JP3667024B2 - 電子写真感光体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は光(ここでは広義の光であって、紫外線、可視光線、赤外線、X線、などを意味する)のような電磁波に対して感受性のある光受容部材、特に電子写真用感光体、光受容部材用基体及び該光受容部材を有する電子写真装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体デバイス、電子写真用感光体、画像入力用ラインセンサー、撮像デバイス、光起電力デバイス、その他各種エレクトロニクス素子、光学素子等に用いられる素子部材として、アモルファスシリコン、例えば水素または/及びハロゲン(例えばフッ素、塩素等)で補償されたアモルファスシリコン[以下、a−Si(H,X)と略記する]のような非単結晶質の堆積膜またはダイヤモンド薄膜のような結晶質の堆積膜が提案され、その中のいくつかは実用に付されている。そして、こうした堆積膜は、プラズマCVD法、すなわち、原料ガスを直流または高周波、あるいはマイクロ波によるグロー放電によって分解し、ガラス、石英、耐熱性合成樹脂フィルム、ステンレス、アルミニウムなどの支持体上に堆積膜を形成する方法により形成され、そのための装置も各種提案されている。
【0003】
例えば、図1は高周波プラズマCVD法(以後「PCVD」と略記する)による電子写真用感光体の製造装置の一例を示す模式的な構成図である。図1に示す製造装置の構成は以下の通りである。
【0004】
図1において、2100は堆積装置、2200は原料ガスの供給装置、2111は反応容器、2112はドラム状(円筒状)基体、2113はヒーター、2114は原料ガス導入管、2115は高周波マッチングボックス、2116は原料ガス配管、2117はリークバルブ、2118はメインバルブ、2119は真空計、2211〜2216は夫々マスフローコントローラー、2221〜2226は夫々原料ガスのボンベ、2231〜2236は夫々ボンベのバルブ、2241〜2246は夫々流入バルブ、2251〜2256は夫々流出バルブ、2260は補助バルブ、2261〜2266は夫々圧力調整器である。
【0005】
図示されるようにこの装置は大別すると、堆積装置2100、原料ガスの供給装置2200、反応容器2111内を減圧にするための排気装置(図示せず)を有している。堆積装置2100中の反応容器2111内にはドラム状基体2112、基体加熱用ヒーター2113、一般に複数のガス放出口を有する原料ガス導入管2114が設置され、更に高周波マッチングボックス2115が接続されている。
【0006】
原料ガス供給装置2200は、SiH4 、GeH4 、H2 、CH4 、B26 、PH3 等の原料ガスのボンベ2221〜2226とバルブ2231〜2236、流入バルブ2241〜2246、流出バルブ2251〜2256およびマスフローコントローラー2211〜2216を各ボンベ2221〜2226に対応して有し、各原料ガスはバルブ2260を介して反応容器2111内にガス導入管2114を通して導入可能にされている。
【0007】
こうした堆積膜形成装置を用いた堆積膜の形成は、例えば以下のように行なわれる。
【0008】
まず、反応容器2111内に円筒状支持体2112を設置し、不図示の排気装置(例えば真空ポンプ)により反応容器2111内を排気する。続いて、基体加熱用ヒーター2113によりドラム状基体2112の温度を20℃乃至450℃の所定の温度に制御する。
【0009】
堆積膜形成用の原料ガスを反応容器2111に流入させるには、ガスボンベのバルブ2231〜2237、反応容器のリークバルブ2117が閉じられていることを確認し、又、流入バルブ2241〜2246、流出バルブ2251〜2256、補助バルブ2260が開かれていることを確認して、まずメインバルブ2118を開いて反応容器2111およびガス配管内2116を排気する。
【0010】
次に真空計2119の読みがたとえば約5×10-6Torrになった時点で補助バルブ2260、流出バルブ2251〜2256を閉じる。
【0011】
その後、ガスボンベ2221〜2226より各ガスをバルブ2231〜2236を開いて導入し、圧力調整器2261〜2266により各ガス圧を2Kg/cm2 に調整する。
【0012】
次に、流入バルブ2241〜2246を徐々に開けて、各ガスをマスフローコントローラー2211〜2216内に導入する。
【0013】
以上のようにして成膜の準備が完了した後、以下の手順で各層の形成を行う。ドラム状基体2112が所定の温度になったところで流出バルブ2251〜2256のうちの必要なものおよび補助バルブ2260を徐々に開き、ガスボンベ2221〜2226から所定のガスをガス導入管2114を介して反応容器2111内に導入する。次にマスフローコントローラー2211〜2216によって各原料ガスが所定の流量になるように調整する。その際、反応容器2111内の圧力が1Torr以下の所定の圧力になるように真空計2119を見ながらメインバルブ2118の開口を調整する。内圧が安定したところで、周波数13.56MHzの高周波電源(不図示)を所望の電力に設定して、高周波マッチングボックス2115を通じて反応容器2111内に高周波電力を導入し、グロー放電を生起させる。この放電エネルギーによって反応容器内に導入された原料ガスが分解され、ドラム状基体2112上にシリコンを主成分とする堆積膜のような所望の堆積膜が形成されるところとなる。所望の膜厚の形成が行われた後、高周波電力の供給を止め、流出バルブを閉じて反応容器へのガスの流入を止め、堆積膜の形成を終える。
【0014】
必要に応じて同様の操作を複数回繰り返すことによって、所望の多層構造の光受容層を形成することができる。
【0015】
それぞれの層を形成する際には必要なガス以外の流出バルブはすべて閉じられていることは言うまでもなく、また、堆積膜の組成が隣接する層間で大きく変わるときなどは先に形成されるために使用されたそれぞれのガスが反応容器2111内、流出バルブ2251〜2256から反応容器2111に至る配管内に残留することを避けるために、流出バルブ2251〜2256を閉じ、補助バルブ2260を開き、さらにメインバルブ2118を全開にして系内を一旦高真空に排気して余計な原料ガスの混入を排除する操作を必要に応じて行う。
【0016】
このようにして、ドラム状基体上にa−Si膜を形成することができる。
【0017】
このようにして作られた、電子写真感光体は、例えば図2のような電子写真装置に組み込むことができる。図2は電子写真装置の画像形成プロセスの一例を説明するための装置の概略構成略図である。
【0018】
図2において、1101は感光体としての光受容部材、1102はコロナ帯電器、1103は静電潜像形成部、1104は現像器、1105は転写部材(たとえば紙、OHPシートなど)供給系、1106は帯電器で(a)は転写帯電器、(b)は分離帯電器、1107はクリーナー、1108は搬送系、1109は除電光源、1110は原稿照射用光源、1111はガラスなどでできた原稿台、1112は原稿、1113、1114、1115及び1116は夫々ミラー、1117はレンズユニット、1118はレンズ、1121はクリーニングブレード、1122はレジストローラー、1124は定着装置、1125及び1127は除電ブラシ、1126はスイッチバック方式の反転経路、1128は給紙部、1129は給紙ローラーである。
【0019】
ドラム状基体上に感光層が形成されている光受容部材1101の周辺には、図示されるように右廻りに、コロナ帯電器1102、静電潜像形成部位1103、現像器1104、転写紙供給系1105、転写帯電器1106(a)、分離帯電器1106(b)、クリーナー1107、搬送系1108、除電光源1109等が配設されている。
【0020】
以下、更に画像形成プロセスの一例を説明する。感光体(光受容部材)1101の表面は、不図示の電圧印加手段から+600〜800Vという電圧が印加された帯電器1102により一様に帯電され、これに静電潜像形成部位1103において光が照射され、即ちランプ1110から発した光が原稿台ガラス1111上に置かれた原稿1112に反射し、ミラー1113、1114、1115を経由しレンズユニット1117のレンズ1118によって結像され、ミラー1116を経由し、導かれ投影され、静電潜像が形成される。この潜像に現像器1104からたとえばネガ極性トナーが供給されてトナー像となる。
