JP3664337B2 - 電子レンジ用容器入り調理用食品 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電子レンジによる加熱調理によって簡便に喫食できるプラスチック容器入り調理用食品に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、シューマイ、コロッケ、メンチカツ、おにぎり、焼そば、中華まんじゅうなどの冷凍食品やハンペン、サツマアゲ、惣菜などのチルド食品で、プラスチックのトレーに収容され、更に密封性のプラスチック包材の容器(外袋)に収容され、冷凍または冷蔵処理後密封状態で流通に置かれているものがある。
【0003】
そのため、このような冷凍食品やチルド食品の製品は、電子レンジにより調理加熱する場合、外袋ごと電子レンジにかけることができると簡便であるが、破裂する恐れがあり、破裂による驚き、内容物の散乱が起り、好ましくない。破裂を防ぐには内容物を外袋から取り出して電子レンジにかけなければならない。
【0004】
他方、大量のだし汁、タレ等の液状物中に固形物が存在する食品、あるいは長時間経過すると固形物が溶解したり、だし汁、タレ等が固形物に滲みこみ、食感が著しく損なってしまう食品例えば、おしるこ、豚汁、各種味噌汁、焼きそば、カレーライス、牛丼、魚の煮付け、えびチリ、鯖味噌、アサリバター等は食する直前にだし汁、タレ等の液状物を餅、野菜、肉片、豆腐、そば、ごはん、魚の切身、小エビのむき身、鯖、あさり等の固形物にかけた方が食感、食味ともに良好である。
【0005】
従って、こうした調理食品を電子レンジ用に適用するためには、だし汁、タレ等の液状物を固形物と別々に分けて、液状物を耐熱性のプラスチックパウチ内に分納し、熱熔着によって密封し、固形物と合わせて密封性のプラスチック包材の容器(外袋)に収容することが考えられるが、この場合も電子レンジにかける前に、外袋から内容物を取り出し、更にだし汁、タレ等の液状物の入ったプラスチックパウチの封を切って液状物を固形物に注ぐことが必要であり、簡便性に欠けるために、この種の調理食品については、商品化されていないのが実情である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、だし汁、タレ等液状物の入ったプラスチックパウチ等の容器(以下、「内袋」ということもある)の封を切る手間を要せず、又、内袋と固形物を収容したプラスチック容器(外袋)ごと電子レンジにかけても、内袋、外袋ともに破裂の恐れがなく、電子レンジによる加熱だけで手軽に喫食できる電子レンジ用容器入り調理用食品を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は先にプラスチック容器入り冷凍食品またはチルド食品の製品において、電子レンジ加熱時内圧がかかったときに初めて水蒸気等のガス抜きの貫通細孔が生じるように容器の予め剥離剤を塗布したシール面でシールすることにより、プラスチック製密封容器入りの冷凍食品またはチルド食品を容器に入れたまま、すなわち、容器ごと電子レンジにかけて加熱しても、破裂の恐れのない容器入り冷凍食品またはチルド食品の製品を提供できることを見出し、特許出願した(特願平7−193493号)。
【0008】
本発明者が引き続き研究した結果、冷凍食品またはチルド食品が調味される固形物とこれを調味すべき、だし汁、タレ等の液状物(液体調味料)の組合せからなる調理用食品にあっては、該液状物を収容するプラスチックパウチ等の容器(内袋)についても、外袋と同様に電子レンジ加熱時、該容器内に生じた内圧により水蒸気等のガス抜きの貫通細孔が該プラスチック容器のシール面に塗布された剥離剤に沿って生じるように剥離剤が一表面にパターン塗布されている電子レンジ加熱対応包材から構成された容器であれば、本目的が達成し得ることを見出し、本発明をなすに至った。
【0009】
