JP2012186734A - 多層方向性結合器 - Google Patents
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Abstract
【課題】誘電体多層基板の積層プロセス上の層ずれによる結合量の変動を吸収でき、設計自由度の向上が可能な多層方向性結合器を得ること。
【解決手段】裏面にグランド導体を有する誘電体多層基板の異なる2層に、層間で対向させて形成した2つの信号線路で構成されるブロードサイド結合器の2つを水平方向に並べて形成し、一方の結合器での2つの信号線路と一方の結合器での2つの信号線路とが2つの結合器間で層間接続スルーホールにより配線層を互いに交差して接続され、2つの結合器間で折り返す。2つの結合器の2つの信号線路は、それぞれ線路幅方向にオフセットして配置され、そのオフセット方向は2つの結合器間で互いに逆方向である。
【選択図】 図1
【解決手段】裏面にグランド導体を有する誘電体多層基板の異なる2層に、層間で対向させて形成した2つの信号線路で構成されるブロードサイド結合器の2つを水平方向に並べて形成し、一方の結合器での2つの信号線路と一方の結合器での2つの信号線路とが2つの結合器間で層間接続スルーホールにより配線層を互いに交差して接続され、2つの結合器間で折り返す。2つの結合器の2つの信号線路は、それぞれ線路幅方向にオフセットして配置され、そのオフセット方向は2つの結合器間で互いに逆方向である。
【選択図】 図1
Description
本発明は、誘電体多層基板内に形成される方向性結合器である多層方向性結合器に関するものである。
多層方向性結合器は、誘電体多層基板の異なる層に配置する2本の信号線路を層間で対向させて形成し電磁的に結合させるブロードサイド型の結合器である。この多層方向性結合器では、解決すべき課題の一つに誘電体多層基板の積層プロセス上の層ずれによる結合量の変動を吸収できる構成がある。
そこで、例えば、特許文献1では、製造時に生ずる2本の信号線路間の相対的な位置ずれによる特性変化を少なくするため、一方の信号線路の線路幅を他方の信号線路の線路幅よりも大きくした構成のものが提案されている。
しかし、上記従来の技術では、線路幅の差分(具体的にその半分)だけの位置ずれを吸収できるだけであり、線路幅以上の位置ずれは許容できないという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、誘電体多層基板の積層プロセス上の層ずれによる結合量の変動を吸収でき、設計自由度の向上が可能な多層方向性結合器を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる多層方向性結合器は、裏面にグランド導体を有する誘電体多層基板の異なる2層である第1及び第2の層に水平方向に並んで形成される第1及び第2の結合器を備え、前記第1の結合器は、前記第1の層に形成される第1の信号線路と、該第1の信号線路に対向させ、かつ線路幅方向にオフセットさせて前記第2の層に形成される第2の信号線路とで構成され、前記第2の結合器は、前記第1の層に形成される第3の信号線路と、該第3の信号線路に対向させ、かつ線路幅方向にオフセットさせて前記第2の層に形成される第4の信号線路とで構成され、前記第1の結合器と前記第2の結合器は、前記第1の信号線路の一端と前記第4の信号線路の対応する一端とがスルーホールにより接続され、前記第2の信号線路の一端と前記第3の信号線路の対応する一端とがスルーホールにより接続されて、1つの結合器を構成し、前記第1及び第2の結合器において、前記オフセットの方向は互いに逆方向であることを特徴とする。
本発明によれば、2つの結合器間で2つの信号線路の配線層を互いに交差させているので、入力端子から2つの分岐端子までの経路に第1の層と第2の層とが等距離含まれる。そのため、3dB方向性結合器を設計する際に分岐線路間の導体損、誘電体損が均一化する。また、2つの結合器の2つの信号線路は、それぞれ線路幅方向にオフセットさせているので、そのオフセット長さで結合量を調整することができ、設計自由度が向上する。さらに、オフセット方向は、2つの結合器間で互いに逆方向であるから、積層プロセス上の層ずれによる結合量の変動を吸収できるという効果を奏する。
以下に、本発明にかかる多層方向性結合器の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
図1は、本発明の一実施の形態による多層方向性結合器の構成を示す概念図である。図2は、図1に示すA−A’線断面図である。
図1と図2に示すように、本実施の形態による多層方向性結合器1は、誘電体多層基板2の層内に、水平方向に並んで形成された2つのブロードサイド型結合器(以降、単に「結合器」と記す)3,4を備え、2つの結合器3,4が接続され1つの結合器として動作するタンデム型の方向性結合器である。以下、具体的に説明する。
