JP4325584B2 - ウィンチの制御装置 - Google Patents

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本発明は動力巻下モードとフリーフォールモードの切換機能を持ったウィンチの制御装置に関するものである。
クレーン作業やバケット作業に使用されるウィンチは、一般に、ウィンチモータ(油圧モータ)によって負荷を巻下駆動する動力巻下モードとは別にフリーフォールモードを備え、このフリーフォールモードで、ウィンチドラムをウィンチモータから切り離して巻下方向に自由回転させ、負荷を自由降下させるように構成されている(特許文献1参照)。
この場合、モードの切換えは、基本的にはオペレータの切換操作に委ねられているが、たとえばブレーキペダルが踏み込まれていない状態でフリーフォールモードへの切換操作が行なわれると、切換えの瞬間に吊荷がずり落ちる等の危険がある。
そこで、従来、このような危険事態を回避するために、フリーフォールモードへの切換えに際して種々のインターロックを施している。
たとえば、特許文献2に示された公知技術では、ブレーキ状態であることを条件としてフリーフォールモードへの切換えを可能としている。
また、特許文献3に示された公知技術では、オペレータによるモード切換操作が行なわれても、これとは別に、ブレーキペダルが踏み込まれ、かつ、オペレータの意思を確認する操作が行なわれない限り、フリーフォールを実行しないようにしている。
特開平11−13548号公報 特開平9−208190号公報 特開平9−2785号公報
ところで、クレーンは、その作業モードとして、アタッチメント形態等の違いから、
A. 図4に示すように、ベースマシン1にアタッチメントとして起伏自在なブーム2のみを取付けた通常クレーンモード、
B. 図5に示すようにベースマシン1にタワーブーム3、このタワーブーム3の先端にジブ4をそれぞれ取付けたタワークレーンモード、
C. タワークレーンと基本的に同じアタッチメント形態をとりながらウィンチの使い方等が異なるラッフィングクレーンモード
の三種類があり、これらが用途に応じて選択される。
そして、これら各作業モードを通じて、フロント、リア、ブーム起伏各ウィンチ5,6,7がベースマシン1に搭載される。また、ラッフィングクレーンではこの各ウィンチ5〜7に加えてサードウィンチ8が搭載される。
これらのうち、フロントウィンチ5はいずれのクレーンモードにおいてもフック9の巻上用として使用される。
一方、リアウィンチ6は、通常クレーンモードでは図示しない補フックの巻上用、タワークレーンモードではジブ起伏用、ラッフィングクレーンでは補フック巻上用として使用される。
また、ラッフィングクレーンモードにおけるサードウィンチ8はジブ起伏用として使用される。
なお、ブーム起伏ウィンチ7は各モードを通じてブーム起伏専用として使用されるため、モード切換機能を備えていない。
このように、作業モードの違いから、同じウィンチでも用途が変わる場合がある。たとえば、リアウィンチ6は、上記のように通常クレーンモードではフリーフォールモードが必要な補フック巻上用として使用されるが、タワークレーンモードではフリーフォールモードが不要な(フリーフォールモードで使用しては危険な)ジブ起伏用として使用される。
この場合、リアウィンチ6は、いずれの作業モードでも使用できるように、動力巻下モード/フリーフォールモードの切換えが可能となるように構成される。
ところが、たとえば図5のタワークレーンモードにおいて、オペレータの誤操作(勘違い)によってジブ起伏用のリアウィンチ6についてフリーフォールモードへの切換操作が行なわれることがある。
この場合、前記公知技術は、フリーフォールモードへの切換え時の誤操作を回避するもので、作業モードに関係なく、所定の操作条件さえ整えばフリーフォールモードへの切換えが実行される構成であるため、リアウィンチ6についてもフリーフォールモードに切換わってしまう。その結果、ジブ4が急降下する等の危険事態が発生する。
