JPH103690A - 光学ピックアップ - Google Patents

光学ピックアップ

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JPH103690A
JPH103690A JP8175799A JP17579996A JPH103690A JP H103690 A JPH103690 A JP H103690A JP 8175799 A JP8175799 A JP 8175799A JP 17579996 A JP17579996 A JP 17579996A JP H103690 A JPH103690 A JP H103690A
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JP
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light
optical
component
light beam
hologram element
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JP8175799A
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Masanori Iwasaki
正則 岩崎
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板の厚みの異なる光ディスクであっても、
ひとつの光学ピックアップで光ディスクの再生が正しく
行われるようにすること。 【解決手段】 光ディスクからの戻り光とを分離する光
分離手段12と、この光分離手段からの戻り光が導かれ
る光検出手段14と、前記光分離手段から光ディスクに
向かう光ビームの常光成分及び異常光成分のうち一方の
成分を透過し、他方の成分を回折して集束または発散さ
せる偏光性ホログラム素子16と、前記集束手段及び偏
光性ホログラム素子を保持して、これらの相対的な位置
を固定する保持手段19とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスクに対し
て、光を照射して、戻り光を検出することにより、情報
を記録及び/または再生する、光ディスク再生装置に利
用される光学ピックアップに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、このような光ディスクを記録及び
/または再生するための光学ピックアップは、図15に
示すように構成されている。図において、光学ピックア
ップ1は、半導体レーザ素子2,ビームスプリッタ3,
対物レンズ4及び光検出器5等を有している。
【0003】ビームスプリッタ3は、その反射面3aが
対物レンズ4の光軸に対して45度傾斜した状態で配設
されており、半導体レーザ素子2から出射した光ビーム
と光ディスク6の信号記録面からの戻り光を分離する。
即ち、半導体レーザ素子2からの光ビームは、ビームス
プリッタ3の反射面3aで反射され、光ディスク6から
の戻り光は、ビームスプリッタ3を透過する。
【0004】対物レンズ4は、凸レンズであって、ビー
ムスプリッタ3で反射された光ビームを、光ディスク6
の信号記録面の所望のトラック上に集束させる。さら
に、対物レンズ4は、図示しない二軸アクチュエータに
よって、二軸方向即ち図面にて矢印FCSで示すフォー
カシング方向及び矢印TRKで示すトラッキング方向に
移動可能に支持されている。
【0005】光検出器5は、ビームスプリッタ3を透過
して入射する戻り光ビームに対して、受光部を有するよ
うに構成されている。
【0006】このような構成の光学ピックアップ1によ
れば、半導体レーザ素子2から出射された光ビームは、
ビームスプリッタ3の反射面3aで反射され、さらに対
物レンズ4を介して、光ディスク6の信号記録面上のあ
る一点に集束される。
【0007】光ディスク6の信号記録面で反射された戻
り光ビームは、再び対物レンズ4を介して、ビームスプ
リッタ3に入射する。ここで、戻り光ビームは、ビーム
スプリッタ3を透過して、光検出器5の受光部に入射す
る。これにより、光検出器5から出力される検出信号に
基づいて、光ディスク6の信号記録面に記録された情報
