JP3657692B2 - 建築用パネルおよびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、不燃材として有効なロックウールボードを耐火建築用板として使用した建築用パネルおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
岩綿、バインダー、その他の無機質材料からなるロックウールボードは、熱変形に強く耐火性が良いため、耐火建築用板として用いられている。図8にロックウールボードを用いた建築用パネルを示す。
図8において、建築用パネル70は、耐火ボードとしてのロックウールボード71と、ロックウールボード71の表面に接着剤にて装着される表面材としての表面金属板72とから構成され、金属板72は、平面部73と、その上下両端から裏面側へ直角に折れ曲がった上下の側面部74,75とを有し、側面部74には、側面部74の右端から下方へ折り返された折返し部76と、折返し部76の下端から上方へ折り曲げられた折曲部77を設けて、この折曲部77によって接合用被挿入部78を形成するとともに、側面部75には、側面部75の右端から上方へ折り返された折返し部79と、折返し部79の上端から下方へ折り曲げられた折曲部80を設けて、この折曲部80によって接合用挿入部81を形成してある。82は、パネル70を壁や胴縁、あるいは柱等の下地材に沿って上下に固定するために使用されるボルト、ビス等の止具である。
【0003】
また、製造方法は以下の通りである。金属コイルを所定の長さに切断して平板状の表面材72を形成し、これにロール成形を施して表面材72の左右両端の端面曲げを行い、表面材の底面に接着剤を塗布してロックウールボード71を充填した後ロックウールボード71と表面材72を圧着し、さらに、ロール成形を施して表面材72の左右両端を図7に示すような形状にする。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、建築用パネルに要求される条件としては、耐火性・水密性・断熱性・遮音吸音性を挙げることができるけれども、上記構成では、これら条件から外れるおそれがある。
例えば、
1.規格のロックウールボード71を使用しているので、板厚d(現在、規格品としては、板厚が9,12,15,18,21,25mmの6種類がある。)(図7参照)が最大厚でも25mmのものしかなく、耐火性・遮音吸音性の良好な建築用パネルを作成するには板厚が足りなかった。
2.嵌合部においては、パネル下面の側面部75とこれに隣接するパネルの上面の側面部74とが接触するので、高断熱な性能を得るのが難しい。つまり、パネル内外の温度差によって接触部分に結露が生じる、いわゆるヒートブリッジ現象を防止するのが難しく、そのため、金属板72、下地材が錆び易くなる。
3.また、雨水も侵入し易い。
【0005】
一方、金属板の代わりに、両端面に嵌合部としての繊維混入けい酸カルシウム板を装着した50mm厚の分厚いロックウールボードから構成されるパネルが市販されているけれども、所望の嵌合部の凹凸形状を得るために繊維混入ケイ酸カルシウム板を切削する必要があり、そのため、手間がかかり、コスト高で生産効率が悪いという欠点がある。また、ロックウールボードの密度は150kg/m3 と低いので、耐火性能に劣る。
【0006】
また、50mm厚の分厚いロックウールボードの表裏に鋼板を装着し、この表裏の鋼板を絶縁して嵌合部の熱伝達を防止できるパネルも市販されているけれども、嵌合部の凹凸形状がシンプルすぎて火の流れを阻止できないおそれがある上に、ロックウールボードの密度は150kg/m3 と低く耐火性能に劣る。
【0007】
また、50mm厚の分厚い材料の異なる耐火性有機系フォームの表裏にエンボス加工が施されたパネルも市販されているけれども、嵌合内部での凹凸の接触部が鉄板同士であるので、嵌合内部に隙間が生じることになる。その結果、例えば、900度前後の高温により鉄板が変形して隙間間隔が大きくなるため、火が通り易くなり耐火性能に問題がある。
【0008】
この発明は、上述の事柄に留意してなされたもので、その目的は、耐火性・水密性・断熱性・遮音吸音性を向上できる建築用パネルおよびその製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明の建築用パネルの製造方法は、耐火建築用板としてのロックウールボードを三層に積層して形成された耐火ボードと、この耐火ボードの表裏面に装着された金属板とから構成される建築用パネルの製造方法であって、金属コイルを所定の長さに切断してなる平板状の表面材にロール成形を施して1枚目のロックウールボードが充填される第1凹所を形成するよう表面材の左右両端の端面曲げを行う第1工程と、前記第1凹所の底面に接着剤を塗布して前記1枚目のロックウールボードを充填した後この1枚目のロックウールボードの裏側と表面材の左右両端とによって第2凹所を形成するよう前記1枚目のロックウールボードと表面材を圧着する第2工程と、前記1枚目のロックウールボードの裏側とこの裏側とは面一な表面材一端の平面部とに跨がる前記第2凹所の底面に接着剤を塗布して前記第2凹所に2枚目のロックウールボードを前記1枚目のロックウールボードからずらせる形で充填した後表面側へ直角に折れ曲がった表面材他端の側面部を残すよう前記ロックウールボード同士を圧着する第3工程と、ロール成形を施して前記2枚目のロックウールボードの表面とは面一な短小平面部を残すよう前記側面部の端面曲げを行う第4工程とからなる表面材側パネルを形成する表面材側製造工程を含み、更に、金属コイルを所定の長さに切断してなる平板状の裏面材にロール成形を施して3枚目のロックウールボードが充填される第3凹所を形成するよう裏面材の左右両端の端面曲げを行う第1工程と、前記第3凹所の底面に接着剤を塗布して前記3枚目のロックウールボードを充填した後前記3枚目のロックウールボードの両端面および底面のみを覆う状態で前記3枚目のロックウールボードと裏面材を圧着する第2工程とからなる裏面材側パネルを形成する裏面材側製造工程を含み、しかも、前記表面材側製造工程の前記第4工程における前記短小平面部を含む2枚目のロックウールボードの裏側に接着剤を塗布して前記3枚目のロックウールボードの表側を前記2枚目のロックウールボードの裏側に対向させるとともに、前記2枚目のロックウールボードに対して前記3枚目のロックウールボードをずらせた状態で重ねた後前記2枚目のロックウールボードの裏側の表面材一端側および前記短小平面部が重なる側の前記3枚目のロックウールボードの表面側を露出させるよう前記表面材側パネルと裏面材側パネル同士を圧着する工程からなるパネル製造工程を含む。
【0010】
また、別の製造方法として、この発明は、耐火建築用板としてのロックウールボードを三層に積層して形成された耐火ボードと、この耐火ボードの表裏面に装着された金属板とから構成される建築用パネルの製造方法であって、金属コイルを所定の長さに切断してなる平板状の表面材にロール成形を施して、互いに所望巾ずらした状態で接着した二層からなる厚みが大の1枚目のロックウールボードが充填される段差を有する第1凹所を形成するよう表面材の左右両端の端面曲げを行う第1工程と、前記段差を含む前記第1凹所の底面に接着剤を塗布して前記1枚目のロックウールボードを充填する第2工程と、裏側へ直角に折れ曲がった表面材一端の側面部を残すよう前記1枚目のロックウールボードと表面材を圧着する第3工程と、ロール成形を施して前記1枚目のロックウールボードの裏側とは面一な短小平面部を残すよう前記側面部の端面曲げを行う第4工程とからなる表面材側パネルを形成する表面材側製造工程を含み、更に、金属コイルを所定の長さに切断してなる平板状の裏面材にロール成形を施して厚みが小の2枚目のロックウールボードが充填される第2凹所を形成するよう裏面材の左右両端の端面曲げを行う第1工程と、前記第2凹所の底面に接着剤を塗布して前記2枚目のロックウールボードを充填した後前記2枚目のロックウールボードの両端面および底面のみを覆う状態で前記2枚目のロックウールボードと裏面材を圧着する第2工程とからなる裏面材側パネルを形成する裏面材側製造工程を含み、しかも、前記表面材側製造工程の前記第4工程における前記短小平面部を含む1枚目のロックウールボードの裏側に接着剤を塗布して前記2枚目のロックウールボードの表側を前記1枚目のロックウールボードの裏側に対向させるとともに、前記1枚目のロックウールボードに対して前記2枚目のロックウールボードをずらせた状態で重ねた後前記1枚目のロックウールボードの裏側の表面材他端側および前記短小平面部が重なる側の前記2枚目のロックウールボードの表面側を露出させるよう前記表面材側パネルと裏面材側パネル同士を圧着する工程からなるパネル製造工程を含むものを提供する。
【0011】
更に、別の製造方法として、この発明は、耐火建築用板としてのロックウールボードを三層に積層して形成された耐火ボードと、この耐火ボードの表裏面に装着された金属板とから構成される建築用パネルの製造方法であって、金属コイルを所定の長さに切断してなる平板状の表面材にロール成形を施して1枚目のロックウールボードが充填される第1凹所を形成するよう表面材の左右両端の端面曲げを行う第1工程と、前記第1凹所の底面に接着剤を塗布して前記1枚目のロックウールボードを充填した後この1枚目のロックウールボードの裏側と表面材の左右両端とによって第2凹所を形成するよう前記1枚目のロックウールボードと表面材を圧着する第2工程と、前記1枚目のロックウールボードの裏側とこの裏側とは面一な表面材一端の平面部とに跨がる前記第2凹所の底面に接着剤を塗布して前記第2凹所に前記2枚目のロックウールボードを前記1枚目のロックウールボードからずらせる形で充填した後裏側へ直角に折れ曲がった表面材他端の側面部を残すよう前記ロックウールボード同士を圧着する第3工程と、ロール成形を施して前記2枚目のロックウールボードの裏側とは面一な短小平面部を残すよう前記側面部の端面曲げを行って前記表面材側パネルを形成する第4工程と、前記短小平面部を含む2枚目のロックウールボードの裏側に接着剤を塗布して前記3枚目のロックウールボードの表側を前記2枚目のロックウールボードの裏側に対向させるとともに、前記2枚目のロックウールボードに対して前記3枚目のロックウールボードをずらせた状態で重ねた後前記2枚目のロックウールボードの裏側の表面材一端側および前記短小平面部が重なる側の前記3枚目のロックウールボードの表面側を露出させるよう前記表面材側パネルと前記3枚目のロックウールボード同士を圧着する第5工程と、前記3枚目のロックウールボードの裏側に接着剤を塗布した後、金属コイルを所定の長さに切断してなる平板にロール成形を施して左右両端の端面曲げが行われ、3枚目のロックウールボードが充填される第3凹所が予め形成されている裏面材を、前記第3凹所の側から前記3枚目のロックウールボードの裏側および両端面のみを覆う状態で前記3枚目のロックウールボードにはめ込む第6工程と、前記3枚目のロックウールボードと前記裏面材同士を圧着する第7工程とを含むものを提供する。
