JP3645877B2 - 自転車用リアディレーラ - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、リアディレーラ、特に、自転車のフレーム後端部に着脱自在に装着され、後輪のハブ軸に装着された歯数が異なる複数のスプロケットのいずれかにチェーンを掛けるための自転車用リアディレーラに関する。
【0002】
【従来の技術】
自転車は、一般的な移動手段としてだけでなく、スポーツやレクレーション等においても利用されるようになった。このように、自転車の利用形態が広範囲になってくると、自転車使用時の要求も多様化し、走行状態が変化しても、快適な走行状態を維持できる自転車の開発がなされるようになってきた。特に、自転車の駆動部を自動化することによって、快適な走行状態を維持できる駆動機構を有する自転車の人気が次第に高まってきている。
【0003】
今日の自転車は、乗り手が走行状態の変化に対して適切なギア比を選択できる多段変速付であることが多く、変速操作をギアに伝えるリアディレーラを搭載している。リアディレーラは、自転車のフレーム後端部に着脱自在に固定され、後輪のハブ軸に装着された歯数が異なる複数のスプロケットのいずれかにチェーンを掛けるためのものである。従来のリアディレーラは、自転車のフレーム後端部に装着されるベース部材と、ベース部材に装着された4点リンク機構と、4点リンク機構に設けられたチェーンガイドとを有している。このリアディレーラで変速操作をすると、4点リンク機構を介して、チェーンがハブ軸方向に移動して、チェーンが複数のスプロケットのいずれかに案内される。
【0004】
近年、回転モーター等のアクチュエーターの内蔵された駆動機構がベース部分に配置されたリアディレーラが開発されている。このようなリアディレーラでは、ベース部材が複数に分割され、分割されたベース部材間あるいはベース部分に形成される収納空間に駆動機構が配置されている。この駆動機構によって、4点リンク機構が制御され、自動変速時だけでなく手動変速時にも簡便な操作でリアディレーラを動作させられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の自転車の駆動機構をリアディレーラに装着すると、リアディレーラへの駆動機構の設置方法によっては、路面変化に伴う振動・衝撃や転倒時のベース部材への衝撃で、複数のベース部材が突き合わせ部で互いにずれ、ベース部材の収納空間に収納された駆動機構の設置位置にずれ等が生じるおそれがある。
【0006】
本発明の課題は、駆動機構を有するリアディレーラにおいて、リアディレーラの性能を十分に発揮できるように、ベース部材の収納空間内に収納された駆動機構を安定した状態で維持・保護することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
発明1に係る自転車用リアディレーラは、自転車のフレーム後端部に着脱自在に装着され、後輪のハブに装着されたそれぞれ歯数が異なる複数のスプロケットのいずれかにチェーンを掛けるためのものであって、第1および第2ベース部材と、ずれ規制部と、駆動機構と、4点リンク機構と、チェーンガイドとを備えている。第1ベース部材は、突き合わせ部を有し、フレーム後端部に着脱自在に装着されている。第2ベース部材は、第1ベース部材の突き合わせ部に突き合わせられて連結され、第1ベース部材とともに内部に収納空間を形成している。ずれ規制部は、第1ベース部材と第2ベース部材の少なくともいずれかに設けられ、両ベース部材の突き合わせ部が外力によりずれるのを規制している。駆動機構は、収納空間に少なくとも一部が収納されている。4点リンク機構は、両ベース部材に揺動自在に連結され、駆動機構により揺動可能となっている。チェーンガイドは、4点リンク機構に揺動自在に設けられハブ軸の軸方向に沿ってチェーンを案内する。
【0008】
この自転車用リアディレーラでは、駆動機構が、第1ベース部材と第2ベース部材との間に配置されており、これらのベース部材とともに自転車のフレームに装着されている。この駆動機構は、走行状態の変化に応じて作動し、4点リンク機構を動作させる。そして、4点リンク機構が動作することによって、チェーンガイドがハブ軸の軸方向に沿ってチェーンをスプロケットに案内する。このとき、路面変化に伴う振動・衝撃や転倒時の衝撃がリアディレーラに加わっても、駆動機構の設置位置にずれ等が生じないように、第1ベース部材と第2ベース部材の少なくともいずれかに、ずれ規制部が設けられている。
【0009】
ここでは、駆動機構が第1ベース部材と第2ベース部材との間に配置され、ずれ規制部が第1ベース部材と第2ベース部材とのずれを規制するようになっているため、外力がベース部材に加わったとしても、両ベース部材はずれにくく、駆動機構も安定した状態で維持・保護することができる。
発明2に係る自転車用リアディレーラは、請求項1の自転車用リアディレーラにおいて、ずれ規制部が、両ベース部材の突き合わせ部を段違いにして外力に対抗するように形成されている。
