JP3665887B2 - 荷物吊下装置及びその荷物落下防止方法 - Google Patents

荷物吊下装置及びその荷物落下防止方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,荷物吊下装置及びその荷物落下防止方法に係り,詳しくは,吊り下げた荷物を自由落下させるフリーフォールモードを備えた例えばクレーンなどの荷物吊下装置及びその荷物落下防止方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えばハンマーグラブ等の土木作業には,油圧モータの動力を減速機を介してドラムに伝え,荷物を吊り下げたワイヤーロープを巻き上げる,或いは巻き下げる等の動作を行うクレーンが用いられる。上記巻き上げ,巻き下げ動作の指定は,運転席に設けられた操作レバーを運転手が操作するなどして行うが,どちらの動作を指定する場合でもない即ち上記操作レバーを中立にした場合に,ドラムを動力から切り離し重力で吊り荷を自由落下させるフリーフォールモードを上記のようなクレーンに設けることが多い。これは,上記土木作業において,土砂を掴む為に吊り荷を地面近くまで下降させる操作が頻繁に行われるためである。
上記フリーフォールモードでは,上記操作レバーの中立時に運転手がフットペダルを踏んでいる時にのみ,ドラムが動力とクラッチで接続されて吊り荷が保持され,運転手がフットペダルを緩めるとクラッチが外れ,吊り荷が落下する。
これに対し,例えば操作レバーの中立時に自動でブレーキがかかる中立ブレーキモードでは,クラッチにより動力とドラムとが連結されており,レバー中立時に運転手がフットペダルを踏んでいなくても,カウンターバランス弁によるブレーキと,動力に作用するバンドブレーキによって吊り荷が保持される。
【0003】
上記クレーンの運転手は,これら2つのモードを使い分けて,上記土木作業を行う。ところで,上記フリーフォールモードには利便性があるが,万一運転者の意思に反して上記フリーフォールモードが選択された場合には,勝手に荷が落下して大事故を招く恐れがある。
このため,運転者の誤操作などが原因となって上記フリーフォールモードが不用意に選択されるのを防止するように,上記中立ブレーキモードから上記フリーフォールモードへ切り換えるためには,例えば複数の選択スイッチの操作が必要となるように構成する場合などが多い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記フリーフォールモードを備えた従来のクレーンにおいて,運転手が操作レバーを用いてフリーフォールモードから中立ブレーキモードに切り換えたにもかかわらず,切り換え用の電磁弁の固着などの原因によって,フリーフォールモードが維持された場合には,たとえ複数の選択スイッチを設けるなどして上記2つのモードの切り換えについて安全を図ったとしても,運転手が意識のないままにフットペダルを緩めると,そのまま吊り荷が落下してしまう。
また,操作レバーが中立にあるときのモードがフリーフォールモードに設定されている状態から,上記操作レバーを巻き上げ側又は巻き下げ側に操作した場合に,上記電磁弁の固着などの原因によって上記クラッチが接続されていない場合にも,同様の危険性がある。
【0005】
本発明は,このような従来の技術における課題を解決するために,荷物吊下装置及びその荷物落下防止方法を改良し,運転手が,荷物を吊り下げる吊下手段と駆動手段とを接続するよう操作したにもかかわらず,電磁弁の固着などが原因となって,実際には吊下手段と駆動手段とが切り離された状態が維持されるような異常状態を判別し,上記異常状態において上記吊下手段と駆動手段とを緊急的に接続し,荷物の落下を防止することができる荷物吊下装置及びその荷物落下防止方法を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために,請求項1に係る発明は,荷物を昇降可能に吊り下げる吊下手段と,上記吊下手段を駆動するための駆動手段と,ピストンによって2室に分けられた油圧シリンダと,上記ピストンに連結され,上記駆動手段を上記吊下手段と切り離し可能に接続するクラッチ機構と,上記ピストンを上記クラッチ機構が接続する方向に常時弾性付勢し,上記油圧シリンダの上記2室の油圧が等しい時に上記クラッチ機構を接続させるバネ機構と,上記油圧シリンダの一室の油圧を調整することにより,上記クラッチ機構を切離状態,或いは接続状態のいずれかの状態にするための接続モード,或いは切離モードが切り換え可能である電磁弁と,上記電磁弁のモードを設定するための設定手段とを具備してなる荷物吊下装置において,上記クラッチ機構が上記切離状態にあるか上記接続状態にあるかを検出する検出手段と,上記検出手段により検出された上記クラッチ機構の状態と上記設定手段に設定された上記電磁弁のモードとに基づいて,上記設定手段に上記電磁弁の接続モードが設定されているにもかかわらず上記検出手段が上記クラッチ機構の切離状態を検出した場合に上記油圧シリンダの他室の油圧を調整することにより,上記クラッチ機構を接続状態に移行させる上記電磁弁とは別の緊急電磁弁とを具備してなることを特徴とする荷物吊下装置として構成されている。
【0007】
