JP3651113B2 - 温水タンク装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する利用分野】
本発明は、人体局部洗浄装置の温水タンク装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば特公平7−6223号公報に開示されている温水タンク装置においては、タンク内の水の温度を検知するためにサーミスタが用いられている。また、空炊きを防止するために、タンクに水が貯留されていない場合には、フロートスイッチが開いたままの状態に維持され、ヒータへの通電が阻止されるようになっている。しかして、このフロートスイッチにおいては、磁石を保持したフロートが、タンク内に垂下し且つリードスイッチを内蔵するケーシングの外周部上に軸方向移動可能に装架されており、タンク内に水が略満杯になった時点で、浮力で上昇したフロートに保持された磁石がリードスイッチを閉じ、フロートスイッチが、ヒータへの通電を許容するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、この装置においては、空炊き防止用のフロートスイッチが必須の構成要素となっているが、フロートスイッチの装架は、部品点数の増加や装置の大型化を招来するという不具合があった。
【0004】
それ故に、本発明は、かかる不具合を除去した温水タンク装置を提供することを、技術的課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
課題を解決するための請求項1記載の発明において講じた技術的手段は、タンク本体、被覆体で被覆され且つ前記タンク本体内に配設されたヒータ、前記タンク本体内に配設された単一のサーミスタ、前記ヒータの被覆体と前記サーミスタとを前記タンク本体の外で熱接触せしめる伝導体ならびに前記サーミスタが検知する温度および温度変化率に依拠して前記タンク本体内に貯留される水水の有無の検知および前記水の温度制御を行うべく前記ヒータへの通電制御を行う制御装置を備えた温水タンク装置を構成したことである。
【0006】
【作用】
上記した構成においては、タンク内の水の無きことをサーミスタが検知する温度変化率を用いて検知し、空炊きを未然に防ぐことが出来る。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る人体局部洗浄装置の一実施形態を添付図面にもとづいて説明する。
【0008】
図1および図2において、温水タンク装置10はタンク本体11を備える。タンク本体11のインレットポート12は、ウオータバァルブ13を介して水道管(図示略)に連結されており、ウオータバルブ13が開かれると、水がタンク本体11内に供給されるようになっている。しかして、タンク本体11内の水は、ヒータ14によって所定の温度にまで昇温され、周知のように、所定の操作により タンク本体11の出口15に接続された噴射バルブ16が開かれると、温水は、便器(図示略)内に延在するノズル17の先端部から人体の局部に向けて噴射されるようになっている。
【0009】
ヒータ14は、電気抵抗体たる芯材14aと芯材14aを被覆する被覆材14bとから構成されており、芯材14aの一方の端部は、メインスイッチ20およびサブスイッチ21を介して、電源23の一方の端子と接続されている。また、芯材14aの他方の端部は、電源23の他方の端子と接続されている。メインスイッチ20およびサブスイッチ21の双方が閉じられているときは、ヒータ14の芯材14aへの通電がなされ、タンク本体11内の水を温めるようになっている。メインスイッチ20は、温水タンク装置10がインストールされた後は常に閉じられてままであり、また、メインスイッチ20の閉成は、制御装置40の主たる構成要素たるCPU41に伝えられ、CPU41は、これに従い、ウオータバァルブ13を開くべく、ウオータバァルブ13のソレノイド(図示略)を励磁する。サブスイッチ21は常閉のスイッチであるが、タンク本体11内に垂下して延在するサーミスタ30が検知する温水の温度が所定値を越えると、CPU41の指示により開かれて、ヒータ14の芯材14aへの通電を停止するようになっている。このヒータ14の芯材14aへの通電の断続により、タンク本体11内に貯留される水の温度が所定値に維持されるようになっている。
【0010】
ヒータ14の被覆材14bの双方の端部は、サーミスタ30の基端部と、タンク本体11の上側の外部において、伝導板50を介して、相互に熱的に連結されている。ヒータ14の芯材14aへの通電がなされると、生成された熱は、伝導板50を介してサーミスタ30に伝えられので、CPU41は、サーミスタ30の電気抵抗値を継続して検知することにより、ヒータ14の芯材14aの発熱温度およびその変化率を把握することができる。しかして、タンク本体11内に水が有る場合と無い場合とでは、水当量の有無により、ヒータ14の芯材14aの発熱温度の変化率が顕著に異なるので、この原理を利用して、後に詳述するように、フロートスイッチを用いることなく、空炊きを未然に防止するようにしている。