【0012】
【0013】
この発明では、耐火建築用板としての高密度のロックウールボードを三層に積層して耐火建築用板の板厚を厚くできる。
【0014】
そして、ロックウールボード同士をずらせた状態で耐火ボードの端面に複雑な凹凸形状の嵌合部を形成でき、火の通り道および雨水の通り道を遮断できる。そして、ロックウールボード同士をずらせるだけで前記凹凸嵌合部を形成できるので、製造ラインでロックウールボードを削る工程を省略できるとともに、切粉が出ないので環境が悪化するのを回避できる。
【0015】
また、この発明では、表面金属板と裏面金属板とが前記嵌合部において非接触の状態で配置されるので、ヒートブリッジ現象を防止できる。
【0016】
更に、この発明の建築用パネルとして、耐火建築用板としての高密度の三枚のロックウールボード同士をずらせた状態で接着剤を介して相互に重ね合わせて凹凸嵌合部を形成する耐火ボードと、この耐火ボードの表裏面に装着された金属板とから構成される建築用パネルであって、1枚目のロックウールボードおよび2枚目のロックウールボードの表面に接着剤にて装着される表面材としての表面金属板を有し、この表面金属板内に、前記2枚目のロックウールボードを1枚目のロックウールボードからずらせる形で重ねて形成された表面材側パネルと、3枚目のロックウールボードの表面に接着剤にて装着される裏面材としての裏面金属板を有し、前記2枚目のロックウールボードの表面に接着剤を塗布して前記3枚目のロックウールボードの表面を前記2枚目のロックウールボードの表面に対向させるとともに、前記2枚目のロックウールボードに対して前記3枚目のロックウールボードをずらせた状態で重ねて形成された裏面材側パネルとを備え、更に、前記凹凸嵌合部が、前記1枚目および2枚目のロックウールボード同士を、前記2枚目のロックウールボードの一方の端面部が凹むよう、かつ、他方の端面部が突出するようずらせたことにより、前記1枚目のロックウールボードの一方の端面部に形成された突出部分と、前記2枚目および3枚目のロックウールボード同士を、前記3枚目のロックウールボードの一方の段差を有する端面部が突出して他方の段差を有する端面部が凹むようずらせたことにより、前記2枚目のロックウールボードおよび前記3枚目のロックウールボード間で前記両段差に跨がり形成される合じゃくり部分と、前記突出部分から合じゃくり部分にかけて形成される本実嵌合部分と、前記2枚目のロックウールボードにおける表面金属板の非装着部分と前記3枚目のロックウールボードにおける裏面金属板の非装着部分が前記本実嵌合部分において接触した状態で配置されるロックウールボード密着部分とから構成され、しかも、前記突出部分は表面側に目地を有するとともに、前記本実嵌合部分においては、防水パッキンが配置され、かつ、前記2枚目のロックウールボードの表面金属板の前記突出部分の裏側に対向する位置には、全長にわたり溝が形成されているものが提供される。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1は、この発明の建築用パネルの柱(下地材)への固定状態を示し、図2および図3は、それぞれ、耐火ボード同士の嵌合状態および耐火ボードの積層状態を示す。この実施形態では、耐火ボードとして、岩綿、バインダー、その他の材料からなるロックウールボードを三枚に重ねたものを採用している。
【0018】
図1〜図3において、1は、40〜50mm厚で、働き幅が、450〜900mmの耐火ボードで、それぞれ300〜400kg/m3 の密度を有する三枚のロックウールボード2,3,4同士をずらせた状態で接着剤を介して相互に重ね合わせてなる。5は、ロックウールボード2,3の表面に接着剤にて装着される表面材としての表面金属板で、例えば、着色亜鉛メッキ鋼板が用いられ、この表面金属板5内に、2枚目のロックウールボード3を1枚目のロックウールボード2からずらせる形で重ねてある。6は、3枚目のロックウールボード4の表面に接着剤にて装着される裏面材としての裏面金属板で、例えば、着色亜鉛メッキ鋼板が用いられ、2枚目のロックウールボード3の表面に接着剤を塗布して3枚目のロックウールボード4の表面を2枚目のロックウールボード3の表面に対向させるとともに、2枚目のロックウールボード3に対して3枚目のロックウールボード4をずらせた状態で重ねてある。そして、表面金属板5、裏面金属板6は薄くで硬いので耐火ボード1を強固に保持できるとともに、見栄えが良好である等の化粧性を有する。
【0019】
2枚目のロックウールボード3としては、例えば、板厚Aが12,15,18mm等の市販の乾式のロックウールボードが使用されている。
【0020】
