JP3640900B2 - 部品管理システム、部品管理方法、部品管理プログラム、および部品管理プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

部品管理システム、部品管理方法、部品管理プログラム、および部品管理プログラムを記録した記録媒体 Download PDF

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  • General Factory Administration (AREA)
  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、生産を予定している機種(製品)を構成する部品の納入進度を管理する部品管理システムにおいて、日々納入される部品の在庫を過剰に増やすことなく、機種の生産隘路にも適切に対応できる部品管理システム、部品管理方法、部品管理プログラム、部品管理プログラムを記録した記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、生産計画に基づく機種の生産にあたり、当該機種を構成する部品の納入進度の管理が行われている。従来の部品納入進度管理の一例について説明すれば以下の通りである。
【0003】
まず、機種の生産予定日から手番だけ遡った日に部品の納期を指定する。なお、上記の手番とは、納入した部品の検査や生産前の準備(前加工)のために必要な日数のことである。そして、納期当日に、その日の部品の納入予定数と納入実績数とに基づいて当該部品の納入状況を把握し、その納入状況に基づいて機種の生産が隘路となるかを判断する。
【0004】
ここで、機種の生産が隘路とはならないと判断したときは問題はないが、機種の生産が隘路となると判断したときは、上記機種の生産日程を調整する。つまり、生産隘路となる機種についてのみその生産を遅らすか、あるいは、生産が前倒しできる機種があれば、その機種の生産と生産隘路となる機種の生産とを入れ替える。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ある機種について一度立てた生産計画を変更するというのは、他の機種の生産にも影響を及ぼすと共に、上記機種の販売店への配送も遅れることとなり、販売店に迷惑をかける。そのため、生産計画の変更は、なるべくなら避けたいものである。
【0006】
そこで、このような機種の生産隘路を未然に防止する方法として、例えば、手番を長めに設定し、納期と生産予定日との間に、部品の納入遅れをカバーできる期間を確保することが考えられる。
【0007】
しかし、各部品について、納期と生産予定日との間が必要以上に長くなると、部品が早めに納入されることによって、部品全体での在庫数が多くなってしまう。部品倉庫の収容量には限度があり、また、在庫部品の管理負担も増加するので、部品の在庫数が過剰に増加するのは好ましくはない。
【0008】
また、機種の生産計画を仕方なく変更する場合でも、従来は、機種の生産計画を変更するか否かを納期当日で判断していたので、変更した生産計画に基づく生産ラインの稼働(部品の検査や生産前の準備を含む)が、生産計画の変更の検討に要した時間だけ納期当日から遅れることになる。つまり、変更した生産計画に基づいて実際に生産ラインが稼働するのは、納期当日から最低でも半日後、あるいは一日後となる。その結果、納期当日から最低でも半日は生産ラインを遊ばす結果となり、機種の生産を効率よく行うことができない。
【0009】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、機種の生産隘路の傾向を部品の納期よりも前に把握し、その結果に基づいて部品の納入進度を管理することにより、在庫の管理負担の増大および機種の生産効率の低下を抑制することができる部品管理システム、部品管理方法、部品管理プログラム、部品管理プログラムを記録した記録媒体を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る部品管理システムは、上記の課題を解決するために、生産を予定している機種を構成する各部品の納入進度を管理する部品納入進度管理システムと、該部品納入進度管理システムと通信回線を介して互いに通信可能に接続された部品発注システムおよび受注者側システムとからなる部品管理システムであって、上記部品発注システムは、製品の生産計画に基づき、各生産予定日において生産に必要な部品の所要量を部品フォーキャスト情報として受注者側システムに送信するものであり、上記受注者側システムは、上記部品フォーキャスト情報に基づいて1次業者から上記受注者に支給された部品の支給実績および支給予定数を、電子データとして上記通信回線を介して上記部品納入進度管理システムに送信するものであり、上記部品納入進度管理システムは、生産計画にある機種の製品コードおよび生産計画数が記憶されている生産計画マスターと、各部品と各部品が適用される機種との対応関係を把握するための情報として、製品コードと部品コードとが対応付けられて記憶されている部品別適用機種マスターと、部品の納入予定数および納入実績数が部品コードと対応付けられて記憶されている納入予実マスターと、支給実績数、支給予定数、部品発注者に納入される部品の発注員数、納入予定数、および納入実績数が部品コードと対応付けられて記憶されている注残マスターと、部品の現在の在庫数が部品コードと対応付けて記憶されている在庫マスターとから構成される記憶手段と、上記生産計画マスターに記憶された機種の製品コードに基づき、上記部品別適用機種マスター、上記納入予実マスター、上記注残マスター、および上記在庫マスターに記憶された情報を抽出することにより、上記製品コードと、その製品コードに対応する部品コードと、その部品コードに対応する部品の支給実績数、支給予定数、納入実績数、および在庫数とが対応付けられた納入予定・実績テーブルを作成する部品別納入予定実績比較部と、上記納入予定・実績テーブル中の部品コードに基づき、上記注残マスターおよび上記在庫マスターに記憶された情報を抽出することにより、上記納入予定・実績テーブル中の部品コードと、現在の在庫数、発注員数および納入予定数とが対応づけられた注残・在庫・納入予実テーブルを作成する発注内容確認部と、上記生産計画マスターに記憶された生産計画数を満たすために納入されるべき部品の数に対して、上記納入予定・実績テーブルに記憶された上記納 入実績数と上記現在の在庫数とを合計した数が下回っており欠品となるか否かを各部品について判断する欠品状況判断手段と、生産予定にある機種を構成する部品の総数に対する、上記欠品状況判断手段により欠品と判断された部品の数の割合を算出するとともに、上記注残・在庫・納入予実テーブルおよび上記生産計画マスターを参照して、在庫数、納入予定数、上記生産計画数、および上記発注員数に基づいて、部品発注が適正か否かを発注状況として各部品について確認し、さらに上記納入予定・実績テーブルを参照して、1次業者から上記受注者へ支給される部品について、上記支給実績数と上記支給予定数とを比較して上記1次業者から上記受注者への支給が完了したか否かを判定する制御手段と、上記制御手段にて得られる結果を表示する表示手段とを備えていることを特徴としている。
【0011】
また、本発明に係る部品管理方法は、上記の課題を解決するために、生産を予定している機種を構成する各部品の納入進度を管理する部品納入進度管理システムと、該部品納入進度管理システムと通信回線を介して互いに通信可能に接続された部品発注システムおよび受注者側システムとからなる部品管理システムに用いられる部品管理方法であって、上記部品納入進度管理システムにおける記憶手段は、生産計画にある機種の製品コードおよび生産計画数が記憶されている生産計画マスターと、各部品と各部品が適用される機種との対応関係を把握するための情報として、製品コードと部品コードとが対応付けられて記憶されている部品別適用機種マスターと、部品の納入予定数および納入実績数が部品コードと対応付けられて記憶されている納入予実マスターと、支給実績数、支給予定数、部品発注者に納入される部品の発注員数、納入予定数、および納入実績数が部品コードと対応付けられて記憶されている注残マスターと、部品の現在の在庫数が部品コードと対応付けて記憶されている在庫マスターとから構成され、上記部品発注システムにより、製品の生産計画に基づき、各生産予定日において生産に必要な部品の所要量を部品フォーキャスト情報として上記受注者側システムに送信するステップと、上記受注者側システムにより、上記部品フォーキャスト情報に基づいて1次業者から上記受注者に支給された部品の支給実績を、電子データとして上記通信回線を介して上記部品納入進度管理システムに送信するステップと、上記部品納入進度管理システムにおける部品別納入予定実績比較部により、上記生産計画マスターに記憶された機種の製品コードに基づき、上記部品別適用機種マスター、上記納入予実マスター、上記注残マスター、および上記在庫マスターに記憶された情報を抽出することにより、上記製品コードと、その製品コードに対応する部品コードと、その部品コードに対応する部品の支給実績数、支給予定数、納入実績数、および在庫数とが対応付けられた納入予定・実績テーブルを作成するステップと、上記部品納入進度管理システムにおける発注内容確認部により、上記納入予定・実績テーブル中の部品コードに基づき、上記注残マスターおよび上記在庫マスターに記憶された情報を抽出することにより、上記納入予定・実績テーブル中の部品コードと、現在の在庫数、発注員数および納入予定数とが対応づけられた注残・在庫・納入予実テーブルを作成するステップと、上記部品納入進度管理システムにおける欠品状況判断手段により、上記生産計画マスターに記憶された生産計画数を満たすために納入されるべき部品の数に対して、上記納入予定・実績テーブルに記憶された上記納入実績数と上記現在の在庫数とを合計した数が下回っており欠品となるか否かを各部品について判断するステップと、上記部品納入進度管理システムにおける制御手段により、生産予定にある機種を構成する部品の総数に対する、上記欠品状況判断手段により欠品と判断された部品の数の割合を算出するとともに、上記注残・在庫・納入予実テーブルおよび上記生産計画マスターを参照して、在庫数、納入予定数、上記生産計画数、および上記発注員数に基づいて、部品発注が適正か否かを発注状況として各部品について確認し、さらに上記納入予定・実績テーブルを参照して、1次業者から上記受注者へ支給される部品について、上記支給実績数と上記支給予定数とを比較して上記1次業者から上記受注者への支給が完了したか否かを判定するステップと、上記部品納入進度管理システムにおける表示手段により、上記制御手段にて得られる結果を表示するステップとを有していることを特徴としている。
【0012】
上記の構成によれば、生産を予定している機種の生産計画情報と、上記機種を構成する各部品に関する情報とが記憶手段に記憶されている。上記の生産計画情報としては、例えば、機種の日別生産計画数(生産予定日ごとの生産予定数)がある。また、上記の部品に関する情報としては、例えば、上記機種とその構成部品との対応関係、各部品の納入予定日、納入予定数、納入実績数、在庫数、発注員数、上記各部品の納入の督促を支援する情報がある。なお、上記支援情報としては、例えば、各部品の取引先およびその担当者、注文番号(注番)、伝票番号(伝番)がある。
【0013】
制御手段は、記憶手段に記憶されたこれらの情報に基づいて、機種を構成する各部品の品揃え状況を機種ごとに判断すると共に、各部品の発注状況を機種ごとに確認する。この制御手段にて得られる結果は、表示手段に表示される。
【0014】
このとき、制御手段は、品揃え状況の判断および発注状況の確認を、各部品の納入予定日よりも前に行うので、例えば、部品の納入に携わる担当者の上司である管理者や生産計画を企画する生産企画部の人(以下、管理者に統一して記載する)が、表示手段に表示された結果を見たときに、各部品を用いて生産される機種の生産が隘路となりそうかどうかという生産隘路の傾向を、部品の納入予定日よりも前に把握することができる。この結果、機種の生産隘路が発生しそうと判断すれば、納入予定日までに部品を納入するような督促を取引先に行ったり、生産計画の変更(生産隘路となりそうな機種の生産と、先に生産可能な機種の生産を入れ替える)を行うなどの適切な対応をとることができる。
【0015】
ここで、部品の納入の督促を行う場合は、部品の納入予定日よりも前に督促できるので、元々の納入予定日自体が変動することがない。したがって、従来のように納入予定日と生産予定日との間が長期にならないので、在庫が長期にわたって過剰になるということがなく、在庫の管理負担の増大を抑制することができる。
【0016】
また、生産計画を変更する場合は、生産計画を変更するかどうかの検討を、生産隘路となる機種の構成部品の納入予定日よりも前に行うことができるので、その検討を納入予定日よりも前に終えることができれば、上記納入予定日から直ちに、生産計画変更後の機種の生産のための生産ライン(検査、準備を含む)を稼働させることが可能となる。つまり、元々の納入予定日と、生産計画変更後の機種の生産ラインの稼働開始日との間にタイムラグが生じることがない。この結果、機種の生産効率の低下を抑制することができる
【0017】
さらに、上記の構成によれば、欠品状況判断手段によって、各部品の欠品状況が判断される。例えば、ある部品について、在庫数が納入予定日における納入予定数に達していなければ、上記部品は欠品であると判断され、逆に、在庫数が納入予定数に達していれば、上記部品は欠品ではないと判断される。
【0018】
そして、制御手段により、上記機種を構成する部品の総数と、欠品と判断された部品の数とに基づいて、上記各部品の品揃え状況が上記機種ごとに判断される。例えば、上記機種を構成する部品の総数に対する、欠品と判断された部品の数の割合に基づいて、品揃え状況が上記機種ごとに判断される。
【0019】
このように、欠品状況判断手段の判断結果を品揃え状況の判断に利用するので、制御手段が各部品の品揃え状況を機種ごとに的確に判断することができる
【0020】
さらに、上記の構成によれば、制御手段により、機種を構成する各部品が欠品となるか否か(各部品の発注が適正か否か)が判断される。この判断は、例えば、上記機種を構成する各部品の在庫数と納入予定数との和と、上記機種の生産予定数と各部品の発注員数との積との大小を比較することにより行われる。そして、制御手段により、欠品部品(発注漏れ部品)の有無に基づいて機種としての発注状況が確認される。これにより、制御手段が各部品の発注状況を機種ごとに的確に確認することができる。
【0021】
さらに、本発明に係る部品管理システムは、上記の課題を解決するために、上述した本発明の部品納入進度管理システムと、生産を予定している機種を構成する各部品を発注する部品発注システムと、発注された各部品を手配する受注者側システムとが通信回線を介して互いに接続されてなることを特徴としている。
【0022】
上記の構成によれば、部品発注システムにて生産予定機種の構成部品が発注されると、上記発注を受けて受注者側システムは、生産ラインに供給する部品を手配する。
【0023】
ここで、部品発注システムと受注者側システムと部品納入進度管理システムとが通信回線を介して接続されているので、部品納入進度管理システムは、部品発注システムにて得られる情報(例えば部品の発注情報)や、受注者側システムにて得られる情報(例えば1次業者から2次加工業者への部品の支給情報)を電子データで受信し、受信した情報を即座に部品の納入管理に反映させることが可能となる。その結果、管理者および担当者は、部品に関する情報をリアルタイムに把握することが可能となる。
【0024】