【0021】
一方、転写紙供給系1105を通って、転写材Pはレジストローラ1122によって先端タイミングを調整され、感光体方向に供給される。転写材Pは+1〜5kVの電圧を印加した転写帯電器1106(a)と感光体1101の間隔において背面から、トナーとは反対極性の正電界を与えられ、これによって感光体表面のネガ極性トナー像は転写材Pに転移する。1.2〜1.4kVpp、300〜600Hzの高圧AC電圧を印加した分離帯電器1106(b)により、転写材Pは転写紙搬送系1108を通って定着装置1124に至り、トナー像は定着されて装置外に排出される。感光体1101上に残留するトナーはクリーナユニット1107のクリーニングブレード1121によってかき落とされ、残留する静電潜像は除電光源1109によって消去される。
【0022】
しかしながら、a−Si膜は優れた電子写真特性を有する反面、その特性をより優れたものとする為に、製造時におけるドラム状基体の温度は加熱により室温より高い温度、通常は150℃〜程度以上の高温で作製される為、ドラム状基体とa−Si膜の熱膨張係数差が大きくなる。また、a−Si光導電層の膜厚を厚くする必要がある為、膜の応力が大きくなる。この結果、ドラム状基体の端部を変形させるという問題が有った。これは、前記熱膨張係数差と膜の応力により、ドラム状基体の両端部が収縮して、ドラム状基体端部に向かってドラム状基体の直径が減少する方向に変形するものであった。
【0023】
これらの問題に対し、従来、数々の提案がなされている。
例えば、特公平6−27948号公報によれば、基体端部の最小肉厚と基体中央部の最大肉厚の比を特定の値にする事で、端部の変形の補正をする技術が開示されている。
【0024】
更に、特開平6−337534号公報によれば、基体外面端部を2段階のテーパー加工とし、端部の変形を補正し、外周面を平滑化することで、電子写真装置での現像器のコロの接触精度を向上、及び膜剥がれによる画像欠陥の改善する技術が開示されている。
【0025】
しかしながら、これら技術により、ドラム状基体の端部の変形はある程度改善され、トナー像(現像)部分に対する対応は取られてきたものの未だ充分とはいえない。特にアモルファスシリコン系感光体の更なる課題として、画像濃度ムラをなくした高画質感光体の確立、及び、ドラム状基体の薄肉化によるコストダウンを行なうことが挙げられる。特に画像濃度ムラに関しては、前述したトナー像(現像)部分によるものだけではなく、電子写真装置でのドラム状基体の偏心により起こる帯電器との距離変化に起因する静電潜像部分のムラを改善しなければならない。
【0026】
そのためには、ドラム状基体の端部の変形を補正する技術を確立し、電子写真装置に装着する為の治具(フランジ)との装着性の向上及び、嵌め合い精度の向上を図り、電子写真装置でのドラム状基体の偏心を抑え、帯電器との距離を常に一定にし、画像濃度ムラを抑えていかなければならないという課題が完全に解決されてはいない。
【0027】
本発明の主たる目的は、ドラム状基体の端部の変形を補正することができ、複写装置に装着する為の治具(フランジ)のインロー部への装着性の向上及び嵌め合い精度の向上を図り、画像濃度ムラを無くした光受容部材、該光受容部材用の基体及び該光受容部材を有する電子写真装置を提供する事を目的としたものである。
【0028】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ドラム状基体と、該基体上に設けられた光導電層を有し、該ドラム状基体は少なくとも端部側で内径が拡大された部分(インロー部)と、該内径が拡大された部分より端部側のテーパー形状部分を有する電子写真感光体及び該感光体を有する電子写真装置を提供するものである。
【0029】
また本発明は、ドラム状基体と、該基体上に設けられた光導電層と、該基体の端部側に嵌着された前記基体を保持するための固定用部材(フランジ)とを有する電子写真感光体において、
前記固定用部材は前記基体の端部側に設けられた内径が大きくされた部分と接して設けられ、該基体は該基体の該内径が大きくされた部分より端部側に基体の厚さが徐々に薄くされたテーパー形状部を有する電子写真感光体を提供するものである。
【0030】
更に本発明は、少なくとも端部側で内径が拡大された部分と、該内径が拡大された部分より端部側のテーパー形状部分を有する電子写真感光体用基体を提供するものである。
【0031】
また本発明は、ドラム状基体と、該基体上に設けられた光導電層と、該基体の端部側に嵌着された前記基体を保持するための固定用部材とを有する電子写真感光体、前記固定部材を利用し、前記電子写真感光体を回動可能に備え、該電子写真感光体の囲りに、帯電手段、現像手段、転写手段を少なくとも有し、かつ、該転写手段によって記録剤(たとえばトナー)が転写される被記録材(たとえば紙、OHP用紙)の搬送機構、及び露光手段とを有する電子写真装置において、
前記固定用部材は前記基体の端部側に設けられた内径が大きくされた部分と接して設けられ、該基体は該基体の該内径が大きくされた部分より端部側に基体の厚さが徐々に薄くされたテーパー形状部を有する電子写真装置を提供するものである。
【0032】
本発明者らは、従来の堆積膜形成方法における前述の問題を克服して、前述の本発明の目的を達成すべく鋭意研究を重ね、本発明に達した。
【0033】
一般に、ドラムの端部は、a−Si膜を堆積させて光導電部材を製造する際に製造装置内にドラム状基体を固定する為の、或は電子写真感光体ドラムとして電子写真装置内に装着する治具(フランジ)を固定する為の図3に示すインロー加工が施されている。特に、インロー部へ複写装置内に装着する治具(フランジ)を固定する場合は、多種の形状の治具(フランジ)が用いられる。一例を上げると図7又は図8に示すような治具(フランジ)の何れかの組み合わせ及び保持位置により用いられる事が一般的である。これらの治具(フランジ)が接触するインロー何れの箇所の寸法精度も重要であるが、特に図3の(d)面の寸法精度が重要である。通常、このインロー部の加工は、ドラム状基体の端部の内面を切削する事により実施される為、ドラム状基体の中央部と比較するとその肉厚が薄くなっている。
【0034】
これらの事から、堆積膜形成後は、ドラム状基体の端部は図4のように変形を生じやすく、その為、電子写真感光体ドラムとして使用する場合の電子写真装置に固定する治具(フランジ)が、ドラム状基体端部の直径が小さい事により装着出来ない場合があるという問題が生じることがあった。特に、ドラム状基体の肉厚が5mmの場合の変形量は小さく問題は無いものの、ドラム状基体の肉厚をより薄く、たとえば3mm以下にした場合は、より顕著におこるものであった。
【0035】
上記の治具(フランジ)装着の問題を解決すべく、肉厚3mmのドラム状基体に堆積膜を形成し、その後インロー部の端部の寸法を測定し、その寸法に相当する図7の形状の治具(フランジ)を作製し装着したところ、治具(フランジ)とドラム状基体のインロー部の間にガタツキが生じ、且つ電子写真装置搭載後もドラム状基体の偏心により画像濃度ムラを招いてしまうことがあった。また、同様に図8の形状の治具(フランジ)を作製し装着したところ、装着時のガタツキは比較的無かったが、インロー部(d)面と治具(フランジ)の接触面積が小さかった為、電子写真装置搭載後は、こちらもドラム状基体の偏心により画像濃度ムラを招いてしまうことがあった。インロー部の寸法を再確認したところ、端部と奥側で寸法差が生じており、端部は堆積膜形成前の寸法より小さくなっていたが、奥側では殆ど堆積膜形成前と同等であった。即ち、インロー部全体が変形しているのでは無く、インロー端部からある程度の部分だけが直径が減少するという変形をおこし、インロー奥側については殆ど変形は問題がない事がわかった。
【0036】
その結果、ドラム状金属基体においてあるいはドラム状金属基体と、この基体上に設けられ、ケイ素原子を母体とする非晶質を含有する光導電層とを有する電子写真感光体において、前記ドラム状金属基体内面のインロー部の端部をテーパー状とする事が重要であることを見出した。
