JP3649352B2 - 車高調整装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の車体と車軸間に介装されて路面からの振動を減衰すると共にばね上荷重にかかわりなく常に一定の車高に制御する車高調整装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の車高調整装置としては、例えば、特開平7−144524号公報に開示されたものが開発されている。
【0003】
この車高調整装置は、ショックアブソーバと、ショックアブソーバ内に組込まれたアキュムレータと、ショックアブソーバ内に組込まれてショックアブソーバの反ロッド側油室とアキュムレータ側の油室とに圧油を供給するポンプ機構と、ショックアブソーバ内に設けられて当該ショックアブソーバの高さを制御する制御オリフィスと、を備えている。この場合、ショックアブソーバは、車体側シリンダと、アウターシェルと、シリンダとアウターシェルとの間に設けたリザーバと、シリンダ内にピストンを介して移動自在に挿入された車軸側ピストンロッドと、ピストンで区画された下側のロッド側油室と上側の反ロッド側油室と、で構成されている。
【0004】
同じく、アキュムレータは、シリンダとアウターシェルとの間の下方に配設され、このアキュムレータはダイヤフラムで区画されたガス室と油室とからなり、ダイヤフラムの上端は、リザーバ区画するハウジングとアウターシェルとの間にダイヤフラムの両端部がシール形状となり、そのシールを介して固定され、同じく、ダイヤフラムの下端は、シリンダとアウターシェルを封じるロアケースとアウターシェルとの間に結合され、且つ、ガス室にはアウターシェルの側部に形成したガス封入孔を介してガスが封入されるようになっている。
【0005】
更に、ポンプ機構は、ピストンロッド内に設けたポンプ室と、ポンプ室に上方から挿入したインナーロッドと、ポンプ室とリザーバとを接続し、途中に吐出チェック弁を設けたインナーロッド内の吸入通路と、ポンプ室を上方の反ロッド側油室とアキュムレータ側油室に接続し途中に吐出チェック弁を設けたピストンロッド内の吐出通路と、で構成されている。更に、ピストンロッドは、上下二段のシールを介してロアケースを貫通している。
【0006】
ピストンロッドには、吸入通路と反ロッド側油室とを接続する制御オリフィスが設けられ、この制御オリフィスとポンプ機構とアキュムレータとによりショックアブソーバの高さを制御し、車高を一定にしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の車高調整装置には、次のような不具合がある。
【0008】
第1に、ピストンロッドは、ロアケースに設けた上下二段のシールで軸封して油が外部に洩れないようにしているため、必然的に各シールの締代を大きくする必要があり、その結果上段,下段のシールを摺接するピストンロッドのロッド摺動摩擦抵抗が高くなり、伸縮作動がスムースにならない。
【0009】
第2に、ポンプ機構から吐出された圧油が圧縮時に圧縮されている反ロッド側室に吐出されている為にポンピング時に反力が高くなり、圧縮行程時の減衰力特性が高くなり車両への乗心地が悪くなる。
【0010】
第3に、アキュムレータのガス室にはアウターシェルの側部に設けたガス封入孔を介してガスを封入するために、ガス封入の作業性が悪く、且つ、大がかりなガス封入用の治具を必要とし経済性にも劣る。又、封入されたガスは、ダイヤフラム端部のシール部のみで洩れを防止しているためにガス洩れの可能性があり信頼性に劣る。
【0011】
そこで、本発明の目的は、ピストンロッドの摺動摩擦抵抗を減少させ、ポンピング時に反力が増加せず車両の乗心地を悪化させず、アキュムレータへのガス封入が容易でガス洩れの危険を防止する車高調整装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の構成は、車体と車軸との間に介装したショックアブソーバと、ショックアブソーバに連通するアキュムレータと、ショックアブソーバとアキュムレータとに圧油を供給するポンプ機構と、ショックアブソーバ内に設けられて当該ショックアブソーバの高さを制御する制御オリフィスと、を備え、ショックアブソーバはシリンダと、シリンダの外側に配設したアウターシェルと、シリンダとアウターシェルとの間に区画したリザーバと、シリンダ内にピストンを介して移動自在に挿入した中空のピストンロッドと、シリンダ内にピストンで区画されたロッド側油室及び反ロッド側油室と、で構成され、ポンプ機構は前記ピストンロッド内に配設されて伸縮作動時にリザーバの圧油をショックアブソーバ側の油室とアキュムレータ側の油室とに供給し、制御オリフィスは所定の位置でアュムレータ側の油室をリザーバに連通させてショックアブソーバを所定の高さに設定する車高調整装置において、ピストンロッドがシリンダの端部に設けたメインシールとアウターシェルの端部に設けたオイルシールとを移動自在に貫通し、ロッド側油室とリザーバとがメインシールの内側隙間とメインシールとオイルシールとの間に区画した油溜室とを介して連通し、更に、ポンプ機構とロッド側油室とを接続する通路中に圧縮時にのみ開くチェック弁を設けたことを特徴とするものである。
