JP3288793B2 - 浴槽水の加熱装置 - Google Patents

浴槽水の加熱装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は浴槽装置に係り、特に浴
槽水を循環ポンプにより強制的に循環させる循環経路に
配備する清浄化装置の電気的な加熱装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、図6に示すような、浴槽水を循環
ポンプで強制循環させる循環経路中で濾過、殺菌等によ
って清浄化を図る清浄化装置を配備した浴槽装置が開発
され、特に最近は、この清浄化装置内に加熱装置をも配
備し、浴槽水を絶えず適温に保って24時間いつでも快
適に入浴できるようにしている。
【0003】図6に示す浴槽水の清浄化装置について説
明すると、1は浴槽水2の入った浴槽、3は清浄化装置
であり、清浄化装置3は、フイルタ5、活性石6、活性
炭7等の清浄化処理材の充填された清浄化タンク4、循
環ポンプ8、加熱装置9、オゾン発生装置10等より成
っており、11は浴槽水の温度を制御するための湯温セ
ンサである。
【0004】浴槽1内の浴槽水2は、循環ポンプ8の作
動によって吸水管12で吸い上げられて清浄化タンク4
に入り、フイルタ5により汚れを濾過するとともに活性
石6による活性化、活性炭7による吸着等の清浄化処理
がまず行われる。
【0005】その後浴槽水は、湯温センサー11で検知
された温度に基づいて加熱装置9で所定温度に加熱した
後、噴水管13の先端のジエツトノズル14からから浴
槽1内にオゾン発生装置10で発生したオゾンを含む空
気とともにジエツト流として噴出される。
【0006】以上のような清浄化処理の結果、浴槽水2
は、汚れが取り除かれたりオゾン殺菌されたりして絶え
ず清浄であるとともに適温に保たれ、24時間いつでも
快適な入浴が楽しめる。
【0007】前記したような清浄化装置3において、浴
槽水を適温に保つよう加熱するための加熱装置9とし
て、電熱線を電気絶縁材を充填した金属パイプのような
電気伝導性のシーズで覆ったシーズヒータ、電熱線をセ
ラミツク中に埋設したセラミツクヒータ等の電気ヒータ
が、装置がコンパクトで安くなり、しかも制御も容易で
あることから多く利用されている。
【0008】
【従来技術の課題】しかしながら、このような電気ヒー
タで浴槽水を直接加熱した場合、シーズヒータでは金属
パイプに穴が明いたりし、またセラミツクヒータではセ
ラミツクがひび割れたりして浴槽水が浸入し絶縁材が絶
縁不良となつて浴槽水に漏電する心配があるので、入浴
者にとっては大変危険である。
【0009】このため絶縁材粉末の層を二重にした二重
シーズヒータのように絶縁を多重とする多重シーズヒー
タの利用も考えられているが、この場合でも外側の金属
パイプに穴が明いて外側の絶縁が壊れれば、その後は一
重の絶縁と同じになるわけで、二重絶縁にしても絶縁が
壊れる時期が多少延びるだけで漏電の危険があることに
は変わりがなく、これは絶縁層の数を増やしても同じで
ある。
【0010】また、電気ヒータを利用しての直接加熱で
漏電の危険を防ぐ対策として、電気ヒータに電源を供給
する回路に絶縁トランスを配備し、電圧を100Vの商
用電源から24V程度に下げるとともに、電源供給の1
次側回路とヒータの2次側回路とを絶縁し漏電した電流
が浴槽内に流れないようにする方法が採られる場合もあ
る。
【0011】しかしながら、このように絶縁トランスで
安全性を保てるのはヒータの容量が小さな場合だけであ
る。
【0012】なぜなら、ヒータの容量を500W程度と
としても、容量が大きいので絶縁トランスはかなり大型
で高価になるとともに、流れる電流量は21A程度と多
いので配線にはかなり太い電線が必要になり、これ以上
大きな容量のヒータの配備を必要とする場合の浴槽装置
には適用できないからである。
【0013】本発明は、前記したような従来技術の欠点
を解消し、1KW前後の大容量の電気ヒータを直接商用
電源に接続しても漏電による危険を防いで安全であると
ともに、コンパクトでコストも安い浴槽水の加熱装置を
提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、浴水
の循環路に電気ヒータを配備した浴水の加熱装置におい
て、前記電気ヒータは、電熱線を多重の被覆管で覆って
被覆管相互の空隙部に金属酸化物粉末からなる電気絶縁
材を充填して多重の電気絶縁層で絶縁した多重シーズ型
ヒータに対して、最外の電気絶縁層の湿度を感知して湿
度に応じた電気信号を発する湿度センサーと、湿度セン
サーからの信号に基づいて湿度を検知する湿度検知装置
と、湿度検知装置が検知した湿度に基づいて最外の電気
絶縁層の絶縁劣化を判別して電熱線への通電を断つと共
に表示装置にこれを表示する制御装置とからなる絶縁劣
化度検知手段を配備したことを特徴とする浴水の加熱装
置により、解決することができた。
【0015】
【発明の作用】本発明は以上のように構成され、ヒータ
が電熱線を多重の電気絶縁層で絶縁した多重シーズ型で
あるので、仮に多重の被覆管である外側の金属パイプに
穴が空いて浴槽水が侵入し絶縁層が濡れて絶縁が破壊さ
れても、電熱線はその破壊された絶縁層の内側に金属パ
イプを介して存在する絶縁層により未だ十分に絶縁され
ており、直ちには浴槽水に漏電しないので安全性は非常
に高い。
【0016】さらに、外側の絶縁劣化度検知用電気絶縁
層に対して絶縁劣化度検知装置として湿度検知装置が配
備されているので、制御装置によって所定の間隔で湿度
を検知し、この検知結果に異常が認められ電気絶縁層の
絶縁が劣化していると判断された場合には電気ヒータを
切断するとともにこれを表示するよう制御するので、異
常の発見が早くしかも適切な処置が素早く採られるので
非常に安全であり、大容量の電気ヒータを直接商用電源
に接続しても何ら危険性はない。。
【0017】しかも絶縁層の絶縁劣化を湿度として検知
しているので、例えば絶縁劣化を絶縁抵抗として検知す
る場合のように絶縁層にこれ挟む金属パイプを介して検
知用の電流を流す必要がないので検知用電流の浴槽水へ
の漏電の心配がない。
【0018】さらに、前記したように、絶縁層に検知用
の電流を流す必要がないので被覆管は電気伝導性を必要
とせず必ずしも金属で形成する必要がなく、耐食性に優
れた非金属材料の利用により被覆管に穴が空く心配も少
なくなるので一層安全なヒータとなる。
【0019】
【実施例】次に本発明の実施例について、図に基づいて
詳細に説明する。
【0020】図1は、本発明の構成を示す基本ブロツク
図であり、電気ヒータとしては、その構成の詳細を後の
図3及び図4に示す絶縁層を二重とした二重シーズヒー
タ21を用いており、この二重シーズヒータ21は、電
源の供給を完全に遮断できる両切りのヒータ入り切り装
置23を介して絶縁トランスを介することなく商用電源
15に直接接続している。
【0021】また、二重シーズヒータ21には、外側の
電気絶縁層の絶縁劣化度を湿度により検知するため、湿
度センサー22が装着され、この湿度センサー22から
の信号により湿度を検知する湿度検知装置19が湿度セ
ンー22を介して接続している。
【0022】20は二重シーズヒータ21の湿度センサ
ー22と湿度検知装置19との間に配備された検知装置
回路切離し装置であり、これは、制御装置18の制御に
基づいて湿度の検知時にのみ両者を接続させ湿度センサ
ー22に電源装置17からの電流を流し、常時は両者を
切り離し湿度センサー22には電流が流れないようにす
る装置である。
【0023】湿度検知のために湿度センサー22に常時
電流を流していても湿度センサー22は浴槽水と直接接
触していないので漏電の心配はないが、湿度センサー2
2自体の絶縁が壊れている場合の漏電防止とセンサーの
保護のために前記検知装置回路切離し装置20を配備し
ている。
【0024】16は絶縁トランス装置であり、これによ
り、商用電源15を制御装置18及び湿度検知装置19
を作動するための電源装置17の電圧に変化させるとと
もに、安全のために電源装置17を商用電源15と絶縁
している。
【0025】制御装置18は、データ記憶装置としての
ROM、演算装置としてのCPU、演算処理の実行プロ
グラムを記憶したプログラムROM、一時記憶装置とし
てのRAM等より成るマイクロコンピユータを主体とす
るものであり、この制御装置18により装置の全体的な
制御が行われる。
【0026】以上のように構成される本発明の加熱装置
において、二重シーズヒータ21の絶縁劣化度として絶
