光ディスク102の信号記録層上に集光させる。
【0120】
ここで、第1の半導体レーザ38より第1の対物レンズ4に至る第1の光路と、第2の半導体レーザ38aより第2の対物レンズ5に至る第2の光路とは、交点Xにおいて、互いに光軸を交差させている。この交点Xは、第1の光路上においては、ビームスプリッタ28及び反射ミラー30の間に位置する。また、この交点Xは、第2の光路上においては、ビームスプリッタ28a及び第2の対物レンズ5の間に位置する。
【0121】
この光学ピックアップにおいても、各光路が互いに交差されていることにより、これら光路が占有する体積の総和が、該各光路が重なり合っている分だけ減少されている。そのため、この光学ピックアップにおいても、フレーム1の大きさを小さくすることができる。
【0122】
さらに、本発明に係る光学ピックアップは、3個以上の複数の光源と、これら光源に対応された3個以上の複数の対物レンズとを備え、これら複数の光源より複数の対物レンズに至る3本以上の複数の光路を形成しているものとして構成してもよい。この場合においても、各光路は、互いに交差されることにより、フレームの小型化を可能とする。このように、3本以上の光路が形成されている場合においては、反射ミラーの如き偏向光学素子は、全ての光路上に各光路に対応して配設されるか、または、一の光路を除いた他の全ての光路上に該各他の光路に対応して配設されることとなる。
【0123】
また、本発明に係る光学ピックアップにおいて、二軸アクチュエータは、同一の可動部上に複数の対物レンズが取付けられたものとしてもよい。
【0124】
【発明の効果】
上述のように、本発明に係る光学ピックアップにおいては、複数の光源より、これら複数の光源に対応して配設された複数の対物レンズに至る複数の光束が、互いに交差されている。したがって、この光学ピックアップにおいては、各光束が占有する体積の総和が、該光束同士が重なり合っている分だけ少なくなされる。
【0125】
すなわち、本発明は、透明基板の厚さが異なる光学記録媒体に対して情報信号の書き込み及び読み出しが良好に行えるように複数の光源及び複数の対物レンズを備えた光学ピックアップにおいて、装置構成の小型化を図ることができるものである。
【0126】
また、本発明は、本発明に係る光学ピックアップを備えることにより、装置構成の小型化が図られたディスクプレーヤを提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光学ピックアップの構成を示す斜視図である。
【図2】本発明に係るディスクプレーヤにおける上記光学ピックアップの構成を示す平面図である。
【図3】上記光学ピックアップの構成を示す縦断面図である。
【図4】上記光学ピックアップの構成を示す分解斜視図である。
【図5】上記光学ピックアップの光学系の構成を示す斜視図である。
【図6】上記光学ピックアップの二軸アクチュエータの構成を示す分解斜視図である。
【図7】本発明に係るディスクプレーヤにおける本発明に係る光学ピックアップの構成の他の例を示す平面図である。
【図8】図7に示した光学ピックアップの構成を示す側面図である。
【図9】本発明に係る光学ピックアップの構成のさらに他の例を示す側面図である。
【図10】一の対物レンズを有する従来の光学ピックアップの構成を示す平面図である。
【図11】図10に示した従来の光学ピックアップの構成を示す側面図である。
【図12】二の対物レンズを有する従来の光学ピックアップの構成を示す平面図である。
【符号の説明】
2 第1の二軸アクチュエータ、3 第2の二軸アクチュエータ、4 第1の対物レンズ、5 第2の対物レンズ、30 第1の反射ミラー、34 第2の反射ミラー、38 第1の半導体レーザ、38a 第2の半導体レーザ、101 第1種類の光ディスク、102 第2種類の光ディスク、X 光路の交点

Claims (8)

  1. ディスク状の光学記録媒体の径方向に移動可能とされたフレームと、
    上記フレームに配設された第1の対物レンズと、
    上記フレームに配設され、上記第1の対物レンズに対して第1の光路を経て入射される光束を発する第1の光源と、
    上記フレームに配設された第2の対物レンズと、
    上記フレームに配設され、上記第2の対物レンズに対して第2の光路を経て入射される光束を発する第2の光源とを備え、
    上記第1の光路と上記第2の光路は、互いに交差されていることを特徴とする光学ピックアップ。
  2. 上記第1及び第2の対物レンズは、開口数が互いに異なることを特徴とする請求項1記載の光学ピックアップ。
  3. 上記第1及び第2の光源は、互いに異なる波長の光束を発することを特徴とする請求項1記載の光学ピックアップ。
  4. 上記第1及び第2の光路は、第1及び第2の対物レンズの光軸に垂直な方向となされている部分において互いに交差されていることを特徴とする請求項1記載の光学ピックアップ。
  5. ディスク状の光学記録媒体を回転操作する回転操作機構と、
    上記ディスク状の光学記録媒体の径方向に移動可能とされたフレームと、上記フレームに配設された第1の対物レンズと、上記フレームに配設され、上記第1の対物レンズに対して第1の光路を経て入射される光束を発する第1の光源と、上記フレームに配設された第2の対物レンズと、上記フレームに配設され、上記第2の対物レンズに対して第2の光路を経て入射される光束を発する第2の光源とを備え、上記第1の光路と上記第2の光路とが互いに交差されている光学ピックアップと
    を備えていることを特徴とするディスクプレーヤ。
  6. 上記第1及び第2の対物レンズは、開口数が互いに異なることを特徴とする請求項5記載のディスクプレーヤ。
  7. 上記第1及び第2の光源は、互いに異なる波長の光束を発することを特徴とする請求項5記載のディスクプレーヤ。
  8. 上記第1及び第2の光路は、第1及び第2の対物レンズの光軸に垂直な方向となされている部分において互いに交差されていることを特徴とする請求項5記載のディスクプレーヤ。
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