JP2022043432A - 方向性結合器 - Google Patents
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Abstract
【課題】主線路と副線路との位置関係の変化による結合度の変化を抑制する。【解決手段】方向性結合器10は、積層体20、導体31、および、導体32を備える。導体31は、積層体20の絶縁体層21に配置された所定形状で延びる導体である。導体32は、積層体20の絶縁体層22における絶縁体層21側と反対側に配置される。導体32は、導体31に並走し、電磁気的に結合する。導体32は、1周以上の巻回形であり、並走する方向に直交する方向に間隔を空けて隣接配置された、導体部分321と導体部分325とを備える。積層体20の平面視において、導体31は、導体部分321と導体部分325との間に配置される。【選択図】 図5
Description
本発明は、基板に主線路と副線路とを形成した方向性結合器に関する。
特許文献1には、主線路および副線路が積層体に形成された方向性結合器が記載されている。積層体は、複数の絶縁体層を備える。
主線路と副線路とは、絶縁体層を介して上側と下側に配置される。主線路と副線路とは、所定の位置関係で配置されており、電磁気的結合する。
しかしながら、特許文献1に記載のような従来の構成では、製造工程におけるバラツキ等によって、主線路と副線路とが、上述の所定の位置関係にならない場合が生じてしまう。この場合、主線路と副線路との結合度が変化し、方向性結合器としての特性は、変化してしまう。
したがって、本発明の目的は、主線路と副線路との位置関係が設計時からズレても、主線路と副線路との結合度の変化を抑制できる方向性結合器を提供することにある。
この発明の方向性結合器は、積層体、第1導体、および、第2導体を備える。積層体は、第1主面を有する第1絶縁体層と、前記第1主面側に配置された第2絶縁体層とを有する。第1導体は、第1絶縁体層に配置され、所定形状で延びる導体である。第2導体は、第2絶縁体層における第1絶縁体層側と反対側に配置され、第1導体に並走し、第1導体に電磁気的に結合する。第2導体は、1周以上の巻回形であり、並走する方向に直交する方向に間隔を空けて隣接配置された、第1部分と第2部分とを備える。積層体の平面視において、第1導体は、第1部分と第2部分との間に配置される。
この構成では、第1導体の延びる方向(第1導体と第2導体とが並走する方向)に直交する方向に、第1導体と第2導体との位置関係が変化すると、第1導体と第2導体の第1部分との電磁気的な結合の変化と、第1導体と第2導体の第2部分との電磁気的な結合の変化とが、逆で、且つ、略同じになる。したがって、第1導体と第2導体の電磁気的な結合の変化は抑制される。すなわち、第1導体と第2導体との一方を主線路、他方を副線路として、主線路と副線路との電磁気的な結合の変化は抑制される。
この発明によれば、主線路と副線路との結合度の変化を抑制できる。
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態に係る方向性結合器について、図を参照して説明する。図1は、第1の実施形態に係る方向性結合器の構成を示す分解斜視図である。図2(A)、図2(B)は、第1の実施形態に係る積層体の所定層の平面図である。図3は、第1の実施形態に係る方向性結合器の構成を示す側面断面図である。図3は、図2(A)、図2(B)のA-A断面を示す。なお、図1、図2(A)、図2(B)、図3では、構成を分かり易くするため、各部の形状は、適宜、強調している。また、以下の各実施形態の図についても同様に、各部の形状は、適宜、強調している。
本発明の第1の実施形態に係る方向性結合器について、図を参照して説明する。図1は、第1の実施形態に係る方向性結合器の構成を示す分解斜視図である。図2(A)、図2(B)は、第1の実施形態に係る積層体の所定層の平面図である。図3は、第1の実施形態に係る方向性結合器の構成を示す側面断面図である。図3は、図2(A)、図2(B)のA-A断面を示す。なお、図1、図2(A)、図2(B)、図3では、構成を分かり易くするため、各部の形状は、適宜、強調している。また、以下の各実施形態の図についても同様に、各部の形状は、適宜、強調している。
図1、図2(A)、図2(B)、図3に示すように、方向性結合器10は、積層体20、導体31、導体32を備える。
積層体20は、絶縁体層21、絶縁体層22、絶縁体層23、絶縁体層24、および、絶縁体層25を備える。すなわち、積層体20は、複数の絶縁体層21-25が積層された構成を備える。なお、本実施形態では、積層体20は、5層から構成されるが、積層体20は、少なくとも、絶縁体層21と絶縁体層22との2層を備えていればよく、層数は、方向性結合器10の仕様に応じて適宜設定すればよい。
絶縁体層21は、主面211と主面212とを有する平板である。絶縁体層22は、主面221と主面222とを有する平膜であり、絶縁体層23は、主面231と主面232とを有する平膜である。絶縁体層24は、主面241と主面242とを有する平膜であり、絶縁体層25は、主面251と主面252とを有する平膜である。
絶縁体層21の主面211側には、絶縁体層22および絶縁体層23が順に積層される。絶縁体層22は、絶縁体層21の主面211側に配置される。この際、導体31の配置箇所を除き、主面222が主面211に当接する。絶縁体層23は、絶縁体層22の主面221側に配置される。この際、導体32の配置箇所を除き、主面232が主面221に当接する。
絶縁体層21の主面212側には、絶縁体層24および絶縁体層25が順に積層される。絶縁体層24は、絶縁体層21の主面212に当接する。この際、主面241が主面212に当接する。絶縁体層25は、絶縁体層24の主面242に当接する。この際、主面251が主面242に当接する。
絶縁体層21は、コア材層であり、絶縁体層22、絶縁体層23、絶縁体層24、および、絶縁体層25は、プリプレグ層である。すなわち、積層体20は、コア材である絶縁体層21の主面211側に、絶縁体層22、絶縁体層23を順次積層し、絶縁体層21の主面212側に、絶縁体層24、絶縁体層25を順次積層し、加熱圧着することによって、形成される。
なお、コア材層とは、加熱圧着前の状態で、所定の剛体を有する平板であり、プリプレグ層とは、加熱圧着前の状態(積層状態)で、半硬化状の平膜である。加熱プレスによって、プリプレグ層は、溶融し、隣接する絶縁体層に溶着する。その後、プリプレグ層が冷却され硬化することによって、積層体20が形成される。すなわち、プリプレグ層は、加熱プレスによって、コア材層よりも溶融し易いものであればよい。コア材層とプリプレグ層とは、例えば、主成分が同じであり、他に含まれる材料の組成等が異なるものであってもよく、成分が同じで厚みが異なるものであってもよい。コア材層およびプリプレグ層は、ガラスエポキシ樹脂、レジン等によって実現可能である。なお、例えば、積層体20が奇数の絶縁体層で形成されていた場合、奇数の絶縁体層のうち中央の層がコア材層となり、中央の層以外の層がプレプリグ層となっていてもよい。
導体31および導体32は、線状導体である。導体31および導体32は、例えば、銅等によって実現可能である。導体31は、本発明の「第1導体」に対応し、導体32は、本発明の「第2導体」に対応する。
導体31は、絶縁体層21の主面211に配置される。言い換えれば、導体31は、絶縁体層21と絶縁体層22とが当接する界面に配置される。
