JP2010068215A - 導波管ベンド - Google Patents

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Abstract

【課題】性能を落とすことなく、小型、低コストで製作ができる導波管ベンドを得る。
【解決手段】管軸方向が互いに異なる導波管線路を接続する導波管ベンドにおいて、上記導波管ベンドは、導波管孔3が設けられた少なくとも一つの導体板1と、上記導波管孔3と連通して水平部導波管路を形成する導波管溝42が設けられた少なくとも他の一つの導体板2を積層することにより構成され、上記導体板2には、上記導体板積層部の分割隙間7からの伝送波漏洩を防止するチョーク構造6を付加し、上記チョーク構造6に、上記導波管ベンドの屈曲部におけるインピーダンス整合素子としての機能を兼ねさせた。
【選択図】図1

Description

この発明は所謂マイクロ波帯、ミリ波帯を含む高周波伝送線路、特に導波管線路、導波管回路を構成する導波管ベンドに関するものである。
一般に導波管線路の伝送方向を直角に屈曲させたい場合には、管軸方向が互いに異なる導波管線路を接続した導波管ベンドが用いられる。このような導波管ベンドでは、屈曲部における不連続により不要な反射波が発生して伝送特性が劣化してしまうことを抑制するため、インピーダンス整合を図るための整合構造を付加して所望の伝送特性を確保する。例えば、特許文献1に示されるように、導波管ベンドにおける導波管屈曲部の外側内面に整合構造としてステップを付加することにより、伝送特性の確保を図る。
特開平9−246801号公報
しかしながら、このインピーダンス整合用ステップによる整合構造をマイクロ波帯、ミリ波帯で実現する場合には、零コンマ数ミリ程度の寸法のステップを形成することが要求されるため、高精度だが高コストの切削加工が必要となる。また、導波管ベンドを、例えば複数枚の導体板を積層して構成した場合、積層の分割面からの伝送波損失を抑える必要から、分割面近傍にチョーク構造を設け、さらにインピーダンス整合を図るためのステップを設ける必要があるが、チョークにしてもステップにしても、低コストのダイキャスト成型などの加工方法により製造することが精度上から困難となり、高精度だが高コストの製造方法である切削などの加工方法を選択せざるを得なくなる。さらに、分割隙間による性能劣化を抑えるため、導波管線路を取り囲むようにチョーク構造を設けなくてはならないため、回路構造が大型化して、限られたレイアウトの中で線路を引き回すことが困難となる。
この発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、管軸方向が互いに異なる導波管線路を接続する導波管ベンドにおいて、上記導波管ベンドは、導波管孔が設けられた少なくとも一つの導体板と、上記導波管孔と連通して水平部導波管路を形成する導波管溝が設けられた少なくとも他の一つの導体板を積層することにより構成され、上記導体板には、上記導体板積層部の分割隙間からの伝送波漏洩を防止するチョーク構造を付加し、上記チョーク構造に、上記導波管ベンドの屈曲部におけるインピーダンス整合素子としての機能を兼ねさせたことを特徴とするものである。
この発明は、上記の手段を採用することにより、導波管ベンドの製作時に、導波管溝やチョーク構造に、より大きな加工Rが付加されても所望の性能が確保でと同時に、分割隙間による性能劣化を抑えるチョーク構造を導波管ベンド屈曲部のインピーダンス整合素子と兼ねさせることによって、スペースを削減して小型化を実現できる。これにより、製造コストの低減と性能の向上を図ることが出来る。
導波管ベンド、特に複数の導体を積層することにより構成した導波管ベンドについて、構成並びに動作原理を先ず図6〜図8により説明する。図6は2個の導体を積層して構成した導波管ベンドの分解斜視図であり、(a)は導波管ベンドを構成する上側の導体板1
を、(b)は下側の導体板2をそれぞれ示す。なお、以下に詳細に説明する上側及び下側の導体板に設けられている導波管孔、導波管溝、チョーク構造等は、その加工の際、角に加工上の丸み(以下これを加工Rと呼ぶ)が生じるが、以下の図にはこの加工Rを省略せずに図示している。