即ち、本発明は電子レンジ加熱時プラスチック容器内に生じた内圧により水蒸気等のガス抜きの貫通細孔が該プラスチック容器のシール面に塗布された剥離剤に沿って生じるように構成された冷凍食品またはチルド食品入り電子レンジ加熱対応プラスチック容器(外袋)において、該冷凍食品またはチルド食品は調味される固形物とこれを調味するためのだし汁、タレ等の液状物の組合せからなる調理用食品であって、だし汁、タレ等の液状物はこれを外袋と同様に電子レンジ加熱時プラスチック容器内に生じた内圧により水蒸気等のガス抜きの貫通細孔が該プラスチック容器のシール面に塗布された剥離剤に沿って生じるように構成された電子レンジ加熱対応プラスチック容器(内袋)内に分納し、熱熔着により密封されて置かれていることを特徴とする電子レンジ用容器入り調理用食品である。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の電子レンジ用容器入り調理用食品においては、だし汁、タレ等の液状物を収容した電子レンジ加熱対応プラスチック容器(内袋)は、加熱によって液状物の注ぎ口(出口)を形成するガス抜きの貫通細孔が調味される固形物の上面に配して置かれていることが好ましい。この場合、内袋は固形物の上面に直接置かれていてもよく、あるいは固形物の上方に間隔を介して吊下がっていてもよい。又、内袋が加熱時内圧によって膨らみ、ガス抜きの貫通細孔が開口するのを助長する目的で、内袋内に空気を封入させたり、または必要に応じて窒素ガス等の不活性ガスで置換させて含気率を高める処置を講じるのがよい。
【0011】
本発明に係る容器入り調理用食品はこれを電子レンジにかけて加熱したとき、先ずだし汁、タレ等の液状物入りの内袋が内圧により膨らみはじめ、やがて(1〜2分後)ガス抜きの貫通細孔が開口してだし汁、タレ等の液状物が固形物上にかかったり、あるいは混ざり合い、一つの食品を形成する。引き続き外袋全体が膨らみ、その貫通細孔からの適度のガス抜きにより適度の耐圧性が維持されながら、3〜5分間蒸煮調理が行われる。
【0012】
このように、本発明は外袋、内袋の包材として電子レンジ加熱対応包材を用いて、電子レンジで加熱するだけで、手軽に家庭で調理するのと同じ食味を味わうことができる。
【0013】
本発明の電子レンジ用容器入り調理用食品の包装形態は図1に例示するように、だし汁、タレ等の液状物をあらかじめ本包材に包み込み、シールした後、トレー、カップ等の入れ物に入れた餅、野菜及び肉片、豆腐、そば、ごはん、魚の切身、小エビのむき身、さば、あさり等の具材(固形物)の上にのせ、全体を別に作った本包材で包み込み、完全にシールし、冷蔵、あるいは冷凍保存する。食する直前に解凍した後、封を切ることなくそのまま電子レンジ(500〜600W)で3〜5分間加熱することにより、だし汁、タレ等の液状物が固形物上にかかったり、あるいは混ざり合って、目的する調理食品ができあがる。
【0014】
本発明の電子レンジ用容器入り調理用食品の、容器(外袋、内袋)のシール面に、後に該食品を食するために容器ごと電子レンジにかけて加熱した場合に、温度が上がって内圧がかったときに初めて水蒸気等のガス抜きの貫通細孔が生じるように、予め剥離剤を塗布しておくのである。剥離剤は、背貼りシール部、先端及び後端開口部のシール部のシール面のいずれにも適宜塗布することができる。
【0015】
電子レンジ加熱対応容器入り調理用食品およびだし汁、タレ等の液状物のプラスチック容器の包材は、熱可塑性樹脂フィルム(シーラント材)であり、例えば、汎用ポリオレフィン及び特殊ポリオレフィンを挙げることができる。具体的には、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、無延伸ポリプロピレン(CPP)、直鎖状低密度ポリエチレン(L−LDPE)、超低密度ポリエチレン(VLDPE)、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン・アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン・メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン・エチルアクリレート共重合体(EEA)、エチレン・メチルメタクリレート共重合体(EMMA)、エチレン・アクリル酸メチル共重合体(EMA)、アイオノマー(IO)などである。これらは、シール面の裏側に他の樹脂層が、必要に応じて内容表示、美感付与などの印刷又は保形性付与の目的で積層されていてもよい。このような積層包材には、例えば、熱可塑性樹脂フィルムの一面に剥離剤がパターン塗布され、そして他の面に接着剤層/インキ層/ポリエチレンテレフタレート層が順次積層されてなるものがある。
