JP3668993B2 - 二色性色素、該色素を含む液晶組成物および液晶素子 - Google Patents

二色性色素、該色素を含む液晶組成物および液晶素子 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は新規なアゾ系二色性色素およびこれを含む液晶組成物ならびに液晶素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、液晶表示としてはツイストネマチック(TN)型表示モード、スーパーツイスト(STN)モードなどの他に各種の表示モードが提案されている。このうち液晶に色素を溶解して用いるゲストホスト(GH)型表示方式が、広い視野角などの特徴のために、自動車などの表示パネルとして広く用いられている。
【0003】
このGHモードに用いられる二色性色素の特性としては下記の項目
1)二色性
2)溶解性
3)耐光性
4)着色力
が優れていることが要求される。
【0004】
一方、ビフェニル骨格を有するアゾ系色素は、吸光係数(着色力)が大きく、またビフェニル骨格の両サイドへ同時にアゾ構造を形成できるため製造コストが小さくて済み、液晶用色素に適した分子長の大きい色素が容易に構成できる点に特徴があるが、原料となるベンジジン系化合物の強い毒性(発癌性、変異原性)のために製造上および使用上に大きな制約を受けていた。
【0005】
従来、ビフェニル骨格の両サイドにアゾ基を有する二色性色素としては、特開昭59−109576号公報に種々の二色性色素が示されているが、本発明に用いる2,2′−ジトリフルオロメチルベンジジンから合成される色素については、何ら具体例が示されず、また、製造上の安全性については何らの記載もない。また、上記の出願は広範囲の化合物を包含するにも拘らず、フェノール系カップリング成分を用いて合成される色素などに具体例が限定され、他の典型的なカップリング成分であるアルキルアニリン系カップリング成分を用いた場合などについては、二色性色素を特徴づける二色性などの特性が明らかではない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の難点の少ない製造上の安全性および二色性にすぐれた二色性色素およびこれを含む液晶組成物および液晶素子を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題に鑑み、鋭意検討した結果、ベンジジン化合物にもかかわらず特異的に変異原性を示さない2,2′−ジトリフルオロメチルベンジジンとNHメチレン系カップリング成分を用いると、安全に、二色性に優れたオレンジ〜バイオレット系統の色素が容易に得られることを見出し、本発明に到達した。
【0008】
すなわち本発明の要旨は一般式〔I〕
【0009】
【化7】
Figure 0003668993
【0010】
(式中、R1 およびR2 はそれぞれ水素原子または非イオン性置換基を示し、X1 およびX2
【0011】
【化8】
Figure 0003668993
【0012】
を示し、Z1 〜Z16はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、メチル基またはメトキシ基を示し、また、Z1 とZ2 、Z4 とZ5 、Z7 とZ8 、Z10とZ11およびZ13とZ14は互いに連結して脂肪族環、芳香族環または含窒素芳香環を形成してもよく、mおよびnはそれぞれ0〜2の数を示す。)で表わされるトリフルオロメチル置換ビフェニル骨格を有するアゾ系色素に存する。
【0013】
本発明に用いるトリフルオロメチル置換ビフェニル骨格を有するアゾ系色素は、ジアゾ成分とカップラーとの公知のジアゾ化カップリング反応によって得られる。
ジアゾ成分としては、毒性の強いベンジジン化合物のなかで、特異的に変異原性を示さない下記の2,2′−ジトリフルオロメチルベンジジンを用い、
【0014】
【化9】
Figure 0003668993
【0015】
カップラーとしては、下記のNHメチレン系の化合物〔III 〕、〔IV〕を用いる。
【0016】
【化10】
Figure 0003668993