【0010】
ここでは、ずれ規制部が両ベース部材の突き合わせ部を段違いにして外力に対抗するように形成されているので、外力がベース部材に加わったとしても、屈曲させた突き合わせ部において外力が受け止められた後、斜めに形成された突き合わせ部で外力を分散させることができる。
発明3に係る自転車用リアディレーラは、請求項1の自転車用リアディレーラにおいて、ずれ規制部が、一方のベース部材から他方のベース部材に向けて他方のベース部材の外形に接触して形成されている。
【0011】
ここでは、ずれ規制部が一方のベース部材から他方のベース部材に向けて他方のベース部材の外形に接触して形成されているので、両ベース部材間の摩擦抵抗や剪断抵抗等によるずれ防止効果が期待できるだけでなく、両ベース部材間の一体性および剛性が同時に確保できる。
発明4に係る自転車用リアディレーラは、請求項1から3のいずれかの自転車用リアディレーラにおいて、ずれ規制部が、両ベース部材の対向面のそれぞれに互いに同芯に配置可能に形成された1対の凹部と、駆動機構を貫通して両ベース部材の凹部の底部に当接する筒状のガイド部材とを有している。
【0012】
ここでは、ずれ規制部が、両ベース部材の対向面のそれぞれに互いに同芯に配置可能に形成された1対の凹部と、駆動機構を貫通して両ベース部材の凹部の底部に当接する筒状のガイド部材とを有しているので、外力がベース部材に加わったとしても、ベース部材からボルトを介して駆動機構に伝達されるはずの応力を、ガイド部材によって吸収・緩和することができる。
【0013】
発明5に係る自転車用リアディレーラは、自転車のフレーム後端部に着脱自在に装着され、後輪のハブ軸に装着されたそれぞれ歯数が異なる複数のスプロケットのいずれかにチェーンを掛けるためのものであって、第1および第2ベース部材と、駆動機構と、ずれ規制部と、4点リンク機構と、チェーンガイドとを備えている。第1ベース部材は、突き合わせ部を有し、フレームに着脱自在に装着されている。第2ベース部材は、第1ベース部材の突き合わせ部に突き合わせられて連結され、第1ベース部材とともに内部に収納空間を形成している。駆動機構は、収納空間に少なくとも一部が収納されている。ずれ規制部は、両ベース部材の対向面のそれぞれに互いに同芯に配置可能に形成された1対の凹部と、駆動機構を貫通して両端が両ベース部材の凹部の底部に当接する筒状のガイド部材とを有し、両ベース部材の突き合わせ部が外力によりずれるのを規制している。4点リンク機構は、両ベース部材に揺動自在に連結され、駆動機構により揺動可能となっている。チェーンガイドは、4点リンク機構に揺動自在に設けられハブ軸の軸方向に沿ってチェーンを案内する。
【0014】
この自転車用リアディレーラでは、駆動機構が、第1ベース部材と第2ベース部材との間に配置されている。駆動機構は、4点リンク機構の挙動を制御し、4点リンク機構を介して走行状態に適したスプロケットをチェーンガイドに選択させる。このとき、路面変化に伴う振動・衝撃や転倒時の衝撃がベース部材に加わると、第1および第2ベース部材間にずれ等が生じるおそれがある。また、第1および第2ベース部材間のずれ等による応力が、ベース部材からボルトを介して駆動機構に伝達されることもある。このように、ずれやずれ等による応力が駆動機構に生じないように、ずれ規制部が設けられている。
【0015】
ここでは、駆動機構が第1ベース部材と第2ベース部材との間に配置され、駆動機構と両ベース部材とをずれ規制部によって連結しているため、外力がベース部材に加わったとしても、第1および第2ベース部材はずれにくく、ベース部材から駆動機構に伝達される応力もずれ規制部によって吸収・緩和できる。したがって、両ベース部材間に配置された駆動機構を安定した状態で維持・保護することができる。なお、筒状のガイド部材の中に固定用のボルトを通すことにより、ずれ規制部を連結手段としても機能させることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
〔構成〕
図1に、本発明の一実施形態によるリアディレーラ1を示す。
リアディレーラ1は、図1に示すように、2つに分割された第1ベース部材2および第2ベース部材3と、両ベース部材2,3間に配置された駆動機構4と、両ベース部材2,3に揺動自在に連結された4点リンク機構5と、4点リンク機構5に揺動自在に設けられたチェーンガイド8とを備えている。
【0017】
第1ベース部材2は、図1に示すように、フレーム9の後端部に着脱自在に装着されている。第1ベース部材2は、図3に示すように、一方の側面が開口するケース状に形成されており、内部には収納空間が形成されている。そして、開口する側のケース端面が第2ベース部材3との突き合わせ部30aとなっている。また、第1ベース部材2の第2ベース部材3と対抗する面の上部および下部には、それぞれ2箇所づつのねじ穴10,10aが設けられている。さらに、第1ベース部材2側面の上部には、駆動機構4の制御用ケーブル11を取り込むための貫通穴12が形成されている。
