JP3649030B2 - ワーク搬送装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば自動車用ボディ(以下、ワークという)の溶接ラインにおける仮付け工程に好適なワーク搬送装置であって、該仮付け工程においてワークを次工程へ搬送するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の搬送装置は、例えば上記溶接ラインの各工程毎に配置した治具間でワークを移動させる機能を有するもので、工程進行方向に沿って前進又は後退可能な台車を有している。台車の上面側にはワークを受け状に支持するためのワーク受け台が配置されている。
図10に示すようにワーク受け台52は台車53の上面から起立状に取り付けられているため、台車53を後退させる際に搬送したワーク或いは他の機器等に干渉する場合があり、このために従来よりワーク受け台52を支軸54を中心にして起倒可能に設けて、台車53を後退させる際(ワークを搬送しない段階)には、図中二点鎖線で示すように該ワーク受け台52を横に倒しておく方法を採っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の搬送装置50にあっては、例えばエアシリンダ等のアクチュエータ51を用いてワーク受け台52を起倒させる構成となっていたため、該アクチュエータ51の動作回路(油空圧回路)及び電気制御回路等を必要とし、その結果従来の搬送装置50ではそのための各種機器を搭載するため重量増及びコスト高を招くばかりか、エアホース(油圧ホース)や電気配線等を、台車53の移動に追従させる必要から整然と取り回し、且つこれを保守する煩わしさがあった。
本発明は、これら従来の搬送装置の問題を解消するためになされたもので、シリンダ等のアクチュエータを用いることなくワーク受け台を起倒させることにより、重量及びコストを低減でき、且つ電気配線等の取り回し及びその保守を必要としない搬送装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明は、前記請求項に記載した構成の搬送装置とした。
請求項1記載の搬送装置によれば、ワーク受け台はリンク機構の変位により起倒する。リンク機構はばね付勢力によりワーク受け台を倒す方向に付勢され、ロックレバーによりワーク受け台を起立させる位置にロックされる。
又、リンク機構は、台車が後退端位置に至るとワーク受け台を起立させる方向に変位し、この状態がロックレバーによりロックされる。一方、リンク機構は、台車が前端位置において待機高さに下降すると、ロックレバーが外れてワーク受け台を倒す方向に変位する。
このように、ワーク受け台はリンク機構の変位により起倒し、リンク機構の変位は台車の移動を利用してなされるので、従来のようなアクチュエータを用いることなく、全て機械的構成のみでワーク受け台を起倒させることができ、これにより電気配線あるいはエアホースや油圧ホースを排除して、当該搬送装置の軽量化及び低コスト化を図り、又その保守性をよくすることができる。
【0005】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を図1〜図9に基づいて説明する。図1及び図2は、本例の搬送装置1の全体を示している。この搬送装置1は、ワークW(自動車用ボディ)の溶接ラインにおける特に仮付け工程に配置されている。この仮付け工程はA工程とB工程とC工程に大別でき、A工程はワークWを搬入する工程であり、B工程はワークWの仮付けをする工程であり、C工程は仮付け済みのワークWを他の工程へ搬出する工程として位置づけられており、このため各工程には必要な治具(図示省略)が配置されている。
各治具のワーク載置面の高さすなわち作業時におけるワークWの高さ(以下、「作業高さ」という)はそれぞれ適切な高さに設定されている。このような仮付け工程において、ワークWは図1及び図2において左から右に向けて移動し(仮付け工程の流れ)、従って本例の搬送装置1は、ワークWをA工程の治具からB工程の治具上へ、又B工程の治具からC工程の治具上へ順次移動させる機能を有している。
即ち、A工程において待機高さにある搬送装置1にワークWが載置されると該搬送装置1を搬送高さに上昇させて次のB工程へ搬送する。B工程では図示省略の仮付け治具が作業高さ位置に待機しているので、搬送装置1を待機高さまで降下して、ワークWをこの仮付け治具上に載置し、仮付け作業が行われる。
この仮付け作業が行われている間に搬送装置1は後退して当初の位置に待機し、次のワークWが搭載される。このワークWの搭載完了と仮付け作業の完了指示により搬送装置1を搬送高さに上昇すると、前方に仮付け作業終了のワークWと後方に次のワークWが同時に載置される。そして、搬送装置1を前方へ移動すると、前方のワークWはC工程の搬出治具上へ、後者のワークWはB工程の仮付け治具上に載置されることを待ってワークWを順次搬送する。
【0006】
さて、搬送装置1は、上記各治具の下方から上方へ至る範囲を昇降可能なレール2,2を有している。このレール2,2は、図示するように平面視で左右2本の板状体からなっている。このレール2,2には台車3が図示右方に向かって前進可能、且つ図示左方に向かって後退可能に支持されている。