【0017】
(式中、R1 およびR2 、X1 およびX2 、Z1 〜Z3 およびZ10〜Z12は前示一般式〔I〕に於けると同一の意義を示す。)
典型的なカップラーであるジアルキルアニリン系カップリング成分を用いて、2,2′−ジトリフルオロメチルベンジジンとジアゾ化カップリング反応して得られる二色性色素は参考例に示すように本発明のカップリング成分としてNHメチレン系化合物を用いて得られた色素に比べ二色性が劣るものであることを確認した。
【0018】
上記のように、2,2′−ジトリフルオロメチルベンジジンとカップラー〔III 〕、〔IV〕とを直接ジアゾ化カップリング反応させて、本発明の色素を得ることができるが、2,2′−ジトリフルオロメチルベンジジンをカップラー〔III 〕、〔IV〕と反応させる前に、予め下記化合物〔V〕、〔VI〕(式中、Z4 〜Z8 は前示一般式〔I〕に於けると同一の意義を示し、Ra 、Rb は水素原子又は−CH2 SO3 Naを示す。)と公知のジアゾ化カップリング反応を行い、Ra 、Rb が−CH2 SO3 Naである場合はその後加水分解を行い、化合物〔VII 〕、〔VIII〕または〔IX〕(式中、Z4 〜Z9 は前示一般式〔I〕に於けると同一の意義を示す。)を得、次いで化合物〔VII 〕、〔VIII〕または〔IX〕と化合物〔III 〕、〔IV〕とによる公知のジアゾ化カップリング反応により、本発明の色素を得ることもできる。
【0019】
【化11】
Figure 0003668993
【0020】
前示一般式〔I〕におけるR1 およびR2 は水素原子または非イオン性置換基を示し、非イオン性置換基としては、アルキル基、アルコキシアルキル基、アルコキシ基、アルコキシアルコキシ基、
【0021】
【化12】
Figure 0003668993
【0022】
シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子、−CF3 、−OCF3 、−OCF2 H、−OCF2 CF2 Hまたはアルキル基、アルコキシアルキル基もしくはアルコキシ基で置換されたフェニル基もしくはシクロヘキシル基が挙げられる。
1 およびR2 として好ましくは、水素原子、ハロゲン原子、−CF3 、−OCF3 、−OCF2 H、−OCF2 CF2 H、アルキル基、アルコキシアルキル基、アルコキシ基、
【0023】
【化13】
Figure 0003668993
【0024】
またはアルキル基、アルコキシアルキル基もしくはアルコキシ基で置換されたフェニル基もしくはシクロヘキシル基、更に好ましくは、アルキル基、アルコキシアルキル基、アルコキシ基またはアルキル基、アルコキシアルキル基もしくはアルコキシ基で置換されたフェニル基もしくはシクロヘキシル基が挙げられる。
【0025】
ここで、R3 はアルキル基を示し、R4 はアルキレン基を示し、R5 は1つ以上のハロゲン原子を含むアルキル基を示し、R6 およびR7 は水素原子、ハロゲン原子、メトキシ基、トリフルオロメチル基、アルキル基またはニトロ基を示し、R8 は水素原子、ハロゲン原子、メトキシ基、トリフルオロメチル基またはアルキル基を示す。これらの具体例としては、メチル、エチル、直鎖状または分枝状のプロピル、ブチル、ヘキシル、オクチルなどのC1〜C18のアルキル基;エトキシメチル、ブトキシメチル、エトキシエチル、ブトキシエチルなどのC2〜C18のアルコキシアルキル基;メトキシ、エトキシ、直鎖状または分枝状のプロポキシ、ブトキシ、ヘプチルオキシなどの、特にC1〜C18のアルコキシ基;ブチルフェニル、ヘキシルフェニルなどのアルキル置換フェニル基;エトキシメチルフェニル、ブトキシエチルフェニルなどのアルコキシアルキル置換フェニル基;プロポキシフェニル、ヘキシルオキシフェニルなどのアルコキシ置換フェニル基;ブチルシクロヘキシル、オクチルシクロヘキシルなどのアルキル置換シクロヘキシル基;ペントキシシクロヘキシルなどのアルコキシ置換シクロヘキシル基が挙げられる。ハロゲン原子としてはフッ素原子、臭素原子、塩素原子などが挙げられる。
【0026】
【化14】
Figure 0003668993
【0027】
