JP4445092B2 - 農用トラクタ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、農用トラクタの構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から公知である農用トラクタの、最も一般的なレイアウトは、トラクタの前部位置において車両フレームにエンジンを支持し、該エンジンの後方位置でトランスミッションを車両フレームに支持し、該トランスミッションの上には座席を配置し、該エンジンの動力をトランスミッションに伝達して後輪を駆動するものである。この構成は、動力源や動力伝達経路をコンパクトに収まりよく配置できる点で有用な構成であり、一般的な乗用トラクタのレイアウトとして広く採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、オペレータのトラクタへの乗降を容易とし、また、機体バランスの向上のためにトラクタの重心位置を下げたいという要望を考慮すると、座席の位置としてはできるだけ下方に配置することが望ましい。しかし、座席をトランスミッションの上方に配置する上記構成においては、該トランスミッションとの干渉を避けるべく、座席をある程度高い位置に配置せざるを得ず、上記要望を十分に満たすことは困難であった。
【0004】
この点、単にトランスミッション全体を下方に配置させることにより、座席の位置を下げる構成とすると、エンジンから該トランスミッションへの動力伝達経路が複雑な機構となって、コストアップの要因となる。また、座席に着席したオペレータは、エンジンから該トランスミッションへの動力伝達経路を、両足で跨ぐ姿勢となるので、該オペレータの足を置くスペースを広く確保する観点からは、該動力伝達経路をコンパクトに構成し、かつその位置を下げることが要請される。
【0005】
更には、座席を下方に配置した場合は、オペレータはエンジンに近い位置に座することになるので、エンジンの振動や騒音がより直接的にオペレータに伝わることから、オペレータの疲労軽減の観点からはその振動や騒音の抑制も同時に要請されていたのである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0007】
エンジン(26)の動力をトランスミッション(14)の入力軸(14b)に伝達して、該トランスミッション(14)により変速して車輪に伝達して駆動する農用トラクタにおいて、前記エンジン(26)のフライホイール(48)には、緩衝部材(49)を介してフランジ(57)を取り付け、該フランジ(57)に出力軸(59)を固設し、該出力軸(59)と、前記トランスミッション(14)の入力軸(14b)との間を、1本の伝達シャフト(51)と、前後の二つのユニバーサルジョイント(50・52)を介して連結し、前記緩衝部材(49)は、ラバー材質の幅厚のリング形状で、円周方向に取付ボルトの挿通孔を回転軸線方向に沿って複数穿設した構成とし、該取付ボルト挿通孔には、該緩衝部材(49)をフライホイール(48)に対して取付ける取付ボルト(90)と、前記ユニバーサルジョイント(50)側の出力軸(59)に固設したフランジ(57)に対して、該緩衝部材(49)を取付ける取付ボルト(91)を交互に挿入配置し、該出力軸(59)の前端部(59a)を、該フライホイール(48)の回転中心上に設置されたパイロットベアリング(48a)に嵌入し、前記緩衝部材(49)は、動力伝達入力側のフライホイール(48)と、ユニバーサルジョイント(50)側の動力伝達出力側(59)との回転軸線が常に一致するように構成したものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
次に、発明の実施の形態を説明する。
【0009】
図1は本発明の一実施例に係るトラクタの全体側面図である。
【0010】
即ち、この農用トラクタ1においては、互いに平行とされた前後状の車両フレーム3・3を左右に配置している。後述する伝動カバー2の後端位置においては、車両フレーム3・3の後端部にトランスミッション14の前面を取り付け、トランスミッション14の後方にはリアアクスルケース15が配置される。トランスミッション14の後端からはリアPTO軸23が突出されて支持される。
【0011】
車両フレーム3・3の下方にはフロントアクスルケース12を支持しており、該フロントアクスルケース12の左右に前輪4・4を懸架している。また、上記リアアクスルケース15には左右一対の車軸16・16を支持しており、該車軸16・16の外端に後輪5・5を取り付けている。