先ず、レール2,2は、それぞれA工程からC工程に至る長さを有して相互に一定の間隔をおいて平行に固定されている(以下、単にレール2ともいう)。このレール2は、フロアY上に設置した基台4〜4に対して後述する昇降支持機構を介して昇降可能に支持されている。基台4〜4には、1本の駆動軸5が軸受け6〜6を介して軸回りに回転可能に支持されている。この駆動軸5は、駆動源としての昇降用の駆動モータ7及びチェーン伝達機構7aを介して両方向に回転する。
【0007】
上記昇降支持機構として、駆動軸5の両端部及び中央部の3カ所には、ピニオンギヤ8〜8が取り付けられている。一方、レール2,2の両端部及び中央部の3カ所にはラック9〜9が下方へ向けて突き出し状に取り付けられており、各ラック9には上記ピニオンギヤ8が噛み合っている。なお、各ラック9は、レール2,2の昇降に伴ってフロアYに掘り下げた逃がし凹部(図示省略)を出入りする。
上記駆動モータ7を正転させると、レール2,2が図1において実線で示す「待機高さ」から二点鎖線で示す「搬送高さ」まで上昇する一方、駆動モータ7を逆転させると搬送高さから待機高さにまで下降する。前記各治具の作業高さは、各工程とも当該搬送装置1の搬送高さと待機高さとの間に設定されている。
【0008】
このように設けたレール2に対して台車3がスライド可能に取り付けられている。この台車3は、図1に示すようにA工程からB工程に跨る長さを有し、又レール2,2の幅(レール2,2間の間隔)とほぼ同じ幅を有している。この台車3の両側部には、それぞれ長手方向適宜間隔をおいた4カ所に支持板3a〜3aが下方へ張り出し状態に取り付けられて、それぞれレール2の側方に位置している。
図3に示すように各支持板3a〜3aの内面側には、上下に2個のガイドローラー3b,3cが水平軸により回転可能に取り付けられており、この上下2個のガイドローラー3b,3cによりそれぞれレール2が上下から挟み込まれている。このようにガイドローラー3b,3cをレール2の上端面及び下端面に対して転動可能に当接させることにより台車3がレール2,2に沿って前進及び後退可能に支持されている。又、図4及び図5に示すように、各支持板3aにはブラケット3d,3dを介して上下2個の補助ローラー3e,3eが垂直軸により回転可能に取り付けられており、この両補助ローラー3e,3eはそれぞれレール2の外側面に転動可能に当接されている。合計8カ所の支持板3a〜3aにおける補助ローラー3e,3eにより、当該台車3が幅方向にガタツキのない状態で前進及び後退可能に案内される。
【0009】
以上のように支持した台車3は、駆動源としての台車走行用の駆動モータ10及びラック・ピニオン機構を介して前進又は後退する。すなわち、図1に示すように台車3の下面にはラック11が取り付けられており、このラック11には、上記駆動モータ10により回転するピニオンギヤ12が噛み合わされている。このため、駆動モータ10が正転すると台車3が図1において右方に向けて前進し、逆転すると左方に向けて後退する。
【0010】
次に、台車3の上面の前部と後部には、それぞれワークWを受け可能なワーク受け部20,21が設けられている。両ワーク受け部20,21には、図示するように種々形態のワーク受け台が適数個づつ適位置に起立状態で取り付けられている。後部側のワーク受け部21には、3種類のワーク受け台21a〜21cが取り付けられている。このワーク受け台21a〜21cによりワークWの前部、後部及び中央部が受けられる。この後部側のワーク受け部21については、従来の構成に比して特に変更を要しない。
【0011】
前側のワーク受け部20は、ワークWの前部を受けるワーク受け台22と、ワークWの後部を受けるワーク受け台23を有している。前側のワーク受け台22は、後部側の各ワーク受け台21a〜21cと同様に起立状態に固定されているが、後ろ側のワーク受け台23は起倒可能に取り付けられている。本例は、この後ろ側のワーク受け台23を起倒させる構成に特徴を有している。
このワーク受け台23を起倒させるための構成が図6及び図7に示されている。図6はこのワーク受け台23が起立した状態を示し、図7は倒れた状態を示している。図示するように、このワーク受け台23は支持柱部23aと該支持柱部23aの上端に取り付けた2枚の略U字形状の受け板23b,23bを有している。両受け板23b,23bは、図9に示すように一定の間隔をおいて平行に取り付けられている。
【0012】
支持柱部23aの下端部は、支軸24及びブラケット25,25を介して台車3の上面に上下方向に回動可能に支持されている。又、この支持柱部23aの下端部には連結板部23cが設けられている。この連結板部23cには、支軸26を介して第1リンク部材27の一端が回動可能に連結されている。この第1リンク部材27の他端には、略V字形状をなす第2リンク部材28の一端が支軸29を介して回動可能に連結されている。
第2リンク部材28は、その中央部の支軸28aを介して台車3の上面に上下に回動可能に支持されている。この第2リンク部材28の他端には、支軸31を介して第3リンク部材32の一端が回動可能に連結されている。第3リンク部材32の他端には、支軸33を介して第4リンク部材34の一端が回動可能に連結されている。