本発明に係る部品管理システムは、上記の課題を解決するために、上記品揃え状況の判断対象となる機種を指定する品揃え機種指定手段をさらに備え、上記制御手段は、上記品揃え機種指定手段によって指定された機種を構成する各部品の品揃え状況を判断することを特徴としている。
【0025】
上記の構成によれば、品揃え機種指定手段によって指定された機種に対して、その機種を構成する各部品の品揃え状況が制御手段により判断される。したがって、管理者は、品揃え機種指定手段を操作することによって、品揃え状況を見る機種を自由に選択することができ、管理者の意図する機種についての各部品の品揃え状況を表示手段にて把握することができる。
【0026】
本発明に係る部品管理システムは、上記の課題を解決するために、上記制御手段は、上記品揃え機種指定手段によって指定された機種を構成する各部品の納入予定の有無および在庫の有無とに基づいて、上記各部品の品揃え状況を判断することを特徴としている。
【0027】
上記の構成によれば、制御手段は、指定された機種についての各部品の品揃え状況を判断する際に、各部品の納入予定の有無と、在庫の有無とに基づいて各部品の品揃え状況を判断するので、その判断を的確に行うことができる。
【0028】
本発明に係る部品管理システムは、上記の課題を解決するために、上記発注状況の確認対象となる機種を指定する発注機種指定手段をさらに備え、上記制御手段は、上記発注機種指定手段によって指定された機種を構成する各部品の発注状況を確認することを特徴としている。
【0029】
上記の構成によれば、発注機種指定手段によって指定された機種に対して、その機種を構成する各部品の発注状況が制御手段により確認される。したがって、管理者は、発注機種指定手段を操作することによって、発注状況を見る機種を自由に選択することができ、管理者の意図する機種についての各部品の発注状況を表示手段にて把握することができる。
【0030】
本発明に係る部品管理システムは、上記の課題を解決するために、上記制御手段は、上記発注機種指定手段によって指定された機種を構成する各部品の在庫数、納入予定数、上記機種の生産予定数および各部品の発注員数に基づいて、上記各部品の発注状況を確認することを特徴としている。
【0031】
上記の構成によれば、制御手段は、指定された機種についての各部品の発注状況を確認する際に、各部品の在庫数、納入予定数、上記機種の生産予定数および各部品の発注員数に基づいて各部品の発注状況を確認するので、その確認を的確に行うことができる。
【0032】
本発明に係る部品管理システムは、上記の課題を解決するために、上記制御手段は、上記各部品の品揃え状況の判断結果および上記各部品の発注状況の確認結果に応じた色を各機種ごとまたは各部品ごとに設定し、上記表示手段は、上記制御手段にて得られる結果を、上記設定色にて表示することを特徴としている。
【0033】
上記の構成によれば、制御手段にて得られる結果、つまり、各部品の品揃え状況の判断結果および各部品の発注状況の確認結果が、それらの結果に応じた色で表示手段に表示される。これにより、表示手段を見る管理者は、機種ごとまたは部品ごとの品揃え状況および発注状況を、一目で見て容易に把握することができる。
【0034】
本発明に係る部品管理システムは、上記の課題を解決するために、上記制御手段は、上記各部品の納入の督促を支援する情報を上記表示手段に表示させることを特徴としている。
【0035】
上記各部品の納入の督促を支援する情報としては、上述したように、例えば、各部品の取引先およびその担当者、注文番号(注番)、伝票番号(伝番)がある。制御手段は、このような支援情報を表示手段に表示するので、例えば管理者や部品担当者は、表示手段に表示された支援情報に基づいて、部品の納入の取引先への督促を的確に行うことができる。
【0036】
本発明に係る部品管理プログラムは、上記の課題を解決するために、上記部品納入進度管理システムにおける各手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムであることを特徴としている。
【0037】
上記の部品管理プログラムをコンピュータが実行することにより、本発明の部品管理方法を実現することが可能となる。
【0038】
本発明に係る部品管理プログラムを記録した記録媒体は、上記の課題を解決するために、上述した本発明の部品管理プログラムをコンピュータにて読み取り可能に記録してなることを特徴としている。
【0039】
上記の構成によれば、記録媒体に記録されている部品管理プログラムをコンピュータが読み取って実行することにより、本発明の部品管理方法を実現することが可能となる
【0040】
お、本発明に係る部品管理方法は、上記各部品の在庫数と、上記各部品の納入予定日における納入予定数とに基づいて、(欠品状況判断手段が)上記各部品の欠品状況を判断するステップと、上記機種を構成する部品の総数と、欠品と判断された部品の数とに基づいて、(制御手段が)上記各部品の品揃え状況を上記機種ごとに判断するステップとを有していてもよい。
【0041】
また、本発明に係る部品管理方法は、(品揃え機種指定手段によって)指定された機種を構成する各部品の品揃え状況を(制御手段が)判断するステップを有していてもよい。
【0042】
また、本発明に係る部品管理方法は、(上記品揃え機種指定手段によって)指定された機種を構成する各部品の納入予定の有無および在庫の有無とに基づいて、(制御手段が)上記各部品の品揃え状況を判断するステップを有していてもよい。
【0043】
また、本発明に係る部品管理方法は、(制御手段が)上記機種を構成する各部品の在庫数、納入予定数、上記機種の生産予定数および各部品の発注員数に基づいて上記各部品が欠品となるか否かを判断すると共に、その欠品部品の有無に基づいて機種としての発注状況を確認するステップを有していてもよい。
【0044】
また、本発明に係る部品管理方法は、(発注機種指定手段によって)指定された機種を構成する各部品の発注状況を(制御手段が)確認するステップを有していてもよい。
【0045】
また、本発明に係る部品管理方法は、(上記発注機種指定手段によって)指定された機種を構成する各部品の在庫数、納入予定数、上記機種の生産予定数および各部品の発注員数に基づいて、(制御手段が)上記各部品の発注状況を確認するステップを有していてもよい。
【0046】
また、本発明に係る部品管理方法は、(制御手段が)上記各部品の品揃え状況の判断結果および上記各部品の発注状況の確認結果に応じた色を各機種ごとまたは各部品ごとに設定するステップと、上記判断結果および上記確認結果(上記制御手段にて得られる結果)を、(表示手段が)上記設定色にて表示するステップとを有していてもよい。
【0047】
また、本発明に係る部品管理方法は、(制御手段が)上記各部品の納入の督促を支援する情報を表示手段に表示させるステップを有していてもよい
【0048】
【発明の実施の形態】
発明の実施の一形態について、図面に基づいて説明すれば以下の通りである。
【0049】
本発明は、生産計画に基づいて生産される機種を構成する部品の納入進度を管理する際に、部品の納入予定日(納期)よりも前の時点で、部品の品揃えおよび発注確認を行い、これによって機種の生産が隘路となるかどうかの傾向をつかみ、その結果に基づいて部品の納入の督促を業者に行ったり、生産計画を変更するなどの適切な対応を行う点に特徴がある。以下、この点を踏まえて、まず、本発明の部品管理システムのシステム構成について説明する。
【0050】
(1.システム構成)
図2は、本実施形態に係る部品管理システムの概略の構成を示している。部品管理システムは、部品発注システム1と、部品検収システム2と、部品納入進度管理システム3と、受注者側システム4とで構成されている。なお、部品発注システム1と、部品検収システム2と、部品納入進度管理システム3とは、一体的に構成することが可能である。部品納入進度管理システム3は、部品発注システム1、部品検収システム2および受注者側システム4と、インターネットなどの通信回線5を介して互いに通信可能に接続されており、電子データによる情報交換(EDI;Electronic Data Interchange )が可能となっている。
【0051】
部品発注システム1は、生産計画/製品構成表6をもとに作成される部品フォーキャスト7に基づいて、生産を計画した製品の構成部品の業者(受注者側システム4)への発注を行うシステムである。したがって、部品発注システム1からは、部品の注文情報や納期情報が受注者側システム4に送信される。
【0052】
ここで、生産計画/製品構成表6とは、生産企画部が作成した機種(製品)の生産計画、および、生産を計画した製品とその構成部品との対応関係を示す構成表のことである。また、部品フォーキャスト7とは、現在から例えば3か月後までの生産計画に基づき、各生産予定日において生産に必要な部品の所要量(必要日(納入予定日)、必要数量(納入予定数))を示すものであり、部品フォーキャスト情報として受注者側システム4に提示されることになる。
【0053】
また、部品発注システム1からの上記注文情報には、予約注文と確定注文との2種類の情報がある。予約注文とは、確定注文の前に注文の予定を提示するものであり、部品の手配に必要な時間(以下、調達リードタイム(L/T)とも称する)だけ、当該部品が必要となる生産予定日から遡って発行される。一方、確定注文とは、予約注文の範囲内で行われ、必要日時間近になって実際の必要数量および納期が指定されて発行されるものである。
【0054】
したがって、本システムにおいては、部品の注文を行うにあたり、フォーキャスト(所要量計画)、予約注文、確定注文の3段階注文方式が採られている。
【0055】
また、部品発注システム1は、部品の発注情報や、発注した部品を用いて生産される製品の生産日程、部品の納期情報などを部品納入進度管理システム3に送信する。これにより、部品納入進度管理システム3は、そのような情報を用いて部品の納入進度を管理することが可能となる。
【0056】
部品検収システム2は、部品発注システム1からの発注に基づき、受注者側システム4から生産ラインに供給される部品を検収する。部品検収システム2での検収の結果は、検収実績として部品納入進度管理システム3に送信される。また、検収した部品を用いて生産ラインにて生産した機種の生産実績も、部品納入進度管理システム3に送信される。
【0057】
部品納入進度管理システム3は、部品発注システム1、部品検収システム2および受注者側システム4から送信される情報に基づいて、生産予定の機種を構成する部品の納入進度を管理するシステムであり、本発明の最も特徴的な部分である。なお、部品納入進度管理システム3の詳細については後述する。
【0058】
受注者側システム4は、部品発注システム1からの発注に基づいて部品を手配し、部品検収システム2に供給するシステムであり、国内パーツメーカシステム、海外パーツメーカシステム、JIT(Just In Time)基地システム、2次加工業者システムなどで構成されている。
【0059】
ここで、上記のJIT基地システムは、預託した業者の倉庫であり、倉庫内に保管された部品をすぐに生産ラインに供給したり、2次加工業者システムに支給することができるような場所に設けられている。よって、このJIT基地システムには、例えば遠隔地のパーツメーカから供給される部品や、機種の生産によく用いられる部品などが主に保管される。
【0060】
このJIT基地システムでは、部品を必要量だけ出庫した都度、検収が行われ、部品の検収情報や支給情報が部品納入進度管理システム3に送信される。また、JIT基地システムが国内パーツメーカシステムから入庫した部品の入庫情報も、部品納入進度管理システム3に送信される。
【0061】
受注者側システム4が国内パーツメーカシステムで構成される場合、当該システムからは、部品の出荷情報(2次加工業者への出荷(直送)も含む)が部品納入進度管理システム3に送信される。また、受注者側システム4が2次加工業者システムで構成される場合、当該システムには、上記したフォーキャスト情報や注文情報が送信されるようになっている。
【0062】
ここで、2次加工業者システムは、国内パーツメーカシステムやJIT基地システムなどから搬送される部品を組み立てて組品をつくるシステムである。2次加工業者システムにて組み立てられた組品は、部品検収システム2を介して生産ラインに搬送される。
【0063】
なお、説明の便宜上、国内パーツメーカシステムなどから2次加工業者システムに搬送される部品を『支給部品』と称することとし、その搬送を『支給』と称することにする。また、国内パーツメーカシステムなどから直接生産ラインに搬送される部品、あるいは、2次加工業者システムから生産ラインに搬送される部品を『供給部品』と称することとし、その搬送を『供給』と称することにする。つまり、『供給部品』と言えば、納入後すぐに生産ラインで使用する部品を指し、『支給部品』と言えば、『供給部品』が組品である場合に、その組品を構成する部品を指す。以下、『供給部品』と『支給部品』、『供給』と『支給』とは区別することにする。
【0064】
受注者側システム4が海外パーツメーカで構成されている場合、受注者側システム4から供給される部品は、輸入通関8を介して部品検収システム2に供給される。また、この場合は、部品の出港予定(ETD;Estimate Time of Departure)および着港予定(ETA;Estimate Time of Arrival)に関する情報が、WWW(World Wide Web)ブラウザにより部品納入進度管理システム3に送信される。
【0065】
ここで、図3は、部品発注処理および部品検収処理の概要を示している。これらについて説明すると、受注者側システム4のJIT基地システムからは、部品の入庫データが部品発注システム1のホストコンピュータに送信される。上記ホストコンピュータは、部品フォーキャスト情報7に基づいて部品の注文書を作成し、協力会社(例えば受注者側システム4の2次加工業者システムや国外パーツメーカシステム)に送信する。
【0066】
受注者側システム4は、注文のあった部品にEIAJ(日本電子機械工業会)の規格に準拠した納品書を付け、当該部品を部品検収システム2に出荷する。部品検収システム2は、上記納品書に付加されているバーコードをハンディーターミナル(携帯端末)で読み取り、出荷された部品の検収を行う。検収の結果は、直接あるいは部品発注システム1のホストコンピュータを介して部品納入進度管理システム3に供給される。
【0067】
一方、受注者側システム4では、当該部品のEIAJ納品書の情報およびETA情報(輸入部品のとき)が直送部品の納品実績としてコンピュータに入力され、これらの情報がWWWブラウザにより本社インターネットサーバへ送信される。そして、これらの情報は、当該サーバから部品発注システム1のホストコンピュータを介して部品納入進度管理システム3に送信される。
【0068】
図2に示すように、部品発注システム1と部品検収システム2と部品納入進度管理システム3と受注者側システム4とが通信回線5を介して接続されていることで、例えば、部品発注システム1にて得られる部品の発注情報、部品検収システム2での検収実績、受注者側システム4における1次業者から2次加工業者システムに支給される部品の支給実績が、通信回線5を介して電子データとして部品納入進度管理システム3に送信される。
【0069】
これにより、部品納入進度管理システム3は、部品の納入管理に上記電子データを直ぐに利用することが可能となる。その結果、管理者および担当者は、部品の納入管理における最新情報を把握することができる。また、これにより、納入部品の隘路の発生をできるだけ抑え、生産遅延の発生をできるだけ抑えることも可能となる。また、納入部品が輸入部品の場合は、ETA情報が部品納入進度管理システム3に送信されるので、部品の納入進度管理の精度を向上させることができる。
【0070】