誘電体多層基板2は、理解を容易にするため、3層構成として示してある。誘電体多層基板2の裏面にはグランド導体5が形成されている。結合器3,4は、誘電体多層基板2の表層2a及び第2層2bを用いて形成されている。なお、表層2aの層厚はhである。
結合器3は、誘電体多層基板2の表層2aに形成される信号線路5aと、信号線路5aに対向した第2層2bの位置に形成される信号線路6bとで構成される。結合器4は、誘電体多層基板2の表層3aに形成される信号線路6aと、信号線路6aに対向した第2層2bの位置に形成される信号線路5bとで構成される。
そして、信号線路5aの一端に設けられた接続線路7aと信号線路5bの対応する一端に設けられた接続線路7bとが層間接続スルーホール8aにより接続され、全体として1つの信号線路を構成している。また、信号線路6aの一端に設けられた接続線路9aと信号線路6bの対応する一端に設けられた接続線路9bとが層間接続スルーホール8bにより接続され、全体として1つ信号線路を構成している。
このように、結合器3の信号線路5a,6bと結合器4の信号線路6a,5bとは、配線層を互いに交差させ、結合器3,4間で折り返すように形成されている。
また、信号線路5aの他端に設けられた接続線路10aの端部11はそのまま信号端子11となる。信号線路5bの他端に設けられた接続線路10bは層間接続スルーホール8cにより表層2aに設けられたランド12に接続され、このランド12が信号端子12となる。同様に、信号線路6aの他端に設けられた接続線路13aの端部14はそのまま信号端子14となる。信号線路6bの他端に設けられた接続線路13bは層間接続スルーホール8dにより表層2aに設けられたランド15に接続され、このランド15が信号端子15となる。
ここで、図2に示すように、結合器3では、信号線路5aの幅中心と信号線路6bの幅中心とが線路幅方向に所定間隔01だけオフセットされている。同様に、結合器4では、信号線路6aの幅中心と信号線路5bの幅中心とが線路幅方向に所定間隔02だけオフセットされている。しかも、オフセットさせる方向は、結合器3,4間で互いに逆方向である。
なお、表層2aに形成される信号線路5a,6aの各線路幅は等しくW1である。同様に、第2層2bに形成される信号線路5b,6bの各線路幅は等しくW2である。
以上の構成において、例えば信号端子11を入力端子とする場合、信号端子12がスルー端子となり、信号端子14がカップリング端子となり、信号端子15がアイソレーション端子となる。つまり、信号端子11に入力されたマイクロ波やミリ波の信号は、信号端子12,14から出力され、信号端子15からは出力されない。
結合器3,4それぞれでの結合度により、信号端子11から信号端子12への信号伝搬量と、信号端子11から信号端子14への信号伝搬量とが変化し、同振幅に設定されたものでは3dB結合器となる。
本実施の形態では、結合器3と結合器4との間で、層間接続スルーホールにより信号線路の配線層を互いに交差させているので、信号端子11から信号端子12へ向かう伝搬経路と、信号端子11から信号端子14へ向かう伝搬経路とにおいて、表層2aと第2層2bとで等距離ずつ伝搬する。そのため、2つの伝搬経路との間における導体損、誘電体損が均一化されるので、3dB結合器を構成する場合、等振幅化が容易に図れる。
また、結合器3,4間で、オフセットさせる方向を互いに逆方向としてあるので、誘電体多層基板2の製造時に積層ずれが生じても結合量の変動を吸収できる。すなわち、誘電体多層基板2の製造時に積層ずれが生じ所定間隔01,02が変化した場合、例えば所定間隔01が短くなると所定間隔02が長くなるので、結合器1の結合度は増えるが、結合器2の結合度は低下する。このため、タンデム型方向性結合器全体の結合量の変動を低く抑えることができる。
また、所定間隔01,02で示される長さで、結合器3,4での2つの信号線路の幅中心位置をオフセットさせる構成であるので、結合度は、層厚h、線路幅W1,W2だけでなく、オフセットさせる所定間隔01,02で決定されることになり、誘電体多層基板2の製造上の制約の中で設計自由度の向上が図れる。
ここで、結合器3の信号線路6bと結合器4の信号線路5bとの間での側面結合が無視できない場合は、その側面結合により結合器3,4によるタンデム型方向性結合器では本来の信号伝搬方向と逆方向にも信号伝搬が起こりアイソレーション端子への漏洩量が増えるので、この側面結合は所要の結合特性を劣化させる要因となる。
そこで、オフセット構成により、結合器3の信号線路6bと結合器4の信号線路5bとの間が近接する場合は、図2に示すように、結合器3と結合器4との間に、表層2aの線路形成面と裏面のグランド導体5とを接続するグランドスルーホール17を装荷するとよい。そうすれば、側面結合を抑制でき、アイソレーション端子への漏洩量が低減される等の結合特性の改善が図れる。
以上のように、本発明にかかる多層方向性結合器は、誘電体多層基板の積層プロセス上の層ずれによる結合量の変動を吸収でき、設計自由度の向上が可能な多層方向性結合器として有用である。
1 多層方向性結合器
2 誘電体多層基板
2a 表層
2b 第2層
3,4 結合器(ブロードサイド型結合器)