又、この第3リンク部材32の他端にはロックピン33aが上記支軸33と同軸且つ側方へ突き出し状に設けられている。このロックピン33aの機能については後述する。
【0013】
第4リンク部材34は、台車3の上面適数ヶ所に取り付けたスライド支持部35〜35により軸方向移動可能に支持されている。このため、この第4リンク部材34は、台車3の上面に沿って、その軸方向にのみ移動可能となっている。
この第4リンク部材34は長尺物で、その後端部は台車3の後端部にまで至っている。又、この第4リンク部材34の、上記スライド支持部35の後ろ側(図示左側)にはブロック36が固定されており、このブロック36とスライド支持部35との間には圧縮ばね37が装着されている。このため、第4リンク部材34は図示左方に付勢されている。以上説明した、第1〜第4リンク部材27,28,32,34が特許請求の範囲に記載したリンク機構30を構成している。
【0014】
次に、図6〜図8に示すように第3リンク部材32と第4リンク部材34の連結部付近において、台車3には略へ字状に屈曲したロックレバー40が支軸41を介して上下に回動可能に設けられている。このロックレバー40は、リンク機構30の変位を規制してワーク受け台23を起立状態にロックする機能を有している。これについては後述する。
このロックレバー40の一端には、前記ロックピン33aに係合する鉤形状のロック爪40aが形成されている。一方、このロックレバー40の他端にはローラー40bが回転可能に取り付けられている。又、このロックレバー40側のピン部40cと台車3側のピン部3fとの間には引っ張りばね42が介装されている。このため、ロックレバー40は、図6において時計回り方向に回動してロック爪40aを上方へ変位させる方向(ロック方向)に付勢されている。但し、図示省略したストッパ部によりこのロックレバー40のロック方向への回動端は、ロック爪40aを第4リンク部材34とほぼ同じ高さに位置させることとなる位置(図6中実線で示す位置)に規制されている。
一方、台車3が前進端位置において下降すると待機高さに至る直前において、C工程側の基台4に取り付けたロック解除柱45の上面にロックレバー40のローラー40bが当接し、この当接状態のまま台車3がさらに下降して待機高さに至ることにより、図6中二点鎖線で示すようにロックレバー40が引っ張りばね42に抗して図示反時計回り方向(アンロック方向)に回動する。ロックレバー40がアンロック方向に回動すると、ロック爪40aが下方へ変位して該ロック爪40aのロックピン33aに対する係合が外れ、これにより第4リンク部材34が圧縮ばね37により図6において軸方向左方に移動する。第4リンク部材34が図6中軸方向左方に移動すると、支軸33が移動するので、第3リンク部材32が全体として図示左方に移動する。
【0015】
第3リンク部材32が図示左方に移動すると、第2リンク部材28が支軸28aを中心にして図示反時計回り方向に回動し、これにより第1リンク部材27も図示左方に変位する。第1リンク部材27が図示左方に変位すると、支軸26が同方向に変位するので、ワーク受け台23が支軸24を中心にして図示時計回り方向に約90゜回転して、図6中二点鎖線で示すように台車3の上面に沿って倒れた状態となる。なお、台車3の上面には、ワーク受け台23の倒れ方向の回動端を規制するためのストッパ3gが設けられている。
このように、台車3が前進端位置において下降すると、ロックレバー40のローラー40bがロック解除柱45に干渉して該ロックレバー40がアンロック方向に回動し、これによりリンク機構30のロックが解除されて圧縮ばね37の付勢力により該リンク機構30が図示左方に変位し、これによりワーク受け台23が倒れて低い姿勢になる(台車3の上面からの突き出し寸法が小さくなる)。
台車3は、ワーク受け台23が倒れた状態で前進端位置から後退端位置に向けて後退する。このためその後退過程において、ワーク受け台23がB工程のワークWの下方を通過する段階で、該ワーク受け台23がワークW或いは治具等その他周辺機器に干渉することは回避される。
なお、台車3が後退することにより、ロックレバー40のローラー40bがロック解除柱45の上面から外れると、該ロックレバー40は引っ張りばね42により再び図示時計回り方向に回動して図6中実線で示すロック位置に戻される。
【0016】
次に、台車3が後退端位置に至る直前で第4リンク部材34の後端がレール2の後端部に設けたストッパ43に当接し、この当接状態で台車3が後退端位置まで後退することにより、該第4リンク部材34が図1において軸方向右方に相対移動(前進)する。なお、第4リンク部材34の前進は圧縮ばね37に抗してなされる。
第4リンク部材34が圧縮ばね37に抗して前進すると、第3リンク部材32及びロックピン33aが前進する。一方、この段階では上記したようにロックレバー40がロック位置に位置して、そのロック爪40aがロックピン33aの前方に位置している。このため、第4リンク部材34の前進によりロックピン33aが前進すると、該ロックピン33aはロック爪40aの背面に当接する。しかしながら、ロック爪40aの背面には上傾方向に傾斜するガイド面40dが形成されているため、ロックピン40aはガイド面40dの傾斜作用によりロックレバー40を引っ張りばね42に抗してアンロック方向(図示反時計回り方向)に回動させつつ前進し、最終的にロック爪40aを通過する。