【0018】
第2ベース部材3は、第1ベース部材2と同様に、一方の側面が開口するケース状に形成されており、内部には収納空間が形成されている。そして、開口する側のケース端面が第1ベース部材2との突き合わせ部30bとなっている。また、この第2ベース部材3の側面四隅にはボルト穴13,13aが設けられており、下端部のボルト穴13aの位置で第1ベース部材2とボルト接合されている。なお、上端部のボルト穴13の位置には、第1ずれ規制部14aが配置されている。
【0019】
このように第1および第2ベース部材2,3は、図2および図3に示すように、互いの開口側の端面に形成された突き合わせ部30a,30bが突き合わせられて連結され、両ベース部材2,3により、それらの内部に収納空間を形成している。
第1ずれ規制部14aは、図3に示すように、両ベース部材2,3の対向面のそれぞれに互いに同芯に形成された1対の凹部15と、駆動機構4を貫通する筒状のガイド部材16とから構成されている。ガイド部材16は、両ベース部材2,3の上端部に設けられたねじ穴10およびボルト穴13の位置において、駆動機構4を貫通し、両端が両ベース部材2,3の凹部15の底部18に当接している。
【0020】
また、このリアディレーラ1は、第2ずれ規制部14bを有している。第2ずれ規制部14bでは、図2に示すように、自転車に装着された状態で、突き合わせ部19が、両ベース部材2,3の背面下端から中間部に向けて斜めに形成され、中間部から上部に向けて屈曲しながら背面上部で段違いとなるように設けられている。
【0021】
駆動機構4では、図3に示すように、上端部にガイド部材16とボルト17とを貫通させるための貫通穴20が設けられている。駆動機構4は、貫通穴20の位置で第1および第2ベース部材2,3に位置決めされ、両ベース部材2,3間に設けられた収納空間に配置されている。また、駆動機構4では、第1ベース部材2側の側面において、駆動機構4の制御用ケーブル11の取付部21が設けられている。
【0022】
4点リンク機構5は、図1および図3に示すように、駆動機構4に装着されたリンク軸22と、リンク軸22回りにそれぞれ揺動自在に装着された第1リンク部材23および第2リンク部材24と、両リンク部材23,24を揺動方向の一方に付勢する付勢部材25とを有している。そして、4点リンク機構5は、リンク軸22を介して、第1端に相当する基端が駆動機構4に、第2端が連結部材26に、それぞれ揺動自在に装着されている。付勢部材25は、第1リンク部材23の第1端と第2リンク部材24の第2端とのリンク軸22間に対角方向に架け渡されている。なお、4点リンク機構5は、第1および第2リンク部材23,24の第2端に相当する先端に設置された連結部材26によって、チェーンガイド8と連結される。
【0023】
チェーンガイド8は、図1に示すように、1対のガイドスプロケット27と、ガイドスプロケット27を回転自在に支持するガイドフレーム28とを有する。ガイドスプロケット27は、1対のガイドフレーム28内に回動自在に装着されている。ガイドフレーム28は、一端がハブ軸6と平行な軸回りに揺動自在に連結部材26に装着され、ハブ軸6の軸方向にチェーン7を案内する。
【0024】
〔リアディレーラの動作〕
以上のようなリアディレーラ1を使用する場合、走行状態の変化に応じて駆動機構4を制御するための信号が、ケーブル取付部21において、ケーブル11から駆動機構4に取り込まれる。この信号によって、駆動機構4が作動し、駆動機構4に装着された4点リンク機構5の動作が決定される。このとき、4点リンク機構5では、対角方向のリンク軸22間に設けられた付勢部材25によって、第1リンク部材23と第2リンク部材24とがリンク軸22回りに揺動自在に動作する。両リンク部材23,24が揺動すると、ガイドフレーム28はハブ軸方向へと移動し、ガイドフレーム28に回転自在に支持されたガイドスプロケット27に架け渡されたチェーン7が、複数のスプロケット50へと案内される。このように、駆動機構4によって4点リンク機構5の挙動が制御され、走行状態に適したスプロケット50が選択される。
【0025】
このようにリアディレーラ1が動作しているときに、路面変化に伴う振動・衝撃や転倒時の衝撃がリアディレーラ1に加わると、第1および第2ベース部材2,3間にずれ等が生じるおそれがある。また、第1および第2ベース部材間のずれ等による応力が、ベース部材2,3からボルトを介して駆動機構4に伝達されることもある。
【0026】