の再生が行なわれる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、光デ
ィスクは、コンピュータの補助記憶装置,音声・画像情
報のパッケージメディアとして、高密度化が進められて
おり、この高密度化を実現するために、対物レンズの開
口数NAを、従来のコンパクトディスク用の光学ピック
アップにおける対物レンズの開口数NAより大きくする
方法があるが、開口数NAを大きくすると、光ディスク
の傾きに対する許容範囲が減少してしまうという問題が
ある。
【0009】また、光ディスクは、所定のディスク基板
厚(一般に、コンパクトディスク等の場合には、1.2
mm)の透明基板を介して、信号記録面が備えられてい
るので、光学ピックアップの対物レンズの光軸に対して
光ディスクが傾いた場合には、波面収差が生じて、RF
信号の再生に影響が出てしまう。この際、波面収差に関
しては、開口数の3乗とスキュー角θの約1乗に比例し
て発生する3次のコマ収差が支配的である。従って、低
コストで大量生産されたポリカーボネイト等から成る透
明基板を備えた光ディスクは、スキュー角θが例えばプ
ラスマイナス0.5乃至プラスマイナス1度もあるの
で、上記波面収差によって、光学ピックアップ1の半導
体レーザ素子2からの光ディスク6への集束スポットが
非対称になって、符号間干渉が著しく増加することにな
り、正確な再生信号(RF信号)の再生が行なえなくな
ってしまう。
【0010】このため、この3次のコマ収差が光ディス
クのディスク基板厚に比例することに着目して、ディス
ク基板厚を半分の0.6mmにすることにより、3次の
コマ収差を半減させるようにすることが可能である。こ
の場合、光ディスクとして、特性の異なる二つの規格、
即ちディスク基板厚が比較的厚い(例えば1.2mm)
のものと、ディスク基板厚が比較的薄い(例えば0.6
mm)のものが混在することになる。
【0011】ところで、例えばディスク基板厚0.6m
mの光ディスクに対応した対物レンズを使用して、他方
の規格例えばディスク基板厚1.2mmのコンパクトデ
ィスク,追記型光ディスク,光磁気ディスク等の光ディ
スクを再生しようとすると、ディスク基板厚の差によっ
て、球面収差が発生するので、光学ピックアップが対応
し得るディスク基板の厚さの誤差の許容範囲を大幅に越
えることになる。従って、光ディスクからの戻り光か
ら、正しく信号を検出することができないという問題が
あった。かくして、従来の光学ピックアップによって、
双方の方式の光ディスクを再生することができないとい
う問題があった。
【0012】本発明は、以上の点に鑑み、基板の厚みの
異なる光ディスクであっても、光デスクの再生が正しく
行われるようにした、光学ピックアップ及びこの光学ピ
ックアップの二軸アクチュエータを提供することを目的
としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明によ
れば、光ビームを出射する光源と、この光源から出射し
た光ビームを光ディスクの信号記録面上に集光させる集
束手段と、前記光ディスクの信号記録面上に集光される
光ビームと、光ディスクからの戻り光とを分離する光分
離手段と、この光分離手段からの戻り光が導かれる光検
出手段と、前記光分離手段から光ディスクに向かう光ビ
ームの常光成分及び異常光成分のうち一方の成分を透過
し、他方の成分を回折して集束させる偏光性ホログラム
素子と、前記集束手段及び偏光性ホログラム素子を保持
してこれらの相対的な位置を固定する保持手段を備え
る、光学ピックアップにより達成される。
【0014】上記構成によれば、光分離手段からの光ビ
ームのうち、偏光性ホログラム素子の光学軸に関して常
光または異常光となる成分のうちの一方の成分は、透過
するので、例えば対物レンズ等の集束手段を透過する際
に所定のレンズ効果を付与されて、第1の種類の光ディ
スクの信号記録面上に正しく集束される。これに対し
て、光分離素子からの光ビームのうち、偏光性ホログラ
ム素子の光学軸に関して常光または異常光となる成分の
うちの他方の成分は、この偏光性ホログラム素子に入射
すると回折され、しかもこの偏光性ホログラム素子によ
って、必要なレンズ効果を受け、第1の光ディスクの基
板厚と異なる基板厚を有する第2の種類の光ディスクの
信号記録面に集束される。保持手段は対物レンズ等の集