図において、上側の導体板1には垂直方向を伝送させるための導波管孔3が設けられている。また、上側の導体板1の下面には、上記導波管孔3に連なり、水平方向を伝送させる水平部導波管路4(なお、ここで水平部導波管路とは必ずしも水平方向に配置されることを意味するものではなく、導波管孔3から屈曲している部分の導波管線路を表す便宜上の名称である)の上半分を構成する導波管溝41が設けられている。下側の導体板2の上面には、上側の導体板1に形成された導波管溝41に対応する導波管溝42が設けられている。上側の導体板1と下側の導体板2は重ね合わされて導波管溝41と42とにより水平部導波管路4を形成する。水平部導波管路4は垂直方向へ伝送する導波管孔3と連通し、管軸方向を直角に屈曲させて高周波信号を伝送する導波管ベンドが形成される。
図6に示すように、水平方向と垂直方向を伝送する導波管が交わる導波管ベンドを構成しようとした場合、屈曲部にインピーダンス整合を図る部材が必要で、これがステップ5として、屈曲部外端の下側の導体板2に形成される。また、下側の導体板2には、水平部導波管路4を形成する導波管溝41と42との分割隙間(積層隙間)により導波管の伝送特性が劣化するのを防止するために、導波管の分割面において導波管線路すなわち導波管孔3と水平部導波管路4を取り囲むようにチョーク構造6が形成されている。このチョーク構造6は、チョーク溝60とその内側に形成されたチョーク壁61とからなる。
図7は図6に示す導波管ベンドの上側の導体板1と下側の導体板2をそれぞれ示す平面図であり、(a)は上側の導体板1、(b)は下側の導体板2を示す。図7に示すように、水平方向に伝送させるための水平部導波管路4は、導波管溝41と42が上側の導体板1、下側の導体板2にそれぞれまたがって形成されているため、この分割隙間により導波管の伝送特性が劣化するのを防止するために導波管の分割面において導波管線路を取り囲むようにチョーク構造6を形成することは上述の通りである。このチョーク構造6のチョーク溝60は、水平部導波管路4及び導波管孔3で形成される導波管線路の側壁から外側に自由空間中の伝搬波長λ0の概略1/4の壁厚のチョーク壁61を介して形成される。
チョーク壁61の壁厚を自由空間中の伝搬波長λ0の概略1/4とすることにより、チョ
ーク壁61に生じる隙間は1/4波長インピーダンス変成器として作用することになる。チョーク壁61のチョーク溝60側の端部は分割隙間とチョーク溝60により開放点OPとなるため、逆に導波管線路の側壁では等価的な短絡点CLを得ることができる。よって、導波管溝41と42との分割隙間が導波管側壁を流れる電流を分断することを防止でき、分割隙間による性能劣化を最小限に抑えることが可能となる。
さらに図8を用いて詳細に説明する。図8は図7のA−A’面での断面を示す。図8において、7は上側の導体板1と下側の導体板2との間に生じている導波管線路の分割面隙間を示す。図8において、インピーダンス整合を図るために下側の導体板2に付加するステップ5の形状としては、例えばWバンド(75GHz〜110GHz)において用いられる導波管寸法は2.54mm×1.27mm(WR−10)であるため、この周波数帯で用いる導波管ベンドに付加するステップ形状としては、1mm程度のステップ幅5aと1mm程度のステップ高さ5bが必要となる。従って、図6〜8に示す例のように、水平方向に伝送させる導波管の導波管断面の短辺に平行な面で導波管を分割する場合には、この分割による伝送特性の劣化を最小限とするために導波管断面の長辺の中点を通るように分割面を選ぶため、整合構造であるステップ5の上面から分割面までの間には非常に僅かな段差しか設けることができなくなってしまう。このためのこの段差部には大きな加工Rを付加することができない。以上の理由より、上記ステップ5の形成のために、低コストの
製造方法であるが加工上大きなRが付加され、精度があまり期待できないダイキャスト成型などの加工方法により製造することが困難となり、高精度だが高コストの製造方法である切削などの加工方法を選択せざるを得なくなってしまう。また、図6〜8に示すように、分割隙間による性能劣化を抑えるために設けるチョーク構造6を、導波管線路を取り囲むように設けなくてはならないため大型化してしまい、限られたレイアウトの中で線路を引き回すことが困難となってしまう。
以上は上側の導体板と下側の導体板とを積層することによって構成した導波管ベンドの原理的な説明であるが、以下にその具体例を説明する。
実施の形態1.