(2.部品納入進度管理システムの構成)
次に、部品納入進度管理システム3の詳細について説明する。部品納入進度管理システム3は、生産計画に基づいて生産される機種を構成する部品の納入進度を管理するシステムであり、図1に示すように、データ記憶部11(記憶手段)と、納入進度管理処理部21と、通信部31と、出力部32と、入力部33と、進度管理端末装置34(表示手段、品揃え機種指定手段、発注機種指定手段)とを備えている。
【0071】
通信部31は、納入進度管理処理部21において処理された情報を通信回線を介して進度管理端末装置34に送信するためのインターフェースである。
【0072】
出力部32は、納入進度管理処理部21にて得られる後述する各種テーブルや、L/Tなどの部品管理に必要な情報を出力するものであり、例えばPC(Personal Computer )のモニタやプリンタで構成される。この出力部32を扱うのは、部品担当者のみとなっている。
【0073】
入力部33は、各種情報を入力するためのものであり、キーボードやマウスなどによって構成されている。担当者は、この入力部33を介して、出力部32に表示させる画面の切り替えなどを行うことが可能となっている。
【0074】
進度管理端末装置34は、後述する納入進度管理処理部21において処理された情報を表示するものであり、例えばPCで構成されている。部品の納入進度を直接管理している担当者、その担当者の上司である管理者、および、生産企画部の部長などは、進度管理端末装置34に表示される画面を見ることで、部品の納入進度を把握することができる。
【0075】
また、進度管理端末装置34は、管理者や生産企画部(以下、管理者に統一して記載する)が納入進度管理処理部21に対する処理を指示する際にも用いられる。つまり、進度管理端末装置34は、納入進度管理処理部21の後述する部品納入進度表示制御部27での品揃え状況の判断対象となる機種を指定したり、発注状況の確認対象となる機種を指定する場合にも用いられる。
【0076】
また、進度管理端末装置34は、部品納入進度管理システム3以外に、例えば受注者側システム4にも設置されており、受注者側システム4でも部品の納入進度を把握することが可能となっている。
【0077】
次に、データ記憶部11について説明する。データ記憶部11は、部品納入進度管理システム3が部品の納入進度を管理するのに必要な情報を記憶するものであり、生産計画(日程)マスター12、部品別適用機種マスター13、納入予実マスター14、注残マスター15、在庫マスター16、取引先マスター17および担当者マスター18で構成されている。
【0078】
ここで、図4は、上記の各マスターに記憶されている情報の一覧を示している。なお、同図中の左欄の項目の情報のうち、各マスターに記憶される情報を○印で示している。以下、この図4を参照しながら、各マスターについて説明する。
【0079】
生産計画マスター12は、機種の生産計画に関する情報を記憶している。具体的には、生産計画マスター12は、生産を計画した事業部、機種の生産月、機種が試作であるか量産であるかの区分、生産を予定している機種の製品コード、生産部門(工程)、生産実績数、日別生産計画数(生産予定日ごとの生産予定数)に関する情報を記憶している。
【0080】
部品別適用機種マスター13は、各部品と、各部品が適用される機種との対応関係を各部品ごとに把握するための情報を記憶している。具体的には、部品別適用機種マスター13は、事業部、生産月、区分(試作/量産)、品種、製品コード、部品の納入場所、部品コード、次工程に関する情報を記憶している。
【0081】
上記の次工程の情報とは、納入対象となる部品が次にどの工程に搬送されるのかを示す情報であり、例えば、各工程に対応する数桁の数字を含んで表される。ここで、支給部品の次工程情報には、上記の数字の末尾にさらにアルファベットを付ける一方、供給部品の次工程情報には上記のアルファベットを付けないようにすることで、次工程情報を参照すれば、供給部品であるか支給部品であるかを判断することが可能となる。
【0082】
納入予実マスター14は、部品の納入予定と納入実績とを把握するための情報を記憶している。具体的には、納入予実マスター14は、事業部、生産月、品種、納入場所、部品コード、部品名称、予約注文および確定注文の注文番号(以下、注番と記載する)、L/T(調達リードタイム)、生産予定日の何日前(実質稼働日分)に納品が必要かを示す手番(加工)、取引先コード、次工程、総発注数、部品(供給部品を含む)の納入予定日、納入予定数、納入実績数、最新納期、支給部品の支給日、支給予定数、支給実績数、単価、預託部品倉庫納入(預託部品として倉庫に納入されている部品か否か)に関する情報を記憶している。なお、上記の最新納期とは、生産日程の変更のシュミレーションを行ったときに、最終的に決定される部品の最新納期のことである。
【0083】
注残マスター15は、基本的には、納入予実マスター14の記憶内容とほぼ同じ内容を記憶している。具体的には、注残マスター15は、事業部、生産月、品種、製品コード、部品コード、部品が組品の場合の親部品を示す親部品コード、部品名称、注番、伝票番号(以下、伝番と記載する)、L/T、手番(加工)、発注員数、取引先コード、次工程、資材部担当者名(コード番号)、部品管理担当者名(コード番号)、総発注数、納入予定日、納入予定数、納入実績数、最新納期、発注済納入残数、支給日、支給予定数、支給実績数、直送支給、ETD・ETA日付、預託部品倉庫納入に関する情報を記憶している。
【0084】
なお、上記の直送支給とは、国内パーツメーカシステムから2次加工業者システムに支給される部品であるか否かを示す情報である。
【0085】
また、上記の発注員数とは、1個の機種を生産するのに必要な構成部品の数を指す。例えば、図5に示すように、機種Aが部品Bおよび部品Cからなっており、部品Bがさらに部品Dと部品Eとからなり、部品Eがさらに部品Fと部品Gとからなっているものとする。そして、機種Aまたは親部品を生産するのに必要な子部品の数を、同図の括弧内の数字で示す。つまり、同図は、機種Aを生産するのに、部品Bが1個、部品Cが1個必要であり、部品Bを生産するのに部品Dが1個、部品Eが2個必要であり、部品Eを生産するのに部品Fが1個、部品Gが2個必要であることを示す。この場合、例えば部品Gの発注員数、つまり、1個の機種Aを生産するのに必要な部品Gの数は4となる。
【0086】
在庫マスター16は、工場の部品の在庫を把握するための情報を記憶している。具体的には、在庫マスター16は、事業部、生産月、品種、納入場所、部品コード、次工程、部品管理担当者名、工場内の部品の在庫数(前日・現在)、単価に関する情報を記憶している。
【0087】
取引先マスター17は、部品の取引先を把握するための情報を記憶している。具体的には、取引先マスター17は、事業部、取引先コード、業者(取引先)名称)、窓口担当者名、TEL番号、資材部担当者名、部品管理担当者名に関する情報を記憶している。なお、取引先マスター17は、資材部担当者名として、コード番号とそれに対応する担当者名とを両方記憶している。
【0088】
担当者マスター18は、部品の納入を管理している担当者を把握するための情報を記憶している。具体的には、担当者マスター18は、事業部、生産部門(工程)、部品管理担当者名に関する情報を記憶している。なお、担当者マスター18は、部品管理担当者名として、コード番号とそれに対応する担当者名とを両方記憶している。
【0089】
次に、納入進度管理処理部21について説明する。
【0090】
納入進度管理処理部21は、データ記憶部11に記憶されている情報に基づいて、部品の納入進度を管理するものであり、図1に示すように、機種別構成部品展開部22、部品別納入予定実績比較部23、隘路判断部24(欠品状況判断手段)、出力要求別仕訳部25、発注内容確認部26および制御手段としての部品納入進度表示制御部(以下、単に制御部と記載する)27で構成されている。
【0091】
機種別構成部品展開部22は、生産計画マスター12および部品別適用機種マスター13に記憶されている情報に基づいて、生産計画のある機種(当日以降の12日間に生産計画のある機種)の生産に使用される部品を把握し、部品別適用機種テーブルを作成する。具体的には以下の通りである。
【0092】
図6は、生産計画マスター12および部品別適用機種マスター13に記憶されている情報の一例を示している。この場合、機種別構成部品展開部22は、まず、生産計画マスター12に記憶されている情報の中から、生産計画にある機種の製品コード(A1AU123456)を抽出し、その製品コードに対応する部品コード(CPA1234567890 )に関する情報を部品別適用機種マスター13から抽出する。そして、機種別構成部品展開部22は、同図に示すように、上記製品コードと上記部品コードに関する情報とを対応付ける部品別適用機種テーブルを作成する。このような部品別適用機種テーブルを作成することにより、生産予定の機種とその構成部品との関連性を生産予定日ごとに管理することができる。
【0093】
部品別納入予定実績比較部23は、機種別構成部品展開部22にて作成した部品別適用機種テーブルと、納入予実マスター14および在庫マスター16に記憶されている情報とに基づいて、生産計画にある機種の生産に用いられる部品の納入予定と納入実績との対比テーブル(納入予定・実績テーブル)を作成する。具体的には、以下の通りである。
【0094】
図7は、機種別構成部品展開部22にて作成した部品別適用機種テーブル(図6と同じテーブル)と、納入予実マスター14に記憶されている情報の一例を示している。この場合、部品別納入予定実績比較部23は、部品別適用機種テーブルの中の部品コード(CPA1234567890 )をもとにして、納入予実マスター14の中から、当該部品コードに対応する部品の納入予定日、納入予定数、納入実績数などを抽出し、同図に示す納入予定・実績対比テーブルを作成する。
【0095】
次に、在庫マスター16の記憶内容が例えば図8に示す内容であるとすると、部品別納入予定実績比較部23は、上記納入予定・実績対比テーブルにおける部品コードに対応する在庫数を在庫マスター16より抽出し、抽出した在庫数を上記納入予定・実績対比テーブルに書き込み、同図に示す納入予定・実績テーブルを最終的に決定する。
【0096】
つまり、最終的には、部品別適用機種テーブルにおける製品コード(生産予定の機種名)と、納入予定・実績テーブルに記憶された情報のうち、上記製品コードに対応する部品コードの部品に関する情報と、上記部品の在庫数の情報とを足し合わせたものが、納入予定・実績テーブルとなる。
【0097】
なお、同図の納入予定・実績テーブルでは、部品コードを1つしか挙げていないが、これは説明を簡略化するためである。機種の生産は、通常、複数の部品を用いて行われるため、実際には複数の部品コードが存在している。
【0098】
隘路判断部24は、部品別納入予定実績比較部23にて作成した納入予定・実績テーブルと、生産計画マスター12および納入予実マスター14に記憶されている情報とに基づいて、機種を構成する部品の欠品状況を判断する。以下、この点について、より具体的に説明する。
【0099】
隘路判断部24は、まず、上記納入予定・実績テーブルにおける製品コード(機種名)と生産月とを把握し、生産計画マスター12に記憶されている情報の中から、上記製品コードと上記生産月とから特定される生産予定機種の内容を把握する。
【0100】
ここで、図9は、5月11日現在における納入予定・実績テーブルと、このテーブルの中の製品コードおよび生産月に基づいて生産計画マスター12から抽出した情報とを示している。同図の日別生産計画数から、5月11日に生産予定の機種が100台、5月12日に生産予定の機種が100台あることがわかる。
【0101】
次に、隘路判断部24は、納入予定・実績テーブルの中の手番を見る。同図では、手番は1となっており、このことから、生産予定日の1日前に部品の納入が必要であることが把握される。
【0102】
次に、隘路判断部24は、納入予定・実績テーブルの中の納入予定数および納入実績数を見る。このとき、上記手番が1であることから、隘路判断部24は、納入予定日が生産予定日より1日前の納入予定数および納入実績数を見ることになる。
【0103】
同図では、5月11日の生産予定日より1日前の5月10日における部品の納入予定数、納入実績数はそれぞれ100、100となっており、納入実績数が納入予定数を下回っていない。したがって、この場合、隘路判断部24は、5月11日に生産予定の機種については、部品の納入実績数が生産計画を満足している(隘路ではない)と判断したことになる。
【0104】
一方、5月12日の生産予定日より1日前の5月11日現在における部品の納入予定数、納入実績数はそれぞれ100、90となっており、納入されるべき部品の数が10個不足している。このとき、部品の現在の在庫が5個であるので、最終的には部品の不足分は5個となる。この場合、隘路判断部24は、5月12日に生産予定の機種については、部品の納入実績数が生産計画を満足していない(隘路である)と判断する。
【0105】
隘路判断部24は、このような判断を、5月11日以降の12日間に生産予定のある機種の構成部品の全てについて判断する。ただし、納入予定日は将来であるので、隘路判断の当日以外の納入予定日の部品については、その納入予定日における納入実績数はゼロとみなす。
【0106】
このように、隘路判断部24は、生産予定の機種の構成部品の納入予定日における納入予定数、納入実績数、在庫数に基づいて、部品の欠品状況を判断するようになっている。特に、納入予定日が将来の場合は、隘路判断部24は、上記機種を構成する各部品の在庫数と、上記各部品の納入予定日における納入予定数とに基づいて、上記各部品の欠品状況を判断するものと言える。
【0107】
また、隘路判断部24は、上記した欠品状況の判断結果に応じて、納入実績数の欄の表示色を納入予定日ごとに設定するようになっている。つまり、隘路判断部24は、所定の納入予定日に部品の欠品がないと判断した場合は、上記納入予定日における納入実績数の欄の表示色を例えば青色(色コード)に設定する。一方、隘路判断部24は、所定の納入予定日に部品の欠品があると判断した場合は、上記納入予定日における納入実績数の欄の表示色を例えば警告色である赤色(色コード)に設定する。図10は、このような表示色の設定前と設定後とにおける納入予定・実績テーブルをそれぞれ示している。
【0108】
このように、隘路判断部24が上記テーブルにおける納入実績数の欄の表示色を設定しておくことで、上記テーブルに基づいて作成される後述する各種表示画面の納入実績数の欄が上記表示色にて表示される。これにより、上記画面を見る管理者にとって、部品の納入進度(機種の生産の隘路が発生しそうか否か)の把握が容易になる。なお、以降では、表示色の設定された納入予定・実績テーブルを用いることにする。
【0109】
出力要求別仕訳部25は、上記した表示色設定後の納入予定・実績テーブルと、注残マスター15、取引先マスター17および担当者マスター18に記憶された情報とに基づいて、納入部品の取引先と担当者とを把握するための取引先・担当者テーブルを作成する。
【0110】
具体的には、出力要求別仕訳部25は、まず、図11に示す取引・担当コード設定テーブルを作成する。このテーブルは、隘路判断部24にて表示色設定後の納入予定・実績テーブルの部品コードをもとにして、注残マスター15から上記部品コードに対応する資材部担当者名(取引先コード)および部品管理担当者名(担当者コード)を少なくとも抽出することで作成される。
【0111】
