JP5153858B2 - 伝送線路構造物 - Google Patents

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Description

この発明は、マイクロ波帯およびミリ波帯を含む高周波帯で使用される伝送線路、特に導波管線路や導波管回路を構成する伝送線路構造物に関する。
一般的に、導波管を分割する場合に、電磁波の伝搬方向に平行で、かつ電磁波の伝搬方向に直交する導波管断面の短辺に平行な分割面で分割するときには、導波管線路内の側壁(この場合は、広壁面)を流れる電流が分断されないような分割面を選択することができる。
また、電磁波の伝搬方向に直交する導波管断面が対称形状である場合には、導波管断面の長辺の略中点を通る分割面で導波管を分割することにより、分割によって生じる隙間が原因となって、導波管線路の内部を伝搬する電磁波の伝搬モードが乱されることはない。そのため、この場合には、隙間による性能悪化を最小限に抑制することができる。
このような、隙間による性能悪化を最小限に抑制することができる分割面(以下、「理想分割面」と称する)は、導波管断面の形状や導波管を形成する材料の材料定数(導電率、誘電率、表面粗さ等)からほぼ決定され、理想分割面が導波管断面の長辺の略中点から外れる場合もある。
しかしながら、導波管線路内の側壁を流れる電流の分布(電流分布)を乱す要因となる付加構造物として、例えば別の導波路への変換回路が導波管線路上に設けられている場合には、上記のように理想分割面を選択しただけでは、性能悪化を十分に抑制することができない。すなわち、導波管線路において、良好な反射特性や通過特性、あるいは他のチャンネルとの良好なアイソレーション特性を実現することができない。
そこで、上記の問題点を解決するものとして、例えば以下のものが挙げられる。
従来の導波管プレートは、複数の導波管線路を有し、電磁波の伝搬方向に直交する各導波管断面の長辺の両脇には、導波管線路の端部から使用周波数における自由空間中の伝搬波長の略1/4(λ/4)離した位置に、使用周波数における自由空間中の伝搬波長の略1/4(λ/4)の深さを持つチョーク構造が形成されている(例えば、特許文献1参照)。
以下、図面を参照しながら、従来の伝送線路構造物について説明する。
図4は、従来の伝送線路プレート(伝送線路構造物)を示す断面図である。図4の伝送線路プレートは、電磁波の伝搬方向に平行で、かつ電磁波の伝搬方向に直交する導波管断面の短辺に平行な分割面で分割される伝送線路プレートに、上記特許文献1に示した導波管プレートを適用したものである。また、導波管線路上には、導波管線路内の電流分布を乱す付加構造物として、別の導波路への変換回路が設けられている。
図4において、この伝送線路プレートは、第1導体プレート21aと第2導体プレート21bとが、電磁波の伝搬方向に平行で、かつ電磁波の伝搬方向に直交する導波管断面の短辺に平行な分割面で接触されて構成されている。
また、第1導体プレート21aと第2導体プレート21bとが接触されて、全3チャンネルの導波管線路22a〜22cが形成されている。また、分割面には、隙間26が形成されている。
また、第1導体プレート21aには、導波管線路22a〜22cの各々を挟むように設けられたチョーク構造23a〜23dが形成されている。
また、導波管線路22a〜22cには、それぞれチャンネル毎に別の導波路24a〜24cが、導波管線路22a〜22cと導波路24a〜24cとの接続を実現する変換回路である結合スロット(付加構造物)25a〜25cを介して接続されている。結合スロット25a〜25cは、結合孔である。
なお、図4では、導波管線路22a〜22c内の電流分布を乱す付加構造物として、結合スロット25a〜25cを設けているが、これに限定されず、複数の伝送線路に電力を分配する分岐回路であってもよいし、導波管線路の反射特性を改善する整合素子等であってもよい。
ここで、チョーク構造23a〜23dは、電磁波の伝搬方向に直交する各導波管断面の長辺の両脇で、導波管線路22a〜22cの端部から使用周波数における自由空間中の伝搬波長の略1/4(λ/4)離れた位置に、使用周波数における自由空間中の伝搬波長の略1/4(λ/4)の深さで形成されている。
これにより、導体プレートの分割面からの電磁波の漏れや反射による性能悪化が抑制される。
特開2003−188601号公報
しかしながら、従来技術には、次のような問題点があった。
図4に示した従来の伝送線路プレートでは、チョーク構造23a〜23dを形成する場合に、隣接する導波管線路22a〜22c間の導体プレートの壁厚として、少なくとも使用周波数における自由空間中の伝搬波長の1/2以上を確保する必要がある。
