JP3608632B2 - 電子レンジ加熱対応包材 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子レンジで加熱し、温度が上がって内圧がかかったときに初めて水蒸気等のガス抜きの貫通細孔が生じるようにシール面に剥離剤が塗布されているプラスチック容器入りの冷凍食品およびチルド食品の製品、ならびにそのような食品入り容器を作成できるように剥離剤がパターン塗布されている自動包装機用プラスチック包材の巻き原反に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、シューマイ、コロッケ、メンチカチ、おにぎり、焼そば、中華まんじゅうなどの冷凍食品やハンペン、サツマアゲ、惣菜などのチルド食品で、プラスチックのトレーに収容され、更に密封性のプラスチック包材の容器(外袋)に収容され、冷凍または冷蔵処理後密封状態で流通に置かれているものがある。
【0003】
そのため、このような冷凍食品やチルド食品の製品は、電子レンジにより調理加熱する場合、外袋ごと電子レンジにかけることができると簡便であるが、破裂する恐れがあり、破裂による驚き、内容物の散乱が起り、好ましくない。破裂を防ぐには内容物を外袋から取り出して電子レンジにかけなければならない。しかし、これはシューマイ、肉まん、餡まん等蒸すことにより食感をよくする食品には好ましい方法ではない。PL法も施行され、消費者がどのような加熱方法をとっても目的の加熱調理が可能なように容器を設計することが必要である。
【0004】
外袋ごと電子レンジにかけたときの破裂を予防する方法としては、例えば、外袋(容器)のシール部に外袋の内外を貫通する細い水蒸気等のガス抜き用の貫通孔を設けておくことが考えられるが、この孔を介して異物が袋内に入り込み不衛生であり、加えてチルド食品の場合は微生物汚染による腐敗により長期保存に耐えられないことにもなりかねないので、このような手段は採用し難い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前項記載の従来技術の背景下に、本発明の目的は、プラスチック製密封容器入りの冷凍食品またはチルド食品を容器に入れたまま、すなわち、容器ごと電子レンジにかけて加熱しても、破裂の恐れのない容器入り冷凍食品またはチルド食品の製品を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、前項記載の目的を達成すべく鋭意研究の結果、プラスチック容器入り冷凍食品またはチルド食品の製品において、内圧がかかったときに初めて水蒸気等のガス抜きの貫通細孔が生じるように容器の予め剥離剤を塗布したシール面でシールすることで問題の解決されることを見出し、このような知見に基いて本発明を完成した。
【0007】
すなわち、本発明は、電子レンジ加熱時プラスチック容器内に生じた内圧により水蒸気等のガス抜きの貫通細孔が該プラスチック容器のシール面に塗布された剥離剤に沿って生じることを特徴とする冷凍食品またはチルド食品入り電子レンジ加熱対応プラスチック容器、および、このような容器入り製品を自動包装機を使用して作成する場合の包材、すなわち、自動包装機により冷凍食品またはチルド食品を自動包装して該食品を収納するプラスチック容器を作成するための自動包装機用プラスチック包材の巻き原反であって、電子レンジ加熱時、食品入り該容器内に生じた内圧により水蒸気等のガス抜きの貫通細孔が該プラスチック容器のシール面に塗布された剥離剤に沿って生じるように剥離剤が一表面にパターン塗布されている熱可塑性樹脂フィルム包材に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0009】