ロックピン33aがロック爪40aを通過すると、ロックレバー40は引っ張りばね42によりロック位置に復帰し、これによりロックピン33aが再びロック爪40aに係合してリンク機構30がロックされる。
又、第4リンク部材34が圧縮ばね37に抗して前進することにより第43リンク部材32が前進すると、第2リンク部材28が支軸28aを中心にして図示時計回り方向に回動し、これにより第1リンク部材27が前進する。第1リンク部材27が前進すると、ワーク受け台23が支軸24を中心にして図示反時計回り方向に約90゜回動し、これにより該ワーク受け台23が起立する。この起立状態は、上記したようにリンク機構30がロックレバー40によってロックされることによりロックされる。
【0017】
以上のように構成した搬送装置1によれば、台車3が前進端位置において待機高さまで下降するとロックレバー40のローラー40bがロック解除柱45に干渉することにより、該ロックレバー40がアンロック方向に回動してリンク機構30のロックが解除され、これにより該リンク機構30が圧縮ばね37の付勢力により変位してワーク受け台23が倒される。
一方、台車3が待機高さで後退端位置に戻されると、第4リンク部材34の後端がストッパ43に突き当たって該第4リンク部材34が前進し、これによりリンク機構30が上記とは逆方向に変位してワーク受け台23が起立状態に戻され、この起立状態がロックレバー40によりリンク機構30の変位を禁止することによりロックされる。
【0018】
このように、本例の搬送装置1によれば、ワーク受け台23はリンク機構30の変位により起倒し、リンク機構30の変位は台車3の移動を利用してなされるので、従来のようなアクチュエータ51を用いることなく、機械的構成のみでワーク受け台23を起倒させることができ、これにより従来シリンダを作動させるために必要であった電気配線或いはエアホースや油圧ホースを排除して、当該搬送装置1の軽量化及び低コスト化を図り、又その保守性をよくすることができる。
【0019】
又、従来の電気配線或いはエアホースや油圧ホース等を取り回すためのスペースが不要になるので、搬送装置1を小型化することができ、これにより従来設置スペースが小さいために適用できなかった工程にも当該搬送装置1を適用できるようになる。
【0020】
以上説明した実施形態には種々変更を加えることができる。例えば、例示した実施形態では1カ所のワーク受け台23のみを起倒させる構成で例示したが、複数箇所のワーク受け台(例えば22、21a〜21c)について同様の機械的構成により起倒可能な構成としてもよい。
又、例示した台車3は、前後2カ所にワーク受け部20,21を有する構成を例示したが、1箇所のみのワーク受け部を有する台車(例示したように2個のワークW,Wを一度に搬送するのではなく、1個づつワークWを搬送するタイプの台車)のワーク受け台に例示した起倒機構を適用することもできる。
又、自動車ボディの溶接工程に設置した搬送装置を例示したが、本発明に係るワーク搬送装置はその他工程間でワークを移動させる必要のある部位に広く適用することができる。従って、搬送対象は自動車部品に限らず、様々な形態のワークを搬送対象とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す図であり、自動車ボディの溶接工程及びワーク搬送装置の全体を示す側面図である。
【図2】自動車ボディの溶接工程及びワーク搬送装置の全体を示す平面図である。
【図3】レールに対する台車の支持構造を示す図であり、図1において矢印(3)方向から見た図である。
【図4】レールに対する台車の支持構造を示す側面図である。
【図5】図4において(5)-(5)線矢視図である。
【図6】ワーク受け台及びその起倒構造の側面図である。本図は、ワーク受け台が起立した時の状態を示している。
【図7】ワーク受け台及びその起倒構造の側面図である。本図は、ワーク受け台が倒れた時の状態を示している。
【図8】ワーク受け台及びその起倒構造の平面図である。本図は、ワーク受け台が起立した時の状態を示している。
【図9】ワーク受け台の支持構造を示す図であり、図6において矢印(9)方向から見た図である。
【図10】従来の搬送装置におけるワーク受け台の起倒機構を示す側面図である。
【符号の説明】
1…ワーク搬送装置
2…レール、3…台車、4…基台、5…駆動軸
7…駆動モータ(昇降用)
10…駆動モータ(前後進用)
20…前側ワーク受け部
21…後ろ側ワーク受け部
23…ワーク受け台(起倒タイプ)
27…第1リンク部材
28…第2リンク部材
30…リンク機構
32…第3リンク部材
34…第4リンク部材
37…圧縮ばね
40…ロックレバー、40a…ロック爪
42…引っ張りばね
43…ストッパ
45…ロック解除柱
W…ワーク
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば自動車用ボディ(以下、ワークという)の溶接ラインにおける仮付け工程に好適なワーク搬送装置であって、該仮付け工程においてワークを次工程へ搬送するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の搬送装置は、例えば上記溶接ラインの各工程毎に配置した治具間でワークを移動させる機能を有するもので、工程進行方向に沿って前進又は後退可能な台車を有している。台車の上面側にはワークを受け状に支持するためのワーク受け台が配置されている。
