JP3669361B2 - 熱可塑性樹脂組成物及びその成形品 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、導電性及び静電気消散性能に優れた熱可塑性樹脂組成物及び成形品並びにそれを用いてなる電気・電子機器部品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
熱可塑性樹脂は、優れた機械的性質と成形加工性によって家庭電気機器、OA機器あるいは自動車などの部品に多く使用されている。しかしながら、熱可塑性樹脂の大半は電気絶縁性であり、最近の精密な電気・電子制御装置を備えた各種機器において、発生する静電気により制御装置の誤作動が起こる問題があった。そこで、発生した静電気を除去する必要があり、制電性及び導電性が付与された機器及びその部品類に適した熱可塑性樹脂成形品が望まれていた。
【0003】
一般的に、熱可塑性樹脂に制電性を付与する方法としては、熱可塑性樹脂にアミン系帯電防止剤を添加する方法、及び持続的に制電性を付与する方法としてポリエーテルエステルアミドをはじめとするポリアミドエラストマーを配合する方法が公知である(特許文献1〜4)。
【0004】
【特許文献1】
特開昭60−23435号公報
【0005】
【特許文献2】
特開昭61−246244号公報
【0006】
【特許文献3】
特開昭63−95251号公報
【0007】
【特許文献4】
特開昭63−97653号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの方法で付与される制電性能では、各種機器・装置によっては十分でなく、問題解決にならない場合があった。また、熱可塑性樹脂に導電性を付与する方法としては、例えば、カーボンブラック、炭素繊維、金属粉末あるいは金属繊維に代表される導電性充填材を熱可塑性樹脂に配合することが知られている。
【0009】
しかしながら、熱可塑性樹脂にこれらの導電性充填材を配合した場合、カーボンブラックでは、所望の導電性を得るために比較的多く配合する必要があり、そのため機械特性や流動性の低下という課題があり、また繊維状フィラーでは、ウェルド強度や流動性の低下という課題があった。また、導電性と静電気消散性能が必ずしも一致しないこともあった。
【0010】
本発明の目的は、上記問題を解決する手段として、導電性を有しかつ静電気消散性能に優れた熱可塑性樹脂組成物を提供することにある。
【0011】
本発明の他の目的は、かかる性能を有する成形品、およびその成形品を用いた電気・電子機器部品を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、熱可塑性樹脂に特定量の制電性成分と特定量の炭素繊維を配合することにより、上記目的が効率的に達成されることを見出し本発明に到達した。
【0013】
すなわち、ゴム強化スチレン系樹脂(A)60〜99重量%及びポリアミドエラストマー(B)1〜40重量%を含有してなる熱可塑性樹脂(I)100重量部に対して、ペレット中での重量平均繊維長R(mm)が3〜10mmである炭素繊維(II)2〜25重量部を含有してなる熱可塑性樹脂組成物であって、前記炭素繊維(II)の配合量P(重量部)と前記ポリアミドエラストマー(B)の配合量Q(重量部)及び前記炭素繊維(II)の重量平均繊維長R(mm)の関係が、下式(1)を満たし、かつスタティックオネストメーターで測定される帯電圧が600V以下であることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物であり、さらにそれからなる成形品、成形品を用いて製造された電子・電子機器部品である。
P≧−0.6×Q+8.0−(0.8×logeR+1.4)・・・(1)
本発明においては、上記の熱可塑性樹脂組成物を成形することによって、電気・電子機器部品として好適に使用することができる成形品を得ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、ゴム強化スチレン系樹脂(A)及びポリアミドエラストマー(B)を含有してなる熱可塑性樹脂(I)と、炭素繊維(II)とで基本的に構成されている。
