JP3663757B2 - 描画処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、描画処理装置に関し、特にページ記述言語を入力として描画処理を行う描画処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、ページプリンタで文書を印刷する場合には、Interpress(米国ゼロクッス社の登録商標)やPostScript(米国アドビ・システムズ社の商標)などのPDL(ページ記述言語)を入力としてページプリンタに印刷イメージを指示している。
【0003】
このようなPDLを入力として印刷を実行する際には、PDL形式のデータからラスタ出力デバイスに適した形式のデータに変換するイメージング処理を行う必要がある。ところが、一般にイメージング処理にかかる時間は非常に長く、このことは特に高速のページプリンタに出力するシステムなどで問題となっている。
【0004】
例えば、カラーの高速プリンタは毎分40枚以上の出力能力があるものが発表されているにもかかわらず、イメージング処理にかかる時間は、10数秒から数分かかるものがある。このため高価な高速プリンタの能力を十分に生かせなかった。したがって、イメージング処理を高速に行うために、並列処理を行う必要がある。
【0005】
例えば、特開平1−318174号公報では、描画領域を走査線単位にまで分割し、インタリーブして複数の描画処理装置に割り当てておき、分割された描画領域を複数の描画処理装置に送って処理を行っている。
【0006】
また、特開平7−152357号公報では、描画要素を副走査方向のバンド領域ごとに分割して保持し、そのバンド領域ごとに並列処理を行っている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記で説明した前者の従来技術では、描画要素の入力毎に順に分割して分配するため、最後に出現する描画要素が描画領域上のどこに影響を与えるかわからず、描画の最初から最後まで描画領域全体に対応するバッファを用意しておく必要があり、装置規模が大きくなるという問題があった。
【0008】
また、後者の従来技術では、バンド幅が大きいと並列度があげられない上、描画領域上の負荷の偏りの影響を受けてしまい、負荷の重いバンド領域に対しての処理がボトルネックとなってしまうという問題があった。
【0009】
さらに、分割を細かくすると描画要素をバンド領域毎に分割する処理量が大きくなり、大きなオーバヘッドになる上、分割後のデータ量が非常に大きくなりメモリ量が増大するという問題があった。
【0010】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、負荷のばらつきによる並列描画処理の性能低下の抑制(高速並列描画処理の実現)と、並列描画処理を行う上でのメモリ容量の削減を行う描画処理装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明では上記課題を解決するために、ページ記述言語を入力として描画処理を行う描画処理装置において、前記ページ記述言語から変換されたオブジェクト単位のデータである描画オブジェクトを描画領域の少なくとも一方向から順番にとりだせるように格納する描画オブジェクト格納手段と、前記描画オブジェクトを前記描画オブジェクト格納手段から読み出して、内部表現規約である描画コードに展開する描画オブジェクト展開手段と、前記描画コードの並列描画処理を走査線単位で行う複数の描画処理手段と、複数の前記描画処理手段から共通にアクセス可能な共有メモリ構造をとり、前記描画コードを描画領域の少なくとも一方向から順番にとりだせるように格納するメモリ領域が確保された描画コード格納手段と、前記描画処理手段の進行状況として、描画処理位置を管理し、最も遅い描画位置の変化に対応して不要な描画コードを削除して、前記描画コードの格納に必要となる前記描画コード格納手段の前記メモリ領域を開放しながら、前記描画コードの展開範囲の指示及び制御を行う進行管理手段と、を有することを特徴とする描画処理装置が提供される。
【0012】
ここで、描画オブジェクト格納手段は、ページ記述言語から変換されたオブジェクト単位のデータである描画オブジェクトを描画領域の少なくとも一方向から順番にとりだせるように格納する。描画オブジェクト展開手段は、描画オブジェクトを描画オブジェクト格納手段から読み出して、内部表現規約である描画コードに展開する。描画処理手段は、描画コードの並列描画処理を走査線単位で行う描画コード格納手段は、複数の描画処理手段から共通にアクセス可能な共有メモリ構造をとり、描画コードを描画領域の少なくとも一方向から順番にとりだせるように格納するメモリ領域が確保されている。進行管理手段は、描画処理手段の進行状況として、描画処理位置を管理し、最も遅い描画位置の変化に対応して不要な描画コードを削除して、描画コードの格納に必要となる描画コード格納手段のメモリ領域を開放しながら、描画コードの展開範囲の指示及び制御を行う。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面にもとづいて説明する。なお、本発明は、クライアントとなるコンピュータからネットワークあるいは専用通信路などを通じて、描画データの送信を受けとり、これをプリンタ等の出力機用のデータに変換する装置内にあるものとする。さらに、本発明は複数の演算機能を持つ処理装置や共有メモリ装置あるいは通信路を介して結合されたシステム上に構築される。
【0014】
図1は、本発明の描画処理装置の原理図である。まず、図示しない入力手段によりページ記述言語6(PDL)などの描画入力フォーマットが、描画オブジェクト格納手段1で描画オブジェクトの列に変換されて格納される。この際に描画オブジェクト格納手段1は、描画領域の少なくとも一方向から順番にとりだせるように、描画オブジェクトを整理して格納する。
【0015】
描画オブジェクト展開手段2は、後述する進行管理手段3からの指示にしたがって、指示された描画領域から始まる描画オブジェクトを描画オブジェクト格納手段1から読み込み、内部表現規約である描画コードに展開する。そして、描画コード格納手段4は、少なくとも一方向から順番にとりだせるように、描画コードを格納する。