このような場合においても、リアディレーラ1の機能が十分に発揮されるためには、第1ベース部材2と第2ベース部材3との間に配置された駆動機構4を安定した状態で維持・保護しておく必要がある。このとき、本実施形態のリアディレーラ1では、駆動機構4が第1および第2ベース部材2,3間に配置された状態で、第2ずれ規制部14bが両ベース部材2,3間のずれを規制するようになっているので、外力が第1ベース部材2に加わったとしても、両ベース部材2,3がずれにくく、両ベース部材2,3間に配置された駆動機構4も安定した状態で維持・保護することができる。また、第1ずれ規制部14aでは、駆動機構4に貫通させた筒状のガイド部材16を、両ベース部材2,3の凹部15の底部18に当接させているので、外力が第1ベース部材2に加わったとしても、第1ベース部材2からボルト17を介して駆動機構4に伝達されるはずの応力を、ガイド部材16によって吸収・緩和することができ、駆動機構4を外力から保護することができる。
【0027】
〔他の実施形態〕
(a) 前記実施形態では、斜めに形成された突き合わせ部19の一部を中間部から上部に向けて屈曲させた第2ずれ規制部14bの例を示したが、突き合わせ部19の屈曲する位置および形状は前記実施形態に限定されず、外力に対抗できるものであればどのような形態でも良い。たとえば、図4に示すように、第1ベース部材2aの下端部に、突き合わせ部19aに対して垂直な突出部40を設けた場合、第2ベース部材3aに外力が加わったとしても、突出部40の基端となる隅各部で外力に対抗でき、突出部40での剪断抵抗によってずれを規制することができる。
【0028】
(b) 第2ずれ規制部14bは、図5に示すように、第2ベース部材3bの外形に接触するような突出部40bを、第1ベース部材2bの下端部に設けても良い。この場合、第2ベース部材3bに外力が加わったとしても、突き合わせ部19bでの摩擦抵抗と突出部40bでの剪断抵抗とによって、ずれを規制することができる。また、第2ベース部材3bの収納空間に駆動機構4を収納した状態で、第2ベース部材3bが第1ベース部材2bに向けて突き合わせ連結でき、駆動機構4を両ベース部材2b,3b間に容易に設置することができる。この実施形態では、突出部40bが第2ベース部材3bの下面全体に接する場合の例を示したが、突出部40bが第2ベース部材3bに接する範囲は本実施形態に限定されず、第2ベース部材3bに駆動機構4が収納された状態で、突出部40bが第2ベース部材3からの外力に抵抗できるものであればどのような形態でも良い。
【0029】
(c) 前記実施形態では、第1ベース部材2をフレーム9に直接ボルト接合した場合の例を示したが、第1ベース部材2のフレーム9への装着方法は前記実施形態に限定されず、フレーム9との一体性が確保できるものであればどのような形態でも良い。たとえば、ブラケットを介して、第1ベース部材2がフレーム9に一体化されるような装着方法でも良い。
【0030】
【発明の効果】
本発明によれば、駆動機構を有するリアディレーラにおいて、ベース部材が外力を受けたとしても、駆動機構がベース部材間に配置され、ずれ規制部がベース部材間のずれを規制するので、ベース部材の収納空間内に収納された駆動機構を安定した状態で維持・保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態によるリアディレーラの側面図
【図2】ベース部材と駆動機構の接合状態を示した側面図
【図3】ベース部材および駆動機構の接合方法とずれ規制部の詳細図。
【図4】本発明の他の実施形態による前記実施形態の図2に相当する図。
【図5】本発明の他の実施形態による前記実施形態の図2に相当する図。
【符号の説明】
2,2a,2b 第1ベース部材
3,3a,3b 第2ベース部材
4,4a,4b 駆動機構
5 4点リンク機構
8 チェーンガイド
14 ずれ規制部
14a 第1ずれ規制部
14b 第2ずれ規制部
15 凹部
16 ガイド部材
19,19a,19b 突き合わせ部
20 貫通穴(駆動機構)
21 ケーブル取付部
30a,30b (端面に形成された)突き合わせ部
40,40b 突出部
【発明の属する技術分野】
本発明は、リアディレーラ、特に、自転車のフレーム後端部に着脱自在に装着され、後輪のハブ軸に装着された歯数が異なる複数のスプロケットのいずれかにチェーンを掛けるための自転車用リアディレーラに関する。
【0002】
【従来の技術】
自転車は、一般的な移動手段としてだけでなく、スポーツやレクレーション等においても利用されるようになった。このように、自転車の利用形態が広範囲になってくると、自転車使用時の要求も多様化し、走行状態が変化しても、快適な走行状態を維持できる自転車の開発がなされるようになってきた。特に、自転車の駆動部を自動化することによって、快適な走行状態を維持できる駆動機構を有する自転車の人気が次第に高まってきている。
【0003】
今日の自転車は、乗り手が走行状態の変化に対して適切なギア比を選択できる多段変速付であることが多く、変速操作をギアに伝えるリアディレーラを搭載している。リアディレーラは、自転車のフレーム後端部に着脱自在に固定され、後輪のハブ軸に装着された歯数が異なる複数のスプロケットのいずれかにチェーンを掛けるためのものである。従来のリアディレーラは、自転車のフレーム後端部に装着されるベース部材と、ベース部材に装着された4点リンク機構と、4点リンク機構に設けられたチェーンガイドとを有している。このリアディレーラで変速操作をすると、4点リンク機構を介して、チェーンがハブ軸方向に移動して、チェーンが複数のスプロケットのいずれかに案内される。