【0013】
この場合、シリンダ下端とアウターシェル下端にシリンダを封ずるロアケースを設け、シリンダとアウターシェルとの間にガス室と油室とからなるアキュムレータを配設させ、アキュムレータの油室とショックアブソーバの反ロッド側油室とをロアケースに設けた通路を介して連通し、更に、アキュムレータのガス室にロアケースの下部隙間を介してガスを導入させているのが好ましい。
【0014】
あるいは、シリンダ下端とアウターシェル下端にシリンダを封ずるロアケースを設け、アウターシェルの外側にガス室と油室とからなるアキュムレータを配設し、ロアケースに設けた通路とアウターシェルを貫通するパイプとを介してアキュムレータの油室とショックアブソーバの反ロッド側油室とを連通してもよい。
【0015】
更に、ポンプ機構が中空なピストンロッド内に設けたポンプ室と、基端がロアケースに固定されてピストンロッドの下端からポンプ室に挿入されたインナーロッドと、ロアケースとインナーロッドとに形成されてリザーバとポンプ室とを連通する吸入通路と、ピストンロッドに形成されてポンプ室とロッド側油室とを連通する吐出通路と、吸入通路の途中に開閉自在に設けた吸入チェック弁と、吐出通路の途中に設けた吐出チェック弁と、で構成されているのが好ましい。
【0016】
更に、インナーロッドに吸入通路と反ロッド側油室とを連通する制御オリフィスを形成し、ピストンロッドの下端に制御オリフィスを開閉するベアリングが設けられているのが好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図にもとづいて説明するが、図1は、本発明の一実施の形態を示すもので、この図1に示す車高調整装置は、車体と車軸との間に介装したショックアブソーバSと、ショックアブソーバSに連通するアキュムレータQと、ショックアブソーバSとアキュムレータQとに圧油を供給するポンプ機構Pと、ショックアブソーバS内に設けられて当該ショックアブソーバSの高さを制御する制御オリフィスOと、を備えている。
【0018】
上記ショックアブソーバSは、シリンダ9と、シリンダ9の外側に配設したアウターシェル8と、シリンダ9とアウターシェル8との間に区画したリザーバCと、シリンダ9内にピストン22を介して移動自在に挿入した中空のピストンロッド13と、シリンダ9内にピストン22で区画されたロッド側油室B及び反ロッド側油室Dと、で構成されている。
【0019】
ポンプ機構Pは、前記ピストンロッド13内に配設されて伸縮作動時にリザーバCの圧油をショックアブソーバ側のロッド側油室Bとアキュムレータ側の油室Gとに供給し、制御オリフィスOは所定の位置でアュムレータ側の油室GをリザーバCに連通させてショックアブソーバSを所定の高さに設定する。
【0020】
更に詳しく述べると、シリンダ9内にピストン22を介してピストンロッド13が移動自在に挿入され、シリンダ9内にはピストン22によって上方のロッド側油室Bと下方の反ロッド側油室Dとを区画し、二つの油室B1,Dは、ピストン22に設けた減衰力発生機構を介して連通している。ピストンロッド13の下方にはリバウンドクッション14と、リバウンドストッパ15と、カンザ16と、吐出チェック弁17と、ディスク18と、プレート19と、カンザ20と、圧側リーフバルブ21と、ピストン22と、伸側リーフバルブ23と、カンザ24と、メインバルブ25と、メインバルブスプリング26と、ピストンナット27と、が上方から下方に向けて順次直列に挿入され、これらのピストンアッセンブリーはピストンナット27で保持されている。
【0021】
上記減衰力発生機構は、ピストン22に設けたポートa,bとポートbの出口端に開閉自在に設けた圧側リーフバルブと、ポートaの出口端に設けた伸側リーフバルブ23及びメインバルブ25と、で構成されている。
【0022】
シリンダ9の上端にはベアリング3が設けられ、同じくアウターシェル8の上端にはパッキンケース1が設けられ、ベアリング3の内周にはピストンロッド13と摺接するメインシール4が設けられ、パッキンケース1の内周にはピストンロッド13と摺接するオイルシール2とが設けられている。
【0023】
ベアリング3は、パッキンケース1の内側に嵌合し、オイルシール2とメインシール4との間には油溜室Hが区画され、この油溜室Hにはシリンダ9内より洩れた油を溜めた後にベアリング3に設けたポートIを介してリザーバCに戻すようになっている。
【0024】
シリンダ9のロッド側油室Bの油は、メインシール4から洩れてもリザーバCに回収されるから、このメインシールの締代は大きくする必要がなく、従って、ピストンロッド13の摺動抵抗が小さく伸縮作動がスムースに行なえる。
【0025】
ベアリング3とパッキンケース1の外周にはOリング5,7が介装されてシールしている。
【0026】
シリンダ9の下端とアウターシェル8の下端にはそれぞれボディ41とロアケース32が配設され、これら上下二つのボディ41とロアケース32は、シール36を介して嵌合させ、上方のボディ41は、シリンダ9の下端にシール34を介して嵌合し、下方のロアケース32は、アウターシェル8の下面に支持されている。
