JP3651401B2 - 方向性結合器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は方向性結合器、特に移動体通信機器等に用いられる方向性結合器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、方向性結合器として、セラミック基板上にλ/4線路を2本平行に形成し、それぞれの線路(主線路及び副線路)の両端を外部電極に接続してなるものが知られている。しかし、方向性結合器の小型化に伴い、セラミック基板のパターン形成領域が小さくなると、この領域内に平行な2本の直線状線路を形成することが困難になってきた。そのため、線路を蛇行形状や渦巻形状にし、小さいパターン形成領域内に線路を形成する工夫が採られてきた。特に、渦巻形状の線路は、直線形状の線路と比較して、短い線路長で同等の自己インダクタンス値を得ることができる。
【0003】
また、主線路と副線路の組み合わせ構造としては、上述のように、同一平面上(同一層)に隣り合うように主線路と副線路を配置する、いわゆるサイドエッジ型構造がある。あるいは、主線路と副線路を絶縁体層を挟んで配置する、いわゆるブロードサイド型構造がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、方向性結合器の小型化がさらに進むと、パターン形成領域はさらに縮小される。従って、その僅かな領域内に、必要な自己インダクタンス値を有した主線路及び副線路を形成することが困難になる。特に、副線路が十分な自己インダクタンス値を得られない場合には、方向性結合器のアイソレーションが悪くなるという問題がある。
【0005】
また、必要な自己インダクタンス値を確保するために、単に主線路と副線路の線路幅を細くしても、線路の抵抗値増加を招き、信号の伝送損失の増加となる。これは、消費電力の増大を招くため、移動体通信機器、特に電池駆動の通信機器にとっては無視することができない問題である。
【0006】
そこで、本発明の目的は、主線路及び副線路が十分な自己インダクタンス値を有するとともに、挿入損失が少なく小型の方向性結合器を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用】
以上の目的を達成するため、本発明に係る方向性結合器は、高周波信号が伝送される主線路と、主線路と同一平面上に配設され、主線路との対向部分で電磁気的に結合する副線路とを備え、同一平面上に配置された主線路及び副線路を絶縁体層を挟んで積層し、各層の主線路同士並びに副線路同士をそれぞれ絶縁体層に設けたビアホールを介して電気的に直列に接続し、絶縁体層を挟む各層において主線路と副線路が渦巻き状に並走した状態で形成され、かつ、各層の渦巻き方向が同一であり、渦巻き状の副線路を主線路の外側に配置するとともに、副線路の線路幅を主線路の線路幅より狭く設定し、主線路の自己インダクタンス値を副線路の自己インダクタンス値より低くしたことを特徴とする。より具体的には、副線路の線路幅を主線路の線路幅の50%以上90%以下に設定するようにする。
【0008】
以上の構成により、大きな自己インダクタンス値を必要とする副線路は、線路幅を相対的に狭くすることで大きな自己インダクタンス値が確保される。一方、副線路と比較して大きな自己インダクタンス値を必要としない主線路は、線路幅を相対的に広くすることで線路の抵抗値が小さく抑えられる。
【0009】
また、同一平面上に配置された主線路及び副線路を絶縁体層を挟んで積層し、各層の主線路同士並びに副線路同士をそれぞれ絶縁体層に設けたビアホールを介して電気的に直列に接続することにより、多層構造の方向性結合器が得られる。この方向性結合器は、主線路及び副線路のそれぞれの線路長を長くすることができるため、高周波帯域ではより高い結合度が得られ、低周波帯域でも十分な結合度が得られる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る方向性結合器の実施の形態について、その製造方法と共に、添付の図面を参照して説明する。
【0012】