導体31は、所定形状で延びる導体である。より具体的には、導体31は、略1周の巻回形であり、図2(B)に示すように、導体部分311、導体部分312、導体部分313、および、導体部分314を備える。導体部分311、導体部分312、導体部分313、および、導体部分314は、この順に接続する。なお、本発明のおける巻回形とは、完全な環状である必要はなく、少なくとも環状の一部を有する形状である。より好ましくは、本発明における巻回形とは、3個以上の直線部分を有し、これら3以上の直線部分が、順に0度(180度)でない角度で曲がってつながる形状である。さらに好ましくは、本発明における巻回形は、3個以上の直線部分のうち、直接に接続しない2個の直線部分が平行である形状である。
導体部分311および導体部分313は、積層体20の厚み方向であるz方向に直交するx方向に距離をおいて配置され、z方向およびx方向に直交するy方向に延びる直線状である。導体部分312および導体部分314は、y方向に距離をおいて配置され、x方向に延びる直線状である。このような形状によって、導体31は、略1周の巻回形を実現する。
導体32は、絶縁体層22の主面221に配置される。言い換えれば、導体32は、絶縁体層22と絶縁体層23とが当接する界面に配置される。また、言い換えれば、導体32は、絶縁体層22を介して、導体31と反対側に配置される。
導体32は、略2周の巻回形であり、図2(A)に示すように、導体部分321、導体部分322、導体部分323、導体部分324、導体部分325、導体部分326、導体部分327、および、導体部分328を備える。導体部分321、導体部分322、導体部分323、導体部分324、導体部分325、導体部分326、導体部分327、および、導体部分328は、この順に接続する。
導体部分321、導体部分323、導体部分325、および、導体部分327は、y方向に延びる直線状である。導体部分321と導体部分325とは、隣接して並走し、導体部分323と導体部分327とは、隣接して並走する。導体部分321と導体部分325との隣接並走部と、導体部分323と導体部分327との隣接並走部とは、x方向に距離をおいて配置される。導体部分327は、導体部分323よりも、導体部分325側に配置され、導体部分325は、導体部分321よりも導体部分327側に配置される。
導体部分322、導体部分324、導体部分326、および、導体部分328は、x方向に延びる直線状である。導体部分322と導体部分326とは、隣接して並走し、導体部分324と導体部分328とは、隣接して並走する。導体部分322と導体部分326との隣接並走部と、導体部分324と導体部分328との隣接並走部とは、y方向に距離をおいて配置される。導体部分328は、導体部分324よりも、導体部分326側に配置され、導体部分328は、導体部分324よりも導体部分326側に配置される。このような形状によって、導体32は、略2周の巻回形、すなわち、2本の導体部分が並走する部分を少なくとも1箇所有する1周以上の巻回形を実現する。
なお、導体部分321と導体部分325との組が、本発明の「第1部分」と「第2部分」との組に対応する。または、導体部分323と導体部分327との組が、本発明の「第1部分」と「第2部分」との組に対応する。また、導体部分322と導体部分326との組も、本発明の「第1部分」と「第2部分」との組に対応する。さらに、導体部分321と導体部分323とが、本発明の「第5部分」と「第6部分」との組に対応し、導体部分323と導体部分327とが、本発明の「第5部分」と「第6部分」との組に対応する。
このような構成において、導体31と導体32とが近接して配置されることで、導体31と導体32との間には、所定の電磁気的な結合が実現する。これにより、方向性結合器10は、図4に示すような回路を実現する。図4は、第1の実施形態に係る方向性結合器の等価回路図である。
図4に示すように、方向性結合器10は、導体31と導体32とを備える。導体31と導体32とは、所定の距離で並走し、電磁気的に結合する。この構成によって、例えば、導体31を主線路とし、導体32を副線路とすることで、入出力端子P11と入出力端子P12との間を伝送する高周波信号の一部は、入出力端子P21と入出力端子P22との間に流れる。一方、導体32を主線路とし、導体31を副線路とすることで、入出力端子P21と入出力端子P22との間を伝送する高周波信号の一部は、入出力端子P11と入出力端子P12との間に流れる。なお、所定の距離で並走するとは、一方と他方とが全く同じ距離を維持しながら並走する場合のみならず、一方と他方とが略一定の距離を保って並走する場合(例えば、一方と他方との間の距離が±10%以内の範囲で変化しながら並走する場合)も含まれるものとする。ここで、距離の誤差である±10%についても、製造誤差、特性の許容範囲等によって適宜設定可能である。
したがって、この回路は、導体31および導体32のいずれか一方を主線路として他方を副線路とする方向性結合器として機能する。この際、並走する距離を、所望の長さ(例えば、高周波信号の波長の略1/4)にすることで、電磁気的に結合する高周波信号の周波数を決定できる。
(導体31と導体32とのより具体的な位置関係)
図5(A)、図5(B)、図5(C)は、第1の実施形態の構成において、主線路の導体と副線路の導体との電磁気的な結合の状態を示す側面断面図である。図5(A)、図5(B)、図5(C)は、図2(A)、図2(B)のA-A断面を示す。図5(A)は、主線路の導体と副線路の導体とが設計通りの位置関係になった場合を示し、図5(B)、図5(C)は、主線路の導体と副線路の導体とが設計通りの位置関係からズレた場合を示す。図5(B)と図5(C)とは、ズレの方向が逆である。
図5(A)、図5(B)、図5(C)は、第1の実施形態の構成において、主線路の導体と副線路の導体との電磁気的な結合の状態を示す側面断面図である。図5(A)、図5(B)、図5(C)は、図2(A)、図2(B)のA-A断面を示す。図5(A)は、主線路の導体と副線路の導体とが設計通りの位置関係になった場合を示し、図5(B)、図5(C)は、主線路の導体と副線路の導体とが設計通りの位置関係からズレた場合を示す。図5(B)と図5(C)とは、ズレの方向が逆である。
(導体部分311と導体部分321および導体部分325との位置関係)
図2(A)、図2(B)、図3に示すように、積層体20を平面視して(z方向に視て)、導体31の導体部分311は、導体32の導体部分321と導体部分325との間に配置される。より具体的には、導体部分311と導体部分321および導体部分325とは、図5(A)に示すような位置関係にある。
図2(A)、図2(B)、図3に示すように、積層体20を平面視して(z方向に視て)、導体31の導体部分311は、導体32の導体部分321と導体部分325との間に配置される。より具体的には、導体部分311と導体部分321および導体部分325とは、図5(A)に示すような位置関係にある。
導体部分311は、側端面3111および側端面3112を有する。側端面とは、導体における絶縁層側の面(Z方向に設けられた面)同士を結ぶ面を指す。側端面3111は、側端面3112よりも導体部分325側の側端面であり、側端面3112は、側端面3111よりも導体部分321側の側端面である。
導体部分321は、側端面3211および側端面3212を有する。側端面3211は、導体部分325側の側端面である。導体部分325は、側端面3251および側端面3252を有する。側端面3252は、導体部分321側の側端面である。
上述の導体部分311が導体部分321と導体部分325との間に配置されるとは、より具体的に、導体部分311の側端面3111が導体部分325の側端面3251よりも導体部分321側に配置されており、導体部分311の側端面3112が導体部分321の側端面3212よりも導体部分325側に配置されることである。
この構成において、上述の積層体20の形成時に、プリプレグ層からなる絶縁体層22は、溶融するので、図5(B)や図5(C)に示すように、導体部分321および導体部分325の位置は、x方向にずれることがある。