【0016】
複数の描画処理手段20a〜20nは、進行管理手段3からの制御を受けながら、描画コード格納手段4内の描画コードを順に読み込み、割り当てられた特定の描画領域に対して描画処理を行う。
【0017】
また、描画領域の分割は、走査線方向に細長い描画領域になるように行う。これは、走査線ごとの分割でも良いし、連続する数本から数十本あるいは数百本分の描画領域ごとに分割してもよい。ただし、分割した描画領域の割り当ては、飛び飛びの描画領域が同一の描画処理手段に割り当てられるようにする。描画処理の結果は、それぞれ、出力データ格納手段5に転送される。
【0018】
出力データ格納手段5は、描画処理手段20a〜20nの処理結果を、副走査線方向に順番に出力装置に転送するためのものである。並列に動作する描画処理手段20a〜20nの結果は必ずしも、副走査線方向に順に得られるとは限らないため、出力手段(図示せず)に送信する前に、出力手段が要求する順に並び替えるためのものである。
【0019】
ただし、出力手段が描画処理手段20a〜20nの出力をそのまま受け取ることができる場合には、各描画処理手段が、そのまま出力手段にデータを転送すればよいので、この場合は出力データ格納手段5を特に設ける必要はない。
【0020】
進行管理手段3は、描画処理手段20a〜20nの処理の進行を監視する、あるいは、各手段から処理の進行の報告を受けることにより描画処理等の処理の進行状況をとらえる。(図では接続関係を破線で示している。)また、この情報を利用して描画オブジェクト展開手段2や出力データ格納手段5に動作の指示を行う。
【0021】
図2は、本発明の描画処理装置が適用されるシステムの概念図である。ネットワーク100に接続されたネットワークインタフェース200を介して、描画処理装置10が接続される。そして、描画処理装置10からの処理結果を出力する出力装置300が描画処理装置10に接続される。
【0022】
システムの動作としては、図示しないクライアント・コンピュータから、専用線等のネットワーク100を介して描画出力用のデータが送られる。この描画出力用のデータはネットワークインタフェース200を介して、描画処理装置10に受信され処理される。そして、処理の終ったデータは出力装置300に転送されて、紙やフィルムあるいは高解像度の媒体上にイメージが再現される。
【0023】
図3は、描画処理装置の全体の処理の流れを示すフローチャートである。描画処理が開始されると、システムの初期化が行われる(ステップS1)。そして、入力データが読み込まれた後、解釈されて描画オブジェクトが生成され、描画オブジェクト格納手段1に格納される(ステップS2)。
【0024】
描画オブジェクト格納手段1内に描画オブジェクトが蓄積されると、進行管理手段3に対して処理の開始が指示され、この進行管理手段3の制御の下に描画処理が並列に行われる(ステップS3)。進行管理手段3が描画処理の終了を検知すると、進行管理手段3は出力データ格納手段5に対して、まだ格納している出力データを出力するように命令し、処理が終る(ステップS4)。
【0025】
次に、描画処理装置の各手段について詳しく説明する。図4は、描画オブジェクト格納手段1の構成を示す図である。描画オブジェクト格納手段1は、描画オブジェクト格納領域1aと、描画オブジェクト整列機構1bと、から構成される。
【0026】
描画オブジェクト格納領域1aは、1ページ分などの、まとまった量の描画オブジェクトを格納するための記憶領域であり、半導体メモリやディスク装置などのような通常の記憶装置や公知の記憶装置管理装置などにより容易に構成することができる。
【0027】
描画オブジェクト整列機構1bは、各描画オブジェクトを少なくとも描画領域の一方向の順に取り出すための整列機構であり、描画オブジェクト格納領域1a内の各描画オブジェクトへの参照ポインタなどを描画領域上の位置情報と関係づけて管理する。
【0028】
また、描画オブジェクト整列機構1bは、描画オブジェクト格納領域1aに格納した描画オブジェクトを並び替える公知の並び替え機構でもよいし、描画オブジェクトの格納時に特別な構造に描画オブジェクトのデータを組み上げるデータ構造でもよい。ここでは、説明の簡単のため副走査線方向の位置に対応して、描画データを登録することができる保持機構を備えたテーブル形式のデータ構造を用いたものとする。
【0029】
図5は、描画オブジェクト格納手段1の処理の流れを示すフローチャートである。描画オブジェクト格納手段1は、描画オブジェクト格納領域1aと描画オブジェクト整列機構1bとの初期化を行う(ステップS10)。ここで描画オブジェクトの入力が終わりかどうかを調べる(ステップS11)。入力が終われば終了し、入力が続いている場合は、描画オブジェクトを読み込む(ステップS12)。そして、格納する領域を描画オブジェクト格納領域1aから確保して(ステップS13)、格納する(ステップS14)と共に、描画オブジェクト整列機構1bに登録する(ステップS15)。このような処理が1ページを構成する描画オブジェクトがなくなるまで、あるいは、予め定められた量の描画オブジェクトを処理するまで繰り返される。
【0030】
次に、描画オブジェクト展開手段2について詳しく説明する。図6は、描画オブジェクト展開手段2の処理の流れを示すフローチャートである。描画オブジェクト展開手段2は、処理の開始時に内部の記憶手段の初期化を行い(ステップS20)、その後、進行管理手段3からの処理開始命令を待つ(ステップS21)。ここで、進行管理手段3から終了が伝えられたかどうかが判断される(ステップS22)。終了が伝えられた場合は終了し、そうでなければ展開処理の開始が、進行管理手段3から展開処理の範囲情報と共に伝えられ、展開処理の範囲情報を格納する(ステップS23)。
【0031】