【0027】
ピストンロッド13内にはポンプ室Aが区画され、このポンプ室A内には中空インナーロッド29が挿入され、このインナーロッド29の基端は、上記上方ボディ41にシール33と止め材42を介して結合され、インナーロッド29内に設けた吸入通路43は、吸収チェック弁12を介してポンプ室Aに開閉されている。
【0028】
吸入チェック弁12は、インナーロッド29の上端に結合した多孔又はたこ足状のカバー10に支持されたスプリング11で通常閉じ方向に付勢されている。
【0029】
ピストンロッド13とディスク18にはポンプ室Aとロッド側油室Bとを連通する吐出通路44が形成され、この吐出通路44の出口端には圧縮時にのみ開く吐出チェック弁17が開閉自在に設けられている。
【0030】
インナーロッド29の下方には制御オリフィスOが形成され、この制御オリフィスOは反ロッド側油室Dと吸入通路43を連通している。更に、ピストンナット27の内側には弁体としてのベアリング28が設けられ、伸縮時にこのベアリング28がインナーロッド29の外周を摺動すると共に制御オリフィスOの開閉制御を行なう。
【0031】
上方のボティ41の外周にはインナーチューブ30の下端がシール35を介して嵌合し、このインナーチューブ30の上端にはアウターシェル8の内周に密接するダイヤフラム押え40が設けられ、これらのインナーチューブ30とダイヤフラム押え40とでシリンダ9とアウターシェル8の上方にリザーバCを区画している。上方のボディ41には室Eと横方向通路45とが形成され、これらの室Eと通路45はインナーロッド29内の吸入通路43をリザーバCに連通させている。
【0032】
インナーチューブ30とアウターシェル8との間にはアキュムレータQが配設され、アキュムレータQはダイヤフラム31で区画された油室Gとガス室Fとで構成され、ダイヤフラム31の下端は下方のロアケース32の外周に結合され、その上端はダイヤフラム押え40とアウターシェル8とで挾持されている。
【0033】
ボディ41には縦方向と横方向の通路46,47が形成され、これらの通路46,47は、反ロッド側油室DをアキュムレータQの油室Gに連通させるとしている。
【0034】
アウターシェル8の下端ロアキャップ37にはガス封入孔が形成され、このガス封入孔は、ロアケース32の下部隙間を介してアキュムレータQのガス室Fに連通され、外部からガス封入孔を介してガスを封入した後に、このガス封入孔内にプラグ38を挿入し、その後、アイ39を溶接で結合してガス室Fを密封している。
【0035】
次に、作動について述べる。
【0036】
ばね上荷重とばねの釣り合った状態における車両の標準車高時には弁体たるベアリング28が制御オリフィスOを開いている位置に設定される。
【0037】
この状態で車両に乗る乗員が増加したり、荷物を積んだりしてばね上荷重が増加したとすると、この増加した重量により車高が沈み込んだ状態でばねと釣り合い車高が低下する。この時には、ピストンロッド13を介してベアリング28が下降し、ベアリング28が制御オリフィスOを閉じる。この状態で車高が走行を続けると路面の凹凸によりピストンロッド13とピストン22が上下に摺動しポンプ機構Pがポンピング作動する。即ち、今、伸長作動してピストンロッド13とピストン22が上方に移動するとポンプ室Aの容積が拡大し、拡大した容積分の油がリザーバCより通路45、吸込通路43を介して吸込チェック弁12を開いて吸込まれる。この際、ロッド側油室Bの油は、ポートaと伸側リーフバルブ23を介して反ロッド側油室Dに流出し、伸側リーフバルブ23で減衰力を発生させる。
【0038】
次に、圧縮行程に移ると、ポンプ室Aが圧縮され、ロッド側油室Bが拡大される為に、ポンプ室A内で加圧された圧油が吐出通路44を介して吐出チェック弁17を開いてロッド側油室Bに吐出される。この時、吸込チェック弁12は、加圧されて閉じている。一方、反ロッド側油室Dは、圧縮されているが、ロッド側油室Bにはポンプ室Aから油が吐出されている為に、反ロッド側油室Dの油は、ボディ41内の通路46,47を介してアキュムレータQ側の油室Gに排出される。この油室Gは、ガス室Fと圧力バランスを保っているが、油室Gに圧油が導入された為にガス室Fが圧縮され、油室G、反ロッド側油室D、ロッド側油室Bの圧力が全体に上昇する。このようなポンピング動作を走行中にくり返すと更に圧力が上昇し、ロッド反力が高くなり、ピストンロッド13が徐々に上昇し車高を上げる。標準車高まで車高が上昇すると、ベアリング28が制御オリフィスOを開く。この為、反ロッド側油室Dの油が制御オリフィスO、インナーロッド29内の吸込通路43、ボディ41内の室E、通路45を介してリザーバCに流出し、反ロッド側油室Dとロッド側油室BとアキュムレータQ内の油室Gの圧力が少し下がり、ロッド反力が低くなり、これによりピストンロッド13が少し下降して車高を少し下げる。ベアリング28が制御オリフィスOを閉じる位置まで下降すると車高低下は止まり、その位置を保持する。要するに、ばね上荷重が増加しても走行中にポンピング作動によりロッド反力を上昇させて車高を標準位置に設定させることができる。