例えば、図5(B)の場合、導体部分321および導体部分325は、積層体20の平面視において、導体部分321が導体部分311に近づき、導体部分325が導体部分311から遠ざかる。この場合、導体部分311と導体部分321との電磁気的な結合は増加し、導体部分311と導体部分325との電磁気的な結合は減少する。これにより、導体部分311と導体部分321との電磁気的な結合と、導体部分311と導体部分325との電磁気的な結合とを加えた結合、言い換えれば、導体部分311に対して導体部分321と導体部分325とが近接して並走する部分における結合は、図5(A)に示す場合における導体部分311に対して導体部分321と導体部分325とが近接して並走する部分における結合から殆ど変化しない。すなわち、導体32のズレによる導体31と導体32との電磁気的な結合の変化を抑制できる。
また、図5(C)の場合、導体部分321および導体部分325は、積層体20の平面視において、導体部分325が導体部分311に近づき、導体部分321が導体部分311から遠ざかる。この場合、導体部分311と導体部分325との電磁気的な結合は増加し、導体部分311と導体部分321との電磁気的な結合は減少する。これにより、導体部分311と導体部分321との電磁気的な結合と、導体部分311と導体部分325との電磁気的な結合とを加えた結合、言い換えれば、導体部分311に対して導体部分321と導体部分325とが近接して並走する部分における結合は、図5(A)に示す場合における導体部分311に対して導体部分321と導体部分325とが近接して並走する部分における結合から殆ど変化しない。すなわち、導体32のズレによる導体31と導体32との電磁気的な結合の変化を抑制できる。
なお、図5(A)では、導体部分311の延びる方向の中心軸3110に対して、x方向における導体部分321の距離と導体部分325との距離は同じであるが、これに限るものではない。すなわち、絶縁体層22が変形した時に、導体部分311は、導体部分321との電磁気的な結合が増加する場合に導体部分325との電磁気的な結合が減少し、導体部分325との電磁気的な結合が増加する場合に導体部分321との電磁気的な結合が減少する位置関係および形状であればよい。
(導体部分313と導体部分323および導体部分327との位置関係)
図2(A)、図2(B)、図3に示すように、積層体20を平面視して(z方向に視て)、導体31の導体部分313は、導体32の導体部分323と導体部分327との間に配置される。より具体的には、導体部分313と導体部分323および導体部分327とは、図5(A)に示すような位置関係にある。
図2(A)、図2(B)、図3に示すように、積層体20を平面視して(z方向に視て)、導体31の導体部分313は、導体32の導体部分323と導体部分327との間に配置される。より具体的には、導体部分313と導体部分323および導体部分327とは、図5(A)に示すような位置関係にある。
導体部分313は、側端面3131および側端面3132を有する。側端面3131は、側端面3132よりも導体部分327側の側端面であり、側端面3132は、側端面3131よりも導体部分323側の側端面である。
導体部分323は、側端面3231および側端面3232を有する。側端面3231は、導体部分327側の側端面である。導体部分327は、側端面3271および側端面3272を有する。側端面3272は、導体部分323側の側端面である。
上述の導体部分313が導体部分323と導体部分327との間に配置されるとは、より具体的に、導体部分313の側端面3131が導体部分327の側端面3271よりも導体部分323側に配置されており、導体部分313の側端面3132が導体部分323の側端面3232よりも導体部分327側に配置されることである。
この構成において、上述の積層体20の形成時に、プリプレグ層からなる絶縁体層22は、溶融するので、図5(B)や図5(C)に示すように、導体部分323および導体部分327の位置は、x方向にずれることがある。
例えば、図5(B)の場合、導体部分327が導体部分313に近づき、導体部分323が導体部分313から遠ざかる。この場合、導体部分313と導体部分327との電磁気的な結合は増加し、導体部分313と導体部分323との電磁気的な結合は減少する。これにより、導体部分313と導体部分327との電磁気的な結合と、導体部分313と導体部分323との電磁気的な結合とを加えた結合、言い換えれば、導体部分313に対して導体部分323と導体部分327とが近接して並走する部分における結合は、図5(A)に示す場合における導体部分313に対して導体部分323と導体部分327とが近接して並走する部分における結合から殆ど変化しない。すなわち、導体32のズレによる導体31と導体32との電磁気的な結合の変化を抑制できる。
また、図5(C)の場合、導体部分323が導体部分313に近づき、導体部分327が導体部分313から遠ざかる。この場合、導体部分313と導体部分323との電磁気的な結合は増加し、導体部分313と導体部分327との電磁気的な結合は減少する。これにより、導体部分313と導体部分323との電磁気的な結合と、導体部分313と導体部分327との電磁気的な結合とを加えた結合、言い換えれば、導体部分313に対して導体部分323と導体部分327とが近接して並走する部分における結合は、図5(A)に示す場合における導体部分313に対して導体部分323と導体部分327とが近接して並走する部分における結合から殆ど変化しない。すなわち、導体32のズレによる導体31と導体32との電磁気的な結合の変化を抑制できる。
なお、図5(A)では、導体部分313の延びる方向の中心軸3130に対して、x方向における導体部分323の距離と導体部分327との距離は同じであるが、これに限るものではない。すなわち、絶縁体層22が変形した時に、導体部分313は、導体部分323との電磁気的な結合が増加する場合に導体部分327との電磁気的な結合が減少し、導体部分327との電磁気的な結合が増加する場合に導体部分323との電磁気的な結合が減少する位置関係および形状であればよい。
なお、詳細な図示を省略するが、導体部分312と導体部分322および導体部分326とが並走する部分においても、上述と同様の構成が採用される。これにより、y方向に絶縁体層22がズレたときにおける、この部分での電磁気的な結合の変化を抑制できる。
(導体部分311と導体部分321の位置関係と、導体部分313と導体部分323との位置関係とを組み合わせた位置関係)
図2(A)、図2(B)、図3、図5(A)に示すように、導体32の導体部分321は、導体部分311の延びる方向の中心軸3110(図5(A)参照)よりも外側(導体31で形成される巻回形の外側(中央開口の外側))に配置される。導体32の導体部分323は、導体部分313の延びる方向の中心軸3130(図5(A)参照)よりも外側(導体31で形成される巻回形の外側)に配置される。すなわち、導体32の導体部分321と導体部分323とは、導体31の延びる方向の中心軸(図2(A)、図2(B)参照)に対して同じ側(導体31で形成される巻回形の外側)に配置される。
図2(A)、図2(B)、図3、図5(A)に示すように、導体32の導体部分321は、導体部分311の延びる方向の中心軸3110(図5(A)参照)よりも外側(導体31で形成される巻回形の外側(中央開口の外側))に配置される。導体32の導体部分323は、導体部分313の延びる方向の中心軸3130(図5(A)参照)よりも外側(導体31で形成される巻回形の外側)に配置される。すなわち、導体32の導体部分321と導体部分323とは、導体31の延びる方向の中心軸(図2(A)、図2(B)参照)に対して同じ側(導体31で形成される巻回形の外側)に配置される。
