JP3647952B2 - 水性コーティング組成物及び写真要素 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、ハロゲン化銀写真要素およびこの写真要素を製造するのに用いるコーティング組成物に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】
ハロゲン化銀写真要素中で、銀イオンが還元されて銀の金属析出物が生成しうるということは知られている。これらの析出物が意図したものではない場合、例えば写真要素が入っているカメラに光が入って写真要素を露光させたとき、または例えばカメラの部品によって写真要素の乳剤層に物理的圧力が加えられたとき、その析出物はカブリと呼ばれている。
【0003】
カブリは局部的にまたは全体的に生成することがある。上記の例は局部的カブリを生成する二つの様式である。全体的なカブリは写真要素または乳剤層の全体にわたってほぼ均一に起こるが、一般に、写真要素が保管されている周囲の状態に応答して生成する。例えば多くの写真要素は、長期間にわたって、高温多湿の状態で保管された場合、全体的なカブリ生成と写真感度の低下を起こし易い。また全体的カブリは写真要素中に含有されている還元剤の作用によって生成することもある。
【0004】
40年間以上にわたって、特定のパラジウム塩類を写真乳剤中に添加すると、乳剤が安定化されかつ乳剤のカブリ生成と感度低下に対する耐性を増大させることが知られている。パラジウムグリシン錯体類は特に、熱帯条件下で貯蔵された写真要素のカブリ生成と感度低下を抑制することが知られている。したがって、このようなパラジウムグリシン錯体類は、現在市販されている多くのハロゲン化銀写真感光材料に使用されている。
【0005】
公知のパラジウム錯体類は、米国特許第2,598,079号と同第4,892,808号;ソビエト連邦特許第1,656,491号;ヨーロッパ特許願第0572022号;およびドイツ特許第1,157,077号に記載されている。米国特許第2,552,229号では、一連のパラジウム錯体類の写真感度、ガンマおよびカブリ阻害作用が検討されている。
【0006】
公知で現在利用されている多くのパラジウム錯体類は、熱帯条件下での長期の貯蔵のためカブリが生成し写真感度が失われる問題を解決するのに有用であるが、これらの錯体を用いると、広範な別の予想外の問題点が現代のフィルムメーカーにもたらされる。結局分かったことであるが、従来利用されているパラジウム錯体は、写真要素上にコートされる水性コーティング組成物に混合されると、コーティング組成物のゼラチンと相互作用する傾向がある。このような相互作用は、錯体のパラジウムがゼラチン中のアミノ基およびアミド基と結合することに起因していると考えられる。この相互作用によって可逆的な架橋が生成し、その架橋のためコーティング組成物の粘度が上昇する。
【0007】
パラジウム錯体類とゼラチンの相互作用のため水性コーティング組成物の粘度が上昇しても限定されたある程度までは許容できる。しかし過度になると、パラジウムゼラチネート(palladium gelatinate)のスラグが生成するようになり、そしてスラグ生成のレベルがコーティングの欠陥の頻度に直接関連がある。
【0008】
このスラグをトラップするためにフィルターが通常用いられる。多数のスラグが存在していると、スラグがフィルター上に蓄積するにつれて、フィルターの圧力降下が高まる。このためフィルターを一層頻繁に取り替える必要がある。極端な場合、フィルターはスラグによって詰まってコーティングを中止させることがある。
【0009】
スラグがフィルター上に蓄積すると、一層高い圧力降下の作用と、スラグが老化するにつれて起こる細分化のために、いくらかのスラグが強制的にフィルターを通過させられる可能性もある。スラグがコートされると、コートされた層の厚みが局部的に変化し、その結果、隣接する層の厚みに影響する。このことは、次に、写真要素に再生される画像の質に影響することがある。
【0010】
スラグ生成の写真要素の品質に対する影響を最少にしようとして、フィルムメーカーは次のような方法を利用している。すなわち、パラジウム錯体を多重層中に分割する;乳剤溶融物を高温下または長時間保持してスラグを分散させる;コーティング組成物を希釈してゼラチンとパラジウムの濃度を下げる、しかしこの方法は乾燥に対してしたがってコーティング速度に対して悪影響がある;ならびに上記のようにスラグを除くため再々取り替える必要があるオンラインフィルターで濾過する方法である。利用される別の方法は、安定化のためには最適のレベルより低いレベルでパラジウム錯体をコートする方法である。
【0011】
パラジウム錯体の有害な作用を減少させる試みが行われてきたが、このような試みは不適切であることが明らかになり、写真要素に、過度にカブリおよび/またはスラグの生成が起こり易くなっている。したがって、特定のパラジウム錯体を使用することが原因であることが分かっている有害な粘度増大作用なしで、このような錯体を使用して得られることが分かっている有利な安定化作用とカブリ防止作用を得たいという要望が当該技術分野にある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明は、写真要素に層を提供する水性コーティング組成物であって;約6重量%より高い濃度のゼラチン、および下記構造式:
【0013】
【化3】
【0014】
(式中、R1 ,R2 ,R3 ,R4 ,R5 ,R6 ,R7 およびR8 は水素、アルキル、アルケニル、アリールまたはアリールアルキルから独立して選択され、そのアルキル、アルケニル、アリールまたアリールアルキルはヒドロキシ、スルホネート、アミノまたはアンモニウムの基で任意に置換され、そしてR1 ,R2 ,R3 ,R4 ,R5 ,R6 ,R7 およびR8 のいずれか二つが結合して環を形成してもよく;