1枚目の乾式のロックウールボード2としては、下端面部7に目地8を有するとともに、上下の耐火ボード1,1の上下端面同士を嵌合して2枚目のロックウールボード3とで表面材側パネルにおける突出部分aおよび本実嵌合部分bを形成するために下端面に上下(縦方向)に長い段差部9を有するよう予め型枠成形されたものが使用される。この突出部分aは、目地8から内部へ火が侵入し難いよう長くかつ火の通りを狭くするよう形成されている。また、本実嵌合部分bは、火の流れを大きく止めるよう形成されている。なお、10は1枚目のロックウールボード2の上端面のフラット部である。
【0021】
また、3枚目の乾式のロックウールボード4としては、上下の耐火ボード1,1の上下端面同士を嵌合して裏面材側パネルと表面材側パネル間に、ロックウールボード密着部16と、火の裏面側への貫通をくい止めるつきつけ目地の合じゃくり部分50とを形成するために上端面に段差部11を、下端面に段差部12をそれぞれ有するよう予め型枠成形されたものが使用される。
【0022】
14は、2枚目のロックウールボード3における表面金属板5の非装着部分で、15は、3枚目のロックウールボード4における裏面金属板6の非装着部分であり、表面金属板5と裏面金属板6とが本実嵌合部分bにおいて非接触の状態で配置されるロックウールボード密着部分16を形成する。
【0023】
すなわち、この実施形態では、三枚のロックウールボード2,3,4同士をずらせた状態で接着剤を介して相互に重ね合わせて複雑な凹凸形状の凹凸嵌合部17を有する耐火ボード1が形成される。この凹凸嵌合部17は、図3に示すように、耐火ボード1の一方の端部に形成される凹嵌合部17aと、耐火ボード1の他方の端部に形成される凸嵌合部17bからなる。そして、図2に示すように、凹凸嵌合部17の結合によって、上述した突出部分aと、つきつけ目地の合じゃくり部分50と、本実嵌合部分bと、ロックウールボード密着部分16が形成され、これにより、火の通り道および雨水の通り道が遮断される。
【0024】
つまり、突出部分aが、1枚目および2枚目のロックウールボード2,3同士を、2枚目のロックウールボード3の一方の端面部3aが凹むよう、かつ、他方の端面部3bが突出するようずらせたことにより、1枚目のロックウールボード2の一方の端面部7に形成されている。
【0025】
また、合じゃくり部分50が、2枚目および3枚目のロックウールボード3,4同士を、3枚目のロックウールボード4の一方の段差12を有する端面部4aが突出して他方の段差11を有する端面部4bが凹むようずらせたことにより、2枚目のロックウールボード3および3枚目のロックウールボード4間で両段差12,11に跨がり形成されている。
【0026】
また、本実嵌合部分bが、突出部分aから合じゃくり部分50にかけて形成されている。
【0027】
更に、ロックウールボード密着部分16は、2枚目のロックウールボード3における表面金属板5の非装着部分14と3枚目のロックウールボード4における裏面金属板6の非装着部分15が本実嵌合部分bにおいて接触した状態で配置されている。
【0028】
また、突出部分aは表面側に目地8を有するとともに、本実嵌合部分bにおいては、防水パッキン(6g/mの合成ゴム発泡体)19が配置され、かつ、2枚目のロックウールボード3の表面金属板5の突出部分aの裏側に対向する位置には、全長にわたり溝20が形成されている。
【0029】
なお、Bは1枚目のロックウールボード2の板厚、Cは3枚目のロックウールボード4の板厚である。また、13は下地材としての例えば柱である。
【0030】
また、18は防水パッキン付の止具(例えば、専用ドリルビス)である。
【0031】
以下、製造方法について説明する。
まず、表面材側製造工程について説明する。
図4(a)に示すように、着色亜鉛メッキが施された鋼板製の金属コイルを所定の長さに切断してなる平板状の表面材30にロール成形機でロール成形を施して1枚目のロックウールボード2が充填される第1凹所31を形成するよう図4(b)に示すような表面材30の左右両端32,33の端面曲げを行う。
なお、1枚目の乾式のロックウールボード2は、図3に示したような形状に予め形成しておく。すなわち、1枚目の乾式のロックウールボード2として、岩綿、バインダー、その他のロックウールボード材料を混合して型枠成形(押出し成形)した後、図3に示したような形状に裁断し、乾燥させたものを準備しておく。
【0032】
次に、図4(c)に示すように、第1凹所31の底面34に接着剤35を塗布して1枚目のロックウールボード2を充填した後この1枚目のロックウールボード2の裏側(裏面)2aと表面材30の左右両端32,33とによって、図4(d)に示すような第2凹所36を形成するよう1枚目のロックウールボード2と表面材30を圧着する。
【0033】
次に、図4(e)に示すように、1枚目のロックウールボード2の裏面2aとこの裏面2aとは面一な表面材一端の平面部37とに跨がる第2凹所36の底面36aに接着剤35を塗布して第2凹所36に2枚目の乾式のロックウールボード3を1枚目のロックウールボード2からずらせる形で充填した後、図4(f)に示すように、裏側へ直角に折れ曲がった表面材他端33の側面部37を残すようロックウールボード2,3同士を圧着する。
【0034】
次に、図4(g)に示すように、ロール成形機でロール成形を施して2枚目のロックウールボード3の裏側(裏面)3aとは面一な短小平面部40を残すよう側面部37の端面曲げを行って表面材側パネルPを形成する。
【0035】
続いて、表面材側パネルPの製造ラインとは別ラインでなされる裏面材側製造工程について説明する。