【0015】
本発明におけるゴム強化スチレン系樹脂(A)としては、ゴム質重合体に芳香族ビニル系単量体、シアン化ビニル系単量体及び共重合可能なその他のビニル系単量体から選ばれた1種以上の単量体をグラフト共重合せしめたグラフト共重合体(A−1)と、芳香族ビニル系単量体、シアン化ビニル系単量体及び共重合可能なその他のビニル系単量体から選ばれた1種以上の単量体からなるビニル系(共)重合体(A−2)からなる組成物が挙げられる。
【0016】
ゴム質重合体としては、ジエン系ゴム、アクリル系ゴム、エチレン系ゴム等が挙げられ、具体的には、ポリブタジエン、ポリ(ブタジエン−スチレン)、ポリ(ブタジエン−アクリロニトリル)、ポリイソプレン、ポリ(ブタジエン−アクリル酸ブチル)、ポリ(ブタジエン−メタクリル酸メチル)、ポリ(アクリル酸ブチル−メタクリル酸メチル)、ポリ(ブタジエン−アクリル酸エチル)、エチレン−プロピレンラバー、エチレン−プロピレン−ジエンラバー、ポリ(エチレン−イソプレン)、ポリ(エチレン−アクリル酸メチル)等が挙げられる。これらのゴム質重合体は、1種または2種以上の混合物で使用される。これらのゴム質重合体のうち、ポリブタジエン、ポリ(ブタジエン−スチレン)、ポリ(ブタジエン−アクリロニトリル)、エチレン−プロピレンラバーが耐衝撃性の点で好ましい。ゴム質重合体の重量平均粒子径は特に制限はないが、0.1〜0.5μmが好ましい。
【0017】
グラフト共重合体(A−1)及びビニル系(共)重合体(A−2)に用いられる芳香族ビニル系単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、オルソメチルスチレン、パラメチルスチレン、パラ−t−ブチルスチレン及びハロゲン化スチレン等が挙げられ、1種または2種以上用いることができる。なかでもスチレン、α−メチルスチレンが好ましい。グラフト共重合体(A−1)及びビニル系(共)重合体(A−2)に用いられるシアン化ビニル系単量体としては、アクリロニトリル及びメタクリロニトリル等が挙げられ、1種または2種以上用いることができる。なかでもアクリロニトリルが好ましい。
【0018】
グラフト共重合体(A−1)及びビニル系(共)重合体(A−2)に用いられる共重合可能なその他のビニル系単量体としては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル等の不飽和カルボン酸アルキルエステル系単量体、N−メチルマレイミド、N−フェニルマレイミド等のマレイミド化合物、マレイン酸等の不飽和ジカルボン酸、無水マレイン酸等の不飽和ジカルボン酸無水物及びアクリルアミド等の不飽和アミド化合物に代表される共重合可能なビニル化合物等を挙げることができ、これらは単独ないし2種以上を用いることができる。なお、ビニル系(共)重合体(A−2)は、複数種類用いることができる。
【0019】
なお、グラフト共重合体(A−1)に配合された単量体混合物は、そのすべてが、ゴム質重合体と結合してグラフト化している必要はなく、単量体混合物の単量体同士で結合し、グラフト化していない重合体として含まれていても良い。グラフト率は好ましくは、10〜100%、特に好ましいのは20〜50%である。
【0020】
本発明におけるビニル系(共)重合体(A−2)の還元粘度(ηsp/c)は特に制限はないが、0.1〜0.8dl/gが好ましい。これ以外の場合、耐衝撃性が低下し、或いは溶融粘度が上昇して成形性が悪くなりやすい。さらに好ましい還元粘度(ηsp/c)は0.3〜0.7dl/gである。
【0021】
本発明におけるグラフト共重合体(A−1)及びビニル系(共)重合体(A−2)の製造方法は特に制限はなく、塊状重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合等のいずれでもよい。単量体の仕込方法も特に制限はなく、初期一括仕込み、単量体の一部または全てを連続仕込み、あるいは単量体の一部または全てを分割仕込みのいずれの方法を用いてもよい。
【0022】