Z1 とZ2 はパラジウムを含めて五員環もしくは六員環を形成するのに必要な炭素原子の数を独立に表し、その炭素原子は、水素、スルホネート、アルキル、アルケニル、アリールまたはアリールアルキルで置換されてもよく、そのアルキル、アルケニル、アリールまたはアリールアルキルはヒドロキシ、ハロゲン、スルホネート、アミノまたはアンモニウムの基で任意に置換され;そして
nは−2〜4である)で表されるパラジウム錯体を含有し;ならびに
ゼラチンに対するパラジウム錯体の比率が、ゼラチン1000gに対してパラジウム錯体約2.5×10-2〜約1.0×10-4モルである組成物を提供するものである。
【0015】
この発明の水性コーティング組成物は、特に写真要素が長期間にわたって高温多湿の熱帯条件にさらされる場合のカブリと写真感度の低下に対する耐性を写真要素に付与する写真要素の層を提供するものである。またこの発明の水性コーティング組成物は、パラジウム錯体類をゼラチン含有溶液中で用いるとこれに伴い粘度が上昇し同時にスラグが生成するという一般的な傾向のない組成物である。したがって、この発明は、多くの現代の写真要素のコーティングの欠点を回避する手段を提供するものである。
【0016】
またこの発明は、同時に起こる著しい粘度上昇またはスラグ生成なしに、カブリと写真感度低下に対する上記耐性を示す写真要素を提供するものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
この発明より以前に、市販の写真製品に利用されているパラジウム錯体類は、それを添加されたコーティング組成物のゼラチンマトリックスと反応するという欠点があった。このような欠点は、コーティング組成物が比較的低いゼラチン濃度で製造された過去の時点では許容できたのである。というのは、パラジウム錯体−ゼラチン相互作用に起因する粘度の上昇が、コーティング組成物が本来それほど粘稠でないことによって軽減されていたからである。しかし、高いゼラチン濃度が一般的になったときに(最近の多くの製品には高いゼラチン濃度が用いられている)、パラジウム錯体とゼラチンの反応によって、コーティング組成物の粘度が著しく上昇し、結局過大な数のパラジウムゼラチネートのスラグが生成することが見出されたのである。この問題点は、当該産業界が現在、鮮鋭さなどの写真特性を改善するために写真層の厚みを減らそうということによってより一層顕著になっている。コーティング組成物の容積を減らすと、パラジウムの濃度は、パラジウムの所望の被覆度(coverage)を維持するため結局増大しなければならない。その結果パラジウムとゼラチンとの相互作用が増大する。
【0018】
この発明は、写真要素に層を付与する水性コーティング組成物を提供することによってこれらの問題点を克服したがこのコーティング組成物は特別の種類のパラジウム錯体を組込んだ組成物である。この発明の水性コーティング組成物をコートすると、そのパラジウム錯体は写真要素の安定性とカブリに対する耐性とを増大させる。従来使用されている多くのパラジウム錯体がこのような働きをすることは知られているが、この発明で用いるパラジウム錯体は有害な粘度の上昇とスラグの生成が同時に起こることなく上記の働きをするのである。具体的に述べると、この発明に用いられるパラジウム錯体は、下記構造式で表される。
【0019】
【化4】
【0020】
式中、R1 ,R2 ,R3 ,R4 ,R5 ,R6 ,R7 およびR8 は水素、アルキル、アルケニル、アリールまたはアリールアルキルから独立して選択され、そのアルキル、アルケニル、アリールまたアリールアルキルはヒドロキシ、スルホネート、アミノまたはアンモニウムの基で任意に置換され、そしてR1 ,R2 ,R3 ,R4 ,R5 ,R6 ,R7 およびR8 のいずれか二つが結合して環を形成してもよく;
Z1 とZ2 はパラジウムを含めて五員環もしくは六員環を形成するのに必要な炭素原子の数を独立に表し、その炭素原子は、水素、スルホネート、アルキル、アルケニル、アリールまたはアリールアルキルで置換されてもよく、そのアルキル、アルケニル、アリールまたはアリールアルキルはヒドロキシ、ハロゲン、スルホネート、アミノまたはアンモニウムの基で任意に置換され;そして
nは−2〜4であり、好ましくは2または4でありそして2が最適である。
【0021】
上記のパラジウム錯体において、R1 ,R2 ,R3 ,R4 ,R5 ,R6 ,R7 およびR8 で表される置換基は、互いに二が対になって結合して、一つ以上の環式有機環、好ましくは一つ以上の五員もしくは六員の環式有機環、またはパラジウム原子を含む有機金属環を形成してもよい。この方式の場合、R1 とR3 は互いに結合して環式有機環例えばピペリジン環を形成するアルキル連鎖であることが考えられる。同様に、R1 とR2 は互いに結合してピロリジンまたはピリジンのような有機環を形成するアルキル連鎖であることができる。環を形成する他の組合せも考えられる。例えばR2 とR5 は結合してN,N’−ビス(2−アミノエチル)−1,2−エタンジアミン−N,N’,N'',N''' )−パラジウム(2+)イオンになるアルカリ連鎖であることができる。
【0022】
R1 ,R2 ,R3 ,R4 ,R5 ,R6 ,R7 およびR8 を満たす適切な代表的置換基は、アルキル基:メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、エチルヘキシル、デシル、ドデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、イソプロピルおよびt−ブチル;アルケニル基:プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニルおよびシクロヘキセニル;アリール基:フェニル、トリル、ナフチルおよびピリジル;ならびにアリールアルキル基:ベンジルおよび2−フェニルエチルである。これらの基はすべて上記のように置換されることができる。
【0023】