としては、ベンジルオキシ;パラクロロベンジルオキシ、パラフルオロベンジルオキシ等のハロゲン原子で置換されたベンジルオキシ基;パラメトキシオキシ基;パラメチルベンジルオキシ、パラt−ベンジルオキシ等の直鎖状または分岐状のC1〜C6のアルキル基で置換されたベンジルオキシ;パラトリフルオロメチルベンジルオキシ等が挙げられる。また、X1 およびX2
【0028】
【化15】
Figure 0003668993
【0029】
好ましくは
【0030】
【化16】
Figure 0003668993
【0031】
が挙げられる。
1 〜Z16はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、メチル基またはメトキシ基を示し、好ましくは、Z3 、Z6 、Z9 、Z12、Z13〜Z16は水素原子を示し、Z1 、Z2 、Z4 、Z5 、Z7 、Z8 、Z10およびZ11はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、メチル基またはメトキシ基を示す。
【0032】
またZ1 とZ2 、Z4 とZ5 、Z7 とZ8 、Z10とZ11およびZ13とZ14は互いに連結してテトラリン環の一部などの脂肪族環、ナフタリン環の一部などの芳香族環またはキノリン環の一部などの含窒素芳香環を形成してもよい。
mおよびnはそれぞれ0〜2の数を示す。mとnの合計が1〜4であることが好ましい。mとnが共に1であるものが合成上及び実用上、特に好ましい。
【0033】
本発明の二色性色素の混合量は、液晶化合物または液晶混合物に対して、通常0.05〜15重量%、好ましくは0.5〜5重量%である。
本発明において使用される液晶化合物の例としては表−1に示すものが挙げられる。
【0034】
【表1】
Figure 0003668993
【0035】
(式中、V及びWは、それぞれアルキル基、アルコキシ基、アルコキシアルキル基、アルキルフェニル基、アルコキシアルキルフェニル基、アルコキシフェニル基、アルキルシクロヘキシル基、アルコキシアルキルシクロヘキシル基、アルキルシクロヘキシルフェニル基、シアノフェニル基、シアノ基、ハロゲン原子、フルオロメチル基、フルオロメトキシ基、アルキルフェニルアルキル基、アルコキシアルキルフェニルアルキル基、アルキルシクロヘキシルアルキル基、アルコキシアルコキシシクロヘシキルアルキル基、アルコキシフェニルアルキル基またはアルキルシクロヘキシルフェニルアルキル基を表し、これらのアルキル鎖およびアルコキシ鎖中に、光学活性中心を有してもよい。Yは水素原子、ハロゲン原子またはシアノ基を表し、また、VおよびW中のフェニル基またはフェノキシ基は、シアノ基、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子でさらに置換されてもよい。また、上記各構造式中のフェニル基は、1個から4個のフッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子、シアノ基でさらに置換されていてもよい。)
【0036】
最近、従来のシアノ基を含有した液晶化合物のかわりに、−F、−CF3 、−OCF3 などのフッ素原子またはフッ素原子含有基などの置換基を有する液晶化合物が、いわゆるフッ素系液晶化合物としてTFT・LCD(薄膜トランジスタ方式液晶ディスプレー)用に用いられているが、本発明の二色性色素はこれらのフッ素系液晶化合物に対して相溶性などの点で適性がある。
【0037】
また本発明の液晶組成物はコレステリルノナノエートなどの、液晶相を示しても示さなくても良い光学活性化合物を含有してもよく、あるいは紫外線吸収剤、酸化防止剤などの各種の添加剤を含有しても良い。
【0038】
このよにして得られた液晶組成物を、少なくとも一方が透明な電極付基板間に挟持することにより、ゲストホスト効果を応用した素子〔松本正一、角田市良“液晶の最新技術”工業調査会,34(1983);J.L.Fergason,SID85Digest,68(1985)等〕などを構成することができる。
【0039】