そして、格納された展開範囲にしたがって処理位置を設定し(ステップS24)、処理範囲内かどうかが判断される(ステップS25)。処理範囲外であればステップS21に戻り、そうでなければ描画オブジェクトがあるかどうかが判断される(ステップS26)。描画オブジェクトがない場合は、さらに処理位置を進め(ステップS30)、そうでなければ描画オブジェクト格納手段1に格納されている描画オブジェクトを読みだす(ステップS27)。そして、展開して描画コードを生成し(ステップS28)、描画コード格納手段4に格納する(ステップS29)。ここで処理位置を進める(ステップS30)際には、展開処理の済んだ位置を進行管理手段3に通知する。
【0032】
次に、描画コード格納手段4について詳しく説明する。図7は、描画コード格納手段4の構成を示す図である。描画コード格納手段4は、描画コード登録機構4aと、描画コード格納領域4bと、描画コード削除用登録機構4cと、から構成される。
【0033】
描画コード登録機構4aは、描画コードを少なくとも描画領域の一方向にそって順に取り出すために整理しておく。描画コード格納領域4bは、描画コードを格納するための記憶領域である。描画コード削除用登録機構4cは、少なくとも描画領域の一方向にそって順に走査して、使わなくなった描画コードを削除していく。
【0034】
図8は、描画コード格納手段4の処理の流れを示すフローチャートである。ここで、描画コード格納手段4は、格納領域を描画処理手段20a〜20nから共通にアクセスできる共有メモリ装置に実現すれば、描画処理手段20a〜20nへの描画コードの送出処理については特に考慮する必要がなくなる。したがって、描画コードが登録される時の処理と、描画コードの削除が命令されるときの処理とについてのみ説明する。
【0035】
また、描画領域の副走査線方向をY軸に、走査線方向をX軸にとった座標系を設定し、処理はY座標が小さい方から大きい方へ進むものとする。(図示したときには、Y軸は上から下を向いている。)
まず、処理が開始されると、描画コード格納領域4bと、描画コード登録機構4aと、描画コード削除用登録機構4cとの初期化を行う(ステップS40)。初期化が終ると、他の処理装置からの通信待ちとなる(ステップS41)。ここで、進行管理手段3から終了が伝えられたかどうかが判断される(ステップS42)。終了が伝えられた場合は終了し、そうでなければ必要な描画コードが入力されたかどうかが判断される(ステップS43)。
【0036】
必要な描画コードが描画オブジェクト展開手段2から入力されると、描画コード格納領域4b内に必要な領域が確保されて(ステップS44)、格納される(ステップS45)。これと共に、描画コード登録機構4aと描画コード削除用登録機構4cに対する登録が行われる(ステップS46)。この登録は、例えば、描画コード登録機構4aと描画コード削除用登録機構4cとがY方向の単位量毎に(走査線毎に)値を格納することができるテーブルから構成されている場合を例として説明すると、各描画コードのY座標の最小の値をキーとして描画コード登録機構4aにその描画コードを登録する。そして、各描画コードのY座標の最大の値をキーとして描画コード削除用登録機構4cにその描画コードを登録することによって、期待する描画コード登録機構4aと描画コード削除用登録機構4cとを実現することができる。
【0037】
実際、このような登録を行えば、描画コード登録機構4aのテーブルをY座標の小さい方から大きい方へたどることにより、容易に、描画コードをY座標の小さい方から取り出すことができる。また、描画コード削除用登録機構4cのテーブルをY座標の小さい方から順にたどることにより、描画処理に必要でない描画コードを順に特定することができる。
【0038】
次に、進行管理手段3から与えられる描画コードの削除命令に対する処理を説明する。入力が描画コードの削除命令であるかどうかを判断する(ステップS47)。削除命令でない場合はステップS41へ戻り、そうでなければ削除命令と共に指定された描画領域を保管し(ステップS48)、処理位置の設定(ステップS49)が行われ、指定範囲内かどうかが判断される(ステップS50)。指定範囲内でなければステップS41へ戻り、指定範囲内であればこの領域に関して描画コード削除用登録機構4cに登録されているデータを処理する。より具体的には、入力された描画領域をキーとして描画コード削除用登録機構4cから描画コードを得る。そして、得られた描画コードを削除し、それらの描画コードが占めていたメモリ領域を開放する(ステップS51)。そして処理位置を進め(ステップS52)、ステップS50に戻る。この開放されたメモリ領域は、あらたに描画コードを生成する際などに再利用されることになる。
【0039】
次に、出力データ格納手段5について詳しく説明する。出力データ格納手段5は、並列動作する描画処理手段20a〜20nの処理結果を一旦蓄積することによってまとめて、従来のシーケンシャルな処理を前提としたインタフェースを提供するためのものである。また、この出力データ格納手段5に関する処理が簡単になるのは、1ページ分以上の描画領域に対応するバッファ領域を確保して処理する場合であるが、必要となるメモリ量が大きくなってしまうため、ここでは、1ページ分よりも小さい描画領域分のバッファを用いて、並列に描画データを出力する方法について説明する。
【0040】
図9は、出力データ格納手段5の構成図である。ここでは、システムが共有メモリをそなえた並列計算機上に構築された場合について説明する。出力データ格納手段5は、格納している出力データの描画領域上でのY座標の範囲を示す出力データ格納範囲保持手段5aと、実際の出力データを格納しておくための記憶領域である出力データ保持領域5bと、格納した出力データをY座標の順に取り出せるように整列させる出力データ整列手段5cと、から構成される。
【0041】
出力データ格納範囲保持手段5aは、例えば、Y座標の2つの値を保持する記憶装置によって実現することができる。出力データ保持領域5bは通常の記憶装置と簡単なメモリ管理機構を組み合わせることにより容易に実現することが可能である。出力データ整列手段5cは、出力データを蓄積しておいて後で整列させる機構を用意したり、蓄積時にツリー構造のようなデータ構造を利用して蓄積したりすることができる。
【0042】
また、以降では、副走査方向の最小単位ごとに記憶領域をもったテーブル構造を用いて、出力データをそのテーブル上に副走査方向の位置をキーとした場所に登録する構成を例として説明する。