また,請求項2に係る発明は,荷物を昇降可能に吊り下げる吊下手段と,上記吊下手段を駆動するための駆動手段と,ピストンによって2室に分けられた油圧シリンダと,上記ピストンに連結され,上記駆動手段を上記吊下手段と切り離し可能に接続するクラッチ機構と,上記ピストンを上記クラッチ機構が接続する方向に常時弾性付勢し,上記油圧シリンダの上記2室の油圧が等しい時に上記クラッチ機構を接続させるバネ機構と,上記油圧シリンダの一室の油圧を調整することにより,上記クラッチ機構を切離状態,或いは接続状態のいずれかの状態にするための接続モード,或いは切離モードが切り換え可能である電磁弁と,上記電磁弁のモードを設定するための設定手段とを具備してなる荷物吊下装置において,上記クラッチ機構が上記切離状態にあるか上記接続状態にあるかを検出する検出手段と,初期始動時から第1の所定時間の間,及び該第1の所定時間経過後,上記検出手段により検出された上記クラッチ機構の状態と上記設定手段に設定された上記電磁弁のモードとに基づいて,上記設定手段に上記電磁弁の接続モードが設定されているにもかかわらず上記検出手段が上記クラッチ機構の切離状態を検出した場合に,上記油圧シリンダの他室の油圧を調整することにより,上記クラッチ機構を接続状態に移行させる上記電磁弁とは別の緊急電磁弁とを具備してなることを特徴とする荷物吊下装置として構成されている。
【0008】
また,請求項3に係る発明は,上記請求項1又は2に記載の荷物吊下装置において,上記検出手段が,上記室の油圧を検出するものであることをその要旨とする。
【0009】
また,請求項4に係る発明は,荷物を昇降可能に吊り下げる吊下手段と,上記吊下手段を駆動するための駆動手段と,上記駆動手段を上記吊下手段と切り離し可能に接続する接続手段と,上記接続手段を切離状態,或いは接続状態のいずれかの状態にするための接続モード,或いは切離モードが切り換え可能である電磁弁と,上記電磁弁のモードを設定するための設定手段とを具備してなる荷物吊下装置において,上記設定手段により上記電磁弁モードが上記切離モードから上記接続モードに切り換えられてから第2の所定時間経過後に上記接続手段が上記切離状態にあるか上記接続状態にあるかを検出する検出手段と,上記検出手段により検出された上記接続手段の状態と上記設定手段に設定されたモードとに基づいて,上記設定手段に上記接続モードが設定されているにもかかわらず上記接続手段が上記切離状態にある場合に,上記接続手段を接続状態に移行させる上記電磁弁とは別の緊急電磁弁とを具備してなることを特徴とする荷物吊下装置として構成されている。
【0010】
上記請求項1〜4のいずれか1項に記載の発明によれば,荷物を昇降可能に吊り下げる吊下手段を駆動手段と接続するように操作者などにより設定されているにもかかわらず,例えば電磁弁の固着などの理由により,実際には吊下手段と駆動手段とが接続されていない場合でも,吊下手段と駆動手段との実際の接続状態を検出して,設定手段に指示された状態と実際の状態とを比較して異常状態を判別することにより,荷物が落下してしまうなどの事故を防止すること可能な荷物吊下装置を提供することができる。
【0011】
しかも,上記請求項2に記載の荷物吊下装置によれば,初期始動時から第1の所定時間の間にも上記緊急電磁弁により上記駆動手段と上記吊下手段とが接続されるため,初期始動前に既に電磁弁の固着などが発生しており,初期始動直後に荷物が落下してしまうような事故を防止することができる。
【0012】
さらに,上記請求項4に記載の荷物吊下装置によれば,上記設定手段により上記接続手段の設定状態が上記切離状態から上記接続状態に切り換えられてから第2の所定時間経過後に上記接続手段が上記切離状態にあるか上記接続状態にあるかが検出手段により検出されるため,例えばクラッチの油圧が上昇する前に該油圧を検出して異常状態であると判断してしまうような誤判断を防止することができる。
【0013】
また,請求項5に係る発明は,荷物を昇降可能に吊り下げる吊下手段と,上記吊下手段を駆動するための駆動手段と,ピストンによって2室に分けられた油圧シリンダと,上記ピストンに連結され,上記駆動手段を上記吊下手段と切り離し可能に接続するクラッチ機構と,上記ピストンを上記クラッチ機構が接続する方向に常時弾性付勢し,上記油圧シリンダの上記2室の油圧が等しい時に上記クラッチ機構を接続させるバネ機構と,上記油圧シリンダの一室の油圧を調整することにより,上記クラッチ機構を切離状態,或いは接続状態のいずれかの状態にするための接続モード,或いは切離モードが切り換え可能である電磁弁と,上記電磁弁のモードを設定するための設定手段とを具備した荷物吊下装置の荷物落下防止方法において,上記設定手段に設定されている上記電磁弁のモードが上記切離モードから上記接続モードへ切り換えられると,上記クラッチ機構が上記切離状態にあるか上記接続状態にあるかを検出し,上記検出された上記クラッチ機構の状態と上記設定手段に設定された上記電磁弁のモードとに基づいて,上記設定手段に上記電磁弁の接続モードが設定されているにもかかわらず上記検出手段が上記クラッチ機構の切離状態を検出した場合に上記電磁弁とは別の緊急電磁弁によって上記油圧シリンダの他室の油圧を調整することにより,上記クラッチ機構を接続状態に移行させることを特徴とする荷物吊下装置の荷物落下防止方法として構成されている。
【0014】