束手段と偏光性ホログラム素子の相対位置を固定するた
め、集束手段がフォーカシング動作した際に、光ディス
クに集束するスポットが安定する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、この発明の好適な実施形態
を添付図面を参照しながら、詳細に説明する。 尚、以
下に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例であるか
ら、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本
発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定す
る旨の記載がない限り、これらの態様に限られるもので
はない。
【0016】図14は、この発明の実施形態に係る光学
ピックアップを組み込んだ光ディスク(再生)装置の一
実施形態を示している。図において、光ディスク装置1
10は、光ディスクDを回転駆動するスピンドルモータ
112と、光学ピックアップ113を備えている。ここ
で、スピンドルモータ112は、光ディスクドライブコ
ントローラ114及びサーボ制御回路により駆動制御さ
れ、所定の回転数で回転される。光ディスクDは、例え
ば後述する第1の種類の光ディスクや第2の種類の光デ
ィスク等複数の種類の光ディスクをユーザ等が選択し
て、それぞれ再生できるようになっている。
【0017】また、光学ピックアップ113は、この回
転する光ディスクDの信号記録面に対して光を照射し
て、信号の記録を行い、またはこの信号記録面からの戻
り光を検出するために、信号復調器115に対して戻り
光に基づく再生信号を出力する。
【0018】これにより、信号復調器115にて復調さ
れた記録信号は、誤り訂正回路(ECC)116により
誤り訂正され、例えばインターフェイス(SCSI)1
17を介して外部コンピュータやオーディオ機器等に送
出される。これにより、外部コンピュータやオーディオ
機器は、光ディスクDに記録された信号を再生信号とし
て受け取ることができる。
【0019】また、上記光学ピックアップ113には、
例えば光ディスクD上の所定の記録トラックまで移動さ
せるためのヘッドアクセス制御部118が接続されてい
る。さらに、この移動された所定位置において、集束手
段としての光学ピックアップ113の対物レンズを保持
する二軸アクチュエータ(図10〜図12参照)に対し
て、当該対物レンズをフォーカシング方向及びトラッキ
ング方向に移動させるためのサーボ回路119が接続さ
れている。
【0020】図1は、本発明による光学ピックアップの
一実施形態を示している。図1において、光学ピックア
ップ10は、光源としての半導体レーザ素子11,回折
手段としてのグレーティング18,光分離手段としての
ビームスプリッタ12,集束手段としての対物レンズ1
3及び光検出手段としての光検出器(フォトディテク
タ)14と、ビームスプリッタ12と対物レンズ13の
間に配設されたコリメータレンズ15,偏光性ホログラ
ム素子16及び対物レンズ13と偏光性ホログラム素子
16を保持する保持手段としての保持枠19を備えてい
る。ここで、半導体レーザ素子11、ビームスプリッタ
12、対物レンズ13、光検出器14は、図15で説明
したものと同一の構成であるから、重複した説明は省略
し、相違する構成を中心に説明する。
【0021】上記グレーティング18は、回折格子であ
り、半導体レーザ素子11から出射された光ビームを、
図1の紙面に垂直な少なくとも3本の光ビームに回折す
るもである。これにより、光ディスクDの信号記録面上
では、メインスポットと、このメインスポットの両側に
半トラック分づつずれて2つのサイドスポットとが形成
されるようになっている。
【0022】上記コリメータレンズ15は、ビームスプ
リッタ12を透過して光ディスクDに向かう光ビームを
平行な光ビームに変換する。偏光性ホログラム素子16
は、例えば図1に示すように、ニオブ酸リチウム(Li
NbO3 )基板16aの表面にプロトン交換法により図
2に示すように同心円状の格子を形成し、この格子上に
誘電体膜を形成して、所定の偏光特性及びレンズ特性が
付与されている。
【0023】図3は、偏光性ホログラム素子16の出射
面を上から見た図であり、その光学軸16cに関して、
