JP2004094943A - 経営情報総合管理システム - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、店舗用のシステムにとどまらず、効率のよい経営管理業務を実現するとともに、経営者に選択された経営方針や経営理念に基づき、経営の意思決定を支援し、かつ、総合戦略的なミッション経営が行える統合された経営情報総合管理システムを提供することを目的とする。
【解決手段】 店舗用の第一システムと、サブシステムとして本発明の根幹を成す四つの販売在庫管理システム、財務システム、経営企画情報システム及び総合人事情報システムから成るホストコンピュータ用の第二システムとで解決する。
【選択図】 図1
【解決手段】 店舗用の第一システムと、サブシステムとして本発明の根幹を成す四つの販売在庫管理システム、財務システム、経営企画情報システム及び総合人事情報システムから成るホストコンピュータ用の第二システムとで解決する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、会社の業務上において発生する主要なデータをコンピュータのオンラインによって一元管理するとともに、経営の意思決定を支援でき、かつ、総合戦略的な経営情報システムとしての役割も期待される経営情報総合管理システムに関するものである。
経営情報システムは、従来においても、一例として流通業界における販売在庫管理システムが知られているし、いわゆるPOSオンラインシステムが稼動している。とりわけ流通業界は、厳しい経営環境の変化という高波を受け、経営の合理化及び効率化を余儀なくされているが、大規模店の店舗拡大政策による小規模店の淘汰という形で業界の再編成が進行している。流通業界では、この傾向は経営効率の良い大型店によるチェーン店化を助長し、チェーン店化することによってマーチャンダイジング力の向上、セールスプロモーション効率の向上及び顧客数の増大による知名度の向上等の諸効果が確実に実現されている。
しかしながら、流通業界において従来型の経営情報システムを稼動するにあたっては、オンラインのネットワーク作りがメーカー主導で進められてきたこととも相俟って、多数存在するメーカー用の個別商品受発注端末と自社独自システム用の情報機器端末を併せて導入することが必要になっている。これは、業務を統括する本部サイドでは、業務の煩雑化と多重の資金負担を強いられる一方、業務の大型化に伴い、日次及び月次の事務処理の遅延が恒常化し、ひいては顧客の履歴管理も十分とは言えなかった。また、店舗サイドにおいても、売上入力時の入力作業に時間がかかり、顧客対面処理において問題が生じていた。
一方、新しい世紀に入り、企業の経営に携わる者は、ミッション、すなわち社会的使命をおびた経営をすることが要求されるようになり、そのための他社との差別化戦略の一環として、人材の組織化や情報の構築等をおこなった経営を行う必要性が強まっている。これは、従来型の経営情報システム、すなわち単にオンラインを使って販売在庫の管理や顧客の管理を行うだけのPOSシステムでは不十分であって、経営情報システムは、経営者に選択された経営方針や経営理念に基づき、各種経営情報のメンテナンスや組み合わせができることが要求される。つまり、単に経営情報データの利用を一元化しただけの経営支援システムでは不十分であって、総合戦略的なミッション経営が行える経営情報総合管理システムの出現が望まれている。
なし
なし
本発明は、店舗用のシステムに止まらず、企業外情報ネットワークシステムを拡充して発注仕入業務の合理化及び迅速化だけでなく、効率の良い経営管理業務を実現するとともに、経営者に選択された経営方針や経営理念に基づき、各種経営情報のメンテナンスや組み合わせにより経営情報データの利用を有機的に一元化できる一方、経営の意思決定を支援し、かつ、総合戦略的なミッション経営が行える統合された経営情報総合管理システムを提供することを第一の目的とする。
