JP3653972B2 - 電動燃料ポンプ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、自動車等の燃料タンク内に装備され、エンジンへ燃料を圧送するインタンク式電動燃料ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】
図14は、特開平5−187382に示された従来の電動燃料ポンプを一部破断して示す側面図である。図15は、図14における線XV−XVに沿った断面図である。図16は、図15における線XVI−XVIに沿った断面図である。図17は、当り逃し部を設けていないポンプカバーを参考的に示す平面図である。
【0003】
図において、1は円板状をなし外周縁部に複数の羽根溝部1aが放射状に形成されたインペラ、2はインペラ1の一側面1bと微小隙間で対向しインペラ1を支承する摺動面2aを有するポンプカバー、3はインペラ1の他側面1cと微小隙間で対向しインペラ1を支承する摺動面3aを有するポンプベースである。4はポンプカバー2の摺動面2aおよびポンプベース3の摺動面3aの外周側でインペラ1の外周縁部に沿って延在する円弧帯状に形成されたポンプ室、4aはポンプ室4の内周側および外周側の内部側壁である。5はポンプカバー2側に設けられた燃料吸入口、6はポンプベース3側に設けられたポンプ室出口である。なお、ポンプカバー2と、ポンプベース3と、ポンプ室4と、燃料吸入口5と、ポンプ室出口6とによりポンプケーシング7が形成されている。
【0004】
また、図15、図16に示すように、ポンプカバー2の摺動面2aのポンプ室出口6と対向する側6aの近傍でポンプ室4の内周側に、インペラ1との微小隙間よりも大きい隙間を形成させ、インペラ1に対する当り逃し部2bとし、この当り逃し部2bの端部は、非常になだらかなテーパ状2cに形成されている。このテーパ状2cの角度θ(図16に示す)は、一実施例として、約168度に形成されている。図14に示す8はインペラ1を嵌合するモータ軸、9はアーマチュア、10はマグネットである。11は外被をなす筒状のハウジングであり、マグネット10を装着するとともにポンプケーシング7が嵌着されている。なお、モータ軸8と、アーマチュア9と、マグネット10と、ハウジング11とによりモータ部12が構成されている。13はモータ部12のモータ室、14は燃料吐出口である。
【0005】
このような従来の電動燃料ポンプにおいては、モータ部12が作動すると、インペラ1が回転して燃料吸入口5から燃料(図示せず)を吸入し、この吸入された燃料はポンプ室4で昇圧され、ポンプ室出口6を通ってモータ室13に入り、燃料吐出口14から外部へ吐出される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記ような従来の電動燃料ポンプでは、インペラ1の側面1b,1cと、この側面1b,1cに接するポンプカバー2およびポンプベース3の摺動面2a,3aとの隙間において、ポンプ室出口6と対向する側6aと燃料吸入口5との間、すなわち締切り部分2a−1で漏れ損失が発生する。この漏れ損失によるポンプの吐出効率の低下を防止するために、インペラ1の側面1b,1cと摺動面2a,3aとのスラスト方向の隙間を、非常に微小にしている。このため、羽根溝1aの回転によりポンプ室4内の燃料圧力が燃料吸入口5からポンプ室出口6に向けて上昇すると、インペラ1は、ポンプケーシング7にあるポンプ室出口6付近とポンプケーシング7にある燃料吸入口5付近との間の圧力アンバランスによって、ポンプケーシング7におけるポンプ室出口6と対向する側6a付近の、ポンプカバー2の摺動面2aの位置に接触しようとする。ポンプカバー2に当り逃し部2bを設けていない場合には、図17に示すように、ポンプケーシング7のポンプ室出口6と対向する側6a付近の、ポンプカバー2の摺動面2aに摺動痕15が発生する。従来装置では、この部分に当り逃し部2bを設けてインペラ1の接触を防止しようとしている。
