JP4316092B2 - 走行車輛のフロントアクスル支持構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、トラクタ等走行車輛のフロントアクスル支持構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、左右の前輪を備えたフロントアクスルを、エンジンの前側で支持ブラケットを介して前後方向の軸芯を中心に揺動回動可能に支持するようにしたトラクタは、例えば実開昭57−20307号公報に示されるような支持構造によってフロントアクスルを支持している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記公報に示されるようなフロントアクスルの支持構造は、フロントアクスルの前後を、エンジンから前方に向けて延設した機体前フレームに前軸受部を設け、且つエンジンの本体ケースに後軸受部を形成し、この両者は、それぞれ回動可能に支持しているので、フロントアクスルの組付け時に前後の軸支部の芯出しが行い難いとともに、機体走行時の衝撃負荷等によって両者間に芯ずれを生じやすい欠点がある。
【0004】
また、フロントアクスルの揺動回動時の上限規制は、上記機体前フレームにフロントアクスルを直接的に接当させて行うようにすると、この大負荷に対して機体前フレームの補強が必要となり、そのためにフレームや支持構造が複雑で大型化してコスト上の不具合や機体重量が大になる等の問題がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の走行車輛のフロントアクスル支持構造は、左右の前輪1bを備えたフロントアクスル4を、エンジン2の前側でブラケット本体5を介して前後方向の軸芯を中心に揺動可能に支持する走行車輪において、前記ブラケット本体5を、フロントアクスル4の前後を回動可能に支持する前軸受部50と後軸受部51とに振り分けて下向きに垂設した構造とし、更に、両者の略中間部の上方に延長された左右の取付部55を介してエンジン本体ケース20の前壁面に固定し、前記フロントアクスル4を前記取付部55の下方において揺動可能に支持したことを特徴としている。
【0006】
また、ブラケット本体5の左右の取付部55に、フロントアクスル4の揺動回動の上限を規制する揺動規制ストッパ56を一体的に設けたことを特徴としている。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の走行車輛のフロントアクスル支持構造の形態について説明する。
【0008】
1は走行車輛の一実施形態として示すトラクタであり、走行機体1aの前側に搭載したエンジン2より、本発明に係るフロントアクスル支持構造3によって支持された左右駆動型の前輪1bを駆動するように構成するとともに、操縦席1cを介して後方に設置されるトランスミッションケース1dに左右の後輪1eを変速駆動可能に設けている。
【0009】
そして左右の前輪1bは、上記フロントアクスル支持構造3によりその中途部を揺動回動可能に支持された(図4)フロントアクスル4の回動中心部後方に突出させた入力軸40(図1)に、適宜なジョイントを介してトランスミッションケース1dから延設した出力軸10を着脱可能に連結して従来の装置と同様な伝動手段によって正逆及び変速可能に伝動するようにしている。なお、8はエンジン2の両側から前方に延設した機体前フレームであり、これにエンジン2のラジエータボンネット9等を支持させるようにしている。
【0010】
次に、上記フロントアクスル支持構造3について説明する。
【0011】
このフロントアクスル支持構造3は、トランスミッションケース1dより延設された出力軸10から入力軸40とベベルギヤ伝動機構(図示せず)を介して前輪1bを駆動させる前輪駆動軸41(図2)を内装するとともに、この前輪駆動軸41を中心として前後に突出形成した軸支部42,43を有するフロントアクスル4と、この軸支部42,43を各別に軸支する前軸受部50と後軸受部51とをブラケット本体5の前後に振り分けて下向きに垂設し、両者の略中間部上方の取付部55をエンジン本体ケース20の前壁面に取付ネジ53によって固定している。そして図4に示すように、このブラケット本体5で支持されたフロントアクスル4の左右揺動回動の上限を規制する揺動規制ストッパ56を一体的に設けて、前記フロントアクスル4側にこのストッパ56の受け部4aを形成している。
【0012】
そしてこのブラケット本体5は、前軸受部50をブラケット本体5の前端において取付ネジ6を介して着脱自在に取付けるとともに、その下端に軸支部42に穿設している軸支孔42aに嵌挿可能な支持軸7を後方向きに突設している。
【0013】
また、フロントアクスル支持構造3の軸支部は、ブラケット本体5側から後方に向けて下り傾斜で延設したブラケットアーム52aを介してその下端に穿設している後軸受部51の軸支孔51aに嵌挿させている。
【0014】
以上のように構成したフロントアクスル4を支持するフロントアクスル支持構造3は、先ずブラケット本体5の取付部55をエンジン本体ケース20の前面に取付ネジ53で固定することにより、後軸受部51はエンジン2の下方でオイルパン21に可及的に近接させた状態で、前方側に大きく突出することなくコンパクトな態様で固定される。
【0015】
