JP3665233B2 - 緩衝部材及びショルダアンカ高さ調節装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、車両のシートベルト装置を構成するショルダアンカ高さ調節装置に用いられる緩衝部材及びこの緩衝部材を用いたショルダアンカ高さ調節装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
長尺帯状のウエビングベルトにより車両のシートに着座した乗員の身体を拘束するためのシートベルト装置では、ウエビングベルトを巻き取る巻取装置が車両のセンターピラーの下端部近傍に配置されており、センターピラーに沿って上方へ引き出されたウエビングベルトはセンターピラーの上端部近傍に設けられたショルダアンカを貫通して折り返され、更に、その先端部はシート座部の近傍に設けられたアンカプレートに係止されている。
【0003】
アンカプレートとショルダアンカとの間でウエビングベルトはタングに挿通されており、タングを把持してウエビングベルトを引っ張り、タングをシート近傍に設けられたバックル装置に保持させることでウエビングベルトの装着状態となる構成である。
【0004】
以上の構成のシートベルト装置を構成する各装置並びに部材のうち、ショルダアンカは、同じくシートベルト装置を構成するショルダアンカ高さ調節装置によってセンターピラーに沿って所定範囲スライド可能とされており、これにより、ウエビングベルトの折り返し位置を調整できるようになっている。
【0005】
ショルダアンカ高さ調節装置は、長手方向が概ね車両の上下方向に沿った状態でセンターピラーの上端部近傍にボルト等で固定される板状のガイドレールと、このガイドレールの幅方向両端部を把持した状態でガイドレールの長手方向に沿ってスライド自在に取り付けられたスライダと、を備えており、上述したショルダアンカはこのスライダに係止されている。このスライダにはカバーが取り付けられており、その内部にはロックピンが設けられている。
【0006】
一方、ガイドレールにはその長手方向に沿って複数のロック孔が形成されており、スライダ本体から突出したロックピンがロック孔へ入り込むことでスライダ本体のスライド方向に沿ったロックピンの移動をロック孔の内周部が制限し、これにより、スライダ本体のスライドを制限する。すなわち、これらの複数のロック孔の何れにロックピンを入り込ませるかにより、ショルダアンカの高さを調整できるようになっている。
【0007】
また、スライダ本体をスライドさせた際や車両走行時における振動等によってスライダ本体がガイドレールに衝突した際の衝撃音の発生を防いだり、また、上述したロックピンがガイドレール上を摺動する際の擦過音の発生を防ぐために、合成樹脂材料により形成されたシートをガイドレールに取り付けている。
【0008】
シートにはロック孔に対応して窪みが形成されており、シートをガイドレールに取り付けた状態では窪みがロック孔に入り込む。窪みの内周部のうち上側に位置する部分はガイド部とされている。ガイド部は窪みの開口端側の端部がシート表面と略等位置で、それとは反対側の端部が窪みの内底部と略等位置の傾斜面とされている。ロックピンがロック孔に入り込んだ状態であってもスライダ本体を上昇させるとロックピンがガイド部に案内されてシートの表面側まで移動し、その後はシートの表面上を摺動する。したがって、ロックピンがロック孔に入り込んだ状態であってもスライダ本体の上昇は行うことができ、実質的に移動制限はスライダ本体の下降のみとなっている(なお、移動制限状態でスライダを下降させる場合には別に設けられたボタンの押圧等の解除操作を要する)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、シートにはピンが形成されており、ガイドレールに形成された孔にピンを貫通させた状態でピンをガイドレールに熱溶着させると共に、拡径してかしめ、これにより、シートをガイドレールに固定する構造となっていた。
【0010】
このような熱溶着かしめでは、ピンの加熱に時間を要し、かしめ終了後には冷却に時間を要するため作業効率が悪く、製造コスト削減の妨げの一因となっていた。
【0011】
一方、シートは合成樹脂材料により形成されているため、ロックピンがガイド部に載り上がるとロックピンからの荷重でガイド部が撓み、ロックピンを円滑に案内できなくなる可能性がある。このような不具合を解消するため、ロック孔の内周部から舌片状の支持片を延出し、この支持片でガイド部を支持している。
【0012】
しかしながら、シートをガイドレールに組み付けた後に、支持片とガイド部との間に隙間ができていれば、ロックピンからの荷重でガイド部は撓んでしまうため、支持片とガイド部との間に所定の大きさ以上の隙間が形成されないよう、支持片、ガイド部ともに厳格な寸法管理のもとで形成する必要があり、これが製造コスト削減の妨げの一因となっていた。
【0013】
このように、従来の構成のスライダ並びにシートでは、コスト削減の観点からみて未だ改良の余地が多く残されていた。
【0014】
本発明は、上記事実を考慮して、効果的に製造コストを削減できるシートのような緩衝部材及びショルダアンカ高さ調節装置を得ることが目的である。
【0015】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明は、車両乗員の身体を拘束するウエビングベルトの長手方向中間部が挿通されたショルダアンカを支持するスライダと、前記車両に取り付けられ、前記スライダを前記車両の略上下方向に沿って案内するガイドレールと、前記スライダ及び前記ガイドレールの何れか一方に設けられ、何れか他方に形成されたロック孔に入り込むことで前記スライダのスライドを制限する係合部材と、有するショルダアンカ高さ調節装置において前記スライダと前記ガイドレールとの間に設けられ、前記スライダが前記ガイドレールに当接した際の衝撃を吸収する緩衝部材であって、前記ロック孔の内側に設けられると共に、前記スライダのスライド移動方向とは反対側で且つ前記ロック孔から前記係合部材が抜け出る方向へ傾斜した斜面を有し、前記ロック孔に入り込んだ前記係合部材を前記ロック孔の外側へ案内するガイド部と、前記ガイド部に一体に設けられ、前記スライド移動方向及び前記ロック孔への前記係合部材の入り込み方向の外力に対して前記ガイド部の強度を補うリブと、を備えることを特徴としている。