図1〜図5はこの発明の実施の形態1を示すもので、図1は本実施の形態の導波管ベンドを示す分解斜視図、図2はその平面図、図3、図4は断面図、図5は特性図である。なお、先に説明した図6〜図8に示す要素に相当する要素には同一符号を付している。
図1において、(a)は導波管ベンドを構成する上側の導体板1、(b)は下側の導体板2を示す。上側の導体板1には垂直方向を伝送させるための導波管孔3が設けられている。また、上側の導体板1の下面には、上記導波管孔3に連なり、水平方向を伝送させる水平部導波管路4の上半分を構成する導波管溝41が設けられている。下側の導体板2の上面には、上側の導体板1に形成された導波管溝41に対応する導波管溝42が設けられている。上記上側の導体板1および下側の導体板2は重ね合わされて、水平方向を伝送する水平部導波管路4から垂直方向へ伝送する導波管孔3へと管軸方向を屈曲させて高周波信号を伝送する導波管ベンドが形成される。
図1に示すように、上記水平方向と垂直方向を伝送する導波管が交わる導波管ベンドを構成しようとした場合、インピーダンス整合を図るための部材として、原理的には図6〜図8に示すように、ステップ5を下側の導体板に形成する必要があるが、本実施の形態では、後述するように、上記ステップをチョーク壁で代用する。
図1に示すように、下側の導体板2には、水平部導波管路4を形成する導波管溝41と42の分割隙間(積層隙間)により導波管の伝送特性が劣化することを防止するために、導波管の分割面において導波管線路である導波管孔3の一部と水平部導波管路4を取り囲むようにチョーク構造6が形成されている。このチョーク構造6は、平面から見てほぼコ字形に配置されたチョーク溝60とコ字形の内側に形成されたチョーク壁61とからなる。
水平部導波管路4及び導波管孔3と、チョーク構造6の関係について説明する。チョーク構造6のチョーク壁61は、自由空間中の伝搬波長λ0の概略1/4の壁厚を持ち、水
平部導波管路4の両側面を形成する。また、水平部導波管路4と導波管孔3とが交叉する屈曲部では、上記壁厚を持つチョーク壁61が、導波管孔3の断面の一部と重なる位置に配設される。図2(b)に示す下側の導体板2の平面図に破線ハッチングを施した部分は、上側の導体板1に形成された導波管孔3の水平断面形状を下側の導体板2の上面に投影したエリア3’を示す。図7(b)の説明では、エリア3’がチョーク壁61のエリアとは全く重畳しない位置関係であるのに対し、図2(b)に示すこの発明の実施の形態におけるエリア3’は、チョーク壁61のエリアと一部重畳する構成となる。すなわち、チョーク壁61は、導波管ベンド屈曲部外端からチョーク壁の厚さ(λ0/4)だけ導波管通路側に位置している。よってこの発明の実施の形態においては、エリア3’と重なるチョーク壁61部分が、本来担っている分割隙間による性能劣化を抑制するために付加されるチョーク構造の機能以外に、導波管ベンド部においてインピーダンス整合を図るために付加される整合用のステップ(図6〜図8のステップ5に相当する)の機能を併せ持つ。
次に図3、図4と併せて導波管ベンドにおけるインピーダンス整合機能と、分割隙間による特性劣化の抑制機能を併せ持つ構造部分について詳細に説明する。図3は、図2のA−A'面での断面図である。図4は、図2のB−B'面での断面図である。図1〜図4の導波管ベンドは、いずれも導波管内の伝搬モードにおけるH面内にて伝送方向を屈曲させるベンド回路であるためいわゆるH面ベンドと呼ばれる。H面ベンドを分割により構成する場合、水平方向に伝送させるための水平部導波管路4内で上下の導体板により分割形成し、導波管断面の長辺のほぼ中点で分割することが一般的である。これは、一般的な対称形状の導波管断面であれば、導波管断面の長辺の中央で分割することにより、分割隙間が壁面を流れる電流を分断することがないため、隙間が原因となって導波管孔3の内部を伝搬する電磁波の伝搬モードが乱されることはないからである。従って、導波管断面の長辺の中央で分割するようにすれば、隙間による性能悪化を最小限に抑えることができるものであり、この分割方法は一般的にE面分割と呼ばれる。