【0043】
図10は、出力データ格納手段5の処理の流れを示すフローチャートである。出力データ格納手段5は初期化時に、出力データ格納範囲保持手段5aと、出力データ保持領域5bと、出力データ整列手段5cと、の初期化を行う(ステップS60)。その後、複数の処理手段からのデータの入力待ちとなる(ステップS61)。ここで、進行管理手段3から終了が伝えられたかどうかが判断される(ステップS62)。終了が伝えられた場合は内部に保持している出力データを出力し(ステップS63)、終了する。そうでなければ出力データの格納範囲の初期範囲が設定される。これは、例えばY座標が0から255までという副走査方向の描画領域上の位置を示す数値により設定することができる。
【0044】
その後、描画処理手段20a〜20nからの出力データ格納範囲保持手段5aへの問い合わせがあったかどうかを判断する(ステップS64)。問い合わせがあった場合には、出力データの格納範囲を返信し(ステップS65)、その後ステップS61に戻る。問い合わせがない場合には、出力データの登録かどうかを判断する(ステップS66)。出力データの登録であった場合には、領域を確保して(ステップS67)、値を格納し(ステップS68)、整列機構に登録する(ステップS69)。出力データの登録でない場合には、進行管理手段3から、出力命令であったかどうかを判断する(ステップS70)。出力命令でない場合は、ステップS61へ戻る。出力命令であった場合は、出力命令が指定する範囲の出力データを保管し(ステップS71)、出力データ整列手段5cを参照してから出力手段へ出力する(ステップS72)。
【0045】
そして、出力データ格納範囲保持手段5aに格納されている出力データ格納範囲を開放(ステップS73)、更新し(ステップS74)、ステップS61に戻る。例えば、出力データ格納範囲保持手段5aに格納されている範囲が0から255であった場合に、0〜5の出力命令が与えられた場合には、出力データ整列手段5cを参照して、0〜5の位置にある出力データを順に出力すると共に出力データ格納範囲保持手段5aを更新する。この結果、出力データ格納範囲保持手段5aに格納されている数値は6〜231となる。
【0046】
次に、描画処理手段20a〜20nについて詳しく説明する。いずれも構成は同じなので描画処理手段20として説明する。図11は、描画処理手段20の構成を示す図である。描画処理手段20は、担当描画領域情報を保持する担当描画領域保持手段21と、描画コードを読みだす描画コード読み込み手段22と、描画コードを保持する描画コード保持手段23と、担当描画領域の描出処理を行う担当描画領域描出手段24と、処理過程を進行管理手段3に報告する処理過程報告手段25と、処理位置を保持する処理位置保持手段26と、から構成される。
【0047】
担当描画領域保持手段21は、分割した描画領域の内、それぞれの描画処理手段が担当する描画領域に関する情報を保持する。描画コード読み込み手段22は、描画コード格納手段4に格納されている描画コードを読みだしてくる。そして、描画コード保持手段23は、担当する分割された描画領域の内、複数の描画領域にわたって処理する必要がある描画コードを保持する。担当描画領域描出手段24は、この描画コードを処理して担当する描画領域の描出処理を行う。処理過程報告手段25は、処理の終った領域について、その旨を進行管理手段3に通知する。
【0048】
図12は、描画処理手段20の処理の流れを示すフローチャートである。描画処理手段20は、処理の開始時に、担当描画領域保持手段21などの記憶装置の初期化を行う(ステップS80)。この時、固定的に描画領域を割り当てる場合には、初期化後に担当する描画領域を示す情報が得られ、これを担当描画領域保持手段21に格納する。また、担当する描画領域のうち、Y方向の座標値が一番小さい描画領域に処理位置保持手段26をセットする。この後で、描画処理手段20は進行管理手段3からの起動待ち状態に入る(ステップS81)。進行管理手段3から起動されると、それぞれの担当する描画領域を順に描出処理を行っていく。
【0049】
まず、処理位置保持手段26に保持されている位置から始まる描画コードが既に生成されているかを、進行管理手段3または描画コード格納手段1に問い合わせて調べる(ステップS82)。まだ生成されていない場合には、進行管理手段3に対して、その時の処理位置あるいは、その位置よりもある程度進んだ位置の描画コードが生成された時に再起動されるように、後述する描画コード展開時イベント処理機構3cに登録して(ステップS83)、一旦停止する(ステップS84)。先の問い合わせの結果が、描画コードが既に生成されているということを示す結果であった場合には、処理位置が担当描画領域かどうかを判断する(ステップS85)。処理位置が担当描画領域でない場合は、描画コード読み込み手段22が、描画コードを読み込み(ステップS86)、処理位置が更新されると(ステップS87)、描画コード保持手段23が保持している描画コードについて、処理位置保持手段26にセットされている描画領域を描出する描画コードだけを整理をなおす(ステップS88)。
【0050】
処理位置が担当描画領域の場合は、出力データ格納手段5に格納準備がされているかを調べる(ステップS89)。準備がされていない場合は、出力データ格納手段5に対して、出力データ格納範囲保持手段5aの値を要求する。処理位置がこの範囲に入っていなければ、進行管理手段3に対して、その時の処理位置、あるいは、その時の処理位置が出力データ格納範囲に入るような位置を指定して出力データ格納範囲変更時イベント処理機構3bに登録して(ステップS90)、一旦停止する(ステップS91)。
【0051】
ステップS89で出力データ格納手段5に格納準備がされている場合は、描画コード読み込み手段22が、処理位置保持手段26にセットされている描画領域を描出するために必要な描画コードを読み込んで(ステップS92)、描画コード保持手段23内にその処理位置の描画処理を行うために必要な描画コードを集める。
【0052】
そして、処理位置が担当する描画範囲であった場合には担当描画領域描出手段24が処理位置保持手段26にセットされている描画領域を描出する(ステップS93)。例えば、描画オブジェクトを点列表現の多角形のデータ構造、描画コードを、その多角形を分割した台形のデータ構造等がある。