【0019】
上記構成の緩衝部材は、係合部材が入り込むロック孔に対応してガイド部を備えており、ガイド部の斜面に係合部材が載り上がることでスライダのスライドに伴い係合部材はガイド部に案内されてロック孔から抜けでる。
【0020】
ここで、ガイド部にはリブが形成されているため、係合部材からの荷重等がガイド部に作用してもガイド部が撓むことはない。したがって、ガイド部は元の形状を維持でき、係合部材を円滑に案内できる。
【0021】
また、ガイド部を補強するためのリブはガイド部に一体形成されているため、従来のガイド部と支持片のように隙間が形成されることはない。したがって、緩衝部材やスライダ及びガイドレールのうちの緩衝部材が取り付けられる側を成形するうえで厳格な寸法管理が必要なく、その結果、ショルダアンカ高さ調節装置の製造コストを削減できる。
【0022】
請求項2記載の本発明は、請求項1記載の緩衝部材において、前記ガイド部に案内されて前記ロック孔から抜け出る際の前記係合部材の移動方向側へ向いた前記リブの端部を、前記何れか一方に当接させたことを特徴としている。
【0023】
上記構成の緩衝部材では、ガイド部上を係合部材が摺動すると、ガイド部と係合部材との間の摩擦がガイド部をロック孔から抜け出させる方向へ引っ張る。しかしながら、係合部材の移動方向(すなわち、上記摩擦がガイド部を引っ張る方向)側のリブの端部がガイドレールに当接していることで、上記摩擦により生じる引っ張り力はガイドレールが受け止める。このため、ガイド部がロック孔から抜け出ることはない。
【0027】
請求項3記載のショルダアンカ高さ調節装置は、車両乗員の身体を拘束するウエビングベルトの長手方向中間部が挿通されたショルダアンカを支持するスライダと、前記車両に固定され、前記スライダを前記車両の略上下方向に沿って案内するガイドレールと、前記ガイドレール及び前記スライダの何れか一方に形成されたロック孔へ入り込み可能に前記ガイドレール及び前記スライダの何れか他方に設けられ、前記ロック孔に入り込むことで前記スライダのスライドを制限する係合部材と、前記何れか一方の前記何れか他方の側に設けられ、前記何れか他方が当接した際の衝撃を吸収する緩衝部材と、前記緩衝部材に形成されて前記ロック孔の内側に設けられると共に、前記スライダのスライド移動方向とは反対側で且つ前記ロック孔から前記係合部材が抜け出る方向へ傾斜した斜面を有し、前記ロック孔に入り込んだ前記係合部材を前記ロック孔の外側へ案内するガイド部と、前記ガイド部に一体に設けられ、前記スライド移動方向及び前記ロック孔への前記係合部材の入り込み方向の外力に対して前記ガイド部の強度を補うリブと、を備えている。
【0028】
上記構成のショルダアンカ高さ調節装置は、係合部材が入り込むロック孔に対応してガイド部を備えており、ガイド部の斜面に係合部材が載り上がることでスライダのスライドに伴い係合部材はガイド部に案内されてロック孔から抜けでる。
【0029】
ここで、ガイド部にはリブが形成されているため、係合部材からの荷重等がガイド部に作用してもガイド部が撓むことはない。したがって、ガイド部は元の形状を維持でき、係合部材を円滑に案内できる。
【0030】
また、ガイド部を補強するためのリブはガイド部に一体形成されているため、従来のガイド部と支持片のように隙間が形成されることはない。したがって、緩衝部材やスライダ及びガイドレールのうちの緩衝部材が取り付けられる側を成形するうえで厳格な寸法管理が必要なく、その結果、ショルダアンカ高さ調節装置の製造コストを削減できる。
【0031】
請求項4記載のショルダアンカ高さ調節装置は、請求項3記載の本発明において、前記ガイド部に案内されて前記ロック孔から抜け出る際の前記係合部材の移動方向側へ向いた前記リブの端部を、前記ガイドレールに当接させたことを特徴としている。
【0032】
上記構成のショルダアンカ高さ調節装置では、ガイド部上を係合部材が摺動すると、ガイド部と係合部材との間の摩擦がガイド部をロック孔から抜け出させる方向へ引っ張る。しかしながら、係合部材の移動方向(すなわち、上記摩擦がガイド部を引っ張る方向)側のリブの端部がガイドレールに当接していることで、上記摩擦により生じる引っ張り力はガイドレールが受け止める。このため、ガイド部がロック孔から抜け出ることはない。
【0033】
【発明の実施の形態】
図1には、本発明の一実施の形態に係るショルダアンカ高さ調節装置10の構成が分解斜視図によって示されている。
【0034】
<ガイドレール12の構成>
図1に示されるように、ショルダアンカ高さ調節装置10は鉄等により形成されたガイドレール12を備えている。ガイドレール12は長方形状のレール本体14を備えており、レール本体14の長手方向が概ね図示しないセンターピラーの上下方向に沿った状態でセンターピラーの上端部近傍に配置され、その長手方向両端部に形成された取付部16が車両に固定される。レール本体14の幅方向両端部には、レール本体14の幅方向外側で且つレール本体14の厚さ方向一方の側へ向けて斜めに延出されたレール部18がレール本体14の長手方向に沿って連続して形成されている。
【0035】
なお、厳密に言えば、レール本体14はその厚さ方向一方の面から所定距離離間した位置を中心として湾曲しており、これにより、厚さ方向一方の側からの所定値以上の外力により変形できる程度の強度に設定されているが、このように湾曲の曲率は後述するスライダ60のスライド移動に実質的に影響を及ぼさない程度である。
【0036】
また、レール本体14の長手方向一端側で且つ幅方向略中央にはストッパ20が形成されている。ストッパ20はレール本体14の一部をレール本体14の厚さ方向一方の側へ切り起こすことで形成されており、後述するスライダ60の長手方向一方の端部が接触することで長手方向一方の側へのスライダ60のスライドを規制する。
【0037】