第二に、従来型の経営情報システムを一歩進め、管理会計を意図した各種情報の入手を可能にした販売在庫システムを実現し、かつ、売上入力時に、いわゆるPOS機能と情報活用機能を分離して売上入力時における作業時間を短縮し、顧客サービスの向上を図ることを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、業務を開始する前の準備処理を行うおはよう処理と営業中に発生した各種入力データ及びその累積データを随時ホストコンピュータへ一括送信するデータ送信処理と当日の日報データをホストコンピュータへ送信するおやすみ処理とが行われる定例業務処理手段と、売上と入金の入力及び売掛残高を管理する売上入金処理手段と、商品の発注を管理する発注処理手段と、在庫照会及び在庫情報更新のための在庫処理手段と、顧客情報の入力及び照会を行う顧客情報処理手段と、仕入先へ発注データを送信するとともに発注したデータを発注済データとしてホストコンピュータへ送信する他社オンライン処理手段と、ホストコンピュータへ必要情報を照会するホストオンライン照会処理手段と、経営情報データを受信し必要帳票を出力する経営情報オンライン受信処理手段と、各種管理帳票の出力を随時行う各種帳票出力処理手段と、業務処理中に発生したトラブルに対応する保守処理手段と、経営情報分析と棚卸処理を行う月次処理手段と、
から成り、必要に応じて入力と照会及び帳票出力が可能な店舗用の第一システムと、
売上データをもとに全店舗の売上を管理する売上管理手段と、売上入金データをもとに売掛金の設定及び入金の管理を行う売掛入金請求管理手段と、発注データをもとに仕入先への発注と発注に伴う仕入と買掛とを管理する発注仕入買掛管理手段と、補充発注品の仕入及び在庫管理を行う補充発注管理手段と、顧客コード又はカナ氏名と電話番号から顧客情報の照会を行う顧客情報管理手段と、集配信データのファイル転送情報の管理及び分割更新等を行う集配信管理手段と、実施基準日の棚卸データをもとに棚卸を確定する棚卸管理手段とを有する販売在庫管理システムと、
この販売在庫管理システムから引継がれたデータの仕訳処理により売上及び入金入力の管理を行う売掛金管理手段と、仕入入力の管理を行う仕入買掛金管理手段と、営業資金及び店舗売上金等を集中管理する店舗入出金管理手段と、財務諸表の作成を行う財務諸表管理手段と、年度の予算編成方針に基づき予算を編成する予算編成処理手段と、予算の統制及びフォローを行う管理予算処理手段と年間販売予算を立案するとともに販売実績の変動要因を考慮した予算配分管理を行う販売予算処理手段とから成る予算処理手段と、向こう一年間の資金動向が把握可能なローリングによる資金繰予算表作成手段とを有する財務システムと、
営業の活動状況を定量的に判断する各種帳票を作成する営業管理処理手段と店舗やアイテム及び販売動向の分析を行う個人販売分析機能と商品の売れ筋や回転率及び特性の分析を行う実績検証機能と成長性やシェアの分析を行う売上顧客分析機能とを有する営業分析処理手段とから成る営業処理手段と、店舗投資に関する精度の高い需要予測及び投資採算予測が可能な出店投資計画シミュレーション手段とを有する経営企画情報システムと、
成績考課及び情意考課からなる業績考課処理手段と知識等の習得能力及び指導力等の習熱能力が評価される能力考課処理手段と個人記録表のデータに基づいて発令を行う人事発令手段と配転情報として利用される経歴/スキル管理手段とを有し後記月例給与計算処理手段及び賞与計算処理手段と連動する人事システムと、出退勤データをもとに勤務状況を確認するとともに引継ぎデータを作成する勤怠管理システムと、この勤怠管理システムで作成された確認勤務状況の引継ぎデータと連動した月例給与計算処理手段と前記業績考課手段における評価結果を考慮して行われる賞与計算処理手段と年税額の過不足を精算する年末調整処理手段と社会保険処理手段とから成る給与システムとを有する総合人事情報システムと、
から成り、必要に応じて入力と照会及び帳票出力が可能なホストコンピュータ用の第二システムと、
を有することを特徴とする。
から成り、必要に応じて入力と照会及び帳票出力が可能な店舗用の第一システムと、
売上データをもとに全店舗の売上を管理する売上管理手段と、売上入金データをもとに売掛金の設定及び入金の管理を行う売掛入金請求管理手段と、発注データをもとに仕入先への発注と発注に伴う仕入と買掛とを管理する発注仕入買掛管理手段と、補充発注品の仕入及び在庫管理を行う補充発注管理手段と、顧客コード又はカナ氏名と電話番号から顧客情報の照会を行う顧客情報管理手段と、集配信データのファイル転送情報の管理及び分割更新等を行う集配信管理手段と、実施基準日の棚卸データをもとに棚卸を確定する棚卸管理手段とを有する販売在庫管理システムと、
この販売在庫管理システムから引継がれたデータの仕訳処理により売上及び入金入力の管理を行う売掛金管理手段と、仕入入力の管理を行う仕入買掛金管理手段と、営業資金及び店舗売上金等を集中管理する店舗入出金管理手段と、財務諸表の作成を行う財務諸表管理手段と、年度の予算編成方針に基づき予算を編成する予算編成処理手段と、予算の統制及びフォローを行う管理予算処理手段と年間販売予算を立案するとともに販売実績の変動要因を考慮した予算配分管理を行う販売予算処理手段とから成る予算処理手段と、向こう一年間の資金動向が把握可能なローリングによる資金繰予算表作成手段とを有する財務システムと、