ゴム強化スチレン系樹脂(A)の中のゴム質重合体の含有量は、機械的強度、流動性の点において、2〜60重量%が好ましく、10〜40重量%がより好ましい。
【0023】
また、熱可塑性樹脂(I)中のゴム強化スチレン系樹脂(A)の含有量は、60〜99重量%であり、好ましくは、70〜95重量%である。ゴム強化スチレン系樹脂(A)の含有量が60重量%未満では、耐衝撃性等の機械的強度が十分でなく、好ましくない。一方、含有量が99重量%を超えるとポリアミドエラストマーの含有量が少なくなり制電性レベルが低下するので好ましくない。
【0024】
本発明におけるポリアミドエラストマー(B)は、公知のものを使用することができるが、炭素原子数6以上のアミノカルボン酸またはラクタム、もしくは炭素原子数6以上のジアミンとジカルボン酸の塩(B−1)と数平均分子量200〜6000のポリ(アルキレンオキシド)グリコール(B−2)を構成成分として含むグラフト、またはブロック共重合体が好ましく、ポリ(アルキレンオキシド)グリコール(B−2)がポリエチレンオキシドグリコールであるものが、より好ましい。
【0025】
ここで、炭素数が6以上のアミノカルボン酸またはラクタム、もしくは炭素原子数6以上のジアミンとジカルボン酸の塩として、具体的には、ω−アミノカプロン酸、ω−アミノエナント酸、ω−アミノカプリル酸、ω−アミノペルゴン酸、ω−アミノカプリン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸等のアミノカルボン酸、あるいはカプロラクタム、エナントラクタム、カプリルラクタム、ラウロラクタム等のラクタム、ヘキサメチレンジアミン−アジピン酸塩、ヘキサメチレンジアミン−セバシン酸塩、ヘキサメチレンジアミン−イソフタル酸塩等のナイロン塩が挙げられる。ポリ(アルキレンオキシド)グリコールの例としては、ポリエチレンオキシドグリコール、ポリ(1、2−プロピレンオキシド)グリコール、ポリ(1、3−プロピレンオキシド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、ポリ(ヘキサメチレンオキシド)グリコール、エチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロックまたはランダム共重合体、エチレンオキシドとテトラヒドロフランのブロックまたはランダム共重合体等が用いられる。また、ビスフェノールAや脂肪酸のアルキレンオキシド付加物などが共重合されていても良い。該ポリ(アルキレンオキシド)グリコールの数平均分子量は200〜6000、特に300〜4000が好ましい。また、必要に応じてポリ(アルキレンオキシド)グリコール成分の両末端をアミノ化またはカルボキシル化しても良い。
【0026】
本発明の炭素数が6以上のアミノカルボン酸またはラクタム、もしくは炭素原子数6以上のジアミンとジカルボン酸の塩(B−1)とポリ(アルキレンオキシド)グリコールの結合は、通常エステル結合、アミド結合であるが特にこれらのみに限定されない。また、ジカルボン酸、ジアミン等の第三成分を反応成分として用いることも可能であり、この場合のジカルボン酸成分として、炭素数4〜20のものが好ましく、その例として、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレン−2,7−ジカルボン酸、ジフェニル−4,4−ジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、3−スルホイソフタル酸ナトリウムのような芳香族ジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、ジシクロヘキシル−4,4−ジカルボン酸のような脂環族ジカルボン酸、コハク酸、シュウ酸、アジピン酸、セバシン酸、1,10−デカンジカルボン酸が重合性、色調、物性から好ましい。一方、ジアミン成分としては、芳香族、脂環族、脂肪族のジアミンが用いられ、中でも脂肪族ジアミンのヘキサメチレンジアミンが好ましい。
【0027】