【0016】
シーラントフィルムに剥離剤がパターン塗布された包材の代わりに、外層が耐熱性のある熱可塑性樹脂フィルムからなり、内層がシーラントフィルムからなり、そして、中間層には剥離剤層を設けてなる積層プラスチックフィルムであっても好適に使用することができる。この場合、剥離剤層を設けた部分のラミネート強度が弱まると同時にシールバーによりシール面をシールしたとき剥離剤層部分のヒートシール強度が弱まり、その結果、電子レンジ加熱時、食品入り容器内に生じた内圧により水蒸気等のガス抜きの貫通細孔がシール面近辺に位置するシーラントフィルム層からシール面に設けた剥離剤に沿って生じる。
【0017】
外層を構成する耐熱性のある熱可塑性樹脂フィルムとしては、融点が160℃以上のもので、一般に冷凍食品およびチルド食品包装用包材として使用されているものであれば、特に限定されないが、耐熱性、強度物性、透明性、印刷適性、防湿性の点からポリエチレンテレフタレートフィルム、シリカ蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム、アルミナ蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム、二軸延伸ポリプロピレンフィルム、二軸延伸ナイロンフィルム等が好ましく使用することができる。外層の厚さは、9〜50μm程度、好ましくは12〜30μm程度である。
【0018】
内層は、剥離剤を塗布したシール面の近辺に配している部位が容器入り調理用食品を電子レンジにかけて加熱したときに初めて水蒸気等の内圧によってシール面方向に向かって切れる(キレツが生じる)程度の強度であればよく、又、積層される外層の熱可塑性樹脂フィルム層の強度に比して大きくなければよい。内層の厚さは、使用したシーラント材の種類によって一概に規定されないが、通常15〜130μm程度、好ましくは20〜70μm程度である。
【0019】
剥離剤としては、ポリアマイド/シリコン系剥離ワニス「X218PE」(東洋インキ(株)製)、アクリル/ウレタン系「シュリンクEXメジウム」(東洋インキ(株)製)、「リオフレッシュ」(東洋エフ・シー・シー(株)製)炭酸カルシウム入りシェラック樹脂系可食インキを挙げることができる。
【0020】
剥離剤は、原反包材に直接または後掲参考例にみられるように内容表示、美感付与などの印刷インキを塗布した後に適宜印刷などにより、容器入り調理用食品を電子レンジにかけて加熱したときに初めて水蒸気等のガス抜きの貫通細孔が生じるようなパターンで、該原反包材に片面全般にパターン塗布しておく。従って、シールされる部分が該原反包材のどこであっても、シール部の両端に剥離剤が通じる位置とすることができる。
【0021】
更に剥離剤の効果を上げる手段としては、炭酸カルシウム等の無機物を1〜10重量%、好ましくは2〜5重量%添加するとよい。無機物としては、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化チタン、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、珪酸ナトリウム、珪酸マグネシウム、粘土、珪藻土、タルク、カオリン等を挙げることができる。
【0022】
剥離剤を外層を構成する熱可塑性樹脂フィルム層にインキ層を介しまたは介せずに塗布したならば、引き続き、内層を構成するシーラントフィルムを接着剤層を介してまたは熱溶着によって積層することによって積層プラスチックフィルムからなる電子レンジ加熱対応包材となすことができる。積層法はシーラント樹脂の性質に応じて適宜選択され、いわゆる溶融押し出しラミネート方式によって剥離剤塗布面側の外層にシーラント被膜を形成してもよい。
【0023】