以上より、水平方向に伝送させるストレート導波管の区間においては、上下の導体板により分割形成されていながらも前述の通りE面分割により分割されているため、伝送性能の劣化はほぼ最小限に抑制可能である。よって、分割隙間による性能劣化を抑制するためのチョーク構造を付加する必要はない。しかしながら、H面ベンドの区間においては、分割隙間が導波管壁面を流れる電流を分断してしまうため、隙間による性能劣化を抑制するためのチョーク構造が必要となる。なお、上記で言う中点とは、機械的な中点だけでなく、電気的な中点も指す場合がある。上側の導電板1と下側の導電板2との材質が異なり、導電率が異なる場合には、機械的中点と電気的中点がずれるからである。
図3、図4に示すように、チョーク溝60は、溝深さとして自由空間中の伝搬波長λ0
の概略1/4の深さ、溝幅として自由空間中の伝搬波長λ0の概略1/4以上の幅を有し
ている。ここで、チョーク溝60は本実施の形態で示すように所定の幅の溝形状であってもよいし、自由空間中の伝搬波長λ0の概略1/4以上であれば可能な限り広げてもよい
図2(b)に示すように、チョーク構造6は導波管ベンドの屈曲部を含む導波管線路部分を取り囲むように下側の導体板2に形成されている。図3に示す破線部分は水平方向を伝送させるための導波管溝42の側面に沿うように下側の導体板2に設けられたチョーク溝60の形状を参考までに示しており、その先端は導波管ベンドの屈曲部内端から距離Dの区間に伸びている。距離Dとしては、分割隙間による伝送性能の劣化を抑制するために、水平部導波管路4における管内波長λgの1/4程度の長さを確保しておく。距離Dは水平部導波管路4における管内波長λgの1/4程度以上の長さを確保しておいた方が好ましいが、導波管線路の引き回し等によりレイアウトの制約がある場合には水平部導波管路4における管内波長λgの1/4程度だけを確保してあれば分割隙間による伝送性能の劣化を最小限に抑えることができる。
図3、図4に示すように、チョーク壁61は、自由空間中の伝搬波長λ0の概略1/4
の壁厚を有している。また図3、図4に示すとおり、チョーク壁61は、導波管線路部(導波管孔3と水平部導波管路4)とチョーク溝60との間に介在しており、上側の導体板1と下側の導体板2との分割隙間により導波管の伝送特性が劣化することを防止するという重要な機能を有している。さらに、前述のように、上記水平部導波管路4の管軸方向と直交する部分のチョーク壁61は、図2(b)に示したエリア3’の一部に重畳している。つまり、チョーク壁61の上記直交する部分は、導波管ベンド屈曲部外端からチョーク壁厚だけ導波管路側にとびだして位置している。このため、エリア3’に重畳している部分のチョーク壁61は、図6に示す導波管ベンドにおけるステップ5と同様、ステップ幅が自由空間中の伝搬波長λ0の概略1/4となる導波管ベンドの整合素子として機能する。このように、エリア3’に重畳している部分のチョーク壁61は、分割隙間により導波管の伝送特性が劣化することを防止するための機能だけでなく、導波管ベンド部におけるインピーダンス整合を図るための整合素子としての機能をも併せ持つ。
ここで、この発明の実施の形態におけるステップ構造では、ステップ高さ(ステップにおける分割断面法線方向の寸法)が水平方向に伝送するための導波管溝42の溝深さと一致するように形成されているため、加工R数が最小数の1箇所となり、より大きな加工Rを許容でき、ステップをより低コストで形成することが可能になる。