熱可塑性樹脂(I)中のポリアミドエラストマー(B)の含有量は、1〜40重量%であり、好ましくは、5〜30重量%である。ポリアミドエラストマー(B)の含有量が1重量%未満では、制電性レベル及び静電気消散性能が低下し、一方、含有量が40重量%を超えると剛性の低下及び成形加工性が悪化するので好ましくない。ポリアミドエラストマー(B)の製造方法については、特に限定されず、公知の方法を利用することができる。例えば、アミノカルボン酸またはラクタムもしくは炭素数6以上のジアミンとジカルボン酸の塩(イ)とジカルボン酸(ロ)を反応させて両末端がカルボン酸基のポリアミドプレポリマーを作り、これにポリ(アルキレンオキシド)グリコール(ハ)を真空下に反応させる方法、あるいは(イ)、(ロ)、(ハ)の化合物を反応槽に仕込み、水の存在下、または不存在下に高温で加熱反応させることによりカルボン酸末端のポリアミドエラストマーを生成させ、その後、常圧または減圧下で重合を進める方法が知られている。また、上記(イ)、(ロ)、(ハ)の化合物を同時に反応槽に仕込み、溶融重合した後、高真空下で一挙に重合を進める方法もある。
【0028】
本発明における炭素繊維(II)には特に制限はなく、PAN(ポリアクリロニトリル)系、ピッチ系等いずれも使用でき、また金属コートを施した炭素繊維も使用できる。その中でも、機械特性が高いPAN系炭素繊維が好ましい。
【0029】
本発明の熱可塑性樹脂組成物中における炭素繊維(II)の配合量P(重量部)は、熱可塑性樹脂(I)100重量部に対し2〜25重量部が好ましく、より好ましくは2〜20重量部である。炭素繊維が2重量部未満では、得られる熱可塑性樹脂組成物の導電性が十分に発現せず、25重量部を超えると得られる熱可塑性樹脂組成物の成形性が悪くなる。
【0030】
本発明の熱可塑性樹脂組成物ペレット中での炭素繊維の繊維長については、重量平均繊維長で3〜10mmであり、より好ましくは5〜8mmである。重量平均繊維長が3mm未満では、それを成形して得られたものの導電性が十分に発現せず、10mmを超えると成形性が悪くなる。
【0031】
また、本発明の熱可塑性樹脂組成物からなる成形品中での炭素繊維の繊維長については、重量平均繊維長で0.2mm以上であることが好ましく、より好ましくは0.3mm以上である。重量平均繊維長が0.2mm未満では、導電性が十分に発現しない。重量平均繊維長の好ましい上限は、10mm程度である。
【0032】
また、本発明の熱可塑性樹脂組成物において、炭素繊維(II)の配合量P(重量部)はポリアミドエラストマー(B)の配合量Q(重量部)及び炭素繊維(II)の重量平均繊維長R(mm)と関係し、下式(1)で決められる。
P≧−0.6×Q+8.0−(0.8×logeR+1.4)・・・(1)
例えば、ポリアミドエラストマー(B)を5重量%配合し、かつ炭素繊維(II)の重量平均繊維長が0.4mmであった場合、上記式(1)から炭素繊維(II)の配合量は、4.3重量部以上となる。なお、上記式(1)による炭素繊維(II)の配合量計算値が2未満の場合は、炭素繊維(II)の配合量の下限は2重量部とする。
【0033】
上記式(1)は、炭素繊維配合量とポリアミドエラストマー配合量及び炭素繊維繊維長との関係をあらわしたもので、この関係を満たす場合にのみ、本発明の効果が発現できる。つまり、ポリアミドエラストマーが多く、また、炭素繊維の繊維長が長ければ、必要とする炭素繊維配合量は少なくでき、その反対に、ポリアミドエラストマーが少なく、また、炭素繊維の繊維長が短い場合は、必要とする炭素繊維配合量が多くなるということを意味している。
【0034】
また、本発明における熱可塑性樹脂組成物の表面固有抵抗値は108Ω以下であり、好ましくは107Ω以下である。表面固有抵抗値は低ければ低いほどよい。なお、表面固有抵抗値は、炭素繊維の配合割合と重量平均繊維長、及びポリアミドエラストマーB1の割合を選択することで制御することができる。
【0035】
また、本発明における熱可塑性樹脂組成物のスタティックオネストメーターにより測定される帯電圧は600V以下であり、好ましくは500V以下であり、更に好ましくは400V以下である。帯電圧は低ければ低いほどよい。
【0036】