【0039】
上記と逆に乗員が減ったり、荷物を下ろしたりした場合には、ロッド反力によりピストンロッド13が上昇して車高が上がるが、この時、ベアリング28が制御オリフィスOを開くため反ロッド側油室Dの油が前記の場合と同じくリザーバCに流出して圧力が少し下がり、ロッド反力も下がるからピストンロッド13が下降し、車高が標準車高位置に設定される。従って、ばね上荷重の増減にかかわりなく走行中に車高が標準位置に設定される。
【0040】
図2は、本発明の他の実施の形態を示し、これは、図1の車高調整装置がアキュムレータQをショックアブソーバS内に組付けているのに対し、ショックアブソーバSの外部にアキュムレータQを配設したものである。ショックアブソーバSは、シリンダ9とアウターシェル8との間に気体室と油室とからなるリザーバCが設けられて半径方向の寸法を小さくしている。
【0041】
ショックアブソーバSの外側にブラケット50を介してアキュムレータQを取付け、アキュムレータQはケーシング51と、ケーシング51に嵌合したボトム52と、ケーシング51とボトム52間にダイヤフラム31で区画されたガス室Fと油室Gと、で構成されている。ガス室Fにはケーシング51に設けたポートからガスが封入され、その後、プラグ55で封じられている。ボトム52には油室Gに開口する通路53が形成され、この通路53にはパイプ54が連結され、油室Gは、パイプ54を介してロアケース32側の通路47に接続されている。作動は、アキュムレータQが外部に設けられているだけで図1の実施の形態と同じである。同一の構造は、同一の符号を付すことで詳細は省略する。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、次の効果が得られる。
【0043】
▲1▼各請求項の発明によれば、公知の車高調整装置と同じくばね上荷重の増減にかかわりなく常に車高を標準車高に設定できる。
【0044】
ロッド側油室から洩れた油は油溜室よりリザーバ側に回収するようにしているから、メインシールの締代を大きくする必要がなく、これによりピストンロッドの摺動摩擦抵抗を小さくでき、伸縮作動をスムースに行なうことができる。
【0045】
更に、ポンプ機構と上方のロッド側油室とを接続する通路中に吐出チェック弁を設けているから、圧縮作動中にポンプ機構から吐出される油は拡大するロッド側油室に流出されることになり、ポンピング時に圧力を高くさせず、圧行程時の減衰力の特性に影響を与えずポンピング出来る。
【0046】
▲2▼請求項2の発明によれば、アキュムレータのガス室にはロアケースの下部隙間からガスを封入するから、封入後ガス封入孔をプラグ等で閉じて溶接すればよく、封入作業が容易であり、特別な治具を必要としないから経済性にすぐれ、ガス洩れの危険もなく信頼性が向上する。
【0047】
▲3▼請求項3の発明によれば、アキュムレータをショックアブソーバの外部に設けているから、アキュムレータをショックアブソーバ内に組込んだものに比べてショックアブソーバの半径方向の寸法を小さくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る車高調整装置の縦断正面図である。
【図2】本発明の他の実施の形態に係る車高調整装置の縦断正面図である。
【符号の説明】
2 オイルシール
4 メインシール
8 アウターシェル
9 シリンダ
13 ピストンロッド
17 チェック弁
22 ピストン
44 通路
B ロッド側油室
C リザーバ
D 反ロッド側油室
H 油溜室
O 制御オリフィス
P ポンプ機構
Q アキュムレータ
S ショックアブソーバ
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の車体と車軸間に介装されて路面からの振動を減衰すると共にばね上荷重にかかわりなく常に一定の車高に制御する車高調整装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の車高調整装置としては、例えば、特開平7−144524号公報に開示されたものが開発されている。
【0003】
この車高調整装置は、ショックアブソーバと、ショックアブソーバ内に組込まれたアキュムレータと、ショックアブソーバ内に組込まれてショックアブソーバの反ロッド側油室とアキュムレータ側の油室とに圧油を供給するポンプ機構と、ショックアブソーバ内に設けられて当該ショックアブソーバの高さを制御する制御オリフィスと、を備えている。この場合、ショックアブソーバは、車体側シリンダと、アウターシェルと、シリンダとアウターシェルとの間に設けたリザーバと、シリンダ内にピストンを介して移動自在に挿入された車軸側ピストンロッドと、ピストンで区画された下側のロッド側油室と上側の反ロッド側油室と、で構成されている。
【0004】