【0007】
しかしながら、図15に示すように、締切り部分2a−1に関しては、ポンプ室出口6と対向する側6aと燃料吸入口5との間で発生する漏れ損失によるポンプの吐出効率の低下を防止するために、ポンプカバー2の当り逃し部2bは、ポンプ室出口6と対向する側6aと燃料吸入口5の中間部分までしか設けていない。このため、締切り部分2a−1の当り逃し部2bを設けていない箇所では、依然としてポンプケーシング7とインペラ1との接触が発生する。その結果、インペラ1の回転摩擦抵抗が増大し、モータ部12の回転が低下し、消費電流も増大するので、電動燃料ポンプの吐出効率が低下するという問題があった。
【0008】
この発明は、上述のような問題を解決するためになされたものであり、ポンプケーシングとインペラとの接触が緩和され、回転摩擦抵抗の小さい電動燃料ポンプを得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る電動燃料ポンプは、円板状の外周縁部に羽根溝部を有するインペラと、 このインペラを回転駆動するモータ部と、上記インペラの両側面と微小隙間で対向して上記インペラを支承する摺動面を形成するとともに、上記摺動面の外周側で上記インペラの外周縁部に沿って延在する円弧帯状のポンプ室を形成し、且つ、上記円弧帯状の一端部に燃料吸入口を、他端部にポンプ室出口を有するポンプケーシングと、このポンプケーシングに設けられ、上記ポンプ室出口と対向する側の近傍で上記ポンプ室の内周側に形成され、上記微小隙間より大きい隙間を有すると共に、その内周側の形状が上記インペラの回転方向に移動するにつれて、上記インペラの回転中心からの半径が徐々に拡大するように形成された当り逃し部と、この当り逃し部の上記ポンプ室出口と対向する側より下流側の端部及び内周側の端部に形成された段差側壁とを備えたものである。
【0011】
また、ポンプケーシングのポンプ室出口と対向する側の摺動面の燃料吸入口の近傍に、微小隙間より大きい間隙部を形成し、この間隙部のポンプ室の開始端部より下流側の端部に、段差側壁を設けたものである。
【0012】
また、間隙部の内周側の形状は、インペラの回転方向に移動するにつれて、インペラの回転中心からの半径が徐々に拡大するように形成されたものである。
【0013】
また、間隙部の内周側の端部に段差側壁を設けたものである。
【0014】
さらにまた、ポンプケーシングに設けられた、円弧帯状のポンプ室の内部側壁の角度と、当り逃し部の段差側壁および間隙部の段差側壁の両者若しくはどちらか一方の段差側壁の角度を、同じ角度としたものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1は、この発明のベースとなる電動燃料ポンプを一部破断して示す側面図である。図2は、図1における線II−IIに沿って見たポンプカバーを示す断面図である。図3は、図2における線III−IIIに沿った拡大断面図である。図4は、ポンプカバーの段差側壁の効果を示す説明図である。図において、1,1a,3,4〜6,6a,8〜14は、上記従来装置と同様なものであり、その説明は省略する。
【0016】
16はポンプカバーであり、インペラ1の一側面1bと微小隙間で対向しインペラ1を支承する摺動面16aを有する。この摺動面16aのポンプ室出口6と対向する側6aの近傍でポンプ室4の内周側の内部側壁4aに連通し、インペラ1と摺動面16aとの微小隙間よりも大きい隙間を形成して、この隙間をインペラ1に対する当り逃し部16bとしている。この当り逃し部16bのポンプ室出口6と対向する側6aよりも燃料の流れ方向の下流側の端部19、すなわちインペラ1の回転方向18と対向する位置(図2に示す斜線部分)に、段差側壁16c(図3に示す)を形成している。この段差側壁16cの角度θは、角度を変えた種々の実験結果によれば、90度から135度の範囲とすることが望ましい。
【0017】