Z1 とZ2 に関する適切な置換基は、R1 ,R2 ,R3 ,R4 ,R5 ,R6 ,R7 およびR8 についてさきに記載した基である。特に、Z1 とZ2 は、未置換またはアルキルで置換された五員もしくは六員の環を形成するのに必要な炭素原子の数を独立して表すことが好ましい。
【0024】
この発明では、パラジウム錯体はパラジウムイオンとしてパラジウム(II)を含むことが好ましく、中性、負もしくは正の電荷を有する。パラジウム錯体は、それがアニオンまたはカチオンの場合、一般に、錯体の電荷に釣合わせるのに充分な電荷を有するアニオンまたはカチオンを組合わせて水性コーティング組成物中に混合する。カチオンのパラジウム錯体の電荷に釣合わせるには、ハロゲンイオン好ましくは塩素イオン、または硝酸イオン、硫酸イオンもしくは酢酸イオンが通常用いられるが、特に、充分に釣合いがとれる電荷を有するイオンはいずれも実際に用いることができると考えられる。
【0025】
この発明によれば、パラジウムイオンとしてパラジウム(IV)を含有する特定のパラジウム錯体は、ゼラチン含有溶液に混合されるとパラジウム(II)に転換されると考えられる。この転換は、ゼラチン含有溶液の成分によってパラジウム錯体が還元されるためであると考えられる。
【0026】
この発明に用いるのに適切な好ましいパラジウム錯体は下記構造式で表される。
【0027】
【化5】
【0028】
式中、R2 ,R3 ,R6 およびR7 は水素であり、R1 ,R4 ,R5 ,R8 およびnは上記定義と同じである。一層好ましくはR2 ,R3 ,R6 およびR7 は水素であり、R1 ,R4 ,R5 ,R8 は水素または1〜5個の炭素原子を有する置換もしくは未置換の低級アルキルから選択される。
【0029】
特に好ましいパラジウム錯体類は、適切なアニオンを組合わせて記載すると次のとおりである。
【0030】
【化6】
【0031】
【化7】
【0032】
この発明に使用されると考えられる追加の化合物としては、ビス−(N,N−ジメチル−1,2−エタンジアミン−N,N’)−パラジウム(2+)ジクロリド(P−7)、ビス(N,N’−ジメチル−1,2−エタンジアミン−N,N’)−パラジウム(2+)ジクロリド(P−8)、ビス−(N,N,N’−トリメチル−1,2−エタンジアミン−N,N’)−パラジウム(2+)ジクロリド(P−9)、ビス−(N,N,N’,N’−テトラメチル−1,2−エタンジアミン−N,N’)−パラジウム(2+)ジクロリド(P−10)、ビス−N,N’−(2−アンモニウムエチル)−1,2−エタンジアミン−N,N’)−パラジウム(2+)テトラクロリド(P−11)、(N,N’−ビス−(2−アミノエチル)−1,2−エタンジアミン−N,N’,N'',N''' )−パラジウム(2+)ジクロリド(P−12)、およびジブロモ−ビス−(1,2−エタンジアミン−N,N’)−パラジウム(IV)(2+)ジブロミド(P−13)がある。
【0033】
上記化合物のいくつかはコーティング組成物中で平衡状態であると考えられる。その例としてはP−4の(ビス(N−(2−アンモニウムエチル)−1,2−エタンジアミン−N,N’)−パラジウムテトラクロリドがあり、これは三配位ジエチレントリアミン錯体と平衡状態であると考えられる。
【0034】
上記の化合物については、特定した対イオンが不適当であり、適切な対イオンで代替してもよいと考えられる。また上記化合物の異性体はこの発明に用いるのに等しく適切であると考えられる。
【0035】
この発明の最も好ましい実施態様では、パラジウム錯体はビス(1,2−エタンジアミン−N,N’)パラジウム(II)カチオンである。
【0036】
この発明のパラジウム錯体類は、市販されているか、または市販されている反応体から公知の方法によって容易に合成することができる。好ましいビス(1,2−エタンジアミン−N,N’)パラジウムジクロリドの特定の合成法は、ジカリウム−もしくはジアンモニウム−テトラクロロパラデート(1モル)を1,2−エタンジアミンジヒドロクロリド(≧2モル)と反応させ、次いで水酸化ナトリウムですばやくpH7まで中和してこの発明の化合物を製造することからなる方法である(N.S.KurakowおよびN.J.Gwosdaren,Z.Anorg.Chem.,22巻、384頁、1899年を、この錯体の別の合成法を記載している引用文献として本明細書に援用するものである)。
【0037】
パラジウム錯体は、ゼラチン含有水性コーティング組成物に混合されるが、この組成物はゼラチンの濃度が組成物に対して約6重量%より高く、好ましくは約7重量%より高く、一層好ましくは約8重量%より高く、最適なのは約10重量%より高い濃度である。
【0038】
パラジウム錯体は、写真要素を安定化しかつカブリを抑制するのに充分なレベルで水性コーティング組成物に混合すればよい。パラジウム錯体が混合されるレベルは、パラジウム錯体:ゼラチンの比率が、乾燥重量1000gのゼラチンに対して、パラジウム錯体が好ましくは約2.5×10-2〜約1.0×10-4モル、一層好ましくは約1.0×10-3〜約6.0×10-3モル、および最適には約3.0×10-3〜約6.0×10-3モルであるようなレベルである。このような比率によって、この発明に固有の利点が写真系に対して最適化される。
【0039】
一般にパラジウム錯体は、ハロゲン化銀1モル当り約8.0×10-5〜約4.0×10-3モルのレベルで写真要素に混合される。一層好ましくは、パラジウム錯体は、ハロゲン化銀1モル当り約1.5×10-4〜4.0×10-4モルのレベルで混合される。
【0040】
この発明のコーティング組成物は非画像形成層として、例えばオーバーコート(overcoat)層、下塗り層、紫外線吸収層、または黄色フィルター層もしくは現像剤酸化体の脱除層(scavenging layer)のような中間層としてコートすることが好ましい。またこの発明のコーティング組成物は、画像形成層として、例えばX線乳剤層、またはカラーネガティブフィルムもしくはカラー反転フィルムの青感性、緑感性もしくは赤感性の記録層の一つとしてコートすることも考えられる。この発明のコーティング組成物は、画像形成層としてコートされると、パラジウム錯体を含有しているので写真要素の写真感度を改善することができる。