そこで本発明は、作業モードを判別し、フリーフォールが不要な作業モードのときに無条件でフリーフォールを禁止することにより、誤操作による誤切換を防止し、安全性を高めることができるウィンチの制御装置を提供するものである。
請求項1の発明は、クレーンに搭載されるフロント、リア、サードの各ウィンチについて、それぞれモード切換手段により、ウィンチモータの巻下回転力をウィンチドラムに伝える動力巻下モードと、ウィンチドラムを上記ウィンチモータから切り離して自由回転させるフリーフォールモードとに切換え可能に構成されたウィンチの制御装置において、入力信号に基づいて作業モードを判別する作業モード判別手段と、この作業モード判別手段による判別結果に基づいて上記各モード切換手段を制御するモード切換判断手段とを備え、上記作業モード判別手段は、上記リアウィンチがジブ起伏用として使用されるタワークレーンモードと、上記サードウィンチがジブ起伏用として使用されるラッフィングクレーンモードと、ジブ起伏用として使用されるウィンチが無い通常クレーンモードのうちで作業モードを判別し、モード切換判断手段は、上記作業モード判別手段によって判別された作業モードがタワークレーンモードであるときにリアウィンチについてフリーフォール禁止作業モードであると判断し、ラッフィングクレーンモードであるときにサードウィンチについてフリーフォール禁止作業モードであると判断するように構成され、上記モード切換判断手段は、上記作業モード判別手段によってフリーフォール禁止作業モードが判別されたときに、搭載されたすべての上記ウィンチについて上記モード切換手段によるフリーフォールモードへの切換えを禁止するように構成されたものである。
請求項2の発明は、クレーンに搭載されるフロント、リア、サードの各ウィンチについて、それぞれモード切換手段により、ウィンチモータの巻下回転力をウィンチドラムに伝える動力巻下モードと、ウィンチドラムを上記ウィンチモータから切り離して自由回転させるフリーフォールモードとに切換え可能に構成されたウィンチの制御装置において、入力信号に基づいて作業モードを判別する作業モード判別手段と、この作業モード判別手段による判別結果に基づいて上記各モード切換手段を制御するモード切換判断手段とを備え、上記作業モード判別手段は、上記リアウィンチがジブ起伏用として使用されるタワークレーンモードと、上記サードウィンチがジブ起伏用として使用されるラッフィングクレーンモードと、ジブ起伏用として使用されるウィンチが無い通常クレーンモードのうちで作業モードを判別し、モード切換判断手段は、上記作業モード判別手段によって判別された作業モードが上記タワークレーンモードであるときに上記リアウィンチについてフリーフォール禁止作業モードであると判断し、上記ラッフィングクレーンモードであるときに上記サードウィンチについてフリーフォール禁止作業モードであると判断するように構成され、上記モード切換判断手段は、上記作業モード判別手段によってフリーフォール禁止作業モードが判別されたときに、上記タワークレーンモードにおけるリアウィンチ、及び上記ラッフィングクレーンモードにおけるサードウィンチについて上記モード切換手段によるフリーフォールモードへの切換えを禁止するように構成されたものである。
請求項3の発明は、請求項1または2の構成において、クレーン作業時に過負荷を防止するための負荷の監視と制御を行う過負荷防止装置が作業モード判別手段を兼ね、モード切換判断手段は、この過負荷防止装置が認識した作業モードに基づいてモード切換えの判断を行うように構成されたものである。
請求項4の発明は、請求項3の構成において、過負荷防止装置は、作業モード判別手段として、負荷の監視のためにクレーン状態を検出するセンサの接続状態に基づいて作業モードを判別するように構成されたものである。
請求項5の発明は、請求項1乃至4のいずれかの構成において、作業モード判別手段は、クレーンのアタッチメントの装着時に結線される信号線の有無に基づいて作業モードを判別するように構成されたものである。
本発明によると、作業モード判別手段によって作業モードを判別し、その作業モードがクレーンのウィンチにとってフリーフォールを禁止すべき作業モードであるときに、モード切換手段によるフリーフォールモードへの切換えを禁止するようにしたから、ウィンチ(タワークレーンモードでのリアウィンチ、またはラッフィングクレーンモードでのサードウィンチ)が誤ってフリーフォールモードに切換えられる危険を回避し、作業の安全性を高めることができる。