本発明における熱可塑性樹脂組成物の製造方法としては、好ましくは、連続炭素繊維束に熱可塑性樹脂を押出被覆し、それを所望の長さに切断して、ペレット状にする方法が挙げられる。炭素繊維と熱可塑性樹脂との相溶性向上及び成形時の分散性向上を目的に予め連続炭素繊維束表面に低分子量有機化合物などを付着させても良い。また、連続炭素繊維束に熱可塑性樹脂が被覆されたペレットと他のペレットをペレットブレンドして使用することもできる。
【0037】
なお、本発明における熱可塑性樹脂組成物には、ゴム強化スチレン系樹脂(A)とポリアミドエラストマー(B)の相溶化を目的に分子鎖中にカルボキシル基、エポキシ基、アミノ基及びアミド基の少なくとも1種の官能基を有する変性ビニル系共重合体を配合することができる。また、本発明の目的を損なわない範囲で、各種の熱可塑性樹脂、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ナイロン6やナイロン6,6等のポリアミド樹脂、変性PPE樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアセタール樹脂、あるいはそれらの変性物やエラストマー類を配合することにより、成形用樹脂組成物として性能をさらに改良することができる。
【0038】
また、必要に応じて、ヒンダードフェノール系、含硫黄化合物系、含リン有機化合物系などの酸化防止剤、フェノール系、アクリレート系などの熱安定剤、ベンゾトリアゾール系、ベンソフェノン系、サクシレート系などの紫外線吸収剤、有機ニッケル系、ヒンダードアミン系などの光安定剤などの各種安定剤、高級脂肪酸の金属塩類、高級脂肪酸アミド類などの滑剤、フタル酸エステル類、リン酸エステル類などの可塑剤、臭素化化合物やリン酸エステル、赤燐等の各種難燃剤、三酸化アンチモン、五酸化アンチモンなどの難燃助剤、アルキルカルボン酸やアルキルスルホン酸の金属塩、カーボンブラック、顔料および染料などを添加することもでき、また、各種強化剤や充填材を配合することもできる。
【0039】
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、これを成形することによって、電気・電子機器部品として好適に使用することができる成形品を得ることができる。本発明の電気・電子機器部品を得るための成形方法に関しては、特に制限はなく、射出成形、押出成形、ブロー成形、真空成形、圧縮成形および、ガスアシスト成形などの現在熱可塑性樹脂の成形に用いられる公知の方法によって成形される。本発明における電気・電子機器部品の表面固有抵抗値は108Ω以下であり、好ましくは107Ω以下である。
【0040】
本発明における電気・電子機器部品とは、精密な電気・電子制御装置を備えた各種機器の部品のことをいい、例えば、カーナビゲーションシステムやカーオーディオシステム、また、電気自動車に搭載される燃料電池周辺機器などの自動車用電装部品、ICが搭載された業務又は家庭用電子玩具などIC周辺部品または筐体などの業務または家庭用デジタル電子機器部品、スロットマシンやパチンコまたは電子ゲーム装置などの業務用遊技・娯楽機器部品などが挙げられる。
【0041】
【実施例】
以下、本発明を実施例(及び比較例)にて詳細に説明するが、これらの実施例をもって本発明は制限されるものではない。なお、下記の実施例及び比較例中、特にことわりのない限り「部」または「%」で表示したものは、すべて重量比率を表わしたものである。熱可塑性樹脂の特性について、分析方法を下記する。
【0042】
(1)重量平均ゴム粒子径
「Rubber Age Vol.88 p.484〜490(1960)by E.Schmidt, P.H.Biddison」記載のアルギン酸ナトリウム法によって求める。すなわち、アルギン酸ナトリウムの濃度によりクリーム化するポリブタジエン粒子径が異なることを利用して、クリーム化した重量割合とアルギン酸ナトリウム濃度の累積重量分率より累積重量分率50%の粒子径を求める。
【0043】
(2)グラフト率
グラフト共重合体所定量(m)にアセトンを加え、3時間還流し、この溶液を8800r/min(10000G)で40分間遠心分離後、不溶分を濾取し、この不溶分を60℃で5時間減圧乾燥し、重量(n)を測定した。グラフト率は、下記式より算出した。