ストッパ20に対してレール本体14の長手方向他端側には「規制部」としてのロック孔22がレール本体14の長手方向に沿って所定間隔毎に複数個(本実施の形態では4個)形成されている。各ロック孔22はレール本体14の長手方向に沿って長手とされた長孔とされており、レール本体14の長手方向一端側(すなわち、ストッパ20側)の端部はレール本体14の長手方向他端側へ向けて開口した凹形状で且つ概ねロック孔22の幅寸法を直径寸法とした半円形状とされている。
【0038】
これに対して、ロック孔22の長手方向他端側の端部は、ロック孔22の長手方向に対して略直角の直線状とされている。また、このロック孔22の長手方向他端側の端部には、当接片24が形成されている。図2及び図3に示されるように、当接片24はレール本体14の長手方向他端側の端部がレール本体14の厚さ方向一方の側の面と同じ位置で、レール本体14の長手方向一端側へ向けて漸次レール本体14の厚さ方向他方の側の面側へ変位する傾斜面である。この当接片24が形成された部分の肉厚は、レール本体14の肉厚に概ね等しく、したがって、当接片24が形成された部分では当接片24とは反対側にも斜面が形成され、レール本体14の厚さ方向他方の側の面よりも突出している。
【0039】
さらに、図1及び図2に示されるように、最もレール本体14の長手方向他端側に位置するロック孔22の更にレール本体14の長手方向他端側には組付孔26が形成されている。組付孔26は長手寸法こそロック孔22の長手寸法よりも短いが幅寸法はロック孔22と略同じで、しかも、長手方向一方の端部が略半円形で長手方向他端部が幅方向に沿って直線状とされている点に関してはロック孔22と同じである。但し、上述したようにロック孔22の長手方向他端部には当接片24が形成されていたが、組付孔26の長手方向端部には当接片24が形成されていない。
【0040】
<シート30の構成>
この組付孔26には「緩衝部材」としてのシート30の周壁54が入り込む。シート30は、例えば、ポリプロピレン(PP)等の合成樹脂材料により形成されている。なお、本実施の形態では基本的にシート30にはポリプロピレン(PP)を使用するが、他の合成樹脂材で形成してもよい。但し、ポリプロピレン(PP)を使用することで、エラストマで形成されていた従来のショルダアンカ高さ調節装置のシートよりも材料コストが安価になる。
【0041】
このような合成樹脂材料によって形成されたシート30は「緩衝部材本体」としてのシート本体32を備えている。シート本体32は全体的に略長方形の板状とされており、上述したガイドレール12に組み付けられた状態では、その長手方向が概ねレール本体14の長手方向に沿う。シート本体32には複数の孔部34がシート本体32の長手方向に沿って上述したロック孔22の間隔に対応した所定間隔毎に形成されている。
【0042】
各孔部34もまたロック孔22と同様に長手方向一方の端部が略半円形で長手方向他端部が幅方向に沿って直線状とされている。また、各孔部34の周縁に沿ってシート本体32の厚さ方向一方の面には略馬蹄形状(略U字形状)の周壁36が形成されている。周壁36の外幅寸法はロック孔22の幅寸法よりも極僅かに小さく、また、周壁36の湾曲部分における外周部の曲率半径はロック孔22の略半円形状とされた長手方向一端部の曲率半径よりも極僅かに小さい。したがって、これらの周壁36は上述したロック孔22の内側に入り込むことができる。さらに、各周壁36には係合片38が形成されている。係合片38は周壁36のシート本体32との連結部分とは反対側の端部近傍で且つ周壁36の湾曲部分における外周部から突出形成されている。係合片38とシート本体32との間隔はレール本体14の厚さ寸法よりも極僅かに大きい程度とされており、周壁36の湾曲部分がロック孔22の長手方向一端部(すなわち、半円形状とされた側の端部)に当接する程度まで周壁36がロック孔22の内側に入り込んだ状態では、レール本体14のロック孔22の近傍部分の一部がシート本体32と係合片38との間に挟まれる。
【0043】
また、各周壁36のシート本体32との連結部分とは反対側の端部には、底壁40が形成されている。上述した周壁36の湾曲部分とは反対側の端部に対応した側の底壁40の端部からは「ガイド部」としてのガイド壁42が延出されている。ガイド壁42は上述した周壁36の湾曲部分とは反対側の端部とも連結されていると共に、底壁40との連結部分とは反対側の端部でシート本体32と連結されており、底壁40、周壁36、及びガイド壁42とで有底のピン収用部44を構成する。
【0044】
ガイド壁42の厚さ方向両面はシート本体32の厚さ方向一方の面に対してレール本体14の厚さ方向一方の面に対する当接片24の傾斜と同程度に傾斜しており、上述した周壁36がロック孔22の内側に入り込んだ状態では、ガイド壁42の厚さ方向他方の側の面がシート本体32との連結部分近傍で当接片24に当接して当接片24に支持される。
【0045】
また、ガイド壁42の厚さ方向他方の側の面にはリブ46が形成されている。図4に示されるように、リブ46は、複数(本実施の形態では3つ)の縦リブ48と複数(本実施の形態では2つ)の横リブ50とにより構成されている。縦リブ48は各々が概ねシート本体32の長手方向に沿って長手とされていると共に、シート本体32の幅方向に沿って互いに対向する如く平行に形成され、各々の一端は上述した当接片24の端部に当接している。
【0046】
一方、横リブ50は概ねシート本体32の幅方向に沿って長手とされていると共に、シート本体32の長手方向に沿って互いに対向する如く平行に形成され、更に、各横リブ50は上述した縦リブ48を略直角に横切り、リブ46全体としては略格子状とされている。
【0047】
また、孔部34のうち、最もシート本体32の長手方向他端側(より正確に言えば、シート30がガイドレール12へ組み付けられた状態でレール本体14の長手方向他端側に対応する方向の側)の更に長手方向他端側には孔部52が形成されている。孔部52はシート本体32の長手方向に沿って長手とされていると共に、孔部34側の端部は孔部34とは反対側へ向けて開口した凹形状で且つ孔部52の概ね幅寸法が直径寸法とされた半円形状とされている。
【0048】