この場合、請求項の発明によると、特定のウィンチ、すなわち、タワークレーンモードでのリアウィンチ、ラッフィングクレーンモードでのサードウィンチ(フリーフォール禁止作業モードとなるウィンチ)と、そうでないウィンチを含めてすべてのウィンチについてフリーフォールモードへの切換えを禁止する構成としたから、モード切換えが許可されるものと禁止されるものとが混在する場合と比較して操作上の混乱がなく、この意味で操作性が良いものとなる。
なお、タワークレーンやラッフィングクレーンでは、巻上作業でもフリーフォールの必要性が低いことから、すべてのウィンチをフリーフォール禁止とすることによる不都合は殆ど無い。
これに対し、上記特定のウィンチのみについてフリーフォールモードへの切換えを禁止する請求項の発明によると、フリーフォールモードでの危険が無いウィンチはオペレータの所望に応じてフリーフォールモードへの切換えが可能であるため、作業の利便性を確保することができる。
また、請求項3,4の発明によると、クレーンにおいて、元々装備された過負荷防止装置(モーメントリミッタ)を作業モード判別手段として兼用するため、設備の増設を避け、コスト、設置スペースを節約することができる。
この場合、請求項の発明によると、作業モード判別手段としての過負荷防止装置は、負荷監視のためにクレーン状態を検出するセンサ(たとえばジブ角度計やジブ荷重計)の接続状態に基づいて作業モードを判別するように構成したから、オペレータによる作業モードの設定に基づいて判別する場合のような設定ミスによる誤判別を回避することができる。
なお、上記センサはクレーンを機能させる上で必須となることから漏れるおそれはきわめて低く、もし漏れてもクレーン機能が停止するように構成されるため、安全性を確保することができる。
請求項の発明によると、作業モード判別手段は、クレーンのアタッチメント装着時に結線される信号線(たとえばタワー、ラッフィング両クレーンモードにおいてフックの過巻を検出する信号線)の有無に基づいて作業モードを判別するように構成したから、クレーン組立段階で作業モードを判別できることから、請求項同様、誤判別のおそれがない。
なお、この請求項の発明は、請求項の発明と組み合わせて実施することができる。
本発明の実施形態を図1〜図3によって説明する。
以下の実施形態では、通常クレーンモードとタワークレーンモードとに切換え可能な兼用機に搭載されるウィンチを適用対象としている。
第1実施形態(図1,2参照)
図1にリアウィンチ用のウィンチ回路と制御部分の構成を併せて示している。
同図において、10はウィンチドラム、11はこのウィンチドラム10の回転駆動源としてのウィンチモータ(油圧モータ)で、このウィンチモータ11の出力軸11aとウィンチドラム10との間に動力伝達を行う遊星歯車機構12が設けられている。
この遊星歯車機構12のキャリア軸(図示しない)に、ウィンチドラム10のフリーフォール回転を制動するブレーキ兼用のクラッチ13が設けられ、このクラッチ13がクラッチシリンダ14によってオン/オフ制御される。
このクラッチシリンダ14は、両ロッド型のピストン14Pと、クラッチオン方向の圧力を発生するポジティブ側油室14aと、クラッチオフ方向の圧力を発生するネガティブ側油室14bとを有し、ネガティブ側油室14bに接続されたネガティブライン15が直接、油圧源16に接続されている。
一方、ポジティブ側油室14aに接続されたポジティブライン17は電磁式のモード切換弁18の出力ポートに接続され、同切換弁18の一方の入力ポートが油圧源16に、他方の入力ポートがブレーキ弁(減圧弁)19を介して油圧源16またはタンクTにそれぞれ接続される。
モード切換弁18は、動力巻下(ブレーキ)位置aとフリーフォール位置bとの間で切換わり作動し、クラッチシリンダ14のポジティブ側油室14aが、動力巻下位置aで油圧源16に、フリーフォール位置bでタンクTにそれぞれ接続される。