[第1実施形態、図1〜図6]
図1に示すように、絶縁性基板1の上面を平滑な面になるように研磨した後、厚膜印刷法あるいはスパッタリング、蒸着等の薄膜形成法により主線路用導体パターン2a、副線路用導体パターン3a及び引出し線路5,6を絶縁性基板1の上面に形成する。
【0013】
薄膜形成法は、例えば以下に説明する方法である。絶縁性基板1の上面の略全面に比較的膜厚の薄い導電性膜をスパッタリングや蒸着などで形成した後、フォトレジスト膜(例えば感光性樹脂膜等)をスピンコート又は印刷により導電性膜の略全体に形成する。次に、フォトレジスト膜の上面に所定の画像パターンが形成されたマスクフィルムを被せ、紫外線等を照射する等の方法により、フォトレジスト膜の所望の部分を硬化させる。次に、硬化した部分を残してフォトレジスト膜を剥がした後、露出した部分の導電性膜をエッチングで除去し、所望のパターン形状の導電体(主線路用及び副線路用導体パターン2a,3a等)を形成する。この後、硬化したフォトレジスト膜を除去する。そして、このような、いわゆるフォトリソグラフィ技術を用いた方法において、ウエットエッチング法、ドライエッチング法、リフトオフ法、アディティブ法、セミアディティブ法等の周知の工法が適宜採用される。
【0014】
さらに、別の薄膜形成法として、絶縁性基板1の上面に感光性導電ペーストを塗布し、その後所定の画像パターンが形成されたマスクフィルムを被せて露光し、現像する方法でもよい。特に、感光性導電ペーストを用いると、導電性膜の膜厚が厚い状態で微細加工が可能となり、本発明の実施においては低損失が確保できる。また、線路間の間隔を狭くすることができるため、線路間の結合度を高く取得できるなどの利点もある。
【0015】
また、厚膜印刷法は、例えば所望のパターン形状を有した開口を備えたスクリーン版を絶縁性基板1の上面に被せた後、導電性ペーストをスクリーン版の上から塗布し、スクリーン版の開口から露出した絶縁性基板1の上面に、比較的膜厚の厚い所望のパターン形状の導電体(主線路用及び副線路用導体パターン2a,3a等)を形成する方法である。
【0016】
主線路用導体パターン2aと副線路用導体パターン3aは、並走した状態で(言い換えると同一巻回方向で)渦巻形状に形成されている。そして、後述の主線路2の自己インダクタンス値Laを副線路3の自己インダクタンス値Lbより低くするため、副線路用導体パターン3aの線路幅が、主線路用導体パターン2aの線路幅より狭く設定されている。より具体的には、副線路用導体パターン3aの線路幅を主線路用導体パターン2aの線路幅の50%以上90%以下に設定することが好ましい。これにより、僅かなパターン形成領域に設けた主線路用及び副線路用導体パターン2a,3aにおいても、アイソレーションを大きくとることができ、絶縁性基板1上のパターン配置を最適にすることができる。この結果、方向性結合器のサイズを拡大することなく、特性を向上させることができる。
【0017】
ここで、仮に、本第1実施形態の方向性結合器と同一周波数帯用の方向性結合器を、従来のように主線路用と副線路用導体パターンの線路幅を互いに等しくし、主線路及び副線路のそれぞれの自己インダクタンス値が略等しくなるようにして設計したときの自己インダクタンス値をLoとする。このインダクタンス値Loに対して、本第1実施形態は、主線路2の自己インダクタンス値Laと副線路3の自己インダクタンス値Lbとの間に、以下の関係式(1)又は(2)のいずれか一方が成立するように設計した。
【0018】
La<Lb=Lo…(1)
La=Lo<Lb…(2)
【0019】
関係式(1)の場合は、副線路用導体パターン3aの線路幅を従来の方向性結合器の線路用導体パターンの線路幅と等しくし、主線路用導体パターン2aの線路幅を従来の方向性結合器の線路用導体パターンの線路幅より太くしたものである。一方、関係式(2)の場合は、主線路用導体パターン2aの線路幅を従来の方向性結合器の線路用導体パターンの線路幅と等しくし、副線路用導体パターン3aの線路幅を従来の方向性結合器の線路用導体パターンの線路幅より細くしたものである。
【0020】