この孔部52の周縁に沿ってシート本体32の厚さ一方の面には周壁54が形成されている。周壁54は上述した周壁36とは異なって略筒状とされており、シート本体32の長手方向に沿って長手の孔部34側の端部は幅寸法を直径寸法とする半円形状に湾曲している。周壁54の外側での長手方向寸法、幅寸法、並びに、孔部34側の湾曲の曲率半径は、上述した組付孔26の長手方向寸法、幅寸法、並びに、ロック孔22側の湾曲の曲率半径よりも僅かに小さく、上述した組付孔26の内側へ入り込むことができるようになっている。
【0049】
図2に示されるように、この周壁54のシート本体32との連結部分とは反対側の端部からは係合片38が突出形成されていると共に、「係合部」としての複数の係合爪56が突出形成されており、シート30をガイドレール12に組み付けた状態ではこれらの係合爪56が組付孔26の周縁近傍部分でレール本体14の厚さ方向他方の側の面に係合し、組付孔26を貫通した周壁54の抜け止めとなる構成である。
【0050】
<スライダ60の構成>
また、図1に示されるように、上述したレール本体14には鉄等により形成されたスライダ60が取り付けられる。スライダ60はレール本体14よりも短尺の長方形状に形成された矩形部62を備えており、この矩形部62の幅方向両端部には矩形部62の幅方向内側へ向けて開口した把持溝を有する把持部66が形成されている。双方の把持部66に形成された把持溝の内底の間の間隔は上述した一対のレール部18の間隔よりも僅かに広く、また、各把持溝の開口寸法はレール部18の厚さ寸法よりも僅かに広い。したがって、一方の把持部66に形成された把持溝の内側に一方のレール部18を入り込ませ、他方の把持部66に形成された把持溝の内側に一方のレール部18を入り込ませることで、レール本体14の幅方向並びに厚さ方向に沿ったレール本体14に対するスライダ60の変位が制限され、この状態でスライダ60がレール本体14の長手方向に沿ってレール部18に案内されつつスライドできる構成である。
【0051】
このスライダ60にはシート30と同様の合成樹脂材料により形成されたプレート68が設けられている。プレート68もまた板状とされていると共に、上述した把持部66に対応した側の端部は把持部66の把持溝と同様に湾曲して把持溝の内側に入り込んでいる。
【0052】
また、スライダ60の矩形部62には、その厚さ方向に沿って貫通した透孔が形成されており、筒体70が貫通配置されている。筒体70は内周部に雌ねじが形成されており、図示しないショルダアンカを貫通するボルト等が螺合する。図5乃至図7に示されるように、筒体70の軸方向一端には平板状の基部72が形成されていると共に、矩形部62を介して基部とは反対側の筒体70の外周部にはフランジ部74が延出されており、基部72とフランジ部74とで矩形部62を挟み、これを以って筒体70の仮の抜け止めとし、更に、溶接等によってフランジ部74が矩形部62へ固着され、強固に固定されている。
【0053】
なお、上述した基部72に対応してプレート68には孔部76が形成されており、孔部76に基部72が入り込むことでスライダ60に対するプレート68の変位が制限される。
【0054】
上述した筒体70の側方には矩形部62の厚さ方向一方へ向けて開口した凹形状の段部78が形成されており、この段部78では厚さ方向一方の面が他の部分での厚さ方向一方の面よりも他方の面の側へ変位している。段部78は平面視で略円形とされており、この中央には円形の貫通孔80が形成されている。貫通孔80の内径寸法は上述した周壁36の内幅寸法程度に設定されていると共に、スライダ60がガイドレール12に案内されてスライドした際の貫通孔80の移動軌跡はロック孔22上を通過する。以上の貫通孔80には「係合部材」としてのピン82が貫通状態で取り付けられている。
【0055】
ピン82は、その外径寸法が貫通孔80の内径寸法よりも僅かに小さな円柱状とされた大径部84と、この大径部84の軸方向一端部に大径部84に対して同軸的に一体形成されている「係止部」としての小径部86と、大径部84の軸方向一端部からその半径方向外側へ向けて延出された板状のフランジ部88と、により構成されており、矩形部62の厚さ方向一方の側から大径部84が上述した貫通孔80に入り込んで貫通しているが、フランジ部88により矩形部62の厚さ方向他方の側への抜けは防止されている。ピン82の大径部84の外径寸法は、上述した周壁36の内幅寸法よりも小さく、貫通孔80の貫通した大径部84が底壁40、周壁36、及びガイド壁42とで構成されるピン収用部44の内側へ入り込むことができる。
【0056】
<カバー100の構成>
さらに、図1に示されるように、矩形部62の厚さ方向一方の面の側には、合成樹脂材により形成されたカバー100が設けられている。カバー100は略長方形状の底部102を備えていると共に、底部102の外周部には周壁104が一体形成され、全体的には深さ方向一方の側が開口した箱状とされている。周壁102の開口端(すなわち、底部102とは反対側の端部)からは、周壁104の外側へ向けてフランジ部108が延出されており、底部102の長手方向一方の側に向いたフランジ部108の端部には鉤状の係合鉤106(図5乃至図7参照)が形成されている。カバー100をスライダ60へ組み付けた状態では、この係合鉤106が矩形部62の長手方向一端部の一部を挟み込むように係合してスライダ60に対するカバー100の変位制限の一助となる。
【0057】
一方、底部102の長手方向他方の側に対応したフランジ部108の端部からは更に略半円形状の突出片112が形成されている。図5乃至図7に示されるように、この突出片112にはその厚さ方向に貫通した円形の孔部114が形成されており、その内側には「拡径突起」としてのピン116が圧入される(図7参照)。このピン116は、図5に示されるように、元々は突出片112の厚さ方向一方の面の側での孔部114の端部を閉止するが如く、孔部114に対して同軸的に突出片112から一体的に突出形成されていたものである。このピン116がどのようにして孔部114の内部に圧入されたかについては後に詳しく説明するのでここでは省略する。
【0058】
また、孔部114の周縁に沿って突出片112の厚さ方向他方の側の面からは組付突起118が形成されている。組付突起118には孔部114と内径寸法が略等しい貫通孔120が形成されていると共に、軸方向に沿って長手方向とされて組付突起118の突出片112との連結部分とは反対側の端部で開口した切欠122が貫通孔120の軸芯を介して対向する如く2箇所に形成されている。