【0004】
近年、回転モーター等のアクチュエーターの内蔵された駆動機構がベース部分に配置されたリアディレーラが開発されている。このようなリアディレーラでは、ベース部材が複数に分割され、分割されたベース部材間あるいはベース部分に形成される収納空間に駆動機構が配置されている。この駆動機構によって、4点リンク機構が制御され、自動変速時だけでなく手動変速時にも簡便な操作でリアディレーラを動作させられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の自転車の駆動機構をリアディレーラに装着すると、リアディレーラへの駆動機構の設置方法によっては、路面変化に伴う振動・衝撃や転倒時のベース部材への衝撃で、複数のベース部材が突き合わせ部で互いにずれ、ベース部材の収納空間に収納された駆動機構の設置位置にずれ等が生じるおそれがある。
【0006】
本発明の課題は、駆動機構を有するリアディレーラにおいて、リアディレーラの性能を十分に発揮できるように、ベース部材の収納空間内に収納された駆動機構を安定した状態で維持・保護することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
発明1に係る自転車用リアディレーラは、自転車のフレーム後端部に着脱自在に装着され、後輪のハブに装着されたそれぞれ歯数が異なる複数のスプロケットのいずれかにチェーンを掛けるためのものであって、第1および第2ベース部材と、ずれ規制部と、駆動機構と、4点リンク機構と、チェーンガイドとを備えている。第1ベース部材は、突き合わせ部を有し、フレーム後端部に着脱自在に装着されている。第2ベース部材は、第1ベース部材の突き合わせ部に突き合わせられて連結され、第1ベース部材とともに内部に収納空間を形成している。ずれ規制部は、第1ベース部材と第2ベース部材の少なくともいずれかに設けられ、両ベース部材の突き合わせ部が外力によりずれるのを規制している。駆動機構は、収納空間に少なくとも一部が収納されている。4点リンク機構は、両ベース部材に揺動自在に連結され、駆動機構により揺動可能となっている。チェーンガイドは、4点リンク機構に揺動自在に設けられハブ軸の軸方向に沿ってチェーンを案内する。
【0008】
この自転車用リアディレーラでは、駆動機構が、第1ベース部材と第2ベース部材との間に配置されており、これらのベース部材とともに自転車のフレームに装着されている。この駆動機構は、走行状態の変化に応じて作動し、4点リンク機構を動作させる。そして、4点リンク機構が動作することによって、チェーンガイドがハブ軸の軸方向に沿ってチェーンをスプロケットに案内する。このとき、路面変化に伴う振動・衝撃や転倒時の衝撃がリアディレーラに加わっても、駆動機構の設置位置にずれ等が生じないように、第1ベース部材と第2ベース部材の少なくともいずれかに、ずれ規制部が設けられている。
【0009】
ここでは、駆動機構が第1ベース部材と第2ベース部材との間に配置され、ずれ規制部が第1ベース部材と第2ベース部材とのずれを規制するようになっているため、外力がベース部材に加わったとしても、両ベース部材はずれにくく、駆動機構も安定した状態で維持・保護することができる。
発明2に係る自転車用リアディレーラは、請求項1の自転車用リアディレーラにおいて、ずれ規制部が、両ベース部材の突き合わせ部を段違いにして外力に対抗するように形成されている。
【0010】
ここでは、ずれ規制部が両ベース部材の突き合わせ部を段違いにして外力に対抗するように形成されているので、外力がベース部材に加わったとしても、屈曲させた突き合わせ部において外力が受け止められた後、斜めに形成された突き合わせ部で外力を分散させることができる。
発明3に係る自転車用リアディレーラは、請求項1の自転車用リアディレーラにおいて、ずれ規制部が、一方のベース部材から他方のベース部材に向けて他方のベース部材の外形に接触して形成されている。
【0011】
ここでは、ずれ規制部が一方のベース部材から他方のベース部材に向けて他方のベース部材の外形に接触して形成されているので、両ベース部材間の摩擦抵抗や剪断抵抗等によるずれ防止効果が期待できるだけでなく、両ベース部材間の一体性および剛性が同時に確保できる。
発明4に係る自転車用リアディレーラは、請求項1から3のいずれかの自転車用リアディレーラにおいて、ずれ規制部が、両ベース部材の対向面のそれぞれに互いに同芯に配置可能に形成された1対の凹部と、駆動機構を貫通して両ベース部材の凹部の底部に当接する筒状のガイド部材とを有している。
【0012】
ここでは、ずれ規制部が、両ベース部材の対向面のそれぞれに互いに同芯に配置可能に形成された1対の凹部と、駆動機構を貫通して両ベース部材の凹部の底部に当接する筒状のガイド部材とを有しているので、外力がベース部材に加わったとしても、ベース部材からボルトを介して駆動機構に伝達されるはずの応力を、ガイド部材によって吸収・緩和することができる。