【0011】
図3のフローチャートを参照しながら、空炊きの未然に防止を説明すると、まずステップS1において、メインスイッチ20が閉じられると、メインスイッチ20、常閉のサブスイッチ21、ヒータ14の芯材14aおよび電源23は回路を閉成し、ヒータ14の芯材14aへの通電がなされる。次いで、ステップS2において、メインスイッチ20の閉成にもとづき、ウオータバルブ13が開かれて、水のタンク本体11内への供給が開始される。ヒータ14の芯材14aへの通電に伴うヒータ14の発熱は、伝導板50を介してサーミスタ30に伝えられ、この伝熱はサーミスタ30の電気抵抗値の変化を招来する。このサーミスタ30の現在の電気抵抗値はヒータ14の温度と対応しており、ステップS3において、ヒータ14の温度が設定値(摂氏40度)以下であるか否かをサーミスタ30の現在の電気抵抗値をチェックすることによりなされる。もし然りとすれば、ステップS3において、サブスイッチ21を閉じる(既に閉じられていれば、そのままの状態を保持する)。もし、否であれば、ステップS5において、サブスイッチ21を開き(既に開かれていれば、そのままの状態を保持する)、制御はステップS3に進む。
【0012】
ステップS6においては、サブスイッチ21が閉じられた時点から3秒後に測定されたサーミスタ30の電気抵抗値とステップS3で測定されたサーミスタ30の電気抵抗値の差分ΔTが摂氏1度未満か否かがチェックされる。ステップS6の結果が然りとすれば、タンク本体11内に満杯となっている水が昇温されていると見做され、制御はステップS3に進む。タンク本体11内に水が満杯となっているので、ヒータ14の発熱は殆ど水の昇温に費やされ、伝導板50を介してサーミスタ30に伝えられる熱量が少ないから、差分ΔTが摂氏1度未満となるからである。ステップS6の結果が否であれば、ヒータ14の発熱は殆ど伝導板50を介してサーミスタ30に伝えられるので、タンク本体11内に水が満杯となっていないと判断され(空炊きと判断され)、ステップS6において、サブスイッチ21が開かれてヒータ14の芯材14aへの通電が停止される。
【0013】
ステップS6においては、ウオータバルブ13が開かれから1分経過しているか否かが判断され、1分未満であれば、タンク本体11内への水の供給中であると判断され、水の満杯を待つべく、制御は、ステップS7に進む。ウオータバルブ13の開弁後1分以上経過しておれば、満杯と判断され、制御は、ステップS3に進む。
【0014】
【発明の効果】
以上述べたように、請求項1の発明によれば、フロートスイッチを用いることなく、空焚きを未然に防止することが出来る。また、空焚き防止と温水温度制御をサーミスタを共用して行っており、部品点数の増加を抑えることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の温水タンク装置の説明図である。
【図2】本発明の温水タンク装置の制御装置のブロック図である。
【図3】本発明の温水タンク装置の制御手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
11 タンク本体
13 ウオータバルブ
14 ヒータ
14a 芯材
14b 被覆材
30 サーミスタ
40 制御装置
41 CPU
50 伝導板
Claims (1)
- タンク本体、被覆体で被覆され且つ前記タンク本体内に配設されたヒータ、前記タンク本体内に配設された単一のサーミスタ、前記ヒータの被覆体と前記サーミスタとを前記タンク本体の外で熱接触せしめる伝導体ならびに前記サーミスタが検知する温度および温度変化率に依拠して前記タンク本体内に貯留される水の有無の検知および前記水の温度制御を行うべく前記ヒータへの通電制御を行う制御装置を備えた温水タンク装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP12030596A JP3651113B2 (ja) | 1996-05-15 | 1996-05-15 | 温水タンク装置 |
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JPH09302752A JPH09302752A (ja) | 1997-11-25 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP12030596A Expired - Fee Related JP3651113B2 (ja) | 1996-05-15 | 1996-05-15 | 温水タンク装置 |
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