本発明に係る電子レンジ加熱対応包材を製作する場合、シール強度において、剥離剤を塗布した部分と塗布しない部分とのシール強度との関係は、塗布しない部分をシール強度1とすると、剥離剤を塗布した部分のシール強度は0.3〜0.7の範囲であれば充分容器内のガス抜き機能を果たすことができる。
【0024】
本発明の電子レンジ加熱対応容器入り冷凍食品またはチルド食品の製品の、自動包装機による製造において、容器を構成すべきプラスチック包材の巻き原反に塗布される剥離材のパターンは、要するに、このような容器入り製品をそのまま電子レンジで加熱して温度が上がって内圧がかかったときに初めて水蒸気等のガス抜きの貫通細孔がシール面に生じるようなパターンであれば、特別の制限はない。
【0025】
このようなパターン直線タイプとそれ以外の異形タイプに大別できる。
【0026】
直線タイプは、例えば、図2に示すように、原反包材の長手方向に平行する3本の(幅が夫々7mm、15mm、25mm)細い帯条のパターンで、剥離剤が塗布されるものである。剥離剤の幅は、3〜30mm、好ましくは6〜20mmである。又、厚さは0.5〜5μm、好ましくは1〜3μmである。
【0027】
異形タイプは、例えば、図3に示すようなものである。このパターンにおいては、左右のパターン(a)及び(b)を半ピッチずらすと、ヒートシールバーの位置がずれても、シール部分において(a)及び(b)の少なくとも一方の塗布部分がシール幅を横断して剥離剤が塗布されるので、位置合せの手数が省ける。
【0028】
以上は、いずれも、パターンを巻き原反の長手方向に塗布しておくもので、図4(a)の巻き原反で包装した時と同じく、図4(b)に示すように、容器の先端および/または後端開口部のシール部分で水蒸気等のガスが抜ける構造である(トップ・ボトムタイプ)。
【0029】
これに対し、包材原反に、例えば、図5(a)のような、原反の長手方向に直角なパターンで剥離剤を塗布しておくと、背シール部分から水蒸気が抜ける図5(b)の構造となる(背シールタイプ)。
【0030】
容器を構成すべきプラスチック包材の原反に塗布される剥離剤のパターンは、要するに、容器入りの冷凍食品またはチルド食品を容器ごと電子レンジにかけたときに個々の食品に応じて食べ頃の温まり方となるような水蒸気等のガス抜きの貫通細孔がシール面に生ずるようなものであるが、このような剥離剤の所与の場合のパターンは、そのサイズを含め後掲実施例を参照して簡単な事前テストをすることにより当業者であれば容易に見出すことができる。
【0031】
なお、本発明の冷凍食品またはチルド食品入り電子レンジ加熱対応積層プラスチック容器のシールについて若干付言する。食品を収容すべく本発明の熱可塑性樹脂フィルム包材を折り合せ、そして剥離剤層またはシーラントフィルム層(3層からなる積層樹脂の場合)が内側になるように張り合せ、張り合せ部分を加熱して熱熔着によりシールする。この場合、折り合せ部分の折り目を強化するなどの目的で、この部分も熱を加えて熔着してもよい。従って、仕上り長方形の容器の場合、シールは3方シール又は4方シールとなる。
【0032】
【実施例】
以下、参考例および実施例により本発明を具体的に説明する。もちろん、本発明はこれに限定されるものではない。
【0033】
参考例1:電子レンジ加熱対応包材(だし汁用包材)の製造
冷凍食品用包材の生産において、二軸延伸ポリプロピレン(OPPフィルム15μm厚、900mm幅)にグラビア印刷機にて、剥離剤〔東洋インキ(株)製 剥離ワニス「X218PE」〕を図6(a)に示すように幅7mmの帯状パターンを所定間隔をおいて巻き原反の横方向に印刷塗布し、その上にドライラミネート機において、ウレタン系接着剤「アドコートAD−545S」(東洋モートン(株)製)にて、L−LDPEフィルム、30μm厚、幅900mm;東セロ化学(株)製、「TUK−HC」)を貼合してだし汁用積層プラスチック包材の巻き原反を作成した。
【0034】
参考例2:電子レンジ加熱対応包材(外袋用包材)の製造
