JP6526509B2 - 導波管ベンドおよび無線機器 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、導波管ベンドおよび無線機器に関する。
高周波伝送路に用いられる導波管ベンドが知られている。導波管ベンドは、電波の伝搬方向が変化するベンド部を含む。
ところで、導波管ベンドは、複数の金属部品が組み立てられることで一般的に形成される。ただし、複数の金属部品が組み立てられる場合、組立作業が煩雑になり、製造性の向上を図りにくい場合があった。
また、導波管ベンドにおいて、不要波や熱雑音の低減のため、その他の目的で一部の管幅を狭くすると、インピーダンスの整合が取りにくい場合があった。また、導波管ベンドの断面形状が製造上の制約を受ける場合にも、インピーダンスの整合が取りにくい場合があった。
特許第4825250号公報 特開2005−20077号公報
山根卓、他2名、「導波管E面ベンドの特性解析と最適化設計に関する研究」、信学技報、社団法人電子情報通信学会、MW96−138、1996年12月、p37−42
本発明が解決しようとする課題は、製造性の向上を図ることができるとともに、インピーダンスの整合が取りやすい導波管ベンドおよび無線機器を提供することである。
実施形態の導波管ベンドは、第1導波管、第2導波管、および第3導波管が一体に形成された金属ブロックを持つ。前記第2導波管は、電波の伝搬方向が変化するベンド部を含むとともに、前記第1導波管よりも開口サイズが小さい。前記第3導波管は、前記第1導波管と前記第2導波管との間に設けられ、前記第1導波管よりも開口サイズが小さく、前記第2導波管よりも開口サイズが大きい。前記第1導波管および前記第3導波管は、前記電波の伝搬方向における前記第2導波管の両側にそれぞれ設けられている。
第1の実施形態の無線機器の一例を示す側面図。 図1中に示された無線機器を示す断面図。 図2中に示された回路基板を示す平面図。 図2中に示された導波管ベンドを示す斜視図。 図4中に示された導波管ベンドのベンド部を拡大して示す斜視図。 図5中に示されたベンド部の反射特性を示すグラフ。 図4中に示されたベンド用導波管の反射特性および通過特性を示すグラフ。 第2の実施形態の導波管ベンドを示す斜視図。 実施形態の導波管ベンドの変形例を示す斜視図。
以下、実施形態の導波管ベンドおよび無線機器を、図面を参照して説明する。なお以下の説明では、同一または類似の機能を有する構成に同一の符号を付す。そして、それらの重複する説明は省略する場合がある。
(第1の実施形態)
図1から図7を参照して、第1の実施形態の導波管ベンド1および無線機器2について説明する。
図1は、無線機器2の一例を示す。
本実施形態の無線機器2は、例えば、衛星通信用屋外ユニット3の一部を構成する無線機器である。例えば、無線機器2は、VSAT(Very Small Aperture Terminal)のような衛星通信システムで用いられる。例えば、無線機器2は、Ku帯(12GHz〜18GHz)のようなマイクロ波帯、ミリ波帯の電波を送受信する。
図1に示すように、衛星通信用屋外ユニット3は、反射器4を備える。反射器4は、曲面状の反射面4aを有する。無線機器2は、反射器4の前方に配置される。無線機器2は、反射器4の反射面4aに向いた一次ホーン5を有する。無線機器2は、一次ホーン5を通じて、反射器4に向けて電波を放つ。また、無線機器2は、反射器4で反射された外部からの電波を、一次ホーン5を通じて受け取る。
なお、本実施形態の構成は、衛星通信用の機器に限らず、種々の無線機器に広く適用可能である。
図2は、無線機器2の断面図を示す。
図2に示すように、無線機器2は、筐体11と、筐体11に収容された基板ユニット(無線モジュール)12とを有する。
筐体11は、筐体ケース15と、筐体ケース15に組み合わされる筐体カバー16とを有する。筐体ケース15および筐体カバー16の各々は、金属製である。筐体ケース15と筐体カバー16とが互いに組み合わされることで、箱状の筐体11が形成される。筐体ケース15と筐体カバー16との間には、基板ユニット12を収容する収容部11aが形成される。また、筐体ケース15は、基板ユニット12が載置される載置面11bを有する。
基板ユニット12は、回路基板(プリント回路板)21と、回路基板21の表面21a(部品実装面)に実装された複数の電子部品22とを有する。複数の電子部品22は、無線回路の少なくとも一部を構成する高周波部品を含む。また、回路基板21には、配線パターンの一部として、無線信号伝送用のマイクロストリップ線路23が設けられる。マイクロストリップ線路23には、導波管ベンド1を通る電波に変換される電気信号が流れる。マイクロストリップ線路23は、「導波管ベンドに電波を給電するための回路」の一例である。
図3は、マイクロストリップ線路23を拡大して示す平面図である。
図3に示すように、マイクロストリップ線路23の先端部23aは、回路基板21の厚さ方向において、導波管ベンド1の後述する第2開口部28Bに面する。マイクロストリップ線路23の先端部23aは、プローブとして、マイクロストリップ線路23と導波管ベンド1との間で信号を変換する変換回路24を形成する。変換回路24は、マイクロストリップ線路23を流れる電気信号を導波管用の電波に変換し、変換した電波を後述する導波管ベンド1に向けて発信する。また、変換回路24は、導波管ベンド1から受け取る電波を、マイクロストリップ線路23に流れる電気信号に変換する。