透明な電極としては通常ガラス板或いはアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、エボキシ樹脂等の各種合成樹脂板が挙げられ、その基板上に電極層が形成される。透明電極層としては、酸化インジウム、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化スズ等の金属酸化物から成るものが通常使用される。透明電極層の液晶に接する表面は必要に応じて配向処理を施す。該配向処理の方法としては、例えばオクタデシルジメチル〔3−(トリメトキシシリル)プロピル〕アンモニウムクロライド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロマイド等を塗布して垂直配向にする方法、ポリイミドを塗布して平行配向にする方法、綿布、脱脂綿等でラビングして平行配向にする方法、SiOを斜めの角度から蒸着して平行配向にする方法等が適宜用いられる。
【0040】
基体は互に配向処理層面が対向するようにしてスペーサー等を介して一体化し、1〜50μ、好ましくは1〜15μの素子間隔の素子を構成し、この素子間隔の中に液晶を封入する。
具体的な表示素子の一例として、図1及び図2に示す。図1は電圧無印加時、図2は印加時の状態を示し、各図中、1は観察者、2は透明基板、3は平行配向処理が施された透明電極、4及び5は本発明の液晶組成物であり、4は誘電異方性が正のネマチック液晶分子、5は二色性色素分子を示し、9は入射光、8は偏光板であり、7はその偏光方向、6は入射偏光を表す。この素子においては電圧無印加時には液晶及び二色性色素の分子長軸が基板と平行であるため、素子は呈色状態となる。一方、印加時に長軸方向が基板に垂直な状態となるため無色状態となるものである。
【0041】
【実施例】
次に、本発明を実施例により、具体的に説明する。
本発明はその要旨をこえない限り、実施例に限定されるものではない。
実施例1
下記構造式で示される2,2′−ジトリフルオロメチルベンジジン
【0042】
【化17】
Figure 0003668993
【0043】
0.48gを酢酸2ml、35%塩酸0.8ml、水10mlに溶解して0〜5℃に冷却し、これに亜硝酸ナトリウム0.25gを攪拌下に加える。
同温度で1時間攪拌した後、スルファミン酸0.07gを加えてジアゾ液を調製する。
他方、下記のカップラー
【0044】
【化18】
Figure 0003668993
【0045】
1.33gをN−メチルピロリドン8ml、メタノール50mlに溶解して調整したカップラー液を準備し、これを0〜5℃に冷却して攪拌下にジアゾ液を徐々に加え、同温度で2時間反応させた。
反応後、室温にてメタノールで希釈して析出物を濾過、水洗、乾燥して得られた粗結晶をカラムクロマトにより精製して下記構造式
【0046】
【化19】
Figure 0003668993
【0047】
で示されるアゾ化合物を得た。
このアゾ化合物を商品名ZL1−4792(E.MERCK社製)として市販されているフッ素系液晶混合物に1wt%の濃度で溶解させ赤色のゲストホスト液晶組成物を調製した。これをポリイミド系樹脂を塗布、硬化、ラビング処理した透明電極付きガラス基板を対向させ、液晶が平行配向となるように構成したギャップ9μのセルに封入した。
この赤色に着色したセルの配向方向に平行な直線偏光に対する吸光度(A//)および配向方向に垂直な直線偏光に対する吸光度(A⊥)を測定し、その吸収ピーク(λmax :484nm)におけるオーダーパラメーター(S)を下記の式
【0048】
【数1】
S=(A//−A⊥)/(A//+2A⊥)
【0049】
から求めた結果、S=0.81であった。
実施例2
カップラーを下記構造式
【0050】
【化20】
Figure 0003668993
【0051】
の化合物に代えた他は実施例1と同様にして下記構造式
【0052】
【化21】
Figure 0003668993
【0053】
で示されるアゾ化合物を得た。
これを上記と同様にして赤色に着色した液晶セルを作製し、同様にしてオーダーパラメーターを測定した結果、S=0.80(λmax :493nm)であった。
実施例3