プラスチック容器入りの冷凍食品やチルド食品の製品は、例えば、自動包装機を使用し、次のようにして作成されている。すなわち、包装して冷凍または冷蔵処理に付すべき成形食品(例えば、シューマイ)をトレーに収容し、このトレーを自動包装ライン上を順次一定方向に移動させる。同時に、プラスチック容器(外袋)を形成すべきプラスチック包材の巻きをトレーの移動方向にトレーの上方を覆うように解いて行き、移動方向の左右両辺をトレーを上から包み込んで合わせる。これをさらに自動包装ライン上を移動させ、先ず、合わせた部分を熱板の間を通過させて熱熔着による背貼り(シール)を行ない、次いでヒートシールバーにより移動方向先端の開口部のシールを行ない、更に移動させて移動方向後端の開口部のシールを行ない(これは、後続の単位包装の移動方向先端部の開口部のシールでもある)、最後に開口部のシール部分で包材の長手方向を横断カットしてトレーを1個ずつ収容した容器(外袋)入りの冷凍食品またはチルド食品の中間製品を得る。この中間製品は冷凍処理またはチルド処理を行なって容器(外袋)入り冷凍食品またはチルド食品の製品として流通に置かれる。
【0010】
本発明によれば、このようにして製造されるプラスチック容器入り冷凍食品またはチルド食品の、容器(外袋)のシール面に、後に該食品を食するために容器ごと電子レンジにかけて加熱した場合に、温度が上がって内圧がかったときに初めて水蒸気等のガス抜きの貫通細孔が生じるように、予め剥離剤を塗布しておくのである。剥離剤は、先に述べたシール面、すなわち、背貼りシール部、先端及び後端開口部のシール部のシール面のいずれにも適宜塗布することができる。
【0011】
本発明の電子レンジ加熱対応容器入り冷凍食品またはチルド食品のプラスチック容器の包材は、上に説明した製造法から明らかなように、熱可塑性樹脂フィルム(シーラント材)であり、例えば、汎用ポリオレフィン及び特殊ポリオレフィンを挙げることができる。具体的には、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、無延伸ポリプロピレン(CPP)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、超低密度ポリエチレン(VLDPE)、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン・アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン・メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン・エチルアクリレート共重合体(EEA)、エチレン・メチルメタクリレート共重合体(EMMA)、エチレン・アクリル酸メチル共重合体(EMA)、アイオノマー(IO)などである。これらは、後掲実施例にみられるように、シール面の裏側に他の樹脂層が、内容表示、美感付与などの印刷又は保形性付与の目的で積層されていてもよいことは言うまでもない。このような積層包材には、例えば、熱可塑性樹脂フィルムの一面に剥離剤がパターン塗布され、そして他の面に接着剤層/インキ層/ポリエチレンテレフタレート層が順次積層されてなるものがある。
【0012】
剥離剤としては、パートコート剤「PPシール」(東洋インキ(株)製)などのエチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)、「リオフレッシュ」(東洋エフ・シー・シー(株)製)などのシェラック樹脂系可食インキ、「デュアレックスSXメジウム」(東洋インキ(株)製)などのポリアミドNC系樹脂インキを挙げることができる。
【0013】
剥離剤は、原反包材に適宜印刷などにより、容器入り冷凍食品またはチルド食品を電子レンジにかけて加熱したときに初めて水蒸気等のガス抜きの貫通細孔が生じるようなパターンで、該原反包材の片面全般にパターン塗布しておく。従って、シールされる部分が該原反包材のどこであっても、シール部の両端に剥離剤が通じる位置とすることができる。
【0014】
因みに、「PPシール」の場合、シール強度が約300g/15mm幅(すなわち、200〜500g/15mm幅)となるように塗布することにより、融点85℃前後からシール可能で、かつ電子レンジにかけて温度が上昇して圧力がかかった状態で初めて貫通細孔が開口する。先に説明したように、EVAは本発明による包材でもあるが、後掲実施例に示すように、これより融点の高い材質の包材と組合せ、剥離剤としても使用できる。また、「リオフレッシュ」や「デュアレックスSXメジウム」は、シール強度は、1〜30g/15mm幅と弱い。