図10に示すようにワーク受け台52は台車53の上面から起立状に取り付けられているため、台車53を後退させる際に搬送したワーク或いは他の機器等に干渉する場合があり、このために従来よりワーク受け台52を支軸54を中心にして起倒可能に設けて、台車53を後退させる際(ワークを搬送しない段階)には、図中二点鎖線で示すように該ワーク受け台52を横に倒しておく方法を採っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の搬送装置50にあっては、例えばエアシリンダ等のアクチュエータ51を用いてワーク受け台52を起倒させる構成となっていたため、該アクチュエータ51の動作回路(油空圧回路)及び電気制御回路等を必要とし、その結果従来の搬送装置50ではそのための各種機器を搭載するため重量増及びコスト高を招くばかりか、エアホース(油圧ホース)や電気配線等を、台車53の移動に追従させる必要から整然と取り回し、且つこれを保守する煩わしさがあった。
本発明は、これら従来の搬送装置の問題を解消するためになされたもので、シリンダ等のアクチュエータを用いることなくワーク受け台を起倒させることにより、重量及びコストを低減でき、且つ電気配線等の取り回し及びその保守を必要としない搬送装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明は、前記請求項に記載した構成の搬送装置とした。
請求項1記載の搬送装置によれば、ワーク受け台はリンク機構の変位により起倒する。リンク機構はばね付勢力によりワーク受け台を倒す方向に付勢され、ロックレバーによりワーク受け台を起立させる位置にロックされる。
又、リンク機構は、台車が後退端位置に至るとワーク受け台を起立させる方向に変位し、この状態がロックレバーによりロックされる。一方、リンク機構は、台車が前端位置において待機高さに下降すると、ロックレバーが外れてワーク受け台を倒す方向に変位する。
このように、ワーク受け台はリンク機構の変位により起倒し、リンク機構の変位は台車の移動を利用してなされるので、従来のようなアクチュエータを用いることなく、全て機械的構成のみでワーク受け台を起倒させることができ、これにより電気配線あるいはエアホースや油圧ホースを排除して、当該搬送装置の軽量化及び低コスト化を図り、又その保守性をよくすることができる。
【0005】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を図1〜図9に基づいて説明する。図1及び図2は、本例の搬送装置1の全体を示している。この搬送装置1は、ワークW(自動車用ボディ)の溶接ラインにおける特に仮付け工程に配置されている。この仮付け工程はA工程とB工程とC工程に大別でき、A工程はワークWを搬入する工程であり、B工程はワークWの仮付けをする工程であり、C工程は仮付け済みのワークWを他の工程へ搬出する工程として位置づけられており、このため各工程には必要な治具(図示省略)が配置されている。
各治具のワーク載置面の高さすなわち作業時におけるワークWの高さ(以下、「作業高さ」という)はそれぞれ適切な高さに設定されている。このような仮付け工程において、ワークWは図1及び図2において左から右に向けて移動し(仮付け工程の流れ)、従って本例の搬送装置1は、ワークWをA工程の治具からB工程の治具上へ、又B工程の治具からC工程の治具上へ順次移動させる機能を有している。
即ち、A工程において待機高さにある搬送装置1にワークWが載置されると該搬送装置1を搬送高さに上昇させて次のB工程へ搬送する。B工程では図示省略の仮付け治具が作業高さ位置に待機しているので、搬送装置1を待機高さまで降下して、ワークWをこの仮付け治具上に載置し、仮付け作業が行われる。
この仮付け作業が行われている間に搬送装置1は後退して当初の位置に待機し、次のワークWが搭載される。このワークWの搭載完了と仮付け作業の完了指示により搬送装置1を搬送高さに上昇すると、前方に仮付け作業終了のワークWと後方に次のワークWが同時に載置される。そして、搬送装置1を前方へ移動すると、前方のワークWはC工程の搬出治具上へ、後者のワークWはB工程の仮付け治具上に載置されることを待ってワークWを順次搬送する。
【0006】
さて、搬送装置1は、上記各治具の下方から上方へ至る範囲を昇降可能なレール2,2を有している。このレール2,2は、図示するように平面視で左右2本の板状体からなっている。このレール2,2には台車3が図示右方に向かって前進可能、且つ図示左方に向かって後退可能に支持されている。
先ず、レール2,2は、それぞれA工程からC工程に至る長さを有して相互に一定の間隔をおいて平行に固定されている(以下、単にレール2ともいう)。このレール2は、フロアY上に設置した基台4〜4に対して後述する昇降支持機構を介して昇降可能に支持されている。基台4〜4には、1本の駆動軸5が軸受け6〜6を介して軸回りに回転可能に支持されている。この駆動軸5は、駆動源としての昇降用の駆動モータ7及びチェーン伝達機構7aを介して両方向に回転する。
【0007】