そのため、チョーク構造を形成するための加工費が必要となるので、製造コストが増大するという問題点があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであって、その目的は、導体の分割面からの電磁波の漏れや反射による性能悪化を抑制するとともに、コストダウンを実現することができる伝送線路構造物を提供することにある。
この発明に係る伝送線路構造物は、電磁波を伝送するための導波管線路である複数の伝送線路が、複数の伝送線路に共通の分割面で分割される複数の導体により形成される伝送線路構造物であって、複数の伝送線路の各々は、共通の分割面における隣接する伝送線路間の導体の壁厚が、使用周波数における自由空間伝搬波長の略1/4の奇数倍になるように配置されているものである。
この発明の伝送線路構造物によれば、複数の伝送線路の各々は、共通の分割面における隣接する伝送線路間の導体の壁厚が、使用周波数における自由空間伝搬波長の略1/4の奇数倍になるように配置されている。ここで、自由空間伝搬波長の略1/4の奇数倍の厚さを有する伝送線路間の導体は、1/4波長のインピーダンス変成器として機能し、隣接する伝送線路間にチョーク構造を設けることなく電磁波の漏れや反射を防止する。
そのため、導体の分割面からの電磁波の漏れや反射による性能悪化を抑制するとともに、コストダウンを実現することができる。
この発明の実施の形態1に係る伝送線路プレートを示す断面図である。 (a)は、この発明の実施の形態2に係る伝送線路プレートを示す断面図であり、(b)は、(a)に示した伝送線路プレートのI−I線に沿った矢視断面図である。 この発明の実施の形態2に係る伝送線路プレートを示す別の断面図である。 従来の伝送線路プレートを示す断面図である。
以下、この発明の各実施の形態について図に基づいて説明するが、各図において同一、または相当する部分については、同一符号を付して説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る伝送線路プレート(伝送線路構造物)を示す断面図である。
図1の伝送線路プレートは、導波管の管軸方向(電磁波の伝搬方向)に平行で、かつ管軸方向に直交する導波管断面の短辺に平行な分割面で分割される伝送線路プレートにおいて、導波管線路上に、導波管線路内の側壁を流れる電流分布を乱す付加構造物として、別の導波路への変換回路が設けられたものである。
図1において、この伝送線路プレートは、第1導体プレート1aと第2導体プレート1bとが、管軸方向に平行で、かつ管軸方向に直交する導波管断面の短辺に平行な共通の分割面で接触されて構成されている。なお、共通の分割面は、管軸方向に直交する導波管断面の長辺の略中点を通っている。ここで、導波管断面の長辺の略中点は、機械的な寸法の中点であってもよいし、電気的な寸法の中点であってもよい。
また、第1導体プレート1aと第2導体プレート1bとが接触されて、全3チャンネルの導波管線路2a〜2c(伝送線路)が形成されている。また、分割面には、隙間7が形成されている。
また、第1導体プレート1aには、導波管線路2a〜2cを挟むように設けられたチョーク構造3a、3bが形成されている。チョーク構造3a、3bは、導波管線路2a〜2cの両端の導波管線路2a、2cの外側から、使用周波数における自由空間中の伝搬波長の略1/4離した位置に、使用周波数における自由空間中の伝搬波長の略1/4の深さを持つように形成されている。
また、導波管線路2aと導波管線路2bとの間には、第1導体プレート1aと第2導体プレート1bとを分割したときの隙間7によって伝送線路4aが形成されている。また、導波管線路2bと導波管線路2cとの間には、隙間7によって伝送線路4bが形成されている。
また、導波管線路2a〜2cには、それぞれチャンネル毎に別の導波路5a〜5cが、導波管線路2a〜2cと導波路5a〜5cとの接続を実現する変換回路である結合スロット(付加構造物)6a〜6cを介して接続されている。結合スロット6a〜6cは、結合孔である。
図1に示した伝送線路プレートでは、上述した従来の伝送線路プレートと同様に、理想分割面の近傍で第1導体プレート1aと第2導体プレート1bとを接触させている。そのため、通常の伝送線路であれば、導体プレートの分割面からの電磁波の漏れを防止することができる。
これは、通常の導波管線路内の側壁(広壁面)を流れる電流ベクトルにおいては、導波管の条件のみから決まる理想分割面において管軸方向に直交する電流ベクトルが分布しないので、導体プレートの分割によって電流の流れが分断されないためである。
なお、導波管断面の形状や導波管を形成する材料の材料定数(導電率、誘電率、表面粗さ等)が、分割面を対称面にして対称形状である場合には、理想分割面は、導波管断面の長辺の略中点を通る分割面となる。