次に、出力要求別仕訳部25は、図12に示すように、取引・担当コード設定テーブルの資材部担当者名のコード番号および部品管理担当者名のコード番号をもとにして、取引先マスター17から、上記資材部担当者名のコード番号と対応する取引先担当者を抽出すると共に、担当者マスター18から、上記部品管理担当者名のコード番号と対応する担当者名を抽出する。そして、出力要求別仕訳部25は、取引・担当コード設定テーブルの資材部担当者名のコード番号および部品管理担当者名のコード番号を、それぞれ対応する担当者名に置き換えた取引先・担当者テーブルを作成する。なお、このテーブルは、資材部担当者の担当者名に対応する業者名称、窓口担当者名、TEL番号も含んでいる。
【0112】
したがって、取引先・担当者テーブルを参照すれば、納入部品の取引先と、その部品を管理する担当者とを直ちに把握することが可能となる。
【0113】
発注内容確認部26は、部品別納入予定実績比較部23にて作成された納入予定・実績テーブルと、注残マスター15および在庫マスター16に記憶された情報とに基づいて、部品発注の確認用のテーブルを作成する。
【0114】
より具体的には、発注内容確認部26は、図13に示すように、上記納入予定・実績テーブルにある部品コードをもとにして、注残マスター15および在庫マスター16から上記部品コードの情報を抽出し、これらをまとめたテーブルを作成する。以下では、このテーブルを注残・在庫・納入予実テーブルと称することにする。
【0115】
制御部27は、主に、データ記憶部11に記憶された情報に基づいて、生産予定の機種を構成する各部品の納入予定日よりも前の時点で、上記各部品の品揃え状況を上記機種ごとに判断すると共に、上記各部品の発注状況を上記機種ごとに確認する機能を有している。制御部27にて得られる結果は、通信部31を介して進度管理端末装置34に送信され、進度管理端末装置34に表示される。
【0116】
(3.動作)
次に、部品納入進度管理システム3における動作について説明する。まず、本システムにおけるおおまかな流れは以下の通りである。図14に示すように、S1にて、処理を行う者が、管理者(例えば部品担当者の上司、機種の生産計画を企画する生産企画部)であれば、制御部27により、品揃え管理(S2)と発注確認(S3)とが順に行われる。一方、S1にて、処理を行う者が部品を扱う担当者であれば、制御部27により、部品の納入進度管理(S4)が行われる。S3およびS4の後、続けて処理を行う場合には(S5にてYes)、S1以降の処理を繰り返し、続けて処理を行わない場合には(S5にてNo)、そのまま処理を終了する。
【0117】
以下、上記の品揃え管理、発注確認、部品納入進度管理のそれぞれの処理について説明する。
【0118】
(3−1.品揃え管理)
品揃え管理は、日々のラインへ部品を供給するために、在庫品及び納入予定品で、(1)どこまでの生産が可能か、(2)いつ、どのように生産できるか、(3)変更が可能か、を事前に把握することを目的としている。このため、本システムにおける品揃え管理は、図15に示すように、部品の品揃え状況を機種別に管理するための品揃え状況機種別管理(S11)と、各機種を構成する部品ごとの品揃え状況を管理するための品揃え状況部品別管理(S12)とで構成されている。
【0119】
(3−1−1.品揃え状況機種別管理)
品揃え状況機種別管理は、管理者が進度管理端末装置34を介して『品揃え状況機種別一覧表』の出力要求を行うことで開始され、制御部27が、生産予定にある機種を構成する部品の総数と、隘路判断部24にて欠品と判断された部品の数とに基づいて、上記各部品の品揃え状況を上記機種ごとに判断する。そして、制御部27は、その判断結果として、図16に示す『品揃え状況機種別一覧表』を作成し、進度管理端末装置34に送信する。この『品揃え状況機種別一覧表』の作成の手法は、以下の通りである。
【0120】
まず、『品揃え状況機種別一覧表』の出力要求があれば、制御部27は、納入進度管理処理部21の隘路判断部24が作成した納入予定・実績テーブルの中から、品揃え管理を行う日を含めてその日以降の所定期間(5日間)に生産予定のある機種の納入予定・実績テーブルを取り込む。なお、上記の出力要求は、生産部門および品種をそれぞれ指定することで行われる。
【0121】
ここで、制御部27は、上記機種として、図16に示す5種類の機種(SEIHIN 1〜SEIHIN 5)の納入予定・実績テーブルを取り込んだものとする。なお、ここでの説明の理解がしやすいように、SEIHIN 2、SEIHIN 4をそれぞれ構成する部品の手番は全て1とする。したがって、SEIHIN 2、SEIHIN 4については、構成部品の納入予定日は、5月13日、5月14日、5月17日の生産予定日に対して1日前の5月12日、5月13日、5月14日(実質稼働日)となる。そして、現時点(『品揃え状況機種別一覧表』の出力要求があった時点)は、同図より5月11日であるため、SEIHIN 2、SEIHIN 4については、制御部27は、部品の納入予定日よりも前に品揃え状況の判断を行うことになる。
【0122】
一方、生産予定日が5月11日、5月12日であるSEIHIN 1、SEIHIN 3、SEIHIN 5については、構成部品の納入予定日は、少なくとも5月11日よりも前ということになる。しかし、これらの機種の品揃えについては、既に、構成部品の納入予定日よりも前に判断されている点を断っておく。これらの機種が挙がっているのは、処理日以降の5日間に生産予定があるからにほかならない。
【0123】
ここで、隘路判断部24は、既に、機種を構成する各部品ごとに、納入予定日における納入予定数と納入実績数と在庫数とに基づいて、部品が欠品となるかどうかを判断しており、その結果を納入予定・実績テーブルに警告色(コード)として反映している。
【0124】
そこで、制御部27は、処理日以降の5日間に生産予定のある機種の各部品ごとの納入予定・実績テーブルに基づいて、機種の生産が隘路となりそうか否かを各部品の納入予定日よりも前に判断する。具体的には、制御部27は、欠品部品(警告色コードが赤の部品)の数が構成部品全体の数に対してどれだけの割合で存在するかを機種ごとに求めることで、機種の生産が隘路となりそうか否かを各部品の納入予定日よりも前に判断する。そして、制御部27は、その割合に応じて表示色を設定する。
【0125】
例えば、制御部27は、上記割合が0%である場合には、工場および預託在庫で機種の生産可能と判断し、表示色として『紫』を、上記割合が0%よりも大きく5%未満である場合には、表示色として『青』を、上記割合が5%以上10%未満である場合には、表示色として『黄』を、上記割合が10%以上である場合には、表示色として『赤』を設定する。
【0126】
そして、図16に示すように、制御部27が、生産予定日および機種と、設定した上記表示色とを対応付けることで、『品揃え状況機種別一覧表』が完成する。同図からは、例えば、5月11日時点で、5月14日に生産予定の機種(SEIHIN2 、SEIHIN4 )および5月17日に生産予定の機種(SEIHIN4 )について、欠品部品数が全構成部品数に対して10%以上あり、当該機種の生産が隘路になりそうであることがわかる。
【0127】
制御部27がこのようにして作成した『品揃え状況機種別一覧表』を進度管理端末装置34に送信し、管理者がこの『品揃え状況機種別一覧表』を進度管理端末装置34で見ることで、管理者は、現時点より5日後までに生産予定にある機種の部品の品揃え状況の全体像を機種ごとに把握することができる。また、生産予定日ごとに部品の品揃え状況を機種ごとにカラー表示することで、管理者はその品揃え状況を瞬時に判断できる。なお、この表の作成過程において、部品検収システム2からの検収実績および受注側システム4からの支給実績はリアルに取り込まれている。
【0128】
(3−1−2.品揃え状況部品別管理)
管理者は、進度管理端末装置34に表示される『品揃え状況機種別一覧表』を見て、品揃え状況をさらに確認したい機種がある場合には、上記機種についての『品揃え状況部品別一覧表』の出力要求を進度管理端末装置34を介して行う。この場合、制御部27は、進度管理端末装置34によって指定された機種を構成する各部品の品揃え状況を判断する。そして、制御部27は、その判断結果として、図17に示す『品揃え状況部品別一覧表』を作成し、進度管理端末装置34に送信する。この『品揃え状況部品別一覧表』の作成の手法は、以下の通りである。
【0129】
まず、管理者が、図16にて表示されている機種(例えばSEIHIN 3)、生産部門および生産月をそれぞれを指定して、『品揃え状況部品別一覧表』の出力要求を行うと、制御部27は、納入進度管理処理部21の隘路判断部24が作成した納入予定・実績テーブルの中から、品揃え管理を行う日を含めてその日以降の所定期間(5日間)に生産予定のある機種の納入予定・実績テーブルを取り込む。また、制御部27は、出力要求別仕訳部25の作成した取引先・担当者テーブルも取り込む。
【0130】
次に、制御部27は、各部品ごとの納入予定・実績テーブルおよび取引先・担当者テーブルに基づいて、生産予定の機種を構成する部品(部品コード)を把握すると共に、当該部品に関する情報を把握する。上記部品に関する情報としては、例えば、部品名称、注番、L/T、手番、預託部品倉庫納入、支給部品に関する情報、担当者、次工程、納入予定日、納入予定数、納入実績数、在庫数に関する情報である。
【0131】
ここで、機種(SEIHIN 3)を構成する部品が、図17に示すように6種類(品名1〜6)あったとする。この場合、品名1〜3の部品の手番は同図より1であることから、機種(SEIHIN 3)の生産予定日が5月12日に対して、品名1〜3の部品の納入予定日は5月11日となる。一方、品名4〜6の部品の手番は2であることから、機種(SEIHIN 3)の生産予定日が5月14日以降に対して、品名4〜6の部品の納入予定日は5月12日以降となる。
【0132】
したがって、制御部27は、品名4〜6の部品については、5月11日現在で、5月12日の納入予定日よりも前に、各部品の品揃え状況を判断することになる。なお、品名1〜3の部品については、制御部27は、5月11日の納入予定日よりも前に、既に品揃え状況を判断していることを先に断っておく。
【0133】
次に、制御部27は、上記部品に関する情報に基づいて、部品の品揃え状況を判断する。具体的には、品揃え状況を判断する日が部品の納期当日にあたっている場合には、制御部27は、その納期当日の部品の納入予定数と在庫数との和が機種の生産に必要な数(所要数)に達しているか否かを判断する。なお、上記の所要数とは、具体的には、日別生産計画数と発注員数との積で表されるものである。一方、品揃え状況を判断する日が部品の納期よりも前である場合には、制御部27は、将来に部品の納入予定があるか、工場に部品の在庫があるか、預託倉庫(JIT基地システム)に部品の在庫があるかだけを判断する。なお、この場合、部品の数(納入予定数や在庫数)は問題とはしない。
【0134】
次に、制御部27は、上記各結果に応じて表示色を設定する。例えば、制御部27は、部品の納入予定数と在庫数との和が所要数に達していない場合には、表示色として『赤』を、部品の在庫がある場合(部品の在庫数が所要数に達している場合)には、表示色として『青』を、部品の納入予定がある場合には、表示色として『黄』を設定する。
【0135】
そして、図17に示すように、制御部27が、生産予定日および部品と、設定した表示色とを対応付けることで、『品揃え状況部品別一覧表』が完成する。なお、表中の『過不足』の欄の数字は、納期当日(同図では5月11日)における(在庫数−所要数)を示している。また、図中、生産日程欄の(1)、(2)の色は、それぞれ図16における色に対応していることを示している。
【0136】
また、制御部27は、各部品に関する情報(上記した部品名称、担当者などの情報)も併せて『品揃え状況部品別一覧表』に取り入れている。このとき、表中の『預託』は、在庫が預託倉庫にあるか否かを、『支給』は、支給部品の有無を示している。また、表中の『注番』では、確定注文の注文番号を省略している。
【0137】
制御部27がこのようにして作成した『品揃え状況部品別一覧表』を進度管理端末装置34に送信し、管理者がこの『品揃え状況部品別一覧表』を進度管理端末装置34で見ることで、管理者は、誰の担当部品が未納になっているかを、納期よりも前の段階で確実に把握することができ、この段階でその担当者へ注意、指導を与えることができる。
【0138】
上記した『品揃え状況部品別一覧表』は、特に、『品揃え状況機種別一覧表』にて品揃え状況が良好でない機種(品揃え状況が例えば『赤』で表示されている機種)が確認された場合に、当該機種を構成する部品の品揃え状況を把握する際に用いられる。
【0139】
(3−2.発注確認)
発注確認は、生産企画部が作成した倉入日程(案)に基づき、本番日程(生産日程)とは別に、(1)計画機種の生産が可能か、(2)納期の詰めが必要な部品は何か、(2)いつの納期に変更が必要か、を管理者が事前に把握することを目的としている。このため、本システムにおける発注確認は、図18に示すように、部品の発注を機種別に確認するための機種別発注確認(S21)と、隘路部品発注確認(S22)と、隘路部品の詳細確認(S23)と、支給部品の納期確認(S24)とで構成されている。
【0140】
(3−2−1.機種別発注確認)
機種別発注確認は、管理者が進度管理端末装置34を介して『発注状況機種別一覧表』の出力要求を行うことで開始される。このような出力要求があれば、制御部27は、生産予定の機種を構成する各部品の在庫数、納入予定数、上記機種の生産予定数および各部品の発注員数に基づいて上記各部品が欠品となるか否かを判断すると共に、その欠品部品の有無に基づいて機種としての発注状況を確認する。そして、制御部27は、その確認結果として、図19に示す『発注状況機種別一覧表』を作成し、進度管理端末装置34に送信する。この『発注状況機種別一覧表』の作成の手法は、以下の通りである。なお、ここでは、部品の調達リードタイムが1週間以上を対象とする。また、上記の出力要求は、生産部門および品種をそれぞれ指定することで行われるが、未指定であっても構わない。
【0141】
まず、制御部27は、生産計画マスター12における生産計画に基づいて、発注確認を行う日以降12日間に生産が予定されている機種(製品コード)と日別生産計画数とを把握すると共に、発注内容確認部26にて作成した注残・在庫・納入予実テーブルに基づいて、上記機種を構成する部品に関する情報を把握する。上記部品に関する情報とは、例えば、注番、在庫数、発注員数および納入予定数である。
【0142】
なお、上記機種としては、図19に示すように、機種(SEIHIN 1〜SEIHIN 6)があるものとする。また、ここでの説明の理解がしやすいように、SEIHIN 2、SEIHIN 4、SEIHIN 6をそれぞれ構成する部品の手番は全て1とする。したがって、SEIHIN 2、SEIHIN 4、SEIHIN 6については、構成部品の納入予定日は、5月13日以降の生産予定日に対して1日前の5月12日以降となる。そして、現時点(『発注状況機種別一覧表』の出力要求があった時点)は、同図より5月11日であるため、生産予定日が5月13日以降のSEIHIN 2、SEIHIN 4、SEIHIN 6については、制御部27は、部品の納入予定日よりも前に発注状況の確認を行うことになる。
【0143】
一方、生産予定日が5月11日、5月12日であるSEIHIN 1、SEIHIN 3、SEIHIN 5については、構成部品の納入予定日は、少なくとも5月11日よりも前ということになる。しかし、これらの機種の発注状況については、既に、構成部品の納入予定日よりも前に確認されている点を断っておく。これらの機種が挙がっているのは、処理日以降の12日間に生産予定があるからにほかならない。
【0144】
次に、制御部27は、日別生産計画数と発注員数とに基づいて上記機種を構成する部品の必要数を判断し、機種ごとおよび生産予定日ごとに、対応する部品の発注状況を以下のようにして把握する。なお、上記の必要数は、日別生産計画数と発注員数との積で表される。