【0053】
処理位置保持手段26に保持されている描画領域に対する描出処理が終ると、処理過程報告手段25により、その領域の処理が終ったことを進行管理手段3に知らせる(ステップS94)。そして、処理位置保持手段26に次の描画位置に処理位置をセットして、担当する描画領域に対する描出処理が終るまで、繰り返し同様の処理が行われる。処理位置が更新されると(ステップS95)、描画コード保持手段23が保持している描画コードについて、処理位置保持手段26にセットされている描画領域を描出する描画コードだけを整理しなおす(ステップS96)。その後、ステップS82へ戻る。
【0054】
描画オブジェクト展開手段2が描画オブジェクトを展開して描画コードを展開するスピードが十分に速く、出力データ格納手段5からの出力処理がスムーズに行われた場合には上記の例外処理がなくても、効果的に並列描画処理を実現することができるが、上記の例外処理は、描画コードの生成が間に合わなかった場合と、出力データの生成のスピードがアンバランスになった時の処理の速すぎる描画処理装置の動作を規定したものとなっている。
【0055】
しかし、描画領域を細かく分割し、インタリーブして割り当てると確率的に複数の描画処理手段の負荷が等しくなり、出力データの生成のスピードのアンバランスはまれになる。また、描画コード生成のスピードが間に合わない場合には、描画オブジェクト展開手段を並列化するなどして高速化することにより、バランスをとることが可能である。
【0056】
次に、進行管理手段3について詳しく説明する。図13は、進行管理手段3の構成を示す図である。進行管理手段3は、描画コードが生成済みの位置を保持する描画コード展開済み位置管理手段3aと、出力データ格納範囲変更時イベント処理機構3bと、描画コード展開時イベント処理機構3cと、出力データ格納手段5に格納できる描画領域のYの最大値と最小値を管理する出力データ格納可能範囲管理手段3dと、全ての描画処理手段20a〜20nの処理位置を管理する描画処理位置管理手段3eと、最も遅い描画処理手段の処理位置を管理する最遅描画位置管理手段3fと、後述する描画オブジェクト展開済み位置保持手段3gと、描画処理完了位置保持手段3hと、描画オブジェクト展開先行距離保持手段3iと、を備えている。進行管理手段3を構成する各手段の動作は後述する。
【0057】
図14は、進行管理手段3の処理の流れを示したフローチャートである。進行管理手段3は、全体の初期化後(ステップS100)、最遅処理位置の初期化を特別に行い、最遅処理位置の変化イベントを発生させる(ステップS101)。そして、描画処理手段20a〜20nを起動しておく(ステップS102)。
ただし、描画処理手段は十分に描画コードが展開された後から起動してもよい。その後進行管理手段3は通信あるいは内部状態の変更待ちとなる(ステップS103)。この通信あるいは内部状態の変化を説明の簡単のために進行管理イベントと呼ぶ。
【0058】
進行管理イベントがくると、これの種類によって異なる処理が行なわれる。描画処理手段20a〜20nからの処理済みの位置が報告された場合には(ステップS104)、最遅処理位置の変更が必要であるか検査し、必要ならば更新する(ステップS105)。この時、最遅処理位置の変更があったという進行管理イベントが発生する。
【0059】
進行管理イベントが描画コード展開済み位置の変化であった場合には(ステップS106)、描画コード展開時イベントの処理が行われる(ステップS107)。実際には、主に描画コードの展開待ちの描画処理手段が起動される。
【0060】
進行管理イベントが出力データ格納範囲の変化であった場合には(ステップS108)、出力データ格納範囲変更時イベントの処理が行われる(ステップS109)。実際には、主に出力データ格納範囲の変更待ちの描画処理手段が起動される。
【0061】
最遅処理位置の変化であった場合には(ステップS110)、描画領域が終了かどうか判断される(ステップS111)。終了でない場合は、描画コードの展開命令の発行(ステップS112)、不必要となった描画コードの削除命令の発行(ステップS113)、出力データ格納手段に格納範囲の変更命令を発行し(ステップS114)、その後、ステップS103に戻る。
【0062】
次に、本発明の描画処理装置の動作を具体的な絵を用いて説明する。図15は、描画処理装置の動作を説明するために使用する絵の概念図である。この例においては、描画オブジェクトA、描画オブジェクトB、描画オブジェクトCの3つの描画オブジェクトが描画される。
【0063】
図16は、図15に示した例で用いた描画オブジェクトを表現するデータ構造の一例を示す図である。図15に示した図は、説明の簡単のために楕円だけを描画オブジェクトとして使用しているため、図16に示したデータ構造1cも非常に簡単なものになっている。
【0064】
まず、楕円形を外接長方形により規定し、外接長方形の左下の座標(LX,LY)と、右上の座標(RX,RY)により描画オブジェクトの塗りつぶし領域を表現し、これらに加えて重ね塗り時の優先順位(PRIO)と色データなどの属性値(ATTR)を保持するものとなる。
なお、ここで説明する描画オブジェクトのデータ構造は、一例であって、他の多角形や曲線図形やマスクデータなどのさまざまな領域表現によって表現される描画オブジェクトにも適用できる。
【0065】
図17は、描画領域の分割の例と、分割したあとの分割描画領域36〜分割描画領域59を以降の説明に使用する描画処理手段20a、描画処理手段20b、描画処理手段20cに割り当てる例を示す。この例においては説明の簡単のため、描画領域の分割は走査線単位への分割であり、描画処理手段20a、描画処理手段20b、描画処理手段20cへの割り当ては飛び飛びにかつ周期的に割り当てる例を示している。
【0066】
なお、走査線単位での分割も、周期的な描画処理手段への割り当ても説明の簡単のためであり、特に限定するものではない。