上記昇降支持機構として、駆動軸5の両端部及び中央部の3カ所には、ピニオンギヤ8〜8が取り付けられている。一方、レール2,2の両端部及び中央部の3カ所にはラック9〜9が下方へ向けて突き出し状に取り付けられており、各ラック9には上記ピニオンギヤ8が噛み合っている。なお、各ラック9は、レール2,2の昇降に伴ってフロアYに掘り下げた逃がし凹部(図示省略)を出入りする。
上記駆動モータ7を正転させると、レール2,2が図1において実線で示す「待機高さ」から二点鎖線で示す「搬送高さ」まで上昇する一方、駆動モータ7を逆転させると搬送高さから待機高さにまで下降する。前記各治具の作業高さは、各工程とも当該搬送装置1の搬送高さと待機高さとの間に設定されている。
【0008】
このように設けたレール2に対して台車3がスライド可能に取り付けられている。この台車3は、図1に示すようにA工程からB工程に跨る長さを有し、又レール2,2の幅(レール2,2間の間隔)とほぼ同じ幅を有している。この台車3の両側部には、それぞれ長手方向適宜間隔をおいた4カ所に支持板3a〜3aが下方へ張り出し状態に取り付けられて、それぞれレール2の側方に位置している。
図3に示すように各支持板3a〜3aの内面側には、上下に2個のガイドローラー3b,3cが水平軸により回転可能に取り付けられており、この上下2個のガイドローラー3b,3cによりそれぞれレール2が上下から挟み込まれている。このようにガイドローラー3b,3cをレール2の上端面及び下端面に対して転動可能に当接させることにより台車3がレール2,2に沿って前進及び後退可能に支持されている。又、図4及び図5に示すように、各支持板3aにはブラケット3d,3dを介して上下2個の補助ローラー3e,3eが垂直軸により回転可能に取り付けられており、この両補助ローラー3e,3eはそれぞれレール2の外側面に転動可能に当接されている。合計8カ所の支持板3a〜3aにおける補助ローラー3e,3eにより、当該台車3が幅方向にガタツキのない状態で前進及び後退可能に案内される。
【0009】
以上のように支持した台車3は、駆動源としての台車走行用の駆動モータ10及びラック・ピニオン機構を介して前進又は後退する。すなわち、図1に示すように台車3の下面にはラック11が取り付けられており、このラック11には、上記駆動モータ10により回転するピニオンギヤ12が噛み合わされている。このため、駆動モータ10が正転すると台車3が図1において右方に向けて前進し、逆転すると左方に向けて後退する。
【0010】
次に、台車3の上面の前部と後部には、それぞれワークWを受け可能なワーク受け部20,21が設けられている。両ワーク受け部20,21には、図示するように種々形態のワーク受け台が適数個づつ適位置に起立状態で取り付けられている。後部側のワーク受け部21には、3種類のワーク受け台21a〜21cが取り付けられている。このワーク受け台21a〜21cによりワークWの前部、後部及び中央部が受けられる。この後部側のワーク受け部21については、従来の構成に比して特に変更を要しない。
【0011】
前側のワーク受け部20は、ワークWの前部を受けるワーク受け台22と、ワークWの後部を受けるワーク受け台23を有している。前側のワーク受け台22は、後部側の各ワーク受け台21a〜21cと同様に起立状態に固定されているが、後ろ側のワーク受け台23は起倒可能に取り付けられている。本例は、この後ろ側のワーク受け台23を起倒させる構成に特徴を有している。
このワーク受け台23を起倒させるための構成が図6及び図7に示されている。図6はこのワーク受け台23が起立した状態を示し、図7は倒れた状態を示している。図示するように、このワーク受け台23は支持柱部23aと該支持柱部23aの上端に取り付けた2枚の略U字形状の受け板23b,23bを有している。両受け板23b,23bは、図9に示すように一定の間隔をおいて平行に取り付けられている。
【0012】
支持柱部23aの下端部は、支軸24及びブラケット25,25を介して台車3の上面に上下方向に回動可能に支持されている。又、この支持柱部23aの下端部には連結板部23cが設けられている。この連結板部23cには、支軸26を介して第1リンク部材27の一端が回動可能に連結されている。この第1リンク部材27の他端には、略V字形状をなす第2リンク部材28の一端が支軸29を介して回動可能に連結されている。
第2リンク部材28は、その中央部の支軸28aを介して台車3の上面に上下に回動可能に支持されている。この第2リンク部材28の他端には、支軸31を介して第3リンク部材32の一端が回動可能に連結されている。第3リンク部材32の他端には、支軸33を介して第4リンク部材34の一端が回動可能に連結されている。
又、この第3リンク部材32の他端にはロックピン33aが上記支軸33と同軸且つ側方へ突き出し状に設けられている。このロックピン33aの機能については後述する。
【0013】
第4リンク部材34は、台車3の上面適数ヶ所に取り付けたスライド支持部35〜35により軸方向移動可能に支持されている。このため、この第4リンク部材34は、台車3の上面に沿って、その軸方向にのみ移動可能となっている。
