JP3350946B2 - 光ディスク装置 - Google Patents

光ディスク装置

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JP3350946B2
JP3350946B2 JP03960692A JP3960692A JP3350946B2 JP 3350946 B2 JP3350946 B2 JP 3350946B2 JP 03960692 A JP03960692 A JP 03960692A JP 3960692 A JP3960692 A JP 3960692A JP 3350946 B2 JP3350946 B2 JP 3350946B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、光磁気ディスクの再
生系に適用して好適な光ディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図4は、差動検出法を用いた光磁気ディ
スク装置の構成を示している。
【0003】同図において、1は半導体レーザであり、
この半導体レーザ1からの光(例えばp偏光)はコリメ
ーターレンズ2、ビームスプリッタ3および対物レンズ
4を透過して光磁気ディスクDの記録面に照射される。
【0004】ディスクDの記録面からの反射光は、従来
周知のように記録情報に応じて偏光面が回転した直線偏
光となる。この光は、対物レンズ4を透過してビームス
プリッタ3に入射される。そして、このビームスプリッ
タ3で反射された光は、1/2波長板5で45°だけ偏
光面が回転されたのち、収束レンズ6、シリンドリカル
レンズ7を透過して偏光ビームスプリッタ8に入射され
る。
【0005】この偏光ビームスプリッタ8を透過する光
(p偏光)は光検出器9aに入射される。偏光ビームス
プリッタ8で反射される光(s偏光)は光検出器9bに
入射される。図示せずも、光検出器9a,9bの検出信
号の差動がとられて光磁気信号(MO信号)が形成され
る。
【0006】上述せずも、光検出器9aはフォトダイオ
ードアレイで構成され、各フォトダイオードの検出信号
が処理されて、例えば非点収差法によるフォーカスエラ
ー信号やプッシュプル法によるトラッキングエラー信号
が形成される。
【0007】図4の例においては、半導体レーザ1とコ
リメーターレンズ2との間の空間が無駄となっている。
小型化のためには、この空間を利用することが必要であ
る。
【0008】そこで従来、図5に示すように、半導体レ
ーザ1とコリメーターレンズ2との間の空間にビームス
プリッタ3を配することが提案されている。図5におい
て、図4と対応する部分には同一符号を付して示してい
る。
【0009】同図において、半導体レーザ1からの光
(例えばp偏光)はビームスプリッタ3、コリメーター
レンズ2および対物レンズ4を透過して光磁気ディスク
Dの記録面に照射される。
【0010】ディスクDの記録面からの反射光は、対物
レンズ4およびコリメーターレンズ2を透過してビーム
スプリッタ3に入射される。そして、このビームスプリ
ッタ3で反射された光は、1/2波長板5で45°だけ
偏光面が回転されたのち、シリンドリカルレンズ7を透
過して偏光ビームスプリッタ8に入射される。
【0011】偏光ビームスプリッタ8を透過する光(p
偏光)は光検出器9aに入射される。偏光ビームスプリ
ッタ8で反射される光(s偏光)は光検出器9bに入射
される。そして、図4の例と同様にして、光検出器9
a,9bの検出信号より光磁気信号やエラー信号が形成
される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】図5の例では、半導体
レーザ1とコリメーターレンズ2との間にビームスプリ
ッタ3を配するので、空間を有効に利用できると共に、
収束レンズ6(図4参照)が不要となるので、図4の例
に比して小型かつ安価とできる。
【0013】しかし、図5の例では、ビームスプリッタ
3が収束光中に配置されるため、光線各々の入射角が異
なり、これによりp偏光とs偏光の位相差が大きくな
り、光磁気信号(MO信号)の品質が悪くなる。
【0014】位相差を小さくするためには、ビームスプ
リッタ3におけるp偏光の透過率Tpを小さくすればよ
いが、カップリング効率(ビーム利用率)が低下する。
また、位相差を小さくするためには、ビームスプリッタ
3におけるs偏光の反射率Rsも小さくすればよいが、
光磁気信号の品質が悪くなる。
【0015】例えば、図4の例においてTp=85%、
Rs=100%とされるとき、図5の例においては、p
偏光とs偏光の位相差を小さくするため、Tp=60
%、Rs=70%とされる。