なお、図2に示すように、回路基板21には、バックショート用の金属カバー25が取り付けられる。金属カバー25は、導波管ベンド1とは反対側からマイクロストリップ線路23の先端部23aを覆う。
次に、筐体ケース15に設けられる導波管ベンド1について説明する。
図2に示すように、本実施形態では、導波管ベンド1は、筐体ケース15と一体に形成される。すなわち、導波管ベンド1は、筐体11の少なくとも一部を形成する金属ブロック27に直接に設けられる。金属ブロック27は、例えばアルミニウム合金製であるが、これに限定されるものではない。
ここで、説明の便宜上、図2に示すように、+X方向、−X方向、+Y方向、および−Y方向を定義する。+X方向は、回路基板21の表面(部品実装面)21aと略平行な方向であり、導波管ベンド1から一次ホーン5に向かう方向である。−X方向は、+X方向の反対方向である。+Y方向は、+X方向とは交差する(例えば略直交する)方向である。例えば、+Y方向は、回路基板21の厚さ方向であり、導波管ベンド1から回路基板21に向かう方向である。−Y方向は、+Y方向の反対方向である。
図2に示すように、導波管ベンド1は、第1開口部28Aと、第2開口部28Bとを有する。第1開口部28Aは、+X方向において、筐体11の外部に開口する。第1開口部28Aには、上述の一次ホーン5が取り付けられる。一方で、第2開口部28Bは、+Y方向において、筐体11の内部に開口する。第2開口部28Bは、上述の載置面11bに開口する。第2開口部28Bは、+Y方向において、回路基板21の変換回路24に面する。導波管ベンド1には、一次ホーン5から−X方向に進む電波が入る。導波管ベンド1は、一次ホーン5から−X方向に進む電波の伝搬方向を、+Y方向に変化させる。また、導波管ベンド1には、回路基板21の変換回路24から−Y方向に進む電波が入る。導波管ベンド1は、変換回路24から−Y方向に発信された電波の伝搬方向を、+X方向に変化させる。
以下、導波管ベンド1の各部形状について詳しく説明する。
図4は、金属ブロック27から導波管ベンド1に関する部分を抜き出して示す。なお図4では、説明の便宜上、導波管ベンド1の中空部分を示す。
図4に示すように、導波管ベンド1は、一対の標準導波管31A,31B、ベンド用導波管32、および一対の整合用導波管33A,33Bを有する。
まず、標準導波管31A,31Bについて説明する。
一対の標準導波管31A,31Bの各々は、「第1導波管」の一例である。一対の標準導波管31A,31Bは、電波の伝搬方向における導波管ベンド1の両端部に分かれて設けられる。言い換えると、一対の標準導波管31A,31Bは、電波の伝搬方向において、後述するベンド用導波管32の両側に分かれて設けられる。標準導波管31A,31Bは、導波管ベンド1の入出力インターフェースを形成する。標準導波管31A,31Bの開口サイズは、導波管ベンド1に設定される通過帯域の周波数帯に応じて規格化されたサイズである。なお、以下では説明の便宜上、一方の標準導波管31Aを「第1標準導波管31A」、他方の標準導波管31Bを「第2標準導波管31B」と称する。
図4に示すように、第1標準導波管31Aは、導波管ベンド1の一方の端部において、+X方向に沿って設けられる。第1標準導波管31Aの+X方向側の端部は、上述の第1開口部28Aを形成する。一方で、第2標準導波管31Bは、導波管ベンド1の他方の端部において、+Y方向に沿って設けられる。第2標準導波管31Bの+Y方向側の端部は、上述の第2開口部28Bを形成する。
第1標準導波管31Aの開口サイズと、第2標準導波管31Bの開口サイズは、互いに略同じである。なお、電波の伝搬方向において、第1標準導波管31Aの長さと、第2標準導波管31Bの長さとは、互いに異なってもよい。
次に、ベンド用導波管32について説明する。
ベンド用導波管32は、「第2導波管」の一例である。ベンド用導波管32は、第1標準導波管31Aの中心を−X方向に沿って横切る中心軸と、第2標準導波管31Bの中心を−Y方向に沿って横切る中心軸とが交差する部分に設けられる。
図4に示すように、本実施形態のベンド用導波管32は、第1直線部41と、この第1直線部41とは異なる方向に延びた第2直線部42と、第1直線部41と第2直線部42との接続部であるベンド部43とを有する。
図4に示すように、第1直線部41は、第1標準導波管31Aと略平行に設けられ、+X方向に沿って延びている。第1直線部41は、第1標準導波管31Aとベンド部43との間に設けられる。
一方で、第2直線部42は、第2標準導波管31Bと略平行に設けられ、+Y方向に沿って延びている。第2直線部42は、第2標準導波管31Bとベンド部43との間に設けられる。
ベンド部43は、第1直線部41と第2直線部42との間に設けられ、第1直線部41と第2直線部42とを接続する。ベンド部43は、ベンド用導波管32の内部を進む電波の伝搬方向を変化させる。本実施形態では、ベンド部43は、略90度に折れ曲がっている。すなわち、本実施形態のベンド部43は、電波の伝搬方向を略90度変化させる。なお、ベンド部43の折れ曲がり角度は、90度よりも大きな角度でもよく、90度よりも小さな角度でもよい。
図4に示すように、ベンド部43の角部43aには、一段の階段状の窪み44が設けられる。窪み44は、ベンド部43のなかで、−X方向側であり且つ−Y方向側である角部43aに設けられる。窪み44は、ベンド部43におけるインピーダンスの不整合を低減する整合素子である。また、窪み44が設けられることで、ベンド部43の広帯域化を図ることができる。