【0145】
制御部27は、ある部品についての在庫数と納入予定数との和が上記必要数以上となる場合は、当該部品は欠品とならず、取引先への部品納入の督促または納期調整は不要であると判断する。一方、制御部27は、在庫数と納入予定数との和が上記必要数未満である場合は、当該部品は欠品となり、部品納入の督促または納期調整が必要であると判断する。ここで、上記の納期調整とは、例えば生産計画の変更を意味する。
【0146】
次に、制御部27は、部品の各発注状況に対応する表示色を設定する。より具体的には、欠品となる部品が少なくとも1つあり、当該部品の発注がフォーキャストによるものである場合には、制御部27は、当該部品を用いて生産される機種についての発注状況の表示色を例えば『赤』に設定する。また、欠品となる部品が少なくとも1つあり、当該部品の発注が確定注文または予約注文によるものである場合には、制御部27は、納入予定の調整が必要と判断し、当該部品を用いて生産される機種についての発注状況の表示色を例えば『橙』に設定する。また、欠品となる部品が一つもない場合は、制御部27は、当該部品を用いて生産される機種についての発注状況の表示色を例えば『緑』に設定する。
【0147】
そして、制御部27は、図19に示すように、機種および生産予定日と、設定された色で部品の発注状況とを対応付け、『発注状況機種別一覧表』が完成する。
【0148】
制御部27がこのようにして作成した『発注状況機種別一覧表』を進度管理端末装置34に送信し、管理者がこの『発注状況機種別一覧表』を進度管理端末装置34で見ることで、管理者は、現時点より12日後までの間に生産予定のある機種の部品の発注状況の全体像を把握することができる。また、生産順序に基づき発注状況をカラー表示することで、管理者は部品の発注状況を瞬時に判断できる。なお、この表の作成過程において、検収実績及び支給実績はリアルに取り込まれている。
【0149】
(3−2−2.隘路部品発注確認)
ところで、機種別の部品の発注状況が、常に、図19に示すような良好な状態であれば問題はない。しかし、例えば、生産計画の変更により、機種の生産が前倒しとなることによって、部品の発注状況に変化が生じる場合がある。例えば、図20は、生産計画の変更によって、機種(SEIHIN 3)の生産が5月19日および5月20日に前倒しとなり、当該機種を構成する部品の発注状況が変化した場合の『発注状況機種別一覧表』を示している。この場合には、管理者は、その機種の構成部品(機種の生産隘路を生じさせるような隘路部品)の発注状況についての詳細を把握する必要がある。
【0150】
そこで、管理者が進度管理端末装置34を介して『隘路部品発注状況一覧表』の出力要求を行うと、制御部27は、進度管理端末装置34によって指定された機種を構成する各部品の発注状況を確認する。さらに詳しくは、制御部27は、進度管理端末装置34によって指定された機種を構成する各部品の在庫数、納入予定数、上記機種の生産予定数および各部品の発注員数に基づいて、上記各部品の発注状況を確認する。そして、制御部27は、その確認結果として、図21に示す『隘路部品発注状況一覧表』を作成し、進度管理端末装置34に送信する。この『隘路部品発注状況一覧表』の作成の手法は、以下の通りである。
【0151】
まず、管理者が、図20において部品の発注状況が赤色となっている機種(SEIHIN 3)、生産部門および生産月をそれぞれ指定して、進度管理端末装置34を介して上記の出力要求を行うと、制御部27は、生産計画マスター12における生産計画に基づいて、発注確認を行う日以降12日間に生産が予定されている機種(製品コード)と日別生産計画数とを把握すると共に、発注内容確認部26にて作成した注残・在庫・納入予実テーブルに基づいて、上記機種を構成する部品に関する情報を把握する。上記部品に関する情報とは、例えば、注番、在庫数、発注員数および納入予定数である。
【0152】
また、制御部27は、出力要求別仕訳部25の作成した取引先・担当者テーブルに基づいて、生産予定の機種を構成する部品に関する情報を把握する。上記部品に関する情報としては、例えば、部品名称、注番、L/T、手番、預託部品倉庫納入、支給部品に関する情報、担当者、次工程、納入予定日、納入予定数、納入実績数、在庫数に関する情報である。
【0153】
なお、生産予定機種(SEIHIN 3)の構成部品としては、図21に示すように、品名1および品名2の部品が挙がっている。ここで、これらの部品の手番は2なので、5月12日の生産予定に対する各部品の納入予定日は5月10日であり、5月19日、5月20日の生産予定に対する各部品の納入予定日は5月17日、5月18日である。したがって、制御部27は、5月17日、5月18日の納入予定日よりも前に、品名1および品名2の部品の発注状況を確認することになる。なお、5月10日に納入予定であった部品については、その納入予定日よりも前に既に部品の発注確認は行われているものとする。
【0154】
次に、制御部27は、日別生産計画数と発注員数とに基づいて、機種別発注確認の場合と同様に、上記機種を構成する部品の必要数を判断し、生産予定日ごとに、対応する部品の発注状況を以下のようにして把握する。
【0155】
制御部27は、ある部品についての在庫数と納入予定数との和が上記必要数以上となる場合は、当該部品は欠品とならず、取引先への部品納入の督促または納期調整は不要であると判断する。一方、制御部27は、在庫数と納入予定数との和が上記必要数未満である場合は、当該部品は欠品となり、部品納入の督促または納期調整が必要であると判断する。ここで、上記の納期調整とは、例えば生産計画の変更を意味する。
【0156】
次に、制御部27は、部品の各発注状況に対応する表示色を設定する。より具体的には、欠品となる部品が少なくとも1つあり、当該部品の発注がフォーキャストによるものである場合には、制御部27は、当該部品の発注状況の表示色を例えば『赤』に設定する。また、欠品となる部品が少なくとも1つあり、当該部品の発注が確定注文または予約注文によるものである場合には、制御部27は、当該部品の発注状況の表示色を例えば『橙』に設定する。また、欠品となる部品が一つもない場合は、制御部27は、当該部品の発注状況の表示色を例えば『緑』に設定する。
【0157】
そして、制御部27は、図21に示すように、発注状況の表示色として『赤』または『橙』を含む部品のみを抽出し、生産予定日および各部品と、設定された表示色とを対応付け、『隘路部品発注状況一覧表』が完成する。このとき、制御部27は、各部品に関する情報(上記した部品名称、担当者などの情報)も併せて『隘路部品発注状況一覧表』に取り入れている。
【0158】
制御部27がこのようにして作成した『隘路部品発注状況一覧表』を進度管理端末装置34に送信し、管理者がこの『隘路部品発注状況一覧表』を進度管理端末装置34で見ることで、管理者は、現時点より12日後までの間に生産隘路を生じさせるような部品の発注状況の詳細を把握することができる。また、生産順序に基づき隘路部品の発注状況をカラー表示することで、管理者は隘路部品の発注状況を瞬時に判断できる。
【0159】
また、管理者はこのカラー表示を見て、納期調整がさらに可能な範囲であるかを判断し、各担当者へ指示を出すことができる。さらなる納期調整不可と判断したときは、管理者は直ちに生産企画部のマスタースケジューラーへ連絡し、倉入日程の調整を依頼することになる。
【0160】
(3−2−3.隘路部品詳細確認)
ところで、上記したように生産計画が前倒し変更になった場合には、納期調整により注文部品の納期が前進するため、隘路部品についての納期調整の詳細を取引先に確認してもらう必要がある。そのため、管理者が進度管理端末装置34を介して『隘路部品詳細表』の出力要求を行うと、制御部27は、図22に示す『隘路部品詳細表』を作成し、進度管理端末装置34に送信する。これにより、管理者は、『隘路部品詳細表』に基づいて、隘路部品の納期調整について取引先に確認することが可能となる。この『隘路部品詳細表』の作成の手法は、以下の通りである。
【0161】
まず、管理者が、進度管理端末装置34を介して『隘路部品詳細表』の出力要求を行うと、制御部27は、生産計画マスター12における生産計画(変更後)と、出力要求仕訳部25の取引者・担当者テーブルと、発注内容確認部26の注残・在庫・納入予実テーブルとを取り込む。そして、管理者が、隘路部品および取引先を進度管理端末装置34を介して指定すると、制御部27は、指定された隘路部品の生産予定日を当週から3週後までの範囲で抽出する。
【0162】
次に、制御部27は、生産計画と注残・在庫・納入予実テーブルとに基づいて、隘路部品の納入の必要日と必要数とを計算する。具体的には、制御部27は、生産予定日から手番だけ遡った日を隘路部品の納入必要日とし、日別生産計画数と発注員数との積を、隘路部品の納入必要数とする。そして、制御部27は、図22に示すように、上記納入必要日および納入必要数を含む、上記隘路部品に関する必要事項を生産予定日ごとにまとめた『隘路部品詳細表』を完成させる。
【0163】
管理者は、このような『隘路部品詳細表』に基づいて、隘路部品についての納期調整の詳細を取引先に確認する。そして、納期変更について取引先の了解が得られれば、管理者は、納期調整がOKであると判断する。そして、管理者は、納期調整を行った場合には、図22中の調整結果欄の数字を0から1に変更する。すると、制御部27は、図20で示した『発注状況機種別一覧表』と、図21で示した『隘路部品発注状況一覧表』とにおいて、『橙』の色表示を『緑』へと変更する。なお、このとき、管理者が気付いたことがあれば、そのことを『隘路部品詳細表』の備考欄に入力し、誰が見ても分かるようにする。
【0164】
(3−2−4.支給部品納期確認)
ところで、隘路部品が組品(供給部品、親部品)であれば、その組品を構成する支給部品についても納期調整が必要となる。この場合、管理者が進度管理端末装置34を介して『支給部品納期情報一覧表』の出力要求を行うと、制御部27は、図23(a)に示す『支給部品納期情報一覧表』を作成し、進度管理端末装置34に送信する。これにより、管理者は、上記の『支給部品納期情報一覧表』に基づいて、隘路部品が組品である場合に、納期調整が必要な支給部品がどれだけあるかを把握することができると共に、親部品の納期調整結果に基づいて、支給部品の納期調整を行うことが可能となる。この『支給部品納期情報一覧表』の作成の手法は、以下の通りである。
【0165】
まず、管理者が、進度管理端末装置34を介して『支給部品納期情報一覧表』の出力要求を行うと、制御部27は、隘路判断部24の納入予定・実績テーブルと、出力要求仕訳部25の取引者・担当者テーブルと、発注内容確認部26の注残・在庫・納入予実テーブルとを取り込む。そして、管理者が、進度管理端末装置34を介して、供給部品(親部品)の部品コードを指定すると、制御部27は、注残・在庫・納入予実テーブルに基づいて、指定された親部品コードが同一となる部品コード(支給部品)に関する情報を抽出する。そして、制御部27は、過去1週間(実質稼働日である5日間)と、今後の3週間(15日)分の注番と納入予定数とを少なくとも抽出し、図23(a)に示す『支給部品納期情報一覧表』を完成させる。
【0166】
なお、表中の同一枠内に2段で記載されている部分においては、上段が注番で下段が納入予定数を示している。また、既に納入済みとなる支給部品(納入実績数が納入予定数に達した支給部品)については、制御部27は、納入予定日の欄を青色で表示するようにする。
【0167】
管理者は、図23(a)に示す『支給部品納期情報一覧表』において、供給部品(親部品)の納期変更内容を見て、納期が前進した日数だけ支給部品の納期調整を行う。この結果、図23(b)に示す『支給部品納期情報一覧表』が完成する。
【0168】
なお、親部品の最新納期は、倉入れ日程(生産計画)の変更のシュミレーションにより決定されるものであり、親部品の当初納期と変更後の納期との差が、支給部品の納期を前進させる日数となる。同図(b)では、親部品の納期が2日前進したことに伴い、この親部品に対応する全ての支給部品の納期を2日前進させている。
【0169】
(3−3.納入進度管理)
上述した品揃え管理および発注確認は、主として管理職が活用するものであるが、(進度管理)担当者は、さらに部品の発注の詳細および納入指示内容に基づき、日々の隘路防止を行うことが重要である。そこで、担当者は納入進度管理を毎日行うことになる。この納入進度管理は、図24に示すように、納入状況部品別管理(S31)と、納入状況詳細管理(S32)と、納入状況担当者別管理(S33)と、未納入部品詳細管理(S34)と、部品詳細管理(S35)と、督促リスト管理(S36)とで構成されている。
【0170】
なお、上述した品揃え管理および発注確認により、機種の生産隘路を事前に防止することが可能となるはずであるが、このような品揃え管理および発注確認を行ってもなお、機種の生産計画の変更等により、部品の納入遅れによって機種の生産隘路が生じることもある。そこで、以下では、このような特殊な場合も含めて、上記各処理について説明する。
【0171】
(3−3−1.納入状況部品別管理)
まず、担当者が、進度管理端末装置34を介して『支供給部品の納入状況一覧表』の出力要求を行うと、制御部27は、隘路判断部24の納入予定・実績テーブルと、出力要求仕訳部25の取引者・担当者テーブルと、発注内容確認部26の注残・在庫・納入予実テーブルとを取り込む。なお、上記の出力要求は、生産部門、機種、生産月をそれぞれ設定することで行われる。
【0172】
そして、制御部27は、上記各テーブルのうち、処理日(上記の出力要求があった日)を含めて以降3日間と、処理日よりも前の7日間に対応する部分だけを抽出する。
【0173】
次に、制御部27は、部品の総発注数と、納入予定の累計数と、過不足数とを算出する。ここで、上記総発注数は、処理日も含めて以降3日間の間に生産計画のある機種(製品コード)に対して発注された部品の発注数の総計である。また、上記の納入予定の累計数は、指定機種を構成する部品(供給部品、支給部品)の処理日までの納入予定数の累計である。また、上記の過不足数は、処理日における納入予定数と納入実績数との差である。
【0174】
続いて、制御部27は、抽出した各テーブルに含まれる情報、部品の総発注数、納入予定の累計数および過不足数に基づいて、各納入予定日ごとの部品の納入状況を異なる色に対応させる。より具体的には以下の通りである。
【0175】
制御部27は、納入予定日における納入実績数がその日の納入予定数に満たない場合には、納入状況としては、納入遅れを示す『赤(大物部品はピンク)』を設定する。また、制御部27は、処理日以降で納入予定・実績テーブルに納入予定がある場合には納入状況として『黄』を設定する。
【0176】
制御部27は、納入予定・実績テーブルにおいて供給部品の納入実績がある場合には、納入状況としては、工場に納入済みであることを示す『青』を設定する。また、制御部27は、納入予定・実績テーブルにおいて支給部品の納入実績がある場合には、倉庫(JIT基地システム)に納入済みであることを示す『橙』を設定する。
【0177】
制御部27は、直送部品の納入予定・実績テーブルにおいて、支給日における支給実績数が支給予定数だけある場合には、直送済みであることを示す『水色』を設定する。また、制御部27は、直送部品以外の部品の納入予定・実績テーブルで、支給日における支給実績数が支給予定数だけある場合には、支給完了であることを示す『紺』を設定する。
【0178】
制御部27は、ETD日(出港予定日)が取得できた場合には、納入状況としては『薄い緑』を設定する。また、制御部27は、ETA日(着港予定日)が到来すれば、納入状況としては『緑』を設定する。