【0041】
この発明に用いられるパラジウム錯体は、写真要素を製造中いつでもまたは写真要素の成分のいずれかとともに水性コーティング組成物に添加してもよい。パラジウム錯体は、コーティング用の溶融物を製造中にゼラチン溶液に添加して混合することが好ましい。また水性コーティング組成物をコーティングホッパーに送りながら添加することも考えられる。
【0042】
この発明では、水性コーティング組成物は、写真乳剤に使用できる通常のゼラチン系分散媒体を含有していてもよい。具体的に述べると、このゼラチン系分散媒体としては、アルカリで処理したゼラチン(例えば牛骨ゼラチンおよび獣皮ゼラチン)または酸で処理したゼラチン(例えばブタ皮ゼラチン)があると考えられ、そしてゼラチン誘導体、例えばアシル化ゼラチン、フタル化ゼラチンおよびジアミン誘導体化ゼラチンが考えれらる。カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、または合成のビヒクル例えばポリビニルアルコールとその誘導体もしくはアクリレートポリマーからなる分散媒体も考えられる。
【0043】
この発明の水性コーティング組成物は、水溶液をコートする通常の方法、例えばポッパーコーティング法もしくはカーテンコーティング法または直接グラビア法もしくはオフセットグラビア法で塗布することによって、写真要素の層が得られる。この組成物の乾燥は、適切な温度好ましくは32℃〜77℃の温度で行うことができる。一般にこの発明の水性コーティング組成物は、約0.15g/m2 〜約1.5g/m2 の被覆率でコートされるが、他のレベルの被覆率も考えられる。
【0044】
この発明の水性コーティング組成物は、任意のタイプのハロゲン化銀粒子を含有する、黒白、反転、カラーネガティブまたは紙の写真要素に混合することができる。これらの粒子は、立方体、八面体または十四面体(cubo−octahedron)のような通常の形態でもよく、または球状粒子もしくは平板状粒子のような不規則なものでもよい。
【0045】
この発明の写真要素は、単純な単層の要素、または多層で多色の要素でもよい。多色要素は、可視光スペクトルの三原領域の各々に感光する色素画像形成単位を含有している。各単位は、可視光スペクトルの所定の領域に感光する乳剤単層または乳剤多層で構成されている。写真要素のこれらの層は、画像形成単位の層を有し、当該技術分野で知られているようにして、種々の順に配列することができる。
【0046】
一般的な多色写真要素は、少なくとも一種のシアン色素形成カプラーが組合わされている少くとも一つの赤感性ハロゲン化銀乳剤層を有するシアン色素画像形成単位;少なくとも一種のマゼンタ色素カプラーが組合わされている少なくとも一つの緑感性ハロゲン化銀乳剤層を有するマゼンタ色素画像形成単位;および少なくとも一種の黄色素形成カプラーが組合わされている少なくとも一つの青感性ハロゲン化銀乳剤層を有する黄色素画像形成単位を備えた支持体を有している。この写真要素は追加の層、例えばフィルター層、中間層、オーバーコート層、下塗り層などを備えていてもよい。
【0047】
またこの発明の写真要素は、米国特許第4,279,945号および同第4,302,523号に記載されているように、透明支持体の裏面に、磁気粒子含有層のような透明な磁気記録層を備えていてもよい。一般にこの発明の写真要素は全厚み(支持体を含む)が約5〜約30ミクロンである。
【0048】
この発明の水性コーティング組成物と写真要素に用いるのに適切な材料について以下の考察を行う場合に、Research Disclosure,1978年12月、Item 17643および同1989年12月、Item 308119を参照する。なおこの両文献は英国,PO107DQ,ハンプシャー州,エムスウオース,12aノースストリート,ダドリー・アネックス所在のKenneth Mason Publications,Ltd.が刊行したものであり、これらの開示事項は本明細書に援用するものである。これらの刊行物は以後、用語“Research Disclosure”で示す。“Research Disclosure”の特定のセクションの引用は、上記Research Disclosureの各々の適切なセクションに対応する。この発明の写真要素は、これらの刊行物およびこれらの刊行物の中に引用された刊行物に記載された乳剤および添加剤を含有していてもよい。
【0049】
この発明の水性コーティング組成物は、任意のタイプのハロゲン化銀粒子を含有していてもよく、または任意のタイプのハロゲン化銀粒子を含有する一つ以上のハロゲン化銀乳剤層を有する写真要素に利用してもよい。これらの粒子は、臭化銀、塩化銀、ヨウ化銀、臭塩化銀、ヨウ塩化銀、ヨウ臭化銀、ヨウ臭塩化銀またはその混合物で構成されており、任意の形態または大きさのものでもよい。具体的にのべると、この発明の乳剤層は、粗い、中位または微細なハロゲン化銀粒子を含有していてもよい。アスペクト比が約2より大きく、そして好ましくは約5より大きい平板状粒子がこの発明の乳剤層にとって特に好ましい。このようなアスペスト比が高い平板状粒子の乳剤は以下の特許に記載されている。すなわちWilgusらの米国特許第4,434,226号;Daubendiekらの米国特許第4,414,310号;Weyの米国特許第4,399,215号;Solbergらの米国特許第4,433,048号;Mignotの米国特許第4,386,156号;Evansらの米国特許第4,504,570号;Maskaskyの米国特許第4,400,463号;Weyらの米国特許第4,414,306号;Maskaskyの米国特許第4,435,501と同第4,643,966号;およびDaubendiekらの米国特許第4,672,027号と同第4,693,964号に開示されており、これら文献はすべて本明細書に援用するものである。また次のような文献に記載されているような、ヨウ化物のモル比が粒子の周縁部より粒子のコアの方が高いヨウ臭化銀粒子も考えられる。すなわち英国特許願公開第1,027,146号;日本特開昭54−48,521号;米国特許第4,379,837号、同第4,444,877号、同第4,665,012号、同第4,686,178号、同第4,565,778号、同第4,728,602号、同第4,668,614号および同第4,636,461号;ならびにヨーロッパ特許願公開第264,954号に開示されている。なおこれらの文献はすべて本明細書に援用する。