同じく、アキュムレータは、シリンダとアウターシェルとの間の下方に配設され、このアキュムレータはダイヤフラムで区画されたガス室と油室とからなり、ダイヤフラムの上端は、リザーバ区画するハウジングとアウターシェルとの間にダイヤフラムの両端部がシール形状となり、そのシールを介して固定され、同じく、ダイヤフラムの下端は、シリンダとアウターシェルを封じるロアケースとアウターシェルとの間に結合され、且つ、ガス室にはアウターシェルの側部に形成したガス封入孔を介してガスが封入されるようになっている。
【0005】
更に、ポンプ機構は、ピストンロッド内に設けたポンプ室と、ポンプ室に上方から挿入したインナーロッドと、ポンプ室とリザーバとを接続し、途中に吐出チェック弁を設けたインナーロッド内の吸入通路と、ポンプ室を上方の反ロッド側油室とアキュムレータ側油室に接続し途中に吐出チェック弁を設けたピストンロッド内の吐出通路と、で構成されている。更に、ピストンロッドは、上下二段のシールを介してロアケースを貫通している。
【0006】
ピストンロッドには、吸入通路と反ロッド側油室とを接続する制御オリフィスが設けられ、この制御オリフィスとポンプ機構とアキュムレータとによりショックアブソーバの高さを制御し、車高を一定にしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の車高調整装置には、次のような不具合がある。
【0008】
第1に、ピストンロッドは、ロアケースに設けた上下二段のシールで軸封して油が外部に洩れないようにしているため、必然的に各シールの締代を大きくする必要があり、その結果上段,下段のシールを摺接するピストンロッドのロッド摺動摩擦抵抗が高くなり、伸縮作動がスムースにならない。
【0009】
第2に、ポンプ機構から吐出された圧油が圧縮時に圧縮されている反ロッド側室に吐出されている為にポンピング時に反力が高くなり、圧縮行程時の減衰力特性が高くなり車両への乗心地が悪くなる。
【0010】
第3に、アキュムレータのガス室にはアウターシェルの側部に設けたガス封入孔を介してガスを封入するために、ガス封入の作業性が悪く、且つ、大がかりなガス封入用の治具を必要とし経済性にも劣る。又、封入されたガスは、ダイヤフラム端部のシール部のみで洩れを防止しているためにガス洩れの可能性があり信頼性に劣る。
【0011】
そこで、本発明の目的は、ピストンロッドの摺動摩擦抵抗を減少させ、ポンピング時に反力が増加せず車両の乗心地を悪化させず、アキュムレータへのガス封入が容易でガス洩れの危険を防止する車高調整装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の構成は、車体と車軸との間に介装したショックアブソーバと、ショックアブソーバに連通するアキュムレータと、ショックアブソーバとアキュムレータとに圧油を供給するポンプ機構と、ショックアブソーバ内に設けられて当該ショックアブソーバの高さを制御する制御オリフィスと、を備え、ショックアブソーバはシリンダと、シリンダの外側に配設したアウターシェルと、シリンダとアウターシェルとの間に区画したリザーバと、シリンダ内にピストンを介して移動自在に挿入した中空のピストンロッドと、シリンダ内にピストンで区画されたロッド側油室及び反ロッド側油室と、で構成され、ポンプ機構は前記ピストンロッド内に配設されて伸縮作動時にリザーバの圧油をショックアブソーバ側の油室とアキュムレータ側の油室とに供給し、制御オリフィスは所定の位置でアュムレータ側の油室をリザーバに連通させてショックアブソーバを所定の高さに設定する車高調整装置において、ピストンロッドがシリンダの端部に設けたメインシールとアウターシェルの端部に設けたオイルシールとを移動自在に貫通し、ロッド側油室とリザーバとがメインシールの内側隙間とメインシールとオイルシールとの間に区画した油溜室とを介して連通し、更に、ポンプ機構とロッド側油室とを接続する通路中に圧縮時にのみ開くチェック弁を設けたことを特徴とするものである。
【0013】
この場合、シリンダ下端とアウターシェル下端にシリンダを封ずるロアケースを設け、シリンダとアウターシェルとの間にガス室と油室とからなるアキュムレータを配設させ、アキュムレータの油室とショックアブソーバの反ロッド側油室とをロアケースに設けた通路を介して連通し、更に、アキュムレータのガス室にロアケースの下部隙間を介してガスを導入させているのが好ましい。
【0014】
あるいは、シリンダ下端とアウターシェル下端にシリンダを封ずるロアケースを設け、アウターシェルの外側にガス室と油室とからなるアキュムレータを配設し、ロアケースに設けた通路とアウターシェルを貫通するパイプとを介してアキュムレータの油室とショックアブソーバの反ロッド側油室とを連通してもよい。
【0015】
更に、ポンプ機構が中空なピストンロッド内に設けたポンプ室と、基端がロアケースに固定されてピストンロッドの下端からポンプ室に挿入されたインナーロッドと、ロアケースとインナーロッドとに形成されてリザーバとポンプ室とを連通する吸入通路と、ピストンロッドに形成されてポンプ室とロッド側油室とを連通する吐出通路と、吸入通路の途中に開閉自在に設けた吸入チェック弁と、吐出通路の途中に設けた吐出チェック弁と、で構成されているのが好ましい。
【0016】