【0012】
車両フレーム3・3の左右両側にはステップ6・6を略水平に配設しており、更に、このステップ6・6が位置する車両フレーム3・3の略中央部は機体内方側へ湾曲させており、ステップ6・6の面積を広くするようにしてある。また、トランスミッション14の上方には座席7を配設し、車両フレーム3・3の前後中途部にはダッシュボード8を立設している。該ダッシュボード8の上面には計器パネル11を設け、更に前輪4・4を操向操作するためのステアリングハンドル9を突設している。また、ダッシュボード8の左右一側側面から変速レバー41が横向きに突出されて、その握り部を機体略左右方向へ向けながら、前後回動可能に支持されており、該変速レバー41は後述するリンク機構により、前記トランスミッション14の後述するコントロールアームと連係される。機体左側のステップ6上には、走行停止ペダル47が枢支されており、該走行停止ペダル47を踏動することにより、トランスミッション14を中立状態において車両を停止できるようにしている。トランスミッション14内には左右の前記車軸16・16を駆動するための、図示せぬ副変速機構や差動機構等が配置され、該副変速機構は歯車式として、上記座席7の側部に配設された副変速レバー24により切換可能とされる。また、上記リアPTO軸23への動力を変速するための機構も、該トランスミッション14内に配置される。
【0013】
この構成により、エンジン26の駆動力がトランスミッション14を介して、リアアクスルケース15内の左右一対の車軸16・16に伝達されて、左右の後輪5・5を駆動する一方、該車軸16・16と同期する回転がプロペラシャフト13やユニバーサルジョイントを介してフロントアクスルケース12に伝達され、左右の前輪4・4を駆動する。また、トランスミッション14後端のリアPTO軸23に対してもエンジン26の動力が伝達されて、トラクタ1後端に作業機を接続した場合は、該リアPTO軸23を介して該作業機を駆動できるようにしている。
【0014】
次に、エンジン26周辺の構成を説明する。図2は、エンジンの防振支持構成、及びフライホイールとトランスミッション入力軸との連結の様子を示した側面拡大図である。図3は、図2におけるA−A断面矢視図、図4は、図2におけるB−B断面矢視図である。図5は、変速操作のためのリンク機構、及び、フライホイールとトランスミッション入力軸とを連結する経路を、本体フレーム内において配置する構成を示した平面断面図である。
【0015】
このエンジンは図2・図3に示すように、エンジンクランクケース26a内にクランク軸26cを配置し、該クランク軸26cは前方に突出して、プーリーやベルトを介して該クランクケース26a前面に配置された、ラジエータ25の冷却ファン19を駆動する。また、クランクケース26aの後面より突出する該クランク軸26cの後端にはフライホイール48が取り付けられる。そして図2から図4に示すように、左右の車両フレーム3・3の外側面それぞれには、前後二つのステー71・71が左右外側上方に向けて斜状に突出して設けられる。一方では、前後方向に配置された平板状の防振支持フレーム70・70がエンジンクランクケース26aの左右両側面の下縁にそれぞれ固着され、該防振支持フレーム70・70それぞれに、上記ステー71・71とそれぞれの前後位置を一致させかつ平行に、前後二つのステー72・72を斜状に突出させて設けている。そして車両フレーム3・3から突出される計四本の前記ステー71・71・・・の上面には、第一の緩衝材である防振ゴム31・31・・・がそれぞれ固定され、該防振ゴム31・31・・・の上に、上記防振支持フレーム70・70から突出されるそれぞれのステー72・72・・・を設置している。この防振支持フレーム70や防振ゴム31やステー71・72等により、該エンジン26を車両フレーム3・3上に防振支持するための防振機構20が構成されている。
【0016】
尚、この防振ゴム31・31については、エンジン26の自重を支持し、かつ、エンジン26より発生するトルク反力を支持する役割を担うものであり、更には良好な防音・防振特性を有することが要求される。例えば天然ゴムを主成分とするものは、適度な振動減衰性能と優れた耐久性を有する点で優れている。ただし、防振ゴム31・31の材質としては、エンジン26の振動や騒音を吸収できるものであれば良く、上述の構成に限るものではない。例えば、合成樹脂や金属バネを緩衝材として用いる構成も考えられる。
【0017】