5a,6b 結合器3を構成する信号線路
6a,5b 結合器4を構成する信号線路
7a,7b,9a,9b,10a,10b,13a,13b 接続線路
8a,8b,8c,8d 層間接続スルーホール
11,12,14,15 信号端子
17 グランドスルーホール
2 誘電体多層基板
2a 表層
2b 第2層
3,4 結合器(ブロードサイド型結合器)
5a,6b 結合器3を構成する信号線路
6a,5b 結合器4を構成する信号線路
7a,7b,9a,9b,10a,10b,13a,13b 接続線路
8a,8b,8c,8d 層間接続スルーホール
11,12,14,15 信号端子
17 グランドスルーホール
Claims (2)
- 裏面にグランド導体を有する誘電体多層基板の異なる2層である第1及び第2の層に水平方向に並んで形成される第1及び第2の結合器を備え、
前記第1の結合器は、
前記第1の層に形成される第1の信号線路と、該第1の信号線路に対向させ、かつ線路幅方向にオフセットさせて前記第2の層に形成される第2の信号線路とで構成され、
前記第2の結合器は、
前記第1の層に形成される第3の信号線路と、該第3の信号線路に対向させ、かつ線路幅方向にオフセットさせて前記第2の層に形成される第4の信号線路とで構成され、
前記第1の結合器と前記第2の結合器は、
前記第1の信号線路の一端と前記第4の信号線路の対応する一端とがスルーホールにより接続され、前記第2の信号線路の一端と前記第3の信号線路の対応する一端とがスルーホールにより接続されて、1つの結合器を構成し、
前記第1及び第2の結合器において、前記オフセットの方向は互いに逆方向である
ことを特徴とする多層方向性結合器。 - 前記第1の結合器と前記第2の結合器との間に、
前記第1及び第2の層と前記グランド導体とを接続するスルーホールが設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の多層方向性結合器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011049632A JP2012186734A (ja) | 2011-03-07 | 2011-03-07 | 多層方向性結合器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011049632A JP2012186734A (ja) | 2011-03-07 | 2011-03-07 | 多層方向性結合器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012186734A true JP2012186734A (ja) | 2012-09-27 |
Family
ID=47016387
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2011049632A Withdrawn JP2012186734A (ja) | 2011-03-07 | 2011-03-07 | 多層方向性結合器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2012186734A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105048050A (zh) * | 2014-04-28 | 2015-11-11 | 株式会社村田制作所 | 定向耦合器 |
CN111755792A (zh) * | 2020-06-05 | 2020-10-09 | 唯捷创芯(天津)电子技术股份有限公司 | 一种3dB正交混合耦合器及射频前端模块、通信终端 |
CN114142204A (zh) * | 2020-09-04 | 2022-03-04 | 株式会社村田制作所 | 定向耦合器 |
-
2011
- 2011-03-07 JP JP2011049632A patent/JP2012186734A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2015211380A (ja) * | 2014-04-28 | 2015-11-24 | 株式会社村田製作所 | 方向性結合器 |
US9647315B2 (en) | 2014-04-28 | 2017-05-09 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Directional coupler |
CN105048050B (zh) * | 2014-04-28 | 2018-08-07 | 株式会社村田制作所 | 定向耦合器 |
CN111755792A (zh) * | 2020-06-05 | 2020-10-09 | 唯捷创芯(天津)电子技术股份有限公司 | 一种3dB正交混合耦合器及射频前端模块、通信终端 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20140513 |