この第4リンク部材34は長尺物で、その後端部は台車3の後端部にまで至っている。又、この第4リンク部材34の、上記スライド支持部35の後ろ側(図示左側)にはブロック36が固定されており、このブロック36とスライド支持部35との間には圧縮ばね37が装着されている。このため、第4リンク部材34は図示左方に付勢されている。以上説明した、第1〜第4リンク部材27,28,32,34が特許請求の範囲に記載したリンク機構30を構成している。
【0014】
次に、図6〜図8に示すように第3リンク部材32と第4リンク部材34の連結部付近において、台車3には略へ字状に屈曲したロックレバー40が支軸41を介して上下に回動可能に設けられている。このロックレバー40は、リンク機構30の変位を規制してワーク受け台23を起立状態にロックする機能を有している。これについては後述する。
このロックレバー40の一端には、前記ロックピン33aに係合する鉤形状のロック爪40aが形成されている。一方、このロックレバー40の他端にはローラー40bが回転可能に取り付けられている。又、このロックレバー40側のピン部40cと台車3側のピン部3fとの間には引っ張りばね42が介装されている。このため、ロックレバー40は、図6において時計回り方向に回動してロック爪40aを上方へ変位させる方向(ロック方向)に付勢されている。但し、図示省略したストッパ部によりこのロックレバー40のロック方向への回動端は、ロック爪40aを第4リンク部材34とほぼ同じ高さに位置させることとなる位置(図6中実線で示す位置)に規制されている。
一方、台車3が前進端位置において下降すると待機高さに至る直前において、C工程側の基台4に取り付けたロック解除柱45の上面にロックレバー40のローラー40bが当接し、この当接状態のまま台車3がさらに下降して待機高さに至ることにより、図6中二点鎖線で示すようにロックレバー40が引っ張りばね42に抗して図示反時計回り方向(アンロック方向)に回動する。ロックレバー40がアンロック方向に回動すると、ロック爪40aが下方へ変位して該ロック爪40aのロックピン33aに対する係合が外れ、これにより第4リンク部材34が圧縮ばね37により図6において軸方向左方に移動する。第4リンク部材34が図6中軸方向左方に移動すると、支軸33が移動するので、第3リンク部材32が全体として図示左方に移動する。
【0015】
第3リンク部材32が図示左方に移動すると、第2リンク部材28が支軸28aを中心にして図示反時計回り方向に回動し、これにより第1リンク部材27も図示左方に変位する。第1リンク部材27が図示左方に変位すると、支軸26が同方向に変位するので、ワーク受け台23が支軸24を中心にして図示時計回り方向に約90゜回転して、図6中二点鎖線で示すように台車3の上面に沿って倒れた状態となる。なお、台車3の上面には、ワーク受け台23の倒れ方向の回動端を規制するためのストッパ3gが設けられている。
このように、台車3が前進端位置において下降すると、ロックレバー40のローラー40bがロック解除柱45に干渉して該ロックレバー40がアンロック方向に回動し、これによりリンク機構30のロックが解除されて圧縮ばね37の付勢力により該リンク機構30が図示左方に変位し、これによりワーク受け台23が倒れて低い姿勢になる(台車3の上面からの突き出し寸法が小さくなる)。
台車3は、ワーク受け台23が倒れた状態で前進端位置から後退端位置に向けて後退する。このためその後退過程において、ワーク受け台23がB工程のワークWの下方を通過する段階で、該ワーク受け台23がワークW或いは治具等その他周辺機器に干渉することは回避される。
なお、台車3が後退することにより、ロックレバー40のローラー40bがロック解除柱45の上面から外れると、該ロックレバー40は引っ張りばね42により再び図示時計回り方向に回動して図6中実線で示すロック位置に戻される。
【0016】
次に、台車3が後退端位置に至る直前で第4リンク部材34の後端がレール2の後端部に設けたストッパ43に当接し、この当接状態で台車3が後退端位置まで後退することにより、該第4リンク部材34が図1において軸方向右方に相対移動(前進)する。なお、第4リンク部材34の前進は圧縮ばね37に抗してなされる。
第4リンク部材34が圧縮ばね37に抗して前進すると、第3リンク部材32及びロックピン33aが前進する。一方、この段階では上記したようにロックレバー40がロック位置に位置して、そのロック爪40aがロックピン33aの前方に位置している。このため、第4リンク部材34の前進によりロックピン33aが前進すると、該ロックピン33aはロック爪40aの背面に当接する。しかしながら、ロック爪40aの背面には上傾方向に傾斜するガイド面40dが形成されているため、ロックピン40aはガイド面40dの傾斜作用によりロックレバー40を引っ張りばね42に抗してアンロック方向(図示反時計回り方向)に回動させつつ前進し、最終的にロック爪40aを通過する。
ロックピン33aがロック爪40aを通過すると、ロックレバー40は引っ張りばね42によりロック位置に復帰し、これによりロックピン33aが再びロック爪40aに係合してリンク機構30がロックされる。