また,請求項に係る発明は,荷物を昇降可能に吊り下げる吊下手段と,上記吊下手段を駆動するための駆動手段と,上記駆動手段を上記吊下手段と切り離し可能に接続する接続手段と,上記接続手段を切離状態,或いは接続状態のいずれかの状態にするための接続モード,或いは切離モードが切り換え可能である電磁弁と,上記電磁弁のモードを設定するための設定手段とを具備してなる荷物吊下装置の荷物落下防止方法であって,上記設定手段に設定されているモードが上記切離モードから上記接続モードへ切り換えられると,上記接続手段が上記切離状態にあるか上記接続状態にあるかを検出し,上記検出された上記接続手段の状態と上記設定に設定された上記電磁弁のモードとに基づいて,上記設定手段に上記接続モードが設定されているにもかかわらず上記接続手段が上記切離状態にある場合に上記電磁弁とは別の緊急電磁弁により上記接続手段を接続状態に移行させることを特徴とする荷物吊下装置の荷物落下防止方法において,初期始動時から第1の所定時間の間は,上記緊急電磁弁を用いて上記接続手段を接状態にし,上記第1の所定時間経過直後,上電磁弁モードによる上記接続手段の状態が上記接続状態にあるか上記切離状態にあるかを検出し,上記検出された上記電磁弁モードによる上記接続手段の状態が上記接続状態にある場合には上記緊急電磁弁による上記接続状態を解除して,上記電磁弁のみを用いて上記接続手段により上記吊下手段を上記駆動手段と接続し,上記検出された上記電磁弁モードによる上記接続手段の状態が上記切離状態にある場合には上記緊急電磁弁による上記接続手段の接続状態を保持してなることをその要旨とする。
【0015】
また,請求項6又は8に係る発明は,上記請求項5又はに記載の荷物吊下装置の荷物落下防止方法において,上記設定手段の設定による上記電磁弁モードが上記切離モードから上記接続モードに切り換えられてから第2の所定時間経過後に,上記クラッチ機構若しくは上記接続手段が上記切離状態にあるか上記接続状態にあるかを検出してなることをその要旨とする。
【0016】
上記請求項5〜のいずれか1項に記載の発明によれば,荷物を昇降可能に吊り下げる吊下手段を駆動手段と接続するように操作者などにより設定されているにもかかわらず,例えば電磁弁の固着などの理由により,実際には吊下手段と駆動手段とが接続されていない場合でも,吊下手段と駆動手段との実際の接続状態を検出して,設定手段による設定と実際の状態とを比較して異常状態を判別することにより,荷物が落下してしまうなどの事故を防止することが可能な荷物吊下装置の荷物落下防止方法を提供することができる。
【0017】
しかも,上記請求項に記載の荷物吊下装置の荷物落下防止方法によれば,初期始動時から第1の所定時間の間は上記緊急電磁弁により上記接続手段が接続状態になり,上記駆動手段と上記吊下手段とが接続されるため,初期始動前に既に電磁弁の固着などが発生しており,初期始動直後に荷物が落下してしまうような事故を防止することができる。
【0018】
さらに,上記請求項6又は8に記載の荷物吊下装置の荷物落下防止方法によれば,上記設定手段の設定による上記電磁弁モードが上記切離モードから上記接続モードに切り換えられてから第2の所定時間経過後に上記クラッチ機構若しくは上記接続手段が上記切離状態にあるか上記接続状態にあるかが検出されるため,例えばクラッチの油圧が上昇する前に該油圧を検出して異常状態であると判断してしまうような誤判断を防止することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下,添付図面を参照して,本発明の実施の形態につき説明し,本発明の理解に供する。尚,以下の実施の形態は,本発明の具体的な一例であって,本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。ここに,図1は本発明の一実施の形態に係る荷物吊下装置の概略構成を示す図である。
図1に示す如く,本発明の一実施の形態に係る荷物吊下装置は,荷物を昇降可能に吊り下げるためのロープ1が巻き付けられたドラム(吊下手段の一例)2と,上記ドラム2を回動駆動するための油圧モータ(駆動手段の一例)3と,上記油圧モータ3に対して順方向又は逆方向の回転方向及び回転速度の指令を与えるためのものであって,上記ロープ1の巻き上げ,巻き下げ,又は中立の3状態が設定可能な操作レバー5と,上記ドラム2に上記油圧モータ3の駆動力を切り離し可能に接続するためのクラッチ機構(接続手段の一例)6と,上記ドラム1の動きを運転手の踏力に応じて制動するフットブレーキ7と,上記操作レバー5が中立の状態にある場合に上記荷物の高さ位置を固定する中立ブレーキモード(接続状態の一例),及び上記荷物を自由落下させるフリーフォールモード(切離状態に相当)のいずれかを操作者が選択するための選択スイッチ8と,上記操作レバー5,フットブレーキ7,及び上記選択スイッチ8などの操作状態に基づいて,本装置を制御するコントローラ9(設定手段の一例)と,上記コントローラ9からの制御信号に基づいて上記クラッチ機構6による上記ドラム2と油圧モータ3との接続,又は切り離し状態を設定するための電磁弁10とを具備する点で従来の技術とほぼ同様である。
一方,本実施の形態に係る荷物吊下装置が,従来のものと異なるのは,上記クラッチ機構6のクラッチ圧を検出するためのクラッチ圧力センサ(検出手段に相当)11と,上記電磁弁10とは別の緊急電磁弁12とを備え,上記コントローラ9が,操作者により上記操作レバー5を用いて巻き上げ,又は巻き下げが指示されていたり(接続状態の他例),操作レバー5が中立にあってフリーフォールモードから中立ブレーキモードに切り換えられたにもかかわらず,上記クラッチ圧力センサ11により検出された上記クラッチ機構6のクラッチ圧が所定の値よりも低い異常状態を判別した場合には,上記緊急電磁弁12を励磁して上記ドラム2と上記油圧モータ3の駆動力とを接続する点である。