【0059】
この組付突起118に対応してスライダ60の矩形部62には組付孔124が形成されている。スライダ60にカバー100を組み付けた状態では組付孔124の内側に上記の組付突起118が貫通配置される。組付孔124の内径寸法は、特に外力を受けていない状態での組付突起118の外径寸法よりも大きく、組付突起118に外力が作用していなければ組付突起118を組付孔124へ遊嵌できる。
【0060】
また、図5乃至図7に示されるように、組付突起118の突出片112との連結部分とは反対側の端部近傍には貫通孔120の内径寸法を短くする厚肉部126が形成されている。
【0061】
一方、周壁104の内側では、底部102に開口部128が形成されている。この開口部128には図示しないボタンが筒体70の外周部に案内されて筒体70の軸方向にスライド可能に貫通配置される。
【0062】
また、カバー100の内側には梃子片130が配置されている。梃子片130は、筒体70を挟むように配置された一対の力点部132(図1参照)と、双方の力点部132に連結された作用点部134と、により構成される。力点部132は上述したボタンとスライダ60の矩形部62との間に位置し、ボタンが矩形部62へ接近する方向へ移動するとボタンにより押圧される。
【0063】
一方、作用点部134は、その一部が上述した段部78の内側に配置されると共に、ピン82の大径部84に嵌合可能な略半円形の切欠136(図1参照)が形成されている。作用点部134の段部78の内側に配置された部分は、段部78の底とピン82のフランジ部88との間に位置する。上述した力点部132がボタンからの押圧力を受けて変位すると、力点部132と作用点部134との連結部分を軸にして梃子片130が旋回し、作用点部134がフランジ部88を矩形部62から離間させる方向へ持ち上げる構成である。
【0064】
また、上述した開口部128の側方には「係止部」としての係止筒138が形成されている。係止筒138はカバー100をスライダ60へ組み付けた状態で貫通孔80及びピン82に対して同軸となるように形成されており、圧縮コイルスプリング140の軸方向一端部から圧縮コイルスプリング140の内側へ入り込んでいる。
【0065】
圧縮コイルスプリング140を円筒として見た場合の内径寸法は、係止筒138の外径寸法よりも僅かに大きく、また、ピン82の小径部86の外径寸法よりも充分に大きく且つフランジ部88の外径寸法よりも充分に小さい。
【0066】
圧縮コイルスプリング140の軸方向他端部は、それ以外の部分よりも小径のリング状に湾曲された「制限部」としての制限リング142とされている。制限リング142は、その内径寸法がピン82の小径部86の外径寸法よりも極僅かに大きい程度に設定されていると共に、圧縮コイルスプリング140の制限リング142以外の部分に対して同軸的に形成されており、ピン82の小径部86が貫通して小径部86が圧縮コイルスプリング140の内側に入り込んでいる。
【0067】
次に、本ショルダアンカ高さ調節装置10の組立工程のうち、スライダ60に対するカバー100の組付工程と、レール本体14に対するシート30の組付工程の説明を通して本ショルダアンカ高さ調節装置10の組立工程における作用並びに効果について説明する。
【0068】
<スライダ60に対するカバー100の組付工程の説明>
スライダ60にカバー100を組み付けるに先駆けて、先ず、図5に示されるように、梃子片130の作用点部134の一部(すなわち、切欠136が形成された部分)を段部78に配置すると共に、作用点部134の切欠136及び貫通孔80にピン82の大径部84を貫通させる。次いで、圧縮コイルスプリング140の軸方向他端部、すなわち、制限リング142をピン82の小径部86に嵌め込む。さらに、図示しないボタン等、カバー100の内側に配置される部材を所定位置に配置する。
【0069】
以上の各部材の配置が終了した状態で係止筒138が圧縮コイルスプリング140の軸方向一端側から入り込むようにカバー100を配置し(詳細は図8参照)、図6に示されるように、ブロック部108を矩形部62の溝部110に入り込ませつつ係合鉤106に矩形部62の長手方向一端部の一部を挟み込ませて係合させる。さらに、このとき、組付突起118を矩形部62の組付孔124に嵌め込む。この状態では、組付突起118の外径寸法が組付孔124の内径寸法よりも充分に小さいため、単に、遊嵌された状態であり、スライダ60に対してカバー100を自由に着脱できる。
【0070】
次いで、この状態で、図7示されるように、底部102に形成されたピン116に孔部114側へ向いた所定の大きさ以上の外力を付与する。この外力を付与することにより、ピン116と底部102との連結部分が破断され、ピン116が底部102から機械的に分離すると共に、この外力によりピン116が孔部114の内側へ圧入される。
【0071】
孔部114を貫通して貫通孔120へ圧入されたピン116が組付突起118の厚肉部126が形成された部分にまで達すると、厚肉部126が形成された部分では貫通孔120の内径寸法が小さくなるため、ピン116が厚肉部126をピン116の半径方向外側へ押圧する。
【0072】
ピン116からの押圧力を受けた組付突起118は、切欠122の幅寸法を広げるように変位し、その結果、組付突起118が拡径する。組付突起118は拡径させられることにより、それまで遊嵌していた組付孔124の内周部に圧接し、組付孔124の内周部と組付突起118の外周部との間の摩擦が増大し、組付孔124からの組付突起118の抜けが防止される。これにより、スライダ60へのカバー100の組み付けが終了する。
【0073】