図5は、ベンド部43を拡大して示す。
図5に示すように、窪み44は、第1面44aと第2面44bとによって形成される。
第1面44aは、+Y方向に沿う端面である。第1面44aは、第2直線部42の一部(例えば−X方向側の端部)に対して、+X方向側に窪んだ位置に形成される。
一方で、第2面44bは、+X方向に沿う端面である。第2面44bは、第1直線部41の一部(例えば−Y方向側の端部)に対して、+Y方向側に窪んだ位置に形成される。
ここで、第1直線部41は、該第1直線部41の中心軸として、中心軸(管軸)C1を有する。中心軸C1は、+Y方向における第1直線部41の中心を、+X方向に沿って横切って延びている。同様に、第2直線部42は、該第2直線部42の中心軸として、中心軸(管軸)C2を有する。中心軸C2は、+X方向における第2直線部42の中心を、+Y方向に沿って横切って延びている。
図5に示すように、窪み44の第1面44aは、第2直線部42の中心軸C2に対して、−X方向側に所定量(所定距離)だけオフセットして設けられる。
同様に、窪み44の第2面44bは、第1直線部41の中心軸C1に対して、−Y方向側に所定量(所定距離)だけオフセットして設けられる。
図6は、上記オフセット量(第1面44aのオフセット量および第2面44bのオフセット量)を変化させた場合のベンド部43の反射特性(S11)を示すグラフである。なお、例えば、図6中の「オフセット=−0.35mm」とは、第2直線部42の中心軸C2に対して窪み44の第1面44aが−X方向側に0.35mmオフセットするとともに、第1直線部41の中心軸C1に対して窪み44の第2面44bが−Y方向側に0.35mmオフセットした形状であることを意味する。なお、図6中の他のオフセット量についても、数値が異なるのみで定義は上記と同様である。
図6に示すように、窪み部44が設けられた構成では、例えば種々のオフセット量において、S11が所定基準以下(例えば−20dB以下)となる比帯域が10%以上確保されることが分かる。すなわち、上記オフセット量を適切に調整して設定することで、ベンド部43におけるインピーダンスの不整合を低減し、反射損失を小さくすることができることが分かる。
次に、ベンド用導波管32の開口サイズについて説明する。
図4に示すように、ベンド用導波管32の開口サイズ(すなわち、第1直線部41および第2直線部42の開口サイズ)は、標準導波管31A,31Bの開口サイズよりも小さい。なお本願で言う「開口サイズ」とは、電波の伝搬方向に向いた開口サイズ(言い換えると、電波の伝搬方向とは略直交する断面における開口サイズ)を意味する。また、「開口サイズが大きい(または小さい)」とは、上記断面において開口の大きさを規定する縦幅および横幅がそれぞれ大きい(またはそれぞれ小さい)ことを意味する。
例えば、ベンド用導波管32の開口サイズを標準導波管31A,31Bの開口サイズよりも小さくすることで、低周波の電波が導波管ベンド1を通りにくくなる。これにより、導波管ベンド1の通過帯域外の不要波や熱雑音を低減することができる。
また、導波管ベンド1が金属ブロック27から切削加工(削り出し加工)で製造される場合、ベンド用導波管32の開口サイズを標準導波管31A,31Bの開口サイズよりも小さくすることで、加工時間を短縮することができる。
次に、ベンド用導波管32に設けられるフィルタ機能について説明する。
本実施形態のベンド用導波管32には、ベンド用導波管32の管幅を狭く形成することで、所定の周波数帯に対するフィルタ機能が設けられる。
詳しく述べると、ベンド用導波管32の内部空間は、電波の伝搬方向とは略直交する方向において、長方形状の断面形状を有する(図5参照)。なお本願でいう「長方形状」とは、角部に丸みを有する長方形を含む。ベンド用導波管32は、前記断面形状の長手方向の幅として管幅Aを有する。なお、管幅Aは、丸みを有する角部を外れた部分における前記断面形状の長手方向の幅である。
このベンド用導波管32の管幅Aは、減衰させたい周波数をf、光速をcとした場合に、以下の数式(1)の関係を満たすように設定される。
Figure 0006526509
なお、「減衰させたい周波数」とは、導波管ベンド1に設定される通過帯域よりも低い周波数である。すなわち、「減衰させたい周波数」とは、導波管ベンド1に設定されるカットオフ周波数よりも低い周波数である。以上を言い換えると、減衰させたい周波数よりもカットオフ周波数が高くなるように、ベンド用導波管32の管幅Aが狭く形成される。
より詳しく述べると、ベンド用導波管32に設定されるカットオフ周波数をfc、カットオフ周波数fcにおける電波の波長をλc、カットオフ周波数よりも低い周波数をf、周波数fにおける電波の波長をλ、電波の伝搬方向におけるベンド用導波管32の長さをL1、ベンド用導波管32の上記断面形状の長手方向の管幅をA、光速をcとすると、周波数fの電波の減衰量は以下の数式(2)で表すことができる。なお、ベンド用導波管32の長さL1は、図5に示すように、第1直線部41の+X方向側の端部と窪み44の第1面44aとの間の長さLaと、第2直線部42の+Y向側の端部と窪み44の第2面44bとの間の長さLbとの合計値である。
Figure 0006526509
このように、ベンド用導波管32の管幅Aと長さL1が適切に調整されて設定されることで、所望のカットオフ周波数を有し、このカットオフ周波数以下の周波数帯の電波を減衰させることができる高域通過型のフィルタをベンド用導波管32に付加することができる。