図18は、描画オブジェクトAと、描画オブジェクトBと、描画オブジェクトCと、が描画オブジェクト格納手段1内に格納された状態を模式的に示した図である。これら3つの描画オブジェクトA〜Cは、図4で示した描画オブジェクト格納領域1a内に格納されると共に、各描画オブジェクトのY座標の最小値をキーとして、図4で示した描画オブジェクト整列機構1bに登録される。
【0067】
描画オブジェクトA〜Cが描画オブジェクト格納手段1に格納されると、進行管理手段3の処理が指示される。進行管理手段3は、描画オブジェクト展開済み位置保持手段3gと、描画処理完了位置保持手段3hと、を参照し、両者の格納する位置の間の距離と描画オブジェクト展開先行距離保持手段3iに保持されている値を比較する。この場合、初期位置であるためにこの比較結果は等しいか、あるいは描画オブジェクト展開先行距離保持手段3iに保持されている値の方が大きくなってしまう。このため、まず、描画オブジェクト展開手段2に展開処理の実行命令が送られる。
【0068】
描画オブジェクト展開手段2は、描画オブジェクト展開済み位置保持手段3gに保持されている位置より1単位進んだ描画領域からオブジェクトの展開処理を進め、描画処理完了位置保持手段3hに保持されている位置+描画オブジェクト展開先行距離保持手段3iに保持されている距離+αの位置まで処理を進めて停止する。+αの部分は予め定められた距離でもよいし、描画オブジェクトを展開するために必要なメモリ容量が許すかぎり展開するという基準でもよい(以降、このαの数値を描画オブジェクト展開位置マージンと呼ぶ)。
【0069】
また、描画処理完了位置保持手段3hの位置の進み方と、描画オブジェクト展開済み位置保持手段3gの位置の進み方がバランスがとれていると(すなわち、描画オブジェクトの展開のスピードと描画処理のスピードのバランスがとれていると)、描画オブジェクト展開手段2が起動されてから1ページ分の描画オブジェクトを全て展開し終えるまで停止することなく動作するという場合もありうる。
【0070】
以降、説明の簡単のため描画コードとして台形表現により描画領域を表すものを用いる。ただし、これは一例であり、描画コードとしては、走査線単位のランレングス形式のデータやマスク形式のデータ、線分列のペアにより領域を表す形式、曲線集合により領域を表す形式、などの多くの表現形式に対しても適用できる。
【0071】
図19は、描画オブジェクトAが、描画コード格納手段4に格納された時の状態の概念図である。描画オブジェクト展開手段2の処理位置が分割描画領域37に進み、描画オブジェクトAを描画コードA1〜描画コードA5に展開して、描画コード格納手段4に格納された時の状態の概念図を示している。
【0072】
描画オブジェクトAが展開されると描画コードA1〜描画コードA5の5つの描画コードが生成される。そして、これらの描画コードA1〜A5は、描画コード格納手段4に転送されて、図7で示した描画コード格納領域4bに格納されると共に、Y座標の最小値(図中の上側)をキーとして、描画コード登録機構4aに登録される。
【0073】
また、Y座標の最大値(図中の下側)をキーとして、図7で示した描画コード削除用登録機構4cに登録される。
図20は、描画コードの一例について、そのデータ構造の例を示した図である。Y座標値の最小値(YMIN)と、Y座標値の最大値(YMAX)と、Y座標値の最小値における左側の斜辺のX座標(X1)と、Y座標値の最小値における右側の斜辺のX座標(X2)と、左側の斜辺においてY座標が単位量増えた時のX座標の増分値(DX1)と、右側の斜辺においてY座標が単位量増えた時のX座標の増分値(DX2)と、色などの塗りつぶし属性(ATTR)と、塗りつぶしの優先順位(PRIO)と、のデータにより少なくとも本実施例の説明に使用する描画コードを規定することが可能である。
【0074】
ここで、図13で示した描画オブジェクト展開先行距離保持手段3iに保持されている数値が5であったとし、また、描画オブジェクト展開位置マージンが3であったものとして説明を続ける。
【0075】
すると、描画オブジェクト展開手段2が分割描画領域40の処理を終えたことを進行管理手段3が検知すると、進行管理手段3は描画処理手段20a、描画処理手段20b、描画処理手段20cに対して処理を再開することを指示する。これらの描画処理手段20a〜20nは、分割描画領域36の位置から順に描画コードを読み込んで担当する分割描画領域の描画処理を行う。
【0076】
図21は、描画オブジェクト展開手段2が処理を行っている位置と、描画処理手段20aが処理を行っている位置の位置関係を示す概念図である。描画処理手段20aは、まず描画コード格納手段4に対して、分割描画領域36に登録されている描画コードを要求する。しかし、この領域にはなにも登録されていないうえ、担当する分割描画領域でもないため、なにも処理を行わないまま、次の分割描画領域37に処理を進める。
【0077】
分割描画領域37には、描画コードA1が描画コード格納手段4内に登録されているため、この描画コードA1を読み込む。そして、次の分割描画領域38に移る。分割描画領域38は、新たに読み込まれる描画コードもなく、また、描画処理手段20aの担当する描画領域でもないため、特に描画処理を行わずに次の分割描画領域39に移る。
【0078】
しかし、描画処理手段20aが、図11で示した描画コード保持手段23内に保持している描画コードA1が、この分割描画領域38までのデータであるため、これを描画コード保持手段23内から削除する。
【0079】
また、仮に、描画処理手段20aが描画処理手段20bと描画処理手段20cよりも処理が遅れていたとすると、描画処理手段20aが処理位置を動かすと、図13で示した最遅描画位置管理手段3fに格納されている値が変化する。つまり、最遅描画位置管理手段3fが分割描画領域38となる。
【0080】
すると、この情報が描画コード格納手段4に送信され、図7で示した描画コード削除用登録機構4c内に、分割描画領域38の場所に登録されている描画コードを描画コード格納領域4bから削除する。
【0081】
この例の場合には、描画コードA1が登録されているため、これを描画コード格納領域4b内から削除することになる。図22に描画コードA1が削除されたときの描画コード格納領域4b内の状態の概念図を示す。
【0082】