この当り逃し部16bの形状は、従来装置において図14に示す、ポンプカバー2におけるインぺラ1との接触によって生じた摺動痕15の位置と一致させているが、締切り部分16a−1に関しては、ポンプ室出口6と対向する側6aと燃料吸入口5との間で発生する漏れ損失による、ポンプの吐出効率の低下を防止するために、ポンプ室出口6と対向する側6aと燃料吸入口5との間の中間部分までしか設けていない。このようなポンプカバー16とポンプベース3が組み合わされ、内部にポンプ室4を有するポンプケーシング17が形成されている。
【0018】
図4に示すように、ポンプケーシング17の固定壁であるポンプカバー16と、移動壁であるインペラ1とが、微小隙間Cを隔てて対向し、インペラ1が矢印Uの方向に回転移動した場合には、燃料の粘性により当り逃し部16b内に矢印Uと同一方向に向かう燃料の流れ(矢印Vで示す)が生じる。そして、この燃料の流れは、当り逃し部16bの燃料の流れ方向の終端部に設けた段差側壁16cに衝突し、微小隙間Cに流れ込むため、段差側壁16c近傍に局所的な圧力上昇を生じさせる。この圧力はインペラ1に対して、インペラ1をポンプカバー16の摺動面16aから遠ざけようとする方向の荷重Wを発生させるものである。また、この時、段差側壁16c近傍の当り逃がし部16bに対向するインペラ1の対向面に作用する圧力分布は、曲線Z(図4に示す)のようになる。
【0019】
このように構成された電動燃料ポンプにおいては、モータ部12が作動すると、インペラ1が回転して燃料入口5から燃料(図示せず)を吸入し、この吸入された燃料はポンプ室4で昇圧され、ポンプ室出口6を通ってモータ室13に入り、燃料吐出口14から外部へ吐出されるが、この際、ポンプ室4内の圧力アンバランスによって、インペラ1が摺動面16aのポンプ室出口6と対向する側6a近傍に、特に接触しようとする。
【0020】
しかし、ポンプケーシング17の摺動面16aのポンプ室出口6と対向する側6aの近傍で、ポンプ室4の内周側の内部側壁4aに連通し、インペラ1と摺動面16aとの微小隙間Cよりも大きい隙間を設けてインペラ1に対する当り逃し部16bとするとともに、この当り逃し部16bの端部19に段差側壁16cを形成したので、この段差側壁16c部分に発生する圧力がインペラ1を摺動面16aから遠ざける方向へ持ち上げるように作用するため、ポンプケーシング17を構成するポンプカバー16とインペラ1との接触が緩和され、回転摩擦抵抗が小さくなる。
【0021】
実施の形態1.
図5は、この発明の実施の形態1を示すポンプカバーの平面図である。図6は、図5における線VI−VIに沿った拡大断面図である。図7は、図5における線VII-VIIに沿った拡大断面図である。図において、4,5,6a,16,16a,18は図1〜図4と同様のものであり、その説明を省略する。
【0022】
ポンプケーシング17を構成するポンプカバー16の摺動面16aのポンプ室出口6と対向する側6aの近傍で、ポンプ室4の内周側の内部側壁4aに連通し、インペラ1と摺動面16aとの微小隙間よりも大きい隙間を形成して、この隙間をインペラ1に対する当り逃し部20とし、その当り逃し部20の端部21、すなわちインペラ1の回転方向18と対向する位置(図5に示す斜線部分)に、図6,図7に示すように、段差側壁20a,20bが形成されている。また、当り逃し部20の内周側(段差側壁20bがある部分)の形状は、インペラ1の回転方向18に移動するにつれて、インペラ1の回転中心Pからの半径が徐々に拡大するように形成されている。
【0023】
このように構成された電動燃料ポンプによれば、当り逃し部20の内周側(段差側壁20bがある部分)においても、図4で説明したと同様の圧力発生効果が得られるので、より効果的にインペラ1を摺動面16aから遠ざけようとする方向へ持ち上げることができ、ポンプケーシング17を構成するポンプカバー16とインペラ1との接触が緩和され、更に回転摩擦抵抗が小さくなる。
【0024】
実施の形態2.