ところで、従来では、カバー100の底部から熱溶着かしめ用のピンを突出形成して組付孔124にピンを貫通させた状態でレール本体14にピンを熱溶着してかしめていたが、この場合、熱溶着と終了後の冷却に時間を要するため作業効率が悪かった。しかしながら、本ショルダアンカ高さ調節装置10では、上述したように、基本的には組付孔124に組付突起118を貫通させてピン116を押圧するだけで組み付けが終了するため、作業効率を向上させることができる。しかも、組付孔124に組付突起118を貫通させる作業及びピン116を押圧する作業自体は極めて単純な作業であるため自動化が可能である。さらに、従来では熱溶着時に加熱し、更に、その後に冷却するため、カバー100に使用する合成樹脂材料の選択には制約が多く、これが、材料コスト削減の妨げの一因になっていたが、上記のように本ショルダアンカ高さ調節装置10ではカバー100の組み付けに加熱、冷却を要しない。これにより、カバー100に使用する合成樹脂材料の選択には制約が少なくなる(基本的には機械的な強度を満足すればよい)ため、材料コストを削減でき、ショルダアンカ高さ調節装置10を安価にできる。
【0074】
<ガイドレール12に対するシート30の組付工程の説明>
ガイドレール12にシート30を組み付ける際には、先ず、レール本体14の長手方向他端側からロック孔22へ斜めにシート30の周壁36を貫通させてシート本体32と係合片38との間にレール本体14のロック孔22の近傍部分を挟み込ませる。
【0075】
全ての周壁36が対応するロック孔22を貫通してシート本体32と係合片38との間にレール本体14のロック孔22の近傍部分を挟み込ませた後に、組付孔26に周壁54を貫通させる。周壁54が組付孔26を貫通する際には、先ず、周壁54に形成された係合爪56が組付孔26を貫通するが、係合爪56の幅広部分では係合爪56が周壁54の外側に係合爪56が突出するため、組付孔26を貫通させようとすると係合爪56が周壁54の内幅方向内側又は湾曲部分の曲率半径方向内側へ向けて撓み(弾性変形し)つつ組付孔26を貫通する。完全に組付孔26を貫通した係合爪56は自らの弾性力で元の形状に復元する。復元状態にあっては係合爪56の幅広部分が組付孔26の幅方向或いは径方向外側に位置し、レール本体14のシート本体32が接する面とは反対側の面に係合爪56が接する。これにより、組付孔26を介した係合爪56の抜けが防止され、結果、レール本体14からのシート30の脱落が防止される。
【0076】
ところで、従来では、シート本体32から熱溶着かしめ用のピンを突出形成してレール本体14に形成された透孔にピンを貫通させた状態でレール本体14にピンを熱溶着してかしめていたが、この場合、熱溶着と終了後の冷却に時間を要するため作業効率が悪かった。しかしながら、本ショルダアンカ高さ調節装置10では、上述したように、基本的には組付孔26に係合爪56及び周壁54を貫通させるだけで組み付けが終了するため、作業効率を向上させることができる。しかも、組付孔26に係合爪56及び周壁54を貫通させる作業自体は極めて単純な作業であるため自動化が可能である。さらに、従来では熱溶着時に加熱し、更に、その後に冷却するため、シート30に使用する合成樹脂材料の選択には制約が多く、これが、材料コスト削減の妨げの一因になっていたが、上記のように本ショルダアンカ高さ調節装置10ではシート30の組み付けに加熱、冷却を要しない。これにより、シート30に使用する合成樹脂材料の選択には制約が少なくなる(基本的には機械的な強度を満足すればよい)ため、材料コストを削減でき、ショルダアンカ高さ調節装置10を安価にできる。
【0077】
<本実施の形態の作用、効果>
次に、以上の組付工程を含む組立工程を経て組み立てられた本ショルダアンカ高さ調節装置10の作用並びに効果について説明する。
【0078】
スライダ60並びにショルダアンカ等が取り付けられたガイドレール12は、その長手方向一端側が概ね車両の下方を向くように車両のセンターピラーの上端部近傍にボルト等によって固定される。この状態でスライダ60は、把持部66がレール本体14のレール部18に係合していることでレール本体14の幅方向並びに厚さ方向(すなわち、概ね車両の前後方向並びに左右方向)の変位はレール部18により規制され、基本的にレール本体14に沿ってその長手方向、すなわち、概ね車両の上下方向に沿ってスライド可能とされる。
【0079】
ここで、ショルダアンカ高さ調節装置10本体及びガイドレール12は、上述したように基本的に鉄等により形成されているため、これらが直接擦れ合ったり、また、車両の振動等によりこれらが直接衝突すると金属的な擦過音や金属的な衝撃音が発生する。しかしながら、上述したように、スライダ60には合成樹脂材により形成されたプレート68が設けられているため、基本的にショルダアンカ高さ調節装置10本体の金属部分とガイドレール12の金属部分とが直接接触することはない。このため、上述した金属的な擦過音や金属的な衝撃音が発生することはなく、スライダ60をスライドさせた際や車両走行時における静粛性能を向上させることができる。
【0080】
一方、カバー100の内側に配置されているピン82は、圧縮コイルスプリング140により付勢されているため、圧縮コイルスプリング140の付勢力に応じた力でレール本体14上に圧接させられるが、レール本体14上には合成樹脂材料により形成されたシート30が配置されているため、ピン82とレール本体14とが直接接触することはない。このため、スライダ60をスライドさせた際のピン82とレール本体14との間の摩擦により生じる金属的な擦過音を防止でき、この意味でも静粛性能を向上させることができる。
【0081】
また、上記のようにピン82が圧縮コイルスプリング140に付勢されているため、スライダ60の貫通孔80とレール本体14のロック孔22とが対向すると、圧縮コイルスプリング140の付勢力でロック孔22へピン82が入り込む。ロック孔22へ入り込んだピン82は底壁40へ衝突するが、底壁40はシート30の一部であり合成樹脂材料により形成されるため、ピン82が底壁40へ衝突しても金属同士が衝突した際の衝突音が発生することはない。したがって、この意味でも静粛性能を向上させることができる。
【0082】