ただし、上述のように、不要波や熱雑音の低減や製造性(例えば加工時間)の観点、または上記のような所定の周波数帯に対するフィルタ機能を付加するために、ベンド用導波管32の開口サイズが標準導波管31A,31Bの開口サイズよりも小さく形成されると、ベンド用導波管32と標準導波管31A,31Bとの間にインピーダンスの不整合が生じる。そこで本実施形態では、ベンド用導波管32と標準導波管31A,31Bとの間に、整合用導波管33A,33Bが設けられ、ベンド用導波管32と標準導波管31A,31Bとの間のインピーダンスが整合するように調整されている。
以下、整合用導波管33A,33Bについて詳しく説明する。
一対の整合用導波管33A,33Bの各々は、「第3導波管」の一例である。図4に示すように、一対の整合用導波管33A,33Bは、電波の伝搬方向におけるベンド用導波管32の両側に分かれて設けられる。なお、以下では説明の便宜上、一方の整合用導波管33Aを「第1整合用導波管33A」、他方の整合用導波管33Bを「第2整合用導波管33B」と称する。
第1整合用導波管33Aは、第1標準導波管31Aとベンド用導波管32の第1直線部41との間に設けられる。第1整合用導波管33Aは、+X方向に沿って延びている。第1整合用導波管33Aは、第1標準導波管31Aとベンド用導波管32との間を繋いでいる。
第1整合用導波管33Aの開口サイズは、第1標準導波管31Aの開口サイズよりも小さく、ベンド用導波管32の開口サイズ(例えば第1直線部41の開口サイズ)よりも大きい。第1整合用導波管33Aは、該第1整合用導波管33Aの開口寸法(すなわち、開口の縦幅と横幅)、および電波の伝搬方向における第1整合用導波管33Aの長さL2が調整されて設定されることで、第1標準導波管31Aとベンド用導波管32との間でインピーダンスの整合をとる。
例えば、電波の伝搬方向における第1整合用導波管33Aの長さL2は、導波管ベンド1に設定される通過帯域の最小周波数の電波の第1整合用導波管33Aにおける管内波長をλgとすると、以下の数式(3)の関係を満たすように設定される。
Figure 0006526509
詳しく述べると、第1整合用導波管33Aの内部空間は、電波の伝搬方向とは略直交する方向において、長方形状の断面形状を有する。第1整合用導波管33Aは、前記断面形状の長手方向の幅として管幅aを有する(図5参照)。なお、管幅aは、前記断面形状において丸みを有する角部を外れた部分における長手方向の幅である。
また、第1整合用導波管33Aは、該第1整合用導波管33Aの断面形状によって定まるカットオフ周波数を有する。
そして、上記の管内波長λgは、第1整合用導波管33Aのカットオフ周波数における電波の波長をλc、第1整合用導波管33Aの前記管幅をa、導波管ベンド1に設定される通過帯域の最小周波数の電波の波長をλとすると、以下の数式(4)のように計算することができる。
Figure 0006526509
また、Zの負荷が接続された伝送線路において、負荷からの距離Lの位置から見たインピーダンスZinは、以下の数式(5)のように表される。なお、Zは、伝送線路の特性インピーダンスである。
Figure 0006526509
ここで、L=λg/2の場合、βL=πとなり、Zin=Zとなる。
すなわち、入力インピーダンスZinが、Lの長さλg/2の周期で変化する。言い換えると、第1整合用導波管33Aの長さL2が上記数式(3)の範囲で設定されることで、調整可能なインピーダンスの範囲を網羅することができる。
例えば、第1標準導波管31A、ベンド用導波管32、第1整合用導波管33Aの特性インピーダンスをそれぞれZ1、Z2、Z3とする場合、第1整合用導波管33Aの特性インピーダンスZ3が以下の数式(6)を満たすように、第1整合用導波管33Aの開口サイズ(すなわち、開口の縦幅と横幅)が設定されてもよい。
Figure 0006526509
この場合、第1整合用導波管33Aがλ/4変成器として動作し、第1整合用導波管33Aの長さL2がλg/4に近い値で、インピーダンスの整合をとることができる。ただし、ここでいうλgは、導波管ベンド1に設定される通過帯域の中心周波数における管内波長である。
このような長さを有する第1整合用導波管33Aによれば、第1標準導波管31Aとベンド用導波管32との間のインピーダンスを効果的に調整することができる。
同様に、図4に示すように、第2整合用導波管33Bは、第2標準導波管31Bとベンド用導波管32の第2直線部42との間に設けられる。第2整合用導波管33Bは、+Y方向に沿って延びている。第2整合用導波管33Bは、第2標準導波管31Bとベンド用導波管32との間を繋いでいる。
第2整合用導波管33Bの開口サイズは、第2標準導波管31Bの開口サイズよりも小さく、ベンド用導波管32の開口サイズ(例えば第2直線部42の開口サイズ)よりも大きい。
第2整合用導波管33Bは、該第2整合用導波管33Bの開口寸法(すなわち、開口の縦幅と横幅)、および電波の伝搬方向における第2整合用導波管33Bの長さL3が調整されて設定されることで、第2標準導波管31Bとベンド用導波管32との間のインピーダンスの整合をとる。
例えば、第2整合用導波管33Bの長さL3は、第1整合用導波管33Aの長さL2と同様に、上記数式(3)に基づいて設定可能である。なお、第1整合用導波管33Aの長さL2と、第2整合用導波管33Bの長さL3とは、互いに同じでもよく、互いに異なってもよい。また、第1整合用導波管33Aの開口サイズと、第2整合用導波管33Bの開口サイズとは、互いに同じでもよく、互いに異なってもよい。