【0016】そこで、この発明では、ビームスプリッタ
を収束光中に配置しても、カップリング効率の低下等を
招くことなく、p偏光とs偏光に位相差が生じないよう
にするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】この発明は、光を出射す
る光源と、この光源から出射された発散状態の光を透過
するビームスプリッタと、このビームスプリッタを透過
した光を平行光に変換するコリメータレンズと、このコ
リメータレンズからの光を光ディスクに向けて集光照射
する対物レンズと、光ディスクによって反射され、対物
レンズ、コリメータレンズを介して収束状態とされ、ビ
ームスプリッタの膜によって反射された反射光を反射す
る反射手段と、この反射手段によって反射された光から
信号検出を行う検出手段とを備え、反射手段はビームス
プリッタの膜と略同じ特性の反射膜を有し、ビームスプ
リッタに入射する光ディスクからの反射光の光軸とビー
ムスプリッタの膜に垂直な線との角度をθ、光軸に対す
る反射光の任意の光線の傾き角をαとしたとき、ビーム
スプリッタの膜にθ+αの角度で入射されて反射された
上記反射光の任意の光線が反射手段の反射膜にθ−αの
角度で入射されるように、反射手段を配置するものであ
る。
【0018】
【0019】
【作用】上述構成においては、ビームスプリッタ3およ
び反射手段10は収束光中に配置され、ビームスプリッ
タ3でp偏光とs偏光に位相差を生じると共に、反射手
段10でも同様にp偏光とs偏光に位相差を生じる。し
かし、ビームスプリッタ3の膜にθ+αの角度で入射さ
れて反射された反射光の任意の光線は、反射手段10の
反射膜にθ−αの角度で入射される。そのため、ビーム
スプリッタ3と反射手段10のそれぞれにおけるp偏光
とs偏光の位相の進み遅れが逆の関係となり、結果的に
p偏光とs偏光の位相差は相殺される。
【0020】
【0021】
【実施例】以下、図1を参照しながら、この発明の一実
施例について説明する。図1において、図5と対応する
部分には同一符号を付して示している。
【0022】同図において、半導体レーザ1からの光
(例えばp偏光)はビームスプリッタ3、コリメーター
レンズ2および対物レンズ4を透過して光磁気ディスク
Dの記録面に照射される。
【0023】ディスクDの記録面からの反射光は、対物
レンズ4およびコリメーターレンズ2を透過してビーム
スプリッタ3に入射される。ビームスプリッタ3の膜3
aは光軸に対して45°の傾斜をもって配置される。ビ
ームスプリッタ3で反射される光は、ビームスプリッタ
3と略同じ特性の膜10aを有するビームスプリッタ1
0に入射される。この場合、ビームスプリッタ10は、
その膜10aが上述したビームスプリッタ3の膜3aと
直交するように配置される。これによって、ビームスプ
リッタ10の膜10aも、光軸に対して45°の傾斜を
もって配置されることになる。
【0024】ビームスプリッタ10で反射される光は1
/2波長板5で45°だけ偏光面が回転されたのち、シ
リンドリカルレンズ7を透過して偏光ビームスプリッタ
8に入射される。
【0025】偏光ビームスプリッタ8を透過する光(p
偏光)は光検出器9aに入射される。偏光ビームスプリ
ッタ8で反射される光(s偏光)は光検出器9bに入射
される。そして、図5の例と同様にして、光検出器9
a,9bの検出信号より光磁気信号やエラー信号が形成
される。
【0026】以上の構成において、ビームスプリッタ3
および10は収束光中に配置されるため、ビームスプリ
ッタ3および10の双方でp偏光とs偏光に位相差を生
じる。この場合、図2に示すように、任意の光線Lのビ
ームスプリッタ3への入射角は45°+α(αは正負の
値をとる)となると共に、その光線Lのビームスプリッ
タ10への入射角は45°−αとなる。ここで、45゜
はビームスプリッタ3に入射する光磁気ディスクからの
反射光の光軸とビームスプリッタ3の膜3aに垂直な線
との角度θであり、αは上述した反射光の光軸に対する
反射光の任意の光線Lの傾き角である。
【0027】そのため、ビームスプリッタ3と10のそ
れぞれにおけるp偏光とs偏光の位相差は大きさが同じ
で正負の符号が逆となり、結果的にp偏光とs偏光の位
相差は相殺される。つまり、ビームスプリッタ10より
出射される光はp偏光とs偏光に位相差がないものとな
る。
【0028】このように本例によれば、ビームスプリッ
タ3を収束光中に配置しても結果的にp偏光とs偏光に
位相差が生じることがなく、光磁気信号の品質を悪化さ
せることなく、小型かつ安価に構成することができる。
【0029】また、p偏光の透過率Tpやs偏光の反射
率Rsを低下させてp偏光とs偏光の位相差を小さくす