更に、インナーロッドに吸入通路と反ロッド側油室とを連通する制御オリフィスを形成し、ピストンロッドの下端に制御オリフィスを開閉するベアリングが設けられているのが好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図にもとづいて説明するが、図1は、本発明の一実施の形態を示すもので、この図1に示す車高調整装置は、車体と車軸との間に介装したショックアブソーバSと、ショックアブソーバSに連通するアキュムレータQと、ショックアブソーバSとアキュムレータQとに圧油を供給するポンプ機構Pと、ショックアブソーバS内に設けられて当該ショックアブソーバSの高さを制御する制御オリフィスOと、を備えている。
【0018】
上記ショックアブソーバSは、シリンダ9と、シリンダ9の外側に配設したアウターシェル8と、シリンダ9とアウターシェル8との間に区画したリザーバCと、シリンダ9内にピストン22を介して移動自在に挿入した中空のピストンロッド13と、シリンダ9内にピストン22で区画されたロッド側油室B及び反ロッド側油室Dと、で構成されている。
【0019】
ポンプ機構Pは、前記ピストンロッド13内に配設されて伸縮作動時にリザーバCの圧油をショックアブソーバ側のロッド側油室Bとアキュムレータ側の油室Gとに供給し、制御オリフィスOは所定の位置でアュムレータ側の油室GをリザーバCに連通させてショックアブソーバSを所定の高さに設定する。
【0020】
更に詳しく述べると、シリンダ9内にピストン22を介してピストンロッド13が移動自在に挿入され、シリンダ9内にはピストン22によって上方のロッド側油室Bと下方の反ロッド側油室Dとを区画し、二つの油室B1,Dは、ピストン22に設けた減衰力発生機構を介して連通している。ピストンロッド13の下方にはリバウンドクッション14と、リバウンドストッパ15と、カンザ16と、吐出チェック弁17と、ディスク18と、プレート19と、カンザ20と、圧側リーフバルブ21と、ピストン22と、伸側リーフバルブ23と、カンザ24と、メインバルブ25と、メインバルブスプリング26と、ピストンナット27と、が上方から下方に向けて順次直列に挿入され、これらのピストンアッセンブリーはピストンナット27で保持されている。
【0021】
上記減衰力発生機構は、ピストン22に設けたポートa,bとポートbの出口端に開閉自在に設けた圧側リーフバルブと、ポートaの出口端に設けた伸側リーフバルブ23及びメインバルブ25と、で構成されている。
【0022】
シリンダ9の上端にはベアリング3が設けられ、同じくアウターシェル8の上端にはパッキンケース1が設けられ、ベアリング3の内周にはピストンロッド13と摺接するメインシール4が設けられ、パッキンケース1の内周にはピストンロッド13と摺接するオイルシール2とが設けられている。
【0023】
ベアリング3は、パッキンケース1の内側に嵌合し、オイルシール2とメインシール4との間には油溜室Hが区画され、この油溜室Hにはシリンダ9内より洩れた油を溜めた後にベアリング3に設けたポートIを介してリザーバCに戻すようになっている。
【0024】
シリンダ9のロッド側油室Bの油は、メインシール4から洩れてもリザーバCに回収されるから、このメインシールの締代は大きくする必要がなく、従って、ピストンロッド13の摺動抵抗が小さく伸縮作動がスムースに行なえる。
【0025】
ベアリング3とパッキンケース1の外周にはOリング5,7が介装されてシールしている。
【0026】
シリンダ9の下端とアウターシェル8の下端にはそれぞれボディ41とロアケース32が配設され、これら上下二つのボディ41とロアケース32は、シール36を介して嵌合させ、上方のボディ41は、シリンダ9の下端にシール34を介して嵌合し、下方のロアケース32は、アウターシェル8の下面に支持されている。
【0027】
ピストンロッド13内にはポンプ室Aが区画され、このポンプ室A内には中空インナーロッド29が挿入され、このインナーロッド29の基端は、上記上方ボディ41にシール33と止め材42を介して結合され、インナーロッド29内に設けた吸入通路43は、吸収チェック弁12を介してポンプ室Aに開閉されている。
【0028】
吸入チェック弁12は、インナーロッド29の上端に結合した多孔又はたこ足状のカバー10に支持されたスプリング11で通常閉じ方向に付勢されている。
【0029】
ピストンロッド13とディスク18にはポンプ室Aとロッド側油室Bとを連通する吐出通路44が形成され、この吐出通路44の出口端には圧縮時にのみ開く吐出チェック弁17が開閉自在に設けられている。
【0030】
インナーロッド29の下方には制御オリフィスOが形成され、この制御オリフィスOは反ロッド側油室Dと吸入通路43を連通している。更に、ピストンナット27の内側には弁体としてのベアリング28が設けられ、伸縮時にこのベアリング28がインナーロッド29の外周を摺動すると共に制御オリフィスOの開閉制御を行なう。
【0031】