図7は、ベンド用導波管32に上記フィルタ機能が付加されるとともに、整合用導波管33A,33Bが設けられた場合の導波管ベンド1の反射特性(S11)と通過特性(S21)の一例を示すグラフである。
図7に示すように、S21の線を見ると、約14GHz帯よりも高域の周波数帯で通過特性が良好であるとともに、約13GHz帯以下の低域の周波数帯で電波が減衰することが分かる。すなわち、ベンド用導波管32によって高域通過型のフィルタが適切に実現されることが分かる。また、S11の線を見ると、例えば約14GHzから約14.5GHzの間の周波数帯で、S11が所定基準以下(例えば−20dB以下)となることが分かる。すなわち、整合用導波管33A,33Bが設けられることで、ベンド用導波管32と標準導波管31A,31Bとの間のインピーダンスの整合をとることができることが分かる。
以上説明した、一対の標準導波管31A,31B、ベンド用導波管32、および一対の整合用導波管33A,33Bは、金属ブロック27に互いに一体に形成される。例えば、一対の標準導波管31A,31B、ベンド用導波管32、および一対の整合用導波管33A,33Bは、金属ブロック27に対して2面方向から切削加工(削り出し加工)を行うことで形成される。例えば、導波管ベンド1の加工工程は、筐体ケース15の加工工程に組み込まれ、筐体ケース15の加工工程の一部として行われる。例えば、導波管ベンド1の少なくとも一部の加工は、筐体ケース15の収容部11aの加工と連続して行われる。なお、導波管ベンド1は、切削加工によらず、放電加工やダイカスト、鋳造などによって製造されてもよい。
ここで、導波管ベンド1を金属ブロック27から切削加工(削り出し加工)で製造する場合、導波管ベンド1の各開口形状の角部は、製造上の制約(例えば使用可能工具の最小半径)によって丸みを有する。また、導波管ベンド1をダイカストや鋳造によって製造する場合でも、型からの製品の良好な取り外し性を確保するために、導波管ベンド1の各開口形状の角部は、丸みを有する。また、導波管ベンド1を放電加工によって製造する場合でも、導波管ベンド1の各開口形状の角部は、製造上の理由で丸みを有する。
以下では、導波管ベンド1の一例として、エンドミル加工によって製造される導波管ベンド1を取り上げ、開口形状の角部の形状について説明する。本実施形態では、各導波管の4つの角部は、それぞれ削り出し深さに応じた丸みを有する。
詳しく述べると、図4に示すように、標準導波管31A,31B、ベンド用導波管32、整合用導波管33A,33Bは、電波の伝搬方向とは略直交する方向において、それぞれ円弧状の角部を含む略長方形の断面形状を有する。すなわち、標準導波管31A,31Bの前記断面形状は、それぞれ4つの角部51a,51bを含む。同様に、ベンド用導波管32の直線部41,42の前記断面形状は、それぞれ4つの角部52a,52bを含む。整合用導波管33A,33Bの前記断面形状は、それぞれ4つの角部53a,53bを含む。
ここで、金属ブロック27の端面からの削り出し深さが深くなるに従い、直径が大きなエンドミルを使用することが必要となる。一般的に、削り出し深さDに対して必要なエンドミルの直径φは、以下の数式(7)で表すことができる。
Figure 0006526509
このため、各導波管の角部の曲率半径Rは、以下の数式(8)を満たすように設定される。
Figure 0006526509
従って、図4に示すように、第1標準導波管31A、ベンド用導波管32の第1面44a、および第1整合用導波管33Aの削り出し深さをそれぞれD1a、D2a、D3aとし、第1標準導波管31A、ベンド用導波管32の第1直線部41、および第1整合用導波管33Aのそれぞれの角部51a,52a,53aの曲率半径をR1a、R2a、R3aとし、第1標準導波管31A、ベンド用導波管32の第1直線部41、および第1整合用導波管33Aを加工するエンドミルの直径をそれぞれφ1a、φ2a、φ3aとする場合、以下の数式(9)が満たされる。
Figure 0006526509
同様に、第2標準導波管31B、ベンド用導波管32の第2面44b、および第2整合用導波管33Bの削り出し深さをそれぞれD1b、D2b、D3bとし、第2標準導波管31B、ベンド用導波管32の第2直線部42、および第2整合用導波管33Bのそれぞれの角部51b、52b、53bの曲率半径をR1b、R2b、R3bとし、第2標準導波管31B、ベンド用導波管32の第2直線部42、および第2整合用導波管33Bを加工するエンドミルの直径をそれぞれφ1b、φ2b、φ3bとする場合、以下の数式(10)が満たされる。
Figure 0006526509
例えば上述のような理由によって、第1整合用導波管33Aの角部53aの曲率半径は、ベンド用導波管32の第1直線部41の角部52aの曲率半径よりも小さい。また、第1標準導波管31Aの角部51aの曲率半径は、ベンド用導波管32の第1直線部41の角部52aの曲率半径および第1整合用導波管33Aの角部53aの曲率半径よりも小さい。なお、以上の全ての角部51a,52a、53aにおいて、曲率半径は例えば0.05mm以上である。
同様に、第2整合用導波管33Bの角部53bの曲率半径は、ベンド用導波管32の第2直線部42の角部52bの曲率半径よりも小さい。また、第2標準導波管31Bの角部51bの曲率半径は、ベンド用導波管32の第2直線部42の角部52bの曲率半径および第2整合用導波管33Bの角部53bの曲率半径よりも小さい。なお、以上の全ての角部51b,52b,53bにおいて、曲率半径は例えば0.05mm以上である。
上述のように、標準導波管31A,31Bの角部51a,51bとベンド用導波管32の角部52a,52bとが曲率半径の異なる円弧状に形成されると、ベンド用導波管32と標準導波管31A,31Bとの間にインピーダンスの不整合が生じやすい。しかしながら本実施形態では、ベンド用導波管32と標準導波管31A,31Bとの間に、整合用導波管33A,33Bが設けられ、ベンド用導波管32と標準導波管31A,31Bとの間でインピーダンスの整合がとられている。
すなわち本実施形態では、第1標準導波管31Aとベンド用導波管32との角部の形状の差異に基づきインピーダンスの不整合が生じる場合であっても、第1整合用導波管33Aの開口寸法(すなわち、開口の縦幅と横幅)、および電波の伝搬方向における第1整合用導波管33Aの長さL2が適切に調整されて設定されることで、第1標準導波管31Aとベンド用導波管32との間でインピーダンスの整合がとられている。
同様に、第2標準導波管31Bとベンド用導波管32との角部の形状の差異に基づきインピーダンスの不整合が生じる場合であっても、第2整合用導波管33Bの開口寸法(すなわち、開口の縦幅と横幅)、および電波の伝搬方向における第2整合用導波管33Bの長さL3が適切に調整されて設定されることで、第2標準導波管31Bとベンド用導波管32との間でインピーダンスの整合がとられている。
このような構成によれば、製造性の向上を図ることができるとともに、インピーダンスの整合が取りやすい導波管ベンド1および無線機器2を提供することができる。
ここで、比較のため、複数の金属ブロックにそれぞれ切削加工を行い、ロウ付けあるいはねじ止めで2つの金属ブロックを接合または結合することで導波管ベンドを製造することについて考える。まず、ロウ付けによって複数の金属ブロックを接合する場合は、金属ブロックの全体を加熱する必要があるため、接合作業に時間がかかる場合がある。また、ねじ止めによって複数の金属ブロックを接合する場合は、金属ブロックの接合面で電波の漏洩や接触抵抗の増大が生じ、通過損失が大きくなりやすい。また、無線機器の筐体ケースとは別部品として導波管ベンドを製造し、筐体ケースに取り付ける場合、機器のコストアップや大型化を招きやすい。
一方で、導波管ベンドを1つの金属ブロックから製造しようとすると、製造上の制約などによって開口形状の角部に丸みが付くため、導波管ベンド内でインピーダンスの不整合が生じやすい。また、導波管ベンドにおいて、不要波や熱雑音の低減のため、その他の目的で一部の管幅を狭くしようとすると、インピーダンスの整合が取りにくい場合がある。
そこで、本実施形態の導波管ベンド1は、標準導波管31A,31B、ベンド用導波管32、および整合用導波管33A,33Bが一体に形成された金属ブロック27を備える。ベンド用導波管32は、電波の伝搬方向が変化するベンド部43を含むとともに、標準導波管31A,31Bよりも開口サイズが小さい。整合用導波管33A,33Bは、標準導波管31A,31Bとベンド用導波管32との間に設けられ、標準導波管31A,31Bよりも開口サイズが小さく、ベンド用導波管32よりも開口サイズが大きい。
このような構成によれば、まず、複数の金属ブロックを組み立てて導波管ベンドを製造する場合に比べて、種々の利点がある。例えば、ロウ付けによって複数の金属ブロックを接合する場合に比べて、金属ブロックを加熱する時間が必要なくなるため、また組立作業が煩雑になりにくく、製造性が良好になる。また、ねじ止めによって複数の金属ブロックを接合する場合に比べて、金属ブロックの接合面で電波の漏洩や接触抵抗の増大が生じないので、通過特性が良好になりやすい。また、電波の漏洩対策としてのチョーク構造を設ける必要が無くなるので、導波管ベンド1の小型化および低コスト化を図ることができる。
さらに本実施形態によれば、標準導波管31A,31Bとベンド用導波管32との間に整合用導波管33A,33Bが設けられている。このため、種々の理由によって標準導波管31A,31Bとベンド用導波管32との間にインピーダンスの不整合が生じる場合でも、整合用導波管33A,33Bによってインピーダンスの不整合を低減することができる。これにより、導波管ベンド1の通過特性を向上させることができる。
また、整合用導波管33A,33Bの開口サイズは、標準導波管31A,31Bよりも開口サイズが小さく、ベンド用導波管32よりも開口サイズが大きい。このような整合用導波管33A,33Bによれば、1つの金属ブロック27から切削加工や放電加工、ダイカスト、鋳造などによって導波管ベンド1を製造する場合であっても、標準導波管31A,31Bとベンド用導波管32との間に整合用導波管33A,33Bを容易に設けることができる。これにより、導波管ベンド1の製造性を向上させることができる。
また、ベンド用導波管32は金属ブロック27の端面から比較的深いところに位置するため、ベンド用導波管32の円弧状の角部52a,52bの曲率半径は、製造上の制約などによって大きくなりやすい場合がある。このような場合、標準導波管31A,31Bの円弧状の角部51a,51bの曲率半径と、ベンド用導波管32の円弧状の角部52a,52bの曲率半径との違いに基づき、標準導波管31A,31Bとベンド用導波管32との間でインピーダンスの不整合が生じやすい。