ただし、導波管を形成する材料の材料定数や加工方法(加工Rや抜き勾配等)が、分割面を対称面にして対称形状でない場合には、理想分割面は、導波管断面の長辺の中点から外れることがあり、その位置は、材料定数や加工方法に依存する。
ここで、図1の伝送線路プレートでは、導波管線路2a〜2cの上部に、導波管線路2a〜2c内の側壁を流れる電流分布を乱す付加構造物として、結合スロット6a〜6cが設けられている。そのため、導波管の断面形状から決まる理想分割面の近傍においても、管軸方向に直交する電流ベクトルが分布することとなる。
したがって、図1のように、電流分布を乱す要因となる結合スロット6a〜6cが導波管線路2a〜2c上に設けられている場合には、上述のように導波管の断面形状や材料のみから決まる理想分割面を選択しただけでは、性能悪化を十分に抑制することができない。すなわち、チョーク構造を導波管線路の両脇に設けることなしに、各導波管線路において、良好な反射特性や通過特性、あるいは他のチャンネルとの良好なアイソレーション特性を実現することができない。
そこで、この実施の形態1の伝送線路プレートにおいて、導波管線路2a〜2cは、共通の分割面における隣接する導波管線路2a〜2c間の伝送線路4a、4bの壁厚(導波管線路2a〜2c間の導体プレートの厚さ)Dが、使用周波数における自由空間伝搬波長の略1/4(λ/4)になるように配置されている。
ここで、伝送線路4a、4bの壁厚Dを、自由空間伝搬波長の略1/4とすることにより、第1導体プレート1aと第2導体プレート1bとを接触させたときの隙間7によって形成される伝送線路4a、4bが、1/4波長のインピーダンス変成器として機能する。また、この伝送線路4a、4bの隣接するチャンネル側の端部は、隣接する導波管線路2a〜2cによって開放点となるので、自チャンネル側の端部では、等価的な短絡点を得ることができる。そのため、隣接する導波管線路2a〜2c間にチョーク構造を設けることなく電磁波の漏れや反射を防止することができる。
この発明の実施の形態1に係る伝送線路構造物によれば、複数の伝送線路は、共通の分割面における隣接する伝送線路間の壁厚が、使用周波数における自由空間伝搬波長の略1/4になるように配置されている。
ここで、自由空間伝搬波長の略1/4の厚さを有する伝送線路間の壁は、1/4波長のインピーダンス変成器として機能し、隣接する伝送線路間にチョーク構造を設けることなく電磁波の漏れや反射を防止する。
そのため、導体の分割面からの電磁波の漏れや反射による性能悪化を抑制するとともに、チョーク構造をなくして伝送線路構造物の製造コストを低減することができる。また、導波管線路間の間隔を狭くすることができるので、伝送線路構造物のサイズを小型化することができる。
また、各導波管線路において、良好な反射特性や通過特性、あるいは他のチャンネルとの良好なアイソレーション特性を実現することができる。
ここで、導波管線路2a〜2cの両側に隣接する導波管線路が存在する場合には、上述したように伝送線路4a、4bを配置して良好な特性を得ることができるが、導波管線路の両側に隣接する導波管線路が存在しない場合には、隣接する導波管線路が存在しない側に、従来の伝送線路プレートと同様に、チョーク構造3a、3bまたはダミーの導波管線路を設ける必要がある。
なお、上記実施の形態1では、導波管線路2a〜2c内の側壁を流れる電流分布を乱す付加構造物として、結合スロット6a〜6cを設けているが、これに限定されない。
付加構造物としては、導波管線路と自由空間とを接続する結合孔、複数の伝送線路に電力を分配する分岐回路、電磁波の伝搬方向を変更するベンド回路、導波管線路の反射特性を改善する整合素子、アンテナとして機能する放射スロット、H面T分岐やE面T分岐などの分岐回路、H面ベンドやE面ベンドなどのベンド回路、整合用途等のアイリスやポスト等が挙げられる。
これらの場合も、上記実施の形態1と同様の効果を奏することができる。
また、上記実施の形態1では、導波管線路2a〜2c内の側壁を流れる電流分布を乱す付加構造物が存在する場合について説明したが、これに限定されない。付加構造物が存在しない場合であっても、分割面が導波管線路内の側壁を流れる電流が分断する場合には、この実施の形態1の伝送線路4a、4bを適用することにより、上記実施の形態1と同様の効果を奏することができる。
分割面が導波管線路内の側壁を流れる電流が分断する場合として、まず、管軸方向に直交する導波管断面の短辺に平行な分割面で第1導体プレートと第2導体プレートとを分割する場合において、分割面が理想分割面から外れる場合が挙げられる。また、分割面が導波管線路内の側壁を流れる電流が分断する別の場合として、管軸方向に直交する導波管断面の長辺に平行な分割面で第1導体プレートと第2導体プレートとを分割する場合が挙げられる。なお、これらの場合には、導波管断面の端部で第1導体プレートと第2導体プレートとを分割する場合も含まれる。
実施の形態2.