縁層の湿度を検知するための制御は、制御装置18のプ
ログラムROMに記憶された図5のフローチヤートに示
すようなプログラムよって行われる。
【0027】まず第1ステツプS1として、例えば一日
一回24時間毎に湿度の検知をするとして、前の検知時
から24時間経過したか否かを調べ、24時間経過した
なら、第2ステツプS2として、ヒータ入り切り装置2
3をOFFして二重シーズヒータ21への電源を断つ。
【0028】二重シーズヒータ21が電源が断たれ湿度
検知温度まで下がったなら、次に第3ステツプS3とし
て検知装置回路切離し装置20をONして二重シーズヒ
ータ21の湿度センサー22と湿度検知装置19とを通
電する。
【0029】次ぎに第4ステツプS4として、湿度検知
装置19による湿度の検知を行い、検知が終わったなら
第5ステツプS5として検知装置回路切離し装置20を
OFFし湿度センサー22と湿度検知装置19との通電
を断つ。
【0030】第6ステツプS6として、検知された湿度
を記憶されている基準値と比較し、基準値以下で絶縁層
に絶縁劣化が起きていない場合は、第7ステツプS7と
してヒータ入り切り装置23をONして二重シーズヒー
タ21に商用電源15から通電してそのまま次の検知時
間に到達するのを待つ。
【0031】一方基準値以上で絶縁劣化している場合
は、ヒータ入り切り装置23はOFFし二重シーズヒー
タ21と商用電源15との通電は完全に遮断したままと
するとともに、第8ステツプS8として図示しない表示
装置にヒータの異常を表示して、一連の二重シーズヒー
タ24の絶縁度を検知する制御を終了する。
【0032】またヒータ入り切り装置23は、前記図6
の湯温センサー11により検知された浴槽水の温度に基
づいて制御装置18によりON、OFFされ、浴槽水を
適温に保つよう作動する。
【0033】図2は図1の基本ブロツク図を回路図とし
て示したもので、次ぎに、この図に基づいて実施例の詳
細を説明する。
【0034】まず電源装置17について説明すると、商
用電源15を絶縁トランス装置16で所定の電圧に下げ
た交流電源を整流用ダイオード24で直流に変換し、こ
の直流にした電源のリツプルをコンデンサ25で平滑に
し、その後定電圧装置26で安定化させ制御装置用及び
検知装置用の電源Vccを作る。
【0035】二重シーズヒータ21は、電熱線27の両
端がヒータ入り切り装置23としての両切り型のリレー
RY2の接点34、35に接続し、この電熱線27は、
二重の被覆管である第1及び第2金属パイプ28及び2
9の空隙部に形成された第1及び第2電気絶縁層30及
び31で二重絶縁されている。
【0036】外側の電気絶縁層である第2電気絶縁層3
1には、湿度を検知するための湿度センサー22が、絶
縁層内に埋設するか或いは後に説明するように絶縁層に
連通する保持具に保持させるかして配備されている。
【0037】湿度センサー22は湿度変化に応じ抵抗値
が変化するセンサーであり、これは湿度が低いと抵抗値
が高く、湿度が高い場合には抵抗値が低くなり、二本の
リード線32及び33が検知装置回路切離し装置20と
しての両切り型のリレーRY1の接点36、37に各々
接続している。
【0038】湿度検知装置19は二重シーズヒータ21
の第2電気絶縁層31の湿度を抵抗値として検知する装
置であり、この装置には、検知装置回路切離し装置20
としての両切り型のリレーRY1の接点37に接続する
電源入力回路に制御装置18からの制御に基づいて電源
を湿度センサー22に送るためのトランジスタ38が配
備され、また、湿度センサー22の抵抗値の変化を検知
装置回路切離し装置20としての両切り型のリレーRY
1の接点36からの出力回路の電圧VAの変化として検
知するための標準抵抗器39が配備されている。
【0039】なお本実施例では、絶縁劣化度を判別する
ための電圧VAの基準電圧との比較を後に説明する制御
装置18で行うので、湿度検知装置19には比較電圧の
発生回路及び比較器は配備されていない。
【0040】制御装置18にはマイクロコンピユータ4
0、マイクロコンピユータ40からの信号で、ヒータ入
り切り装置23としてのリレーRY2を作動させるため
のトランジスタ41、検知装置回路切離し装置20とし
てのリレーRY1を作動させるためのトランジスタ42