営業の活動状況を定量的に判断する各種帳票を作成する営業管理処理手段と店舗やアイテム及び販売動向の分析を行う個人販売分析機能と商品の売れ筋や回転率及び特性の分析を行う実績検証機能と成長性やシェアの分析を行う売上顧客分析機能とを有する営業分析処理手段とから成る営業処理手段と、店舗投資に関する精度の高い需要予測及び投資採算予測が可能な出店投資計画シミュレーション手段とを有する経営企画情報システムと、
成績考課及び情意考課からなる業績考課処理手段と知識等の習得能力及び指導力等の習熱能力が評価される能力考課処理手段と個人記録表のデータに基づいて発令を行う人事発令手段と配転情報として利用される経歴/スキル管理手段とを有し後記月例給与計算処理手段及び賞与計算処理手段と連動する人事システムと、出退勤データをもとに勤務状況を確認するとともに引継ぎデータを作成する勤怠管理システムと、この勤怠管理システムで作成された確認勤務状況の引継ぎデータと連動した月例給与計算処理手段と前記業績考課手段における評価結果を考慮して行われる賞与計算処理手段と年税額の過不足を精算する年末調整処理手段と社会保険処理手段とから成る給与システムとを有する総合人事情報システムと、
から成り、必要に応じて入力と照会及び帳票出力が可能なホストコンピュータ用の第二システムと、
を有することを特徴とする。
第二に、端末で把握した顧客情報をセンターで集中的かつ的確に助言するための顧客情報助言処理手段を店舗用の第一システムに有することを特徴とする。
第三に、商品管理用の絶対連番を付けて仕入と在庫及び販売の全てを継続的に管理するための絶対個別単品管理手段と連動する販売在庫管理システムを有することを特徴とする。
第四に、販売在庫管理システム及び財務システムと連動するとともに、1年を53週として曜日ごとの季節指数を把握し売上計画予測及び予算作成に利用する手段と連動する財務システムを有することを特徴とする。
本発明に係る経営情報総合管理システムによれば、ホストコンピュータに使用する第二システムにおいて、販売在庫管理システムを財務システム、経営企画情報システム、総合人事情報システムの人事システム、勤怠管理システム及び給与システムとデータベースの統合による連動を実現したことによって、会社の業務上において発生する主要なデータをコンピュータのオンラインによって一元管理できるとともに、店舗用のシステムに止まらず、企業外情報ネットワークシステムにまでデータの管理を拡充し、発注仕入業務の合理化及び迅速化だけでなく、全社的に統一したデータを蓄積及び活用することによる効率の良い経営管理業務が実現した。
また、経営者に選択された経営方針や経営理念に基づき各種経営情報のメンテナンスや組み合わせにより経営情報データの利用を有機的に一元化できる一方、経営の意思決定を支援し、かつ、総合戦略的なミッション経営が行える統合された経営情報総合管理システムが実現した。同時に、財務管理の省力化ないしは迅速化も実現し、経営企画情報システムとの連動によって情報の有機的な結合が可能となり、独自の経営理念に基づく経営戦略に対し、最新情報を有機的かつ素早く集約して利用した予算管理や各種分析が行なえるようになり、競業他社との差別化が実現した。
第三に、絶対個別単品管理手段により、精度の高い在庫管理が可能となって、商品の鮮度管理が実現するととともに、一品単位での原価管理及び粗利管理が実現する一方、経営情報を把握するに際し、1年を53週とする曜日毎の季節指数で把握することにより、市場動向の把握及び営業活動が効率化し、季節による効率的な人員配置及び在庫管理が実現した。
第四に、従来型の経営情報システムを一歩進め、管理会計を意図した各種情報の入手を可能にした販売在庫システムが実現し、かつ、売上入力時に、いわゆるPOS機能と情報活用機能を分離して売上入力時における作業時間を短縮し、顧客サービスの向上が実現した。
第五に、ホストコンピュータを中心に全店舗及び関連メーカのコンピュータがオンラインで結ばれてオンライン発注が可能になったことで、客付発注業務の大幅な合理化ないしは省力化が実現した。また、自動仕入業務が可能になったことにより、仕入入力業務が大幅に省力化し、日次及び月次処理の遅れがなくなって、販売業務の円滑化が実現した。
