JP3660916B2 - 内燃機関用点火コイルの1次、2次コイル組立体 - Google Patents

内燃機関用点火コイルの1次、2次コイル組立体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、自動車のエンジンなどの内燃機関の点火プラグに高電圧を供給して火花放電を生じさせるための内燃機関用点火コイルに内蔵される1次、2次コイル組立体に関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関用点火コイルの1次、2次コイル組立体は、例えば図5に示すように鉄心の直線部分の外周に1次コイル40、その外に2次コイル10を嵌合して鉄心ごと絶縁ケース中に収容し、絶縁ケース中に注型した熱硬化性絶縁樹脂の硬化層中に埋め殺して固定する。図5の鉄心は、外環鉄心部51と、外環鉄心部の内部を横切るセンター鉄心部52とからなる閉磁路型鉄心50であり、外環鉄心部は図ではC形鉄心53と、C形鉄心の開放した両端部を連結するI形鉄心54とからなり、1次、2次コイル組立体はセンター鉄心部52の外周に嵌合支持されている。尚、センター鉄心部の一端と外環鉄心部の内周との間には永久磁石片55を閉磁路と直列に配置して鉄心体に磁気バイアスをかけ、1次コイルへの電流遮断時に鉄心体の磁束の変化量を大きくし、点火コイルの出力を高めるようにしてある。尚、本発明による1次、2次コイル組立体は図5に示した以外の鉄心に対しても使用することができる。
【0003】
従来の2次コイル10は、図4に示すように、基本的には内周に1次コイルを貫通させて同心状に支持する中空筒部11と、該筒部11の前端部に設けられた巻初め側の鍔12、及び後端部に設けられた巻終わり側の鍔13を一体に備えた絶縁材料、例えば合成樹脂製の2次ボビン10′と、上記中空筒部の外周に巻初め側の鍔12から巻終わり側の鍔13に向かって螺旋状に密に巻回された2次電線14とからなっている。図では巻初め側の鍔12と巻終わり側の鍔13との間の中空筒部11の外周に、複数の中間鍔15を有する分割巻き形ボビンが示され、その中間鍔は中央の一つ又は二つの鍔15′の外形が最大で、外形が最小の巻初め側、及び巻終わり側の各鍔に向かって外形が次第に小さくなり、巻初め側の鍔から巻終わり側の鍔に向かって螺旋状に巻かれる2次電線は前後に隣接した鍔と鍔の間の複数の巻回部を巻初め側から巻終わり側に向かって順番に巻き充たしていく。
【0004】
そして、巻初め側の鍔12の前面上部には壁16により上面が開放したU形のポケット17が形成してあり、このポケット17の内部に錫メッキ銅線からなるU形導電ピン18を挿入、固定し、U形導電ピンの両方の上向き部18a,18bをポケットの開放面から上に突出させ、一方の上向き部18aに2次電線14の巻初め側の端部を巻絡げ、他方の上向き部18bには1次コイルの1次電線の巻終わり側や、点火コイルの外部入力端子や、或いは点火コイルがパワースイッチを内蔵したタイプの場合はパワースイッチに接続するリード線19を巻絡げ、夫々ハンダ付けしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
2次ボビンを巻線機にセットし、巻線機を運転して中空筒部11の外周に巻初め側の鍔の後面から巻終わり側の鍔の前面に向かって2次電線を螺旋状に密に巻回する際は、予め巻線機のノズルから2次電線を引出し、U形導電ピンの上向き部18aに2次電線の巻初め側の端部を巻絡げ、半田付けしたのち巻線機を運転し、巻線を行う。そして、巻線機での巻線作業が終わったら、巻線機のノズルから外に出ている2次電線を切断し、巻線機から2次ボビンを外してU形導電ピンの他方の上向き部18bに1次コイルの1次電線の巻終わり側の端部や、点火コイルの外部入力端子や或いはパワースイッチに接続すべきリード線を巻絡げて半田付けしなければならず、作業に時間と手数がかゝる。