又、第4リンク部材34が圧縮ばね37に抗して前進することにより第43リンク部材32が前進すると、第2リンク部材28が支軸28aを中心にして図示時計回り方向に回動し、これにより第1リンク部材27が前進する。第1リンク部材27が前進すると、ワーク受け台23が支軸24を中心にして図示反時計回り方向に約90゜回動し、これにより該ワーク受け台23が起立する。この起立状態は、上記したようにリンク機構30がロックレバー40によってロックされることによりロックされる。
【0017】
以上のように構成した搬送装置1によれば、台車3が前進端位置において待機高さまで下降するとロックレバー40のローラー40bがロック解除柱45に干渉することにより、該ロックレバー40がアンロック方向に回動してリンク機構30のロックが解除され、これにより該リンク機構30が圧縮ばね37の付勢力により変位してワーク受け台23が倒される。
一方、台車3が待機高さで後退端位置に戻されると、第4リンク部材34の後端がストッパ43に突き当たって該第4リンク部材34が前進し、これによりリンク機構30が上記とは逆方向に変位してワーク受け台23が起立状態に戻され、この起立状態がロックレバー40によりリンク機構30の変位を禁止することによりロックされる。
【0018】
このように、本例の搬送装置1によれば、ワーク受け台23はリンク機構30の変位により起倒し、リンク機構30の変位は台車3の移動を利用してなされるので、従来のようなアクチュエータ51を用いることなく、機械的構成のみでワーク受け台23を起倒させることができ、これにより従来シリンダを作動させるために必要であった電気配線或いはエアホースや油圧ホースを排除して、当該搬送装置1の軽量化及び低コスト化を図り、又その保守性をよくすることができる。
【0019】
又、従来の電気配線或いはエアホースや油圧ホース等を取り回すためのスペースが不要になるので、搬送装置1を小型化することができ、これにより従来設置スペースが小さいために適用できなかった工程にも当該搬送装置1を適用できるようになる。
【0020】
以上説明した実施形態には種々変更を加えることができる。例えば、例示した実施形態では1カ所のワーク受け台23のみを起倒させる構成で例示したが、複数箇所のワーク受け台(例えば22、21a〜21c)について同様の機械的構成により起倒可能な構成としてもよい。
又、例示した台車3は、前後2カ所にワーク受け部20,21を有する構成を例示したが、1箇所のみのワーク受け部を有する台車(例示したように2個のワークW,Wを一度に搬送するのではなく、1個づつワークWを搬送するタイプの台車)のワーク受け台に例示した起倒機構を適用することもできる。
又、自動車ボディの溶接工程に設置した搬送装置を例示したが、本発明に係るワーク搬送装置はその他工程間でワークを移動させる必要のある部位に広く適用することができる。従って、搬送対象は自動車部品に限らず、様々な形態のワークを搬送対象とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す図であり、自動車ボディの溶接工程及びワーク搬送装置の全体を示す側面図である。
【図2】自動車ボディの溶接工程及びワーク搬送装置の全体を示す平面図である。
【図3】レールに対する台車の支持構造を示す図であり、図1において矢印(3)方向から見た図である。
【図4】レールに対する台車の支持構造を示す側面図である。
【図5】図4において(5)-(5)線矢視図である。
【図6】ワーク受け台及びその起倒構造の側面図である。本図は、ワーク受け台が起立した時の状態を示している。
【図7】ワーク受け台及びその起倒構造の側面図である。本図は、ワーク受け台が倒れた時の状態を示している。
【図8】ワーク受け台及びその起倒構造の平面図である。本図は、ワーク受け台が起立した時の状態を示している。
【図9】ワーク受け台の支持構造を示す図であり、図6において矢印(9)方向から見た図である。
【図10】従来の搬送装置におけるワーク受け台の起倒機構を示す側面図である。
【符号の説明】
1…ワーク搬送装置
2…レール、3…台車、4…基台、5…駆動軸
7…駆動モータ(昇降用)
10…駆動モータ(前後進用)
20…前側ワーク受け部
21…後ろ側ワーク受け部
23…ワーク受け台(起倒タイプ)
27…第1リンク部材
28…第2リンク部材
30…リンク機構
32…第3リンク部材
34…第4リンク部材
37…圧縮ばね
40…ロックレバー、40a…ロック爪
42…引っ張りばね
43…ストッパ
45…ロック解除柱
W…ワーク
Claims (1)
- 待機高さと搬送高さの間を昇降動可能且つ前進端位置と後退端位置との間を移動可能な台車と、該台車に起倒可能に設けたワーク受け台と、該ワーク受け台を起倒させるために変位し、該ワーク受け台を倒す方向にばね付勢したリンク機構と、該リンク機構に係合して該リンク機構の前記ワーク受け台を起立させる方向に変位した状態をロックするためのロックレバーを備え、
前記台車が前記後退端位置に至ると、前記リンク機構が前記ばね付勢力に抗して前記ワーク受け台を起立させる方向に変位するとともに、該リンク機構の起立側への変位状態が前記ロックレバーによりロックされる一方、前記台車が前記前進端位置において前記待機高さに下降すると、前記ロックレバーが外れて前記リンク機構が前記ばね付勢力により前記ワーク受け台を倒す方向に変位する構成としたワーク搬送装置。
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