第六に、顧客データを各履歴とともにデスク上へ一元的に保存できるようになって顧客情報管理が合理化し、また、店舗からの顧客照会やホストでの各種の顧客分析等、顧客データが有効に活用できるようになり、顧客サービスの大幅向上が実現した。
最後に、商品移動履歴情報の管理がシステム化されたことにより、商品とデータの不一致が発生しても調査が容易になるとともに、棚卸処理においてもアンマッチリストが出力されるので原因調査が容易になり、棚卸作業の省力化と在庫管理精度の向上が実現した。
以下、本発明に係る経営情報総合管理システムを図面に示した実施例に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る経営情報総合管理システムの全体構成を示す概念図であるが、この経営情報総合管理システムでは、本部のホストコンピュータと各店舗及び複数の仕入先1〜11の情報端末とは、ISDN回線(64Kbps)又は公衆回線(2400bps)を借り、付加価値通信網(VAN)を介して夫々つながり、矢印で示されるような発注、回答、納品請求、オンライン照会等のデータが送受信される。
本発明に係る経営情報総合管理システムは、店舗用の情報端末(PC)に使用する第一システムと、本部中央に置かれるホストコンピュータに使用される第二システムとから構成され、特に第二システムは、サブシステムとしての販売在庫管理システム、財務システム、経営企画情報システム、総合人事情報システムから構成される。詳細は後述するが、本発明に係る経営情報総合管理システムを構成する全手段は、体系図としての図2に示される。従って、本発明に係る経営情報総合管理システムは、店舗別の情報管理を基本とするものではあるが、その特徴が卸売システムにも表れており、フランチャイズ店においても、直営店と同様の環境のもとにおいての運用が可能となる。
例えば、仕入は本部集中方式であるが、仕入商品の店舗への供給には卸売データが発生するとともに、店舗から本部への返品にはマイナスの卸売返品データが発生する。この卸売データは、商品の移動に伴ってその都度発生し、直営店とフランチャイズ店の別を問わない。卸売データの中には、商品の仕入値や卸値等の価格情報があるが、このうち卸値は、商品単価マスタの仕入値と店舗マスタの商品アイテム別卸売率とによって決定される(卸値=仕入値×商品アイテム別卸売率)。なお、店舗間の商品移動に伴う店舗別損益管理において、卸売データは非常に重要な役割を果たすことは言うまでもない。
また、本発明に係る経営情報総合管理システムでは、店舗システム用端末に自社ネットワークと他社ネットワークの共用端末(PC)としての道を切り開いている。例えば、店舗用の端末では、通信手順にTCP/IPプロトコルを用い、自社ネットワークを使用し、直接、他社コンピュータに商品の発注を行なうルートを利用することが可能である。さらに、ホストコンピュータでは、JCA手順による発注データの送信と回答データの受信並びに納品データの受信も可能にしている。
まず、本発明に係る経営情報総合管理システムにおいて、店舗用の情報端末に使用される第一システムの詳細について説明する。
店舗用の情報端末に使用される第一システムは、通称POSと呼ばれていることから、一部においてPOSレジの機能も兼ね備えているが、主要部をなすシステム装置(PC)と周辺機器とから構成される。周辺機器には、売上入力や棚卸入力のときに商品についているバーコードを読み取るバーコードリーダと、レシートの発行を行うレシートプリンタと、現金の出し入れに使用するキャッシュドロアと、帳票や伝票の発行等に使用し連続帳票と単票の両方の印字が可能なプリンタと、MOディスクという光磁気ディスクを使用してバックアップデータの保存やプログラムの入替等を行うMO装置と、本部のホストコンピュータへのデータ送信や照会等、外部システムと通信をするときに使用するルータとから構成される。
第一システムは、大別して、
1 業務を開始する前の準備処理を行うおはよう処理と、営業中に発生した各種入力データ及びその累積データを随時ホストコンピュータへ一括送信するデータ送信処理と、当日の日計データをホストコンピュータへ送信するおやすみ処理とが行われる定例業務処理手段と、
2 売上入金入力及び売掛残高を管理する売上入金処理手段と、
3 客付発注入力や補充発注処理等の商品の発注を管理する発注処理手段と、
4 在庫商品の自店又は本部への照会や、商品の店間移動入力及び在庫マスタの在庫情報を更新処理する在庫処理手段と、
5 顧客情報の入力や照会を行う顧客情報処理手段と、