更に、2次ボビンの内周に前端から1次コイルを挿入して1次コイルを2次コイルのボビンに貫通しても、1次、2次両コイルを鉄心に嵌合して組立てるまでは、1次コイルの巻終わり側の電線が2次ボビンの導電ピンに接続して1次コイルと2次コイルはつながっているだけであるため不安定で、1次コイルと2次コイルが分離することもある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述した問題点を解消するために開発されたもので、前端部に巻初め側の鍔、後端部に巻終わり側の鍔を有し、上記巻初め側の鍔から巻終わり側の鍔に向かって外周に2次電線を巻回した2次コイルの絶縁材料製の2次ボビンの中空筒部の内周に、1次コイルを挿入して同心状に組立てると共に、前記2次ボビンの巻初め側の鍔の前面に、2次電線の巻初め側の端部を一端部側に接続した導電ピンを上記鍔の前面に挟圧支持する支持壁を設け、上記支持壁で支持された導電ピンの他端部側に1次コイルの1次電線を接続する内燃機関用点火コイルの1次、2次コイル組立体において、上記支持壁の下端の一部に前記導電ピンの他端部側の一部を露出させる切割り部を形成し、1次コイルの絶縁材料製の1次ボビンの前端部に、1次コイルを2次ボビンに挿入したとき、前記2次ボビンの巻初め側の鍔の前面に当接するストッパ鍔を設け、上記ストッパ鍔に1次コイルの1次電線の一端部を接続する導電片を取付け、この導電片には、1次コイルを2次ボビンに挿入したときに2次コイルの巻初め側の鍔にある前記切割り部に突入して前記導電ピンの他端部側の露出部分を咬える咬え部を設け、且つ2次ボビンの巻終わり側の鍔の後面に、内周の両側から後向きに突出する相対向した1対の弾性爪を設けると共に、1次コイルを2次ボビンに挿入貫通してストッパ鍔が2次ボビンの巻初め側の鍔に当接したときに、2次ボビンの巻終わり側の鍔から外に突出する1次ボビンの後端部に、上記弾性爪と係合する係合部を設け、1次コイルを2次ボビンに挿入することにより1次コイルの一端部と2次コイルの2次電線又は2次コイルの巻初め側の端部とを前記導電ピンと導電片を介して電気的に接続すると共に、2次ボビンの内周に1次コイルを前後動不能に貫通固定することを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
図1〜3は本発明の一実施形態を示すもので、前述の図4と同等の構成要素には同じ符号を付して説明を省略する。
【0008】
図1〜3の本発明の一実施形態においては、2次ボビンの巻初め側の鍔12に、該鍔の外周から中空筒部11の外周に達する切欠き21を設けるほか、該鍔12の前面には上記切欠き21を前から遮蔽すると共に、2次電線の巻初め側の端部を一端部側の上向き部に巻絡げた錫メッキ銅線からなる導電ピン22を支持する遮蔽支持壁24が一体に設けてある。巻初め側の鍔12に切欠き21を設けた理由は、本発明には直接関係ないが、後述のように導電ピンの一端部側の上向き部に取付けられて該鍔の前面の上方に位置する2次電線の巻初め側の端部から後向きに延びる部分(渡り部14′)を鍔12の外を跨がせることなく上記切欠き21に通して鍔12の後側に導き、該鍔12の後面から中空筒部11の外周に密に螺旋状に巻いて2次コイルにするためである。
【0009】
上記遮蔽支持壁24は、巻初め側の鍔の前面から前に僅かに離れ、上記前面との間に導電ピン22を合成樹脂の弾性で挟む支持壁25と、前記切欠き21の下で巻初め側の鍔12の前面に下部を接合することにより切欠きの前方で起立して切欠き21を前から塞ぐ遮蔽壁26とからなり、支持壁25と遮蔽壁26の上端は巻初め側の鍔12の上端とほゞ同じ高さになっている。尚、上記支持壁25は底25′を有するL形断面で、底25′によって巻初め側の鍔12の前面に接合している。
【0010】
そして、導電ピンの一端部側の上向き部23に絡げて取付けた2次電線の巻初め側の端部が図1(C)で示した巻初め側の鍔12の前から切欠き21に入る側の切欠きの入口側の端部21′の前方で食い違い状に対向する支持壁25の左端25Lと、遮蔽壁26の右端26Rとは連結壁27でクランク形に連結されている。
【0011】
又、2次電線14の渡り部14′が切欠き21を斜めに通って切欠きから巻初め側の鍔の後側に出る切欠きの他端部側21″は、該端部21″を形成する鍔12の端部12′と遮蔽壁26の左端部とを喰い違い状に連結する起立壁28で塞いである。この起立壁28の後面は巻初め側の鍔12の後面と同一面であり、その高さは遮蔽壁26よりも高く、その上部は遮蔽壁から上に突出する。
【0012】