まず、図4(h)に示すように、着色亜鉛メッキが施された鋼板製の金属コイルを所定の長さに切断してなる平板状の裏面材41にロール成形を施して3枚目のロックウールボード4が充填される第3凹所42を形成するよう図4(i)に示すような裏面材41の左右両端43,44の端面曲げを行う。
【0036】
次に、図4(j)に示すように、第3凹所42の底面45に接着剤35を塗布して3枚目のロックウールボード4を充填した後、図4(k)に示すように、3枚目のロックウールボード4の両端面11,12および底面4aのみを覆う状態で3枚目のロックウールボード4と裏面材41を圧着して裏面材側パネルQを形成する。
なお、3枚目の乾式のロックウールボード4は、図3に示したような形状に予め形成しておく。すなわち、3枚目のロックウールボード4として、岩綿、バインダー、その他のロックウールボード材料を混合して型枠成形(押出し成形)した後、図3に示したような形状に裁断し、乾燥させたものを準備しておく。
【0037】
図4(g)に示した短小平面部40を含む2枚目のロックウールボード3の裏面3aに接着剤35を塗布し、図4(l)に示すように、3枚目のロックウールボード4の表側(表面)4bを2枚目のロックウールボード3の裏面3aに対向させるとともに、2枚目のロックウールボード3に対して3枚目のロックウールボード4をずらせた状態で重ねた後、図4(m)に示すように、2枚目のロックウールボード3の裏面3aの表面材一端側14および短小平面部40が重なる側の3枚目のロックウールボード4の表面側15を露出させるよう表面材側パネルPと裏面材側パネルQ同士を圧着して耐火ボード1と耐火ボード1の表裏面に装着された金属板5,6とから構成される建築用パネルを形成する。
【0038】
以上、この実施形態では、耐火建築用板としての高密度の乾式ロックウールボード2,3,4を三層に積層して構成されたものであり、組み立て時に、ロックウールボード2,3,4同士をずらせた状態で耐火ボード1の端面に複雑な凹凸形状の嵌合部17、すなわち、凹嵌合部17aと凸嵌合部17bを形成でき、また、表面金属板5と裏面金属板6とを嵌合部17において非接触の状態で配置できるので、凹嵌合部17aと凸嵌合部17bの結合によって、耐火性・水密性・断熱性・遮音吸音性のいずれにも優れた建築用パネルを得ることができる。
また、凹凸嵌合部17を形成するために、仮にロックウールボード2,4を削った場合には、その削り粉は量が大きくなるので処理が大変であるけれども、この実施形態では、ロックウールボード2,3,4同士をずらせるだけで複雑な凹凸形状の嵌合部17を形成できるので、製造ラインでロックウールボードを削る工程を省略できるとともに、切粉が出ないので環境が悪化するのを回避できる。
【0039】
《耐火性に関して》
長く形成された突出部分aによって、目地8から内部へ火を侵入し難くでき、また、本実嵌合部分bによって、嵌合内部の火の流れを大きく止めることができ、さらに、つきつけ目地の合じゃくり部分50によって、裏面側に火が貫通するのを回避できる。
また、表面金属板5、裏面金属板6として鋼板を用いているので1000度近くの燃焼状態で鋼板が膨張、変形してしまい、嵌合内部で隙間が生じて建築用パネルの裏面側に火が貫通するおそれを、この実施形態では、嵌合内部にロックウールボード密着部分16を一か所設けることで解消できる。つまり、無機質で熱変形を起こさないロックウールボード3,4を表面金属板5の非装着部分14、裏面金属板6の非装着部分15においてむきだし密着することで、嵌合内部に絶対的な壁を形成できる。
要するに、耐火上の一番弱点部である嵌合内部の火の通りを狭くする突出部分aと、火の流れを大きく止める本実嵌合部分bと、万が一の火の貫通をくい止めるつきつけ目地の合じゃくり部分50と、嵌合内部に絶対的な壁を形成するロックウールボード密着部分16とで、火の通り道をできるだけ複雑にかつ狭くしたので、耐火性を飛躍的に向上できる。
【0040】
《水密性に関して》
建築用パネルの表面側に形成される目地8から嵌合内部に侵入してくる雨水の毛管現象を防止するため、表面金属板5に溝20を全長にわたって形成した。その結果、毛管現象により内部へ吸引された雨水がこの溝20で止まり、下に流れ落ちるか、左右に流れて、接合部の水切り材(図示せず)を通り落下する。万が一にも内部へ雨水が侵入した時のために、本実嵌合部分bに配置される防水パッキン19で絶対的な水密性を発揮する。
【0041】
《断熱性に関して》
パネルは、熱伝導率の極めて低いロックウールボード2,3,4を芯材としているため、断熱性が良好で、しかもこの実施形態では、ロックウールボード密着部分16を設けることで、表面金属板5と裏面金属板6の接触部分がなくなり、ヒートブリッジ現象を防止できる。つまり、この実施形態では、高断熱な性能を得ることができる。
【0042】
《遮音吸音性に関して》
高密度のロックウールボード2,3,4を張り合わせ40mm以上の厚さに形成しているため、遮音性能も向上できる。
また、吸音板としての性質が強いロックウールボード2,3,4を芯材としているため、表面金属板5または裏面金属板6に丸穴等を複数設けてロックウールボードの吸音性能を更に向上させることも可能である。
【0043】