また、副線路3の自己インダクタンス値Lbをより高くするために、副線路用導体パターン3aは、主線路用導体パターン2aの外側寄りの位置を並走している。
【0021】
さらに、本第1実施形態では、主線路用導体パターン2aの電極厚みを5μm以上にし、かつ、主線路用導体パターン2aと副線路用導体パターン3aの電極厚みの比が2:1になるようにした。つまり、副線路3を伝搬する高周波信号の電力より、主線路2を伝搬する高周波信号の電力の方が大きいからである。これにより、主線路2と副線路3の合成抵抗値がさらに小さくなり、信号の伝送損失をより抑えることができる。
【0022】
引出し線路5は、その一端が主線路用導体パターン2aに接続され、他端が絶縁性基板1の左端の奥側の辺に露出している。引出し線路6は、その一端が副線路用導体パターン3aに接続され、他端が絶縁性基板1の左端の手前側の辺に露出している。
【0023】
絶縁性基板1の材料としては、ガラス、ガラスセラミックス、アルミナ、フェライト、Si、SiO2等が用いられる。主線路用及び副線路用導体パターン2a,3a、並びに、引出し線路5,6の材料としては、Ag,Ag−Pd,Cu,Ni,Al等の導電性材料が使用される。
【0024】
次に、図2に示すように、開口部10a,10bを有した絶縁体層10が形成される。すなわち、液状の絶縁性材料を絶縁性基板1の上面の全面にスピンコート又は印刷等により塗布、乾燥及び焼成して絶縁体層10を形成する。絶縁性材料には、例えば感光性ポリイミド樹脂や感光性ガラスペースト等が使用される。通常のポリイミド樹脂やガラスペーストを使用すると、所望のパターンに加工するためには、レジスト層を形成し、該レジスト層を加工する必要がある。しかし、感光性ポリイミド樹脂や感光性ガラスペーストを使用すると、直接、全面塗布された感光性材料を加工できるため、レジスト塗布およびレジスト剥離の工程を省くことができ、効率良い加工工程となる。
【0025】
次に、絶縁体層10の上面に所定の画像パターンが形成されたマスクフィルムを被せ、紫外線等を照射する等の方法により、絶縁体層10の所望の部分を硬化させる。次に、絶縁体層10の未硬化部分を除去し、開口部10a,10bを形成する。開口部10aには、渦巻形状の主線路用導体パターン2aの一端部22が露出している。開口部10bには、渦巻形状の副線路用導体パターン3aの一端部23が露出している。
【0026】
次に、図3に示すように、主線路用導体パターン2b、副線路用導体パターン3b及び引出し線路15,16が、主線路用導体パターン2a等を形成した場合と同様に、厚膜印刷法あるいはスパッタリング、蒸着等の薄膜形成法により形成される。絶縁体層10の開口部10a,10bには導電性材料が充填され、ビアホール28,29とされる。
【0027】
主線路用導体パターン2bは、ビアホール28を介して主線路用導体パターン2aの端部22に電気的に直列に接続し、主線路2を構成している。副線路用導体パターン3bは、ビアホール29を介して副線路用導体パターン3aの端部23に電気的に直列に接続し、副線路3を構成している。主線路用導体パターン2aと2b、並びに、副線路用導体パターン3aと3bは、それぞれ絶縁体層10の厚み方向に略重なり合っている。引出し線路15は、その一端が主線路用導体パターン2bに接続され、他端が絶縁性基板1の右端の奥側の辺に露出している。引出し線路16は、その一端が副線路用導体パターン3bに接続され、他端が絶縁性基板1の右端の手前側の辺に露出している。
【0028】
次に、図4に示すように、液状の絶縁性材料を絶縁性基板1の上面側全面にスピンコート又は印刷等により塗布、乾燥および焼成して、主線路用及び副線路用導体パターン2b,3bおよび引出し線路15,16を被履した絶縁体層10とする。この後、必要に応じて、絶縁性基板1の下面に広面積のグランド電極を形成する。
【0029】