【0179】
このようにして、部品の納入状況を異なる色に対応させると、制御部27は、指定された機種を構成する各部品と、設定された色とを対応付け、図25に示す『支供給部品の納入状況一覧表』が完成する。このとき、制御部27は、各部品に関する情報のうち必要なものについては『支供給部品の納入状況一覧表』に取り入れている。
【0180】
なお、この表中、『有』は、支給部品があること、つまり、部品が供給部品であることを示し、『支』は、部品が支給部品(一旦工場に入る部品)であることを示し、『直』は、部品が直送部品(2次加工業者に直接行く部品)であることを示す。
【0181】
なお、確定注文後に、生産日程の変更により機種の生産が将来の方向にずれる場合でも、製品在庫を発生させないようにするため、当初の納入予定日は変えない。したがって、この場合でも、制御部27は、当初の納入予定日のままで部品の納入状況を判断し、色表示を行うことになる。
【0182】
制御部27がこのようにして作成した『支供給部品の納入状況一覧表』を進度管理端末装置34に送信し、担当者がこの『支供給部品の納入状況一覧表』を進度管理端末装置34で見ることで、担当者は、現時点(処理日)での部品の納入遅れの有無を把握することができる。
【0183】
(3−3−2.納入状況詳細管理)
上記した納入状況部品別管理で、部品の納入遅延が分かると、次に、担当者は、納入遅延となる部品がどの程度あるのかを把握することが必要となる。このため、担当者が、進度管理端末装置34を介して『支供給部品の納入状況詳細表』の出力要求を行うと、制御部27は、図26に示す『支供給部品の納入状況詳細表』を作成し、進度管理端末装置34に送信するようになっている。
【0184】
この『支供給部品の納入状況詳細表』の作成の手法については、図25の『支供給部品の納入状況一覧表』の作成後、納入状況の色表示欄を、具体的な納入予定数と納入実績数とに置き換えることで完成される。なお、納入遅れがある場合(納入実績数が納入予定数に達していない場合)は、納入予定数および納入実績数が『赤』をバックに表示される。
【0185】
制御部27がこのようにして作成した『支供給部品の納入状況詳細表』を進度管理端末装置34に送信し、担当者がこの『支供給部品の納入状況詳細表』を進度管理端末装置34で見ることで、担当者は、納入遅延となる部品がどの程度あるのかを把握することができる。
【0186】
(3−3−3.納入状況担当者別管理)
担当者は、図26で示した『支供給部品の納入状況詳細表』の中から、自分の担当部品だけを抜粋したい場合がある。この場合、担当者が、自分の担当者コードのイニシャル(MY)を指定して、進度管理端末装置34を介して『支供給部品の納入状況担当者別一覧表』の出力要求を行うと、制御部27は、図26で示した『支供給部品の納入状況詳細表』の中から、指定担当者に対応する部品だけを抜粋し、図27に示すような『支供給部品の納入状況担当者別一覧表』を作成する。
【0187】
制御部27がこのようにして作成した『支供給部品の納入状況担当者別一覧表』を進度管理端末装置34に送信し、担当者がこの『支供給部品の納入状況担当者別一覧表』を進度管理端末装置34で見ることで、担当者は、自分の担当となる部品についてだけ、その納入遅延を把握するとができる。
【0188】
(3−3−4.未納入部品詳細管理)
担当者は、図27で示した『支供給部品の納入状況担当者別一覧表』の中から、自分の担当部品のうち、未納入部品だけを抜粋したい場合がある。この場合、担当者が、『支供給部品の納入状況担当者別一覧表』の中の『督促』ボタンをクリックすると、制御部27は、未納入部品だけを抜粋した、図28に示す『未納入部品詳細一覧表』を作成し、進度管理端末装置34に送信する。
【0189】
これにより、担当者はこの『未納入部品詳細一覧表』を進度管理端末装置34で見ることで、担当者は、未納入部品についてのみ、その納入遅延を把握するとができる。
【0190】
(3−3−5.部品詳細管理)
上記のように、未納入部品が確認されると、担当者は、その未納入部品について、取引先に納入の督促を行う必要がある。
【0191】
そこで、担当者が進度管理端末装置34を介して『部品管理詳細表(督促用)』の出力要求を行うと、制御部27は、図29に示す『部品管理詳細表(督促用)』を作成し、進度管理端末装置34に送信するようになっている。この『部品管理詳細表(督促用)』の作成の手法については、以下の通りである。
【0192】
まず、担当者から上記の出力要求があると、制御部27は、隘路判断部24の納入予定・実績テーブルと、出力要求別仕訳部25の取引先・担当者テーブルと、発注内容確認部26の注残・在庫・納入予実テーブルとを取り込む。なお、上記の出力要求は、機種(製品コード)、生産月、部品(部品コード)を指定することで行われる。
【0193】
そして、制御部27は、指定された部品の納入予定・実績テーブルと、取引先・担当者テーブルと、注残・在庫・納入予実テーブルとを抽出する。その後、制御部27は、指定部品の納入予定日別に、納入予定数、納入実績数、差異数(納入予定数−納入実績数)、注番、伝番、指定(部品を午前中に納入するのか午後に納入するのかの指定)などをまとめ、合わせて取引先の情報も含めて、図29に示す『部品管理詳細表(督促用)』を完成させる。
【0194】
なお、通常は、特殊な部品(大物部品キャビネット等)を除き、部品を午前中に納入することとしている。
【0195】
制御部27がこのようにして作成した『部品管理詳細表(督促用)』を進度管理端末装置34に送信し、担当者がこの『部品管理詳細表(督促用)』を進度管理端末装置34で見ることで、担当者は、この『部品管理詳細表(督促用)』に基づいて、部品の納入の督促を取引先に行うことになる。担当者は、取引先に電話をかけて未納入部品について督促すると、督促において確認した結果を、『部品管理詳細表(督促用)』の備考欄にその旨をメモし、誰が見ても分かるようにする。
【0196】
(3−3−6.督促リスト管理)
上述のような納入進度管理で部品の納入遅れに対処していくが、納期当日でも未納入の部品については、納期当日に最終的に未納入部品となったリスト(督促リスト)を出力し、担当者がこの督促リストに基づいて、再度、未納入部品について督促を行い、必ず生産に間に合わせるように納品の確約をとることが必要とされる。
【0197】
そこで、担当者が進度管理端末装置34を介して『督促リスト』の出力要求を行うと、制御部27は、図30に示す『督促リスト』を作成し、進度管理端末装置34に送信するようになっている。この『督促リスト』の作成の手法については、以下の通りである。
【0198】
まず、担当者から上記の出力要求があると、制御部27は、隘路判断部24の納入予定・実績テーブルと、発注内容確認部26の注残・在庫・納入予実テーブルとを取り込む。なお、上記の出力要求では、担当者(担当者コード)も指定される。
【0199】
そして、制御部27は、指定された担当者の部品で、処理日(上記出力要求があった日)以降に納入予定があり、かつ、処理日の前日までの納入予定に対して納入遅れとなっている部品に関する情報を、上記各テーブルから抽出する。その後、制御部27は、各部品ごとに、次工程、取引先、注番、総発注数、納入予定累計、総実績数、不足数、最終納入日、納入予定数を把握し、これらの内容を盛り込んだ『督促リスト』を完成させる。
【0200】
ここで、上記総発注数は、所定期間内において発注された部品の発注数の総計である。また、上記の納入予定累計は、最終納入日までの所定期間内における部品の納入予定数の累計である。また、総実績数は、上記所定期間内における部品の納入実績数の累計である。また、上記の不足数は、上記所定期間内における納入予定数と納入実績数との差である。
【0201】
制御部27がこのようにして作成した『督促リスト』を進度管理端末装置34に送信し、担当者がこの『督促リスト』を進度管理端末装置34で見て、部品の納入の督促を再度取引先に行うことになる。このような『督促リスト』を制御部27が作成することにより、担当者は、取引先へ督促すべき未納入部品を容易に把握することができる。担当者は、督促において確認した結果を、図29の『部品管理詳細表(督促用)』の備考欄にメモし、誰が見ても分かるようにする。
【0202】
(4.効果)
以上のように、本発明は、生産を予定している機種の生産計画情報と、上記機種を構成する各部品に関する情報とをデータ記憶部11に記憶させておき、S2およびS3で示したように、制御部27が、データ記憶部11に記憶されている情報に基づいて、上記各部品の納入予定日よりも前の時点で、上記各部品の品揃え状況を上記機種ごとに判断すると共に、上記各部品の発注状況を上記機種ごとに確認する構成である。制御部27にて得られる結果(品揃え状況の判断結果および発注状況の確認結果)は、進度管理端末装置34に送信され、進度管理端末装置34にて表示される。
【0203】
これにより、例えば、管理者は、進度管理端末装置34に表示される品揃え状況および発注状況に基づいて、機種の生産が隘路となりそうかどうかという生産隘路の傾向を、部品の納入予定日よりも前に把握することができる。この結果、機種の生産隘路が発生しそうと判断すれば、例えば、部品の納入の督促を取引先に行うことができる。
【0204】
この場合、部品の納入予定日よりも前に督促できるので、元々の納入予定日自体は変動しない。したがって、従来のように納入予定日と生産予定日との間が長期になるというようなことがなく、在庫が長期にわたって過剰になるということはない。これにより、在庫の管理負担が増大することはない。
【0205】
また、品揃え状況および発注状況に基づいて、機種の生産隘路が発生しそうと判断すれば、機種の生産計画を変更することも可能である。この場合は、生産計画を変更するかどうかの検討を、生産隘路となる機種の構成部品の納入予定日よりも前に行うことができるので、その検討を上記納入予定日当日よりも前に終えることができれば、上記納入予定日当日から直ちに、生産計画変更後の機種の生産のための生産ライン(検査、準備を含む)を稼働させることが可能となる。つまり、元々の納入予定日当日と、生産計画変更後の機種の生産ラインの稼働開始日との間にタイムラグが生じることがない。この結果、機種の生産を効率よく行うことができる。
【0206】
なお、本発明は、上記各部品の納入予定日よりも前に、品揃え状況の判断および発注状況の確認の両者を行ってはじめて意味がある。つまり、各部品の品揃えを判断しただけでは、機種の生産に必要な数だけ各部品の発注がなされているのかわからない。また、各部品の発注が適切になされていても、品揃えを把握できていなければ、在庫品および納入予定品で、どこまでの生産が可能かを把握することができない。したがって、品揃え状況の判断と発注確認とのうち、どちらか一方のみでは、機種の生産隘路の傾向をつかむことはできない。
【0207】
また、本発明は、制御部27が、上記各部品の品揃え状況の判断結果および上記各部品の発注状況の確認結果に応じた色を各機種ごとまたは各部品ごとに設定し、進度管理端末装置34が、制御部27にて得られる結果を、上記設定色にて表示する構成である。これにより、管理者は、進度管理端末装置34に表示される結果を、容易にかつ的確に把握することができる。
【0208】
また、図21に示した『隘路部品発注状況一覧表』は、倉入日程の入替え(生産計画の前倒し)により隘路となる部品(赤色および橙色表示部品)を表示するものである。また、図29に示した『部品管理詳細表(督促用)』は、部品の納入の督促を取引先に行うためのものである。つまり、これらの表は、問題部品(機種の生産隘路を引き起こす部品)の納品督促を支援するアクション情報(支援情報)を含むものである。本発明では、制御部27がこのようなアクション情報を進度管理端末装置34に表示させることにより、例えば管理者や部品担当者は、進度管理端末装置34に表示されたアクション情報に基づいて、部品の納入の取引先への督促を的確に行うことができる。
【0209】
(5.部品納入進度管理プログラムおよび記録媒体)
以上で説明した部品納入進度管理システム3での処理は、プログラムで実現することが可能である。このプログラムはコンピュータで読み取り可能な記録媒体に格納されている。本発明では、この記録媒体として、データ記憶部11であってもよいし、部品納入進度管理システム3で処理が行われるために必要な図示していないメモリ(例えばROMそのもの)であってもよいし、また図示していないが外部記憶装置としてプログラム読み取り装置が設けられ、そこに記録媒体を挿入することで読み取り可能なプログラムメディアであってもよい。
【0210】
上記いずれの場合においても、格納されているプログラムはマイクロプロセッサ(図示せず)のアクセスにより実行される構成であってもよいし、格納されているプログラムを読み出し、読み出したプログラムを図示されていないプログラム記憶エリアにダウンロードすることにより、そのプログラムが実行される構成であってもよい。この場合、ダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納されているものとする。
【0211】
ここで、上記プログラムメディアは、本体と分離可能に構成される記録媒体であり、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピーディスクやハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD等の光ディスクのディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM、EPROM、EEPROM、フラッシュROM等による半導体メモリを含めた固定的にプログラムを担持する媒体であってもよい。
【0212】
また、本発明においては、インターネットを含む通信ネットワークと接続可能なシステム構成であることから、通信ネットワークからプログラムをダウンロードするように流動的にプログラムを担持する媒体であってもよい。なお、このように通信ネットワークからプログラムをダウンロードする場合には、そのダウンロード用プログラムは予め本体装置に格納しておくか、あるいは別な記録媒体からインストールされるものであってもよい。
【0213】
なお、記録媒体に格納されている内容としてはプログラムに限定されず、データであってもよい。
【0214】
(6.補足)
以上で説明した本発明の部品納入進度管理システム、部品納入進度管理方法、部品納入進度管理プログラムを記録した記録媒体および部品管理システムは、以下のように表現することもできる。
【0215】
本発明の部品納入進度管理システムは、生産計画機種の生産予定に対する機種の構成部品の品揃え状況(納入状況)を表示する品揃え状況(納入状況)表示手段と、生産隘路となる機種に対して、生産予定日別に生産に必要な部品の隘路状況を警告の色別で表示する警告色別表示手段と、指定納期への納品に対する督促業務を支援するアクション情報を表示するアクション情報表示手段とを備えた構成である。
【0216】
また、本発明の部品納入進度管理システムは、上記した部品納入進度管理システムにおいて、上記品揃え状況表示手段は、生産予定機種の生産予定日に対する、構成部品の納入状況の自動判断と、警告の色別表示とを行う構成である。
【0217】
また、本発明の部品納入進度管理システムは、上記品揃え状況の自動把握と警告色別表示を納入部品の実績把握を元に行い、生産予定機種の生産隘路の把握に基づいて、構成部品の督促必要部品の絞込み、納入業者へのアクション情報の提供、および、業務体制(例えば管理者、生産企画部)に合わせた情報の提供を行う構成である。
【0218】
また、本発明の部品納入進度管理方法は、生産計画機種の生産予定に対する、製品の構成部品の品揃え状況(納入状況)を表示するステップと、生産隘路となる機種に対して、生産予定日別に、生産に必要な部品の隘路状況を警告色別に表示するステップと、指定納期への納品に対する督促業務を支援するアクション情報を表示するステップとを有している。