次いで、このフロントアクスル4の組立てに際しては、図2に示すようにフロントアクスル4の軸支部43を後軸受部51内に前方から嵌挿させた仮り支持状態にした後、前軸受部50をその支持軸7を軸支部の軸支孔42a内に嵌挿し、そして取付ネジ6をブラケット本体5の前側に締着することにより、前後の芯ズレを防止しながらフロントアクスル4を前軸受部50と後軸受部51とによって図4に矢印Aで示す左右方向に揺動可能に安定よく支持することができるものである。そしてこの後、出力軸10と入力軸40とを連結して駆動可能とする。
【0016】
この様にしてフロントアクスル4を支持するブラケット本体5は、機体の荷重及び前輪1bを介して伝わる接地反力等の負荷を、前軸受部50と後軸受部51とによって均等に分散して持するとともに、両者の略中間部でブラケット本体5の上方に延長された取付部55を介して頑強なエンジン本体ケース20の前側に固定することによって、フロントアクスル4の略鉛直上において荷重を集中させて支持するようにしている。
【0017】
従って、ブラケット本体5は、フロントアクスル4が機体走行時に受ける前後方向から受けて変動する負荷に対しても、このブラケット本体5の中間部に設けた取付部55により、大きく偏寄モーメントを生じさせることなく支受させることができる。従って、ブラケット本体5の構成を大型で大重量にすることなく簡潔で軽量な構成を採用しながら安定よくフロントアクスル4を支持することができるものである。
【0018】
また、フロントアクスル4が一方に大きく回動した際には、図4に示すようにブラケット本体5の両側に張り出すように形成した揺動規制ストッパ56の一方がフロントアクスル4の上昇した側の受部4aと接当することにより、それ以上の上昇回動を規制することができる。
【0019】
そして、このときの接当規制は、従来の装置のように機体前フレームにフロントアクスル4を接当させることなく、フロントアクスル4を支持するブラケット本体5自体で行うとともに、このブラケット本体5の上方に延長されている取付部55の略直下において直接的に行うので、機体前フレーム8にはこのフロントアクスル4の荷重を与えることがなく、簡潔な構成で軽量化することができる。
【0020】
更に、ブラケット本体5に設けられた揺動規制ストッパ56は、このブラケット本体5を鋳造する際に一体的に形成できるので、その回動規制構造を簡単にすることができる等の特徴がある。
【0021】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明による走行車輛のフロントアクスル支持構造は、フロントアクスル4の前後を前軸受部50と後軸受部51で回動可能に支持するブラケット本体5を、両者の略中間に上方に延長して形成した取付部55でエンジン2側に固定するように構成されているので、フロントアクスル4側から受ける負荷をこの取付部55に大きな偏寄モーメントを生じさせることなく、安定よく良好に支持させることができる。
【0022】
また、ブラケット本体5は、フロントアクスル4の上方で揺動規制ストッパ56を受ける構造を採用したことにより、このフロントアクスル4の揺動回動時の上限の規制を的確に行うとともに、フロントアクスル4の回動規制構造を簡単にすることができる。
【0023】
付言すれば、フロントアクスル4の中間部を機体の左右に揺動可能にブラケット本体5で支持し、このブラケット本体5の中間部を延長した取付部55でエンジン2の前側に固定していることから、フロントアクスル4の荷重を集中的にエンジン2側で支持することができるので、機体フレーム8側にはフロントアクスル4側の荷重を負担させることがなく、軽量化できるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】トラクタの側面図である。
【図2】フロントアクスル支持構造の構成を示す側面図である。
【図3】ブラケット本体の形状を示す正面図である。
【図4】図2の正面図である。
【図5】図2の平面図である。
【符号の説明】
1 トラクタ(走行車輛) 1a 走行機体
1b 前輪 1c 操縦席
1d トランスミッションケース
2 エンジン 20 エンジン本体ケース
3 フロントアクスル支持構造 4 フロントアクスル
40 入力軸
41 前輪回転軸 42,43 軸支部
5 ブラケット本体 50 前軸受部
51 後軸受部 53 取付ネジ
55 取付部 56 揺動規制ストッパ
6 取付ネジ
7 支持軸 50 前軸受部
51 後軸受部 55 取付部
56 揺動規制ストッパ
Claims (2)
- 左右の前輪1bを備えたフロントアクスル4を、エンジン2の前側でブラケット本体5を介して前後方向の軸芯を中心に揺動可能に支持する走行車輪において、前記ブラケット本体5を、フロントアクスル4の前後を回動可能に支持する前軸受部50と後軸受部51とに振り分けて下向きに垂設した構造とし、更に、両者の略中間部の上方に延長された左右の取付部55を介してエンジン本体ケース20の前壁面に固定し、前記フロントアクスル4を前記取付部55の下方において揺動可能に支持してなる走行車輛のフロントアクスル支持構造。
- ブラケット本体5の左右の取付部55に、フロントアクスル4の揺動回動の上限を規制する揺動規制ストッパ56を一体的に設けた請求項1記載の走行車輛のフロントアクスル支持構造。
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