【0037】
更に、研究を重ねた結果、ドラム状金属基体内面のインロー部の端部の堆積膜形成時の変形は、端部インロー部の肉厚とインロー部の長さに関係があるという知見を得た。このことから、ドラム状基体のインロー部を、肉厚、長さ、に対しある特定の値をもったテーパー状の加工を施す事で、ドラム状基体の端部変形を補正し、電子写真感光体ドラムを複写装置に固定する為の治具(フランジ)をインロー部へ装着する際の装着性の向上を図り、画像濃度ムラの画像欠陥を防止することができることを見出した。
【0038】
すなわち、少なくとも端部側で内径が拡大された部分と、該内径が拡大された部分より端部側のテ−パ−形状部分を有する堆積膜形成前のドラム状基体と、該基体上に設けられたシリコン原子を母体とする非晶質材料を有する光導電層を有する電子写真感光体であって、前記ドラム状基体は、下記(i)乃至(iii):
(i)前記内径が拡大された部分のドラム状基体長手方向の長さ(d)が18mmであり、前記テ−パ−形状部の長さ(f)と長さ(d)との比が0.3であり、前記ドラム状基体の中央部の肉厚(a)が2乃至5mmであり、前記内径が拡大された部分の肉厚(c)と肉厚(a)との比が0.72であり、前記テ−パ−形状部分の最小肉厚(e)と肉厚(c)との比が0.7以上0.96以下であるドラム状基体、
(ii)前記ドラム状基体の中央部の肉厚(a)が3mmであり、前記内径が拡大された部分の肉厚(c)と肉厚(a)との比が0.72であり、前記テ−パ−形状部分の最小肉厚(e)と肉厚(c)との比が0.96であり、前記内径が拡大された部分のドラム状基体長手方向の長さ(d)が5乃至23mmであり、前記テ−パ−形状部の長さ(f)と長さ(d)との比が0.3以上0.6以下であるドラム状基体、
(iii)前記ドラム状基体の中央部の肉厚(a)が3mmであり、前記内径が拡大された部分のドラム状基体長手方向の長さ(d)が18mmであり、前記テ−パ−形状部の長さ(f)と長さ(d)との比が0.3であり、前記テ−パ−形状部分の最小肉厚(e)と前記内径が拡大された部分の肉厚(c)との比が0.96であり、肉厚(c)と肉厚(a)との比が0.5以上0.8以下であるドラム状基体、
のいずれか1つより選ばれたドラム状基体とすることが好ましい結果を得られるという知見を得た。前記肉厚(c)は前記内径が拡大された部分のドラム長手方向の中央部における最大肉厚であるのが好ましく、前記ドラム状基体は金属材料で形成されているのがよく、その金属材料が、アルミニウム又はアルミニウム合金で形成されているのが好ましい。また、前記光導電層は前記ドラム状基体を加熱して形成されているのが好ましい。
【0040】
更に、本発明者らは、前記ドラム状基体の端部側に嵌着された前記基体を保持するための固定用部材に着目し、研究を重ねた結果、該固定用部材は基体の端部側に設けられた内径が大きくされた部分と接して設けられているのが好ましく、該固定用部材の位置は前記基体の端面において規制されているのが好ましく、また、該固定用部材の位置は前記基体の内径が大きくされた部分の拡大部位における段差を利用して規制されているのが好ましいことがわかった。また、該固定用部材は前記基体の両端に夫々設けられ、該固定用部材の形状はその両端で異なっているのが好ましく、また、該固定用部材は少なくとも前記ドラム状基体のテ−パ−部以外の面に対し接触する部分を(X)、基体の端部に接触する面を有する部分を(Y)、その双方の間であって基体と接していない部分を(Z)とするとき、それぞれの直径の関係が、
Z<X<Y
となっている形状とするのが好ましいことがわかった。
【0041】
【発明の実施の形態】
図5及び6に本発明のテーパー面を形成したドラム状基体の端部形状の一例を示す。図5は、堆積膜形成前のドラム状基体の端部形状を示し、図6は堆積膜形成後のドラム状基体の端部形状の一例を模式的断面図として示す。また、図11及び図12に本発明でのドラム状金属基体を保持する固定用治具(フランジ)の形状及び保持位置の一例を示す。
【0042】
プラズマCVD法によるa−Si膜堆積後ドラム状基体は、熱膨張係数差や膜の応力により、ドラム状基体の両端部が収縮して、ドラム状基体端部に向かって直径が減少する方向に変形するものであるが、予めドラム状基体を図5のように、堆積膜形成前に予め、インロー端部テーパー部の最小肉厚(e)と、インロー中央部の最大肉厚(c)を、ドラム状基体の直径が減少する変化分以上で、且つドラム状基体としての機能、画像特性に支障を来さない程度とし、テーパー部の長さ(f)は、ドラム状基体端部の変形分の長さ乃至ドラム状基体としての機能、画像特性に支障を来さない程度のテーパー状インローとした。インローの端部テーパー部(f)以外のインロー部分は、前述した理由による変形がない為、堆積膜形成後も直線的形状であるが、インロー端部テーパー部の(f)面は、膜の応力により直径が減少する方向ではあるが、変形分以上にテーパーとしている為、インローの端部テーパー部(f)以外のインロー部分と比較して、堆積膜形成後においても寸法は大きくなっている。このように、堆積膜形成後のドラム状基体のインロー端部テーパー部(f)面の寸法が、(f)面以外の部分より大きい場合や、インロー端部テーパー部(f)面の長さがドラム状基体の直径が減少する変化分より大きい場合においても、電子感光体ドラムを保持する固定用治具(フランジ)をある特定の部分、すなわちインロー端部テーパー(f)面以外の部分で保持する事で、変形のない直線的な部分での嵌め合いとなるので、嵌め合い精度を維持することが出来る。これにより、図7及び図8に示すような部材(フランジ)は、図9及び図10に示すように装着される為、装着性が向上し、その結果、電子写真装置に搭載した場合でも、画像濃度ムラを抑制した優れた画像品質を得ることが出来た。なお、電子感光体ドラムを保持する固定用部材(フランジ)は、ドラム状金属基体インローの端部テーパー部(f)以外の面に対し、1mm以上の接触幅をもつ事が本発明には適しており、形状については図7及び図8に示される以外の形状でも可能であり、組み合わせについても両端とも同一形状の部材又は両端で異なる形状の部材を用いる場合の何れも可能である。また、これらは、連続生産時における堆積膜厚のバラツキによる端部変形量の変化や、ドラム状基体の両端部の変形量差に対して有効である。
【0043】
更に、インロー端部テーパー部(f)については、膜の応力により基体が変形する部分である、また、インロー端部テーパー部(f)とそれ以外の部分との境界部分については、堆積膜形成前の加工精度や、膜の応力により基体が変形される起点となることから、電子感光体ドラムを保持する固定用治具(フランジ)との嵌め合い精度の面で上記の結果より何ら問題はないが、電子感光体ドラムを保持する固定用治具(フランジ)の形状を、本発明の図11又は図12に示すように治具(フランジ)の、(X)部を変形の殆どない位置で嵌め合い精度を維持できる寸法で接触させ、(Z)部は、膜の応力により変形される部分相当する為、(X)部より直径を小さくし非接触としたことで、より嵌め合い精度が向上し、その結果、電子写真装置に搭載した場合でも、画像濃度ムラを抑制した優れた画像品質を得ることが出来た。
【0044】
また、治具(フランジ)の(Y)部は、あらゆるインロー長さ(d)に対応できるよう、(X)部よりは直径が大きく、インロー端部に接触する形状が望ましい。なお、電子感光体ドラムを保持する固定用治具(フランジ)は、ドラム状金属基体インロー端部テーパー部(f)とそれ以外の部分との境界部分より0.1mm以上奥側から接触し、且つ1mm以上の接触幅をもつ事が好ましい。形状については図11又は図12に示される以外の形状でも可能であり、組み合わせについても限定されない。たとえば、図7又は8に示されるものとの組み合わせも可能である。
【0045】
ドラム状基体端部の変形はテーパーをつける事で補正され、電子写真感光体ドラムとして使用する場合の電子写真装置に固定する治具(フランジ)のインロー部への装着性が向上し、且つインロー部の治具(フランジ)受け部と治具(フランジ)のはめ合い精度を向上する事が可能となる。即ち、a−Si膜堆積後の電子写真感光体ドラムと治具(フランジ)の取り付け精度を向上した形で装着出来る事から、電子写真装置に搭載した場合でも、画像濃度ムラを抑制した優れた画像品質を得ることが出来る。