【0020】
以下,上記荷物吊下装置の詳細について説明する。
上記荷物吊下装置において,上記操作レバー5は,上記油圧モータ3に対して順方向又は逆方向の回転方向及び回転速度の指令を与えるためのものであって,例えば上記ロープ1の巻き上げ,巻き下げ,中立の3状態が設定可能に設けられており,図1に示す如く,上記油圧モータ3とコントロールバルブ51,及び方向切換弁52などを介して接続されている。例えば上記ロープ1の巻き上げのために上記操作レバー5を図面左側に操作すると,その操作量に応じてコントロールバルブ51により調整された油圧信号が発生して,上記コントロールバルブ51と上記方向切換弁52との間に設けられた圧力スイッチ53によりその油圧信号が検出されるとともに,上記油圧信号は方向切換弁52を介して所定方向から上記油圧モータ3に入力され,上記油圧モータ3が上記操作レバー5の操作量に応じた速度で巻き上げ方向に回転させられる。一方,上記ロープ1の巻き下げのために上記操作レバー5を図面右側に操作すると,上記コントロールバルブ51と上記方向切換弁52との間に設けられた圧力スイッチ54によりその油圧信号が検出されるとともに,上記油圧信号は方向切換弁52を介して上記所定方向とは逆方向から上記油圧モータ3に入力され,上記油圧モータ3が上記操作レバー5の操作量に応じた速度で巻き下げ方向に回転させられる。
また,上記圧力スイッチ53,及び圧力スイッチ54により上記油圧信号が検出されると,その検出信号は,コントローラ9に入力される。上記コントローラ9では,上記圧力スイッチ53,及び圧力スイッチ54からの検出信号に基づいて,運転手によって巻き上げ又は巻き下げの状態に上記操作レバー5が設定されているか否かの判別が行われる。上記コントローラ9により上記操作レバー5が巻き上げ又は巻き下げの操作中であると判別された場合には,上記油圧モータ3の回転軸を制動するためのブレーキ32が開放され,上記油圧モータ3の動力が減速機,及びクラッチ機構6を介して上記ドラム2に伝達され,ロープ1の巻き上げ,又は巻き下げが行われる。
【0021】
また,上記クラッチ機構6は,図1に示す如く,クラッチ61,該クラッチ61と一体のピストン62,該ピストン62が摺動可能に収納されたクラッチシリンダ63,上記クラッチシリンダ63内の上記ピストン62によって分けられたクラッチシリンダ左室64a及びクラッチシリンダ右室64bにそれぞれ接続された電磁弁10,油圧源66,67などを含み,上記フットブレーキ7は,上記電磁弁10,油圧源66,67からなる油圧系に接続されている。また,上記クラッチ61及びピストン62は,内部スプリング68により常時図面右側に付勢されており,上記クラッチシリンダ左室64aと上記クラッチシリンダ右室64bとの油圧が同圧の場合には,上記ドラム2と一体の上記クラッチ61が繋がれ上記油圧モータ3の駆動力が上記ドラム2に伝達される。
【0022】
そして,上記荷物吊下装置では,上記巻き上げや巻き下げ操作中ではない,即ち上記操作レバー5が中立状態にある場合,上記油圧モータ3に備えられたカウンターバランス弁及び上記ブレーキ32により上記回転軸を自動的に制動して,上記ロープ1に吊り下げられた荷物の高さ位置を固定する中立ブレーキモードと,上記クラッチシリンダ左室64aの油圧を落とすことにより上記ドラム2を上記油圧モータ3の駆動力から切り離して上記荷物を自由落下させるフリーフォールモードとを選択することができる。
通常の作業中では,上記操作レバー5が中立状態にある場合のモードとして,上記中立ブレーキモードが設定されるが,土砂を掴むためにバケットを地面近くまで下降させる必要がある場合などには,上記フリーフォールモードが選択される。
【0023】
上記操作レバー5が中立状態にある場合のモードに上記中立ブレーキモードが選択されている場合,上記クラッチ機構6の油圧源66は上記電磁弁10を介して上記クラッチシリンダ左室64aに接続されている。また,上記油圧源67によって油圧が供給される上記クラッチシリンダ右室64bと同圧の油圧が上記クラッチシリンダ左室64aに供給されており,上記内部スプリング68の付勢のみによって上記クラッチ61が図面右側に付勢され,上記クラッチ61を介して上記ドラム2に上記油圧モータ3が接続されている。さらに,このとき上記油圧モータ3の回転軸を制動するブレーキ32,及び上記油圧モータ3が備えるカウンターバランス弁の制動力によって上記回転軸が静止させられている。これにより,上記操作レバー5が中立状態にあるときのモードに上記中立ブレーキモードが選択されている場合には,上記操作レバー5が中立にされた時点で自動的に制動がかかり,上記ドラム2から上記ロープ1により吊り下げられた荷物の高さ位置が固定される。
【0024】
一方,上記操作レバー5が中立状態にある場合のモードに上記フリーフォールモードが選択されている場合,上記クラッチシリンダ左室64aは,上記電磁弁10の切り換えによって上記油圧源66に接続されず,上記フットブレーキ7に接続されている。上記フットブレーキ7は,運転手の踏力によってその2次圧力を変化させるが,もし運転手が上記フットブレーキ7を踏んでいなければ,上記クラッチシリンダ左室64aの油圧はほとんどなくなり,上記油圧源67により油圧が供給されるクラッチシリンダ右室64bとの油圧差によって,上記内部スプリング68の付勢に抗って上記ピストン62が図面左側に摺動させられ,上記クラッチ61が上記油圧モータ3の駆動力から切り離された状態となる。この状態では,上記ロープ1に吊り下げられた荷物はその自重によって自由落下する。また,上記フットブレーキ7を所定の踏力で踏んでいる場合には,その踏力に応じた油圧が上記クラッチシリンダ左室64aに供給され,上記荷物が落下する速度を調整したり,上記荷物の高さ位置を一時的に停止させたりすることができる。