ロック孔22へ入り込んだピン82は、自重と矩形部62を介してピン82に作用するスライダ60の構成部材の重量、並びに、ショルダアンカ等の重量が作用してガイドレール12の長手方向一端側、すなわち、車両の下方へ移動しようとするが、周壁36の湾曲部分(周壁36の形状を略U字形状とみなした場合の「U」字の底部)にピン82が当接することで周壁36によりピン82の下降が制限される。したがって、スライダ60はピン82の下降制限がなされた箇所に相当する位置で下方へのスライドが制限される。上述したように、ロック孔22はスライダ60の長手方向に沿って複数形成されているため、これらのロック孔22の何れにピン82を入り込ませることで(すなわち、ピン82を入り込ませるロック孔22を適宜に選択することで)、スライダ60の高さ、すなわち、このスライダ60に取り付けられたショルダアンカの位置を調整できる。
【0083】
上記のスライダ60の下方へのスライド制限を解除するには、ロック孔22からピン82を抜き出せばよい。上述したように、ピン82に形成されたフランジ部88と矩形部62の段部78との間には、梃子片130の作用点部134が配置されており、図示しないボタンを介して梃子片130の力点部132を押圧することで、作用点部134がフランジ部88を持ち上げ、圧縮コイルスプリング140の付勢力に抗してピン82を移動させる。これにより、ピン82はロック孔22から抜き出され、スライダ60は下方へスライドできる。
【0084】
ここで、ピン82を付勢する圧縮コイルスプリング140が単なる円筒状のスプリングで、ピン82の小径部86の外径寸法よりも圧縮コイルスプリング140の内径寸法が充分に大きく、圧縮コイルスプリング140が小径部86に対してその半径方向(内外径方向)へ変位可能である場合には、フランジ部88が圧縮コイルスプリング140を押圧して圧縮した際に圧縮コイルスプリング140が半径方向(内外径方向)へ変位して、ピン82の軸方向に対して圧縮コイルスプリング140の軸方向が傾斜してしまうことがある。このような場合には、圧縮する際に圧縮コイルスプリング140の軸方向中間部がカバー100に設けられた係止筒138の先端部に当接して中間部よりも係止筒138側の部分が充分に圧縮されず、結果としてピン82が充分に移動できない。このため、このような状態では、ボタンを押圧してもピン82が完全にロック孔22から抜けきらず、スライダ60を円滑にスライドさせることができない。
【0085】
従来では、圧縮コイルスプリング140に対して圧縮力を均一に作用させることで上記のような不具合を解消していたが、このような場合、圧縮コイルスプリング140を組み付ける際の圧縮コイルスプリング140の位置調整が極めて微妙になるため作業効率が極めて悪く、組付工程の自動化の妨げの一因になっていたうえ、仮に、位置調整を行なったとしても、車両走行時の振動やスライダ60がスライドした際に圧縮コイルスプリング140が変位してしまうことがある。
【0086】
これに対し、本ショルダアンカ高さ調節装置10では、圧縮コイルスプリング140の他端部(すなわち、小径部86側の端部)に内径寸法が小径部86の外径寸法よりも僅かに大きい程度とされた制限リング142が形成されており、実質的に小径部86に対する半径方向(内外径方向)へ圧縮コイルスプリング140の変位が制限される。これにより、圧縮コイルスプリング140はフランジ部88からの押圧力を受ければ、常に、小径部86及び係止筒138の軸方向に沿って圧縮されるため、圧縮コイルスプリング140の軸方向中間部がカバー100に設けられた係止筒138の先端部に当接するようなことはなく、上記の不具合が発生することはない。
【0087】
しかも、制限リング142に小径部86を貫通させるだけでよく、微妙な位置調整が不要であるため作業効率を向上させることができるうえ、制限リング142に小径部86を貫通させる作業は基本的に単純な作業であるため自動化が可能である。
【0088】
一方、ピン82がロック孔22に入り込んだ状態であっても、車両上方へのスライダ60のスライドは車両下方へのスライドほど制限されない。すなわち、ロック孔22に入り込んだピン82の下側には周壁36が位置するため、ピン82の下降は周壁36が制限するが、ピン82の上側にはガイド壁42が存在する。ピン収用部44の内側でのガイド壁42の面は傾斜面とされているため、ピン82が上昇すると、ピン82の先端部はガイド壁42に載り上がる。この状態で更にピン82を上昇させると、ガイド壁42からの押圧半力でピン82は圧縮コイルスプリング140の付勢力に抗してカバー100の底部102側へ移動しながらピン82はガイドレール12の長手方向他端側へ向けて上昇する。このように、ピン82を上昇させる際には圧縮コイルスプリング140に作用する付勢力により多少の抵抗感があるものの、ボタン操作無しでもピン82を上昇させることは可能である。
【0089】
ここで、ピン82の先端部がガイド壁42に載り上がり、更に、この状態でピン82を上昇させると、ガイド壁42には圧縮コイルスプリング140の付勢力がピン82を介して作用し、ガイド壁42をその付勢方向に押圧すると共に、ピン82の先端部とガイド壁42との間の摩擦がガイド壁42をシート本体32側へ引っ張ってガイド壁42を変形させようとする。仮に、上記のような力によりガイド壁42が変形すると、ピン82がガイド壁42の変形部分に引っ掛かり、ガイド壁42によるピン82の円滑な案内ができなくなる等の不具合が生じることになる。
【0090】
このような不具合を解消するために、従来ではロック孔22の内周部から舌片状の支持片を延出して支持片によりガイド壁42を支持し、ガイド壁42の変形を防止していた。しかしながら、ロック孔22が形成されるガイドレール12が金属で形成されており、通常は、プレス成形による「打ち抜き」と「プレス曲げ」により成形されるため、このような支持片を形成する構成とした場合、成形用の型の構成が複雑になるうえ、支持片の寸法精度が悪いとガイド壁42との間に隙間が生じて確実なガイド壁42の支持ができなくなり、その結果、上記の不具合を完全には解消できない。
【0091】