【0050】
ハロゲン化銀乳剤層は沈澱するとき単分散または多分散でもよい。これら乳剤の粒子の粒径分布は、ハロゲン化銀粒子分離法によってまたは異なる粒径のハロゲン化銀乳剤をブレンドすることによって制御することができる。
【0051】
銅、タリウム、鉛、ビスマス、カドミウムおよび第VIII族の貴金属の化合物のようなドーパントを、この発明の工程中または写真要素の乳剤層に用いられるハロゲン化銀粒子の製造中に存在させてもよい。他のドーパントとしては、米国特許第4,981,781号、同第4,937,180号および同第4,933,272号に記載されているような遷移金属の錯体がある。
【0052】
この発明で製造される乳剤は、表面感性乳剤すなわちハロゲン化銀粒子の表面に主として潜像を生成する乳剤;または内部潜像形成乳剤すなわちハロゲン化粒子の内部に主として潜像を生成する乳剤でもよい。これらの乳剤は、表面感性乳剤または非カブリ内部潜像形成乳剤のようなネガ型乳剤でもよいが、非カブリ内部潜像形成タイプの直接ポジティブ乳剤でもよく、この乳剤は、現像を、均一な露光でまたは成核剤の存在下で行うとポジ型になる。
【0053】
乳剤のハロゲン化銀粒子は、さらに表面感性であってもよく、貴金属(例えば金)、ミドルカルコゲン(例えば硫黄、セレンまたはテルル)および還元増感剤を個々にまたは組合わせて利用することが特に考えられる。典型的な化学増感剤は、先に引用したResearch Disclosure Item 308119のセクションIII に列挙されている。
【0054】
ハロゲン化銀乳剤は、シアニン類、メロシアニン類、複合シアニン類(complex cyanine)およびメロシアニン類(すなわちトリ−、テトラ−、および多核のシアニン類とメロシアニン類)、オキソノール類、ヘミオキソノール類、スチリル類、メロスチリル類およびストレプトシアニン類を含むポリメチン色素種を含めて各種のクラス由来の色素で分光増感を行うことができる。分光増感色素の実例は、さきに引用したResearch Disclosure
Item 308119のセクションIVに開示されている。
【0055】
この発明の要素の乳剤層と他の層に適したベヒクルは、Research Disclosure Item 308119セクションIXおよびこれに引用された刊行物に記載されている。
【0056】
この発明の写真要素は、Research DisclosureセクションVII 、パラグラフD,E,FおよびGならびにこれに引用された刊行物に記載されているようなカプラーを含有していてもよい。これらのカプラーは、Research DisclosureセクションVII 、パラグラフCおよびこれに引用された刊行物類に記載されているようにして混合することができる。また、Research Disclosure Item 308119、セクションVII 、パラグラフFに記載されているような画像改変カプラーをさらに含有している写真要素も考えられる。
【0057】
この発明の写真要素は次のような添加物を含有していてもよい。すなわち蛍光増白剤(Research Disclosure、セクションV);カブリ防止剤および安定剤例えばメルカプトアゾール類〔例えば1−(3−ウレイドフェニル)−5−メルカプトテトラゾール〕、アゾリウム塩類(例えば、3−メチルベンゾチアゾリウムテトラフルオロボレート)、チオスルホン酸塩類(例えばp−トルエンチオスルホン酸カリウム塩)、テトラアザインデン類(例えば4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a−7−テトラアザインデン)およびResearch Disclosure セクションVIに記載されているカブリ防止剤と安定剤;ステイン防止剤および画像色素安定剤(Research Disclosure、セクションVII 、パラグラフIとJ);光吸収剤および光散乱剤(Research Disclosure、セクションVIII);硬膜剤(Research Disclosure、セクションX);米国特許第5,236,817号に記載されているようなポリアルキレンオキシドなどの界面活性剤;塗布助剤(Research Disclosure、セクションXI);可塑剤および潤滑剤(Research Disclosure、セクションXII );帯電防止剤(Research Disclosure、セクションXIII);艶消し剤(Research Disclosure、セクションXII とXVI );ならびに現像改変剤(Research Disclosure、セクションXXI )である。
【0058】
この発明の写真乳剤は、Research Disclosure、セクションXVIIおよびこれに記載の文献に記載されているような各種の支持体上にコートすることができる。
【0059】
この発明の写真要素は、次のような各種の形態のエネルギーに露出させることができる。すなわち電磁スペクトルの紫外、可視および赤外の領域、ならびに電子ビーム、β−線、γ−線、X線、α−粒子、中性子線およびレーザーによって生成されるような、非コヒーレント(ランダム相)型またはコヒーレント(同相)型の他の形態の粒子状および波状の放射エネルギーである。本発明の写真要素は、X線に露出させたとき、Research Disclosure,184巻、1979年8月、Item 18431(この文献は本明細書に援用する)に開示されているような通常の放射線写真要素に見られる特徴を有している。