冷凍食品用包材の生産において、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(16μm厚、300mm幅)にグラビア印刷機において、6色の印刷を行ない、次いで剥離剤として東洋インキ(株)製 剥離ワニス「X218PE」を用いて図2の中の幅7mmの帯状パターンを巻き原反の長手方向に印刷塗布し、更にタンデムドライラミネート機の第1ドライラミネート機においてウレタン系接着剤「アドコートAD−900」(東京モートン(株)製)にて、乳白L−LDPEフィルム(40μm厚、300mm幅)を貼合して第2ドライラミネート機において図2のパターンをグラビア版;175線・深度36μにて剥離剤として東洋エフ・シー・シー(株)製シュラック系可食性インキ:「リオフレッシュ」炭酸カルシウム入りを印刷して外袋用積層プラスチック包材の巻き原反を作成した。
【0035】
実施例1:魚の煮込み調理用食品
参考例1で得られただし汁用包材を、だし汁として秋田特産比内鶏スープを使用し、図6(b)の三方背貼りシール:巾80mm×長さ120mm寸法に、鍋にて比内鶏のだし汁200gと砂糖醤油少々・水400gを加え95℃に加熱して、だし汁を60gホットパックした。巾85mm×長さ190mm×深さ25mmのポリプロピレン製トレーを用意して、鯖の切り身160gを入れ、だし汁の入った袋を電子レンジをかける用意として、下面からだし汁が出るように背シール部下面にしてのせた。全体を包む包材として、参考例2で得られた包材を両端30mmを余分に切り、巾240mmにスリットして外袋用とし、巾110mm×長さ245mmの図7、三方背貼りシール袋を作り、上記鯖入りトレーとだし汁の袋を入れ、背貼りシール部が上になるようにしてシールして電子レンジ対応、煮込み調理用食品包材(図8)を得た。
【0036】
松下電器産業(株)製オーブンレンジ(機種:NE−2)600W・強設定にて4分30秒間かけた結果、2分30秒後に「だし汁の入った袋」が加熱されパウチ全体が膨らみ、2分50秒後に巾7mmの剥離剤を塗布した部分の下面からだし汁が抜け、3分15秒後に鯖が加熱され外袋が膨らみ3分35秒後、L−LDPEフィルムのシール面に剥離剤を塗布した巾6.5mm部分の上面中央部より水蒸気が抜け、4分15秒後に煮込が完了した。これを食した結果、鍋の煮込みと同等の味覚であった。
【0037】
実施例2〜6:
本実施例においては、下記の各調理食品の材料を使用した以外は、実施例1と同様の操作を行い、電子レンジ加熱対応調理用食品を製造した。
【0038】
(1) 魚の煮付け
魚の切り身 2切れ 160g
だし汁 水 カップ1/2杯(80g)
「ほんだし」 小さじ1/4杯
みりん 小さじ2〜3杯
砂糖 大さじ1/2杯
しょうが 少々
【0039】
(2) 鯖味噌
鯖の切り身 2切れ 200g
だし汁 味噌 40g
水 カップ1/2杯(80g)
「ほんだし」 小さじ1/4杯
みりん 小さじ2〜3杯
砂糖 大さじ1/2杯
しょうが 少々
【0040】
(3) 焼きそば
一度ゆでた生麺 200g
ソース 水 50g
ソース 50g
【0041】
(4) カレーライス
ごはん 190g
野菜と牛肉 80g
カレーのルウ 水 70g 80g
牛乳 2g
カレー 8g
【0042】
トレーにごはん190gを平らに盛り、その上に牛肉、玉葱、人参、じゃがいもを1cm四方に細かく切り、バターで良く炒めたもの80gをばらまくようにのせる。その上に水と牛乳で溶いたカレーのルウ80gをだし用袋に包み、シールしたものをのせる。
【0043】
全体を外装用袋で包み、シールし、電子レンジにかけた結果、1分30秒で中のカレーがごはん、野菜及び肉を覆い、4分で通常品と同等のものが出来、食感も良好であった。
【0044】
(5) アサリバター(酒蒸し風)
砂抜きしたあさり 200g
塩コショウ 少々
だし汁 料理酒 80g
バター 10g
【0045】
トレーに砂抜きしたあさりを並べ、塩コショウを軽く振りかける。その上に料理酒及びバターを入っただし用袋を置き、全体を外装用袋で包み込み、電子レンジで加熱した。
【0046】
1分で中のだし用袋の料理酒及びバターがあさり全体を覆い、あさりが加熱され、ほぼ4分で通常の方法でつくるアサリバター(酒蒸し風)と同等の物が出来た。