グラフト率(%)={[(n)−(m)×L]/[(m)×L]}×100
(ここで、Lはグラフト共重合体のゴム含有量である。)。
【0044】
(3)還元粘度ηsp/c
サンプル1gにアセトン200mlを加え、3時間還流し、この溶液を8800r/min(10000G)で40分間遠心分離した後、不溶分を濾過する。濾液をロータリーエバポレーターで濃縮し、析出物(アセトン可溶分)を60℃で5時間減圧乾燥後、0.4g/100ml(メチルエチルケトン、30℃)に調整し、ウベローデ粘度計を用いηsp/cを測定した。
【0045】
(4)アイゾット衝撃強度
ASTM D256に準拠し(12.7mmノッチ付き、23℃)測定した。
【0046】
(5)表面固有抵抗値(導電性)
80℃熱風乾燥機中で3時間乾燥した熱可塑性樹脂組成物のペレットを、シリンダー温度250℃に設定した東芝(株)製IS50A成形機内に充填し、射出成形により角板成形品(40mm(W)×50mm(L)×3mm(t))を得た。ASTM D257に準拠し、測定した。印加電圧500V、1分後の値を読みとった。但し、表面固有抵抗値(1E+07)Ω以下の場合には、上記条件では測定困難であるので、40mm(W)×50mm(L)×3mm(t)の成形品の40mm側両端に導電性ペースト(”ドータイト”D−500(藤倉化成(株)製)商品名)を幅5mmで平行に塗布し、乾燥後、デジタルマルチメーター(アドバンテスト製TR6877)にて抵抗値を測定する方法によった。また、成形品の場合は、平坦部を切り出し、測定する。
【0047】
(6)帯電圧及び帯電圧減衰半減期(静電気消散性能)
上記(5)と同一の角板成形品にてスタティックオネストメーター(宍戸製)で測定した。成形品と印加電極との距離を15mm、検出電極との距離を10mmとし、8kVの電圧を1分間印加し、そのときの帯電圧を読みとった。帯電圧減衰半減期は、印加を止め、帯電圧が半減するまでの時間を読みとった。帯電圧が低く、かつ帯電圧減衰半減期が短いほど静電気消散性能に優れるといえる。また、成形品の場合も(5)と同様にして測定する。
【0048】
(7)炭素繊維の重量平均繊維長
得られたペレット及び成形品を熱可塑性樹脂が溶ける溶剤にて溶かした後、その溶液をスポイトでプレパラート上に落とす。光学顕微鏡にて観察、500本の長さを測定し、重量平均長さを計算した。
【0049】
(参考例1) グラフト共重合体(A−1)A1の製造方法
窒素置換した反応器に、純水120部、ブドウ糖0.5部、ピロリン酸ナトリウム0.5部、硫酸第一鉄0.005部およびポリブタジエンラテックス(ゴム粒子径0.3μm、ゲル含有率85%)60部(固形分換算)を仕込み、撹拌しながら反応器内の温度を65℃に昇温した。内温が65℃に達した時点を重合開始としてモノマ(スチレン30部,アクリロニトリル10部)およびt−ドデシルメルカプタン0.3部からなる混合物を5時間かけて連続滴下した。同時に並行してクメンハイドロパーオキサイド0.25部、オレイン酸カリウム2.5部および純水25部からなる水溶液を7時間かけて連続滴下し、反応を完結させた。得られたスチレン系共重合体ラテックスを硫酸で凝固し、苛性ソ−ダで中和後、洗浄、濾過、乾燥してグラフト共重合体(A−1)A1を得た。このグラフト共重合体(A−1)A1のグラフト率は35%、樹脂成分のηsp/cは0.35dl/gであった。
【0050】
(参考例2) ビニル系(共)重合体(A−2)A2の製造方法
容量が20Lで、バッフルおよびファウドラ型攪拌翼を備えたステンレス製オートクレーブに、メタクリル酸メチル20重量%、アクリルアミド80重量%からなる共重合体0.05部をイオン交換水165部に溶解した溶液を400rpmで攪拌し、系内を窒素ガスで置換した。次にアクリロニトリル30部、スチレン5.0部、t−ドデシルメルカプタン0.46部、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.39部,2,2’−アゾビスイソブチルニトリル0.05部の混合溶液を反応系を攪拌しながら添加し、58℃に昇温し重合を開始した。重合開始から15分が経過した後オートクレーブ上部に備え付けた供給ポンプからのスチレン65部を110分かけて添加した。この間、反応温度を65℃まで昇温した。スチレンの反応系への添加終了後、50分かけて100℃まで昇温した。以降は、通常の方法に従って、反応系の冷却、ポリマーの分離、洗浄、乾燥を行ない、ビニル系(共)重合体(A−2)A2を得た。このビニル系(共)重合体(A−2)A2のηsp/cは0.53dl/gであった。