ブレーキ弁19はペダル19aによって操作され、その操作量に応じた二次圧がモード切換弁18を介してクラッチシリンダ14のポジティブ側油室14aに供給される。
20はウィンチモータ11の巻上・巻下回転を制御するリモコン弁、21はこのリモコン弁20の二次圧(リモコン圧)によって中立、巻上、巻下の三位置イ,ロ,ハ間で切換わり制御されるウィンチ用コントロールバルブ、22はウィンチモータ2の油圧源である油圧ポンプである。
また、23は油圧シリンダ式のパーキングブレーキで、バネ23aの力によってモータ出力軸11aに制動力を付与し、油圧導入時に制動力を解除するネガティブブレーキとして構成され、このパーキングブレーキ23の油室23bが、油圧パイロット式のパーキングブレーキ制御弁24を介して油圧源16またはタンクTに接続される。
パーキングブレーキ制御弁24は、リモコン弁20の非操作時(中立時)には図示のブレーキ位置aに、操作時にはシャトル弁25経由でリモコン圧を供給されて図右側のブレーキ解除位置bにそれぞれセットされる。
すなわち、巻上・巻下操作されたときにパーキングブレーキ23が解除されてウィンチドラム10が巻上・巻下回転し、非操作時に同ブレーキ23が作用してウィンチドラム10が制動停止する。
この構成により、次のような作用が得られる。
(i) モード切換弁18が動力巻下位置aにセットされた状態では、クラッチシリンダ14の両側油室14a,14bが同圧となるため、同シリンダ14そのものには推力は発生せず、内蔵された図示しない加圧バネのバネ力によってクラッチオンとなる。
この状態では、遊星歯車機構12のキャリア軸が回転不能に固定されるため、ウィンチモータ11の回転力が遊星歯車機構12を介してウィンチドラム10に伝達され、リモコン弁20の操作に応じてウィンチドラム10が巻上または巻下回転する。
(ii) モード切換弁18がフリーフォール位置bに切換えられると、クラッチシリンダ14のポジティブ側油室14aがタンクTに連通してネガティブ側油室14bとの間に圧力差が生じ、この差圧によってクラッチオフとなる。
この状態では、ウィンチドラム10がウィンチモータ11から切り離され、負荷によって巻下方向に自由回転し得る状態、すなわちフリーフォールが可能な状態となる(フリーフォールモード)。
そして、このときブレーキ弁19が操作されることにより、その操作量に応じた二次圧によってウィンチドラム10にブレーキ力が作用する。
このように、モード切換弁18の切換えによって巻下モードが動力巻下/フリーフォール両モード間で切換えられる。
このモード切換弁18の切換えは、フロントウィンチ用のモード切換弁も含めて、モード切換判断手段としてのモード切換コントローラ26によって行われる。
このモード切換コントローラ26は、基本的には、オペレータによって操作される図示しないモード選択スイッチからのモード選択信号と、ブレーキ弁19が操作されていることを示すブレーキ操作信号の双方が入力されることを条件としてモード切換弁18をフリーフォール位置bに切換える。
このウィンチ制御装置においては、このモード切換弁18をフリーフォール位置bに切換えるための条件として、作業モード判別手段27からの作業モード判別信号を加えるように構成されている。
作業モード判別手段27は、この実施形態では、クレーン作業時の過負荷を防止するためにクレーンに標準装備された過負荷防止装置(モーメントリミッタ=ML)が利用されている。
このモーメントリミッタは、周知のように、作業時の負荷が作業モード(クレーンモード)に応じて設定された最大負荷を超えないように負荷の監視と制御を行うものであって、元々、作業モードを判別する機能を備えており、この機能による作業モード判別信号がモード切換コントローラ26にフリーフォールモードへの切換えのアンド条件として加えられる。
この場合、モーメントリミッタにおいては、元々は、オペレータの操作による作業モード設定信号のみに基づいて作業モードを判別するが、この実施形態では、作業モード(クレーンモード)ごとにアタッチメント形態が異なる点に着目し、作業モード判別手段27においてアタッチメントの結線信号を作業モード判断の材料として加えるように構成されている。