これに対して、本ショルダアンカ高さ調節装置10では、ガイド壁42にリブ46が形成されており、これによりガイド壁42の強度が補われているため、ガイド壁42が変形することはなく、したがって、ガイド壁42によって円滑にピン82を案内することができる。しかも、リブ46はガイド壁42と一体であるため、上述した支持片のようにガイド壁42との間に隙間が生じるようなことはなく、この意味でもガイド壁42の変形を確実に防止できる。さらに、リブ46のうち、縦リブ48の一端はレール本体14に形成された当接片24の端部に当接しているため、ガイド壁42が引きずられそうになったとしても、このときの引っ張り力は縦リブ48を介して当接片24に受け止められる。したがって、これによってもガイド壁42が変位することはない。また、当接片24に縦リブ48を介してガイド壁42の変位を防止することで、ガイド壁42のみならず、周壁36や底壁40の抜けを防止でき、ひいては、ガイドレール12からのシート30の脱落をも防止できる。すなわち、本ショルダアンカ高さ調節装置10では、係合爪56のみならず、縦リブ48によってもシート30の脱落を防止する構造(換言すれば、シート30の一部分で脱落を防止する構造ではなく、シート30の比較的広範囲な部分で脱落を防止する構造)としたため、ガイドレール12に対するシート30の組み付けが強固になる。これを別の観点から見れば、縦リブ48による抜け防止がなされることで係合爪56の強度をそれほど高く設定しなくてもよくなる。これにより、シート30を形成するための合成樹脂材料に比較的強度の低い材料を適用することができ、コストの削減が可能になる。
【0092】
なお、この当接片24であるが、当接片24をあえて形成せずにロック孔22の内周部に縦リブ48を当接させても同様の作用を奏し、同様の効果を得ることができる。
【0093】
ところで、ガイド壁42の強度を向上させるという観点からすればガイド壁42を肉厚を厚くすればそれで足りるため、このような構成にしても構わない。しかしながら、シート30のような樹脂成形品では部分的に厚肉部を形成しようとすると、当該厚肉部分に所謂「ひけ」が生じる。このような「ひけ」が生じると、ひけた部分にピン82が引っ掛かり、ガイド壁42によるピン82の円滑な案内ができなくなる等の不具合が生じることになる。これに対して、本ショルダアンカ高さ調節装置10では、ガイド壁42の強度を補うための構成を、上記のような角棒状の縦リブ48及び横リブ50により構成されるリブ46としたため、成形時における「ひけ」等をガイド壁42に生じさせることはない。したがって、この意味でもガイド壁42によりピン82の円滑に案内できる。
【0094】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明による緩衝部材及びショルダアンカ高さ調節装置は効果的に製造コストを削減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るショルダアンカ高さ調節装置の分解斜視図である。
【図2】ガイドレール並びにシートの断面図である。
【図3】ガイドレール並びにシートの一部を拡大した断面図である。
【図4】リブの構成を示すガイド壁の平面図である。
【図5】スライダ並びにカバーの断面図で、組付孔に組付突起を挿入する前の状態を示す図である。
【図6】スライダ並びにカバーの断面図で、組付孔に組付突起を挿入した状態を示す図である。
【図7】スライダ並びにカバーの断面図で、組付孔に組付突起が拡径された状態を示す図である。
【図8】圧縮コイルスプリングとピンとの関係の詳細を示す拡大断面図である。
【符号の説明】
10 ショルダアンカ高さ調節装置
12 ガイドレール
22 ロック孔
30 シート(緩衝部材)
32 シート本体(緩衝部材本体)
42 ガイド壁(ガイド部)
46 リブ
60 スライダ
56 係合爪(係合部)
82 ピン(係合部材)
Claims (4)
- 車両乗員の身体を拘束するウエビングベルトの長手方向中間部が挿通されたショルダアンカを支持するスライダと、
前記車両に取り付けられ、前記スライダを前記車両の略上下方向に沿って案内するガイドレールと、
前記スライダ及び前記ガイドレールの何れか一方に設けられ、何れか他方に形成されたロック孔に入り込むことで前記スライダのスライドを制限する係合部材と、
有するショルダアンカ高さ調節装置において前記スライダと前記ガイドレールとの間に設けられ、前記スライダが前記ガイドレールに当接した際の衝撃を吸収する緩衝部材であって、
前記ロック孔の内側に設けられると共に、前記スライダのスライド移動方向とは反対側で且つ前記ロック孔から前記係合部材が抜け出る方向へ傾斜した斜面を有し、前記ロック孔に入り込んだ前記係合部材を前記ロック孔の外側へ案内するガイド部と、
前記ガイド部に一体に設けられ、前記スライド移動方向及び前記ロック孔への前記係合部材の入り込み方向の外力に対して前記ガイド部の強度を補うリブと、
を備えることを特徴とする緩衝部材。 - 前記ガイド部に案内されて前記ロック孔から抜け出る際の前記係合部材の移動方向側へ向いた前記リブの端部を、前記何れか一方に当接させたことを特徴とする請求項1記載の緩衝部材。
- 車両乗員の身体を拘束するウエビングベルトの長手方向中間部が挿通されたショルダアンカを支持するスライダと、
前記車両に固定され、前記スライダを前記車両の略上下方向に沿って案内するガイドレールと、
前記ガイドレール及び前記スライダの何れか一方に形成されたロック孔へ入り込み可能に前記ガイドレール及び前記スライダの何れか他方に設けられ、前記ロック孔に入り込むことで前記スライダのスライドを制限する係合部材と、
前記何れか一方の前記何れか他方の側に設けられ、前記何れか他方が当接した際の衝撃を吸収する緩衝部材と、
前記緩衝部材に形成されて前記ロック孔の内側に設けられると共に、前記スライダのスライド移動方向とは反対側で且つ前記ロック孔から前記係合部材が抜け出る方向へ傾斜した斜面を有し、前記ロック孔に入り込んだ前記係合部材を前記ロック孔の外側へ案内するガイド部と、
前記ガイド部に一体に設けられ、前記スライド移動方向及び前記ロック孔への前記係合部材の入り込み方向の外力に対して前記ガイド部の強度を補うリブと、
を備えるショルダアンカ高さ調節装置。 - 前記ガイド部に案内されて前記ロック孔から抜け出る際の前記係合部材の移動方向側へ向いた前記リブの端部を、前記ガイドレールに当接させたことを特徴とする請求項3記載のショルダアンカ高さ調節装置。
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