図8は、この発明の実施の形態2を示すポンプカバーの平面図である。図9は、図8における線IX−IXに沿った拡大断面図である。図において、4,5,6a,16,16a,16b,16c,18,19は図1〜図4と同様なものであり、その説明を省略する。
【0025】
ポンプケーシング17を構成するポンプカバー16の摺動面16aには、図2〜図4に示す当り逃し部16bに加えて、摺動面16aの燃料吸入口5の近傍で、ポンプ室4の内周側の内部側壁4aに連通し、インペラ1と摺動面16aとの微小隙間より大きい間隙部30を形成し、この間隙部30のポンプ室4の開始端部4bよりも燃料の流れ方向の下流側の端部31、すなわちインペラ1の回転方向18と対向する位置(図8に示す斜線部分)に段差側壁30aを設けている。
【0026】
このように構成された電動燃料ポンプによれば、間隙部30の端部31においても、図4に基づいて説明したと同様の圧力発生効果が得られるので、より効果的にインペラ1を摺動面16aから遠ざけようとする方向へ持ち上げることができ、ポンプケーシング17を構成するポンプカバー16とインペラ1との接触が緩和され、更に回転摩擦抵抗が小さくなる。
なお、上記の間隙部30は、実施の形態1で示した隙間による当り逃し部20と組み合わせても同様の効果を得ることができる。
【0027】
実施の形態3.
図10は、この発明の実施の形態3を示すポンプカバーの平面図である。図11は、図10における線XI−XIに沿った断面図である。図において、4,5,6a,16,16a,16b,16c,18,19,30は実施の形態2と同様なものであり、その説明を省略する。
【0028】
ポンプケーシング17を構成するポンプカバー16の摺動面16aに形成された間隙部30の内周側の形状は、インペラ1の回転方向18に移動するにつれて、インペラ1の回転中心Pからの半径が徐々に拡大するように形成され、その端部32に段差側壁30bが形成されている。
【0029】
このように構成された電動燃料ポンプによれば、間隙部30の内周側の端部32においても、図4に基づいて説明したと同様の圧力発生効果を得られるので、より効果的にインペラ1を摺動面16aから遠ざけようとする方向へ持ち上げることができ、ポンプケーシング17を構成するポンプカバー16とインペラ1との接触が緩和され、更に回転摩擦抵抗が小さくなる。
なお、上記の間隙部30は、実施の形態1で示した隙間による当り逃し部20と組み合わせても同様の効果を得ることができる。
【0030】
実施の形態4.
図12,図13は、この発明の実施の形態4におけるポンプケーシングを製造する工程を示す製造工程図であり、図12はポンプケーシングを構成するポンプカバーの摺動面にポンプ室を加工する工程を示す図、図13はポンプカバーの摺動面に当り逃し部を加工する図である。図において、4,4a,16,16aは図1〜図4と同様のものであり、その説明を省略する。
【0031】
次に、その製造工程の詳細を説明する。
(イ)第1工程(図12参照)
40は、図示しない切削機械に装着されて回転する刃物である。円弧帯状のポンプ室4(図2に示すものと同様なもの)は、ポンプケーシングを構成するポンプカバー16の摺動面16aに、刃物40により切削加工して所定の形状に形成される。ポンプ室4の内部側壁4aは、刃物40の先端形状40aがそのまま映し加工される。この実施の形態4に示す内部側壁4aの角度θ1は、図10では、一例として135度に加工されている。
【0032】
(ロ)第2工程(図13参照)
当り逃し部41および段差側壁41aは、上記第1工程においてポンプ室4を切削加工したものと同じ先端形状40aの刃物40を使用して、ポンプケーシングを構成するポンプカバー16の摺動面16aに、ポンプ室4に連通する当り逃し部41が形成され、この当り逃し部41の端部の段差側壁41aの角度θ2は、ポンプ室4の内部側壁4aの角度θ1と同じ角度に形成される。
【0033】