上方のボティ41の外周にはインナーチューブ30の下端がシール35を介して嵌合し、このインナーチューブ30の上端にはアウターシェル8の内周に密接するダイヤフラム押え40が設けられ、これらのインナーチューブ30とダイヤフラム押え40とでシリンダ9とアウターシェル8の上方にリザーバCを区画している。上方のボディ41には室Eと横方向通路45とが形成され、これらの室Eと通路45はインナーロッド29内の吸入通路43をリザーバCに連通させている。
【0032】
インナーチューブ30とアウターシェル8との間にはアキュムレータQが配設され、アキュムレータQはダイヤフラム31で区画された油室Gとガス室Fとで構成され、ダイヤフラム31の下端は下方のロアケース32の外周に結合され、その上端はダイヤフラム押え40とアウターシェル8とで挾持されている。
【0033】
ボディ41には縦方向と横方向の通路46,47が形成され、これらの通路46,47は、反ロッド側油室DをアキュムレータQの油室Gに連通させるとしている。
【0034】
アウターシェル8の下端ロアキャップ37にはガス封入孔が形成され、このガス封入孔は、ロアケース32の下部隙間を介してアキュムレータQのガス室Fに連通され、外部からガス封入孔を介してガスを封入した後に、このガス封入孔内にプラグ38を挿入し、その後、アイ39を溶接で結合してガス室Fを密封している。
【0035】
次に、作動について述べる。
【0036】
ばね上荷重とばねの釣り合った状態における車両の標準車高時には弁体たるベアリング28が制御オリフィスOを開いている位置に設定される。
【0037】
この状態で車両に乗る乗員が増加したり、荷物を積んだりしてばね上荷重が増加したとすると、この増加した重量により車高が沈み込んだ状態でばねと釣り合い車高が低下する。この時には、ピストンロッド13を介してベアリング28が下降し、ベアリング28が制御オリフィスOを閉じる。この状態で車高が走行を続けると路面の凹凸によりピストンロッド13とピストン22が上下に摺動しポンプ機構Pがポンピング作動する。即ち、今、伸長作動してピストンロッド13とピストン22が上方に移動するとポンプ室Aの容積が拡大し、拡大した容積分の油がリザーバCより通路45、吸込通路43を介して吸込チェック弁12を開いて吸込まれる。この際、ロッド側油室Bの油は、ポートaと伸側リーフバルブ23を介して反ロッド側油室Dに流出し、伸側リーフバルブ23で減衰力を発生させる。
【0038】
次に、圧縮行程に移ると、ポンプ室Aが圧縮され、ロッド側油室Bが拡大される為に、ポンプ室A内で加圧された圧油が吐出通路44を介して吐出チェック弁17を開いてロッド側油室Bに吐出される。この時、吸込チェック弁12は、加圧されて閉じている。一方、反ロッド側油室Dは、圧縮されているが、ロッド側油室Bにはポンプ室Aから油が吐出されている為に、反ロッド側油室Dの油は、ボディ41内の通路46,47を介してアキュムレータQ側の油室Gに排出される。この油室Gは、ガス室Fと圧力バランスを保っているが、油室Gに圧油が導入された為にガス室Fが圧縮され、油室G、反ロッド側油室D、ロッド側油室Bの圧力が全体に上昇する。このようなポンピング動作を走行中にくり返すと更に圧力が上昇し、ロッド反力が高くなり、ピストンロッド13が徐々に上昇し車高を上げる。標準車高まで車高が上昇すると、ベアリング28が制御オリフィスOを開く。この為、反ロッド側油室Dの油が制御オリフィスO、インナーロッド29内の吸込通路43、ボディ41内の室E、通路45を介してリザーバCに流出し、反ロッド側油室Dとロッド側油室BとアキュムレータQ内の油室Gの圧力が少し下がり、ロッド反力が低くなり、これによりピストンロッド13が少し下降して車高を少し下げる。ベアリング28が制御オリフィスOを閉じる位置まで下降すると車高低下は止まり、その位置を保持する。要するに、ばね上荷重が増加しても走行中にポンピング作動によりロッド反力を上昇させて車高を標準位置に設定させることができる。
【0039】
上記と逆に乗員が減ったり、荷物を下ろしたりした場合には、ロッド反力によりピストンロッド13が上昇して車高が上がるが、この時、ベアリング28が制御オリフィスOを開くため反ロッド側油室Dの油が前記の場合と同じくリザーバCに流出して圧力が少し下がり、ロッド反力も下がるからピストンロッド13が下降し、車高が標準車高位置に設定される。従って、ばね上荷重の増減にかかわりなく走行中に車高が標準位置に設定される。
【0040】
図2は、本発明の他の実施の形態を示し、これは、図1の車高調整装置がアキュムレータQをショックアブソーバS内に組付けているのに対し、ショックアブソーバSの外部にアキュムレータQを配設したものである。ショックアブソーバSは、シリンダ9とアウターシェル8との間に気体室と油室とからなるリザーバCが設けられて半径方向の寸法を小さくしている。
【0041】
ショックアブソーバSの外側にブラケット50を介してアキュムレータQを取付け、アキュムレータQはケーシング51と、ケーシング51に嵌合したボトム52と、ケーシング51とボトム52間にダイヤフラム31で区画されたガス室Fと油室Gと、で構成されている。ガス室Fにはケーシング51に設けたポートからガスが封入され、その後、プラグ55で封じられている。ボトム52には油室Gに開口する通路53が形成され、この通路53にはパイプ54が連結され、油室Gは、パイプ54を介してロアケース32側の通路47に接続されている。作動は、アキュムレータQが外部に設けられているだけで図1の実施の形態と同じである。同一の構造は、同一の符号を付すことで詳細は省略する。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、次の効果が得られる。