分割描画領域39を処理位置とすると、分割描画領域39は描画処理手段20aの担当する描画領域であるため、分割描画領域39が出力データ格納手段5上に書き込むことができるかどうか調べる。できない場合には、分割描画領域39が出力データ格納手段5上に書き込めるように用意された時に、動作指示がくるように進行管理手段3に登録してから、描画処理を一旦停止する。ここでは、説明の簡単のため、続けて分割描画領域39の処理を行えたものとして説明を続ける。
【0083】
描画コードA2が登録されているため、これを読み込む。そして、この分割描画領域39は、描画処理手段20aの担当する描画領域であるため、図11で示した担当描画領域描出手段24を起動して、分割描画領域39に対応する出力データを生成して、出力データ格納手段5に格納する。図23に分割描画領域39aを描画処理した時の結果の概念図を示す。
【0084】
ここで、次の描画オブジェクトが展開されて図7で示した描画コード格納領域4bに格納される例について説明するために、描画オブジェクト展開手段2の処理位置が分割描画領域39、描画処理手段20a、描画処理手段20b、描画処理手段20cの位置が分割描画領域39になった場合を想定する。このとき、描画オブジェクト展開手段2は、描画オブジェクト格納手段1に対して、分割描画領域43に登録されている描画オブジェクトを要求し、描画オブジェクト33が得られるため、これを展開して描画コード格納手段4に転送する。このとき展開された描画コードB1〜B5は、、描画コード格納領域4bに格納されるとともに、Y座標の最小値(図中の上側)をキーとして、描画コード登録機構4aに登録され、また、Y座標の最大値(図中の下側)をキーとして、描画コード削除用登録機構4cに登録される。
【0085】
この時の描画コード格納手段4の状態の概念図を図24に示す。このときの描画処理手段の処理位置が分割描画領域39に進んでいることを想定したため、すでに描画コードA2も描画コード格納手段4から削除されている。また、次に展開される描画コードとして、描画コードB1〜B5が描画コード格納領域4bに格納されている。
【0086】
図25は、実施例の処理の説明に使用した図の描画結果の概念図を示す。副走査方向に各処理手段が協調して、描画オブジェクトの展開、描画、出力を繰り返していきこれを出力データ格納手段5が順に集めて、正しい順に出力することにより、期待する描画結果AO、BO、COを得ることができる。
【0087】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の描画処理装置は、描画コード格納手段では、複数の描画処理手段から共通にアクセス可能な共有メモリ構造をとり、描画コードを描画領域の少なくとも一方向から順番にとりだせるように格納するメモリ領域を確保する。そして、複数の描画処理手段により、並列描画処理を走査線単位で行う。また、進行管理手段により、描画処理手段の描画処理位置を管理して、最も遅い描画位置の変化に対応して不要な描画コードを削除して、描画コードの格納に必要となるメモリ領域を開放しながら、描画コードの展開範囲の指示及び制御を行う構成とした。これにより、描画領域を走査線方向に分割して描画処理することで、負荷のばらつきを抑えることができるので、描画処理の高速化を図ることが可能になり、さらに、描画処理位置を管理して、描画コードの格納に必要となるメモリ領域の開放・展開を制御することで、メモリ領域を効率よく使用することができるので、描画コードを格納するメモリ量を削減することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の描画処理装置の原理図である。
【図2】 本発明の描画処理装置が適用されるシステムの概念図である。
【図3】 描画処理装置の全体の処理の流れを示すフローチャートである。
【図4】 描画オブジェクト格納手段の構成を示す図である。
【図5】 描画オブジェクト格納手段の処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】 描画オブジェクト展開手段の処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】 描画コード格納手段の構成を示す図である。
【図8】 描画コード格納手段の処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】 出力データ格納手段の構成を示す図である。
【図10】 出力データ格納手段の処理の流れを示すフローチャートである。
【図11】 描画処理手段の構成を示す図である。
【図12】 描画処理手段の処理の流れを示すフローチャートである。
【図13】 進行管理手段の構成を示す図である。
【図14】 進行管理手段の処理の流れを示すフローチャートである。
【図15】 描画処理装置の動作を説明するために使用する絵の概念図である。
【図16】 描画オブジェクトを表現するデータ構造の一例を示す図である。
【図17】 分割描画領域を描画処理手段に割り当てる一例を示す図である。
【図18】 描画オブジェクトが、描画オブジェクト格納手段に格納された状態を示す模式図である。
【図19】 描画オブジェクトが、描画コード格納手段に格納された時の状態概念図である。
【図20】 描画コードのデータ構造を示す図である。
【図21】 描画オブジェクト展開手段と描画処理手段とが処理を行っている位置の位置関係を示す図である。
【図22】 描画処理の進行により不必要になった描画コードを削除した図である。
【図23】 分割画像領域を描画処理した時の概念図である。
【図24】 描画オブジェクトを展開して描画コードを格納した場合の図である。
【図25】 描画結果の概念図である。
【符号の説明】
1 描画オブジェクト格納手段
2 描画オブジェクト展開手段
3 進行管理手段
4 描画コード格納手段
5 出力データ格納手段
6 ページ記述言語
20a〜20n 描画処理手段

Claims (20)

  1. ページ記述言語を入力として描画処理を行う描画処理装置において、
    前記ページ記述言語から変換されたオブジェクト単位のデータである描画オブジェクトを描画領域の少なくとも一方向から順番にとりだせるように格納する描画オブジェクト格納手段と、