導電ピン22を支持壁25と巻初めの鍔の前面の間に挿入してその他端部側の横向き部22′を支持壁25の底25′の上に横たえ、該ピン22の一端部側の上向き部23を切欠き21の一端部側21′に沿って立て、その上端部を支持壁から上に突出させた後、2次ボビン10を巻線機に取付け、巻線機のノズル20から引出した2次電線14の巻初め側の端部を導電ピンの一端部側の上向き部23に巻絡げ、必要ならば半田付けし、巻線機を運転してボビン10を図1(C)の矢印方向に回転させ、2次電線の渡り部14′を切欠き21に通して巻初め側の鍔12の後側に導き、後続の電線を該鍔の後面と巻終わり側の鍔13の前面との間の前後に隣接した鍔の間で中空筒部の外周に螺旋状に所要回数宛、巻付け、2次コイルにする。
【0013】
巻線機による2次電線の巻初めの当初、2次電線を巻初め側の鍔12の後面に沿って中空筒部11の外周に巻付ける必要があり、それには図1(C)に示すように巻線機のノズルを、ノズルから繰り出される2次電線14が正確に巻初め側の鍔の後面に沿う位置aにしなければならないが、図示の実施形態では切欠きの他端部側21″は遮蔽壁26よりも上に突出する起立壁28で塞がれているため、ノズル20の位置は上記位置aよりも後側の任意なb位置にしておけばよい。これにより巻線機で矢印方向に回転させられる2次ボビンは最初の1回転のうちにノズル20と、巻初め側の端部を導電ピンの一端部側の上向き部23に巻絡げて取付けられた2次電線14の途中を起立壁28で引掛けて巻初め側の鍔12の後面に沿って中空筒部11上に巻付ける。従って、巻線機で2次ボビンを回転して巻線作業を開始する運転の当初にノズル20を正確にa位置に設定する必要が無くなり、作業能率は大幅に向上する。
【0014】
図4の従来例では導電ピンとしてU形のものを使用し、2次電線の巻初め側の端部をその一方の上向き部18aに巻絡げ、他方の上向き部18bには1次コイルの1次電線の巻終わり側の端部や、点火コイルの外部入力端子や或いは点火コイルがパワースイッチを内蔵したタイプの場合はパワースイッチに接続するリード線19を巻絡げ、夫々半田付けしたが、図示の実施例では導電ピン22の一端部側の上向き部23に2次電線の巻初め側の端部を巻絡げて取付けたので、外部入力端子や、パワースイッチのリード線は後述のように導電ピンの他端部側の横向き部22′を利用して電気的に接続すればよい。
【0015】
このため、巻初め側鍔の前面に設けた遮蔽支持壁の支持壁25には底25′を含めて切割り部31を形成し、底25′の上に支持した導電ピンの他端部側の横向き部22′の一部を上記切割り部31から露出させる。
【0016】
そして、2次ボビン10の巻初め側の鍔12を有する前端部からその内周に挿入する1次コイル40のボビン40′の前端部に上記巻初め側の鍔12の前面に当接するストッパ鍔41を設け、このストッパ鍔41に、後述のように1次コイルの1次電線の端部(巻終わり側の端部)を取付け、且つ点火コイルの外部入力端子や或いは点火コイルが内蔵したパワースイッチに電気的にリード線で接続する導電片43を固定し、この導電片43の一端部に上記切割り部31から露出する導電ピンの他端部側の横向き部22′の露出部分を咬えることが出来る咬え部44を設ける。このため前記ストッパ鍔41には、1次コイルを後端部から2次ボビンの内周に挿入したときに上記導電片の咬え部44が2次ボビンの巻初め側の鍔の前面にある支持壁の切割り部31に対向するように導電片43を固定する保持部42を設ける。尚、図示の実施形態では咬え部44は導電片43の一端を直角に後向きに折曲した短い端部に設けてある。
【0017】
従って、1次コイルのストッパ鍔41にある保持部42に導電片43を固定して1次コイルの一端部(巻終わり側の端部)を取付け、1次コイル40を2次ボビン11の内周に前端から挿入し、ストッパ鍔41が2次ボビンの巻初め側の鍔12の前面に当接したとき(このとき1次ボビンの後端部の小径の鍔48は2次ボビンの巻終わり側の鍔13の後面から外に突出し、1次コイルは2次ボビンの内周を貫通する。)、導電片43の咬え部44は2次ボビンの巻初め側の鍔12の前面にある支持壁25の切割り部31の内部に突入して導電ピンの他端部側の横向き部22′の露出部分を咬える。
【0018】