16dに示す光ビームが半導体レーザ素子11から入っ
て来る。そして、偏光性ホログラム素子16の光学軸1
6cに関して、ビームスプリッタ12を透過して入射す
る光ビーム16dのうち、例えば、常光成分は透過し、
異常光成分は回折するとともに集束するように作用す
る。即ち、図4は、図1の偏光性ホログラム素子16を
上から見た出射面を示している。図において光ビームL
1は、図3に示す偏光性ホログラム素子16の光学軸1
6cと直交する方向に偏光方向を有する常光成分であ
る。図5は、偏光性ホログラム素子16の図1において
上方から見た図であり、光ビームL2は上記常光成分L
1と直交する方向に偏光方向を有する異常光成分であ
る。したがって、偏光性ホログラム素子16は、上記常
光成分L1がプロトン交換領域を通過する際に生じる位
相差を誘電体膜で相殺し、この常光成分L1の透過率を
1とする。そして、異常光成分L2の透過率を0とし
て、この異常光成分L2を回折するとともに、図1の点
線で示すように集束させる。
【0024】光ディスクDは、図1においては概念的に
示されており、透明基板の基板厚の相違に対応して、信
号記録面の位置が異なる第1の光ディスクD1と第2の
光ディスクD2との双方の光ディスクの記録情報が、こ
の光学ピックアップ10により読み取られるようになっ
ている。
【0025】シリンドリカルレンズ17は、ビームスプ
リッタ12のハーフミラー面12aにより、分離された
戻り光が入射し、この戻り光に非点収差を付与して、光
検出手段としてのフォトディテクタ14に入射させる。
【0026】フォトディテクタ14は、例えば、図9に
示すように、構成されている。即ち、フォトディテクタ
14は、中心に配置され、且つ4つに分割された分割受
光部A,B,C,Dを有する受光部17aと、この受光
部17aに対して上下方向に分離されたサイドビームを
受光するように、配置された2つの受光部17b,17
cを備えている。
【0027】これにより、半導体レーザ素子11からの
光ビームは、グレーティング18によってトラッキング
方向に3つの光ビームに分離され、光ディスクDの信号
記録面で反射された戻り光ビームのメインビームが中央
の受光部17aに入射し、2つのサイドビームが受光部
17b,17cにそれぞれ入射するようになっている。
【0028】各受光部17b及び17cと、受光部17
aの各分割受光部A,B,C,Dからの出力電流は、ア
ンプ21aないし21fにより電圧に変換されて、各ア
ンプ22,23に送られ、以下のように処理されること
で、光学ピックアップ10の対物レンズ13の微動制御
に必要なサーボ信号が得られる。戻り光のメインビーム
が上記シリンドリカルレンズ17を介して非点収差が付
与されて入射する受光部17aにおいては、非点収差法
に基づくフォーカスエラー信号が得られる。即ち、フォ
ーカシングエラー信号FCSは、
【数1】 で与えられる。
【0029】また、戻り光のサイドスポットの入射する
受光部17bと17cにおいては、所謂3ビーム法に基
づくトラッキングエラー信号が得られる。即ち、トラッ
キングエラー信号TRKは、
【数2】 で与えられることになる。尚、再生信号は、受光部17
aにおいて得られる。即ち、再生信号RFは、
【数3】 で、与えられる。
【0030】保持手段としての保持枠19は対物レンズ
13及び偏光性ホログラム素子16を一体的に保持す
る。保持枠19は対物レンズ13と偏光性ホログラム素
子16との間の距離が常に一定となると共に、これらの
光ビームの光軸内での位置が変化しないように保持し、
これにより保持枠19は対物レンズ13と偏光性ホログ
ラム素子16との相対的な位置を固定する。この保持枠
19は後述するように、二軸アクチュエータ40(図1
0〜図12参照)に取り付けられることで同アクチュエ
ータ40と共にフォーカシング方向及びトラッキング方
向に駆動され、これにより対物レンズ13及び偏光性ホ
ログラム素子16が一体的に移動する。特に対物レンズ
13がフォーカシング方向に移動する場合、偏光性ホロ
グラム素子16が一体的に移動するため、同素子16に
より集束した光ビームの光ディスク上でのスポットを一
定に保つためスポットが安定する。なお、保持枠19へ
の固定は嵌め込み、接着、溶着、その他の適宜の手段で
行うことができる。
【0031】図8はこの保持枠19の保持による作用の