この構成によって、例えば、上述の図5(B)に示すようなズレ(x方向の位置関係の変化)が生じると、積層体20の平面視において、導体部分321が導体部分311に近づき、導体部分323が導体部分313から遠ざかる。この場合、導体部分311と導体部分321との電磁気的な結合は増加し、導体部分313と導体部分323との電磁気的な結合は減少する。これにより、導体32のズレによる導体31と導体32との電磁気的な結合の変化を抑制できる。
また、図5(C)に示すようなズレが生じると、積層体20の平面視において、導体部分321が導体部分311に遠ざかり、導体部分323が導体部分313から近づく。この場合、導体部分311と導体部分321との電磁気的な結合は減少し、導体部分313と導体部分323との電磁気的な結合は増加する。これにより、導体32のズレによる導体31と導体32との電磁気的な結合の変化を抑制できる。
(導体部分311と導体部分325の位置関係と、導体部分313と導体部分327との位置関係とを組み合わせた位置関係)
図2(A)、図2(B)、図3、図5(A)に示すように、導体32の導体部分325は、導体部分311の延びる方向の中心軸3110(図5(A)参照)よりも内側(導体31で形成される巻回形の内側(中央開口の内側))に配置される。導体32の導体部分327は、導体部分313の延びる方向の中心軸3130(図5(A)参照)よりも内側(導体31で形成される巻回形の内側)に配置される。すなわち、導体32の導体部分325と導体部分327とは、導体31の延びる方向の中心軸(図2(A)、図2(B)参照)に対して同じ側(導体31で形成される巻回形の内側)に配置される。
図2(A)、図2(B)、図3、図5(A)に示すように、導体32の導体部分325は、導体部分311の延びる方向の中心軸3110(図5(A)参照)よりも内側(導体31で形成される巻回形の内側(中央開口の内側))に配置される。導体32の導体部分327は、導体部分313の延びる方向の中心軸3130(図5(A)参照)よりも内側(導体31で形成される巻回形の内側)に配置される。すなわち、導体32の導体部分325と導体部分327とは、導体31の延びる方向の中心軸(図2(A)、図2(B)参照)に対して同じ側(導体31で形成される巻回形の内側)に配置される。
この構成によって、例えば、上述の図5(B)に示すようなズレが生じると、積層体20の平面視において、導体部分325が導体部分311から遠ざかり、導体部分327が導体部分313に近づく。この場合、導体部分311と導体部分325との電磁気的な結合は減少し、導体部分313と導体部分327との電磁気的な結合は増加する。これにより、導体32のズレによる導体31と導体32との電磁気的な結合の変化を抑制できる。
また、図5(C)に示すようなズレが生じると、積層体20の平面視において、導体部分325が導体部分311に近づき、導体部分327が導体部分313から遠ざかる。この場合、導体部分311と導体部分325との電磁気的な結合は増加し、導体部分313と導体部分327との電磁気的な結合は減少する。これにより、導体32のズレによる導体31と導体32との電磁気的な結合の変化を抑制できる。
以上のように、方向性結合器10は、電磁気的な結合をする複数の導体(主線路と副線路)の位置関係が変化しても、複数の導体(主線路と副線路)の電磁気的な結合の変化を抑制できる。言い換えれば、方向性結合器10は、電磁気的な結合をする複数の導体(主線路と副線路)の位置関係が変化に対して、複数の導体(主線路と副線路)の電磁気的な結合の変化を鈍感化させることができる。
また、方向性結合器10では、導体31および導体32が巻回形であるので、結合させたい周波数に対して、方向性結合器10の形状を小さくできる。
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態に係る方向性結合器について、図を参照して説明する。図6は、第2の実施形態に係る方向性結合器の構成を示す分解斜視図である。図7(A)、図7(B)、図7(C)は、第2の実施形態に係る積層体の所定層の平面図である。図8は、第2の実施形態に係る方向性結合器の構成を示す側面断面図である。図8は、図7(A)、図7(B)、図7(C)のB-B断面を示す。
本発明の第2の実施形態に係る方向性結合器について、図を参照して説明する。図6は、第2の実施形態に係る方向性結合器の構成を示す分解斜視図である。図7(A)、図7(B)、図7(C)は、第2の実施形態に係る積層体の所定層の平面図である。図8は、第2の実施形態に係る方向性結合器の構成を示す側面断面図である。図8は、図7(A)、図7(B)、図7(C)のB-B断面を示す。
図6、図7(A)、図7(B)、図7(C)、図8に示すように、第2の実施形態に係る方向性結合器10Aは、第1の実施形態に係る方向性結合器10に対して、導体33を追加した点で異なる。方向性結合器10Aの他の構成は、方向性結合器10と同様であり、同様の箇所の説明は省略する。
方向性結合器10Aは、導体33を備える。導体33は、絶縁体層21の主面212に配置される。言い換えれば、導体33は、絶縁体層21と絶縁体層24とが当接する界面に配置される。すなわち、導体33は、コア材層である絶縁体層21を挟んで、導体31と反対側に配置される。導体33が、本発明の「第3導体」に対応する。
導体33は、略1周の巻回形であり、図7(C)に示すように、導体部分331、導体部分332、導体部分333、および、導体部分334を備える。導体部分331、導体部分332、導体部分333、および、導体部分334は、この順に接続する。
導体部分331および導体部分333は、x方向に距離をおいて配置され、y方向に延びる直線状である。導体部分332および導体部分334は、y方向に距離をおいて配置され、x方向に延びる直線状である。このような形状によって、導体33は、略1周の巻回形を実現する。
図7(B)、図7(C)、図8に示すように、積層体20の平面視において、導体部分331は、導体部分311に重なり、並走する。導体部分333は、導体部分313に重なり、並走する。また、図7(B)、図7(C)に示すように、導体部分332は、導体部分312に重なり、並走する。導体部分334は、導体部分314に重なり、並走する。
この構成によって、導体33は、導体31に対して、近接し、所定の長さで並走する。これにより、導体33と導体31とは、電磁気的に結合する。そして、導体33と導体31とが並走する距離を調整することで、結合させる高周波信号の周波数を決定できる。
このように、方向性結合器10Aは、導体31に対して、導体32と導体33とがそれぞれに電磁気的に結合する構成を有する。したがって、導体31を主線路とし、導体32および導体33を、それぞれに第1副線路および第2副線路とする方向性結合器10Aを実現できる。
そして、導体31に対する並走距離を、導体32と導体33とで異ならせる。これにより、結合する高周波信号の周波数を異ならせることができる。したがって、方向性結合器10Aは、複数の周波数の高周波信号の一部を取り出すことができる。
ここで、導体33は、コア材層である絶縁体層21のみを介して、導体31に結合している。したがって、導体31と導体33の位置関係は、積層体20の形成時の加熱圧着等による変化を受け難い。これを利用し、方向性結合器10Aでは、結合度の影響を受け易い高周波信号に対して、導体33を対応させるとよい。例えば、導体33の長さを導体32の長さよりも短くして、導体33で結合させる高周波信号の周波数を、導体32で結合させる高周波信号の周波数よりも高くする。
このような構成において、方向性結合器10Aは、複数の周波数の高周波信号を取り出し、且つ、それぞれの高周波信号において、方向性結合器としての性能の変化を抑制できる。また、方向性結合器10Aは、複数の周波数の高周波信号の結合度のバランスの変化を抑制でき、方向性結合器としての優れた性能を実現できる。