エンジン26の前方にはラジエータ25や図示せぬバッテリーが配置され、また、前記エンジンクランクケース26aの上方には、エアクリーナやマフラーを配設している。エンジン26を含むこれら装置群の周囲は図1に示すようにフロントカバー17やサイドカバー18・18やボンネットフード10で覆われており、該ボンネットフード10はその後端をヒンジ部10aにて枢支して前方を開閉自在としている。フロントカバー17の前照灯下部には上記ラジエータ25への外気導入口30が開口される(図1)。また、エンジン26より後方位置において、左右の車両フレーム3・3の外側面に垂直フレーム53・53が固着されて上方に延出し、また、該垂直フレーム左右脚部に平板状の取付部材56を介して燃料タンク21の側部に形成されたリブ22を固定することにより、該燃料タンク21が移動不能に支持される。また、この燃料タンク21の前面を境にしてボンネットフード10内とダッシュボード8内を仕切るように、熱風遮蔽板35が垂直フレーム53・53に取り付けられる。該熱風遮蔽板35はその上部を適宜折曲させて、燃料タンク21前面の形状に沿わせている。前記垂直フレーム53・53の中途部にはブラケット54が後向きに横架されて固着され、該ブラケット54には略上下方向で後傾状に配置された筒状のステアリングコラム38の基端が固設され、該ステアリングコラム38内にハンドル軸37が回転自在に支持され、該ハンドル軸37の上端は計器パネル11の上面より突出して前記ステアリングハンドル9を取り付けている。
【0018】
エンジン26の前記フライホイール48はエンジンクランクケース26aの後面下部に位置させ、機体前後方向にその回転軸線を向けて配置してある。そして該フライホイール48には第二の緩衝材たる緩衝部材49を介してフランジ57が取り付けられ、該フランジ57には出力軸59が固設されて、該出力軸59は後述の伝達シャフト51や二つのユニバーサルジョイント50・52を介して、後述するトランスミッション14のエンジン入力軸14bと連動連結されている。
【0019】
この緩衝部材49は、エンジンのフライホイール48に作用するトルク変動を吸収させる役割を有している。即ち、トランスミッション14内の歯車列を構成する歯車の噛合い部には、回転の円滑な伝達のためにバックラッシが設けられているため、フライホイール48に発生するトルク変動が該歯車に伝達されると、そのバックラッシを原因として、噛合い部からの歯打ち音が発生することとなる。本実施例ではその点に鑑み、エンジンのフライホイール48からトランスミッション14に至る動力伝達経路に上記緩衝部材49を設けて、前記歯車へのトルク変動の伝達を抑えることによって歯打ち音の発生を抑制している。該緩衝部材49を取り付ける位置としては、本実施例ではフライホイール48に近い位置、即ち、フライホイール48と第一のユニバーサルジョイント50との間に介在させることとして、前記トルク変動の吸収効果を向上させている。また、その配設位置をユニバーサルジョイント50の動力上手側とすることにより、斜め下がり状に配置される伝達シャフト51へ動力伝達するべく折れ角がついた該ユニバーサルジョイント50に伝達されるトルク変動を小さくして、その寿命を延ばすようにしている。ただし、例えば、第二のユニバーサルジョイント52とトランスミッション14の入力軸14bとの間に前記緩衝部材を取り付ける構成としても、歯打ち音の発生を抑制することが可能である。
【0020】
この緩衝部材49は、フライホイール48に対して図8に詳細に示すように取り付けられる。図8は緩衝部材をフライホイールに取り付ける構成を示した側面断面拡大図である。即ち、緩衝部材49はそれ全体がラバー材質のもので幅厚のリング形状をしており、円周方向で均等に取付ボルトを挿通させる孔が回転軸線方向に沿って複数穿設されている。該取付ボルト挿通孔の一つにはフライホイール48に対する取付ボルト90が配され、それと交互するように、他の一つには前記出力軸59のフランジ57に対する取付ボルト91が配される。このように取り付けられた出力軸59の前端部59aを、フライホイール48の回転中心上に設置されたパイロットベアリング48aの内輪に対して、前後方向へ移動可能に嵌入してある。これによって、出力軸59は緩衝部材49の緩衝作用時でも、クランク軸26cとの軸線が一致した状態を常に維持するので、折れ角のついたユニバーサルジョイント50に対して出力軸59がフランジ57とパイロットベアリング48aとで二点支持され、出力軸59が心ズレせず安定したトルクを出力することができ、ユニバーサルジョイント50・52での騒音発生を抑制して耐久性を向上させることができる。