次に、上記の構成が導波管ベンドにおけるインピーダンス整合機能と、分割隙間による特性劣化の抑制機能を併せ持つことが可能な作用について詳細に説明する。まず、インピーダンス整合のための上記ステップ(つまりチョーク壁61)の上面を導体板1、2の分割面と共用化しているため、分割による隙間量とは無関係に図2(b)におけるB−B’線と、C−C’線及びD−D’が交わる点を常に等価的な短絡点としておくことができれば、分割隙間により導波管側壁を流れる電流分布が大きく乱れ、隙間からの漏れや反射特性の悪化から、通過特性やアイソレーション特性が悪化してしまうことを防ぐことができる。これに対し、この発明の実施の形態におけるステップ構造では、図4(図2のB−B’断面図)で示すように、導体板1と導体板2との間に生じる分割隙間のうち、チョーク壁61により形成される隙間部分は、自由空間中の伝搬波長λ0で伝搬する伝送線路とみなすことができる。チョーク壁61はその壁厚として自由空間中の伝搬波長λ0の概略1/4の厚さを有しているため、上記分割隙間であるみなし伝送線路は1/4波長インピーダンス変成器として作用することになる。さらに、上記みなし伝送線路のチョーク溝60側の端部(図2の矢印OP部分)は、チョーク溝60により掘り下げられた空間であるため、上側の導体1と下側の導体2との隙間量とは無関係に良好な開放点を得ることができる。従って、上記みなし伝送線路の導波管線路側の端部(図2の矢印CL部分)は等価的に短絡点となる。
図4の断面図を用いて説明した上記チョーク構造の作用は、図2(b)の上面図においてB−B’線上でのインピーダンス変換を指すものであり、同様の作用が水平方向に伝送する導波管線路の端部に沿ったC−C’線及びD−D’上でも生じることになる。以上の理由により、B−B’線と、C−C’線及びD−D’が交わる点において、より強固な等価的短絡点CLを得ることができる。
以上述べたように、導波管ベンドのインピーダンス整合上、および分割隙間による性能劣化の抑制上で必要とされる要所において、上下導体の分割による隙間量とは無関係に良好な等価的短絡点を得ることができる。これにより、この発明の実施の形態における導波管ベンドでは、管路屈曲部における整合機能と、分割隙間による特性劣化の抑制機能をチョーク構造のチョーク壁に持たせることができるため、精密度の高い作業を要せず、製造コストを低減することができる。また、チョーク構造の平面的な配置面積を小さくできる。
この発明の実施の形態における導波管ベンドの反射係数の隙間特性を図5に示す。図5において、縦軸は導波管ベンド入力ポートにおける反射係数、横軸は分割隙間量を示す。また、パラメータとして周波数をW帯の周波数信号と、上記周波数の±1%の周波数における反射係数を併記する。図5に示されるように、この発明の実施の形態における導波管ベンドの反射特性では、隙間を300μmまで考慮しても反射係数は−20dB以下を確保でき、隙間量の増大に対して非常にロバストな特性が得られていることが確認できる。さらに、以上の実施の形態においてはH面ベンドにおける適用例を示したが、E面ベンドであっても適用可能である。また、上記例では、導体板を上下の2枚として説明したが、2枚に限定するものではない。
この発明の実施の形態1に係る導波管ベンドを示す分解斜視図である。 図1の平面図である。 図2のA−A’線における拡大断面図である 図2のB−B’線における拡大断面図である。 この発明の実施の形態1に係る導波管ベンドの特性図である。 この発明に係る導波管ベンドの動作原理を説明するための導波管ベンドを示す分解斜視図である。 図6の平面図である。 図7のA−A’線における拡大断面図である。
符号の説明
1 上側の導体板、
2 下側の導体板、
3 導波管孔、
4 水平部導波管路、
6 チョーク構造、
7 分割面隙間、
41 導波管溝、