説明図である。対物レンズ13と偏光性ホログラム素子
16とが個々に独立している状態では、面ブレなどによ
って光ディスクDが対物レンズ13に相対的に近づく場
合、対物レンズ13はフォーカシングの設定値であるワ
ークディスタンス(W.D.)を保つために反ディスク
方向に移動し、これにより偏光性ホログラム素子16と
の距離Dが短くなる。このとき、異常光成分は偏光性ホ
ログラム素子16から出射して集束しているため、対物
レンズ13の焦点が延び、設計とは異なるW.D.でフ
ォーカシングが行われることとなる。かかる状態では集
束するスポットに球面収差が加わって良好な信号の読み
出しができなくなる。これに対して保持枠19によって
対物レンズ13と偏光性ホログラム素子16とを一体的
に保持することで、これらの間の距離が固定されて変化
しないため、上述した問題が生じることがなくなる。
【0032】図10〜図12は対物レンズ13をフォー
カシング方向及びトラッキング方向に駆動する二軸アク
チュエータ40を示す。このアクチュエータ40は一対
の内側ヨーク42が一体的に形成された磁性体からなる
台板41と、台板41から立設する支軸43と、台板4
1に積層されるリング状のマグネット44と、内側ヨー
ク42の間に嵌め込まれる弾性支持板45と、マグネッ
ト44上に被せられる外側ヨーク46とを備えている。
【0033】これらの図において、保持筒50は支軸4
3が中央部分に挿通するものであり、この保持筒50に
対物レンズ13が取り付けられる。保持筒50の外周面
にはフォーカシング調整用コイル51が巻回されると共
に、このフォーカシング調整用コイル51の外側には方
形状の複数のトラッキング調整用コイル52が重ねられ
ている。
【0034】対物レンズ13は保持筒50の中心から変
位した位置に配置される。この対物レンズ13は上述し
た保持枠19に嵌め込まれ、この状態で保持枠19を保
持筒50上面のレンズ穴53に挿入することでその取り
付けが行われる。この場合、対物レンズ13が嵌め込ま
れる保持枠19には図12に示すように、偏光性ホログ
ラム素子16が固定されている。これにより集束手段と
しての対物レンズ13と、偏光性ホログラム素子16と
の相対位置が固定されている。又、このように対物レン
ズ13及び偏光性ホログラム素子16を保持枠19に取
り付けることで、保持枠19の装着によってこれらの2
部材を配置でき、その組立が容易ともなる。
【0035】このような構造の二軸アクチュエータ40
は、フォーカシング調整用コイル51、内側ヨーク42
及び外側ヨーク46によって保持筒50をフォーカシン
グ方向に移動させるリニアモータが構成される一方、ト
ラッキング調整用コイル52、内側ヨーク42及び外側
ヨーク46によって保持筒50を回転させる回転モータ
が構成される。これにより光ディスクに対して対物レン
ズ13をフォーカシング方向及びトラッキング方向に駆
動することができる。
【0036】この実施形態の光学ピックアップ10は以
上のように構成されており、先ず、基板の厚い(例えば
基板厚=1.2mm)第1の種類の光ディスクを再生す
る場合について説明する。図6において、実線で示す部
分が比較的基板厚の厚い第1の種類の光ディスクDを再
生する場合に利用される光路である。半導体レーザ素子
11から出射された光ビームは、ビームスプリッタ12
のハーフミラー面12aを透過して、コリメータレンズ
15により、平行光線に変換される。コリメータレンズ
15からの光ビームは、偏光性ホログラム素子16に入
射する。この光ビームのうち、偏光性ホログラム素子1
6の光学軸に関して常光成分は、実線で示すようにホロ
グラム面16aの作用を受けないで、そのまま透過し、
対物レンズ13に入射する。
【0037】この対物レンズ13は、第1の光ディスク
Dの基板厚に対応した適切なNAが予め与えられてお
り、常光成分を光ディスクDの信号記録面D1に適切に
集束させる。従って、球面収差が低く抑えられることに
より、常光成分に基づく光ビームは、ディスク基板厚の
厚い光ディスクDの信号記録面D1に正しく集束するこ
とになる。
【0038】この光ディスクDの信号記録面D1で反射
された戻り光ビームは、対物レンズ13,偏光性ホログ
ラム素子16,コリメータレンズ15の各光学素子を戻
り、ビームスプリッタ12のハーフミラー面12aで反
射される。この戻り光はシリンドリカルレンズ17にて