等が配備されている。
【0041】次に前記したような回路の動作を説明する
と、マイクロコンピユータ40は電源Vccで動作し、
湿度検知に際してトランジスタ42にハイレベル信号を
出力し、このトランジスタ40をONにする。
【0042】これにより、検知装置回路切離し装置20
としてのリレーRY1のコイル44に電流が流れ、接点
36、37が閉じて湿度センサー22の二本のリード線
32及び33が湿度検知装置19に接続する。
【0043】また、マイクロコンピユータ40はトラン
ジスタ41にローレベル信号を出力し、このトランジス
タ41をOFFする。
【0044】これにより、ヒータ入り切り装置23とし
てのリレーRY2のコイル43への電流が断たれ、接点
34、35が開いて二重シーズヒータ21への商用電源
15からの電流が断たれる。
【0045】さらに、マイクロコンピユータ40は図示
しない温度センサーからの信号により第2電気絶縁層3
1が所定の湿度検知温度にまで下がったことを検知した
なら、湿度検知装置19のトランジスタ38に信号を送
り電源Vccからの電流を湿度センサー22に送り第2
電気絶縁層31の湿度検知を行う。
【0046】なお、湿度センサー22は出力が温度の影
響を受けるので前記したように温度が所定の検知温度に
まで下がってから湿度検知をしているが、マイクロコン
ピユータ40により温度補正するなら二重シーズヒータ
21を切った後直ちに湿度検知しても良い。
【0047】また湿度検知の際マイクロコンピユータ4
0からパルス信号が発せられれば湿度センサー22には
パルス電源が送られることになり、パルス駆動用の湿度
センサーが駆動できる。
【0048】第2電気絶縁層31の湿度が低く抵抗値が
高い場合には、この抵抗値と標準抵抗器39との比で定
まる出力回路の電圧VAが低くなり、この低い電圧が制
御装置18のマイクロコンピユータ40に入力される。
【0049】マイクロコンピユータ40は入力された電
圧を予め記憶している基準電圧と比較し、入力電圧が基
準電圧より低い場合には二重シーズヒータ21は絶縁劣
化してないと判別し、トランジスタ41にハイレベル信
号を送りヒータ入り切り装置としてのリレーRY2にハ
イレベル信号を送り接点34及び35を閉じて二重シー
ズヒータ21に商用電源15から通電する。
【0050】一方、第2電気絶縁層31の湿度が高く抵
抗値が低い場合には、電圧VAが高くなり、マイクロコ
ンピユータ40に入力された電圧が予め記憶している基
準電圧より高く二重シーズヒータ21は絶縁劣化してい
ると判別した場合には、図示しない表示装置に異常を表
示する。
【0051】湿度検知が終わるとマイクロコンピユータ
40からトランジスタ42にローレベル信号を出力して
これをOFFし、これにより検知装置回路切離し装置2
0としてのリレーRY1のコイル44への電流は遮断さ
れて接点36、37が開き、湿度検知装置20と二重シ
ーズヒータ24の湿度センサー22との接続を断ち、同
時マイクロコンピユータ40からのトランジスタ38へ
の信号も断たれる。
【0052】なお、ヒータ入り切り装置23としてのリ
レーRY2は、浴槽水の循環路に配備された湯温センサ
ー11からの信号によっても制御装置18によってO
N、OFFされる。
【0053】次に図3及び図4により、多重シーズヒー
タとしての二重シーズヒータ21の構成を説明する。
【0054】図3に二重シーズヒータ21の一部を断面
とした側面図が示されており、27がニクロム線のよう
な電熱線、28が電熱線27を覆う被覆管としての第1
金属パイプ、29が第1金属パイプ28の外側を覆う被
覆管としての第2金属パイプ、30が第1金属パイプ2
8の空隙に電気絶縁材を充填して形成した第1電気絶縁
層、31が第2金属パイプ29の空隙に電気絶縁材を充
填して形成した第2電気絶縁層であり、電熱線27は第
1電気絶縁層30と第2電気絶縁層31とで二重絶縁さ
れている。
【0055】被覆管としての第1及び第2の金属パイプ
28及び29の空隙の電気絶縁層30及び31は、、酸
化マグネシウムのような金属酸化物粉末を充填して形成
され、金属パイプ30、31としては、SUS、銅等の
機械的強度が強くしかも腐食に強い金属が利用される。
【0056】しかしながら、この被覆管は絶縁層の絶縁