また、この構成では、導体31を挟んで、導体32と導体33とが配置されるので、導体32と導体33とを同層に形成するよりも、平面面積を小さくできる。また、導体31と導体32との結合度、導体31と導体33との結合度の自由度が向上する。すなわち、導体32および導体33の設計自由度が向上する。さらに、導体32と導体33との電磁気的な結合を抑制できる。
また、この構成では、導体33が略1周の巻回形の場合を示した。しかしながら、図7(D)に示すような構成であってもよい。図7(D)は、第2の実施形態に係る方向性結合器の派生例における積層体の所定層の平面図である。図7(D)に示す方向性結合器10A’では、導体33’以外は、方向性結合器10Aと同様の構成を有する。導体33‘は、導体32と同様に、1周以上の巻回形であり、導体部分331’、導体部分332’、導体部分333’、導体部分334’、導体部分335’、導体部分336’、導体部分337’、および、導体部分338’が順につながる形状である。この場合、導体31の中心軸を挟んで配置される導体33の導体部分が、本発明の「第7部分」および「第8部分」に対応する。
(方向性結合器10Aに利用例)
図9は、第2の実施形態に係る方向性結合器の利用した回路構成の一例を示す等価回路図である。図9に示すように、方向性結合器10ADは、上述の構成からなる方向性結合器10A、複数のスイッチ素子SW1-SW8、可変インダクタL1、可変コンデンサC1、可変コンデンサC2、可変抵抗R2、入出力端子P11、入出力端子P12、および、結合端子P20を備える。
図9は、第2の実施形態に係る方向性結合器の利用した回路構成の一例を示す等価回路図である。図9に示すように、方向性結合器10ADは、上述の構成からなる方向性結合器10A、複数のスイッチ素子SW1-SW8、可変インダクタL1、可変コンデンサC1、可変コンデンサC2、可変抵抗R2、入出力端子P11、入出力端子P12、および、結合端子P20を備える。
複数のスイッチ素子SW1ーSW8によって、スイッチ回路が構成される。可変インダクタL1および可変コンデンサC1によって、結合端子用整合回路が構成される。可変コンデンサC2および可変抵抗R2によって、終端回路が構成される。
導体31(主線路)は、入出力端子P11と入出力端子P12との間に接続される。入出力端子P11は、例えば、高周波信号の送受信回路等に接続される。入出力端子P12は、例えば、高周波信号のアンテナANTに接続される。
導体32(第1副線路)の一方端は、スイッチ素子SW1およびスイッチ素子SW2に接続する。導体32の他方端は、スイッチ素子SW3およびスイッチ素子SW4に接続する。
導体33(第2副線路)の一方端は、スイッチ素子SW5およびスイッチ素子SW6に接続する。導体33の他方端は、スイッチ素子SW7およびスイッチ素子SW8に接続する。
スイッチ素子SW1、スイッチ素子SW3、スイッチ素子SW5、および、スイッチ素子SW7は、結合端子用整合回路を介して、結合端子P20に接続する。より具体的には、スイッチ素子SW1、スイッチ素子SW3、スイッチ素子SW5、および、スイッチ素子SW7は、可変インダクタL1を介して、結合端子P20に接続し、これらスイッチ素子と可変インダクタL1との接続点は、可変コンデンサC1を介して、接地される(基準電位に接続される)。
スイッチ素子SW2、スイッチ素子SW4、スイッチ素子SW6、および、スイッチ素子SW8は、終端回路に接続する。より具体的には、スイッチ素子SW2、スイッチ素子SW4、スイッチ素子SW6、および、スイッチ素子SW8は、可変コンデンサC2と可変抵抗R2との並列回路を介して、接地される(基準電位に接続される)。
このような構成によって、複数のスイッチ素子SW1-SW8を適宜切り替えることによって、方向性結合器10ADは、導体32から取り出した第1周波数帯の高周波信号、導体33から取り出した第2周波数帯の高周波信号を、結合端子P20から出力できる。この際、方向性結合器10ADは、第1周波数帯の高周波信号および第2周波数帯の高周波信号として、入出力端子P11から入出力端子P12に伝送する信号、入出力端子P11から入出力端子P12に伝送する信号の反射信号のいずれかを、切替によって、結合端子P20に出力できる。
また、方向性結合器10ADでは、可変インダクタL1および可変コンデンサC1を備えた結合端子用整合回路、可変コンデンサC2および可変抵抗R2を備えた終端回路によって、高周波信号毎にインピーダンス整合が実現される。したがって、方向性結合器10ADは、所定の周波数帯域にわたり安定したレベルの信号を、結合端子P20から出力できる。
さらに、上述の構成からなる方向性結合器10Aを備えることによって、方向性結合器10ADは、製造時のバラツキの影響等を受けることなく、所定の周波数帯域にわたり安定した結合度を実現できる。図9に示す方向性結合器のように、複数の副線路を有する、または、それらを切り替えて用いる方向性結合器を積層体に形成する場合には、前述のとおり、複数の副線路をそれぞれ別層に形成することが好ましい。この場合、複数の副線路は製造時のバラツキにより主線路に対する位置がずれやすくなるため、1つの副線路のみを有する方向性結合器に比べて、結合度が変化しやすくなる。しかしながら、方向性結合器10ADにおいては、副線路の主線路に対する位置がずれた場合でも結合度が変化しにくくなる構成となっている。
また、図9に示すような複数の副線路を有する構成を積層体で形成する場合、従来の構成では、複数の副線路の形成位置(主線路)との位置関係によって、製造時のバラツキに起因し、副線路ごとに主線路に対する結合度の変化量が異なっていた。しかしながら、本実施形態の構成を用いることによって、複数の副線路において、結合度の変化量が副線路ごとにバラつくことを抑制できる。したがって、結合端子P20から出力される信号のレベルは、さらに安定する。
[第3の実施形態]
本発明の第3の実施形態に係る方向性結合器について、図を参照して説明する。図10は、第3の実施形態に係る方向性結合器の構成を示す分解斜視図である。図11(A)、図11(B)は、第3の実施形態に係る積層体の所定層の平面図である。図12は、第3の実施形態に係る方向性結合器の構成を示す側面断面図である。図12は、図11(A)、図11(B)のC-C断面を示す。
本発明の第3の実施形態に係る方向性結合器について、図を参照して説明する。図10は、第3の実施形態に係る方向性結合器の構成を示す分解斜視図である。図11(A)、図11(B)は、第3の実施形態に係る積層体の所定層の平面図である。図12は、第3の実施形態に係る方向性結合器の構成を示す側面断面図である。図12は、図11(A)、図11(B)のC-C断面を示す。
図10、図11(A)、図11(B)、図12に示すように、第3の実施形態に係る方向性結合器10Bは、第1の実施形態に係る方向性結合器10に対して、導体32Bの構成において異なる。方向性結合器10Bの他の構成は、方向性結合器10と同様であり、同様の箇所の説明は省略する。
導体32Bは、略1周の巻回形であり、図11(A)に示すように、導体部分321、導体部分322、導体部分323、および、導体部分324を備える。導体部分321、導体部分322、導体部分323、および、導体部分324は、この順に接続する。
導体部分321および導体部分323は、x方向に距離をおいて配置され、y方向に延びる直線状である。導体部分322および導体部分324は、y方向に距離をおいて配置され、x方向に延びる直線状である。このような形状によって、導体32Bは、略1周の巻回形を実現する。
導体部分321は、導体31の導体部分311に近接して並走する。導体部分322は、導体31の導体部分312に近接して並走する。導体部分323は、導体31の導体部分313に近接して並走する。導体部分324は、導体31の導体部分314に近接して並走する。