【0046】
尚、上記の効果は、ドラム状基体の中央部の肉厚が3mm以下、且つ、インロー部の肉厚(c)とドラム状基体中央部の肉厚(a)との比が、0.5以上0.8以下の場合、より効果的であるが、ドラム状基体中央部の肉厚(a)が3mmを越え5mm以下のものでも効果はある。
【0047】
また、本発明において使用されるドラム状基体の材質としては、アルミニウム又はアルミニウム合金を使用するのが望ましい。前記材質を用いた場合、比較的真円性、表面平滑性等の加工面で精度の良いものが得られ、製造時の温度制御が容易であり、且つ経済性の面からも好ましい。
【0048】
本発明に於いて使用されるドラム状基体の形状は平滑表面あるいは凹凸表面の円筒状であり、その表面性は、所望通りの電子写真用感光体を形成し得るように適宜決定される。
【0049】
特にレーザー光などの可干渉性光を用いて像記録を行う場合には、可視画像において現われる、いわゆる干渉縞模様による画像不良をより効果的に解消するために、支持体の表面に凹凸を設けてもよい。支持体の表面に設けられる凹凸は、特開昭60−168156号公報、同60−178457号公報、同60−225854号公報等に記載された公知の方法により作成される。
【0050】
また、レーザー光などの可干渉光を用いた場合の干渉縞模様による画像不良をより効果的に解消する別の方法として、支持体の表面に複数の球状痕跡窪みによる凹凸形状を設けてもよい。即ち、支持体の表面が電子写真用感光体に要求される解像力よりも微少な凹凸を有し、しかも該凹凸は、複数の球状痕跡窪みによるものである。支持体の表面に設けられる複数の球状痕跡窪みによる凹凸は、特開昭61−231561号公報に記載された公知の方法により作成される。
【0051】
本発明の装置を用いて、グロー放電法によって堆積膜を形成するには、たとえばシリコン原子(Si)を供給し得るSi供給用の原料ガスと、水素原子(H)を供給し得るH供給用の原料ガスまたは/及びハロゲン原子(X)を供給し得るX供給用の原料ガスを、反応容器内に所望のガス状態で導入して、該反応容器内にグロー放電を生起させ、あらかじめ所定の位置に設置されてある所定の基体上にa−Si:H,Xからなる層を形成すればよい。
【0052】
本発明において使用されるSi供給用ガスとなり得る物質としては、SiH4 、Si26 、Si38 、Si410等のガス状態の、またはガス化し得る水素化珪素(シラン類)が有効に使用されるものとして挙げられ、更に層作成時の取り扱い易さ、Si供給効率の良さ等の点でSiH4 、Si26 が好ましいものとして挙げられる。
【0053】
そして、形成される堆積膜中に水素原子を構造的に導入し、水素原子の導入割合の制御をいっそう容易になるようにはかり、本発明の目的を達成する膜特性を得るために、これらのガスに更にH2 および/またはHeあるいは水素原子を含む珪素化合物のガスも所望量混合して層形成することが必要である。また、各ガスは単独種のみでなく所定の混合比で複数種混合しても差し支えないものである。
【0054】
また本発明において使用されるハロゲン原子供給用の原料ガスとして有効なのは、たとえばハロゲンガス、ハロゲン化物、ハロゲンを含むハロゲン間化合物、ハロゲンで置換されたシラン誘導体等のガス状のまたはガス化し得るハロゲン化合物が好ましく挙げられる。また、さらにはシリコン原子とハロゲン原子とを構成要素とするガス状のまたはガス化し得る、ハロゲン原子を含む水素化珪素化合物も有効なものとして挙げることができる。本発明に於て好適に使用し得るハロゲン化合物としては、具体的には弗素ガス(F2 )、BrF、ClF、ClF3 、BrF3 、BrF5 、IF3 、IF7 等のハロゲン間化合物を挙げることができる。ハロゲン原子を含む珪素化合物、いわゆるハロゲン原子で置換されたシラン誘導体としては、具体的には、たとえばSiF4 、Si26 等の弗化珪素が好ましいものとして挙げることができる。
【0055】
堆積膜中に含有される水素原子または/及びハロゲン原子の量を制御するには、例えば支持体の温度、水素原子または/及びハロゲン原子を含有させるために使用される原料物質の反応容器内へ導入する量、放電電力等を制御すればよい。
【0056】
本発明においては、堆積膜には必要に応じて伝導性を制御する原子を含有させることが好ましい。伝導性を制御する原子は、堆積膜中に万偏なく均一に分布した状態で含有されても良いし、あるいは層厚方向には不均一な分布状態で含有している部分があってもよい。
【0057】
前記伝導性を制御する原子としては、半導体分野における、いわゆる不純物を挙げることができ、p型伝導特性を与える周期律表第III b族に属する原子(以後「第III b族原子」と略記する)またはn型伝導特性を与える周期律表第Vb族に属する原子(以後「第Vb族原子」と略記する)を用いることができる。
【0058】
第III b族原子としては、具体的には、硼素(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、タリウム(Tl)等があり、特にB、Al、Gaが好適である。第Vb族原子としては、具体的には燐(P)、砒素(As)、アンチモン(Sb)、ビスマス(Bi)等があり、特にP、Asが好適である。
【0059】
堆積膜に含有される伝導性を制御する原子の含有量としては、好ましくは1×10-2〜1×104 原子ppm、より好ましくは5×10-2〜5×103 原子ppm、最適には1×10-1〜1×103 原子ppmとされるのが望ましい。
【0060】
伝導性を制御する原子、たとえば、第III b族原子あるいは第Vb族原子を構造的に導入するには、層形成の際に、第III b族原子導入用の原料物質あるいは第Vb族原子導入用の原料物質をガス状態で反応容器中に、堆積膜を形成するための他のガスとともに導入してやればよい。第III b族原子導入用の原料物質あるいは第Vb族原子導入用の原料物質となり得るものとしては、常温常圧でガス状のまたは、少なくとも層形成条件下で容易にガス化し得るものが採用されるのが望ましい。
【0061】
そのような第III b族原子導入用の原料物質として具体的には、硼素原子導入用としては、B26 、B410、B59 、B511、B610、B612、B614等の水素化硼素、BF3 、BCl3 、BBr3 等のハロゲン化硼素等が挙げられる。この他、AlCl3 、GaCl3 、Ga(CH33 、InCl3 、TlCl3 等も挙げることができる。
【0062】
第Vb族原子導入用の原料物質として有効に使用されるのは、燐原子導入用としては、PH3 、P24 等の水素化燐、PH4 I、PF3 、PF5 、PCl3 、PCl5 、PBr3 、PBr5 、PI3 等のハロゲン化燐が挙げられる。この他、AsH3 、AsF3 、AsCl3 、AsBr3 、AsF5 、SbH3 、SbF3 、SbF5 、SbCl3 、SbCl5 、BiH3 、BiCl3 、BiBr3 等も第Vb族原子導入用の出発物質の有効なものとして挙げることができる。
【0063】
また、これらの伝導性を制御する原子導入用の原料物質を必要に応じてH2 および/またはHeにより希釈して使用してもよい。
【0064】
本発明の目的を達成し、所望の膜特性を有する堆積膜を形成するには、Si供給用のガスと希釈ガスとの混合比、反応容器内のガス圧、放電電力ならびに支持体温度を適宜設定することが必要である。
【0065】
希釈ガスとして使用するH2 および/またはHeの流量は、層設計にしたがって適宜最適範囲が選択されるが、Si供給用ガスに対しH2 および/またはHeを、通常の場合1〜20倍、好ましくは3〜15倍、最適には5〜10倍の範囲に制御することが望ましい。
【0066】
反応容器内のガス圧も同様に層設計にしたがって適宜最適範囲が選択されるが、通常の場合1×10-4〜10Torr、好ましくは5×10-4〜5Torr、最適には1×10-3〜1Torrとするのが好ましい。
【0067】
放電電力もまた同様に層設計にしたがって適宜最適範囲が選択されるが、Si供給用のガスの流量に対する放電電力を、通常の場合0.1〜7倍、好ましくは0.5〜6倍、最適には0.7〜5倍の範囲に設定することが望ましい。