【0047】
実施例7〜11:
本実施例においてトレー状容器の代わりにポリプロピレン/ポリスチレン製のお椀型あるいは底が深い容器を使用し、実施例1に従って次の調理用食品を夫々収容した容器を製造した。
【0048】
(1) ラーメン
一度ゆでた生麺 100g
つゆ 200g
【0049】
(2) 豚汁
野菜及び肉片等の具材 100g
だし汁 水 1・1/2カップ
みそ 大さじ1杯強
「ほんだし」 小さじ1/4杯
【0050】
(3) 味噌汁
具材 豆腐 1/4丁
わかめ 少々
だし汁 みそ 大さじ1杯
水 1カップ
「ほんだし」 小さじ1/4杯
【0051】
(4) おしるこ
焼いた餅 3〜4ヶ 30g
あずき(一度煮、水を切ったもの) 5g
汁 水 80g 100g
砂糖 20g
塩 少々
【0052】
(5) 牛丼
ごはん 200g
牛のバラ肉 70g
玉葱 1/4個
だし汁 水 1/4カップ
砂糖 大さじ1杯
「ほんだし」 小さじ1/4杯
醤油 大さじ1杯
【0053】
本品を電子レンジ(600w)にかけた結果、1分後にだし用袋の背貼り部分のシール(剥離層)が破れ、中のだし汁が流出し、具材を覆う。
【0054】
具材により一旦、温度が下がるが、加熱を続けることにより2分30秒経過後にだし汁が105℃前後に上昇し、蒸気圧が高くなるにつれて、外の袋が大きくふくれ、加圧状態になるが破裂せずに、背貼り部の剥離層の部分がはがれる。中の水蒸気が少しずつ外に放出され加圧状態を保ちながら固形分が加熱され、4分間で完全に食べられる状態になる。
【0055】
温度が下がり、膨らみがなくなったら、外装袋を取り出した。そのサイドをはさみで切り、中の容器を出し、だし汁が入っていた袋を取り除き、食した結果、いずれも市販品あるいは家庭で作るこれらの料理と同等の味覚であった。
【0056】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、容器ごと電子レンジで加熱するだけで手軽に喫食できる、電子レンジ用容器入り調理用食品を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る電子レンジ用容器入り調理用食品の包装形態と配置を示す図面並びに外装用袋から水蒸気が抜ける状態を例示する概念図。
【図2】 剥離剤の塗布パターンの例を示す。
【図3】 剥離剤の塗布パターンの例を示す。
【図4】 剥離剤の塗布パターンと容器におけるガス抜きの位置の例を示す図面。
【図5】 剥離剤の塗布パターンと容器におけるガス抜きの位置の例を示す図面。
【図6】 剥離剤の塗布パターンと容器におけるガス抜きの位置の例を示す図面(実施例1)。
【図7】 本発明に係る電子レンジ用容器入り調理用食品の包装形態を例示する図面(実施例1)。
【図8】 本発明に係る電子レンジ用容器入り調理用食品の外装用容器から水蒸気が抜ける状態を示す概念図(実施例1)。

Claims (2)

  1. 電子レンジ加熱時プラスチック容器内に生じた内圧により水蒸気等のガス抜きの貫通細孔が該プラスチック容器のシール面に塗布された剥離剤に沿って生じるように構成された冷凍食品またはチルド食品入り電子レンジ加熱対応プラスチック容器(外袋)において、該冷凍食品またはチルド食品は調味される固形物とこれを調味するためのだし汁、タレ等の液状物の組合せからなる調理用食品であって、だし汁、タレ等の液状物はこれを外袋と同様に電子レンジ加熱時プラスチック容器内に生じた内圧により水蒸気等のガス抜きの貫通細孔が該プラスチック容器のシール面に塗布された剥離剤に沿って生じるように構成された電子レンジ加熱対応プラスチック容器(内袋)内に分納し、熱熔着により密封されて置かれていることを特徴とする電子レンジ用容器入り調理用食品
  2. だし汁、タレ等の液状物を収容している電子レンジ加熱対応プラスチック容器(内袋)は、加熱によって液状物の注ぎ口(出口)を形成するガス抜きの貫通細孔が調味される固形物の上面に配するように置かれている請求項1記載の電子レンジ用容器入り調理用食品
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