【0013】
発明5に係る自転車用リアディレーラは、自転車のフレーム後端部に着脱自在に装着され、後輪のハブ軸に装着されたそれぞれ歯数が異なる複数のスプロケットのいずれかにチェーンを掛けるためのものであって、第1および第2ベース部材と、駆動機構と、ずれ規制部と、4点リンク機構と、チェーンガイドとを備えている。第1ベース部材は、突き合わせ部を有し、フレームに着脱自在に装着されている。第2ベース部材は、第1ベース部材の突き合わせ部に突き合わせられて連結され、第1ベース部材とともに内部に収納空間を形成している。駆動機構は、収納空間に少なくとも一部が収納されている。ずれ規制部は、両ベース部材の対向面のそれぞれに互いに同芯に配置可能に形成された1対の凹部と、駆動機構を貫通して両端が両ベース部材の凹部の底部に当接する筒状のガイド部材とを有し、両ベース部材の突き合わせ部が外力によりずれるのを規制している。4点リンク機構は、両ベース部材に揺動自在に連結され、駆動機構により揺動可能となっている。チェーンガイドは、4点リンク機構に揺動自在に設けられハブ軸の軸方向に沿ってチェーンを案内する。
【0014】
この自転車用リアディレーラでは、駆動機構が、第1ベース部材と第2ベース部材との間に配置されている。駆動機構は、4点リンク機構の挙動を制御し、4点リンク機構を介して走行状態に適したスプロケットをチェーンガイドに選択させる。このとき、路面変化に伴う振動・衝撃や転倒時の衝撃がベース部材に加わると、第1および第2ベース部材間にずれ等が生じるおそれがある。また、第1および第2ベース部材間のずれ等による応力が、ベース部材からボルトを介して駆動機構に伝達されることもある。このように、ずれやずれ等による応力が駆動機構に生じないように、ずれ規制部が設けられている。
【0015】
ここでは、駆動機構が第1ベース部材と第2ベース部材との間に配置され、駆動機構と両ベース部材とをずれ規制部によって連結しているため、外力がベース部材に加わったとしても、第1および第2ベース部材はずれにくく、ベース部材から駆動機構に伝達される応力もずれ規制部によって吸収・緩和できる。したがって、両ベース部材間に配置された駆動機構を安定した状態で維持・保護することができる。なお、筒状のガイド部材の中に固定用のボルトを通すことにより、ずれ規制部を連結手段としても機能させることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
〔構成〕
図1に、本発明の一実施形態によるリアディレーラ1を示す。
リアディレーラ1は、図1に示すように、2つに分割された第1ベース部材2および第2ベース部材3と、両ベース部材2,3間に配置された駆動機構4と、両ベース部材2,3に揺動自在に連結された4点リンク機構5と、4点リンク機構5に揺動自在に設けられたチェーンガイド8とを備えている。
【0017】
第1ベース部材2は、図1に示すように、フレーム9の後端部に着脱自在に装着されている。第1ベース部材2は、図3に示すように、一方の側面が開口するケース状に形成されており、内部には収納空間が形成されている。そして、開口する側のケース端面が第2ベース部材3との突き合わせ部30aとなっている。また、第1ベース部材2の第2ベース部材3と対抗する面の上部および下部には、それぞれ2箇所づつのねじ穴10,10aが設けられている。さらに、第1ベース部材2側面の上部には、駆動機構4の制御用ケーブル11を取り込むための貫通穴12が形成されている。
【0018】
第2ベース部材3は、第1ベース部材2と同様に、一方の側面が開口するケース状に形成されており、内部には収納空間が形成されている。そして、開口する側のケース端面が第1ベース部材2との突き合わせ部30bとなっている。また、この第2ベース部材3の側面四隅にはボルト穴13,13aが設けられており、下端部のボルト穴13aの位置で第1ベース部材2とボルト接合されている。なお、上端部のボルト穴13の位置には、第1ずれ規制部14aが配置されている。
【0019】
このように第1および第2ベース部材2,3は、図2および図3に示すように、互いの開口側の端面に形成された突き合わせ部30a,30bが突き合わせられて連結され、両ベース部材2,3により、それらの内部に収納空間を形成している。
第1ずれ規制部14aは、図3に示すように、両ベース部材2,3の対向面のそれぞれに互いに同芯に形成された1対の凹部15と、駆動機構4を貫通する筒状のガイド部材16とから構成されている。ガイド部材16は、両ベース部材2,3の上端部に設けられたねじ穴10およびボルト穴13の位置において、駆動機構4を貫通し、両端が両ベース部材2,3の凹部15の底部18に当接している。
【0020】
また、このリアディレーラ1は、第2ずれ規制部14bを有している。第2ずれ規制部14bでは、図2に示すように、自転車に装着された状態で、突き合わせ部19が、両ベース部材2,3の背面下端から中間部に向けて斜めに形成され、中間部から上部に向けて屈曲しながら背面上部で段違いとなるように設けられている。