こうして1次コイルを2次ボビンの内周に貫通することにより2次電線の巻初め側の端部を取付けた導電ピン22と1次コイルの一端部(巻終わり側の端部)を取付けた導電片43とを電気的に接続できるので、従来の1次コイルの一端部(巻終わり側の端部)の1次電線をU形導電ピンの上向き部18bに巻絡げて半田付けする作業が不要になる。そして、導電片43の他端部側に点火コイルの外部入力端子や、点火コイルがパワースイッチを内蔵している場合はパワースイッチのリード線を電気的に接続することによって、従来のU形導電ピンの上向き部18bに、点火コイルの外部入力端子や、点火コイルがパワースイッチを内蔵している場合にパワースイッチに接続するためのリード線を巻絡げて半田付けする作業も不要になる。
【0019】
1次コイルの1次電線の一端部(巻終わり側の端部)を導電片43に取付けるため、導電片43にはT形の電線取付け部45を設ける。この電線取付け部45は幅が狭い首46と、首46よりも幅が広く、首の上に設けられた頭47とからなる。1次ボビン40′を巻線機にセットし、1次電線を螺旋状に密に巻付けて1次コイルにするには、1次電線をボビンの後端部の鍔48の前からストッパ鍔41に向かってボビンの外周に巻き、巻数が多いときはその上にストッパ鍔41から鍔48に向かって折返して巻き、必要ならば再度折返してストッパ鍔に向かってその上に巻き、所要回数巻終わったら1次電線を巻線機から切断し、切断した一端部(巻終わり側の端部)を前記電線取付け部45の首46の回りに巻絡げ、必要ならば半田付けする。これにより首46の回りに巻絡げた1次コイルの電線の一端部(巻終わり側の端部)は首46の上に設けられた頭47に阻止されて電線取付け部45から外れない。
【0020】
1次コイルを2次ボビンの内周に挿入し、導電片43の咬え部44が2次ボビンの巻初め側の鍔12の前面にある支持壁25の切割り部31の内部に突入して導電ピンの他端部側の横向き部22′の露出部分を咬える際、導電片43は支持壁25の前面に接近する。しかし、導電片43の電線取付け部の首46の回りに巻絡げた1次電線の一端部(巻終わり側の端部)が太くなっていて導電片が接近する前にその太くなった1次電線の一端部が支持壁25の前面に当接して導電片が支持壁の前面に接近できず、ひいては導電片の咬え部44が切割り部31に充分に突入できず、導電ピンの他端部側の横向き部22′の露出部分を咬えることができない事態の発生も考えられる。これを防止するため、2次ボビンの支持壁25には、導電片の電線取付け部の首の回りに巻絡げた1次電線の一端部が当接する位置に切欠き32を設け、この切欠き中に上記1次電線の一端部を収容するようにすることが好ましい。
【0021】
2次ボビンの内周に挿入、貫通した1次コイルが挿入方向とは逆方向に抜け出すのを阻止するため(1次コイルはストッパ鍔41で2次ボビンの巻初め側の鍔12の前面に当接しているため、挿入方向には抜け出ない。)、2次ボビンの巻終わり側の鍔13の後面に、内周の両側から後向きに突出する一対の相対向した弾性爪33,33を設ける。この弾性爪33,33の間隔は後に向かって狭まっている。この一対の弾性爪33,33の後端部は、1次コイルのボビンの、2次コイルの内周から外に突出した後端部の鍔48の両側に係合する。
【0022】
従って、鍔48を有する後端部から1次コイルを、2次コイルのボビンの巻初め側の鍔12を有する内周に挿入し、前述したように1次コイルの前端のストッパ鍔が上記鍔12に近付き、導電片43の咬え部44が支持壁の切割り部31に突入して導電ピン22の他端部側の横向き部の露出部分を咬える際に、1次コイルの後端部の鍔48は2次ボビンの内周から後に突出した前記一対の弾性爪33,33を押し拡げ、1次コイルのストッパ鍔が2次ボビンの鍔の前面の支持壁25に当接し、咬え部44が導電ピンの他端部側の横向き部22′の露出部分を咬えたとき、対の弾性爪33,33は復元力で1次ボビンの後端部の鍔48に係合する。これにより1次コイルは弾性爪33,33で阻止されて2次コイルの内周から挿入方向とは逆方向に抜け出ることはない。尚、弾性爪33,33が係合するのは必ずしも鍔48である必要はなく、2次ボビンの内周を通過し、2次ボビンの後端から外に突出するよう1次ボビンの後端部に設けた適宜の係合部であってもよい。
【0023】