【0021】
次に、エンジン26の駆動力を前記トランスミッション14に伝達するための構成を説明する。トランスミッション14の前面には主変速機構としての静油圧式無段変速装置(以下「HST」と称する。)14aが配設されて前述の副変速機構に連結され、その入力軸14bをHSTのハウジング14cより前方へ突出支持している。この入力軸14bを支持する位置はHSTのハウジング14cの上部としており、換言すれば、該入力軸14bの回転軸心Sは、該ハウジング14cの上方寄りの位置に配置される。尚、本明細書において「トランスミッションのハウジングの上方寄りの位置」とは、トランスミッション14全体のハウジングの上下方向幅(本実施例においては図1に示す幅W)を二等分する水平面(本実施例においては図1・図2に鎖線で示す面P)を考えた場合に、該水平面Pより上方にある位置を意味するものである。また、該入力軸14bは、その回転軸心Sがフライホイール48の回転軸心Tより下方である位置に配置される。更に平面視においては図5に示すように、該入力軸14bの回転軸心Sは、フライホイール48の回転軸心Tよりも左右一側にオフセットされた位置に配置して、後述するプッシュプルロッド64を配設するためのスペースを左右他側に確保するようにしている。前記ハウジング14cの一側側部には、上記HSTの減速比を無段に変更させるためのコントロールアーム14dが枢支される。
【0022】
上記フライホイール48の回転をトランスミッション14の入力軸14bに伝達させるために、車両フレーム3・3の内部に伝達シャフト51が配置され、該伝達シャフト51の一端を第一のユニバーサルジョイント50を介して、該フライホイール48に取り付けられた出力軸59に連結し、他端を第二のユニバーサルジョイント52を介して、トランスミッションの入力軸14bに連結している。ここで、上記フライホイール48と該入力軸14bのそれぞれの回転軸心(T・S)の位置関係を上述のように設定したことにより、該伝達シャフト51は側面図である図2に示すとおり、前部が上、後部が下となるよう斜状に配置されることとなり、更に平面視においても図5に示す如く、機体前後方向から傾けられた状態で配置される。尚、二つのユニバーサルジョイント50・52の折れ角は互いに一致させており、この構成により、フライホイール48が等速で回転されると、上記入力軸14bも等速で駆動されることとなる。また、上述の如くトランスミッション14の入力軸14bをハウジング14c上方寄りの位置に配置していることから、入力軸14bの回転軸心Sがエンジンのフライホイール48の回転軸心Tに対しオフセットされる量が過度に大きくならない構成とでき、ユニバーサルジョイント50・52の折れ角を小さくしてその損耗を抑制できる構成となっている。また、ユニバーサルジョイント50・52、伝達シャフト51、HST14aの上部は、前記ステップ6・6間に跨るように車両フレーム3・3上に載置した、断面視山形をした伝動カバー2によって覆っている。
【0023】
次に、トラクタの主変速操作を行うための構成を説明する。図6は変速操作のためのリンク機構、及び、ステアリングギア機構を示した背面断面図、図7は変速操作のためのリンク機構、及び、フライホイールとトランスミッション入力軸とを連結する経路を示した側面図である。
【0024】
トランスミッション14の上記コントロールアーム14dを傾動操作するために、変速レバー41がダッシュボード8の一側側面から突出されて前後回動可能に支持されている。該変速レバー41は図6に示すようにクランク状に折曲されており、その先端に設けた握り部は上記ステアリングハンドル9の下方位置に配置されて機体略左右方向へ指向させている。この該変速レバー41と該コントロールアーム14dとを連係するためのリンク機構46がダッシュボード8及び前記伝動カバー2の内部に配設され、このリンク機構46は、ステアリングコラム38の一側側方に平行に(即ち、略上下方向に)配置され回転自在に支持される変速操作軸42と、前記変速レバー41基部を該変速操作軸42の上端に連結させるための第一自在継手60と、該変速操作軸42に第二自在継手61を介して連結される中間軸62と、該中間軸62の下端に植設される揺動アーム63と、一端を該揺動アーム63の先端に枢結され、他端を上記コントロールアーム14dに連結するプッシュプルロッド64等によりなる。車両フレーム3・3の下部には底板81が装架され、該底板81にはボス部を設けて、該ボス部に上記中間軸62の下端部を支持させている。