【0219】
上記の構成によれば、生産予定機種の本日以降12日後までの生産予定に対し、部品の品揃え状況を警告色別表示することによって、管理職は、生産の予定に対する部品の確保、および納入予定の全体を瞬時に把握でき、次のアクションが迅速になる。すなわち生産の隘路を未然に防止することが可能となる。よって、実質的な日々の隘路部品の撲滅と、長期的に見た部品枠の確保ができる。
【0220】
さらに、生産の予定機種の品揃えと機種構成部品の納入状況とを関連付けて管理できるように、機種別構成部品展開部が、注文発行時の機種別構成部品の構成情報(例えば確定注文番号)を部品別適用機種テーブルとして持つことにより、機種の隘路から具体的な部品の隘路を把握することができる。これにより、部品の隘路がその部品を使用して生産される機種の生産計画に与える影響を判断することが可能となる。その結果、部品の隘路の状況に応じた対応策を打てるなど、次に適切なアクションを行うことが可能となる。
【0221】
また、生産の追加および生産の順番の変更の要求に対しても、上記影響の判断が瞬時に可能であるので、市場に密着した生産計画の策定を容易に行うことができる。
【0222】
つまり、月間の生産ラインの能力(設備・人員)を考えた場合、大幅な追加生産はできないが、市場の動向(売れ筋商品(機種)の売り上げ状況)により、生産の順序を入れ替えたり、計画台数を増加したりする必要が生じる場合がある。この場合、従来では、人海戦術の対応を強いられていたが、本発明によれば、隘路部品の、変更後の生産計画への影響を迅速に判断することができるので、市場の動向に応じた対応策を容易に打てる効果がある。
【0223】
また、本発明の部品納入進度管理システムは、さらに、上記機種別構成部品情報を持つ手段(部品別適用機種テーブル)に、次工程の情報(製造担当と機種別の構成部品展開連番)を付与する構成である。
【0224】
納入部品は、直接生産工程に供給される部品(供給部品)と、一旦、2次加工業者に支給される部品(支給部品)とに分類される。次工程情報を機種別構成部品情報に付与することで、供給部品の中でも、一旦2次加工業者に支給され、加工後生産ラインに供給される部品の納入情報が機種別構成部品情報にリアルに反映される。これにより、2次加工先の状況を、部品管理担当レベルで容易に把握することができる。
【0225】
さらに、部品の隘路が発生した場合、督促に必要な内容を進度管理担当者別に表示させることで、その表示画面を見ながら、経験の薄い人でも容易に督促業務ができる。なお、上記の督促に必要な内容とは、部品に関する情報であって、例えば、資材部担当者、管理担当者、製造担当業者名、窓口担当者、TEL番号等がある。
【0226】
さらに、督促確認結果(業者と交渉した今後の対応策情報)を督促確認情報に付与することにより、部品管理担当者以外の人(管理職、生産企画部の生産計画作成者等)が今後の部品の納入予定計画を容易に理解でき、必要な対策に対して迅速に対応することが可能となる。
【0227】
また、本発明の部品管理システムは、上述したいずれかの部品納入進度管理システムと、当該部品納入進度管理システムに通信回線を介して接続される業者用検収確認・督促内容表示装置とを有している構成である。
【0228】
上記の構成によれば、直送部品(2次加工先に1次業者より直接部品が納品される部品)の納入状況を、部品納入進度管理システムが通信回線を介して業者用検収確認・督促内容表示装置から受領することができる。これにより、1次業者から2次加工業者に直接納品される部品の納入状況を部品納入進度管理システムにてリアルに把握することができる。その結果、相手先のラインを止めることのないように、2次加工業者に支給される部品に対する管理を、部品納入進度管理システムが責任を持って行うことができる。
【0229】
本発明の部品納入進度管理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、上記の各手段をコンピュータに実現させて、上記部品納入進度管理システムを動作させる部品納入進度管理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0230】
上記構成により、上記記録媒体から読み出された部品納入進度管理プログラムによって、上記部品納入進度管理システムおよび部品納入進度管理方法を実現することができる。
【0231】
【発明の効果】
本発明に係る部品管理システムは、以上のように、生産を予定している機種を構成する各部品の納入進度を管理する部品納入進度管理システムと、該部品納入進度管理システムと通信回線を介して互いに通信可能に接続された部品発注システムおよび受注者側システムとからなる部品管理システムであって、上記部品発注システムは、製品の生産計画に基づき、各生産予定日において生産に必要な部品の所要量を部品フォーキャスト情報として受注者側システムに送信するものであり、上記受注者側システムは、上記部品フォーキャスト情報に基づいて1次業者から上記受注者に支給された部品の支給実績および支給予定数を、電子データとして上記通信回線を介して上記部品納入進度管理システムに送信するものであり、上記部品納入進度管理システムは、生産計画にある機種の製品コードおよび生産計画数が記憶されている生産計画マスターと、各部品と各部品が適用される機種との対応関係を把握するための情報として、製品コードと部品コードとが対応付けられて記憶されている部品別適用機種マスターと、部品の納入予定数および納入実績数が部品コードと対応付けられて記憶されている納入予実マスターと、支給実績数、支給予定数、部品発注者に納入される部品の発注員数、納入予定数、および納入実績数が部品コードと対応付けられて記憶されている注残マスターと、部品の現在の在庫数が部品コードと対応付けて記憶されている在庫マスターとから構成される記憶手段と、上記生産計画マスターに記憶された機種の製品コードに基づき、上記部品別適用機種マスター、上記納入予実マスター、上記注残マスター、および上記在庫マスターに記憶された情報を抽出することにより、上記製品コードと、その製品コードに対応する部品コードと、その部品コードに対応する部品の支給実績数、支給予定数、納入実績数、および在庫数とが対応付けられた納入予定・実績テーブルを作成する部品別納入予定実績比較部と、上記納入予定・実績テーブル中の部品コードに基づき、上記注残マスターおよび上記在庫マスターに記憶された情報を抽出することにより、上記納入予定・実績テーブル中の部品コードと、現在の在庫数、発注員数および納入予定数とが対応づけられた注残・在庫・納入予実テーブルを作成する発注内容確認部と、上記生産計画マスターに記憶された生産計画数を満たすために納入されるべき部品の数に対して、上記納入予定・実績テーブルに記憶された上記納入実績数と上記現在の在庫数とを合計した数が下回っており欠品となるか否かを各部品について判断する欠品状況判断手段と、生産予定にある機種を構成する部品の総数に対する、上記欠品状況判断手段により欠品と判断された部品の数の割合を算出するとともに、上記注残・在庫・納入予実テーブルおよび上記生産計画マスターを参照して、在庫数、納入予定数、上記生産計画数、および上記発注員数に基づいて、部品発注が適正か否かを発注状況として各部品について確認し、さらに上記納入予定・実績テーブルを参照して、1次業者から上記受注者へ支給される部品について、上記支給実績数と上記支給予定数とを比較して上記1次業者から上記受注者への支給が完了したか否かを判定する制御手段と、上記制御手段にて得られる結果を表示する表示手段とを備えている構成である。
【0232】
また、本発明に係る部品管理方法は、以上のように、生産を予定している機種を構成する各部品の納入進度を管理する部品納入進度管理システムと、該部品納入進度管理システムと通信回線を介して互いに通信可能に接続された部品発注システムおよび受注者側システムとからなる部品管理システムに用いられる部品管理方法であって、上記部品納入進度管理システムにおける記憶手段は、生産計画にある機種の製品コードおよび生産計画数が 記憶されている生産計画マスターと、各部品と各部品が適用される機種との対応関係を把握するための情報として、製品コードと部品コードとが対応付けられて記憶されている部品別適用機種マスターと、部品の納入予定数および納入実績数が部品コードと対応付けられて記憶されている納入予実マスターと、支給実績数、支給予定数、部品発注者に納入される部品の発注員数、納入予定数、および納入実績数が部品コードと対応付けられて記憶されている注残マスターと、部品の現在の在庫数が部品コードと対応付けて記憶されている在庫マスターとから構成され、上記部品発注システムにより、製品の生産計画に基づき、各生産予定日において生産に必要な部品の所要量を部品フォーキャスト情報として上記受注者側システムに送信するステップと、上記受注者側システムにより、上記部品フォーキャスト情報に基づいて1次業者から上記受注者に支給された部品の支給実績を、電子データとして上記通信回線を介して上記部品納入進度管理システムに送信するステップと、上記部品納入進度管理システムにおける部品別納入予定実績比較部により、上記生産計画マスターに記憶された機種の製品コードに基づき、上記部品別適用機種マスター、上記納入予実マスター、上記注残マスター、および上記在庫マスターに記憶された情報を抽出することにより、上記製品コードと、その製品コードに対応する部品コードと、その部品コードに対応する部品の支給実績数、支給予定数、納入実績数、および在庫数とが対応付けられた納入予定・実績テーブルを作成するステップと、上記部品納入進度管理システムにおける発注内容確認部により、上記納入予定・実績テーブル中の部品コードに基づき、上記注残マスターおよび上記在庫マスターに記憶された情報を抽出することにより、上記納入予定・実績テーブル中の部品コードと、現在の在庫数、発注員数および納入予定数とが対応づけられた注残・在庫・納入予実テーブルを作成するステップと、上記部品納入進度管理システムにおける欠品状況判断手段により、上記生産計画マスターに記憶された生産計画数を満たすために納入されるべき部品の数に対して、上記納入予定・実績テーブルに記憶された上記納入実績数と上記現在の在庫数とを合計した数が下回っており欠品となるか否かを各部品について判断するステップと、上記部品納入進度管理システムにおける制御手段により、生産予定にある機種を構成する部品の総数に対する、上記欠品状況判断手段により欠品と判断された部品の数の割合を算出するとともに、上記注残・在庫・納入予実テーブルおよび上記生産計画マスターを参照して、在庫数、納入予定数、上記生産計画数、および上記発注員数に基づいて、部品発注が適正か否かを発注状況として各部品について確認し、さらに上記納入予定・実績テーブルを参照して、1次業者から上記受注者へ支給される部品について、上記支給実績数と上記支給予定数とを比較して上記1次業者から上記受注者への支給が完了したか否かを判定するステップと、上記部品納入進度管理システムにおける表示手段により、上記制御手段にて得られる結果を表示するステップとを備えている構成である。
【0233】
それゆえ、制御手段は、品揃え状況の判断および発注状況の確認を、各部品の納入予定日よりも前に行うので、管理者が、表示手段に表示された結果を見たときに、各部品を用いて生産される機種の生産が隘路となりそうかどうかという生産隘路の傾向を、部品の納入予定日よりも前に把握することができる。この結果、機種の生産隘路が発生しそうと判断すれば、納入予定日までに部品を納入するような督促を取引先に行ったり、生産計画の変更を行うなどの適切な対応をとることができる。
【0234】
ここで、部品の納入の督促を行う場合は、部品の納入予定日よりも前に督促できるので、元々の納入予定日自体が変動することがない。したがって、従来のように納入予定日と生産予定日との間が長期にならないので、在庫が長期にわたって過剰になるということがなく、在庫の管理負担の増大を抑制することができる。
【0235】
また、生産計画を変更する場合は、生産計画を変更するかどうかの検討を、生産隘路となる機種の構成部品の納入予定日よりも前に行うことができるので、その検討を納入予定日よりも前に終えることができれば、上記納入予定日から直ちに、生産計画変更後の機種の生産のための生産ライン(検査、準備を含む)を稼働させることが可能となる。つまり、元々の納入予定日と、生産計画変更後の機種の生産ラインの稼働開始日との間にタイムラグが生じることがない。この結果、機種の生産効率の低下を抑制することができるという効果を奏する。
【0236】
さらに、本発明に係る部品管理システムによれば、欠品状況判断手段の判断結果を品揃え状況の判断に利用するので、制御手段が各部品の品揃え状況を機種ごとに的確に判断することができるという効果を奏する。
【0237】
さらに、本発明に係る部品管理システムによれば、上記制御手段が、上記機種を構成する各部品の在庫数、納入予定数、上記機種の生産予定数および各部品の発注員数に基づいて上記各部品が欠品となるか否か(上記各部品の発注が適正か否か)を判断すると共に、その欠品部品(発注漏れ部品)の有無に基づいて機種としての発注状況を確認するので、各部品の発注状況を機種ごとに的確に確認することができるという効果を奏する。
【0238】
さらに、本発明に係る部品管理システムは、以上のように、上述した本発明の部品納入進度管理システムと、生産を予定している機種を構成する各部品を発注する部品発注システムと、発注された各部品を手配する受注者側システムとが通信回線を介して互いに接続されてなる構成である。
【0239】
それゆえ、部品納入進度管理システムは、部品発注システムにて得られる情報(例えば部品の発注情報)や、受注者側システムにて得られる情報(例えば1次業者から2次加工業者への部品の支給情報)を電子データで受信し、受信した情報を即座に部品の納入管理に反映させることが可能となる。その結果、管理者および担当者は、部品に関する情報をリアルタイムに把握することが可能となるという効果を奏する。
【0240】
本発明に係る部品管理システムは、以上のように、上記品揃え状況の判断対象となる機種を指定する品揃え機種指定手段をさらに備え、上記制御手段は、上記品揃え機種指定手段によって指定された機種を構成する各部品の品揃え状況を判断する構成である。
【0241】
それゆえ、管理者は、品揃え機種指定手段を操作することによって、品揃え状況を見る機種を自由に選択することができ、管理者の意図する機種についての各部品の品揃え状況を表示手段にて把握することができるという効果を奏する。
【0242】
本発明に係る部品管理システムは、以上のように、上記制御手段は、上記品揃え機種指定手段によって指定された機種を構成する各部品の納入予定の有無および在庫の有無とに基づいて、上記各部品の品揃え状況を判断する構成である。
【0243】
それゆえ、制御手段は、各部品の品揃え状況を的確に行うことができるという効果を奏する。
【0244】
本発明に係る部品管理システムは、以上のように、上記発注状況の確認対象となる機種を指定する発注機種指定手段をさらに備え、上記制御手段は、上記発注機種指定手段によって指定された機種を構成する各部品の発注状況を確認する構成である。
【0245】
それゆえ、管理者は、発注機種指定手段を操作することによって、発注状況を見る機種を自由に選択することができ、管理者の意図する機種についての各部品の発注状況を表示手段にて把握することができるという効果を奏する。
【0246】
本発明に係る部品管理システムは、以上のように、上記制御手段は、上記発注機種指定手段によって指定された機種を構成する各部品の在庫数、納入予定数、上記機種の生産予定数および各部品の発注員数に基づいて、上記各部品の発注状況を確認する構成である。