具体的には、図4に示す通常クレーンモードではブーム2の先端に、図5に示すタワークレーンモードではジブ4の先端にそれぞれフック9が吊持され、このフック9の過巻を防止するために図示しない過巻スイッチが設けられる。
この過巻スイッチは、クレーンモードに応じて異なる信号線に接続されるため、この結線状態を検出することでクレーンモードを判別することができる。
こうして作業モード判別手段27からモード切換コントローラ26に作業モード判別信号が送られ、作業モードがウィンチにとってフリーフォール禁止作業モードでないことと、他の信号(モード選択信号、ブレーキ操作信号)の入力があったことのアンド条件が整ったときに、同コントローラ26からモード切換弁18にフリーフォールモードへの切換信号が出力される。
いいかえると、モード選択信号及びブレーキ操作信号が入力されても、作業モード判別手段27で判別された作業モードがウィンチにとってフリーフォール禁止作業モードであるときは、モード切換コントローラ26からモード切換弁18にモード切換信号は出力されず、従ってフリーフォールモードには切換わらない。
このモード切換コントローラ26でのモード切換判断はフロント、リア両ウィンチ個々に行われ、たとえばタワークレーンモードではリアウィンチについてフリーフォールモードへの切換えが禁止される。
この点の作用を図2のフローチャートによって説明する。
このフローチャートは作業モード判別手段27での作業モード判別と、モード切換コントローラ26での作業モード切換判断の作用を連続して表している。
まず、作業モード判別手段27において、作業モード設定信号に基づいてタワークレーンモードが設定されたか否かが判別され(ステップS1)、YESの場合はステップS2でタワークレーンモードと判別される。
ステップS1でNO、すなわち通常クレーンモードと判別された場合は、アタッチメント結線信号に基づいてアタッチメント結線がタワークレーンモードか否かが判別され、ここでYESの場合に、ステップS2でタワークレーンモードと判別される。
すなわち、タワークレーンモードであるにもかかわらずオペレータが通常クレーンモードと誤設定した場合でも、正しくタワークレーンモードと判別される。
なお、通常クレーンモードであるにもかかわらずタワークレーンモードと誤設定された場合にも、ステップS2でタワークレーンモードと判別されてしまうが、このタワークレーンモードではフリーフォールが禁止されるという安全側への制御が行われるため、問題はない。
ステップS2でタワークレーンモードと判別されると、ステップS4で、フック巻上用のフロントウィンチについてはフリーフォールモードへの切換えが許可されるが、ジブ起伏用のリアウィンチについてはフリーフォールモードへの切換えが禁止される(ステップS5)。すなわち、図1のモード切換弁18に対してフリーフォール位置bへの切換わり信号が送られない。
一方、ステップS3でNOの場合(通常クレーンモードと判別された場合)は、フロント、リア両ウィンチともフリーフォールモードへの切換えが許可される(ステップS6)。
このように、作業モードを判別し、その作業モードがウィンチにとってフリーフォールを禁止すべき作業モードであるときに、モード切換弁18によるフリーフォールモードへの切換えを禁止するようにしたから、タワークレーンモードでのリアウィンチが誤ってフリーフォールモードに切換えられる危険を回避し、作業の安全性を高めることができる。
この場合、フック巻上用のフロントウィンチについてはオペレータの所望に応じてフリーフォールモードへの切換えが可能であるため、作業の利便性を確保することができる。
また、この実施形態によると、クレーンに元々装備されたモーメントリミッタを作業モード判別手段27として兼用するため、設備の増設を避け、コスト、設置スペースを節約することができる。
さらに、クレーンのアタッチメント装着時に結線される信号線(過巻検出用の信号線)の有無に基づいて作業モードを判別する構成としたから、クレーン組立段階で作業モードを判別できることから、誤判別のおそれがない。
第2実施形態(図3参照)