劣化度検知のために検知電流を流すための電極としては
用いないので特に導電性である必要はなく、耐食性に優
れた非金属材料を用いて被覆管に孔食が生じないように
し、絶縁層の絶縁劣化を防止しても良い。
【0057】45は電熱線27とスポツト溶接されたね
じ切り部を持つヒータ端子、46及び47は第1及び第
2金属パイプ28、29の端部開口を電気絶縁層30、
31を形成する絶縁材粉末が漏れないように塞いでるガ
ラス、シリコーンゴム等の封口材、48は第2金属パイ
プ29にねじ部嵌合させて取り付けた取付板に取り付け
るための取付用フランジである。
【0058】49が第2絶縁層31に対する湿度検知装
置であり、この詳細について図4の部分拡大図により説
明する。
【0059】湿度検知装置49は、(a)図に示すよう
に、湿度センサー22を絶縁性の保持板51で保持する
密閉型のセンサー保持室50とこのセンサー保持室50
に一端が嵌め込まれた連通用パイプ52とから成ってお
り、この連通用パイプ52の他の一端を第2金属パイプ
29の適所に空けられた穴に嵌め込み第2絶縁層31と
通気性を保った状態で二重シーズヒータ21に装着す
る。
【0060】なお連通用パイプ52の第2金属パイプ2
9の穴への嵌め込み端には、第2絶縁層31とセンサー
保持室50との通気性が保てしかも第2絶縁層31を形
成する絶縁材粉末がこぼれ出ないよう、(b)図に示す
ような多数の小さな穴54を空けた仕切り網53が嵌め
込まれている。
【0061】このように湿度センサー22を湿度検知装
置49を介して二重シーズヒータ21に装着するのはセ
ンサーの耐熱性が心配であるからで、従って耐熱性の心
配が全くない場合には、湿度センサー22を第2電気絶
縁層31に直接埋設しても何ら支障がない。
【0062】
【発明の効果】本発明は以上のような構成及び作用のも
のであり、漏電の危険が殆どなく、しかも少しでも電気
絶縁層の絶縁性に異常が生じた場合には素早くこれを検
知できる状態で電気ヒータを直接商用電源に接続できる
ようにする。
【0063】これにより、大容量のヒータも利用でき、
コンパクトで低コストでしかも安全性が非常に高い浴槽
水の加熱装置を容易に提供する。
【0064】なお本発明の加熱装置は、漏電を完全に防
ぎ、非常に高い安全性を保つことが要求される浴槽水の
加熱用として開発されたものであるが、温水器、洗濯
機、観賞魚飼育装置等の、加熱装置に同じように高い安
全性が要求される機器類にも利用し効果をあげられるこ
とは言うまでもないことである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 基本ブロツク図、
【図2】 回路図、
【図3】 二重シーズヒータの側面図、
【図4】 二重シーズヒータの部分拡大
図、
【図5】 湿度検知のフローチヤート、
【図6】 浴槽水の清浄化装置。
【符号の説明】
1 浴槽 2 浴槽水 3 清浄化装置 9 加熱装置 15 商用電源 16 絶縁トランス装置 17 電源装置 18 制御装置 19 湿度検知装置 20 検知装置回路切離し装置 21 二重シーズヒータ 22 湿度センサー 23 ヒータ入り切り装置 27 電熱線 28 第1金属パイプ 29 第2金属パイプ 30 第1電気絶縁層 31 第2電気絶縁層

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】浴水の循環路に電気ヒータを配備した浴水
    の加熱装置において、前記電気ヒータは、電熱線を多重
    の被覆管で覆って被覆管相互の空隙部に金属酸化物粉末
    からなる電気絶縁材を充填して多重の電気絶縁層で絶縁
    した多重シーズ型ヒータに対して、最外の電気絶縁層の
    湿度を感知して湿度に応じた電気信号を発する湿度セン
    サーと、湿度センサーからの信号に基づいて湿度を検知
    する湿度検知装置と、湿度検知装置が検知した湿度に基
    づいて最外の電気絶縁層の絶縁劣化を判別して電熱線へ
    の通電を断つと共に表示装置にこれを表示する制御装置
    とからなる絶縁劣化度検知手段を配備したことを特徴と
    する浴水の加熱装置。
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