実施例1で使用した2,2′−ジトリフルオロメチルベンジジン3.20gを酢酸16ml、35%塩酸5.3ml、水50mlに溶解して0〜5℃に冷却し、これに亜硫酸ナトリウム1.52gを攪拌下に加えた。同温度で1時間攪拌した後、スルファミン酸0.20gを加えてジアゾ液を調製した。
他方、下記のカップラー
【0054】
【化22】
Figure 0003668993
【0055】
4.60gを水40mlに溶解して0〜5℃に冷却し、攪拌下に水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを2〜3に保ちながらジアゾ液を添加し、同温度で2時間反応させた。カップリング終了後、水酸化ナトリウムを加えて反応液をアルカリ性にし、50℃で3時間攪拌して加水分解し、放冷後、析出物を濾過、水洗、乾燥して得られた粗結晶をカラムクロマトにより精製して下記構造式
【0056】
【化23】
Figure 0003668993
【0057】
で示されるアゾ化合物を得た。
このアゾ化合物0.35gを酢酸16ml、プロピオン酸6mlに溶解して0〜5℃に冷却し、これに43%ニトロシル硫酸0.18gを攪拌下に加えて1時間攪拌した。
他方、下記のカップラー
【0058】
【化24】
Figure 0003668993
【0059】
0.62gと尿素20mgをN−メチルピロリドン2ml、メタノール50mlに溶解して調製したカップラー液を準備し、これを0〜5℃に冷却して攪拌下にジアゾ液を添加し、同温度で2時間反応させ、析出物を濾過、水洗、乾燥して得られた粗結晶をカラムクロマトにより精製して下記構造式
【0060】
【化25】
Figure 0003668993
【0061】
で示されるアゾ化合物を得た。
これを実施例1と同様にして着色した液晶セルを作製し、同様にしてオーダーパラメーターを測定した結果、S=0.78(λmax :535nm)であった。
参考例
実施例1の方法において、カップラーをジアルキルアニリン系カップリング成分である
【0062】
【化26】
Figure 0003668993
【0063】
に代えて得られた
【0064】
【化27】
Figure 0003668993
【0065】
のフェニルシクロヘキサン系液晶混合物:商品名ZL1−1565(E.MERCK社製)中における色相は朱色、オーダーパラメーター(S)は0.69であり、二色性が劣っていた。
実施例4
実施例1〜3に準じた方法により得られた各種アゾ化合物のフェニルシクロヘキサン系液晶混合物:商品名ZLI−1565(E.MERCK社製)中におけるオーダーパラメーター(S)と色相を表−2に示す。
実施例1〜4、参考例のオーダーパラメーター(S)と色相をまとめて表−2に示す。
【0066】
【表2】
Figure 0003668993
【0067】
【表3】
Figure 0003668993
【0068】
【表4】
Figure 0003668993
【0069】
【表5】
Figure 0003668993
【0070】
【表6】
Figure 0003668993
【0071】
【表7】
Figure 0003668993
【0072】
【表8】
Figure 0003668993
【0073】
【表9】
Figure 0003668993
【0074】
【表10】
Figure 0003668993
【0075】
【表11】
Figure 0003668993
【0076】
Figure 0003668993
【0077】
実施例5
実施例1〜3で得られたアゾ化合物および実施例4のNo.17〜19のアゾ化合物の置換フェニルシクロヘキサン系液晶混合物:商品名ZLI−1132(E.MERCK社製、TNC−1132と同等品)中におけるオーダーパラメーター(S)を表−3に示す。
また、No.17およびNo.18の化合物のフッ素系液晶混合物ZLI−4792中のオーダーパラメーター(S)を求めた結果、各々0.83(λmax :532nm)、0.82(λmax :530nm)であった。
【0078】
【表13】
Figure 0003668993
【0079】
【発明の効果】