第1実施形態においては、作業モード判別の材料の一つとしてアタッチメント結線状態を示す信号を用いる構成としたのに対し、第2実施形態においては、図1の作業モード判別手段27に対して、負荷監視のためにクレーン状態を検出するセンサ(たとえばジブ角度計やジブ荷重計)が接続されたことを表す信号を送り、この信号に基づいて作業モードを判別するように構成している。
フローチャートで説明すると、図3において、ステップS1,S2,S4,S5,S6は図2のフローチャートと同じで、ステップS1でNOの場合に、ステップS3´においてセンサ接続状態に基づいてタワークレーンモードか否かを判断する構成としている。
この第2実施形態によっても、オペレータによる作業モードの設定のみに基づいて判別する場合のような設定ミスによる誤判別を回避することができる。
なお、上記センサはクレーンを機能させる上で必須となることから漏れるおそれはきわめて低く、もし漏れてもクレーン機能が停止するように構成されるため、安全性を確保することができる。
その他の実施形態
(1)上記第1及び第2両実施形態では、通常クレーンモードとタワークレーンモードとの間で切換えられる所謂タワー兼用機に搭載されたフロント、リア両ウィンチを適用対象として例に挙げたが、通常クレーンモードとラッフィングクレーンモード、またはタワークレーンモードとラッフィングクレーンモードとの間で切換えられる兼用機に搭載されるウィンチ(フロント、リア、サードの三つのウィンチ)にも同様に適用することができる。
この場合、ラッフィングクレーンモードではサードウィンチがジブ起伏用としてフリーフォールモードへの切換えを禁止すべきウィンチとなる。
(2) 作業モードが、フロント、リア、サードの三つのウィンチのうちの特定のウィンチについてフリーフォール禁止となる場合に、上記両実施形態では特定のウィンチ(リアウィンチ)のみについてフリーフォールモードへの切換えを禁止する構成としたが、すべてのウィンチについてフリーフォールモードへの切換えを禁止する構成としてもよい。
こうすれば、モード切換えが許可されるものと禁止されるものとが混在する場合と比較して操作上の混乱がなく、この意味で操作性が良いものとなる。
なお、タワークレーンモードやラッフィングクレーンモードでは、巻上作業でもフリーフォールの必要性が低いことから、すべてのウィンチをフリーフォール禁止とすることによる不都合は殆ど無い。
(3) 上記第1及び第2両実施形態では、作業モード判別手段27において、作業モード設定信号と、アタッチメント結線信号またはセンサ接続信号のいずれかがタワークレーンモードを示す場合にタワークレーンモードと判別する構成としたが、上記二つまたは三つの信号のアンドによって作業モードを判別する構成としてもよい。
また、作業モード判別手段27に入力される作業モード設定信号として、オペレータによる手動設定信号でなく、アタッチメント形態等によって自動認識した作業モード信号を採用してもよい。
(4) 上記両実施形態では、モード切換コントローラ26からモード切換弁18に切換信号を送らないことでフリーフォールモードへの切換えを禁止する構成としたが、これに代えて、モード切換弁18のパイロット電気回路中に電気接点を設け、この電気接点を開閉制御することでフリーフォールモードへの切換えを禁止する等、他の構成をとってもよい。
本発明の第1実施形態にかかるウィンチ回路及び制御部分のブロック構成を併せて示す図である。 同実施形態の作業モード判別作用及びモード切換判断作用を説明するためのフローチャートである。 本発明の第2実施形態の作用を説明するためのフローチャートである。 通常クレーンモードにおけるクレーンの概略側面図である。 タワークレーンモードにおけるクレーンの概略側面図である。
1 クレーンのベースマシン
2 アタッチメントとしてのブーム
3 同タワーブーム
4 同ジブ
5 フロントウィンチ
6 リアウィンチ
8 サードウィンチ
9 フック
10 ウィンチドラム
11 ウィンチモータ
13 クラッチ
14 クラッチシリンダ
18 モード切換手段としてのモード切換弁
26 モード切換判断手段としてのモード切換コントローラ
27 作業モード判別手段(過負荷防止装置)