【0051】
(参考例3) ポリアミドエラストマー(B)B1の製造方法
ナイロン6,6塩60部と数平均分子量800のポリエチレングリコール30部及びアジピン酸10部を使用し、三酸化アンチモン触媒存在下で、250℃にて4時間重合させた。得られたポリマーをストランド状に吐出させ、カットしてペレット状のポリアミドエラストマー(B)B1を得た。
【0052】
(参考例4) 炭素繊維(II)
東レ(株)製”トレカ”(登録商標)T700SC−12K−50Cを用いた。
【0053】
(実施例1〜3)
参考例1〜3で得られたグラフト共重合体(A−1)A1、ビニル系(共)重合体(A−2)A2およびポリアミドエラストマー(B)B1を、表1に示した配合比で混合し、ベント付30mmφ2軸押出機(池貝製PCM−30)を使用して、樹脂温度230℃で溶融混練、押出しを行うことによって、被覆用樹脂ペレットを製造した。次に、ワイヤーコーティングの技術を利用して、参考例4の連続炭素繊維束に上記被覆用樹脂ペレットを溶融状態としたものを連続的に被覆し、冷却後、6mmの長さで切断してペレット状とした。次いで、射出成形機により、シリンダー温度250℃、金型温度60℃で試験片を成形し、上記条件で物性を測定した。得られた測定結果を表1に示した。
【0054】
(実施例4、5)
参考例1〜3で得られたグラフト共重合体(A−1)A1、ビニル系(共)重合体(A−2)A2およびポリアミドエラストマー(B)B1を、表1に示した配合比で混合し、ベント付30mmφ2軸押出機(池貝製PCM−30)を使用して樹脂温度230℃で溶融混練、押出しを行うことによって、被覆用樹脂ペレットを製造した。次に、ワイヤーコーティングの技術を利用して、参考例4の連続炭素繊維束に上記被覆用樹脂ペレットを溶融状態としたものを連続的に被覆し、冷却後、6mmの長さで切断してペレット状とした。
【0055】
次に参考例1〜2で得られたグラフト共重合体(A−1)A1とビニル系(共)重合体(A−2)A2を、表1に示した配合比で混合し、ベント付30mmφ2軸押出機(池貝製PCM−30)を使用して樹脂温度230℃で溶融混練、押出しを行うことによって得られたブレンド用樹脂ペレットと、上記炭素繊維束含有樹脂ペレットをタンブラーにてペレットブレンドした。(上記炭素繊維束含有樹脂ペレット:ブレンド用樹脂ペレット=1:1)次いで、射出成形機により、シリンダー温度250℃、金型温度60℃で試験片を成形し、上記条件で物性を測定した。得られた測定結果を表1に示した。
【0056】
(実施例6)
参考例1、2で示したグラフト共重合体(A−1)A1とビニル系(共)重合体(A−2)A2を、表1に示した配合比で混合し、ベント付30mmφ2軸押出機(池貝製PCM−30)を使用して樹脂温度230℃で溶融混練、押出しを行うことによって、被覆用樹脂ペレットを製造した。次に、ワイヤーコーティングの技術を利用して、参考例4の連続炭素繊維束に上記被覆用樹脂ペレットを溶融状態としたものを連続的に被覆し、冷却後、6mmの長さで切断してペレット状とした。次に、参考例1〜3で得られたグラフト共重合体(A−1)A1、ビニル系(共)重合体(A−2)A2およびポリアミドエラストマー(B)を、表1に示した配合比で混合し、ベント付30mmφ2軸押出機(池貝製PCM−30)を使用して樹脂温度230℃で溶融混練、押出しを行うことによって得られたブレンド用樹脂ペレットと上記炭素繊維束含有樹脂ペレットをタンブラーにてペレットブレンドした。(上記炭素繊維束含有樹脂ペレット:ブレンド用樹脂ペレット=1:1)次いで、射出成形機により、シリンダー温度250℃、金型温度60℃で試験片を成形し、上記条件で物性を測定した。得られた測定結果を表1に示した。
【0057】
(比較例1〜4)