ただし、本実施形態では、標準導波管31A,31Bとベンド用導波管32との間に整合用導波管33A,33Bが設けられている。これにより、各導波管31A,31B,32の角部51a,51b、52a,52bが曲率半径の異なる角部を有する場合であっても、インピーダンスの不整合を低減することができる。
本実施形態では、標準導波管31A,31Bおよび整合用導波管33A,33Bは、電波の伝搬方向におけるベンド用導波管32の両側にそれぞれ設けられる。
このような構成によれば、電波の伝搬方向におけるベンド用導波管32の両側において、インピーダンスの不整合を低減することができる。これにより、導波管ベンド1の通過特性をさらに向上させることができる。
本実施形態では、ベンド用導波管32の管幅Aは、上述の数式(1)を満たすように設定される。すなわち、本実施形態のベンド用導波管32は、所定の周波数帯域に対するフィルタ機能が付加されている。言い換えると、上記のようなフィルタ機能が付加されたベンド用導波管32の開口サイズは、標準導波管31A,31Bの開口サイズに対して比較的小さくなる。このため、標準導波管31A,31Bとベンド用導波管32との間には、比較的大きなインピーダンスの不整合が生じる。
ただし、本実施形態では、整合用導波管33A,33Bの開口サイズと長さが調整されて設定され、標準導波管31A,31Bとベンド用導波管32との間のインピーダンスの不整合が低減されている。言い換えると、整合用導波管33A,33Bが設けられることで、インピーダンスの整合性を取りつつ、ベンド用導波管32にフィルタ機能を付加することができる。このような構成によれば、別部品としてフィルタを設ける場合に比べて、無線機器2の小型化および低コスト化を図ることができる。
本実施形態では、電波の伝搬方向における整合用導波管33A,33Bの長さL2,L3は、上述の数式(3)に基づいて設定される。
このような構成によれば、標準導波管31A,31Bとベンド用導波管32との間のインピーダンスの不整合を効果的に低減することができる。
本実施形態では、整合用導波管33A,33Bの角部53a,53bの曲率半径は、ベンド用導波管32の角部52a,52bの曲率半径よりも小さい。
このような構成によれば、削り出し深さに応じた適切な加工工具によってベンド用導波管32および整合用導波管33A,33Bを加工することができる。また、整合用導波管33A,33Bの角部53a,53bの曲率半径がベンド用導波管32の角部52a,52bの曲率半径よりも小さく形成することで、整合用導波管33A,33Bの開口形状の設計自由度を大きくすることができる。整合用導波管33A,33Bの開口形状の設計自由度を大きくすることができると、標準導波管31A,31Bとベンド用導波管32との間のインピーダンスの不整合を効果的に低減することができる。
本実施形態では、導波管ベンド1は、筐体11の少なくとも一部を形成する金属ブロック27に直接に設けられる。例えば、金属ブロック27は、筐体ケース15を形成する部材である。
このような構成によれば、導波管ベンド1の加工を筐体11の加工と纏めて行うことができるため、製造性のさらなる向上を図ることができる。これにより、導波管ベンド1および無線機器2の低コスト化を図ることができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態の導波管ベンド1について説明する。
図8は、第2の実施形態の導波管ベンド1を示す。本実施形態は、導波管ベンド1が複数段の整合用導波管を有する点で、第1の実施形態とは異なる。なお、本実施形態のその他の構成は、第1の実施形態と同様である。
図8に示すように、本実施形態の導波管ベンド1は、第1標準導波管31Aと、第1整合用導波管33Aとの間に、第3整合用導波管61Aを有する。第3整合用導波管61Aは、「第4導波管」の一例である。第3整合用導波管61Aの開口サイズは、第1標準導波管31Aの開口サイズよりも小さく、第1整合用導波管33Aの開口サイズよりも大きい。本実施形態では、第1整合用導波管33Aおよび第3整合用導波管61Aの開口寸法および電波の伝搬方向における長さが調整されることで、第1標準導波管31Aとベンド用導波管32との間のインピーダンスの不整合が低減されている。
同様に、本実施形態の導波管ベンド1は、第2標準導波管31Bと、第2整合用導波管33Bとの間に、第4整合用導波管61Bを有する。第4整合用導波管61Bは、「第4導波管」の別の一例である。第4整合用導波管61Bの開口サイズは、第2標準導波管31Bの開口サイズよりも小さく、第2整合用導波管33Bの開口サイズよりも大きい。本実施形態では、第2整合用導波管33Bおよび第4整合用導波管61Bの開口寸法および電波の伝搬方向における長さが調整されることで、第2標準導波管31Bとベンド用導波管32との間のインピーダンスの不整合が低減されている。
整合用導波管61A,61Bの内部空間は、整合用導波管33A,33Bと同様に、電波の伝搬方向とは略直交する方向において、それぞれ円弧状の角部63a,63bを含む長方形状の断面形状を有する。
第3整合用導波管61Aの角部63aの曲率半径は、第1標準導波管31Aの角部51aの曲率半径よりも大きく、第1整合用導波管33Aの角部53aの曲率半径よりも小さい。同様に、第4整合用導波管61Bの角部63bの曲率半径は、第2標準導波管31Bの角部51bの曲率半径よりも大きく、第2整合用導波管33Bの角部53bの曲率半径よりも小さい。