Claims (5)

  1. クレーンに搭載されるフロント、リア、サードの各ウィンチについて、それぞれモード切換手段により、ウィンチモータの巻下回転力をウィンチドラムに伝える動力巻下モードと、ウィンチドラムを上記ウィンチモータから切り離して自由回転させるフリーフォールモードとに切換え可能に構成されたウィンチの制御装置において、入力信号に基づいて作業モードを判別する作業モード判別手段と、この作業モード判別手段による判別結果に基づいて上記各モード切換手段を制御するモード切換判断手段とを備え、上記作業モード判別手段は、上記リアウィンチがジブ起伏用として使用されるタワークレーンモードと、上記サードウィンチがジブ起伏用として使用されるラッフィングクレーンモードと、ジブ起伏用として使用されるウィンチが無い通常クレーンモードのうちで作業モードを判別し、モード切換判断手段は、上記作業モード判別手段によって判別された作業モードがタワークレーンモードであるときにリアウィンチについてフリーフォール禁止作業モードであると判断し、ラッフィングクレーンモードであるときにサードウィンチについてフリーフォール禁止作業モードであると判断するように構成され、上記モード切換判断手段は、上記作業モード判別手段によってフリーフォール禁止作業モードが判別されたときに、搭載されたすべての上記ウィンチについて上記モード切換手段によるフリーフォールモードへの切換えを禁止するように構成されたことを特徴とするウィンチの制御装置。
  2. クレーンに搭載されるフロント、リア、サードの各ウィンチについて、それぞれモード切換手段により、ウィンチモータの巻下回転力をウィンチドラムに伝える動力巻下モードと、ウィンチドラムを上記ウィンチモータから切り離して自由回転させるフリーフォールモードとに切換え可能に構成されたウィンチの制御装置において、入力信号に基づいて作業モードを判別する作業モード判別手段と、この作業モード判別手段による判別結果に基づいて上記各モード切換手段を制御するモード切換判断手段とを備え、上記作業モード判別手段は、上記リアウィンチがジブ起伏用として使用されるタワークレーンモードと、上記サードウィンチがジブ起伏用として使用されるラッフィングクレーンモードと、ジブ起伏用として使用されるウィンチが無い通常クレーンモードのうちで作業モードを判別し、モード切換判断手段は、上記作業モード判別手段によって判別された作業モードが上記タワークレーンモードであるときに上記リアウィンチについてフリーフォール禁止作業モードであると判断し、上記ラッフィングクレーンモードであるときに上記サードウィンチについてフリーフォール禁止作業モードであると判断するように構成され、上記モード切換判断手段は、上記作業モード判別手段によってフリーフォール禁止作業モードが判別されたときに、上記タワークレーンモードにおけるリアウィンチ、及び上記ラッフィングクレーンモードにおけるサードウィンチについて上記モード切換手段によるフリーフォールモードへの切換えを禁止するように構成されたことを特徴とするウィンチの制御装置。
  3. 請求項1または2記載のウィンチの制御装置において、クレーン作業時に過負荷を防止するための負荷の監視と制御を行う過負荷防止装置が作業モード判別手段を兼ね、モード切換判断手段は、この過負荷防止装置が認識した作業モードに基づいてモード切換えの判断を行うように構成されたことを特徴とするウィンチの制御装置。
  4. 請求項3記載のウィンチの制御装置において、過負荷防止装置は、作業モード判別手段として、負荷の監視のためにクレーン状態を検出するセンサの接続状態に基づいて作業モードを判別するように構成されたことを特徴とするウィンチの制御装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のウィンチの制御装置において、作業モード判別手段は、クレーンのアタッチメントの装着時に結線される信号線の有無に基づいて作業モードを判別するように構成されたことを特徴とするウィンチの制御装置
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