非点収差を付与されて、フォトディテクタ14に入射す
る。これにより、フォトディテクタ14では、上述のよ
うに処理されることにより、フォーカシングエラー信号
FCS,トラッキングエラー信号TRK,再生信号RF
が得られる。この場合、偏光性ホログラム素子16の光
学軸に関して異常光線となる成分は、基板厚の薄い光デ
ィスクに対応した信号記録面に焦点を結ぶことになり、
この結果戻り光においても、フォトディテクタ14の受
光面よりも奥で焦点を結ぶことになる。このため、再生
信号RFに影響を与えることはない。
【0039】これに対して、基板厚の薄い(例えば基板
厚=0.6mm)第2の種類の光ディスクを再生する場
合は、図7に示すように行われる。図7において、点線
で示す部分が比較的基板厚の薄い第2の種類の光ディス
クDを再生する場合に利用される光路である。半導体レ
ーザ素子11から出射された光ビームは、ビームスプリ
ッタ12のハーフミラー面12aを透過して、コリメー
タレンズ15により、平行光線に変換される。コリメー
タレンズ15からの光ビームは、偏光性ホログラム素子
16に入射する。この光ビームのうち、偏光性ホログラ
ム素子16の光学軸に関して異常光となる成分は、点線
で示すようにホログラム面16aの作用を受ける。これ
により、光ビームの異常光成分は、回折されるととも
に、集束されて、対物レンズ13に入射する。
【0040】さらに、光ビームは、この対物レンズ13
によって、レンズ作用を受けることによりさらに集束さ
れる。これにより、第1の光ディスクとの基板厚の差に
よる球面収差が補正されて、異常光成分は、光ディスク
Dの信号記録面D2に適切に集束される。従って、この
場合も球面収差が低く抑えられることにより、異常光成
分に基づく光ビームは、ディスク基板厚の薄い光ディス
クDの信号記録面に正しく集束することになる。
【0041】この光ディスクDの信号記録面D2で反射
された戻り光ビームの異常光成分は、対物レンズ13,
偏光性ホログラム素子16,コリメータレンズ15の各
光学素子を戻り、ビームスプリッタ12のハーフミラー
面12aで反射される。この戻り光は、シリンドリカル
レンズ17にて非点収差を付与されて、フォトディテク
タ14に入射する。これにより、フォトディテクタ14
では、上述のように処理されることにより、フォーカシ
ングエラー信号FCS,トラッキングエラー信号TR
K,再生信号RFが得られる。この場合、偏光性ホログ
ラム素子16の光学軸に関して常光線となる成分は、基
板厚の厚い光ディスクに対応した信号記録面に焦点を結
ぶことになり、この結果戻り光においても、フォトディ
テクタ14の受光面よりも手前で焦点を結ぶことにな
る。このため、再生信号RFに影響を与えることはな
い。
【0042】かくして、この実施形態に係る光学ピック
アップ10によれば、基板厚の異なる第1の種類の光デ
ィスクと第2の種類の光ディスクに関して、半導体レー
ザ素子11からの光の偏光方向が互いに直交する成分
を、それぞれのタイプの光ディスクに適用することがで
きる。これによって、基板厚の異なる二種類の光ディス
クに関して、再生信号に球面収差による悪影響を生じる
ことなく、どちらも正確に再生することができる。
【0043】図13は、光学ピックアップの他の実施形
態を示している。図において、光学ピックアップ30
は、光源としての発光部と受光部とを一体に構成した受
発光素子37と、コリメータレンズ15と、偏光性ホロ
グラム素子16と、対物レンズ13とを備えている。
【0044】この光学ピックアップ30において、コリ
メータレンズ15,偏光性ホログラム素子16,対物レ
ンズ13,光ディスクDは図1にて説明したものと同一
の構成でなるから、重複した説明は省略する。
【0045】受発光素子37は、第1の基板38と、こ
の第1の基板38の一端側に載置された第2の基板39
を有している。第1の基板38の上面には光検出手段と
してのフォトディテクタ34,36が形成され、その上
面にガラス等の等方性材質でなる台形形状のプリズム3
5が載置されている。尚、フォトディテクタ34の上面
には半透過膜が設けられている。
【0046】第2の基板39の上には、半導体レーザ素
子31がレーザ光の出射端面をプリズム35側に向けて
配置されている。この半導体レーザ素子31の出射端面