また、上記走行停止ペダル47が、図略のリンク機構を介して揺動アーム63と連係されており、該走行停止ペダル47を踏み込むことによって変速レバー41及びコントロールアーム14dが中立位置に強制的に復帰されるように構成し、走行中の車両を直ちに停止できるように構成している。コントロールアーム14dには、その中立位置を設定するためのデテント機構14eが設けられる。また、上記変速レバー41と変速操作軸42とを連結する第一自在継手60の近傍部分には、変速レバー41から手を離しても該変速レバー41が中立位置に戻らないようにするためのフリクション機構65・66・67、及び、該変速レバー41の操作の際に手の感触で切換えを確認できるようにして操作感を良好とするためのデテント機構69が設けられている。
【0025】
この構成において、オペレータが変速レバー41を前後方向に回動させると、変速操作軸42が回転され、中間軸62が回転されて、該中間軸62の下端に設けられる揺動アーム63が水平方向で前後に揺動される。従って、該揺動アーム63に連結されるプッシュプルロッド64がコントロールアーム14dを押動又は張引することとなって、HST14aの変速比が変更されて車速が変更される。
【0026】
次に、トラクタのステアリング操作を行うための構成を説明する。上記ステアリングハンドル9のハンドル軸37はブラケット54に立設支持されたステアリングコラム38内に支持され、自在継手39やロッド40を介して、図6のステアリングギア機構43に連結される。一方、上記フロントアクスルケース12の左右両側には、回動ケース75L・75Rが図示せぬキングピン軸を介して操舵自在に設けられており、左右の該回動ケース75L・75Rからはそれぞれナックルアーム76・76が突設されて、左右の該ナックルアーム76・76の先端同士がタイロッド77により連結される。また、左右一側の回動ケース75Lには更に舵取アーム78が設けられてあり、該舵取アーム78の先端には、前記ステアリングギア機構43の出力ロッド79が枢結されている。この構成において、ステアリングハンドル9を回動操作すると、ハンドル軸37が回転されてロッド40が回転し、前記ステアリングギア機構43の出力ロッド79を前後に進退駆動させる。従って、該出力ロッド79に連結される回動ケース75L・75Rが左右方向に回動されて、前輪4・4の方向が変更されて機体が旋回されることとなる。
【0027】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成したので、以下に示すような効果を奏する。
【0028】
エンジン(26)の動力をトランスミッション(14)の入力軸(14b)に伝達して、該トランスミッション(14)により変速して車輪に伝達して駆動する農用トラクタにおいて、前記エンジン(26)のフライホイール(48)には、緩衝部材(49)を介してフランジ(57)を取り付け、該フランジ(57)に出力軸(59)を固設し、該出力軸(59)と、前記トランスミッション(14)の入力軸(14b)との間を、1本の伝達シャフト(51)と、前後の二つのユニバーサルジョイント(50・52)を介して連結し、前記緩衝部材(49)は、ラバー材質の幅厚のリング形状で、円周方向に取付ボルトの挿通孔を回転軸線方向に沿って複数穿設した構成とし、該取付ボルト挿通孔には、該緩衝部材(49)をフライホイール(48)に対して取付ける取付ボルト(90)と、前記ユニバーサルジョイント(50)側の出力軸(59)に固設したフランジ(57)に対して、該緩衝部材(49)を取付ける取付ボルト(91)を交互に挿入配置し、該出力軸(59)の前端部(59a)を、該フライホイール(48)の回転中心上に設置されたパイロットベアリング(48a)に嵌入し、前記緩衝部材(49)は、動力伝達入力側のフライホイール(48)と、ユニバーサルジョイント(50)側の動力伝達出力側(59)との回転軸線が常に一致するように構成したので、トランスミッションの入力軸をハウジングの上方寄りに配置し、かつ、エンジンのフライホイールの回転軸線よりも下方にオフセットさせた位置に配置したので、トランスミッション全体を下方に配置することができる。従って、トランスミッション上方に座席を配置する構成においては、該座席の位置を下げることができ、従ってオペレータの乗降が容易となる。また、トラクタ全体の重心位置を下げることができ、これは機体バランスの向上、走行安定性の向上を意味する。