次に、図5を用いて、耐火建築用板としてのロックウールボードを三層に積層して形成された耐火ボードと、この耐火ボードの表裏面に装着された金属板とから構成される建築用パネルの製造方法について説明する。
図5(a)に示すように、金属コイルを所定の長さに切断してなる平板状の表面材30にロール成形を施して、互いに所望巾d1 ,d2 ずらした状態で接着した二層60a,60bからなる厚みが大の1枚目のロックウールボード60〔図5(c)参照〕が充填される段差61〔図5(b)参照〕を有する第1凹所62を形成するよう表面材30の左右両端の端面曲げを行う。
【0044】
次に、図5(c)に示すように、段差61を含む第1凹所62の底面63に接着剤35を塗布して上記1枚目のロックウールボード60を上記層60a側から充填する。
【0045】
次に、図5(d)に示すように、裏側へ直角に折れ曲がった表面材一端の側面部64を残すよう1枚目のロックウールボード60と表面材30を圧着する。
【0046】
次に、図5(e)に示すように、ロール成形を施して1枚目のロックウールボード60の裏側(裏面)とは面一な短小平面部40を残すよう側面部64の端面曲げを行う。
【0047】
次に、図5(f)に示すように、金属コイルを所定の長さに切断してなる平板状の裏面材50にロール成形を施して図5(g)に示すように、厚みが小の2枚目のロックウールボード51が充填される第2凹所52を形成するよう裏面材50の左右両端の端面曲げを行う。
【0048】
次に、図5(h)に示すように、第2凹所52の底面52aに接着剤35を塗布して2枚目のロックウールボード51を充填した後図5(i)に示すように、2枚目のロックウールボード51の両端面53,54および底面55のみを覆う状態で2枚目のロックウールボード51と裏面材50を圧着する。
【0049】
次に、図5(j)に示すように、短小平面部40を含む1枚目のロックウールボード60の裏面に接着剤35を塗布して2枚目のロックウールボード51の表側(表面)51aを1枚目のロックウールボード60の裏面に対向させるとともに、1枚目のロックウールボード60に対して2枚目のロックウールボード51をずらせた状態で重ねた後、図5(k)に示すように、1枚目のロックウールボード60の裏面の表面材他端側14および短小平面部40が重なる側の2枚目のロックウールボード51の表面側15を露出させるよう表面材側パネルと裏面材側パネル同士を圧着し、図6に示すような建築用パネルを得る。
【0050】
次に、図7を用いて、耐火建築用板としてのロックウールボードを三層に積層して形成された耐火ボードと、この耐火ボードの表裏面に装着された金属板とから構成される建築用パネルの製造方法について説明する。
図7(a)〜図7(f)までの工程は、図4(a)〜図4(f)のものと同様である。
【0051】
続いて、図7(g)に示すように、短小平面部40を含む2枚目のロックウールボード3の裏面3aに接着剤35を塗布して3枚目のロックウールボード4の表面4aを2枚目のロックウールボード3の裏面3aに対向させるとともに、2枚目のロックウールボード3に対して3枚目のロックウールボード4をずらせた状態で重ねた後、図7(h)に示すように、2枚目のロックウールボード3の裏面3aの表面材一端側14および短小平面部40が重なる側の3枚目のロックウールボード4の表面側15を露出させるよう表面材側パネルPと3枚目のロックウールボード4同士を圧着する。
【0052】
続いて、図7(i)に示すように、3枚目のロックウールボード4の裏面4bに接着剤35を塗布する。一方、金属コイルを所定の長さに切断してなる平板にロール成形を施して左右両端の端面曲げが行われ、3枚目のロックウールボード4が充填される第3凹所42が予め形成されている裏面材41を、第3凹所42の側から3枚目のロックウールボード4の裏面4bおよび両端面80,81のみを覆う状態で3枚目のロックウールボード4にはめ込む。
【0053】
続いて、図7(k)に示すように、3枚目のロックウールボード4と裏面材41同士を圧着する。
【0054】
この実施形態では、上記2つの製造方法のものに比して、1つの搬送ラインを用いるだけで三層積層構造のサンドイッチパネルを形成することができる。
【0055】
なお、上記各実施形態で用いた接着剤としては、ゴム系、合成ゴム系、合成樹脂系、天然産系、あるいは無機質系等の一種、もしくは二種以上を用いることができる。
【0056】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明においては、耐火建築用板としての高密度のロックウールボードを三層に積層して耐火建築用板の板厚を厚くできる。
【0057】
また、ロックウールボード同士をずらせた状態で耐火ボードの端面に複雑な凹凸形状の嵌合部を形成でき、火の通り道および雨水の通り道を遮断できる。そして、ロックウールボード同士をずらせるだけで前記凹凸嵌合部を形成できるので、製造ラインでロックウールボードを削る工程を省略できるとともに、切粉が出ないので環境が悪化するのを回避できる。
【0058】
また、この発明では、表面金属板と裏面金属板とが前記嵌合部において非接触の状態で配置されるので、ヒートブリッジ現象を防止できる。
【0059】
更に、この発明では、表面金属板と裏面金属板とが前記嵌合部において非接触の状態で配置されるので、ヒートブリッジ現象を防止できる。
【0060】