次に、絶縁性基板1の奥側及び手前側の側面部に、それぞれ入出力外部電極31,32、33,34を設ける。入力外部電極31は引出し線路5に電気的に接続し、出力外部電極32は引出し線路15に電気的に接続している。同様に、入力外部電極33は引出し線路6に電気的に接続し、出力外部電極34は引出し線路16に電気的に接続している。外部電極31〜34は、Ag,Ag−Pd,Cu,NiCr,NiCu,Ni等の導電性ペーストを塗布、焼付けた上に湿式電解めっきによりNi,Sn,Sn−Pbなどの金属膜が形成されたり、また、スパッタリング、蒸着などによって形成される。
【0030】
こうして得られたストリップライン型構造の方向性結合器39は、主線路2と副線路3が同一平面上で対向している部分で電磁気的にライン結合している。副線路3は、主線路2を伝搬する高周波信号の電力に比例した出力を取り出すことができる。
【0031】
そして、大きな自己インダクタンス値を必要とする副線路3は、線路幅を相対的に狭くすることで大きな自己インダクタンス値を確保することができる。この結果、大きなアイソレーションを有した方向性結合器39を得ることができる。図5に、方向性結合器39のアイソレーション特性(実線41参照)を示す。図5には、比較のため、従来の方向性結合器のアイソレーション特性(点線44参照)も併せて記載している。そして、副線路3と比較して、大きな自己インダクタンス値を必要としない主線路2は、線路幅を相対的に広くすることで線路の抵抗値を小さく抑えることができる。従って、方向性結合器39の挿入損失を低くでき(図5において、実線42で表示した挿入損失特性を参照)、電池駆動の移動体通信機器等の消費電力を抑えることができる。
【0032】
また、方向性結合器39は、主線路と副線路を絶縁体層を挟んで異なる層に配置した構造ではないため、層間において発生するアライメントずれや層間絶縁体層の厚みばらつきなどに起因する特性のばらつきが生じない。
【0033】
なお、本第1実施形態の方向性結合器39は、同一平面上に配設された主線路用及び副線路用導体パターン層が2層のものであるが、必要に応じて1層にしたり、3層以上にしたりしてもよいことは言うまでもない。2層以上の多層構造にすると、主線路2及び副線路3の線路長を長くすることができ、高周波帯域で高い結合度を得ることができると共に、低周波帯域でも十分な結合度を得ることができる(図5において、実線43で表示した結合度特性を参照)。
【0034】
また、図6は、副線路/主線路の比とアイソレーションの関係を示すグラフである。図6より、副線路の線路幅を主線路の線路幅の90%以下に設定すると、アイソレーション特性向上の効果が上がってくることが確認できる。なお、副線路の線路幅を主線路の線路幅の50%以上に設定することが好ましいのは、副線路の線路幅をあまり狭くすると、副線路の抵抗値が増加し、信号の伝送損失が無視できなくなるからである。
【0035】
[第2実施形態、図7及び図8]
第2実施形態は、いわゆるブロードサイド型構造の方向性結合器について説明する。
【0036】
図7に示すように、方向性結合器51は、主線路52、副線路53、グランド電極54,55をそれぞれ表面に設けた絶縁性のセラミックグリーンシート60を、上側及び下側にそれぞれ保護用セラミックグリーンシート60を配置して積層し、焼成してなるものである。
【0037】
主線路52は、両端52a,52bがそれぞれグリーンシート60の奥側の辺の左右に露出している。副線路53は、両端53a,53bがそれぞれグリーンシート60の手前側の辺の左右に露出している。そして、主線路52の自己インダクタンス値Laを副線路53の自己インダクタンス値Lbより低くするため、副線路53の線路幅が主線路52の線路幅より狭く設定されている。より具体的には、副線路53の線路幅を主線路52の線路幅の50%以上90%以下に設定することが好ましい。
【0038】
主線路52と副線路53は、セラミックグリーンシート60を間に挟んで対向している直線形状の部分で電磁気的にライン結合している。グランド電極54,55は、主線路52及び副線路53を間にして上側及び下側に配置されている。これら主線路52等は、厚膜印刷法あるいは、スパッタリング、蒸着等の薄膜形成法(フォトリソグラフィ法)により形成される。
【0039】