【発明の効果】
こうして1次コイルを2次コイルの内周に挿入、貫通する本来の組立て作業によって2次電線の巻初め側の端部を取付けた導電ピン22と、1次電線の一端部を取付けた導電片43とを電気的に接続できると共に、導電片に点火コイルの外部入力端子や、パワースイッチのリード線を接続することができ、半田付けする作業が大幅に省略されるので1次、2次両コイルの組立体の生産性は著しく向上する。そして、1次コイルは2次コイルの内周から挿入方向とは逆方向に抜け出るのが阻止されるため、導電片の咬え部44は導電ピンから外れず、電気接続が不良になることはないと共に、1次コイルは2次コイルに貫通した組立て状態を維持するので、両コイルは分離せず、その後の点火コイルの製造作業が行い易い。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明による2次コイルのボビンと導電ピンの分解斜視図、(b)は同上の正面図と、その一部の拡大図、(c)は同じく平面図と、その一部の拡大図、(d)は図1(a)のd−d線での要部の拡大断面図である。
【図2】(a)は1次コイルと図1の2次コイルの組立て状況の説明図、(b)は同上の組立て状態の平面図である。
【図3】図2(b)の拡大平面図である。
【図4】(a)は従来の2次コイルのボビンとU形導電ピンの分解斜視図、(b)は同上の正面図、(c)は同じく平面図、(d)は図1(a)のd−d線での一部の拡大図である。
【図5】点火コイルの1次、2次コイル組立体と、鉄心との関係の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
10 2次コイル
10′ 2次ボビン
11 2次ボビンの中空筒部
12 2次ボビンの巻初め側の鍔
13 2次ボビンの巻終わり側の鍔
14 2次電線
22 導電ピン
23 導電ピンの一端部側(上向き部)
22′ 導電ピンの他端部側(横向き部)
25 支持壁
25′ 支持壁の底
31 支持壁の切割り部
33 一対の弾性爪
40 1次コイル
40′ 1次ボビン
41 1次ボビンのストッパ鍔
43 導電片
44 導電片の咬え部
48 1次ボビンの後端部の鍔ないし係合部
50 閉磁路型鉄心
51 閉磁路型鉄心の外環鉄心部
52 閉磁路型鉄心のセンター鉄心部
53 外環鉄心部のC形鉄心
54 外環鉄心部のI形鉄心
55 永久磁石片

Claims (1)

  1. 前端部に巻初め側の鍔、後端部に巻終わり側の鍔を有し、上記巻初め側の鍔から巻終わり側の鍔に向かって外周に2次電線を巻回した2次コイルの絶縁材料製の2次ボビンの中空筒部の内周に、1次コイルを挿入して同心状に組立てると共に、前記2次ボビンの巻初め側の鍔の前面に、2次電線の巻初め側の端部を一端部側に接続した導電ピンを上記鍔の前面に挟圧支持する支持壁を設け、上記支持壁で支持された導電ピンの他端部側に1次コイルの1次電線を接続する内燃機関用点火コイルの1次、2次コイル組立体において、上記支持壁の下端の一部に前記導電ピンの他端部側の一部を露出させる切割り部を形成し、1次コイルの絶縁材料製の1次ボビンの前端部に、1次コイルを2次ボビンに挿入したとき、前記2次ボビンの巻初め側の鍔の前面に当接するストッパ鍔を設け、上記ストッパ鍔に1次コイルの1次電線の一端部を接続する導電片を取付け、この導電片には、1次コイルを2次ボビンに挿入したときに2次コイルの巻初め側の鍔にある前記切割り部に突入して前記導電ピンの他端部側の露出部分を咬える咬え部を設け、且つ2次ボビンの巻終わり側の鍔の後面に、内周の両側から後向きに突出する相対向した1対の弾性爪を設けると共に、1次コイルを2次ボビンに挿入貫通してストッパ鍔が2次ボビンの巻初め側の鍔に当接したときに、2次ボビンの巻終わり側の鍔から外に突出する1次ボビンの後端部に、上記弾性爪と係合する係合部を設け、1次コイルを2次ボビンに挿入することにより1次コイルの一端部と2次コイルの巻初め側の端部とを前記導電ピンと導電片を介して電気的に接続すると共に、2次ボビンの内周に1次コイルを前後動不能に貫通固定することを特徴とする内燃機関用点火コイルの1次、2次コイル組立体。
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