【0015】
更に剥離剤の効果を上げる手段としては、炭酸カルシウム等の無機物を1〜10重量%、好ましくは2〜5重量%添加すると良い。無機物としては、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化チタン、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、珪酸ナトリウム、珪酸マグネシウム、粘土、珪藻土、タルク、カオリン等を挙げることができる。
【0016】
先に説明した本発明の電子レンジ加熱対応容器入り冷凍食品またはチルド食品の製品の、自動包装機による製造において、容器を構成すべきプラスチック包材の巻き原反に塗布される剥離剤のパターンは、要するに、このような容器入り製品をそのまま電子レンジで加熱して温度が上がって内圧がかかったときに初めて水蒸気等のガス抜きの貫通細孔がシール面に生じるようなパターンであれば、特別の制限はない。
【0017】
このようなパターンは直線タイプとそれ以外の異形タイプに大別できる。
【0018】
直線タイプは、例えば、原反包材の長手方向に1本の太い線条のパターンで(図4の(a))、また平行する数本の細い線条のパターンで(図1)、剥離剤が塗布されるものである。そして、例えば、「PPシール」については、1本の太い、例えば幅20mmの、線条のパターンで塗布する場合、ヒートシールバーのシール幅(長方形のシール部分の、包材の長手方向の長さ)と同じか広い方が好ましい。狭いと45°の角度よりも鈍角で開かないと開きにくくなる。逆に、内容物と接触する可能性があるため、あまり広いのも好ましくない。細かなバーコードタイプ(図1)については、シール強度が1〜30g/15mm幅と、微弱なシール強度を利用して行なう。線条の太さは、例えば、1〜3mmとし、数本の線条を間隔も同様に1〜3mmとして印刷塗布する。
【0019】
異形タイプは、例えば、図2、図3及び図5に示すようなものである。図3のパターンにおいては、左右のパターン(a)及び(b)を半ピッチずらすと、ヒートシールバーの位置がずれても、シール部分において(a)及び(b)の少なくとも一方の塗布部分がシール幅を横断して剥離剤が塗布されるので、位置合せの手数が省ける。なお、図3において、長さlをシール幅の2倍以上とする。図2のパターンは、S字を連ねたパターンで、貫通細孔に屈曲部を設けることによって加熱時の水蒸気等のガスの抜けを困難にするものである。水蒸気等のガスの抜けの困難なパターンは、電子レンジにかけたときに、単に加熱するのではなく、若干の蒸し処理も行なうのが望まれるシューマイ、中華饅頭などの冷凍食品に好ましい。このパターンはシールバーの幅をピッチの流れに対して1/2 以下となるようにするとともに、2列に配列することにより、図3のパターンの場合と同様に位置合せの手数が省ける。さらに、図5のパターンも挙げることができる。このパターンも、水蒸気等のガスの抜けが困難になる。図2及び図5のタターンによれば、ジグザグなパターンのために水蒸気等のガスの抜けが困難で高温高圧を持続できるので、先に述べたように、蒸し処理の必要な製品に好ましい。
【0020】
以上は、いずれも、パターンを巻き原反の長手方向に塗布しておくもので、図6(a)の巻き原反で包装した時と同じく、図6(b)に示すように、容器の先端および/または後端開口部のシール部分で水蒸気等のガスが抜ける構造である(トップ・ボトムタイプ)。
【0021】
これに対し、包材原反に、例えば、図7(a)のような、原反の長手方向に直角なパターンで剥離剤を塗布しておくと、背シール部分から水蒸気が抜ける図7(b)の構造となる(背シールタイプ)。
【0022】
容器を構成すべきプラスチック包材の原反に塗布される剥離剤のパターンは、要するに、容器入りの冷凍食品またはチルド食品を容器ごと電子レンジにかけたときに個々の食品に応じて食べ頃の温まり方となるような水蒸気等のガス抜きの貫通細孔がシール面に生ずるようなものであるが、このような剥離剤の所与の場合のパターンは、そのサイズを含めて後掲実施例を参照して簡単な事前テストをすることにより当業者であれば容易に見出することができる。