6 仕入先へ発注データを送信するとともに、発注したデータを発注済データとしてホストコンピュータへ送信する他社オンライン処理手段と、
7 ホストコンピュータへ必要情報を照会するホストオンライン照会処理手段と、
8 経営情報データを受信し必要帳票を出力する経営情報オンライン受信処理手段と、
9 各種管理帳票の出力を随時行う各種帳票出力処理手段と、
10 業務処理中に発生したトラブルに対応する保守処理手段と、
11 経営情報分析や棚卸処理を行う月次処理手段と、
によって構成され、更に、
12 店舗端末で把握した顧客情報をセンターで集中的かつ的確に助言する顧客情報助言処理手段と、
が構成に加えられ、夫々の処理手段を使用して関連するデータの入力業務、照会業務及び帳票出力業務が行われる。
1 業務を開始する前の準備処理を行うおはよう処理と、営業中に発生した各種入力データ及びその累積データを随時ホストコンピュータへ一括送信するデータ送信処理と、当日の日計データをホストコンピュータへ送信するおやすみ処理とが行われる定例業務処理手段と、
2 売上入金入力及び売掛残高を管理する売上入金処理手段と、
3 客付発注入力や補充発注処理等の商品の発注を管理する発注処理手段と、
4 在庫商品の自店又は本部への照会や、商品の店間移動入力及び在庫マスタの在庫情報を更新処理する在庫処理手段と、
5 顧客情報の入力や照会を行う顧客情報処理手段と、
6 仕入先へ発注データを送信するとともに、発注したデータを発注済データとしてホストコンピュータへ送信する他社オンライン処理手段と、
7 ホストコンピュータへ必要情報を照会するホストオンライン照会処理手段と、
8 経営情報データを受信し必要帳票を出力する経営情報オンライン受信処理手段と、
9 各種管理帳票の出力を随時行う各種帳票出力処理手段と、
10 業務処理中に発生したトラブルに対応する保守処理手段と、
11 経営情報分析や棚卸処理を行う月次処理手段と、
によって構成され、更に、
12 店舗端末で把握した顧客情報をセンターで集中的かつ的確に助言する顧客情報助言処理手段と、
が構成に加えられ、夫々の処理手段を使用して関連するデータの入力業務、照会業務及び帳票出力業務が行われる。
従って、第一システムは、後述するホストコンピュータに使用される第二システムを駆動するうえでの大元のデータを提供するという非常に重要な役割を果たしている訳で、店舗端末で入力され送信されたデータは、本部のホストコンピュータで受信され、第二システムを構成するサブシステムである販売在庫管理システム、財務システム、経営企画情報システム、総合人事情報システムへと受け渡される。
店舗用情報端末を使用した第一システムによる業務処理は、大別して、定例業務処理、日次業務処理及び月次業務処理に分類される。
定例業務処理は、一日の業務を開始する前の準備処理を行うおはよう処理と、出退勤入力をはじめ各種データの入力処理とともに、累積データを随時、ホストコンピュータヘ一括送信するデータ送信処理と、一日の最後に行う日計データをホストコンピュータへ送信するおやすみ処理とから構成される。
図3は、本発明に係る経営情報総合管理システムの第一システムを構成する定例業務処理手段におけるおはよう処理を示す概略図である。ここで言うおはよう処理とは、業務を開始する前の準備処理であり、前日分と当日分の出退勤入力1に基づく出退勤報告データを店舗側端末のおはよう送信指示によりホストコンピュータの出退勤ファイルへ送信するとともに、ホストコンピュータの配信用ファイルから電子メールや各種更新データを受信するおはよう送受信2の処理を言う。
毎日行われる出退勤入力指示による出退勤入力1の処理では、出社時に出勤区分と出勤時間を、退社時に退勤区分と退社時間が夫々入力されるが、出勤時間については、朝のおはよう処理の時に出勤区分を入力できる出勤者のみがその時刻を登録することができる。また、退社時間は、出退勤入力処理の中の退社入力で行われ、出勤時間と同様に、退社区分を入力した時点でその時刻が退社時間となる。毎日のおはよう処理により、その日の出勤時間と前日の退社時間がホストコンピュータの出退勤ファイルへ送信される。なお、この処理における前日分と当日分の出退勤入力1に基づく出退勤報告データを店舗側端末のおはよう送信指示によりホストコンピュータの出退勤ファイルへ送信する処理は、後述する総合人事情報システムにおける勤怠管理システムにおいて直接行ってもよい。
なお、おはよう受信によりホストコンピュータから電子メールと各種更新データを受信すると、その受信データをもとに、マスタ更新履歴と電子メールが出力されるとともに、商品在庫マスタや売掛残高マスタ等の各マスタの更新が行われる。