図2(a)は、この発明の実施の形態2に係る伝送線路プレート(伝送線路構造物)を示す断面図である。また、図2(b)は、図2(a)に示した伝送線路プレート(伝送線路構造物)のI−I線に沿った矢視断面図である。
図2(a)および図2(b)の伝送線路プレートは、導波管の管軸方向(電磁波の伝搬方向)と直交する分割面で分割されるものである。
図2(a)および図2(b)において、この伝送線路プレートは、第1導体プレート11aと第2導体プレート11bとが、管軸方向と直交する共通の分割面で接触されて構成されている。
また、第1導体プレート11aと第2導体プレート11bとが接触されて、全3チャンネルの導波管線路12a〜12c(伝送線路)が形成されている。また、分割面には、隙間17が形成されている。
また、第1導体プレート11aには、導波管線路12a〜12cを挟むように設けられたチョーク構造13a、13bが形成されている。チョーク構造13a、13bは、導波管線路12a〜12cの両端の導波管線路12a、12cの外側から使用周波数における自由空間中の伝搬波長の略1/4離した位置に、使用周波数における自由空間中の伝搬波長の略1/4の深さを持つように形成されている。
また、導波管線路12aと導波管線路12bとの間には、第1導体プレート11aと第2導体プレート11bとを分割したときの隙間17によって伝送線路14aが形成されている。また、導波管線路12bと導波管線路12cとの間には、隙間17によって伝送線路14bが形成されている。
図2に示すように、管軸方向と直交する分割面で接触されて構成された伝送線路プレートでは、上述した従来の伝送線路プレートや上記実施の形態1の伝送線路プレートとは異なり、導体プレートの分割面からの電磁波の漏れがほとんど発生しなくなるような理想分割面は存在しない。
これは、管軸方向と直交する分割面では、導波管線路内の側壁を流れる電流ベクトルを必ず分断するためである。
このような場合には、特許文献1に示されているように、導波管線路の端部から使用周波数における自由空間中の伝搬波長の略1/4離した位置に、使用周波数における自由空間中の伝搬波長の略1/4の深さを持つチョーク構造を設置することによって、性能悪化を抑えることができる。すなわち、チョーク構造を導波管線路の周囲に設けることにより、各導波管線路において、良好な反射特性や通過特性、あるいは他のチャンネルとの良好なアイソレーション特性を実現することができる。
しかしながら、上述したように、チョーク構造を形成することにより、伝送線路プレートのサイズが大きくなり、製造コストが増加するという問題点があった。
そこで、この実施の形態2の伝送線路プレートにおいて、導波管線路12a〜12cは、共通の分割面における隣接する導波管線路12a〜12c間の伝送線路14a、14bの壁厚(導波管線路12a〜12c間の導体プレートの厚さ)Dが、使用周波数における自由空間伝搬波長の略1/4(λ/4)になるように配置されている。
ここで、伝送線路14a、14bの壁厚Dを、自由空間伝搬波長の略1/4とすることにより、第1導体プレート11aと第2導体プレート11bとを接触させたときの隙間17によって形成される伝送線路14a、14bが、1/4波長のインピーダンス変成器として機能する。また、この伝送線路14a、14bの隣接するチャンネル側の端部は、隣接する導波管線路12a〜12cによって開放点となるので、自チャンネル側の端部では、等価的な短絡点を得ることができる。そのため、隣接する導波管線路12a〜12c間にチョーク構造を設けることなく電磁波の漏れや反射を防止することができる。
この発明の実施の形態2に係る伝送線路構造物によれば、複数の伝送線路は、共通の分割面における隣接する伝送線路間の壁厚が、使用周波数における自由空間伝搬波長の略1/4になるように配置されている。
ここで、自由空間伝搬波長の略1/4の厚さを有する伝送線路間の壁は、1/4波長のインピーダンス変成器として機能し、隣接する伝送線路間にチョーク構造を設けることなく電磁波の漏れや反射を防止する。
そのため、導体の分割面からの電磁波の漏れや反射による性能悪化を抑制するとともに、チョーク構造をなくして伝送線路構造物の製造コストを低減することができる。また、導波管線路間の間隔を狭くすることができるので、伝送線路構造物のサイズを小型化することができる。