    前記描画オブジェクトを前記描画オブジェクト格納手段から読み出して、内部表現規約である描画コードに展開する描画オブジェクト展開手段と、
    前記描画コードの並列描画処理を走査線単位で行う複数の描画処理手段と、
    複数の前記描画処理手段から共通にアクセス可能な共有メモリ構造をとり、前記描画コードを描画領域の少なくとも一方向から順番にとりだせるように格納するメモリ領域が確保された描画コード格納手段と、
    前記描画処理手段の進行状況として、描画処理位置を管理し、最も遅い描画位置の変化に対応して不要な描画コードを削除して、前記描画コードの格納に必要となる前記描画コード格納手段の前記メモリ領域を開放しながら、前記描画コードの展開範囲の指示及び制御を行う進行管理手段と、
    を有することを特徴とする描画処理装置。
  2. 前記描画コード格納手段は、前記描画コードの終了位置を登録することを特徴とする請求項1記載の描画処理装置。
  3. 前記進行管理手段は、並列動作する前記描画処理手段の最も速いものを監視し、この位置よりも常に進んだ位置に対して前記描画コードの展開範囲を前記描画オブジェクト展開手段に指示することを特徴とする請求項1記載の描画処理装置。
  4. 前記進行管理手段は、並列動作する前記描画処理手段の最も遅いものを監視し、この位置よりも前に処理した領域の前記描画コードの開放を前記描画コード格納手段に指示することを特徴とする請求項1記載の描画処理装置。
  5. 前記描画処理手段は、処理位置を進める際に前記進行管理手段あるいは前記描画コード格納手段に対して前記描画コードの展開処理が済んでいるかを確認し、済んでいない場合には再起動要求を前記進行管理手段に登録し、一時停止することを特徴とする請求項1記載の描画処理装置。
  6. 前記進行管理手段は、単位描画領域に関する前記描画コードの展開が終るたびに、あるいはまとまった量の単位描画領域に関する前記描画コードの展開が終るたびに前記描画コードの展開を参照する描画コード展開済み位置管理手段と、前記描画コードの展開待ちの前記描画処理装置の再起動要求を登録する描画コード展開時イベント処理機構と、を含むことを特徴とする請求項1記載の描画処理装置。
  7. 前記再起動要求は、前記描画コード展開時イベント処理機構へ登録される際に、前記描画コードの展開が済んでいないことを発見した位置に関係づけて登録されることを特徴とする請求項6記載の描画処理装置。
  8. 前記再起動要求は、前記描画コード展開時イベント処理機構へ登録される際に、前記描画コードの展開が済んでいないことを発見した位置から処理の進行方向に向かって先の位置に登録されることを特徴とする請求項6記載の描画処理装置。
  9. 前記再起動要求は、前記描画コード展開時イベント処理機構へ登録される際に、前記描画コードの展開が済んでいないことを発見した位置から処理の進行方向に向かって予め定められた距離分先の位置に登録されることを特徴とする請求項6記載の描画処理装置。
  10. 前記再起動要求は、前記描画コード展開時イベント処理機構へ登録される際に、前記描画コードの展開が済んでいないことを発見した位置から処理の進行方向に向かって先の位置に登録され、かつ、この距離は前記描画コード格納手段内に格納済みの前記描画コードの量に応じて変動することを特徴とする請求項6記載の描画処理装置。
  11. 前記描画処理装置は、前記描画処理手段が出力した出力データを格納する出力データ格納手段を有し、前記出力データ格納手段は、描画領域の一部に対応するだけの処理結果データの格納領域を備えると共に、処理結果を受け付ける描画領域の範囲を保持する出力データ格納範囲保持手段を備えることを特徴とする請求項1記載の描画処理装置。
  12. 前記出力データ格納手段が保持する描画領域は、前記進行管理手段が管理する最も遅い前記描画処理装置の処理位置に連動して変化することを特徴とする請求項11記載の描画処理装置。
  13. 前記描画処理装置は、処理位置を進める際に前記出力データ格納範囲保持手段に保持された描画領域が範囲内であるかどうかを調べることを特徴とする請求項11記載の描画処理装置。
  14. 前記描画処理装置は、担当する描画領域に処理位置を進める際に前記出力データ格納範囲保持手段に保持された範囲内であるかどうかを調べることを特徴とする請求項11記載の描画処理装置。
  15. 前記描画処理装置は、前記出力データ格納範囲保持手段に保持された範囲内でない位置に処理を進めようとした場合に、前記進行管理手段に対して前記再起動を予約して一時停止することを特徴とする請求項11記載の描画処理装置。
  16. 前記進行管理手段は、最も遅い前記描画処理手段の処理位置の変化を監視して、前記出力データ格納手段に格納する描画範囲の最大値と最小値を管理する出力データ格納範囲変更時イベント処理機構と、出力データの格納範囲から外れることを原因として停止した前記描画処理装置の前記再起動要求を登録する出力データ格納範囲変更時イベント処理機構と、を含むことを特徴とする請求項11記載の並列描画処理装置。
  17. 前記出力データ格納範囲変更時イベント処理機構への登録は、前記描画処理手段が、前記出力データ格納手段の範囲外であると判定したその処理位置に登録されることを特徴とする請求項16記載の描画処理装置。
  18. 前記出力データ格納範囲変更時イベント処理機構への登録は、前記描画処理手段が、前記出力データ格納手段の範囲外であると判定したその処理位置よりも処理の進行方向に向かって先の位置に登録されることを特徴とする請求項16記載の描画処理装置。
  19. 前記出力データ格納範囲変更時イベント処理機構の参照は、新たな出力データ格納範囲よりも、処理方向に対して後方だけを参照することを特徴とする請求項16記載の描画処理装置。
  20. 前記描画コード展開時イベント処理機構の参照は、描画コードの展開が終了した位置よりも、処理方向に対して後方だけを参照することを特徴とする請求項6記載の描画処理装置。
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