このような構成によれば、複数段の整合用導波管33A,33B,61A,61Bによってインピーダンス整合の帯域を増やすことができる。このため、導波管ベンド1の通過特性をさらに向上させることができる。なお、複数段の整合用導波管は、上述したような2段に限らず、3段以上の多段式に設けられてもよい。
なお、電波の伝搬方向において、第3整合用導波管61Aの長さと、第4整合用導波管61Bの長さとは、互いに同じでもよく、互いに異なってもよい。また、第3整合用導波管61Aの開口サイズと、第4整合用導波管61Bの開口サイズとは、互いに同じでもよく、互いに異なってもよい。
以上、第1および第2の実施形態の導波管ベンド1を説明した。ただし、実施形態の導波管ベンド1は、上記例に限られない。例えば、第1および第2の実施形態では、H面(磁界面)方向に曲げられた導波管ベンド1について説明した。なお、第1の実施形態の導波管ベンド1は、図9に示すように、E面(電界面)方向に曲げられた導波管ベンドでもよい。これは、第2の実施形態のような多段の整合用導波管を有する場合も同様である。
また、上述の実施形態では、第1標準導波管31A、第1整合用導波管33A、およびベンド用導波管32の第1直線部41の中心軸(管軸)は、互いに略一致している。これに代えて、第1標準導波管31A、第1整合用導波管33A、およびベンド用導波管32の第1直線部41の中心軸(管軸)は、加工性を大きく損なわない範囲で互いにずれていてもよい。これは、第2標準導波管31B、第2整合用導波管33B、およびベンド用導波管32の第2直線部42の中心軸(管軸)についても同様である。
上述の第1実施形態および第2実施形態の導波管ベンド1のベンド用導波管32は、所定の周波数帯に対するフィルタ機能が付加されている。ただし、導波管ベンド1は、このようなフィルタ機能が付加されていないものでもよい。
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、導波管ベンド1は、標準導波管31A,31B、ベンド用導波管32、および整合用導波管33A,33Bが一体に形成された金属ブロック27を備える。ベンド用導波管32は、電波の伝搬方向が変化するベンド部43を含むとともに、標準導波管31A,31Bよりも開口サイズが小さい。整合用導波管33A,33Bは、標準導波管31A,31Bとベンド用導波管32との間に設けられ、標準導波管31A,31Bよりも開口サイズが小さく、ベンド用導波管32よりも開口サイズが大きい。このような構成によれば、製造性の向上を図ることができるとともに、インピーダンスの整合が取りやすい導波管ベンド1を提供することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…導波管ベンド、2…無線機器、11…筐体、21…回路基板、27…金属ブロック、31A,31B…標準導波管、32…ベンド用導波管、33A,33B,61A,61B…整合用導波管、43…ベンド部。

Claims (7)

  1. 第1導波管、第2導波管、および第3導波管が一体に形成された金属ブロックを備え、
    前記第2導波管は、電波の伝搬方向が変化するベンド部を含むとともに、前記第1導波管よりも開口サイズが小さく、
    前記第3導波管は、前記第1導波管と前記第2導波管との間に設けられ、前記第1導波管よりも開口サイズが小さく、前記第2導波管よりも開口サイズが大きく、
    前記第1導波管および前記第3導波管は、前記電波の伝搬方向における前記第2導波管の両側にそれぞれ設けられた、
    導波管ベンド。
  2. 前記金属ブロックは、前記第1導波管と前記第3導波管との間に、前記第1導波管よりも開口サイズが小さく、前記第3導波管よりも開口サイズが大きな第4導波管を有した、
    請求項に記載の導波管ベンド。
  3. 前記第2導波管の内部空間は、前記電波の伝搬方向とは略直交する方向において長方形状の断面形状を有し、
    前記導波管ベンドに設定される通過帯域よりも低い周波数をf、前記第2導波管の前記断面形状の長手方向の幅をA、光速をcとした場合に、
    Figure 0006526509
    の関係式を満たす、
    請求項1または請求項に記載の導波管ベンド。
  4. 前記導波管ベンドに設定される通過帯域の最小周波数の電波の前記第3導波管における管内波長をλg、前記電波の伝搬方向における前記第3導波管の長さをLとした場合に、
    Figure 0006526509
    の関係式を満たす、
    請求項1から請求項のいずれか一項に記載の導波管ベンド。
  5. 前記第2導波管および前記第3導波管の各々の内部空間は、前記電波の伝搬方向とは略直交する方向において、円弧状の角部を含む長方形状の断面形状を有し、
    前記第3導波管の前記角部の曲率半径は、前記第2導波管の前記角部の曲率半径よりも小さい、
    請求項1から請求項のいずれか一項に記載の導波管ベンド。
  6. 前記金属ブロックは、前記導波管ベンドに電波を給電するための回路を含む回路基板を収容する筐体の少なくとも一部を形成する、
    請求項1から請求項のいずれか一項に記載の導波管ベンド。
  7. 請求項1から請求項のいずれか一項に記載の導波管ベンドと、
    前記導波管ベンドに電波を給電するための回路を含む回路基板と、
    を備えた無線機器。
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