【0025】
ところで,本実施の形態に係る荷物吊下装置では,上記電磁弁10とは別に上記油圧系に緊急電磁弁12が接続されている。上記緊急電磁弁12は,通常は油圧源67の油圧を上記クラッチシリンダ右室64bに供給するように設定されているが,上記コントローラ9から所定の制御信号が送出された場合には,上記クラッチシリンダ右室64bに上記油圧源67の油圧を供給せず,上記クラッチシリンダ右室64bをタンク圧に落とすことにより,上記クラッチシリンダ左室64aの油圧にかかわらず,上記クラッチ61を上記油圧モータ3の駆動力に接続させる。これにより,上記フリーフォールモードの状態で電磁弁10が固着した場合に,運転手が操作レバー5を巻き上げ又は巻き下げ側に操作したり,モードを中立ブレーキモードに切り換えたにもかかわらず荷物が落下してしまう事故を防止することができる。
【0026】
次に,図2乃至図4を参照して上記コントローラによる上記緊急電磁弁12の制御動作(請求項5〜に記載の荷物吊下装置の荷物落下防止方法に相当)について説明する。ここで,図2乃至図4は上記荷物吊下装置の動作を説明するためのフローチャートである。
尚,予め上記コントローラ9には,エンジン回転フラグ=0に,フリーモードフラグ=0にそれぞれ設定されている。ここで,エンジン回転フラグは,始動時であるか否かを示すためのものであり,フリーモードフラグは,フリーフォールモードが既に設定されたことがあるか否かを示すためのものである。
上記荷物吊下装置が備える上記コントローラ9では,まず,上記荷物吊下装置全体を駆動するためのエンジン(不図示)が回転中であるか否かが,上記エンジンに接続されたオルタネータ100の発電信号に基づいて上記コントローラ9により判別される(S201)。
次に,上記コントローラ9により上記エンジンが回転中であると判断された場合には,エンジン回転フラグが0であるか否かが判別される(S202)。エンジン回転フラグが0である場合には,上記緊急電磁弁12が励磁されて(S203),上記クラッチシリンダ右室64bの油圧がタンク圧に設定される。
【0027】
そして,上記緊急電磁弁12が励磁されてから約2秒(第1の所定時間の一例)が経過すると(S204),上記クラッチシリンダ左室64aに接続されたクラッチ圧力センサ11により上記クラッチシリンダ左室64aのクラッチ圧が検出され,コントローラ9により上記クラッチシリンダ左室64のクラッチ圧が正常であるか否かの判断が行われる(S301)。
次に,上記コントローラ9により上記クラッチシリンダ右室64のクラッチ圧が正常であると判別された場合には,上記緊急電磁弁12への励磁が停止される(S302)。
一方,上記コントローラ9により上記クラッチシリンダ左室64aのクラッチ圧が正常でないと判別された場合には,フリーフォールモードへの切り換えが禁止される(S302)。
これにより,仮にエンジンの始動前に既に上記電磁弁10が固着するなどしており,巻き上げや巻き下げ,さらには中立ブレーキモードの状態にあるにもかかわらず,実際には上記クラッチシリンダ左室64aの油圧が上昇しておらず,上記クラッチシリンダ右室64bの油圧が上昇した時点で上記ドラム2が上記油圧モータの駆動力から切り離され,荷物が落下してしまうような危険な状態を防止することができる。
次に,上記エンジン回転フラグが1に設定され(S304),エンジン始動時から約2秒後までのコントローラの制御が終了する。
【0028】
尚,上記クラッチ圧力センサ11による上記クラッチシリンダ左室64aのクラッチ圧の検出が,エンジン始動から約2秒後に行われるのは,上記電磁弁10が固着等しておらず,上記油圧源66の油圧が上記クラッチシリンダ左室64aに供給されるようになっている場合でも,例えば図5に示す如く,エンジン始動から上記クラッチシリンダ左室64aの油圧が正常な値となるまで約1秒程度を要することが確かめられており,この約1秒の間に上記クラッチシリンダ左室64aのクラッチ圧を検出することが適当でないためである。そのため,エンジン始動から約2秒が経過するまではクラッチシリンダ右室64bの油圧は,上記クラッチ61が外れないよう抑えられている。
【0029】
そして,エンジン始動から約2秒が経過し,上記エンジン回転フラグが1に設定されると,上記操作レバー5が中立にある場合のモードが,中立ブレーキモードであるかフリーフォールモードであるかが,上記操作レバー5に接続された圧力スイッチ53,54などからの信号に基づいて上記コントローラ9により判別される(S205)。
上記操作レバー5が中立にある場合のモードが,フリーフォールモードであると判別された場合,フリーモードフラグが1に設定される(S206)。上記フリーモードフラグが1に設定されると,次に上記操作レバー5が巻き上げ又は巻き下げの状態へ操作されたか否かの判別が,上記圧力スイッチ53,54などからの信号に基づいて上記コントローラ9により行われる(S207)。
上記操作レバー5が中立の場合のモードがフリーフォールモードにあっても,上記操作レバー5が巻き上げ又は巻き下げの状態へ操作されていない場合には,運転手はフットブレーキ7を緩めると荷物が落下してしまうことを意識することができる。