【0021】
駆動機構4では、図3に示すように、上端部にガイド部材16とボルト17とを貫通させるための貫通穴20が設けられている。駆動機構4は、貫通穴20の位置で第1および第2ベース部材2,3に位置決めされ、両ベース部材2,3間に設けられた収納空間に配置されている。また、駆動機構4では、第1ベース部材2側の側面において、駆動機構4の制御用ケーブル11の取付部21が設けられている。
【0022】
4点リンク機構5は、図1および図3に示すように、駆動機構4に装着されたリンク軸22と、リンク軸22回りにそれぞれ揺動自在に装着された第1リンク部材23および第2リンク部材24と、両リンク部材23,24を揺動方向の一方に付勢する付勢部材25とを有している。そして、4点リンク機構5は、リンク軸22を介して、第1端に相当する基端が駆動機構4に、第2端が連結部材26に、それぞれ揺動自在に装着されている。付勢部材25は、第1リンク部材23の第1端と第2リンク部材24の第2端とのリンク軸22間に対角方向に架け渡されている。なお、4点リンク機構5は、第1および第2リンク部材23,24の第2端に相当する先端に設置された連結部材26によって、チェーンガイド8と連結される。
【0023】
チェーンガイド8は、図1に示すように、1対のガイドスプロケット27と、ガイドスプロケット27を回転自在に支持するガイドフレーム28とを有する。ガイドスプロケット27は、1対のガイドフレーム28内に回動自在に装着されている。ガイドフレーム28は、一端がハブ軸6と平行な軸回りに揺動自在に連結部材26に装着され、ハブ軸6の軸方向にチェーン7を案内する。
【0024】
〔リアディレーラの動作〕
以上のようなリアディレーラ1を使用する場合、走行状態の変化に応じて駆動機構4を制御するための信号が、ケーブル取付部21において、ケーブル11から駆動機構4に取り込まれる。この信号によって、駆動機構4が作動し、駆動機構4に装着された4点リンク機構5の動作が決定される。このとき、4点リンク機構5では、対角方向のリンク軸22間に設けられた付勢部材25によって、第1リンク部材23と第2リンク部材24とがリンク軸22回りに揺動自在に動作する。両リンク部材23,24が揺動すると、ガイドフレーム28はハブ軸方向へと移動し、ガイドフレーム28に回転自在に支持されたガイドスプロケット27に架け渡されたチェーン7が、複数のスプロケット50へと案内される。このように、駆動機構4によって4点リンク機構5の挙動が制御され、走行状態に適したスプロケット50が選択される。
【0025】
このようにリアディレーラ1が動作しているときに、路面変化に伴う振動・衝撃や転倒時の衝撃がリアディレーラ1に加わると、第1および第2ベース部材2,3間にずれ等が生じるおそれがある。また、第1および第2ベース部材間のずれ等による応力が、ベース部材2,3からボルトを介して駆動機構4に伝達されることもある。
【0026】
このような場合においても、リアディレーラ1の機能が十分に発揮されるためには、第1ベース部材2と第2ベース部材3との間に配置された駆動機構4を安定した状態で維持・保護しておく必要がある。このとき、本実施形態のリアディレーラ1では、駆動機構4が第1および第2ベース部材2,3間に配置された状態で、第2ずれ規制部14bが両ベース部材2,3間のずれを規制するようになっているので、外力が第1ベース部材2に加わったとしても、両ベース部材2,3がずれにくく、両ベース部材2,3間に配置された駆動機構4も安定した状態で維持・保護することができる。また、第1ずれ規制部14aでは、駆動機構4に貫通させた筒状のガイド部材16を、両ベース部材2,3の凹部15の底部18に当接させているので、外力が第1ベース部材2に加わったとしても、第1ベース部材2からボルト17を介して駆動機構4に伝達されるはずの応力を、ガイド部材16によって吸収・緩和することができ、駆動機構4を外力から保護することができる。
【0027】
〔他の実施形態〕
(a) 前記実施形態では、斜めに形成された突き合わせ部19の一部を中間部から上部に向けて屈曲させた第2ずれ規制部14bの例を示したが、突き合わせ部19の屈曲する位置および形状は前記実施形態に限定されず、外力に対抗できるものであればどのような形態でも良い。たとえば、図4に示すように、第1ベース部材2aの下端部に、突き合わせ部19aに対して垂直な突出部40を設けた場合、第2ベース部材3aに外力が加わったとしても、突出部40の基端となる隅各部で外力に対抗でき、突出部40での剪断抵抗によってずれを規制することができる。
【0028】