【0023】
また、剥離剤を着色しておくと、管理がし易くなることは言うまでもない。
【0024】
なお、また、本発明において、水蒸気等のガス抜きという場合のガスには水蒸気の他に容器入り食品の製造時に容器内に残留した空気や、容器内食品から生ずる揮発成分がある。
【0025】
さて、以上の説明において容器は、自動包装機により、包材としてシーラント材の熱可塑性樹脂フィルムを使用して、冷凍食品またはチルド食品の袋状容器入り製品を作成する場合を想定してのものであり、従って容器は熱可塑性樹脂のフィルムを材質とするものである。
【0026】
しかしながら、例えば、図8に示すような、シーラント材の成形品容器の本体に冷凍食品またはチルド食品を収容し、これにシーラント材のフィルムの蓋をし、熱シールして作成された容器入り製品の場合も、容器ごと電子レンジ加熱したい場合、そのようにすると破裂の恐れのあることは、先に説明したような自動包装機による容器入り製品と同じであり、そして破裂の恐れは、同様に、シール面に内圧がかかったときに初めて水蒸気等のガス抜きの貫通細孔が生じるように剥離剤を塗布しておいてシールすることで回避できる。従って、本発明の容器には、このような成形品の容器も含まれる。
【0027】
さらに、いわゆるシーラント材のスタンディングパウチに冷凍食品またはチルド食品を収容し、開口部を熱シールして作成された容器の場合も同様の問題があり、同様に解決されるので、本発明の容器入り製品に言う容器にはスタンディングパウチを使用した容器も含まれることはもちろんである。
【0028】
なお、本発明の冷凍食品またはチルド食品入り電子レンジ加熱対応プラスチック容器のシールについて若干付言する。食品を収納すべく熱可塑性樹脂フィルムの単層包材またはこれに他の樹脂層などを積層した積層包材を折り合せ、そして剥離剤が内側になるように張り合せ、張り合せ部分を加熱して熱熔着によりシールする。この場合、折り合せ部分の折り目を強化するなどの目的で、この部分も熱を加えて熔着してもよい。従って、仕上り長方形の容器の場合、シールは3方シール又は4方シールとなる。上のような包材を剥離剤が内側になるように容器本体の周縁で張り合せた後、周縁を熱熔着によりシールして得られる冷凍食品またはチルド食品入り電子レンジ加熱対応プラスチック容器の例の概念図は、図8に示すようなものである。
【0029】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に説明する。
【0030】
実施例1
業務用冷凍食品用包材の無延伸ポリプロピレンフィルム(CPPフィルム、50μ厚)の巻き原反(幅300mm)を用意した。
【0031】
この表面にグラビア印刷機で2色の印刷を行ない、そして同じグラビア印刷機で裏面に剥離剤としてシェラック樹脂系可食インキ「リオフレッシュ」(東洋エフ・シー・シー(株)製)に青色を付けたものを図3のパターンで巻き原反の長手方向に印刷塗布して電子レンジ加熱対応自動包装機用プラスチック包材の巻き原反を作成した。この包材において、CPPフィルムがシーラント材である。
【0032】
実施例2
ポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム、12μ厚)の巻き原反(幅300mm)にグラビア印刷機で6色の印刷を行ない、次いでタンデムドライラミネート機の第1ドライラミネート機においてウレタン系接着剤「アドコートAD−545S」(東洋モートン(株)製)により乳白直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(乳白L−LDPEフィルム、30μ厚、300mm幅)を貼合し、第2ドライラミネート機においてその上に剥離剤としてとして「リオフレッシュ」に青色を付け、更に「リオフレッシュ」のシェラック樹脂に対して炭酸カルシウムを3重量%添加したものを図1のパターンで巻き原反の長手方向にグラビア版で印刷塗布して電子レンジ加熱対応自動包装機用プラスチック包材の巻き原反を作成した。この包材において、乳白L−LDPEフィルムがシーラント材である。
【0033】
実施例2A