に対向して、プリズム35には略45度に傾斜した斜面
が形成されており、この斜面上には、ハーフミラー面で
なる光分離手段としてのビームスプリッタ32が形成さ
れている。プリズム35の上面には全反射ミラーコート
でなる全反射面33が設けられている。
【0047】したがって、この光学ピックアップ30で
は、半導体レーザ素子31から出射された光ビームは、
ビームスプリッタ32に向かい、そのハーフミラー面に
て反射され、図13において90度光路が曲げられる。
この光ビームはコリメータレンズ15に入射して平行な
光ビームとなり、偏光性ホログラム素子16に入射す
る。この偏光性ホログラム素子16において、光ビーム
は図1の光学ピックアップと同様の作用を受ける。これ
により、偏光性ホログラム素子16の光学軸に関して常
光となる成分はそのまま透過されて、対物レンズ13に
より、基板厚の比較的厚い第1の種類の光ディスクの信
号記録面D1に集束される。
【0048】一方、偏光性ホログラム素子16の光学軸
に関して異常光となる成分は偏光性ホログラム素子16
のホログラム面16aにて回折され、しかも集束され
て、対物レンズ13を通り点線で示すように、基板厚の
比較的薄い第2の種類の光ディスクの信号記録面D2に
集束する。
【0049】このように、再生すべき光ディスクDの種
類に応じて、そのとき光ディスクの信号記録面D1また
はD2に集束した光ビームは、反射されて戻り光とな
り、対物レンズ13,偏光性ホログラム素子16,コリ
メータレンズ15を通って、ビームスプリッタ32のハ
ーフミラー面を透過してプリズム35に入射する。
【0050】プリズム35に入射した戻り光は、一部が
フォトディテクタ34に入射し、残りは反射されて、プ
リズム35の上面の全反射膜33により反射されて、フ
ォトディテクタ36に入射する。したがって、このフォ
トディテクタ34,36の出力信号を公知の手段により
処理することによって、トラッキングエラー信号,フォ
ーカスエラー信号のサーボ信号と、再生信号RFを得る
ことができる。
【0051】このように、光学ピックアップ30におい
ても、基板厚の異なる第1の種類の光ディスクと第2の
種類の光ディスクに関して、半導体レーザ素子11から
の光の偏光方向が互いに直交する成分を、それぞれのタ
イプの光ディスクに適用することができる。これによっ
て、基板厚の異なる二種類の光ディスクに関して、再生
信号に球面収差による悪影響を生じることなく、どちら
も正確に再生することができる。さらに、発光素子,受
光素子を一体に構成していることから、少なくとも二種
類の光ディスクの記録情報をひとつの光学ピックアップ
を小型に構成することができる。
【0052】尚、上記実施形態においては、光ディスク
として、ディスク基板厚が例えば1.2mm及び0.6
mmのものに関して、光ビームを、比較的薄いディスク
基板厚の光ディスクと、比較的厚いディスク基板厚の光
ディスクの信号記録面に集束させるようにしているが、
これに限らず、例えば、二枚の基板を貼り合わせた貼り
合わせ光ディスクと、通常の光ディスクとを再生する場
合に、本発明を適用することも可能である。
【0053】また、上述の実施形態では、偏光性ホログ
ラム素子により、異常光成分を回折して集束させ、基板
厚の薄い光ディスクの信号記録面に照射するようにして
いる。しかし、これに限らず、偏光性ホログラムにおい
て、異常光成分を回折しないで、比較的基板厚の厚い光
ディスクの信号記録面に照射し、常光成分を回折して基
板厚の薄い光ディスクの信号記録面に集束させてもよ
い。さらに、偏光性ホログラム素子を用いて、常光,異
常光のいずれかの成分を発散させて、対応する光ディス
クの信号記録面に照射するようにしてもよい。つまり偏
光性ホログラム素子は、常光,異常光に関して選択的に
レンズ作用をもつものなら本発明が適用される。
【0054】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、デ
ィスク基板厚の異なる方式の光ディスクであっても、光
ディスクの記録情報の再生を、ひとつの光学ピックアッ
プによって、正しく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による光学ピックアップの第一の実施形
態を示す構成図である。
【図2】図1の光学ピックアップの偏光性ホログラム素