【0060】
この発明の写真要素は、Research DisclosureセクションXVIII に記載されているように好ましくは、一般にスペクトルの可視領域中の化学線に露出されて潜像を形成し、次にResearch Disclosure、セクションXIX に記載されているように処理されて可視の黒白または色素の画像を形成する。可視の色素画像を形成する処理には、写真要素を発色現像主薬に接触させて、現像可能なハロゲン化銀を還元し、発色現像主薬を酸化するステップが含まれている。酸化された発色現像主薬は次にカプラーと反応して色素を生成する。
【0061】
好ましい発色現像主薬はp−フェニレンジアミン類である。特に好ましいのは、4−アミノ−3−メチル−N,N−ジエチルアニリン塩酸塩、4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−(β−メタンスルホンアミドエチル)−アニリンサルフェート水和物、4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−(β−ヒドロキシエチル)−アニリンサルフェート、4−アミノ−3−(β−メタンスルホンアミドエチル)−N,N−ジエチルアニリン塩酸塩、および4−アミノ−N−エチル−N−(β−メトキシエチル)−m−トルイジンジ−p−トルエンスルホン酸である。
【0062】
ネガ型ハロゲン化銀乳剤の場合、上記処理ステップによってネガティブ画像が得られる。上記の写真要素は、例えばthe British Journalof Photography Annual 1988年、196〜198頁に記載されているような公知のEP−2またはC−41の発色処理法で処理することができる。ポジティブ(または反転)画像を得るには、発色現像ステップは、非発色現像剤を用いて露光されたハロゲン化銀を現像し但し色素は生成することなく、次に写真要素を均一にカブらせて非露光ハロゲン化銀を現像可能にすることによって行うことができる。この発明の写真要素の反転処理は、Research Disclosure、パラグラフXIX に記載・引用されている公知のE6処理法にしたがって行うことが好ましい。あるいは、直接ポジティブ乳剤を用いてポジティブ画像を得ることができる。
現像に続いて、漂白、定着または漂白−定着の通常のステップを実施して銀またはハロゲン化銀を除き、洗浄し乾燥する。
【0063】
またこの発明は、上記のような写真要素を内部に組込んだ使い捨てカメラに関する。使い捨てカメラは各種の名称で当該技術分野で知られている。すなわちレンズ付きフィルム(film with lens)、感光材料パッケージユニット(photosensitive material package unit)、ボックスカメラ(box camera)および写真フィルムパッケージ(photographic film package)という名称がある。他の名称も使用されているが、名称のいかんにかかわらず、各々いくつかの共通の特徴をもっている。各々、基本的に、露出機能を備えかつ写真感光材料を予め装填した写真製品(カメラ)である。この写真製品は、写真感光材料を装填された内部カメラシエル、レンズ口とレンズ、およびある種の外側包装材で構成されている。その写真感光材料は、カメラ内で任意の写真感光材料が露光されるのと類似の方式で露光され次にその写真感光材料を取出して現像する現像者に送られる。この製品は通常、消費者には返却されない。
【0064】
使い捨てカメラおよびその製造法と使用法は、米国特許第4,801,957号、同第4,901,097号、同第4,866,469号、同第4,849,325号、同第4,751,536号、同第4,827,298号、ヨーロッパ特許願第0460400、同第0533785号、同第0537908号および同第0578225号に記載されている。なおこれらの文献はこの明細書に援用するものである。
【0065】
この発明は、下記の具体的な実施例を参照することによって一層よく理解できる。これら実施例は例示を目的とするものであり、この発明の実施態様を網羅したものではない。
【0066】
【実施例】
この発明の水性コーティング組成物を、パラジウム錯体を含有しない水性コーティング組成物または比較例のパラジウム錯体を含有する水性コーティング組成物と比較した。具体的に述べると、ゼラチン濃度のレベルを変えて粘度を測定し、表1と図1に示した。おなこの粘度測定は、直径が50mmで角度0.02ラジアンの円錐板形状(cone and plate geometry)で定常せん断モードのフォースリバランストランスデューサー(force rebalance tranducer)を備えたRheometrics Fluids Spectrometer Model 8400(登録商標)で行った。測定は40℃にて10s-1のせん断速度で行った。測定はすべて、指定の濃度レベルで標準のゼラチンを含有し、そのゼラチンの乾燥重量1000g当り6.0×10-3モルのパラジウム錯体を添加された水性コーティング組成物について行った。また、コーティング組成物に最適の表面張力を付与するため、0.2重量%の界面活性剤、具体的にのべるとスルホブタン二酸ビス(2−エチルヘキシル)エステルナトリウム塩も添加した。
【0067】
表1は、この発明のパラジウム錯体の場合、パラジウム−ゼラチン相互作用が原因の粘度上昇が対照と比べて最小であることを示している。これに対して、比較例の錯体を含有するコーティング組成物の場合、6%を超えるゼラチン濃度で、パラジウム−ゼラチン相互作用が顕著に増大して受容できない粘度増大を起こしている。
表1のデータをグラフにして図1に示す。図1のX軸はこの発明および比較例のパラジウム錯体を示す。そしてY軸には水性コーティング組成物の粘度をセンチポワズの単位で示してある。
【0068】
【表1】
1 40℃にてセンチポワズの単位で測定した。
2 ゼラチンの濃度