図13(A)、図13(B)、図13(C)は、第2の実施形態の構成において、主線路の導体と副線路の導体との電磁気的な結合の状態を示す側面断面図である。図13(A)、図13(B)、図13(C)は、図11(A)、図11(B)のC-C断面を示す。図13(A)は、主線路の導体と副線路の導体とが設計通りの位置関係になった場合を示し、図13(B)、図13(C)は、主線路の導体と副線路の導体とが設計通りの位置関係からズレた場合を示す。図13(B)と図13(C)とは、ズレの方向が逆である。
図13(A)に示すように、導体部分321は、導体部分311に対して、導体31が形成する巻回形の外側に配置される。導体部分323は、導体部分313に対して、導体31が形成する巻回形の外側に配置される。すなわち、導体32Bを構成する導体部分321および導体部分323は、導体31の延びる方向の中心軸に対して同じ側に配置される。
これにより、図13(B)、図13(C)に示すように、第1の実施形態に示した、導体部分311と導体部分321の位置関係と、導体部分313と導体部分323との位置関係とを組み合わせた位置関係で記載したように、導体31に対して導体32Bがx方向にズレても(導体31と導体32Bとのx方向の位置関係が変化しても)、導体32Bのズレによる導体31と導体32との電磁気的な結合の変化を抑制できる。
また、導体部分322は、導体部分312に対して、導体31が形成する巻回形の外側に配置される。導体部分324は、導体部分314に対して、導体31が形成する巻回形の外側に配置される。すなわち、導体32Bを構成する導体部分322および導体部分324は、導体31の延びる方向の中心軸に対して同じ側に配置される。これにより、導体31に対して導体32Bがy方向にズレても(導体31と導体32Bとのy方向の位置関係が変化しても)、導体32Bのズレによる導体31と導体32との電磁気的な結合の変化を抑制できる。
なお、本実施形態では、導体32Bが、導体31の中心軸よりも外側に配置される態様を示した。しかしながら、導体32Bは、導体31の中心軸よりも内側に配置されてもよく、この構成においても、同様の作用効果を奏することができる。
[第4の実施形態]
本発明の第4の実施形態に係る方向性結合器について、図を参照して説明する。図14は、第4の実施形態に係る方向性結合器の構成を示す分解斜視図である。図15は、第4の実施形態に係る方向性結合器の構成を示す側面断面図である。
本発明の第4の実施形態に係る方向性結合器について、図を参照して説明する。図14は、第4の実施形態に係る方向性結合器の構成を示す分解斜視図である。図15は、第4の実施形態に係る方向性結合器の構成を示す側面断面図である。
図14、図15に示すように、第4の実施形態に係る方向性結合器10Cは、第2の実施形態に係る方向性結合器10Aに対して、さらに導体34を追加した点、導体33の位置において異なる。方向性結合器10Cの他の構成は、方向性結合器10Aと同様であり、同様の箇所の説明は省略する。
導体33は、導体31の延びる方向の中心軸に対して内側に配置される。
導体34は、導体33と同じ層、すなわち、絶縁体層21の主面212に配置される。導体34は、導体31の延びる方向の中心軸に対して外側に配置される。導体34は、略2周の巻回形である。導体34は、導体部分341および導体部分345と、導体部分343および導体部分347とを備える。導体部分341および導体部分345は、導体31の導体部分311に並走し、導体部分343および導体部分347は、導体31の導体部分313に並走する。導体部分341および導体部分345の導体部分311に対する距離と、導体部分343および導体部分347の導体部分313に対する距離とは、略同じである。
このような構成によって、方向性結合器10Cは、導体31を主線路として、導体32、導体33、および、導体34をそれぞれに副線路とする構成を実現できる。そして、方向性結合器10Cでは、導体32のズレによる導体31と導体32との電磁気的な結合の変化、導体33のズレによる導体31と導体33との電磁気的な結合の変化、および、導体34のズレによる導体31と導体34との電磁気的な結合の変化を抑制できる。
また、この構成では、絶縁体層21が変形しても、導体31と導体33との電磁気的な結合の変化、および、導体31と導体33との電磁気的な結合の変化を抑制できる。すなわち、方向性結合器10Cは、絶縁体層21の変形を許容しながら、電磁気的な結合の変化を抑制できる。
なお、この構成では、積層体20の厚み方向において、導体31の上側に導体32を配置し、下側に導体33と導体34を配置する態様を示した。しかしながら、導体31の上側に配置する導体の個数、および、導体31の下側に配置する導体の個数は、これに限るものではない。
[第5の実施形態]
本発明の第5の実施形態に係る方向性結合器について、図を参照して説明する。図16(A)、図16(B)は、第5の実施形態に係る積層体の所定層の平面図である。図17(A)、図17(B)、図17(C)は、第5の実施形態の構成において、主線路の導体と副線路の導体との電磁気的な結合の状態を示す側面断面図である。図17(A)、図17(B)、図17(C)は、図16(A)、図16(B)のD-D断面を示す。図17(A)は、主線路の導体と副線路の導体とが設計通りの位置関係になった場合を示し、図17(B)、図17(C)は、主線路の導体と副線路の導体とが設計通りの位置関係からズレた場合を示す。図17(B)と図17(C)とは、ズレの方向が逆である。
本発明の第5の実施形態に係る方向性結合器について、図を参照して説明する。図16(A)、図16(B)は、第5の実施形態に係る積層体の所定層の平面図である。図17(A)、図17(B)、図17(C)は、第5の実施形態の構成において、主線路の導体と副線路の導体との電磁気的な結合の状態を示す側面断面図である。図17(A)、図17(B)、図17(C)は、図16(A)、図16(B)のD-D断面を示す。図17(A)は、主線路の導体と副線路の導体とが設計通りの位置関係になった場合を示し、図17(B)、図17(C)は、主線路の導体と副線路の導体とが設計通りの位置関係からズレた場合を示す。図17(B)と図17(C)とは、ズレの方向が逆である。
図16(A)、図16(B)に示すように、第5の実施形態に係る方向性結合器10Dは、上述の巻回形の導体を有さず、直線状の導体のみによって、電磁気的な結合を実現する。なお、方向性結合器10Dの積層体の基本的な構造は、上述の各実施形態に示した方向性結合器の積層体20と同様であり、説明は省略する。
方向性結合器10Dは、導体31Dと導体32Dとを備える。導体31Dは、絶縁体層21の主面211に配置される。導体32Dは、絶縁体層22の主面212に配置される。言い換えれば、導体31Dと導体32Dとは、積層体の厚み方向z方向において、絶縁体層22を挟む位置に配置される。
導体31Dは、線状導体であり、直線状である。
導体32Dは、導体部分321D、導体部分322D、接続部3291、および、接続部3292を備える。導体部分321Dの長さと導体部分322Dの長さとは、同じである。導体部分321Dが、本発明の「第3部分」に対応し、導体部分322Dが、本発明の「第4部分」に対応する。また、接続部3291が、本発明の「第1接続部」に対応し、接続部3292が、本発明の「第2接続部」に対応する。
導体部分321Dおよび導体部分322Dは、線状導体であり、直線状である。導体部分321Dと導体部分322Dとは、導体31に並走する。この際、積層体20を平面視して、導体部分321Dと導体部分322Dとは、導体31を間に挟むように配置される。言い換えれば、導体31は、導体部分321Dと導体部分322Dとの間に配置される。
より具体的には、導体31と導体部分321Dおよび導体部分322Dとは、図17(A)に示すように、次の位置関係になる。
導体31は、側端面31D1および側端面31D2を有する。側端面31D1は、側端面31D2よりも導体部分321D側の側端面であり、側端面31D2は、側端面31D1よりも導体部分322D側の側端面である。