また,上記操作レバー5が中立の場合のモードがフリーフォールモードにあって,その状態で上記操作レバー5が巻き上げ又は巻き下げの状態へ操作された場合には,上記操作レバー5が中立の場合のモードにかかわらず,上記クラッチ6が繋がれ上記油圧モータ3の駆動力が上記ドラム2に伝達されるが,この場合,上記電磁弁10が固着するなどしていると,上記操作レバー5が巻き上げ又は巻き下げの状態にあるにもかかわらず,上記クラッチシリンダ左室64aのクラッチ圧が上昇しない異常状態となってしまう。
【0030】
そこで,本実施の形態では,上記操作レバー5が中立の場合のモードがフリーフォールモードにあるときに上記操作レバー5が中立から巻き上げ又は巻き下げの状態へ操作された場合には,その操作から約0.2秒(第2の所定時間の一例)後に上記クラッチ圧力センサ11により上記クラッチシリンダ左室64aのクラッチ圧が検出され(S401),上記コントローラ9により上記クラッチシリンダ左室64aのクラッチ圧が正常であるか否かの判別が行われる(S402)。
尚,上記クラッチ圧力センサ11による上記クラッチシリンダ左室64aのクラッチ圧の検出が,上記操作レバー5が中立から巻き上げ又は巻き下げの状態へ操作された場合に,上記電磁弁10が正常であったとしても直ぐさま上記クラッチシリンダ左室64aのクラッチ圧が上昇せず,例えば図6に示す如く,その切り換えに少なくとも約0.13秒程度要することが確かめられているためである。
そして,上記コントローラ9により上記クラッチシリンダ左室64aのクラッチ圧が正常でないと判別された場合には,荷物の落下の危険性が生じるため,上記コントローラ9から制御信号が上記緊急電磁弁12に送出され,上記緊急電磁弁12により上記クラッチシリンダ右室64bのクラッチ圧がタンク圧に設定され,クラッチ61が繋がれた状態で保持される(S403)。さらに,上記緊急電磁弁12が作動した後は,上記フリーフォールモードへの切り換えも禁止される(S404)。
【0031】
一方,上記操作レバー5が中立にある場合のモードが,上記中立ブレーキモードに設定されている場合には,フリーモードフラグが1であるか否かの判別がコントローラ9により行われる(S208)。上記フリーモードフラグが1でない場合には,エンジン始動から上記操作レバー5が中立にある場合のモードがフリーフォールモードに設定されておらず,上記電磁弁10がたとえ固着していたとしても,上記クラッチシリンダ左室64aへ油圧が正常に供給されることになるため,上記コントローラ9により荷物の自由落下の危険なしと判別されて,上記の処理が繰り返される。これに対し,上記フリーモードフラグが1の場合には,上記操作レバー5が中立の場合のモードがフリーフォールモードから中立ブレーキモードへ切り換えられたことを表し,上記電磁弁10が固着などしていると,運転手が意識できない状態で上記クラッチシリンダ左室64aのクラッチ圧が上昇せず,クラッチ61が外れてしまい,荷物が落下してしまう恐れがある。
このため,本実施の形態に係る荷物吊下装置及びその荷物落下防止方法では,上記操作レバー5が中立の場合のモードがフリーフォールモードから中立ブレーキモードに切り換えられたときには,フリーモードフラグが0に設定された後(S209),その操作から約0.2秒後に上記クラッチ圧力センサ11により上記クラッチシリンダ左室64aのクラッチ圧が検出され(S401),上記コントローラ9により上記クラッチシリンダ左室64aのクラッチ圧が正常であるか否かの判別が行われる(S402)。
そして,上記クラッチシリンダ左室64aのクラッチ圧が正常でないと判別された場合には,上記緊急電磁弁12が作動するとともに(S403),上記フリーフォールモードへの切り換えが禁止され(S404),荷物が不用意に落下してしまうことが防止される。
このように本実施の形態に係る荷物吊下装置及びその荷物落下防止方法によれば,操作レバーが中立にある場合のモードが荷物を自由落下させるフリーフォールモードに設定されているときに,巻き上げ又は巻き下げの操作を行ったり,上記操作レバーが中立にある場合のモードが荷物の高さ位置を固定させる中立ブレーキモードに切り換えられた場合に,電磁弁が固着するなどして,運転手の操作内容と異なって上記フリーフォールモードが維持されてしまったときでも,その異常状態が検出され,緊急電磁弁の作動により荷物の落下を防止することができる。
【0032】
尚,上記実施の形態では,エンジンを始動してから約2秒が経過するまで緊急電磁弁12を作動させておいたが,これに限られるものではなく,約3秒が経過するまで作動させておいてもよいし,好ましくはないが,必ずしもエンジン始動直後に緊急電磁弁を作動させなくともよい。エンジン始動直後に緊急電磁弁を動作させない場合には,エンジンを始動させる前に運転手が電磁弁の状態などを検査するなどしたほうが望ましい。
また,上記実施の形態では,緊急電磁(切換)弁12を用いたが,これに限られるものではなく,例えば電磁比例弁を用いるようにしてもよい。
さらに,上記実施の形態では,エンジンが回転中であるか否かをオルタネータ100の発信信号に基づいて判断したが,これに限られるものではなく,例えばエンジン油圧スイッチを設けたり,エンジン回転センサを設けることにより,エンジンが回転中であるか否かを検出するようにしてもよい。
【0033】
【発明の効果】