また、製造工程図は図示しないが、図9に示す間隙部30の段差側壁30aおよび図11に示す段差側壁30bも、ポンプ室4を切削加工したものと同じ先端形状40aの刃物40を使用して加工できるので、ポンプ室4の内部側壁4aの角度θ1と同じ角度に形成される。
【0034】
また、このポンプ室4の内部側壁4aの角度θ1、当り逃し部41の段差側壁41aの角度θ2および間隙部30の段差側壁30a,30bの角度は、刃物40の角度を変えた種々の実験結果によれば、吐出効率の良い電動燃料ポンプを得るためには、90度から135度の範囲とすることが望ましい。
【0035】
なお、ポンプ室4の内部側壁4aの角度θ1と、当り逃し部41の段差側壁41aの角度θ2および間隙部30の段差側壁30a,30bの角度の両者若しくはどちらか一方の角度を、同じ角度に形成してもよい。
【0036】
この実施の形態4によれば、ポンプケーシングを構成するポンプカバー16の摺動面16aに形成される、円弧帯状のポンプ室4の内部側壁4aの角度θ1と、ポンプ室4に連通する当り逃し部41の段差側壁41aの角度θ2および間隙部30の段差側壁30a,30bの角度の両者若しくはどちらか一方の角度を、同じ角度に形成することにより、ポンプ室4を切削加工して形成する際に用いた刃物40を使用して、当り逃し部41および間隙部30を切削加工できるので、当り逃し部41および間隙部30を加工する専用刃物40および刃物40の切り替え時間が不要になるとともに、ポンプケーシングの加工時間が短縮でき、製造が容易になる。
【0037】
【発明の効果】
この発明は、以上説明したように構成されているので、以下に示すような効果を奏する。
【0038】
この発明の電動燃料ポンプによれば、インペラの両側面と微小隙間で対向してインペラを支承するポンプケーシングに設けられ、ポンプ室出口に対向する側の近傍でポンプ室の内周側に、微小隙間より大きい隙間を有し、内周側の形状がインペラの回転方向に移動するにつれてインペラの回転中心からの半径が徐々に拡大するようにされた当り逃し部を形成し、この当り逃し部のポンプ室出口と対向する側より下流側の端部に段差側壁を設けるようにしたので、インペラとポンプケーシングの摺動面との接触を緩和することができ、インペラの回転摩擦抵抗が減少し、モータ部の回転が低下が少なく、消費電流が低下するとともに、吐出効率の良い電動燃料ポンプが得られる。
【0039】
また、当り逃し部の内周側においても、圧力発生効果が得られるので、より効果的にインペラを摺動面から遠ざける方向へ持ち上げることができ、ポンプケーシングとインペラとの接触が緩和され、更に回転摩擦抵抗が小さくなる。
【0040】
また、ポンプケーシングのポンプ室出口と対向する側の摺動面の燃料吸入口の近傍に、微小隙間より大きい間隙部を形成し、この間隙部のポンプ室の開始端部より下流側の端部に段差側壁を設けるようにしたので、より効果的にインペラを摺動面から遠ざける方向へ持ち上げることができ、ポンプケーシングとインペラとの接触が緩和されて、更に回転摩擦抵抗が小さくなる。
【0041】
また、間隙部の内周側の形状は、インペラの回転方向に移動するにつれてインペラの回転中心からの半径が徐々に拡大するように形成し、間隙部の内周側の端部に段差側壁を設けるようにしたので、内周側においても、より効果的にインペラを摺動面から遠ざける方向へ持ち上げることができ、ポンプケーシングを構成するポンプカバーとインペラとの接触が緩和されて、更に回転摩擦抵抗が小さくなる。
【0042】
さらにまた、ポンプケーシングに設けられた、円弧帯状のポンプ室の内部側壁の角度と、当り逃し部の段差側壁および間隙部の段差側壁の両者若しくはどちらか一方の段差側壁の角度を、同じ角度としたので、ポンプケーシングのポンプ室を切削加工して形成する際に用いた刃物を用いて、ポンプケーシングの当り逃し部を切削加工できるため、刃物の切り替え時間が不要になるとともに、ポンプケーシングの加工時間が短縮でき、製造が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明のベースとなる電動燃料ポンプを一部破断して示す側面図である。