【0043】
▲1▼各請求項の発明によれば、公知の車高調整装置と同じくばね上荷重の増減にかかわりなく常に車高を標準車高に設定できる。
【0044】
ロッド側油室から洩れた油は油溜室よりリザーバ側に回収するようにしているから、メインシールの締代を大きくする必要がなく、これによりピストンロッドの摺動摩擦抵抗を小さくでき、伸縮作動をスムースに行なうことができる。
【0045】
更に、ポンプ機構と上方のロッド側油室とを接続する通路中に吐出チェック弁を設けているから、圧縮作動中にポンプ機構から吐出される油は拡大するロッド側油室に流出されることになり、ポンピング時に圧力を高くさせず、圧行程時の減衰力の特性に影響を与えずポンピング出来る。
【0046】
▲2▼請求項2の発明によれば、アキュムレータのガス室にはロアケースの下部隙間からガスを封入するから、封入後ガス封入孔をプラグ等で閉じて溶接すればよく、封入作業が容易であり、特別な治具を必要としないから経済性にすぐれ、ガス洩れの危険もなく信頼性が向上する。
【0047】
▲3▼請求項3の発明によれば、アキュムレータをショックアブソーバの外部に設けているから、アキュムレータをショックアブソーバ内に組込んだものに比べてショックアブソーバの半径方向の寸法を小さくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る車高調整装置の縦断正面図である。
【図2】本発明の他の実施の形態に係る車高調整装置の縦断正面図である。
【符号の説明】
2 オイルシール
4 メインシール
8 アウターシェル
9 シリンダ
13 ピストンロッド
17 チェック弁
22 ピストン
44 通路
B ロッド側油室
C リザーバ
D 反ロッド側油室
H 油溜室
O 制御オリフィス
P ポンプ機構
Q アキュムレータ
S ショックアブソーバ
Claims (5)
- 車体と車軸との間に介装したショックアブソーバと、ショックアブソーバに連通するアキュムレータと、ショックアブソーバとアキュムレータとに圧油を供給するポンプ機構と、ショックアブソーバ内に設けられショックアブソーバの高さを制御する制御オリフィスと、を備え、ショックアブソーバはシリンダと、シリンダの外側に配設したアウターシェルと、シリンダとアウターシェルとの間に区画したリザーバと、シリンダ内にピストンを介して移動自在に挿入した中空のピストンロッドと、シリンダ内にピストンで区画されたロッド側油室及び反ロッド側油室と、で構成され、ポンプ機構は前記ピストンロッド内に配設されて伸縮作動時にリザーバの圧油をショックアブソーバ側の油室とアキュムレータ側の油室とに供給し、制御オリフィスは所定の位置でアュムレータ側の油室をリザーバに連通させてショックアブソーバを所定の高さに設定する車高調整装置において、ピストンロッドがシリンダの端部に設けたメインシールとアウターシェルの端部に設けたオイルシールとを移動自在に貫通し、ロッド側油室とリザーバとがメインシールの内側隙間とメインシールとオイルシールとの間に区画した油溜室とを介して連通し、更に、ポンプ機構とロッド側油室とを接続する通路中に圧縮時にのみ開くチェック弁を設けたことを特徴とする車高調整装置。
- シリンダ下端とアウターシェル下端にシリンダを封ずるロアケースを設け、シリンダとアウターシェルとの間にガス室と油室とからなるアキュムレータを配設させ、アキュムレータの油室とショックアブソーバの反ロッド側油室とをロアケースに設けた通路を介して連通し、更に、アキュムレータのガス室にロアケースの下部隙間を介してガスを導入させている請求項1記載の車高調整装置。
- シリンダ下端とアウターシェル下端にシリンダを封ずるロアケースを設け、アウターシェルの外側にガス室と油室とからなるアキュムレータを配設し、ロアケースに設けた通路とアウターシェルを貫通するパイプとを介してアキュムレータの油室とショックアブソーバの反ロッド側油室とを連通している請求項1記載の車高調整装置。
- ポンプ機構が中空なピストンロッド内に設けたポンプ室と、基端がロアケースに固定されてピストンロッドの下端からポンプ室に挿入されたインナーロッドと、ロアケースとインナーロッドとに形成されてリザーバとポンプ室とを連通する吸入通路と、ピストンロッドに形成されてポンプ室とロッド側油室とを連通する吐出通路と、吸入通路の途中に開閉自在に設けた吸入チェック弁と、吐出通路の途中に設けた吐出チェック弁と、で構成されている請求項3記載の車高調整装置。
- インナーロッドに吸入通路と反ロッド側油室とを連通する制御オリフィスを形成し、ピストンロッドの下端に制御オリフィスを開閉するベアリングが設けられている請求項4記載の車高調整装置。
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