以上説明した通り,上記請求項1〜4のいずれか1項に記載の荷物吊下装置によれば,荷物を昇降可能に吊り下げる吊下手段を駆動手段と接続するように操作者などにより設定されているにもかかわらず,例えば電磁弁の固着などの理由により,実際には吊下手段と駆動手段とが接続されていない場合でも,吊下手段と駆動手段との実際の接続状態を検出し,設定手段に指示された状態と実際の接続状態とを比較して異常状態を判別することにより,荷物が落下してしまうなどの事故を防止することができる。
【0034】
しかも,上記請求項2に記載の荷物吊下装置によれば,初期始動時から第1の所定時間の間にも上記緊急電磁弁により上記駆動手段と上記吊下手段とが接続されるため,初期始動前に既に電磁弁の固着などが発生しており,初期始動直後に荷物が落下してしまうような事故を防止することができる。
【0035】
さらに,上記請求項4に記載の荷物吊下装置によれば,上記設定手段により上記接続手段の設定状態が上記切離状態から上記接続状態に切り換えられてから第2の所定時間経過後に上記接続手段が上記切離状態にあるか上記接続状態にあるかが検出手段により検出されるため,例えばクラッチの油圧が上昇する前に該油圧を検出して異常状態であると判断してしまうような誤判断を防止することができる。
【0036】
また,上記請求項5〜のいずれか1項に記載の発明によれば,荷物を昇降可能に吊り下げる吊下手段を駆動手段と接続するように操作者などにより設定されているにもかかわらず,例えば電磁弁の固着などの理由により,実際には吊下手段と駆動手段とが接続されていない場合でも,吊下手段と駆動手段との実際の接続状態を検出して,設定手段による設定と実際の状態とを比較して異常状態を判別することにより,荷物が落下してしまうなどの事故を防止することが可能な荷物吊下装置の荷物落下防止方法を提供することができる。
【0037】
しかも,上記請求項に記載の荷物吊下装置の荷物落下防止方法によれば,初期始動時から第1の所定時間の間は上記緊急電磁弁により上記接続手段が接続状態になり,上記駆動手段と上記吊下手段とが接続されるため,初期始動前に既に電磁弁の固着などが発生しており,初期始動直後に荷物が落下してしまうような事故を防止することができる。
【0038】
さらに,上記請求項6又は8に記載の荷物吊下装置の荷物落下防止方法によれば,上記設定手段の設定による上記電磁弁モードが上記切離モードから上記接続モードに切り換えられてから第2の所定時間経過後に上記クラッチ機構若しくは上記接続手段が上記切離状態にあるか上記接続状態にあるかが検出されるため,例えばクラッチの油圧が上昇する前に該油圧を検出して異常状態であると判断してしまうような誤判断を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態に係る荷物吊下装置の概略構成を示す図。
【図2】 上記荷物吊下装置のコントローラによる制御動作を説明するためのフローチャート。
【図3】 エンジン始動直後の上記制御動作を説明するためのフローチャート。
【図4】 上記エンジン始動から所定時間経過した後の上記制御動作を説明するためのフローチャート。
【図5】 エンジン始動直後の油圧上昇を説明するための図。
【図6】 操作レバーなどの切り換え直後の油圧上昇を説明するための図。
【符号の説明】
1…ロープ
2…ドラム
3…油圧モータ
5…操作レバー
6…クラッチ機構(接続手段)
7…フットブレーキ
8…選択スイッチ
9…コントローラ(設定手段)
10…電磁
1…クラッチ圧力センサ(検出手段)
12…緊急電磁弁

Claims (8)

  1. 荷物を昇降可能に吊り下げる吊下手段と,上記吊下手段を駆動するための駆動手段と,ピストンによって2室に分けられた油圧シリンダと,上記ピストンに連結され,上記駆動手段を上記吊下手段と切り離し可能に接続するクラッチ機構と,上記ピストンを上記クラッチ機構が接続する方向に常時弾性付勢し,上記油圧シリンダの上記2室の油圧が等しい時に上記クラッチ機構を接続させるバネ機構と,上記油圧シリンダの一室の油圧を調整することにより,上記クラッチ機構を切離状態,或いは接続状態のいずれかの状態にするための接続モード,或いは切離モードが切り換え可能である電磁弁と,上記電磁弁のモードを設定するための設定手段とを具備してなる荷物吊下装置において,
    上記クラッチ機構が上記切離状態にあるか上記接続状態にあるかを検出する検出手段と,上記検出手段により検出された上記クラッチ機構の状態と上記設定手段に設定された上記電磁弁のモードとに基づいて,上記設定手段に上記電磁弁の接続モードが設定されているにもかかわらず上記検出手段が上記クラッチ機構の切離状態を検出した場合に上記油圧シリンダの他室の油圧を調整することにより,上記クラッチ機構を接続状態に移行させる上記電磁弁とは別の緊急電磁弁とを具備してなることを特徴とする荷物吊下装置。
  2. 荷物を昇降可能に吊り下げる吊下手段と,上記吊下手段を駆動するための駆動手段と,ピストンによって2室に分けられた油圧シリンダと,上記ピストンに連結され,上記駆動手段を上記吊下手段と切り離し可能に接続するクラッチ機構と,上記ピストンを上記クラッチ機構が接続する方向に常時弾性付勢し,上記油圧シリンダの上記2室の油圧が等しい時に上記クラッチ機構を接続させるバネ機構と,上記油圧シリンダの一室の油圧を調整することにより,上記クラッチ機構を切離状態,或いは接続状態のいずれかの状態にするための接続モード,或いは切離モードが切り換え可能である電磁弁と,上記電磁弁のモードを設定するための設定手段とを具備してなる荷物吊下装置において,