本発明の高い二色性と高い着色力を有する二色性色素およびこれを含む液晶組成物により、コントラストなどに優れた表示素子などの液晶素子を構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶素子の電圧無印加状態の略示的な断面図である。
【図2】本発明の液晶素子の電圧印加状態の略示的な断面図である。
【符号の説明】
1 観察者
2 透明基板
3 平行配向処理が施された透明電極
4 誘電異方性が正のネマチック液晶分子
5 二色性色素分子
6 入射偏光
7 入射偏光の偏光方向
8 偏光板
9 入射光

Claims (6)

  1. 一般式〔I〕
    Figure 0003668993
    (式中、R1 およびR2 はそれぞれ、水素原子または非イオン性置換基を示し、X1 およびX2 はそれぞれ
    Figure 0003668993
    を示し、Z1 〜Z16はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、メチル基またはメトキシ基を示し、また、Z1 とZ2 、Z4 とZ5 、Z7 とZ8 、Z10とZ11およびZ13とZ14は互いに連結して脂肪族環、芳香族環または含窒素芳香環を形成してもよく、mおよびnはそれぞれ0〜2の数を示す。)で表わされるトリフルオロメチル置換ビフェニル骨格を有するアゾ系二色性色素。
  2. 一般式〔II〕
    Figure 0003668993
    (式中、R1 およびR2 はそれぞれ、水素原子、ハロゲン原子、−CF3 、−OCF3 、−OCF2 H、−OCF2 CF2 H、アルキル基、アルコキシアルキル基、アルコキシ基、
    Figure 0003668993
    またはアルキル基、アルコキシアルキルもしくはアルコキシ基で置換されたフェニル基もしくはシクロヘキシル基を示し、R8 は水素原子、ハロゲン原子、メトキシ基、トリフルオロメチル基またはアルキル基を示し、X1 およびX2 はそれぞれ
    Figure 0003668993
    を示し、Z1 、Z2 、Z4 、Z5 、Z7 、Z8 、Z10およびZ11はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、メチル基またはメトキシ基を示し、また、Z1 とZ2 、Z4 とZ5 、Z7 とZ8 およびZ10とZ11は互いに連結して脂肪族環、芳香族環または含窒素芳香環を形成してもよく、mおよびnはそれぞれ0〜2の数を示す。)で表わされるトリフルオロメチル置換ビフェニル骨格を有するアゾ系二色性色素。
  3. 一般式〔I〕または一般式〔II〕において、R1 およびR2 はそれぞれアルキル基、アルコキシアルキル基、アルコキシ基、またはアルキル基、アルコキシアルキル基もしくはアルコキシ基で置換されたフェニル基もしくはシクロヘキシル基を示し、X1 およびX2 はそれぞれ
    Figure 0003668993
    を示し、Z3 、Z6 、Z9 およびZ12は水素原子を示し、Z1 、Z2 、Z4 、Z5 、Z7 、Z8 、Z10およびZ11はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、メチル基またはメトキシ基を示し、またZ1 とZ2 、Z4 とZ5 、Z7 とZ8 およびZ10とZ11は互いに連結して脂肪族環、芳香族環または含窒素芳香環を形成してもよく、mおよびnはそれぞれ0〜2の数を示すことを特徴とする請求項1または2に記載のトリフルオロメチル置換ビフェニル骨格を有するアゾ系二色性色素。
  4. mおよびnの合計が1〜4であることを特徴とする請求項1ないし3いずれか1項に記載のトリフルオロメチル置換ビフェニル骨格を有するアゾ系二色性色素。
  5. 請求項1ないし4いずれか1項に記載のトリフルオロメチル置換ビフェニル骨格を有するアゾ系二色性色素と液晶化合物を含有することを特徴とする液晶組成物。
  6. 請求項5に記載の液晶組成物を用いることを特徴とする液晶素子。
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