このように、この発明の建築用パネルは、ロックウールボード同士をずらせた状態で耐火ボードの端面に複雑な凹凸形状の嵌合部を形成できため、その製造方法は極めてシンプルで作業性が良く量産性に富むものであって、かつ耐火性・水密性・断熱性・遮音吸音性を向上できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の建築用パネルの実施形態による取付け動作を示す斜視図である。
【図2】 上記実施形態における耐火ボード同士の嵌合状態を示す構成説明図である。
【図3】 上記実施形態における三層積層構造のサンドイッチパネルを示す構成説明図である。
【図4】 この発明の建築用パネルの製造方法の一実施形態における三層積層構造のサンドイッチパネルの形成工程を示す図である。
【図5】 この発明の建築用パネルの製造方法の他の実施形態における三層積層構造のサンドイッチパネルの形成工程を示す図である。
【図6】 この発明の建築用パネルの実施形態における三層積層構造のサンドイッチパネル示す構成説明図である。
【図7】 この発明の建築用パネルの製造方法の更に他の実施形態における三層積層構造のサンドイッチパネルの形成工程を示す図である。
【図8】 従来例の建築用パネルを示す構成説明図である。
【符号の説明】
1…耐火ボード、2,3,4…ロックウールボード、5…表面金属板、6…裏面金属板、14…表面金属板の非装着部分、15…裏面金属板の非装着部分、16…ロックウールボード密着部分、17…凹凸嵌合部、17a…凹嵌合部、17b…凸嵌合部、35…接着剤、50…合じゃくり部分、a…突出部分、b…本実嵌合部分。
Claims (4)
- 耐火建築用板としてのロックウールボードを三層に積層して形成された耐火ボードと、この耐火ボードの表裏面に装着された金属板とから構成される建築用パネルの製造方法であって、
金属コイルを所定の長さに切断してなる平板状の表面材にロール成形を施して1枚目のロックウールボードが充填される第1凹所を形成するよう表面材の左右両端の端面曲げを行う第1工程と、
前記第1凹所の底面に接着剤を塗布して前記1枚目のロックウールボードを充填した後この1枚目のロックウールボードの裏側と表面材の左右両端とによって第2凹所を形成するよう前記1枚目のロックウールボードと表面材を圧着する第2工程と、
前記1枚目のロックウールボードの裏側とこの裏側とは面一な表面材一端の平面部とに跨がる前記第2凹所の底面に接着剤を塗布して前記第2凹所に2枚目のロックウールボードを前記1枚目のロックウールボードからずらせる形で充填した後裏側へ直角に折れ曲がった表面材他端の側面部を残すよう前記ロックウールボード同士を圧着する第3工程と、
ロール成形を施して前記2枚目のロックウールボードの表面とは面一な短小平面部を残すよう前記側面部の端面曲げを行う第4工程とからなる表面材側パネルを形成する表面材側製造工程を含み、
更に、
金属コイルを所定の長さに切断してなる平板状の裏面材にロール成形を施して3枚目のロックウールボードが充填される第3凹所を形成するよう裏面材の左右両端の端面曲げを行う第1工程と、
前記第3凹所の底面に接着剤を塗布して前記3枚目のロックウールボードを充填した後前記3枚目のロックウールボードの両端面および底面のみを覆う状態で前記3枚目のロックウールボードと裏面材を圧着する第2工程とからなる裏面材側パネルを形成する裏面材側製造工程を含み、
しかも、
前記表面材側製造工程の前記第4工程における前記短小平面部を含む2枚目のロックウールボードの裏側に接着剤を塗布して前記3枚目のロックウールボードの表側を前記2枚目のロックウールボードの裏側に対向させるとともに、前記2枚目のロックウールボードに対して前記3枚目のロックウールボードをずらせた状態で重ねた後前記2枚目のロックウールボードの裏側の表面材一端側および前記短小平面部が重なる側の前記3枚目のロックウールボードの表面側を露出させるよう前記表面材側パネルと裏面材側パネル同士を圧着する工程からなるパネル製造工程を含むことを特徴とする建築用パネルの製造方法。 - 耐火建築用板としてのロックウールボードを三層に積層して形成された耐火ボードと、この耐火ボードの表裏面に装着された金属板とから構成される建築用パネルの製造方法であって、
金属コイルを所定の長さに切断してなる平板状の表面材にロール成形を施して、互いに所望巾ずらした状態で接着した二層からなる厚みが大の1枚目のロックウールボードが充填される段差を有する第1凹所を形成するよう表面材の左右両端の端面曲げを行う第1工程と、
前記段差を含む前記第1凹所の底面に接着剤を塗布して前記1枚目のロックウールボードを充填する第2工程と、
裏側へ直角に折れ曲がった表面材一端の側面部を残すよう前記1枚目のロックウールボードと表面材を圧着する第3工程と、
ロール成形を施して前記1枚目のロックウールボードの裏側とは面一な短小平面部を残すよう前記側面部の端面曲げを行う第4工程とからなる表面材側パネルを形成する表面材側製造工程を含み、
更に、
金属コイルを所定の長さに切断してなる平板状の裏面材にロール成形を施して厚みが小の2枚目のロックウールボードが充填される第2凹所を形成するよう裏面材の左右両端の端面曲げを行う第1工程と、
前記第2凹所の底面に接着剤を塗布して前記2枚目のロックウールボードを充填した後前記2枚目のロックウールボードの両端面および底面のみを覆う状態で前記2枚目のロックウールボードと裏面材を圧着する第2工程とからなる裏面材側パネルを形成する裏面材側製造工程を含み、