42 導波管溝、
60 チョーク溝、
61 チョーク壁。

Claims (12)

  1. 管軸方向が互いに異なる導波管線路を接続する導波管ベンドにおいて、上記導波管ベンドは、導波管孔が設けられた少なくとも一つの導体板と、上記導波管孔と連通して水平部導波管路を形成する導波管溝が設けられた少なくとも他の一つの導体板を積層することにより構成され、上記導体板には、上記導体板積層部の分割隙間からの伝送波漏洩を防止するチョーク構造を付加し、上記チョーク構造に、上記導波管ベンドの屈曲部におけるインピーダンス整合素子としての機能を兼ねさせたことを特徴とする導波管ベンド。
  2. 請求項1に記載の導波管ベンドにおいて、上記チョーク構造は、上記導波管溝を囲うように設けられたチョーク溝と、上記チョーク溝と上記導波管溝の間に介在するチョーク壁とから構成され、上記チョーク壁は、自由空間中の伝搬波長の概略1/4の壁厚を有するとともに、上記チョーク壁の、上記水平部導波管路の管軸方向と直交する部分が、上記導波管ベンドの屈曲部外端から導波管線路側に出るように配置されていることを特徴とする導波管ベンド。
  3. 請求項2に記載の導波管ベンドにおいて、上記導波管ベンドの屈曲部外端から導波管線路側に出るように配置されている上記チョーク壁の上面は、上記導体板積層部の分割面と一致していることを特徴とする導波管ベンド。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の導波管ベンドにおいて、上記チョーク構造は、上記導波管ベンド屈曲部を基点として所定の区間にのみ限定して設けられていることを特徴とする導波管ベンド。
  5. 請求項4に記載の導波管ベンドにおいて、上記チョーク構造の端部は、上記導波管ベンド屈曲部の内端を基点として上記導波管溝で形成される水平部導波管路の管内波長の1/4またはそれ以上の長さの区間にのみ限定して設けられていることを特徴とする導波管ベンド。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の導波管ベンドにおいて、上記チョーク構造を構成するチョーク溝の深さは、自由空間中の伝搬波長の概略1/4であることを特徴とする導波管ベンド。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の導波管ベンドにおいて、上記チョーク構造を構成するチョーク溝の幅は、自由空間中の伝搬波長の概略1/4またはそれ以上であることを特徴とする導波管ベンド。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の導波管ベンドは、導波管線路の伝送方向をH面内で屈曲させることを目的としたH面ベンドであることを特徴とする導波管ベンド。
  9. 請求項8に記載の導波管ベンドにおいて、上記導体板積層部の分割面は、管軸方向が上記分割面に平行である導波管の断面長辺の機械的中点を通る面であることを特徴とする導波管ベンド。
  10. 請求項8に記載の導波管ベンドにおいて、上記導体板積層部の分割面は、管軸方向が上記分割面に平行である導波管の断面長辺の電気的中点を通る面であることを特徴とする導波管ベンド。
  11. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の導波管ベンドは、導波管線路の伝送方向をE面内で屈曲させることを目的としたE面ベンドであることを特徴とする導波管ベンド。
  12. 請求項11に記載の導波管ベンドにおいて、上記導体板の分割面は、管軸方向が上記分割面に平行である導波管の断面長辺の端部を通る面であることを特徴とする導波管ベンド。
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