参考例1〜3で得られたグラフト共重合体(A−1)A1、ビニル系(共)重合体(A−2)A2およびポリアミドエラストマー(B)B1を、表2に示した配合比で混合し、実施例1と同様の方法で試験片を成形製造し、各物性を測定した。測定結果を表2に示した。
【0058】
【表1】
【0059】
【表2】
【0060】
表1と表2の結果から次のことが明らかである。本発明の熱可塑性樹脂組成物(実施例1〜6)ではいずれも帯電圧減衰半減期が短く、耐衝撃性にも優れていた。このことから、本発明の熱可塑性樹脂組成物は、電気・電子機器部品として、好適な樹脂材料である。
【0061】
これに対し、炭素繊維(II)が2重量部未満のもの(比較例1)、炭素繊維(II)が、ポリアミドエラストマー(B)配合量及び炭素繊維の重量平均繊維長との関係式から導き出される最低配合量未満のもの(比較例2、3)、ポリアミドエラストマー(B)が配合されていないもの(比較例4)は、帯電圧減衰半減期が長かった。帯電圧減衰半減期は、短ければ短いほどよく、2秒以下であり、好ましくは1.5秒以下であり、更に好ましくは1秒以下であるのが好ましい。
【0062】
【発明の効果】
本発明によれば、帯電圧減衰半減期が短く、導電性と静電気消散性能のバランスに優れた樹脂組成物が得られ、それにより精密な電気・電子制御装置への静電気の影響を低減できる電気・電子機器部品が得られる。
Claims (12)
- ゴム強化スチレン系樹脂(A)60〜99重量%及びポリアミドエラストマー(B)1〜40重量%を含有してなる熱可塑性樹脂(I)100重量部に対して、ペレット中での重量平均繊維長R(mm)が3〜10mmである炭素繊維(II)2〜25重量部を含有してなる熱可塑性樹脂組成物であって、前記炭素繊維(II)の配合量P(重量部)と前記ポリアミドエラストマー(B)の配合量Q(重量部)及び前記炭素繊維(II)の重量平均繊維長R(mm)の関係が、下式(1)を満たし、かつスタティックオネストメーターで測定される帯電圧が600V以下であることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
P≧−0.6×Q+8.0−(0.8×logeR+1.4)・・・(1) - ポリアミドエラストマー(B)が、炭素原子数6以上のアミノカルボン酸もしくはラクタム、または炭素原子数6以上のジアミンとジカルボン酸の塩(B−1)と、数平均分子量200〜6000のポリ(アルキレンオキシド)グリコール(B−2)を構成成分として含むグラフトまたはブロック共重合体である請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。
- ポリ(アルキレンオキシド)グリコール(B−2)がポリエチレンオキシドグリコールである請求項2記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 表面固有抵抗値が108Ω以下である請求項1〜3のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 炭素繊維を含有するペレットと含有しないペレットとがペレットブレンドされて製造された請求項1〜4のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物からなる成形品。
- 請求項6記載の成形品を用いて製造された電気・電子機器部品。
- 表面固有抵抗値が108Ω以下である請求項7記載の電気・電子機器部品。
- 成形品中での炭素繊維(II)の重量平均繊維長が0.2mm以上である請求項7または8記載の電気・電子機器部品。
- 電気・電子機器部品が、自動車用電装部品である請求項7〜9のいずれかに記載の電気・電子機器部品。
- 電気・電子機器部品が、業務用デジタル電子機器部品または家庭用デジタル電子機器部品である請求項7〜9のいずれかに記載の電気・電子機器部品。
- 電気・電子機器部品が、遊技機器部品または娯楽機器部品である請求項7〜9のいずれかに記載の電気・電子機器部品。
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