以上の構成からなるグリーンシート60は、積み重ねられ、一体的に焼成され積層体とされる。図8に示すように、この積層体の端面部には、主線路52の入出力外部電極61,62、副線路53の入出力外部電極63,64、並びに、グランド外部電極65,66が形成される。入出力外部電極61,62は、それぞれ主線路52の端部52a,52bに電気的に接続されている。入出力外部電極63,64は、それぞれ副線路53の端部53a,53bに電気的に接続されている。グランド外部電極65,66は、グランド電極54,55に接続されている。この方向性結合器51は、前記第1実施形態の方向性結合器39と同様の作用効果を奏する。
【0040】
[他の実施形態]
なお、本発明に係る方向性結合器は前記実施形態に限定するものではなく、その要旨の範囲内で種々に変更することができる。
【0041】
前記実施形態は個産の場合を例にして説明しているが、量産する場合には、複数の方向性結合器を備えたマザー基板(ウエハ)の状態で製造し、最終工程でダイシング、スクライブブレイク、レーザ等の工法により製品サイズ毎に切り出す方法が効果的である。
【0042】
さらに、方向性結合器は、回路パターンが形成されているプリント基板上に直接に主線路と副線路を形成することによって構成されたものであってもよい。また、主線路及び副線路の形状は任意であって、前記実施形態の渦巻形状や直線形状の他に、蛇行形状等であってもよい。
【0043】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、主線路と副線路が同一平面上で対向している部分で電磁気的に結合し、主線路の自己インダクタンス値を副線路の自己インダクタンス値より低くしたので、大きなアイソレーションが得られるとともに、挿入損失を低くできる。特に、副線路を主線路の外側に配置することにより、副線路の自己インダクタンス値をより高くできる。また、副線路の線路幅を主線路の線路幅の50%以上90%以下とすることにより、僅かなパターン形成領域に設けた主線路及び副線路においても、アイソレーションを大きくとることができ、方向性結合器のサイズを拡大することなく、特性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る方向性結合器の第1実施形態を示す斜視図。
【図2】図1に続く製造手順を示す斜視図。
【図3】図2に続く製造手順を示す斜視図。
【図4】図3に続く製造手順を示す斜視図。
【図5】図4に示した方向性結合器のアイソレーション特性、挿入損失特性及び結合度特性を示すグラフ。
【図6】副線路/主線路の比とアイソレーションの関係を示すグラフ。
【図7】本発明に係る方向性結合器の第2実施形態の構成を示す分解斜視図。
【図8】図7に示した方向性結合器の外観斜視図。
【符号の説明】
1…絶縁性基板
2…主線路
2a,2b…主線路用導体パターン
3…副線路
3a,3b…副線路用導体パターン
10…絶縁体層
28,29…ビアホール
39…方向性結合器
51…方向性結合器
52…主線路
53…副線路
54,55…グランド電極
60…セラミックグリーンシート

Claims (2)

  1. 高周波信号が伝送される主線路と、
    前記主線路と同一平面上に配設され、前記主線路との対向部分で電磁気的に結合する副線路とを備え、
    同一平面上に配置された前記主線路及び副線路を絶縁体層を挟んで積層し、各層の主線路同士並びに副線路同士をそれぞれ前記絶縁体層に設けたビアホールを介して電気的に直列に接続し、
    前記絶縁体層を挟む各層において前記主線路と前記副線路が渦巻き状に並走した状態で形成され、かつ、前記各層の渦巻き方向が同一であり、
    前記渦巻き状の副線路を主線路の外側に配置するとともに、副線路の線路幅を前記主線路の線路幅より狭く設定し、前記主線路の自己インダクタンス値を前記副線路の自己インダクタンス値より低くしたこと、
    を特徴とする方向性結合器。
  2. 前記副線路の線路幅を前記主線路の線路幅の50%以上90%以下としたことを特徴とする請求項1記載の方向性結合器。
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