    上記クラッチ機構が上記切離状態にあるか上記接続状態にあるかを検出する検出手段と,初期始動時から第1の所定時間の間,及び該第1の所定時間経過後,上記検出手段により検出された上記クラッチ機構の状態と上記設定手段に設定された上記電磁弁のモードとに基づいて,上記設定手段に上記電磁弁の接続モードが設定されているにもかかわらず上記検出手段が上記クラッチ機構の切離状態を検出した場合に,上記油圧シリンダの他室の油圧を調整することにより,上記クラッチ機構を接続状態に移行させる上記電磁弁とは別の緊急電磁弁とを具備してなることを特徴とする荷物吊下装置。
  3. 記検出手段が,上記室の油圧を検出するものである請求項1又は2に記載の荷物吊下装置。
  4. 荷物を昇降可能に吊り下げる吊下手段と,上記吊下手段を駆動するための駆動手段と,上記駆動手段を上記吊下手段と切り離し可能に接続する接続手段と,上記接続手段を切離状態,或いは接続状態のいずれかの状態にするための接続モード,或いは切離モードが切り換え可能である電磁弁と,上記電磁弁のモードを設定するための設定手段とを具備してなる荷物吊下装置において,
    記設定手段により上記電磁弁モードが上記切離モードから上記接続モードに切り換えられてから第2の所定時間経過後に上記接続手段が上記切離状態にあるか上記接続状態にあるかを検出する検出手段と,上記検出手段により検出された上記接続手段の状態と上記設定手段に設定されたモードとに基づいて,上記設定手段に上記接続モードが設定されているにもかかわらず上記接続手段が上記切離状態にある場合に,上記接続手段を接続状態に移行させる上記電磁弁とは別の緊急電磁弁とを具備してなることを特徴とする荷物吊下装置。
  5. 荷物を昇降可能に吊り下げる吊下手段と,上記吊下手段を駆動するための駆動手段と,ピストンによって2室に分けられた油圧シリンダと,上記ピストンに連結され,上記駆動手段を上記吊下手段と切り離し可能に接続するクラッチ機構と,上記ピストンを上記クラッチ機構が接続する方向に常時弾性付勢し,上記油圧シリンダの上記2室の油圧が等しい時に上記クラッチ機構を接続させるバネ機構と,上記油圧シリンダの一室の油圧を調整することにより,上記クラッチ機構を切離状態,或いは接続状態のいずれかの状態にするための接続モード,或いは切離モードが切り換え可能である電磁弁と,上記電磁弁のモードを設定するための設定手段とを具備した荷物吊下装置の荷物落下防止方法において,
    上記設定手段に設定されている上記電磁弁のモードが上記切離モードから上記接続モードへ切り換えられると,上記クラッチ機構が上記切離状態にあるか上記接続状態にあるかを検出し,
    上記検出された上記クラッチ機構の状態と上記設定手段に設定された上記電磁弁のモードとに基づいて,上記設定手段に上記電磁弁の接続モードが設定されているにもかかわらず上記検出手段が上記クラッチ機構の切離状態を検出した場合に上記電磁弁とは別の緊急電磁弁によって上記油圧シリンダの他室の油圧を調整することにより,上記クラッチ機構を接続状態に移行させることを特徴とする荷物吊下装置の荷物落下防止方法。
  6. 上記設定手段に設定による上記電磁弁のモードが上記切離モードから上記接続モードに切り換えられてから第2の所定時間経過後に,上記クラッチ機構が上記切離状態にあるか上記接続状態にあるかを検出してなる請求項5に記載の荷物吊下装置の荷物落下防止方法。
  7. 荷物を昇降可能に吊り下げる吊下手段と,上記吊下手段を駆動するための駆動手段と,上記駆動手段を上記吊下手段と切り離し可能に接続する接続手段と,上記接続手段を切離状態,或いは接続状態のいずれかの状態にするための接続モード,或いは切離モードが切り換え可能である電磁弁と,上記電磁弁のモードを設定するための設定手段とを具備してなる荷物吊下装置の荷物落下防止方法であって,上記設定手段に設定されているモードが上記切離モードから上記接続モードへ切り換えられると,上記接続手段が上記切離状態にあるか上記接続状態にあるかを検出し,上記検出された上記接続手段の状態と上記設定手段に設定された上記電磁弁のモードとに基づいて,上記設定手段に上記接続モードが設定されているにもかかわらず上記接続手段が上記切離状態にある場合に上記電磁弁とは別の緊急電磁弁により上記接続手段を接続状態に移行させることを特徴とする荷物吊下装置の荷物落下防止方法において,
    初期始動時から第1の所定時間の間は,上記緊急電磁弁を用いて上記接続手段を接状態にし,
    上記第1の所定時間経過直後,上記電磁弁モードによる上記接続手段の状態が上記接続状態にあるか上記切離状態にあるかを検出し,
    上記検出された上記電磁弁モードによる上記接続手段の状態が上記接続状態にある場合には上記緊急電磁弁による上記接続状態を解除して,上記電磁弁のみを用いて上記接続手段により上記吊下手段を上記駆動手段と接続し,
    上記検出された上記電磁弁モードによる上記接続手段の状態が上記切離状態にある場合には上記緊急電磁弁による上記接続手段の接続状態を保持してなる荷物吊下装置の荷物落下防止方法。
  8. 上記設定手段の設定による上記電磁弁モードが上記切離モードから上記接続モードに切り換えられてから第2の所定時間経過後に,上記接続手段が上記切離状態にあるか上記接続状態にあるかを検出してなる請求項に記載の荷物吊下装置の荷物落下防止方法。
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