るものでなく、カップリング効率の低下や、光磁気信号
の品質の悪化を招くこともない。
【0030】なお、上述実施例においては、光線Lのビ
ームスプリッタ3への入射角を45°+αとし、その光
線Lのビームスプリッタ10への入射角を45°−αと
したものであるが、それぞれにおいて「45°」は他の
任意の角度に設定することができる。図3は、光線Lの
ビームスプリッタ3への入射角を60°+αとし、その
光線Lのビームスプリッタ10への入射角を60°−α
とした例を示している。
【0031】また、上述実施例においては、反射手段と
してビームスプリッタ10を使用したものであるが、そ
の他の反射手段を使用してもよい。ただし、ビームスプ
リッタ3の膜と略同じ特性の反射膜を持つことが必要で
ある。
【0032】また、上述実施例においては、ビームスプ
リッタ3,10を別体としているが、一体に形成しても
よい。
【0033】さらに、上述実施例の1/2波長板5以降
の構成は、従来周知の他の構成であってもよい。例え
ば、特開昭64−33734号公報に示されるようなマ
イクロプリズムディテクタ(MPD)を用いて構成する
こともできる。
【0034】
【発明の効果】この発明によれば、ビームスプリッタお
よび反射手段は収束光中に配置され、ビームスプリッタ
でp偏光とs偏光に位相差を生じると共に、反射手段で
も同様にp偏光とs偏光に位相差を生じるため、ビーム
スプリッタと反射手段におけるp偏光とs偏光の位相差
が逆の関係となるように配置することで、p偏光とs偏
光の位相差を相殺することができる。特に、ディスク面
からの反射光をビームスプリッタの膜にθ+αの角度で
入射させると共に、ビームスプリッタからの反射光を反
射手段の反射膜にθ−αの角度で入射させることで、位
相差を略完全に相殺できる。
【0035】したがって、ビームスプリッタを収束光中
に配置してもp偏光とs偏光に位相差が生じることがな
く、光磁気信号の品質を悪化させることなく、小型かつ
安価に構成することができる。また、p偏光の透過率T
pやs偏光の反射率Rsを低下させてp偏光とs偏光の
位相差を小さくするものでなく、カップリング効率の低
下や、光磁気信号の品質の悪化を招くこともない。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の構成を示す図である。
【図2】実施例の各ビームスプリッタへの光線の入射角
を説明するための図である。
【図3】光線の入射角の他の例を示す図である。
【図4】従来の光磁気ディスク装置の構成を示す図であ
る。
【図5】従来の光磁気ディスク装置の構成を示す図であ
る。
【符号の説明】 1 半導体レーザ 2 コリメーターレンズ 3,10 ビームスプリッタ 4 対物レンズ 5 1/2波長板 6 収束レンズ 7 シリンドリカルレンズ 8 偏光ビームスプリッタ 9a,9b 光検出器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−64917(JP,A) 特開 昭62−146446(JP,A) 特開 平2−12620(JP,A) 特開 昭64−27057(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 11/105 551 G11B 7/135

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光を出射する光源と、 上記光源から出射された発散状態の光を透過するビーム
    スプリッタと、 上記ビームスプリッタを透過した光を平行光に変換する
    コリメータレンズと、 上記コリメータレンズからの光を光ディスクに向けて集
    光照射する対物レンズと、 上記光ディスクによって反射され、上記対物レンズ、上
    記コリメータレンズを介して収束状態とされ、上記ビー
    ムスプリッタの膜によって反射された反射光を反射する
    反射手段と、 上記反射手段によって反射された光から信号検出を行う
    検出手段とを備え、 上記反射手段は、上記ビームスプリッタの膜と略同じ特
    性の反射膜を有し、 上記ビームスプリッタに入射する上記光ディスクからの
    反射光の光軸と上記ビームスプリッタの膜に垂直な線と
    の角度をθ、上記光軸に対する上記反射光の任意の光線
    の傾き角をαとしたとき、上記ビームスプリッタの膜に
    θ+αの角度で入射されて反射された上記反射光の任意
    の光線が上記反射手段の反射膜にθ−αの角度で入射さ
    れるように、上記反射手段を配置することを特徴とする
    光ディスク装置。
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