【図2】 図1における線II−IIに沿って見たポンプカバーを示す平面図である。
【図3】 図2における線III−IIIに沿った拡大断面図である。
【図4】 ポンプカバーの段差側壁の効果を示す説明図である。
【図5】 この発明の実施の形態1におけるポンプカバーを示す平面図である。
【図6】 図5における線VI−VIに沿った拡大断面図である。
【図7】 図5における線VII−VIIに沿った断面図である。
【図8】 この発明の実施の形態2におけるポンプカバーを示す平面図である。
【図9】 図8における線IX−IXに沿った拡大断面図である。
【図10】 この発明の実施の形態3におけるポンプカバーを示す平面図である。
【図11】 図10における線XI−XIに沿った拡大断面図である。
【図12】 この発明の実施の形態4におけるポンプケーシングを製造する工程を示す製造工程図である。
【図13】 この発明の実施の形態4におけるポンプケーシングを製造する工程を示す製造工程図である。
【図14】 従来の電動燃料ポンプを一部破断して示す側面図である。
【図15】 図14における線XV−XVに沿った断面図である。
【図16】 図15における線XVI−XVIに沿った断面図である。
【図17】 当り逃し部を設けていないポンプカバーを参考的に示す平面図である。
Claims (5)
- 円板状の外周縁部に羽根溝部を有するインペラと、
このインペラを回転駆動するモータ部と、
上記インペラの両側面と微小隙間で対向して上記インペラを支承する摺動面を形成するとともに、上記摺動面の外周側で上記インペラの外周縁部に沿って延在する円弧帯状のポンプ室を形成し、且つ、上記円弧帯状の一端部に燃料吸入口を、他端部にポンプ室出口を有するポンプケーシングと、
このポンプケーシングに設けられ、上記ポンプ室出口と対向する側の近傍で上記ポンプ室の内周側に形成され、上記微小隙間より大きい隙間を有すると共に、その内周側の形状が上記インペラの回転方向に移動するにつれて、上記インペラの回転中心からの半径が徐々に拡大するように形成された当り逃し部と、
この当り逃し部の上記ポンプ室出口と対向する側より下流側の端部及び内周側の端部に形成された段差側壁とを備えたことを特徴とする電動燃料ポンプ。 - 上記ポンプケーシングの上記ポンプ室出口と対向する側の上記摺動面の上記燃料吸入口の近傍に、上記微小隙間より大きい間隙部を形成し、この間隙部の上記ポンプ室の開始端部より下流側の端部に、段差側壁を設けたことを特徴とする請求項1記載の電動燃料ポンプ。
- 上記間隙部の内周側の形状は、上記インペラの回転方向に移動するにつれて、上記インペラの回転中心からの半径が徐々に拡大するように形成されていることを特徴とする請求項2記載の電動燃料ポンプ。
- 上記間隙部の内周側の端部に段差側壁を設けたことを特徴とする請求項3記載の電動燃料ポンプ。
- 上記ポンプケーシングに設けられた、上記円弧帯状のポンプ室の内部側壁の角度と、上記当り逃し部の段差側壁および上記間隙部の段差側壁の両者若しくはどちらか一方の段差側壁の角度を、同じ角度としたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の電動燃料ポンプ。
Priority Applications (5)
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---|---|---|---|
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Applications Claiming Priority (1)
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