導体部分321Dは、側端面321D1および側端面321D2を有する。側端面321D2は、導体部分322D側の側端面である。導体部分322Dは、側端面322D1および側端面322D2を有する。側端面322D2は、導体部分321D側の側端面である。
上述の導体31が導体部分321Dと導体部分322Dとの間に配置されるとは、より具体的に、導体31Dの側端面31D1が導体部分321Dの側端面321D1よりも導体部分322D側に配置されており、導体31Dの側端面31D2が導体部分322Dの側端面322D2よりも導体部分321D側に配置されることである。
接続部3291は、導体部分321Dの延びる方向の一方端と、導体部分322Dの延びる方向の一方端とを接続する。接続部3292は、導体部分321Dの延びる方向の他方端と、導体部分322Dの延びる方向の他方端とを接続する。
このような構成では、次に示すように、導体31Dと導体32Dとの電磁気的な結合の変化を抑制できる。
例えば、図17(B)の場合、導体部分321Dが導体31Dに近づき、導体部分322Dが導体31Dから遠ざかる。この場合、導体31Dと導体部分321Dとの電磁気的な結合は増加し、導体31Dと導体部分322Dとの電磁気的な結合は減少する。これにより、導体31Dと導体部分321Dとの電磁気的な結合と、導体31Dと導体部分322Dとの電磁気的な結合とを加えた結合、言い換えれば、導体31Dと導体32Dとの電磁気的な結合は、図17(A)に示す場合における、導体31Dと導体32Dとの電磁気的な結合から殆ど変化しない。すなわち、導体32Dのズレによる導体31Dと導体32Dとの電磁気的な結合の変化を抑制できる。
また、図17(C)の場合、導体部分321Dが導体31Dから遠ざかり、導体部分322Dが導体31Dに近づく。この場合、導体31Dと導体部分321Dとの電磁気的な結合は減少し、導体31Dと導体部分322Dとの電磁気的な結合は増加する。これにより、導体31Dと導体部分321Dとの電磁気的な結合と、導体31Dと導体部分322Dとの電磁気的な結合とを加えた結合、言い換えれば、導体31Dと導体32Dとの電磁気的な結合は、図17(A)に示す場合における、導体31Dと導体32Dとの電磁気的な結合から殆ど変化しない。すなわち、導体32Dのズレによる導体31Dと導体32Dとの電磁気的な結合の変化を抑制できる。
また、この構成では、図16(A)、図16(B)に示すように、接続部3291は、導体31Dの一方端3191よりも他方端3192側にある。また、接続部3292は、導体31Dの他方端3192よりも一方端3191側にある。このような構成によって、導体31Dと導体32Dとの位置関係がy方向またはx方向に変化しても、導体31Dと導体32Dとが並走する距離は変化しない。したがって、方向性結合器10Dは、結合度の変化を抑制できる。なお、導体31Dの一方端3191および他方端3192が、接続部3291と接続部3292との間に配置される構成であってもよい。これにより、導体31Dと導体32Dとの位置関係がy方向に変化しても、方向性結合器10Dは、結合度の変化を抑制できる。
また、この構成において、導体31Dを副線路に、導体32Dを主線路に利用する場合、主線路の線路幅を広くできる。したがって、方向性結合器10Dは、主線路を流れる高周波信号の損失を小さくできる。
[第6の実施形態]
本発明の第6の実施形態に係る方向性結合器について、図を参照して説明する。図18は、第6の実施形態に係る方向性結合器の部分的な側面断面図である。
本発明の第6の実施形態に係る方向性結合器について、図を参照して説明する。図18は、第6の実施形態に係る方向性結合器の部分的な側面断面図である。
図18に示すように、第6の実施形態に係る方向性結合器10D1は、第5の実施形態に係る方向性結合器10Dに対して、導体33Dを追加した点で異なる。方向性結合器10D1の他の構成は、方向性結合器10Dと同様であり、同様の箇所の説明は省略する。
方向性結合器10D1は、導体33Dを備える。導体33Dは、導体部分331Dと導体部分332Dとを備える。導体部分331Dと導体部分332Dとは、図示を省略した接続部によって、延びる方向の両端が接続される。
導体部分331Dと導体部分332Dとは、絶縁体層21の主面212(絶縁体層21と絶縁体層24との当接面)に配置される。
導体部分331Dと導体部分332Dとは、導体31Dに並走する。導体部分331Dは、導体31Dの中心軸31D0に対して、導体部分321Dと同じ側に配置される。導体部分332Dは、導体31Dの中心軸31D0に対して、導体部分322Dと同じ側に配置される。すなわち、導体部分331Dと導体部分332Dとは、導体31Dの中心軸31D0を間に挟む位置に配置される。
このような構成によって、方向性結合器10D1は、1個の主線路に対して、2個の副線路を結合させる構成を実現できる。そして、方向性結合器10D1は、導体32Dおよび導体33Dの導体31Dに対する位置の変化があっても、それぞれの副線路の結合度の変化を抑制できる。
なお、この際、上述の実施形態に示したように、導体33Dは、導体31Dに対する位置の変化が生じ難いため、結合度の変化を受け易い高周波信号に割り当てるとよい。
[派生例1]
上述の各実施形態では、1個の副線路を構成する導体部分は、同一層に配置される場合を示した、しかしながら、図19に示すように、異なる層に配置されてもよい。図19は、第6の実施形態に係る方向性結合器の派生の構成の部分的な側面断面図である。
上述の各実施形態では、1個の副線路を構成する導体部分は、同一層に配置される場合を示した、しかしながら、図19に示すように、異なる層に配置されてもよい。図19は、第6の実施形態に係る方向性結合器の派生の構成の部分的な側面断面図である。
図19に示すように、方向性結合器10Eは、積層体20Eを備える。積層体20Eは、同じ材料、同じ厚みからなる複数の絶縁体層21E-25Eを備える。
導体31Eは、絶縁体層21Eと絶縁体層22Eとの当接面(界面)に配置される。
導体32Eは、導体部分321Eと導体部分322Eとを備える。導体部分321Eは、絶縁体層21Eと絶縁体層24Eとの当接面(界面)に配置される。導体部分322Eは、絶縁体層21Eと絶縁体層22Eとの当接面(界面)に配置される。導体部分321Eと導体部分322Eとは、導体31Eに並走し、導体31Eに対して同じ結合度を有する。導体部分321Eと導体部分322Eとは、導体31Eの中心軸31E0を間に挟む位置に配置される。
このような構成によって、方向性結合器10Eは、導体31Eと導体32Eとの位置関係の変化があっても、導体31Eと導体32Eと結合度の変化を抑制できる。
なお、導体部分321Eと導体部分322Eとの両端は、例えば、接続部および層間接続導体によって、並列に接続すればよい。
[派生例2]
上述の各実施形態では、1本の導体部分に1本の導体部分または2本の導体部分が電磁気的に結合する場合を示した。しかしながら、上述の構成は、図20に示すように、複数の導体部分に複数の導体部分が結合する態様にも適用できる。
上述の各実施形態では、1本の導体部分に1本の導体部分または2本の導体部分が電磁気的に結合する場合を示した。しかしながら、上述の構成は、図20に示すように、複数の導体部分に複数の導体部分が結合する態様にも適用できる。
図20は、第1の実施形態に係る方向性結合器の派生の構成の部分的な側面断面図である。図20に示すように、方向性結合器10Fでは、導体31Fおよび導体32Fは、それぞれに複数周の巻回形である。導体32Fの巻回数は、導体31Fの巻回数よりも1多い。このような構成であっても、導体31Fの各部とこれに並走する導体32Fの各部の構成を、上述の概念によって実現することで、方向性結合器10Fは、導体31Fと導体32Fとの位置関係の変化による結合度の変化を抑制できる。