【0068】
さらに、支持体の温度は、層設計にしたがって適宜最適範囲が選択されるが、通常の場合200〜350℃とするのが望ましい。
【0069】
本発明においては、堆積膜を形成するための基体温度、ガス圧の望ましい数値範囲として前記した範囲が挙げられるが、これらの条件は通常は独立的に別々に決められるものではなく、所望の特性を有する電子写真用感光体を形成すべく相互的且つ有機的関連性に基づいて最適値を決めるのが望ましい。
【0070】
【実施例】
以下、本発明について、実施例、比較例により更に詳しく説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。
【0071】
参考例1
長さ358mm、外径φ80mm、の鏡面加工を施したAl製シリンダー(ドラム状基体)を載置したAl製ホルダー(長さ1000mm)を用い、図1に示した装置を用いて該基体上に電荷注入阻止層、光導電層および表面層からなる光受容層を表1に示す作製条件により形成した。
【0072】
本実験例では、図3に示すインロー形状を下記の条件で作成した。
【0073】
インロー全長(d)を18mm、インロー部の肉厚(c)と基体中央部の肉厚(a)の比は0.72と固定し、基体中央部の肉厚(a)を2.0mmから5mmまで変化させた。
【0074】
尚、評価方法は以下の通りである。
▲1▼ 治具(フランジ)装着性評価:作製した電子写真感光体ドラムのインローに、一方を図7に示される形状、他方を図8に示される形状の組合せで、はめ合い公差h8で作られている電子写真装置に固定する為の治具(フランジ)を用い、装着テストを行った。
【0075】
装着性の良好なものを○、実用上問題ないものを△、装着性が悪い或は出来ず実用上問題が生じる場合があるものを×とした3段階評価を行った。評価結果を表2に示す。
▲2▼ 画像濃度ムラ評価:電子写真装置(キヤノン製NP−6750をテスト用に改造)を用い、作製した電子写真感光体ドラムのインロー端部の内径寸法を実測した値に対して、図7及び図8に示す形状の組合せで、はめ合い公差がh8になるような電子写真装置に固定する為の治具(フランジ)を作製し、キヤノン製中間調チャート(FY9−9042)を使用し画像評価(濃度ムラ)を行った。
【0076】
マクベス濃度計を用い、画像上濃い部分と淡い部分とを測定し、画像の濃淡ムラが10%未満を◎、10〜15%を○、15〜30%を△(実用上問題なし)、30%以上を×(実用上問題あり)とした4段階評価を行った。評価結果を表2に示す。
【0077】
【表1】
Figure 0003667024
【0078】
【表2】
Figure 0003667024
表2の▲1▼の結果より、ドラム状基体中央部の肉厚(a)が3mm以下の場合、端部の変形量が大きく、治具(フランジ)の装着が困難であるという結果が得られた。また、▲2▼の結果より、a−Si膜堆積後のインロー端部の寸法に適応した治具(フランジ)を用いた場合、ドラム状基体の肉厚(a)が3mmまでは、画像濃度ムラが良好な結果が得られた。即ち、ドラム状基体端部インロー部の肉厚(c)が薄い程、図13に示す様に変形量が大きくなり、治具(フランジ)装着及び、画像上の問題となるものである事を示す。
【0079】
実施例1
長さ358mm、外径φ80mm、の鏡面加工を施したAl製シリンダー(ドラム状基体)を載置したAl製ホルダー(長さ1000mm)を用い、図1に示した装置を用いて該基体上に電荷注入阻止層、光導電層および表面層からなる光受容層を表1に示す作製条件により形成した。
【0080】
本実験例では、図5に示すインロー形状を下記の条件で作成した。
【0081】
インローの端部テーパー部の最小肉厚(e)とインロー部中央部の最大肉厚(c)との比を、0.37から0.99の間で変化させ、且つ肉厚(a)を2.0〜5mmの間で変化させた。
【0082】
本例のインロー全長(d)は18mm、インロー端部テーパー部の長さ(f)とインロー全長(d)の比は0.3、インロー部の肉厚(c)と基体中央部の肉厚(a)の比は0.72と固定し行った。
【0083】
尚、評価方法は以下の評価を行い、その結果を表3、4に示す。
▲1▼ 治具(フランジ)装着性評価:作製した電子写真感光体ドラムのインローに、図8に示す形状で、はめ合い公差h8で作られている電子写真装置に固定する為の治具(フランジ)を用い、装着テストを行った。
【0084】
装着性の良好なものを○、実用上問題ないものを△、装着性が悪い或は出来ず実用上問題が生じる場合があるものを×とした3段階評価を行った。
▲2▼ 画像濃度ムラ評価:電子写真装置(キヤノン製NP−6750をテスト用に改造)を用い、作製した電子写真感光体ドラムのインロー端部の内径寸法を実測した値に対して、図7及び8に示す形状のものを組合せて、はめ合い公差がh8になるような電子写真装置に固定する為の治具(フランジ)を作製し、キヤノン製中間調チャート(FY9−9042)を使用し画像評価(濃度ムラ)を行った。
【0085】
マクベス濃度計を用い、画像上濃い部分と淡い部分とを測定し、画像の濃淡ムラが10%未満を◎、10〜15%を○、15〜30%を△(実用上問題なし)、30%以上を×(実用上問題のある場合あり)とした4段階評価を行った。
【0086】
但し、治具(フランジ)の装着性の悪いもの、及び装着出来ないものについては、実施出来なかった。
▲3▼ 端部剥がれ評価:目視にて端部外径面の膜剥がれ状態を評価し、剥がれがなく良好なものを○、膜剥がれが1mm以下(実用上問題なし)のものを△、膜剥がれが1mm以上(実用上問題がある場合あり)のものを×とした3段階評価を行った。
▲4▼ 総合評価:治具(フランジ)装着性評価、画像濃度ムラ評価、端部剥がれ評価の3項目について、◎(特に良好)、○(良好)、△(実用上問題なし)、×(実用上問題のある場合あり)とした、4段階の総合評価を行った。
【0087】
比較例1
表3に示す比較例1は、インロー形状が図3に示す直線的な形状であること以外は実施例1と同様の条件にて行い、実施例1と同様の手段にて評価を行った。
【0088】
但し、画像濃度ムラ評価については、作製した電子写真感光体ドラムに対し、治具(フランジ)の装着性の悪いもの及び装着出来ないものについては、作製した電子写真感光体ドラムのインロー端部の内径寸法を実測した値に対して、はめ合い公差h8になる電子写真装置に固定する為の治具(フランジ)を作製したものを用い、評価した。
【0089】
これらの結果を実施例1と共に表3、4に示す。
【0090】
表3、4の結果より、ドラム状基体の中央部の肉厚()が3mm以下の時は、インローの端部テーパー部の最小肉厚(e)とインロー部中央部の最大肉厚(c)との比を0.96以下とする事で治具(フランジ)の装着性が向上する反面、インローの端部テーパー部の最小肉厚(e)とインロー部中央部の最大肉厚(c)との比が0.未満だと、ドラム状基体端部が膜剥がれを起こしてしまう。従って、インローの端部テーパー部の最小肉厚(e)とインロー部中央部の最大肉厚(c)との比を、0.以上0.96以下としたドラム状金属基体を用いる事で、インロー部端部が図14のように補正され、治具(フランジ)の装着性が向上し、且つ画像濃度ムラ、及び膜剥がれの無い電子写真感光体ドラムを得ることが出来た。
【0091】
【表3】
Figure 0003667024
【0092】
【表4】
Figure 0003667024
実施例2
長さ358mm、外径φ80mm、肉厚3mmの鏡面加工を施したAl製シリンダー(ドラム状基体)を載置したAl製ホルダー(長さ1000mm)を用い、図1に示した装置を用いて該基体上に電荷注入阻止層、光導電層および表面層からなる光受容層を表1に示す作製条件により形成した。
【0093】
本実験例では、図5に示すインロー形状を下記の条件で作成した。
【0094】
インロー端部テーパー部の長さ(f)とインロー全長(d)の比を、0.2から0.8の間で変化させ、且つインロー全長(d)を5mmから23mmまで変化させた。
【0095】
本例のインローの端部テーパー部の最小肉厚(e)とインロー部中央部の最大肉厚(c)との比を0.96、インロー部の肉厚(c)と基体中央部の肉厚(a)の比は0.72と固定し行った。