【0069】
上記実施例および以下の実施例で使用した比較例のパラジウム錯体としては、グリシン(C−1)、グルタミン酸(C−2)およびアルギニン(C−3)のパラジウム錯体が含まれている。これらの各錯体は、下記構造式S−1,S−2およびS−3で表される成分(但しグリシンの場合はR=H;グルタミン酸の場合はR=CH2 CH2 CO2 −;そしてアルギニンの場合はR=CH2 CH2 CH2 NHC(=NH)NH2 +)の混合物と考えられる。
【0070】
【化8】
【0071】
【化9】
【0072】
他の比較例の錯体は、ジアミンジクロロパラジウム(C−4)、ジクロロ−ビス−(ピリジン)−パラジウム(C−5)、テトラアミンパラジウム(2+)ジクロリド(C−6)、ビス−(1,4−ブタンジアミン−N,N’)−パラジウムジクロリド(C−7)、アンモウニムテトラクロロパラデート(2−)(C−8)、ジアミンジブロモパラジウム(C−9)、ジクロロ−ビス−(エタンアミン)−パラジウム(C−10)、ジクロロ−ビス−(ベンジルアミン)−パラジウム(C−11)、およびジクロロ−ビス−(キノリン)−パラジウム(C−12)である。
【0073】
この発明は、各種のコーティング組成物の濾過性を比較することによってさらに検討した。表2に示す水性コーティング組成物の濾過性は、フィルターを通過したコーティング組成物の溶液を、はかりの上に置いたビーカー中に集め、1秒毎に一回重量を自動的に記録することによって測定した。使用したフィルターはHollingswoth & Vose(登録商標)ガラス繊維メンブランGrade 20であり、これを47mm Millipore(登録商標)フィルターホルダーに保持して使用した。ゼラチン溶液は、43.3℃のジャケットを備え、約3.4×104 Pa(5psi)の圧力に維持された容器に入れた。
【0074】
コーティング組成物溶液は、測定を行う30分前に調製し、撹拌しながら43.3℃に維持した。400gがフィルターを通過する時間を、重量対時間の記録から求めた。10分間の濾過期間を採用した。10分間にフィルターを通過した量が400gより少なくなったならば、10分間で収集した重量を記録して測定を停止した。
【0075】
表2で利用したコーティング組成物およびパラジウム錯体のレベルは表1の場合に使用したのと同じである。これらの試験結果から分かるように、この発明は、比較実施例および場合によってはパラジウム錯体を含有しない例と比較して容易に濾過することができるコーティング組成物を提供している。
【0076】
【表2】
【0077】
先に示したような、この発明に利用するパラジウム錯体は、非画像形成層または画像形成層に添加すると、写真要素の安定性が改善される。これらの利点を以下の表3と4に示す。
【0078】
代表的な水性コーティング組成物を写真要素にコートし、貯蔵中のカブリと写真感度の変化を監視した。具体的に述べると、青感性塩化銀立方体乳剤、赤感性および緑感性の臭塩化銀立方体乳剤をそれぞれ有するカラー写真要素を当該技術分野で公知の方法で調製した。ビス−(1,2−エタンジアミン−N,N’)−パラジウムジクロリドを上記各水性コーティング組成物に添加して、銀1モル当り0.0012モルの錯体を含有する乳剤層を形成させた。これらの写真要素を、24℃で50%相対湿度に対して平衡させ次いで49℃で1週間インキュベートした。これらの試料の標準センシメトリー測定を行い、−18℃で貯蔵した同じフィルムのセンシメトリー測定値と比較した。この発明のパラジウム錯体を使用したところ、ΔDmin(インキュベーションが原因のカブリの増減)およびΔ写真スピード(インキュベーションが原因の写真スピードの増感、Dminより0.15高い濃度点にて測定)が改善されたことが分かる。またこの発明の水性コーティング組成物は、パラジウム−ゼラチン相互作用が原因の粘度の上昇がほとんどまたは全く起こらなかった。
【0079】
【表3】
【0080】
表4に、多層写真要素の非画像形成層に水性コーティング組成物を用いた場合のこの発明の利点を示す。パラジウム錯体をヨウ臭化銀平板状粒子の乳剤(≦4.5%I)の中間層中にコートした。これらの中間層は、ハレーション防止層と赤感性層の間、および赤感性層と緑感性層の間にコートした。インキュベーションを49℃および50%相対湿度下で4週間行った。センシメトリーの測定を表3の場合と同じようにして行った。試験結果から分かるように、この発明で使用したパラジウム錯体は一般に、カブリの増大と写真感度の変化に対して最大の防御を行う。
【0081】
【表4】
【0082】
* アンモニウムテトラクロロパラデートから調製したので、パラジウム−グリシン錯体の不純物を含有している。
【0083】
以下、本発明の好ましい実施態様を項分け記載する。
(1)写真要素に層を提供する水性コーティング組成物であって;約6重量%より高い濃度のゼラチン、および下記構造式:
【0084】
【化10】
【0085】
(式中、R1 ,R2 ,R3 ,R4 ,R5 ,R6 ,R7 およびR8 は水素、アルキル、アルケニル、アリールまたはアリールアルキルから独立して選択され、そのアルキル、アルケニル、アリールまたアリールアルキルはヒドロキシ、スルホネート、アミノまたはアンモニウムの基で任意に置換され、そしてR1 ,R2 ,R3 ,R4 ,R5 ,R6 ,R7 およびR8 のいずれか二つが結合して環を形成してもよく;
Z1 とZ2 はパラジウムを含めて五員環もしくは六員環を形成するのに必要な炭素原子の数を独立に表し、その炭素原子は、水素、スルホネート、アルキル、アルケニル、アリールまたはアリールアルキルで置換されてもよく、そのアルキル、アルケニル、アリールまたはアリールアルキルはヒドロキシ、ハロゲン、スルホネート、アミノまたはアンモニウムの基で任意に置換され;そして
nは−2〜4である)で表されるパラジウム錯体を含有し;ならびに
ゼラチンに対するパラジウム錯体の比率が、ゼラチン1000gに対してパラジウム錯体約2.5×10-2〜約1.0×10-4モルである水性コーティング組成物。