実施例2において、図1のパターンを図3のパターンに代えた以外は全く同様にして電子レンジ加熱対応自動包装機用プラスチック包材の巻き原反を作成した。
【0034】
実施例3
グラビア印刷機で二軸延伸ナイロンフィルム(ONyフィルム、15μ厚)の巻き原反(300mm幅)に6色の印刷を行ない、次いで、タンデムドライラミネート機の第1ドライラミネート機においてウレタン系接着剤「アドコートAD−900」(東洋モートン(株)製)により乳白L−LDPEフィルム(30μ厚、300mm幅)貼合し、第2ドライラミネート機においてその上に剥離剤として未処理ポリオレフィンフィルム用のポリアミドNC系樹脂インキ「デュアレックスSXメジウム」(東洋インキ製造(株)製)を図2のパターンで巻き原反の長手方向にグラビア版で印刷塗布して電子レンジ加熱対応自動包装機用プラスチック包材の巻き原反を作成した。この包材において、乳白L−LDPEフィルムがシーラント材である。
【0035】
実施例4
実施例2で作成した自動包装機用プラスチック包材の巻き原反を用い、高速全自動ピロー包装機(大森機械工業(株)製)を使用してシール温度160℃、ラインスピード120ショット/分、シール幅10mmで「エビシューマイ15個入り、225g、袋サイズ135×240mmのトレー入り」の包装を行ない、次いで冷凍処理に付してエビシューマイの冷凍食品を得た。
【0036】
得られた冷凍食品「エビシューマイ」のパックをそのまま、「電子レンジRO−7700型」(990W、三菱電機(株)製)に強設定で4分30秒間かけた結果、3分後に包装(容器)全体が膨らみ、4分後にシール部のガス抜き貫通細孔が開口して圧力がかかった状態で水蒸気が抜け始め、4分30秒後には食べ頃の状態となった。
【0037】
実施例5
(a)実施例4において、エビシューマイをシューマイに代えた以外は全く同様にしてシューマイの冷凍食品を得た。
【0038】
得られたシューマイの冷凍食品のパックをそのまま、実施例4におけると同様にして、ただし強設定で5分30秒間電子レンジにかけた結果、3分後に包装(容器)全体が膨らみ、4分45秒後にシール部のガス抜き貫通細孔が開口して圧力がかかった状態で水蒸気が抜け始め、5分30秒後には食べ頃の状態となった。
【0039】
(b)因みに、実施例2において、図1のパターンで剥離剤の線条の幅を1.3mmから0.7mmに狭めた以外は全く同様にして得られた自動包装機用プラスチック包材の巻き原反を使用し、(a)におけると全く同様にしてシューマイの冷凍食品を得、得られた冷凍食品のパックをそのまま、(a)におけると全く同様にして電子レンジにかけた結果、3分後に包装(容器)全体が膨らんだが、剥離剤の線条の幅が狭いために貫通細孔が開口せず、5分5秒後に包装が破裂してしまった。
【0040】
実施例6
実施例2において、図1のパターンの幅1.3mmの剥離剤の線条7本を幅2mmに太くし、かつ本数を8本に増やした以外は全く同様にして電子レンジ加熱対応自動包装機用プラスチック包材の巻き原反を作成した。
【0041】
この巻き原反を用い、高速全自動ピロー包装機(大森機械工業(株)製)を使用してシール温度160℃、ラインスピード120ショット/分、シール幅10mmで「コロッケ8個入り、200g、袋サイズ135×240mmのトレー入り」の包装を行ない、次いで冷凍処理に付してコロッケの容器入り冷凍食品を得た。
【0042】
得られた冷凍食品「コロッケ」のパックをそのまま、「電子レンジRO−7700型」(990W、三菱電機(株)製)に強設定でかけた結果、3分30秒後に包装(容器)全体が膨らみ始め、4分後に全体が膨らみ、4分15秒後にシール部のガス抜き貫通孔が開口して圧力がかかった状態で水蒸気が比較的簡単に抜け始め、水蒸気が盛んに抜けながら4分45秒後にはコロッケは衣がべたつくことなく、サクサクした感触を損なわれることなく温った。
【0043】
実施例7
ポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム、12μ厚)の巻き原反にグラビア印刷機で6色の印刷を行ない、次いで、タンデムドライラミネート機の第1ドライラミネート機においてウレタン系接着剤「アドコートAD−545S」(東洋モートン(株)製)により乳白直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(乳白L−LDPEフィルム、30μ厚、m.p.110℃)を貼合し、第2ドライラミネート機においてその上に剥離剤としてエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)のパートコート剤「PPシール」(東洋インキ(株)製)を図4のパターンで巻き原反の長手方向にグラビア版(175線、深度36μ)印刷して電子レンジ加熱対応自動包装機用プラスチック包材の巻き原反を作成した。このものの「PPシール」を塗布した部分のシール強度は300g/15mm幅で、非塗布部分のシール強度は1kg/15mm幅以上であった。
【0044】
ヒートシール機により150℃、1kg/cm2 /1秒にて135×240mmの背シールタイプの袋を作成し、市販されている冷凍食品「エビシューマイ、15個入り、225g」をリパックし、「電子レンジRO−7700型」(990W、三菱電機(株)製)に強設定でかけた結果、3分後に包装全体が膨らみ、「PPシール」の樹脂がEVA(m.p.85℃)で、融点がシーラント材の乳白L−LDPEフィルムの融点より低いので4分25秒後にシールコート部の強度が弱まり、ガス抜きの貫通細孔が開口して圧力がかかった状態で水蒸気が抜け、5分後に食べ頃の状態の温まり様であった。
【0045】
【発明の効果】
本発明によれば、容器入り冷凍食品またはチルド食品であって、流通においては密封状態が保持され、これを食するために容器ごと電子レンジにかけたときに適度のガス抜きにより適度の耐圧性が維持され、従って、当該食品に応じて適度な温め方をすることのできる、すなわち、適度な水分調整機能および調理加熱機能を有するものを容易に作成することができるところとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】剥離剤の塗布パターンの例を示す(実施例2および4〜6)。
【図2】剥離剤の塗布パターンの例を示す(実施例3)。
【図3】剥離剤の塗布パターンの例を示す(実施例1および2A)。
【図4】剥離剤の塗布パターンとそれによって生ずる、容器のガス抜きの位置の例を示す(実施例7)。
【図5】剥離剤の塗布パターンの例を示す。
【図6】剥離剤の塗布パターンと容器におけるガス抜きの位置の例を示す(トップボトムタイプ)。
【図7】剥離剤の塗布パターンと容器におけるガス抜きの位置の例を示す(背シールタイプ)。
【図8】冷凍食品またはチルド食品入り電子レンジ加熱対応容器の例を示す。
Claims (5)
- 自動包装機により冷凍食品またはチルド食品を自動包装して該食品を収納するプラスチック容器を作製するための自動包装機用プラスチック包材の巻き原反であって、電子レンジ加熱により、食品入り該容器内に生じた内圧により水蒸気等のガス抜きの貫通細孔が該プラスチック容器のシール面に塗布された剥離剤に沿って生じるように剥離剤が一表面にパターン塗布されている熱可塑性樹脂フィルムで、他の表面に接着層/インキ層/ポリエチレンテレフタレート層が順次積層されてなり、剥離剤のシール強度が200〜500g/15mm幅である電子レンジ加熱対応積層包材。
- 剥離剤の塗布パターンがガス抜き貫通細孔を形成するための平行する複数の線状であることを特徴とする請求項1に記載の電子レンジ加熱対応積層包材。
- 剥離剤の塗布パターンがガス抜き貫通細孔を形成するためのS字を縦に連続する形状の複数列であり、隣接する列が互いに半ピッチずれて設置されていることを特徴とする請求項1に記載の電子レンジ加熱対応積層包材。
- 剥離剤の塗布パターンがガス抜き貫通細孔を形成するための連続するジグザグパターンであることを特徴とする請求項1に記載の電子レンジ加熱対応積層包材。
- 剥離剤の塗布パターンがガス抜き貫通細孔を形成するための、該貫通細孔方向に対して傾斜角度を有する非連続形状の複数列であり、隣接する列が互いに半ピッチずれて設置されていることを特徴とする請求項1に記載の電子レンジ加熱対応積層包材。
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