【0247】
それゆえ、制御手段は、指定された機種についての各部品の発注状況を的確に確認することができるという効果を奏する。
【0248】
本発明に係る部品管理システムは、以上のように、上記制御手段は、上記各部品の品揃え状況の判断結果および上記各部品の発注状況の確認結果に応じた色を各機種ごとまたは各部品ごとに設定し、上記表示手段は、上記制御手段にて得られる結果を、上記設定色にて表示する構成である。
【0249】
それゆえ、表示手段を見る管理者は、機種ごとまたは部品ごとの品揃え状況および発注状況を、一目で見て容易に把握することができるという効果を奏する。
【0250】
本発明に係る部品管理システムは、以上のように、上記制御手段は、上記各部品の納入の督促を支援する情報を上記表示手段に表示させる構成である。
【0251】
それゆえ、管理者や部品担当者は、表示手段に表示された支援情報に基づいて、部品の納入の取引先への督促を的確に行うことができるという効果を奏する。
【0252】
本発明に係る部品管理プログラムは、以上のように、上記部品納入進度管理システムにおける各手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムである構成である。
【0253】
それゆえ、上記の部品管理プログラムをコンピュータが実行することにより、本発明の部品管理方法を実現することが可能となるという効果を奏する。
【0254】
本発明に係る部品管理プログラムを記録した記録媒体は、以上のように、上述した本発明の部品管理プログラムをコンピュータにて読み取り可能に記録してなる構成である。
【0255】
それゆえ、記録媒体に記録されている部品管理プログラムをコンピュータが読み取って実行することにより、本発明の部品管理方法を実現することが可能となるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の一形態に係る部品管理システムを構成する部品納入進度管理システムの概略の構成を示す説明図である。
【図2】 上記部品管理システムの概略の構成を示す説明図である。
【図3】 上記部品管理システムにおける部品発注処理および部品検収処理の流れを示す説明図である。
【図4】 上記部品納入進度管理システムのデータ記憶部を構成する各マスターに記憶されている情報の一覧を示す説明図である。
【図5】 生産予定の機種の部品構成を示すと共に、各部品の発注員数を示す説明図である。
【図6】 上記データ記憶部の生産計画マスターおよび部品別適用機種マスターに記憶されている情報と、これらの情報に基づいて上記部品納入進度管理システムの納入進度管理処理部の機種別構成部品展開部が作成する部品別適用機種テーブルの情報とを示す説明図である。
【図7】 上記部品別適用機種テーブルの情報と、上記データ記憶部の納入予定・実績マスターに記憶されている情報とを示すと共に、これらの情報に基づいて、上記納入進度管理処理部の部品別納入予定実績比較部が作成する納入予定・実績対比テーブルの情報を示す説明図である。
【図8】 上記データ記憶部の在庫マスターに記憶されている情報を示すと共に、上記情報と上記納入予定・実績対比テーブルの情報とに基づいて上記部品別納入予定実績比較部が作成する納入予定・実績テーブルの情報を示す説明図である。
【図9】 上記生産計画マスターに記憶されている情報と、上記納入予定・実績テーブルの情報とを示す説明図である。
【図10】 警告色の設定前後における上記納入予定・実績テーブルの情報を示す説明図である。
【図11】 上記納入予定・実績テーブルの情報と、上記データ記憶部の注残マスターに記憶されている情報と、これらの情報に基づいて上記納入進度管理処理部の出力要求別仕訳部が作成する取引・担当コード設定テーブルの情報とを示す説明図である。
【図12】 上記取引・担当コード設定テーブルの情報と、上記データ記憶部の取引先マスターおよび担当者マスターに記憶されている情報と、これらの情報に基づいて上記出力要求別仕訳部が作成する取引先・担当者テーブルの情報とを示す説明図である。
【図13】 上記納入進度管理処理部の発注内容確認部が作成する注残・在庫・納入予実テーブルの情報を示す説明図である。
【図14】 上記部品納入進度管理システムにおける動作のおおまかな流れを示すフローチャートである。
【図15】 上記部品納入進度管理システムにおける品揃え管理の流れを示すフローチャートである。
【図16】 上記納入進度管理処理部の納入進度表示制御部(以下、単に制御部と記載する)が作成する『品揃え状況機種別一覧表』の内容を示す説明図である。
【図17】 上記制御部が作成する『品揃え状況部品別一覧表』の内容を示す説明図である。
【図18】 上記部品納入進度管理システムにおける発注確認の流れを示すフローチャートである。
【図19】 上記制御部が作成する『発注状況機種別一覧表』の内容を示す説明図である。
【図20】 生産計画の変更によって、機種を構成する部品の発注状況が変化した場合に、上記制御部が作成する『発注状況機種別一覧表』の内容を示す説明図である。
【図21】 上記制御部が作成する『隘路部品発注状況一覧表』の内容を示す説明図である。
【図22】 上記制御部が作成する『隘路部品詳細表』の内容を示す説明図である。
【図23】 (a)は、納期調整を行う前に上記制御部が作成する『支給部品納期情報一覧表』の内容を示す説明図である。(b)は、納期調整を行った後に上記制御部が作成する『支給部品納期情報一覧表』の内容を示す説明図である。
【図24】 上記部品納入進度管理システムにおける納入進度管理の流れを示すフローチャートである。
【図25】 上記制御部が作成する『支供給部品の納入状況一覧表』の内容を示す説明図である。
【図26】 上記制御部が作成する『支供給部品の納入状況詳細表』の内容を示す説明図である。
【図27】 上記制御部が作成する『支供給部品の納入状況担当者別一覧表』の内容を示す説明図である。
【図28】 上記制御部が作成する『未納入部品詳細一覧表』の内容を示す説明図である。
【図29】 上記制御部が作成する『部品管理詳細表(督促用)』の内容を示す説明図である。
【図30】 上記制御部が作成する『督促リスト』の内容を示す説明図である。
【符号の説明】
1 部品発注システム
3 部品納入進度管理システム
4 受注者側システム
5 通信回線
11 データ記憶部(記憶手段)
24 隘路判断部(欠品状況判断手段)
27 部品納入進度表示制御部(制御手段)
34 進度管理端末装置(表示手段、品揃え機種指定手段、発注機種指定手段)

Claims (10)

  1. 生産を予定している機種を構成する各部品の納入進度を管理する部品納入進度管理システムと、該部品納入進度管理システムと通信回線を介して互いに通信可能に接続された部品発注システムおよび受注者側システムとからなる部品管理システムであって、
    上記部品発注システムは、製品の生産計画に基づき、各生産予定日において生産に必要な部品の所要量を部品フォーキャスト情報として受注者側システムに送信するものであり、
    上記受注者側システムは、上記部品フォーキャスト情報に基づいて1次業者から上記受注者に支給された部品の支給実績および支給予定数を、電子データとして上記通信回線を介して上記部品納入進度管理システムに送信するものであり、
    上記部品納入進度管理システムは、生産計画にある機種の製品コードおよび生産計画数が記憶されている生産計画マスターと、各部品と各部品が適用される機種との対応関係を把握するための情報として、製品コードと部品コードとが対応付けられて記憶されている部品別適用機種マスターと、部品の納入予定数および納入実績数が部品コードと対応付けられて記憶されている納入予実マスターと、支給実績数、支給予定数、部品発注者に納入される部品の発注員数、納入予定数、および納入実績数が部品コードと対応付けられて記憶されている注残マスターと、部品の現在の在庫数が部品コードと対応付けて記憶されている在庫マスターとから構成される記憶手段と、
    上記生産計画マスターに記憶された機種の製品コードに基づき、上記部品別適用機種マスター、上記納入予実マスター、上記注残マスター、および上記在庫マスターに記憶された情報を抽出することにより、上記製品コードと、その製品コードに対応する部品コードと、その部品コードに対応する部品の支給実績数、支給予定数、納入実績数、および在庫数とが対応付けられた納入予定・実績テーブルを作成する部品別納入予定実績比較部と、
    上記納入予定・実績テーブル中の部品コードに基づき、上記注残マスターおよび上記在庫マスターに記憶された情報を抽出することにより、上記納入予定・実績テーブル中の部品コードと、現在の在庫数、発注員数および納入予定数とが対応づけられた注残・在庫・納入予実テーブルを作成する発注内容確認部と、
    上記生産計画マスターに記憶された生産計画数を満たすために納入されるべき部品の数に対して、上記納入予定・実績テーブルに記憶された上記納入実績数と上記現在の在庫数とを合計した数が下回っており欠品となるか否かを各部品について判断する欠品状況判断手段と、
    生産予定にある機種を構成する部品の総数に対する、上記欠品状況判断手段により欠品と判断された部品の数の割合を算出するとともに、上記注残・在庫・納入予実テーブルおよび上記生産計画マスターを参照して、在庫数、納入予定数、上記生産計画数、および上記発注員数に基づいて、部品発注が適正か否かを発注状況として各部品について確認し、さらに上記納入予定・実績テーブルを参照して、1次業者から上記受注者へ支給される部品について、上記支給実績数と上記支給予定数とを比較して上記1次業者から上記受注者への支給が完了したか否かを判定する制御手段と、
    上記制御手段にて得られる結果を表示する表示手段とを備えていることを特徴とする部品管理システム。
  2. 上記部品納入進度管理システムは、上記品揃え状況の判断対象となる機種を指定する品揃え機種指定手段をさらに備え、
    上記制御手段は、上記品揃え機種指定手段によって指定された機種を構成する各部品の品揃え状況を判断することを特徴とする請求項1に記載の部品管理システム。
  3. 上記制御手段は、上記品揃え機種指定手段によって指定された機種を構成する各部品の納入予定の有無および在庫の有無とに基づいて、上記各部品の品揃え状況を判断することを特徴とする請求項2に記載の部品管理システム。
  4. 上記部品納入進度管理システムは、上記発注状況の確認対象となる機種を指定する発注機種指定手段をさらに備え、
    上記制御手段は、上記発注機種指定手段によって指定された機種を構成する各部品の発注状況を確認することを特徴とする請求項1に記載の部品管理システム。
  5. 上記制御手段は、上記発注機種指定手段によって指定された機種を構成する各部品について、上記注残・在庫・納入予実テーブル内に記憶された在庫数、納入予定数、上記機種の生産予定数および各部品の発注員数に基づいて、上記各部品の発注状況を確認することを特徴とする請求項4に記載の部品管理システム。
  6. 上記制御手段は、上記各部品の品揃え状況の判断結果および上記各部品の発注状況の確認結果に応じた色を各機種ごとまたは各部品ごとに設定し、
    上記表示手段は、上記制御手段にて得られる結果を、上記設定色にて表示することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の部品管理システム。
  7. 上記制御手段は、上記各部品の納入の督促を支援する情報を上記表示手段に表示させることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の部品管理システム。
  8. 生産を予定している機種を構成する各部品の納入進度を管理する部品納入進度管理システムと、該部品納入進度管理システムと通信回線を介して互いに通信可能に接続された部品発注システムおよび受注者側システムとからなる部品管理システムに用いられる部品管理方法であって、
    上記部品納入進度管理システムにおける記憶手段は、生産計画にある機種の製品コードおよび生産計画数が記憶されている生産計画マスターと、各部品と各部品が適用される機種との対応関係を把握するための情報として、製品コードと部品コードとが対応付けられて記憶されている部品別適用機種マスターと、部品の納入予定数および納入実績数が部品コードと対応付けられて記憶されている納入予実マスターと、支給実績数、支給予定数、部品発注者に納入される部品の発注員数、納入予定数、および納入実績数が部品コードと対応付けられて記憶されている注残マスターと、部品の現在の在庫数が部品コードと対応付けて記憶されている在庫マスターとから構成され、
    上記部品発注システムにより、製品の生産計画に基づき、各生産予定日において生産に必要な部品の所要量を部品フォーキャスト情報として上記受注者側システムに送信するステップと、
    上記受注者側システムにより、上記部品フォーキャスト情報に基づいて1次業者から上記受注者に支給された部品の支給実績を、電子データとして上記通信回線を介して上記部品納入進度管理システムに送信するステップと、
    上記部品納入進度管理システムにおける部品別納入予定実績比較部により、上記生産計画マスターに記憶された機種の製品コードに基づき、上記部品別適用機種マスター、上記納入予実マスター、上記注残マスター、および上記在庫マスターに記憶された情報を抽出することにより、上記製品コードと、その製品コードに対応する部品コードと、その部品コードに対応する部品の支給実績数、支給予定数、納入実績数、および在庫数とが対応付けられた納入予定・実績テーブルを作成するステップと、
    上記部品納入進度管理システムにおける発注内容確認部により、上記納入予定・実績テーブル中の部品コードに基づき、上記注残マスターおよび上記在庫マスターに記憶された情報を抽出することにより、上記納入予定・実績テーブル中の部品コードと、現在の在庫数、発注員数および納入予定数とが対応づけられた注残・在庫・納入予実テーブルを作成 するステップと、
    上記部品納入進度管理システムにおける欠品状況判断手段により、上記生産計画マスターに記憶された生産計画数を満たすために納入されるべき部品の数に対して、上記納入予定・実績テーブルに記憶された上記納入実績数と上記現在の在庫数とを合計した数が下回っており欠品となるか否かを各部品について判断するステップと、
    上記部品納入進度管理システムにおける制御手段により、生産予定にある機種を構成する部品の総数に対する、上記欠品状況判断手段により欠品と判断された部品の数の割合を算出するとともに、上記注残・在庫・納入予実テーブルおよび上記生産計画マスターを参照して、在庫数、納入予定数、上記生産計画数、および上記発注員数に基づいて、部品発注が適正か否かを発注状況として各部品について確認し、さらに上記納入予定・実績テーブルを参照して、1次業者から上記受注者へ支給される部品について、上記支給実績数と上記支給予定数とを比較して上記1次業者から上記受注者への支給が完了したか否かを判定するステップと、
    上記部品納入進度管理システムにおける表示手段により、上記制御手段にて得られる結果を表示するステップとを備えていることを特徴とする部品管理方法。
  9. 請求項1ないし8のいずれか1項に記載の部品納入進度管理システムにおける各手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムであることを特徴とする部品管理プログラム。
  10. 請求項9に記載の部品管理プログラムをコンピュータにて読み取り可能に記録してなることを特徴とする部品管理プログラムを記録した記録媒体。
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