また、各導波管線路において、良好な反射特性や通過特性、あるいは他のチャンネルとの良好なアイソレーション特性を実現することができる。
ここで、導波管線路12a〜12cの両側に隣接する導波管線路が存在する場合には、上述したように伝送線路14a、14bを配置して良好な特性を得ることができるが、導波管線路の両側に隣接する導波管線路が存在しない場合には、隣接する導波管線路が存在しない側に、従来の伝送線路プレートと同様に、チョーク構造13a、13bまたはダミーの導波管線路を設ける必要がある。
なお、図3に示すように、隣接する導波管線路12a〜12cの管軸が互いにオフセットするように、すなわち導波管線路12a〜12cのそれぞれについて、管軸方向に直交する導波管線路12a〜12cの断面の一辺の中点と導波管線路12a〜12cの軸とを通る直線が、共通の分割面において互いにオフセットするように、導波管線路12a〜12cの位置を分割面内で変位させて配置することにより、各導波管線路12a〜12c間のアイソレーション特性をさらに向上させることができる。
なお、上記実施の形態1、2では、伝送線路として導波管線路2a〜2c、12a〜12cを挙げて説明したが、これに限定されない。伝送線路としては、同軸線路等が挙げられる。
これらの場合も、上記実施の形態1、2と同様の効果を奏することができる。
また、上記実施の形態1、2では、管軸方向に直交する導波管断面における短辺方向に導波管線路2a〜2c、12a〜12cを隣接して配置したが、これに限定されず、導波管断面における長辺方向に導波管線路を隣接して配置してもよい。また、上述した導波管線路以外の伝送線路についても同様である。
これらの場合も、上記実施の形態1、2と同様の効果を奏することができる。
また、上記実施の形態1、2では、隣接する導波管線路2a〜2c、12a〜12c間に形成された伝送線路4a、4b、14a、14bの壁厚Dが、使用周波数における自由空間伝搬波長の略1/4(λ/4)になっていると説明したが、これに限定されない。
隣接する導波管線路間に形成された伝送線路の壁厚は、使用周波数における自由空間伝搬波長の略1/4の奇数倍になっていてもよい。
この場合も、隣接する導波管線路間に形成された伝送線路が、1/4波長のインピーダンス変成器として機能するので、隣接する伝送線路間にチョーク構造を設けることなく電磁波の漏れや反射を防止することができる。
また、このとき、隣接する導波管線路間で、かつ導波管線路の端部から使用周波数における自由空間中の伝搬波長の略1/4離した位置に、使用周波数における自由空間中の伝搬波長の略1/4の深さを持つチョーク構造を形成することにより、導体の分割面からの電磁波の漏れや反射による性能悪化をさらに抑制することができる。
また、上記実施の形態1、2では、伝送線路プレートは、複数の導体プレートにより構成されると説明したが、これに限定されない。伝送線路プレートは、導体プレートを用いる代わりに、プラスチックや樹脂等を成型して形を作り、伝送線路として機能させる表面に導体をメッキ処理して構成してもよい。
これらの場合も、上記実施の形態1、2と同様の効果を奏することができる。
1a、1b、11a、11b 導体プレート、2a〜2c、12a〜12c 導波管線路(伝送線路)、3a、3b、13a、13b チョーク構造、4a、4b、14a、14b 伝送線路、6a〜6c 結合スロット(付加構造物)。

Claims (2)

  1. 電磁波を伝送するための導波管線路である複数の伝送線路が、前記複数の伝送線路に共通の分割面で分割される複数の導体により形成される伝送線路構造物であって、
    前記複数の伝送線路の各々は、前記共通の分割面における隣接する伝送線路間の導体の壁厚が、使用周波数における自由空間伝搬波長の略1/4の奇数倍になるように配置されていることを特徴とする伝送線路構造物。
  2. 隣接する伝送線路間で、かつ前記伝送線路の端部から前記使用周波数における自由空間伝搬波長の略1/4離した位置に、前記使用周波数における自由空間伝搬波長の略1/4の深さを持つチョーク構造が形成されることを特徴とする請求項1に記載の伝送線路構造物。
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