(2)ゼラチンの濃度が約7重量%より高い(1)記載の水性コーティング組成物。
(3)ゼラチンの濃度が約8重量%より高い(2)記載の水性コーティング組成物。
(4)組成物が非画像形成層を提供する(3)記載の水性コーティング組成物。
(5)組成物が画像形成層を提供する(3)記載の水性コーティング組成物。
(6)ゼラチンに対するパラジウム錯体の比率が、ゼラチン1000gに対してパラジウム錯体約1.0×10-3〜約6.0×10-3モルである(3)記載の水性コーティング組成物。
(7)ゼラチンに対するパラジウム錯体の比率が、ゼラチン1000gに対してパラジウム錯体約3.0×10-3〜約6.0×10-3モルである(6)記載の水性コーティング組成物。
(8)パラジウム錯体が下記構造式:
【0086】
【化11】
【0087】
(式中、R2 ,R3 ,R6 およびR7 は水素であり、そしてR1 ,R4 ,R5 ,R8 およびnは(1)に記載されているのと同じである)で表される(3)記載の水性コーティング組成物。
(9)R1 ,R4 ,R5 ,R8 が、水素または1〜5個の炭素原子を有する置換もしくは未置換の低級アルキルから選択された(8)記載の水性コーティング組成物。
(10)パラジウム錯体がビス(1,2−エタンジアミン−N,N’)パラジウム(II)カチオンである(3)記載の水性コーティング組成物。
(11)写真要素がさらにハロゲン化銀を含有する乳剤層を有し、その乳剤層が約2より大きいアスペスト比を有する平板状ハロゲン化銀粒子を含有している(3)記載の水性コーティング組成物。
(12)ゼラチン濃度が6重量%より高いゼラチン含有溶液で形成された層を表面に塗布された支持体を含む写真要素であって;その層が1000gのゼラチンに対して約2.5×10-2〜約1.0×10-4モルの量のパラジウム錯体を含有し、そしてそのパラジウム錯体が下記構造式:
【0088】
【化12】
【0089】
(式中、R1 ,R2 ,R3 ,R4 ,R5 ,R6 ,R7 およびR8 は水素、アルキル、アルケニル、アリールまたはアリールアルキルから独立して選択され、そのアルキル、アルケニル、アリールまたアリールアルキルはヒドロキシ、スルホネート、アミノまたはアンモニウムの基で任意に置換され;
Z1 とZ2 はパラジウムを含めて五員環もしくは六員環を形成するのに必要な炭素原子の数を独立に表し、その炭素原子は、水素、スルホネート、アルキル、アルケニル、アリールまたはアリールアルキルで置換されてもよく、そのアルキル、アルケニル、アリールまたはアリールアルキルはヒドロキシ、ハロゲン、スルホネート、アミノまたはアンモニウムの基で任意に置換され;そして
nは−2〜4である)で表される写真要素。
(13)パラジウム錯体が下記構造式:
【0090】
【化13】
【0091】
(式中、R2 ,R3 ,R6 およびR7 は水素であり、そしてR1 ,R4 ,R5 ,R8 ,Xおよびnは(1)に記載されているのと同じである)で表される(13)記載の写真要素。
(14)R1 ,R4 ,R5 ,R8 が水素または1〜5個の炭素原子を有する置換もしくは未置換の低級アルキルから選択された(13)記載の写真要素。
(15)層が、ゼラチン濃度が約7重量%より高いゼラチン含有溶液で形成され、そしてゼラチンに対するパラジウム錯体の比率が、ゼラチン1000gに対してパラジウム錯体約1.0×10-3〜約6.0×10-3モルである(14)記載の写真要素。
(16)層が、ゼラチン濃度が約8重量%より高いゼラチン含有溶液で形成され、そしてゼラチンに対するパラジウム錯体の比率が、ゼラチン1000gに対してパラジウム錯体約3.0×10-3〜約6.0×10-3モルである(15)記載の写真要素。
(17)層がさらに平板状粒子を含有している(12)記載の写真要素。
(18)(12)記載の写真要素を内蔵した使い捨てカメラ。
この発明は特にその好ましい実施態様を参照して詳細に説明してきたが、この発明の思想と範囲を逸脱することなく変形と改変を実施できることは理解できるであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】異なるパラジウム錯体を含有し、ゼラチンの濃度を変化させた一連の水性コーティング組成物の粘度を示すグラフである。
Claims (2)
- 写真要素に層を提供する水性コーティング組成物であって;6重量%より高い濃度のゼラチン、および下記構造式:
Z1 とZ2 はパラジウムを含めて五員環もしくは六員環を形成するのに必要な炭素原子の数を独立に表し、その炭素原子は、水素、スルホネート、アルキル、アルケニル、アリールまたはアリールアルキルで置換されてもよく、そのアルキル、アルケニル、アリールまたはアリールアルキルはヒドロキシ、ハロゲン、スルホネート、アミノまたはアンモニウムの基で任意に置換され;そして
nは−2〜4である)で表されるパラジウム錯体を含有し;ならびに
ゼラチンに対するパラジウム錯体の比率が、ゼラチン1000gに対してパラジウム錯体2.5×10-2〜1.0×10-4モルである組成物。 - ゼラチン濃度が6重量%より高いゼラチン含有溶液で形成された層を表面に塗布された支持体を含む写真要素であって;その層が1000gのゼラチンに対して2.5×10-2〜1.0×10-4モルの量のパラジウム錯体を含有し、そしてそのパラジウム錯体が下記構造式:
Z1 とZ2 はパラジウムを含めて五員環もしくは六員環を形成するのに必要な炭素原子の数を独立に表し、その炭素原子は、水素、スルホネート、アルキル、アルケニル、アリールまたはアリールアルキルで置換されてもよく、そのアルキル、アルケニル、アリールまたはアリールアルキルはヒドロキシ、ハロゲン、スルホネート、アミノまたはアンモニウムの基で任意に置換され;そして
nは−2〜4である)で表される写真要素。
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