【0096】
尚、評価方法は、実施例1の▲1▼▲2▼と同様の手段にて評価を行った。その結果を表5に示す。
【0097】
比較例2
表5に示す比較例2は、インロー形状が図3に示す直線的な形状であること以外は実施例2と同様の条件にて行い、実施例2と同様の手段にて評価を行った。
【0098】
但し、画像濃度ムラ評価については、作製した電子写真感光体ドラムに対し、治具(フランジ)の装着性の悪いもの及び装着出来ないものについては、作製した電子写真感光体ドラムのインロー端部の内径寸法を実測した値に対して、はめ合い公差h8になる電子写真装置に固定する為の治具(フランジ)を作製したものを用い、評価した。
【0099】
これらの結果を実施例2と共に表5に示す。
【0100】
【表5】
Figure 0003667024
表5の結果より、ドラム状基体のインロー端部テーパー部の長さ(f)とインロー全長(d)の比を0.3以上にする事で、治具(フランジ)の装着性が向上する反面、インロー端部テーパー部の長さ(f)とインロー全長(d)の比が0.6を越えるものだと、インロー部の治具(フランジ)の受け部の面積が小さくなり、治具(フランジ)を装着した場合、治具(フランジ)の接触面積が小さくなり、逆にガタツキを生じさせ、画像濃度ムラが実用上問題ない程度ではあるが発生しまう。従って、インロー端部テーパー部の長さ(f)とインロー全長(d)の比を0.3以上0.6以下としたドラム状金属基体を用いる事で、インロー部端部が補正され、治具(フランジ)の装着性が向上し、且つ画像濃度ムラの無い電子写真感光体ドラムを得ることが出来た。
【0101】
実施例3
長さ358mm、外径φ80mm、肉厚3mmの鏡面加工を施したAl製シリンダー(ドラム状基体)を載置したAl製ホルダー(長さ1000mm)を用い、図1に示した装置を用いて該基体上に電荷注入阻止層、光導電層および表面層からなる光受容層を表1に示す作製条件により形成した。
【0102】
本実験例では、図5に示すインロー形状を下記の条件で作成した。
【0103】
インロー部の肉厚(c)と基体中央部の肉厚(a)の比を、0.2から0.9の間で変化させた。
【0104】
本例のインローの端部テーパー部の最小肉厚(e)とインロー部中央部の最大肉厚(c)との比を0.96、インロー全長(d)を18mm、インロー端部テーパー部の長さ(f)とインロー全長(d)の比を0.3と固定し行った。
【0105】
尚、評価方法は、実施例1の▲1▼▲2▼と同様の手段にて評価を行った。その結果を表6に示す。
【0106】
【表6】
Figure 0003667024
表6の結果より、ドラム状基体のインロー部の肉厚(c)と基体中央部の肉厚(a)の比を0.5以上0.8以下にしたドラム状金属基体を用いる事が本発明には適しており、その結果で、治具(フランジ)の装着性が向上し、且つ画像濃度ムラの無い電子写真感光体ドラムを得ることが出来た。
【0107】
実施例4
長さ358mm、外径φ80mm、肉厚3mmの鏡面加工を施したAl製シリンダー(ドラム状基体)を載置したAl製ホルダー(長さ1000mm)を用い、図1に示した装置を用いて該基体上に電荷注入阻止層、光導電層および表面層からなる光受容層を表1に示す作製条件により形成した。
【0108】
本実験例では、図5に示すインロー形状を下記の条件で作成した。
【0109】
固定用治具(フランジ)は、図8の形状のものを用い、嵌め合い精度を維持できる面(インロー端部テーパーf面以外の部分)に装着し、且つインロー全長(d)を5mmから23mmまで変化させた。
【0110】
本例のインローの端部テーパー部の最小肉厚(e)とインロー部中央部の最大肉厚(c)との比を0.96、インロー部の肉厚(c)と基体中央部の肉厚(a)の比は0.72、インロー端部テーパー部の長さ(f)とインロー全長(d)の比を0.3と固定し行った。
【0111】
尚、評価方法は、実施例1の▲2▼と同様の手段にて評価を行った。その結果を表7に示す。
【0112】
比較例3
表7に示す比較例3は、インロー形状が図3に示す直線的な形状であること以外は実施例4と同様の条件にて行い、実施例4と同様の手段にて評価を行った。
【0113】
但し、作製した電子写真感光体ドラムに対し、治具(フランジ)の装着性の悪いもの及び装着出来ないものについては、作製した電子写真感光体ドラムのインロー端部の内径寸法を実測した値に対して、はめ合い公差h8になる電子写真装置に固定する為の治具(フランジ)を作製したものを用い、評価した。
【0114】
これらの結果を実施例4と共に表7に示す。
【0115】
【表7】
Figure 0003667024
表7の結果より、固定用治具(フランジ)が嵌め合い精度を維持できる面(インロー端部テーパーf面以外の部分)でフランジを保持する事で、変形のない直線的な部分での嵌め合いとなるので、嵌め合い精度をより維持することが出来、画像濃度ムラの無い電子写真感光体ドラムを得ることが出来た。
【0116】
実施例5
長さ358mm、外径φ80mm、の鏡面加工を施したAl製シリンダー(ドラム状基体)を載置したAl製ホルダー(長さ1000mm)を用い、図1に示した装置を用いて該基体上に電荷注入阻止層、光導電層および表面層からなる光受容層を表1に示す作製条件により形成した。
【0117】
本実験例では、図5に示すインロー形状を下記の条件で作成した。
【0118】
インローの端部テーパー部の最小肉厚(e)とインロー部中央部の最大肉厚(c)との比を、0.37から0.99の間で変化させ、且つ肉厚(a)を2.0〜5mmの間で変化させ、フランジは図7と図8の形状のものを夫々両端に装着した組合せとした。
【0119】
本例のインロー全長(d)は18mm、インロー端部テーパー部の長さ(f)とインロー全長(d)の比は0.3、固定用治具(フランジ)を、嵌め合い精度が維持できる面(インロー端部テーパーf面以外の部分)に装着し、インロー部の肉厚(c)と基体中央部の肉厚(a)の比は0.72と固定し行った。
【0120】
尚、評価方法は以下の評価を行い、その結果を表8、9に示す。
▲1▼ 治具(フランジ)装着性評価:作製した電子写真感光体ドラムのインローに、図7と図8に示すフランジ形状の組合せで、はめ合い公差h8で作られている電子写真装置に固定する為の治具(フランジ)を用い、装着テストを行った。
【0121】
装着性の良好なものを○、実用上問題ないものを△、装着性が悪い或は出来ず実用上問題が生じる場合があるものを×とした3段階評価を行った。評価結果を表8に示す。
▲2▼ 画像濃度ムラ評価:電子写真装置(キヤノン製NP−6750をテスト用に改造)を用い、作製した電子写真感光体ドラムのインロー端部の内径寸法を実測した値に対して、図7と図8に示すフランジ形状の組合せで、はめ合い公差がh8になるような電子写真装置に固定する為の治具(フランジ)を作製し、キヤノン製中間調チャート(FY9−9042)を使用し画像評価(濃度ムラ)を行った。
【0122】
マクベス濃度計を用い、画像上濃い部分と淡い部分とを測定し、画像の濃淡ムラが10%未満を◎、10〜15%を○、15〜30%を△(実用上問題なし)、30%以上を×(実用上問題がある場合あり)とした4段階評価を行った。
▲3▼ 端部剥がれ評価:目視にて端部外径面の膜剥がれ状態を評価し、剥がれがなく良好なものを○、膜剥がれが1mm以下(実用上問題なし)のものを△、膜剥がれが1mm以上(実用上問題がある場合あり)のものを×とした3段階評価を行った。
▲4▼ 総合評価:治具(フランジ)装着性評価、画像濃度ムラ評価、端部剥がれ評価の3項目について、◎(特に良好)、○(良好)、△(実用上問題なし)、×(実用上問題がある場合あり)とした、4段階の総合評価を行った。
【0123】
比較例4
表8、9示す比較例4は、インロー形状が図3に示す直線的な形状であること以外は実施例5と同様の条件にて行い、実施例5と同様の手段にて評価を行った。
【0124】
但し、画像濃度ムラ評価については、作製した電子写真感光体ドラムに対し、治具(フランジ)の装着性の悪いもの及び装着出来ないものについては、作製した電子写真感光体ドラムのインロー端部の内径寸法を実測した値に対して、はめ合い公差h8になる電子写真装置に固定する為の治具(フランジ)を作製したものを用い、評価した。