更には、互いの回転軸線をオフセットさせて配置されるエンジンのフライホイールとトランスミッションの入力軸とを、ユニバーサルジョイントを介して連結することから、ベベルギア等を用いて連動連結する構成等に比して部品点数を少なくすることができ、簡易な構成となって製造コストの低減を図ることができる。また、エンジンからトランスミッションへ至る動力伝達経路をコンパクトに構成できるので、該動力伝達経路を両足で跨ぐ姿勢で着座するオペレータは、その足を置くスペースを広く確保でき、長時間の作業でも足の疲労を少なく抑えることができる。
また、座席を下方に配置することによりオペレータはエンジンに対して接近することとなるが、エンジンが第一の緩衝材により防振支持される本発明の構成によれば、振動や騒音を大幅に抑制することができ、オペレータは作業を快適に行うことができる。
【0029】
また、前記二つのユニバーサルジョイントのうち前記フライホイールに近い側のものと、該フライホイールとの間に、第二の緩衝材を介在させてあるので、エンジンのフライホイールにトルク変動が発生した場合でも、そのトルク変動がトランスミッションに伝達される前に、前記第二の緩衝材によって減衰させることができる。また、フライホイールからトランスミッションの入力軸に至る駆動伝達経路において、フライホイールに近い位置に該第二の緩衝材を取り付ける構成であるので、そのトルク変動の吸収効果は良好である。
【0030】
従って、前記トルク変動がトランスミッション内に配置されたギアに伝達されることによる、該ギアと他のギアとの間で発生する歯打ち音を、より効果的に抑制することができるのである。
【0031】
また、前記第二の緩衝材は、動力伝達入力側と動力伝達出力側との回転軸線が常に一致するように構成してあるので、該第二の緩衝材からみて動力伝達出力側にあるユニバーサルジョイントに折れ角がついていても、該ユニバーサルジョイントが心ズレせず安定したトルクを伝達することができるので、二つのユニバーサルジョイントからの騒音発生を抑制して、更に耐久性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係るトラクタの全体側面図。
【図2】 エンジンの防振支持構成、及びフライホイールとトランスミッション入力軸との連結の様子を示した側面拡大図。
【図3】 図2におけるA−A断面矢視図。
【図4】 図2におけるB−B断面矢視図。
【図5】 変速操作のためのリンク機構、及び、フライホイールとトランスミッション入力軸とを連結する経路を、本体フレーム内において配置する構成を示した平面断面図。
【図6】 変速操作のためのリンク機構、及び、ステアリングギア機構を示した背面断面図。
【図7】 変速操作のためのリンク機構、及び、フライホイールとトランスミッション入力軸とを連結する経路を示した側面図。
【図8】 緩衝部材をフライホイールに取り付ける構成を示した側面断面拡大図。
【符号の説明】
1 トラクタ
3・3 車両フレーム
14 トランスミッション
14b トランスミッションの入力軸
26 エンジン
31 防振ゴム(第一の緩衝材)
48 エンジンのフライホイール
49 緩衝部材(第二の緩衝材)
50・52 ユニバーサルジョイント

Claims (1)

  1. エンジン(26)の動力をトランスミッション(14)の入力軸(14b)に伝達して、該トランスミッション(14)により変速して車輪に伝達して駆動する農用トラクタにおいて、前記エンジン(26)のフライホイール(48)には、緩衝部材(49)を介してフランジ(57)を取り付け、該フランジ(57)に出力軸(59)を固設し、該出力軸(59)と、前記トランスミッション(14)の入力軸(14b)との間を、1本の伝達シャフト(51)と、前後の二つのユニバーサルジョイント(50・52)を介して連結し、前記緩衝部材(49)は、ラバー材質の幅厚のリング形状で、円周方向に取付ボルトの挿通孔を回転軸線方向に沿って複数穿設した構成とし、該取付ボルト挿通孔には、該緩衝部材(49)をフライホイール(48)に対して取付ける取付ボルト(90)と、前記ユニバーサルジョイント(50)側の出力軸(59)に固設したフランジ(57)に対して、該緩衝部材(49)を取付ける取付ボルト(91)を交互に挿入配置し、該出力軸(59)の前端部(59a)を、該フライホイール(48)の回転中心上に設置されたパイロットベアリング(48a)に嵌入し、前記緩衝部材(49)は、動力伝達入力側のフライホイール(48)と、ユニバーサルジョイント(50)側の動力伝達出力側(59)との回転軸線が常に一致するように構成したことを特徴とする農用トラクタ。
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