なお、上述の各実施形態の構成および派生例の構成は、適宜組み合わせることが可能であり、それぞれの組合せに応じた作用効果を奏することができる。
10、10A、10A’、10AD、10B、10C、10D、10D1、10E、10F:方向性結合器
20、20E:積層体
21、21E、22、22E、23、24、24E、25:絶縁体層
31、31D、31E、31F、32、32B、32D、32E、32F、33、33D、34:導体
31D0、31E0:中心軸
31D1、31D2:側端面
211、212、221、222、231、232、241、242、251、252:主面
311、312、313、314、321、321D:導体部分
321D1、321D2:側端面
321E、322、322D:導体部分
322D1、322D2:側端面
322E、323、324、325、326、327、328、331、331’、331D、332、332’、332D、333、333’、334、334’、335’、336’、337’、338’、341、343、345、347:導体部分
3110、3130:中心軸
3111、3112、3131、3132:側端面
3191:一方端
3192:他方端
3211、3212、3231、3232、3251、3252、3271、3272:側端面
3291、3292:接続部
ANT:アンテナ
C1、C2:可変コンデンサ
L1:可変インダクタ
P11、P12、P21、P22:入出力端子
P20:結合端子
R2:可変抵抗
SW1、SW2、SW3、SW4、SW5、SW6、SW7、SW8:スイッチ素子
20、20E:積層体
21、21E、22、22E、23、24、24E、25:絶縁体層
31、31D、31E、31F、32、32B、32D、32E、32F、33、33D、34:導体
31D0、31E0:中心軸
31D1、31D2:側端面
211、212、221、222、231、232、241、242、251、252:主面
311、312、313、314、321、321D:導体部分
321D1、321D2:側端面
321E、322、322D:導体部分
322D1、322D2:側端面
322E、323、324、325、326、327、328、331、331’、331D、332、332’、332D、333、333’、334、334’、335’、336’、337’、338’、341、343、345、347:導体部分
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3111、3112、3131、3132:側端面
3191:一方端
3192:他方端
3211、3212、3231、3232、3251、3252、3271、3272:側端面
3291、3292:接続部
ANT:アンテナ
C1、C2:可変コンデンサ
L1:可変インダクタ
P11、P12、P21、P22:入出力端子
P20:結合端子
R2:可変抵抗
SW1、SW2、SW3、SW4、SW5、SW6、SW7、SW8:スイッチ素子
Claims (13)
- 第1主面を有する第1絶縁体層と、前記第1主面側に配置された第2絶縁体層とを有する積層体と、
前記第1絶縁体層に配置され、所定形状で延びる第1導体と、
前記第2絶縁体層における前記第1絶縁体層側と反対側に配置され、前記第1導体に並走し、前記第1導体に電磁気的に結合する第2導体と、
を備え、
前記第2導体は、
1周以上の巻回形であり、
前記並走する方向に直交する方向に間隔を空けて隣接配置された、第1部分と第2部分とを備え、
前記積層体の平面視において、前記第1導体は、前記第1部分と前記第2部分との間に配置される、
方向性結合器。 - 第1主面を有する第1絶縁体層と、前記第1主面側に配置された第2絶縁体層とを有する積層体と、
前記第1絶縁体層に配置された線状の第1導体と、
前記第2絶縁体層における前記第1絶縁体層側と反対側に配置され、平面視において、前記第1導体に並走し、前記第1導体に電磁気的に結合する第2導体と、
を備え、
前記第2導体は、
前記並走する方向に直交する方向に間隔を空けて配置された、第3部分と第4部分と、
前記第3部分の一方端部と前記第4部分の一方端部とを接続する第1接続部と、
前記第3部分の他方端部と前記第4部分の他方端部とを接続する第2接続部と、
を備え、
前記積層体の平面視において、前記第1導体は、前記第3部分と前記第4部分との間に配置される、
方向性結合器。 - 前記積層体の平面視において、前記第1接続部および前記第2接続部の両方は、前記第1導体に重なる、
または、
前記積層体の平面視において、前記第1接続部および前記第2接続部の両方は、前記第1導体に重ならない、
請求項2に記載の方向性結合器。 - 第1主面を有する第1絶縁体層と、前記第1主面側に配置された第2絶縁体層とを有する積層体と、
前記第1絶縁体層に配置された線状の第1導体と、
前記第2絶縁体層における前記第1絶縁体層側と反対側に配置され、前記第1導体に並走し、前記第1導体に電磁気的に結合する第2導体と、
を備え、
前記第1導体および前記第2導体は、それぞれに巻回形であり、
前記第2導体は、
同じ方向に延び、間に巻回形の中央開口を有するように配置された第5部分と第6部分とを備え、
前記積層体の平面視して、
前記第5部分と前記第1導体とが並走する部分における前記第1導体の延びる方向の中心軸に対する前記第5部分の位置と、前記第6部分と前記第1導体とが並走する部分における前記第1導体の延びる方向の中心軸に対する前記第6部分の位置とは、同じである、
方向性結合器。 - 前記第2導体は、
同じ方向に延び、間に巻回形の中央開口を有するように配置された第5部分と第6部分とを備え、
前記積層体を平面視して、
前記第5部分と前記第1導体とが並走する部分における前記第1導体の延びる方向の中心軸に対する前記第5部分の位置と、前記第6部分と前記第1導体とが並走する部分における前記第1導体の延びる方向の中心軸に対する前記第6部分の位置とは、同じである、
請求項2または請求項3に記載の方向性結合器。 - 前記第1導体は、主線路を構成し、
前記第2導体は、第1副線路を構成する、
請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の方向性結合器。 - 前記第1導体は、副線路を構成し、
前記第2導体は、主線路を構成する、
請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の方向性結合器。 - 前記積層体に形成され、前記第1導体に並走して電磁気的に結合し、第2副線路を構成する第3導体を備える、
請求項6に記載の方向性結合器。 - 前記第2導体の一方端部または前記第3導体の一方端部に接続する終端回路と、
前記第2導体の他方端部または前記第3導体の他方端部に接続する結合端子と、
前記終端回路の前記第2導体または前記第3導体への接続切替と、前記結合端子の前記第2導体または前記第3導体への接続切替とを行うスイッチ回路と、
を備える、請求項8に記載の方向性結合器。 - 前記第3導体は、前記第1導体に対して、前記第1絶縁体層を介して反対側に配置される、
請求項8または請求項9に記載の方向性結合器。 - 前記第3導体は、前記第2導体よりも短い、
請求項10に記載の方向性結合器。 - 前記第3導体は、
前記並走する方向に直交する方向に間隔を空けて配置された、第7部分と第8部分とを備え、
前記積層体の平面視において、前記第1導体は、前記第7部分と前記第8部分との間に配置される、
請求項8乃至請求項11のいずれかに記載の方向性結合器。 - 前記第1絶縁体層は、コア材層であり、
前記第2絶縁体層は、プリプレグ層である、
請求項1乃至請求項12のいずれかに記載の方向性結合器。
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