【0125】
これらの結果を実施例5と共に表8、9に示す。
【0126】
表8、9の結果より、ドラム状基体の中央部の肉厚()が3mm以下の時は、インローの端部テーパー部の最小肉厚(e)とインロー部中央部の最大肉厚(c)との比を0.96以下とする事で治具(フランジ)の装着性が向上する反面、インローの端部テーパー部の最小肉厚(e)とインロー部中央部の最大肉厚(c)との比が0.未満だと、ドラム状基体端部が膜剥がれを起こしてしまう。従って、インローの端部テーパー部の最小肉厚(e)とインロー部中央部の最大肉厚(c)との比を、0.以上0.96以下としたドラム状金属基体を用いる事で、インロー部端部が図14のように補正され、治具(フランジ)の装着性が向上し、且つ固定用治具(フランジ)の装着におけるはめ合い精度を維持面を基体端部のテーパー部(f)以外の部分に別に設けることで(内径が拡大された部分(g))更に画像濃度ムラが良好になり、又、膜剥がれの無い電子写真感光体ドラムを得ることが出来る。
【0127】
【表8】
Figure 0003667024
【0128】
【表9】
Figure 0003667024
実施例6
長さ358mm、外径φ80mm、肉厚3mmの鏡面加工を施したAl製シリンダー(ドラム状基体)を載置したAl製ホルダー(長さ1000mm)を用い、図1に示した装置を用いて該基体上に電荷注入阻止層、光導電層および表面層からなる光受容層を表1に示す作製条件により形成した。
【0129】
本実験例では、図5に示すインロー形状を下記の条件で作成した。
【0130】
インロー端部テーパー部の長さ(f)とインロー全長(d)の比を、0.2から0.8の間で変化させ、且つインロー全長(d)を5mmから23mmまで変化させ、フランジは図7及び図8に示されるフランジ形状のものを夫々基体の端部に装着した。
【0131】
本例のインローの端部テーパー部の最小肉厚(e)とインロー部中央部の最大肉厚(c)との比を0.96、インロー部の肉厚(c)と基体中央部の肉厚(a)の比は0.72と固定し、固定治具(フランジ)ははめ合い精度を維持できる面(g)(インロー部のテーパー部(f)面以外の部分)に装着した。
【0132】
尚、評価方法は、実施例5の▲1▼▲2▼と同様の手段にて評価を行った。その結果を表10に示す。
【0133】
比較例5
表10示す比較例5は、インロー形状が図3に示す直線的な形状であること以外は実施例6と同様の条件にて行い、実施例6と同様の手段にて評価を行った。
【0134】
但し、画像濃度ムラ評価については、作製した電子写真感光体ドラムに対し、治具(フランジ)の装着性の悪いもの及び装着出来ないものについては、作製した電子写真感光体ドラムのインロー端部の内径寸法を実測した値に対して、図7及び図8の形状で、はめ合い公差h8になる電子写真装置に固定する為の治具(フランジ)を作製したものを用い、評価した。
【0135】
これらの結果を実施例6と共に表10に示す。
【0136】
【表10】
Figure 0003667024
表10の結果より、ドラム状基体のインロー端部テーパー部の長さ(f)とインロー全長(d)の比を0.3以上にする事で、治具(フランジ)の装着性が向上する反面、インロー端部テーパー部の長さ(f)とインロー全長(d)の比が0.6を越えるものだと、インロー部の治具(フランジ)嵌め合い精度を維持できる面積が小さくなり、治具(フランジ)を装着した場合、治具(フランジ)の接触面積が小さくなり、逆にガタツキを生じさせ、画像濃度ムラが実用上問題ない程度ではあるが発生してしまう。従って、インロー端部テーパー部の長さ(f)とインロー全長(d)の比を0.3以上0.6以下としたドラム状金属基体を用いる事で、インロー部端部が補正され、治具(フランジ)の装着性が向上し、且つ固定用治具(フランジ)をはめ合い精度が維持できる面と接触するように装着することで画像濃度ムラの無い出力を行える電子写真感光体ドラムを得ることが出来た。
【0137】
実施例7
長さ358mm、外径φ80mm、肉厚3mmの鏡面加工を施したAl製シリンダー(ドラム状基体)を載置したAl製ホルダー(長さ1000mm)を用い、図1に示した装置を用いて該基体上に電荷注入阻止層、光導電層および表面層からなる光受容層を表1に示す作製条件により形成した。
【0138】
本実験例では、図5に示すインロー形状を下記の条件で作成した。
【0139】
インロー部の肉厚(c)と基体中央部の肉厚(a)の比を、0.2から0.9の間で変化させた、フランジは図7と図8の形状のものを組合せたものとした。
【0140】
本例のインローの端部テーパー部の最小肉厚(e)とインロー部中央部の最大肉厚(c)との比を0.96、インロー全長(d)を18mm、インロー端部テーパー部の長さ(f)とインロー全長(d)の比を0.3と固定し、固定治具(フランジ)をはめ合い精度が維持できる面と接触するように装着した。
【0141】
尚、評価方法は、実施例5の▲1▼▲2▼と同様の手段にて評価を行った。その結果を表11に示す。
【0142】
【表11】
Figure 0003667024
表11の結果より、ドラム状基体のインロー部の肉厚(c)と基体中央部の肉厚(a)の比を0.5以上0.8以下にしたドラム状金属基体を用いる事が本発明には適しており、その結果、治具(フランジ)の装着性が向上し、且つ固定治具(フランジ)をはめ合い精度が維持できる部分に接触させて装着することで画像濃度ムラの無い出力を行える電子写真感光体ドラムを得ることが出来た。
【0143】
実施例8
長さ358mm、外径φ80mm、肉厚3mm、インロー全長18mmの鏡面加工を施したAl製シリンダー(ドラム状基体)を載置したAl製ホルダー(長さ1000mm)を用い、図1に示した装置を用い、表12に示す作製条件で電荷注入阻止層、電荷輸送層、電荷発生層、表面層からなる電子写真用感光体を作製し、実施例1と同様の評価を行ったところ、実施例1と同様に良好な結果が得られた。
【0144】
【表12】
Figure 0003667024
実施例9
長さ358mm、外径φ80mm、肉厚3mm、インロー全長18mmの鏡面加工を施したAl製シリンダー(ドラム状基体)を載置したAl製ホルダー(長さ1000mm)を用い、図1に示した装置を用い、表13に示す作製条件で電荷注入阻止層、電荷輸送層、電荷発生層、中間層、表面層からなる電子写真用感光体を作製し、実施例1と同様の評価を行ったところ、実施例1と同様に良好な結果が得られた。
【0145】
【表13】
Figure 0003667024
実施例10
長さ358mm、外径φ108mm、肉厚3mm、インロー全長18mmの鏡面加工を施したAl製シリンダー(ドラム状基体)を載置したAl製ホルダー(長さ650mm)を用い、図1に示す構成の反応容器を用いて、該基体上に電荷注入阻止層、光導電層および表面層からなる光受容層を表13に示す作製条件により作製し、実施例1と同様の評価を行ったところ、実施例1と同様に良好な結果が得られた。
【0146】
実施例11
長さ358mm、外径φ80mm、肉厚3mm、インロー全長18mmの鏡面加工を施したAl製シリンダー(ドラム状基体)を載置したAl製ホルダー(長さ1000mm)を用い、図1に示した装置を用い、表12に示す作製条件で電荷注入阻止層、電荷輸送層、電荷発生層、表面層からなる電子写真用感光体を作製した。電子写真装置に固定する為の治具フランジは図11及び図12に示される形状のものを組合せて用い、実施例5と同様の評価を行ったところ、実施例5と同様に良好な結果が得られた。
【0147】
実施例12
長さ358mm、外径φ80mm、肉厚3mm、インロー全長18mmの鏡面加工を施したAl製シリンダー(ドラム状基体)を載置したAl製ホルダー(長さ1000mm)を用い、図1に示した装置を用い、表13に示す作製条件で電荷注入阻止層、電荷輸送層、電荷発生層、中間層、表面層からなる電子写真用感光体を作製した。電子写真装置に固定する為の治具フランジは図11及び図12に示される形状のものを組合せて用い、実施例5と同様の評価を行ったところ、実施例5と同様に良好な結果が得られた。
【0148】
実施例13