しかも、
前記表面材側製造工程の前記第4工程における前記短小平面部を含む1枚目のロックウールボードの裏側に接着剤を塗布して前記2枚目のロックウールボードの表側を前記1枚目のロックウールボードの裏側に対向させるとともに、前記1枚目のロックウールボードに対して前記2枚目のロックウールボードをずらせた状態で重ねた後前記1枚目のロックウールボードの裏側の表面材他端側および前記短小平面部が重なる側の前記2枚目のロックウールボードの表面側を露出させるよう前記表面材側パネルと裏面材側パネル同士を圧着する工程からなるパネル製造工程を含むことを特徴とする建築用パネルの製造方法。 - 耐火建築用板としてのロックウールボードを三層に積層して形成された耐火ボードと、この耐火ボードの表裏面に装着された金属板とから構成される建築用パネルの製造方法であって、
金属コイルを所定の長さに切断してなる平板状の表面材にロール成形を施して1枚目のロックウールボードが充填される第1凹所を形成するよう表面材の左右両端の端面曲げを行う第1工程と、
前記第1凹所の底面に接着剤を塗布して前記1枚目のロックウールボードを充填した後この1枚目のロックウールボードの裏側と表面材の左右両端とによって第2凹所を形成するよう前記1枚目のロックウールボードと表面材を圧着する第2工程と、
前記1枚目のロックウールボードの裏側とこの裏側とは面一な表面材一端の平面部とに跨がる前記第2凹所の底面に接着剤を塗布して前記第2凹所に前記2枚目のロックウールボードを前記1枚目のロックウールボードからずらせる形で充填した後裏側へ直角に折れ曲がった表面材他端の側面部を残すよう前記ロックウールボード同士を圧着する第3工程と、
ロール成形を施して前記2枚目のロックウールボードの裏側とは面一な短小平面部を残すよう前記側面部の端面曲げを行って前記表面材側パネルを形成する第4工程と、
前記短小平面部を含む2枚目のロックウールボードの裏側に接着剤を塗布して前記3枚目のロックウールボードの表側を前記2枚目のロックウールボードの裏側に対向させるとともに、前記2枚目のロックウールボードに対して前記3枚目のロックウールボードをずらせた状態で重ねた後前記2枚目のロックウールボードの裏側の表面材一端側および前記短小平面部が重なる側の前記3枚目のロックウールボードの表面側を露出させるよう前記表面材側パネルと前記3枚目のロックウールボード同士を圧着する第5工程と、
前記3枚目のロックウールボードの裏側に接着剤を塗布した後、金属コイルを所定の長さに切断してなる平板にロール成形を施して左右両端の端面曲げが行われ、3枚目のロックウールボードが充填される第3凹所が予め形成されている裏面材を、前記第3凹所の側から前記3枚目のロックウールボードの裏側および両端面のみを覆う状態で前記3枚目のロックウールボードにはめ込む第6工程と、 前記3枚目のロックウールボードと前記裏面材同士を圧着する第7工程とを含むことを特徴とする建築用パネルの製造方法。 - 耐火建築用板としての高密度の三枚のロックウールボード同士をずらせた状態で接着剤を介して相互に重ね合わせて凹凸嵌合部を形成する耐火ボードと、この耐火ボードの表裏面に装着された金属板とから構成される建築用パネルであって、1枚目のロックウールボードおよび2枚目のロックウールボードの表面に接着剤にて装着される表面材としての表面金属板を有し、この表面金属板内に、前記2枚目のロックウールボードを1枚目のロックウールボードからずらせる形で重ねて形成された表面材側パネルと、3枚目のロックウールボードの表面に接着剤にて装着される裏面材としての裏面金属板を有し、前記2枚目のロックウールボードの表面に接着剤を塗布して前記3枚目のロックウールボードの表面を前記2枚目のロックウールボードの表面に対向させるとともに、前記2枚目のロックウールボードに対して前記3枚目のロックウールボードをずらせた状態で重ねて形成された裏面材側パネルとを備え、更に、前記凹凸嵌合部が、前記1枚目および2枚目のロックウールボード同士を、前記2枚目のロックウールボードの一方の端面部が凹むよう、かつ、他方の端面部が突出するようずらせたことにより、前記1枚目のロックウールボードの一方の端面部に形成された突出部分と、前記2枚目および3枚目のロックウールボード同士を、前記3枚目のロックウールボードの一方の段差を有する端面部が突出して他方の段差を有する端面部が凹むようずらせたことにより、前記2枚目のロックウールボードおよび前記3枚目のロックウールボード間で前記両段差に跨がり形成される合じゃくり部分と、前記突出部分から合じゃくり部分にかけて形成される本実嵌合部分と、前記2枚目のロックウールボードにおける表面金属板の非装着部分と前記3枚目のロックウールボードにおける裏面金属板の非装着部分が前記本実嵌合部分において接触した状態で配置されるロックウールボード密着部分とから構成され、しかも、前記突出部分は表面側に目地を有するとともに、前記本実嵌合部分においては、防水パッキンが配置され、かつ、前記2枚目のロックウールボードの表面金属板の前記突出部分の裏側に対向する位置には、全長にわたり溝が形成されていることを特徴とする建築用パネル。
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