(b) 第2ずれ規制部14bは、図5に示すように、第2ベース部材3bの外形に接触するような突出部40bを、第1ベース部材2bの下端部に設けても良い。この場合、第2ベース部材3bに外力が加わったとしても、突き合わせ部19bでの摩擦抵抗と突出部40bでの剪断抵抗とによって、ずれを規制することができる。また、第2ベース部材3bの収納空間に駆動機構4を収納した状態で、第2ベース部材3bが第1ベース部材2bに向けて突き合わせ連結でき、駆動機構4を両ベース部材2b,3b間に容易に設置することができる。この実施形態では、突出部40bが第2ベース部材3bの下面全体に接する場合の例を示したが、突出部40bが第2ベース部材3bに接する範囲は本実施形態に限定されず、第2ベース部材3bに駆動機構4が収納された状態で、突出部40bが第2ベース部材3からの外力に抵抗できるものであればどのような形態でも良い。
【0029】
(c) 前記実施形態では、第1ベース部材2をフレーム9に直接ボルト接合した場合の例を示したが、第1ベース部材2のフレーム9への装着方法は前記実施形態に限定されず、フレーム9との一体性が確保できるものであればどのような形態でも良い。たとえば、ブラケットを介して、第1ベース部材2がフレーム9に一体化されるような装着方法でも良い。
【0030】
【発明の効果】
本発明によれば、駆動機構を有するリアディレーラにおいて、ベース部材が外力を受けたとしても、駆動機構がベース部材間に配置され、ずれ規制部がベース部材間のずれを規制するので、ベース部材の収納空間内に収納された駆動機構を安定した状態で維持・保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態によるリアディレーラの側面図
【図2】ベース部材と駆動機構の接合状態を示した側面図
【図3】ベース部材および駆動機構の接合方法とずれ規制部の詳細図。
【図4】本発明の他の実施形態による前記実施形態の図2に相当する図。
【図5】本発明の他の実施形態による前記実施形態の図2に相当する図。
【符号の説明】
2,2a,2b 第1ベース部材
3,3a,3b 第2ベース部材
4,4a,4b 駆動機構
5 4点リンク機構
8 チェーンガイド
14 ずれ規制部
14a 第1ずれ規制部
14b 第2ずれ規制部
15 凹部
16 ガイド部材
19,19a,19b 突き合わせ部
20 貫通穴(駆動機構)
21 ケーブル取付部
30a,30b (端面に形成された)突き合わせ部
40,40b 突出部
Claims (5)
- 自転車のフレーム後端部に着脱自在に装着され、後輪のハブ軸に装着されたそれぞれ歯数が異なる複数のスプロケットのいずれかにチェーンを掛けるための自転車用リアディレーラであって、
突き合わせ部を有し、前記フレームに着脱自在に装着される第1ベース部材と、
前記第1ベース部材の突き合わせ部に突き合わせられて連結され、前記第1ベース部材とともに内部に収納空間を形成する第2ベース部材と、
前記第1ベース部材と第2ベース部材の少なくともいずれかに設けられ、前記両ベース部材の突き合わせ部が外力によりずれるのを規制するためのずれ規制部と、
前記収納空間に少なくとも一部が収納された駆動機構と、
前記両ベース部材に揺動自在に連結され、前記駆動機構により揺動する4点リンク機構と、
前記4点リンク機構に揺動自在に設けられ前記ハブ軸の軸方向に沿って前記チェーンを案内するチェーンガイドと、
を備えた自転車用リアディレーラ。 - 前記ずれ規制部は、前記両ベース部材の突き合わせ部を段違いにして前記外力に対抗するように形成されている、
請求項1に記載の自転車用リアディレーラ。 - 前記ずれ規制部は、前記一方のベース部材から他方のベース部材に向けて前記他方のベース部材の外形に接触して形成されている、
請求項1に記載の自転車用リアディレーラ。 - 前記ずれ規制部は、前記両ベース部材の対向面のそれぞれに互いに同芯に配置可能に形成された1対の凹部と、前記駆動機構を貫通して両端が前記両ベース部材の凹部の底部に当接する筒状のガイド部材とを有する、
請求項1から3のいずれかに記載の自転車用リアディレーラ。 - 自転車のフレーム後端部に着脱自在に固定され、後輪のハブ軸に装着されたそれぞれ歯数が異なる複数のスプロケットのいずれかにチェーンを掛けるための自転車用リアディレーラであって、
突き合わせ部を有し、前記フレームに着脱自在に装着される第1ベース部材と、
前記第1ベース部材の突き合わせ部に突き合わせられて連結され、前記第1ベース部材とともに内部に収納空間を形成する第2ベース部材と、
前記収納空間に少なくとも一部が収納された駆動機構と、
前記両ベース部材の対向面のそれぞれに互いに同芯に配置可能に形成された1対の凹部と、前記駆動機構を貫通して両端が前記両ベース部材の凹部の底部に当接する筒状のガイド部材とを有し、前記両ベース部材の突き合わせ部が外力によりずれるのを規制するためのずれ規制部と、
前記両ベース部材に揺動自在に連結され、前記駆動機構により揺動する4点リンク機構と、
前記4点リンク機構に揺動自在に設けられ前記ハブ軸の軸方向に沿って前記チェーンを案内するチェーンガイドと、
を備えた自転車用リアディレーラ。
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