長さ358mm、外径φ108mm、肉厚3mm、インロー全長18mmの鏡面加工を施したAl製シリンダー(ドラム状基体)を載置したAl製ホルダー(長さ650mm)を用い、図1に示す構成の反応容器を用いて、該基体上に電荷注入阻止層、光導電層および表面層からなる光受容層を表13に示す作製条件により作製した。電子写真装置に固定する為の治具フランジは図11及び図12に示される形状のものを組合せて用い、実施例5と同様の評価を行ったところ、実施例5と同様に良好な結果が得られた。
【0149】
実施例14
長さ358mm、外径φ80mm、肉厚3mm、インロー全長18mmの鏡面加工を施したAl製シリンダー(ドラム状基体)を載置したAl製ホルダー(長さ1000mm)を用い、図1に示した装置を用い、表12に示す作製条件で電荷注入阻止層、電荷輸送層、電荷発生層、表面層からなる電子写真用感光体を作製した。電子写真装置に固定する為の治具フランジは図7と、図11の形状のものを組合せて用い、実施例5と同様の評価を行ったところ、実施例5と同様に良好な結果が得られた。
【0150】
実施例15
長さ358mm、外径φ108mm、肉厚3mm、インロー全長18mmの鏡面加工を施したAl製シリンダー(ドラム状基体)を載置したAl製ホルダー(長さ650mm)を用い、図1に示す構成の反応容器を用いて、該基体上に電荷注入阻止層、光導電層および表面層からなる光受容層を表13に示す作製条件により作製した。電子写真装置に固定する為の治具フランジは図7と、図11の形状のものを組合せて用い、実施例5と同様の評価を行ったところ、実施例5と同様に良好な結果が得られた。
【0151】
【発明の効果】
本発明によれば、ドラム状基体端部の変形がテーパーをつける事で補正され、電子写真感光体ドラムとして使用する場合の電子写真装置に固定する治具(フランジ)のインロー部への装着性が向上した。更には、インロー部の治具(フランジ)の嵌め合いを保持する面と治具(フランジ)のはめ合い精度を向上する事が可能となり、電子写真装置に搭載した場合でも、画像濃度ムラを抑制した優れた画像品質を得ることが出来た。
【図面の簡単な説明】
【図1】CVD法を利用した成膜装置の一例を説明するための概略的構成図である。
【図2】電子写真装置の一例を説明するための概略的構成図である。
【図3】ドラム状基体の端部形状の一例を説明するための模式的切断面図である。
【図4】ドラム状基体の端部形状の一例を説明するための模式的切断面図である。
【図5】ドラム状基体の端部形状の一例を説明するための模式的切断面図である。
【図6】ドラム状基体の端部形状の一例を説明するための模式的切断面図である。
【図7】固定用部材の一例を説明するための模式的側面図である。
【図8】固定用部材の一例を説明するための模式的側面図である。
【図9】固定用部材が装着された基体の端部を示す模式的断面図である。
【図10】固定用部材が装着された基体の端部を示す模式的断面図である。
【図11】固定用部材が装着された基体の端部を示す模式的断面図である。
【図12】固定用部材が装着された基体の端部を示す模式的断面図である。
【図13】基体の端部の変形の一例を説明するためのグラフである。
【図14】基体の端部の変形の一例を説明するためのグラフである。
【符号の説明】
1101 光受容部材
1102 コロナ帯電器
1103 静電潜像形成部
1104 現像器
1105 転写部材供給系
1106 帯電器
1107 クリーナー
1108 搬送系
1109 除電光源
1110 原稿照射用光源
1111 原稿台
1112 原稿
1113〜1116 ミラー
1117 レンズユニット
1118 レンズ
1121 クリーニングブレード
1122 レジストローラー
1124 定着装置
1125,1127 除電ブラシ
1126 反転経路
1128 給紙部
1129 給紙ローラー
2100 堆積装置
2111 反応容器
2112 ドラム状基体
2113 加熱用ヒータ
2114 原料ガス導入管
2115 マッチングボックス
2116 原料ガス配管
2117 反応容器リークバルブ
2118 メイン排気バルブ
2119 真空計
2200 原料ガス供給装置
2211〜2216 マスフローコントローラー
2221〜2226 原料ガスボンベ
2231〜2236 原料ガスボンベバルブ
2241〜2246 ガス流入バルブ
2251〜2256 ガス流出バルブ
2261〜2266 圧力調整器

Claims (10)

  1. 少なくとも端部側で内径が拡大された部分と、該内径が拡大された部分より端部側のテ−パ−形状部分を有する堆積膜形成前のドラム状基体と、該基体上に設けられたシリコン原子を母体とする非晶質材料を有する光導電層を有する電子写真感光体であって、前記ドラム状基体は、下記(i)乃至(iii):
    (i)前記内径が拡大された部分のドラム状基体長手方向の長さ(d)が18mmであり、前記テ−パ−形状部の長さ(f)と長さ(d)との比が0.3であり、前記ドラム状基体の中央部の肉厚(a)が2乃至5mmであり、前記内径が拡大された部分の肉厚(c)と肉厚(a)との比が0.72であり、前記テ−パ−形状部分の最小肉厚(e)と肉厚(c)との比が0.7以上0.96以下であるドラム状基体、
    (ii)前記ドラム状基体の中央部の肉厚(a)が3mmであり、前記内径が拡大された部分の肉厚(c)と肉厚(a)との比が0.72であり、前記テ−パ−形状部分の最小肉厚(e)と肉厚(c)との比が0.96であり、前記内径が拡大された部分のドラム状基体長手方向の長さ(d)が5乃至23mmであり、前記テ−パ−形状部の長さ(f)と長さ(d)との比が0.3以上0.6以下であるドラム状基体、
    (iii)前記ドラム状基体の中央部の肉厚(a)が3mmであり、前記内径が拡大された部分のドラム状基体長手方向の長さ(d)が18mmであり、前記テ−パ−形状部の長さ(f)と長さ(d)との比が0.3であり、前記テ−パ−形状部分の最小肉厚(e)と前記内径が拡大された部分の肉厚(c)との比が0.96であり、肉厚(c)と肉厚(a)との比が0.5以上0.8以下であるドラム状基体、
    のいずれか1つより選ばれたことを特徴とする電子写真感光体。
  2. 前記肉厚(c)は前記内径が拡大された部分のドラム長手方向の中央部における最大肉厚である、請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 前記ドラム状基体は金属材料で形成されている、請求項1または2に記載の電子写真感光体。
  4. 前記ドラム状基体はアルミニウム又はアルミニウム合金で形成されている、請求項1ないしのいずれか1項に記載の電子写真感光体。
  5. 前記光導電層は前記ドラム状基体を加熱して形成されている、請求項1ないしのいずれか1項に記載の電子写真感光体。
  6. 前記ドラム状基体の端部側に嵌着された前記基体を保持するための固定用部材を有し、前記固定用部材は前記基体の端部側に設けられた内径が大きくされた部分と接して設けられている、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
  7. 前記固定用部材の位置は前記基体の端面において規制されている、 請求項に記載の電子写真感光体。
  8. 前記固定用部材の位置は前記基体の内径が大きくされた部分の拡大部位における段差を利用して規制されている、請求項に記載の電子写真感光体。
  9. 前記固定用部材は前記基体の両端に夫々設けられ、該固定用部材の形状はその両端で異なっている、請求項6ないし8のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
  10. 前記固定用部材は少なくとも前記ドラム状基体のテ−パ−部以外の面に対し接触する部分を(X)、基体の端部に接触する面を有する部分を(Y)、その双方の間であって基体と接していない部分を(Z)とするとき、それぞれの直径の関係が、
    Z<X<Y
    とされている、請求項6ないし9のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
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