子の格子パターンの一例を示す図である。
【図3】図1の光学ピックアップの偏光性ホログラム素
子の光学軸と入射光との関係を示す図である。
【図4】図1の光学ピックアップの偏光性ホログラム素
子の光学軸と常光成分との関係を示す図である。
【図5】図1の光学ピックアップの偏光性ホログラム素
子の光学軸と異常光成分との関係を示す図である。
【図6】図1の光学ピックアップの動作を説明するため
の図である。
【図7】図1の光学ピックアップの動作を説明するため
の図である。
【図8】図1の光学ピックアップの保持手段の作用を説
明する説明図である。
【図9】図1の光ピックアップの光検出手段の構成例を
示す図である。
【図10】二軸アクチュエータの構成例を示す分解斜視
図である。
【図11】二軸アクチュエータの斜視図である。
【図12】二軸アクチュエータの断面図である。
【図13】本発明の光学ピックアップの第二の実施形態
を示す図である。
【図14】本発明の光学ピックアップを利用した光ディ
スク装置の構成例を示すブロック図である。
【図15】従来の光学ピックアップの一例を示す図であ
る。
【符号の説明】
10,30・・・光学ピックアップ、11・・・半導体
レーザ素子(光源)、12・・・ビームスプリッタ、1
2a・・・ハーフミラー面、13・・・対物レンズ、1
4・・・フォトディテクタ、15・・・コリメータレン
ズ、16・・・偏光性ホログラム素子、19・・・保持
枠、D・・・光ディスク、D1,D2・・・信号記録面

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ビームを出射する光源と、 この光源から出射した光ビームを光ディスクの信号記録
    面上に集光させる集束手段と、 前記光ディスクの信号記録面上に集光される光ビーム
    と、光ディスクからの戻り光とを分離する光分離手段
    と、 この光分離手段からの戻り光が導かれる光検出手段と、 前記光分離手段から光ディスクに向かう光ビームの常光
    成分及び異常光成分のうち一方の成分を透過し、他方の
    成分を回折して集束させる偏光性ホログラム素子と、 前記集束手段及び偏光性ホログラム素子を保持してこれ
    らの相対的な位置を固定する保持手段を備えることを特
    徴とする光学ピックアップ。
  2. 【請求項2】 前記偏光性ホログラム素子を透過する光
    ビームの常光成分及び異常光成分のうち、一方の成分は
    第1の光ディスクの信号記録面に集束され、他方の成分
    は第1の光ディスクの基板厚と異なる基板厚を有する第
    2の光ディスクの信号記録面に集束されることを特徴と
    する請求項1に記載の光学ピックアップ。
  3. 【請求項3】 前記光分離手段から光ディスクに向かう
    光路内に、前記光ビームを平行光として前記偏光性ホロ
    グラム素子に入射させるコリメータレンズが配置されて
    いることを特徴とする請求項1に記載の光学ピックアッ
    プ。
  4. 【請求項4】 光ビームを光ディスクの信号記録面上に
    集光させる集束手段を保持する保持手段と、 この保持手段をを介して前記集束手段光ディスクのフォ
    ーカシング方向及びトラッキング方向に駆動する駆動手
    段とを備え、 光ビームの常光成分及び異常光成分の内、一方の成分を
    透過し、他方の成分を回折して集束させる偏光性ホログ
    ラム素子が前記集束手段との相対位置が固定された状態
    で前記保持手段に取り付けられていることを特徴とする
    二軸アクチュエータ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20010045559A (ko) * 1999-11-05 2001-06-05 윤종용 호환형 광픽업
JP2008276823A (ja) * 2007-04-26 2008-11-13 Ricoh Co Ltd 光ピックアップおよび光情報処理装置

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20010045559A (ko) * 1999-11-05 2001-06-05 윤종용 호환형 광픽업
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