要するに、おはよう処理では四つの処理が行われる。まず前日の退社時間と当日の出勤時間のデータを店舗側端末から本部側ホストコンピュータへ送信するとともに、本部側ホストコンピュータから送信される卸売データ、入金契約済データ、他店舗入金データ、顧客コード割当データ、在庫修正データ等を店舗側端末で受信するのが本部ホストコンピュータとのデータに関するおはよう送受信2の処理である。また、受信データによるマスタファイルの更新処理では、受信したデータにより関連するマスタの内容は追加や削除が行われ、最新の状態に更新される。さらに、更新内容のプリント処理では、マスタ更新履歴というタイトルで受信データの更新内容の明細がプリントされる。最後に、バックアップ処理では、記録されたデータがMOディスクという光磁気ディスクへ故障に備えて保存される。
図4は、本発明に係る経営情報総合管理システムの第一システムを構成する定例業務処理手段におけるデータ送信処理を示す概略図であるが、営業中に発生する各種データの入力1が行われるとともに、累積データは、随時、データ送信2によりホストコンピュータへ一括送信される。
すなわち店舗で行われる各種データの入力1は、発生した各種のデータ、例えば売上、入金、客付発注、顧客データ、商品の店間移動データ、経費データ、納品、サービス、与信照会データ等が、随時、各種データの入力1により各マスタファイルやデータファイルへ入力され、入力されたデータに対しては、確認のため、チェックリストが出力される。このチェックリストにより、入力した内容に不備がないか元の伝票とチェックされ、誤りがあった場合には、送信前にデータの修正が行われる。
入力データは編集されて送信用の各ファイルに集められ、データ送信指示によるデータ送信2が行われる。すなわち各店舗においては、顧客が商品を購入した店舗以外で買掛残金を支払うケースやアフターサービスを受けるケースがあるが、かかる場合に対処するため、入金入力やサービス入力の際に該当店舗の店舗コードを入力することにより、後日、ホストコンピュータで入金データやサービスデータの振替を行う機能(他店舗処理機能)が設けられている。累積した各種データは、データ送信2により、随時、ホストコンピュータの集信ファイルへ一括送信される。
なお、ホストコンピュータでは、データ分割更新処理(例えば7回/日)により、受信したデータが該当ファイルに振り分けられる。
図5は、本発明に係る経営情報総合管理システムの第一システムを構成する定例業務処理手段におけるおやすみ処理を示す概略図であるが、このおやすみ処理では、毎日、各種日報を出力し、かつ、日報データを作成してホストコンピュータへの送信が行われる。すなわち現金有高や翌日の準備金等の日報関連データを入力した後、店舗の売上データや入金データ等、及び毎月はじめにホストコンピュータの各種ファイルから各種データ受信指示による各種データの受信1により受信した当月分の日次予算データと前年実績データをもとに日報出力指示による日報出力2が行われ、アイテム別当日売上と月間累計及び売上予算に対する達成率、進捗率及び昨年比を知ることができる売上日計表と売上明細の作成処理が行われる。出力された売上日計表をもとに日報データの作成3が行われ、作成された日報データは、日報データ送信指示による日報データの送信4によりホストコンピュータの日報データファイルへ送信される。
以上、第一システムを構成する定例業務処理について説明したが、同システムでは、定例業務処理と並行して日次業務処理も行われる。この日次業務処理において、商品を販売したときにまず行われるのが対面処理である。これは、レシートが発行できるようにレジ精算と同じイメージの入力を行うもので、対面入力が終わると売上データの入力が行われる。ここでは、データを識別するのに必要な発注番号と連番のついた在庫商品が入力される。対面入力と売上入力が終了して初めて一件の売上データが完結する(売上入金処理)。
入金処理は、お客様から代金をいただいた際に行う処理で、売掛金の残高がある場合が対象となる。システム上、売上は、その入金状況に関わらず、その発生した日に一件の売上として計上される。第一システムでは、売掛残高マスタで自店の売掛金が管理される。売掛金に対し、その後支払があったときには入金入力という処理が行われる。売掛残高がゼロとなった時点で売掛残高マスタから削除される。但し、クレジットにより売掛残高が全額入金すると、ホストコンピュータからクレジット入金処理の確認データが送信され、これを店舗端末が受信してから店舗の売掛残高が売掛残高マスタから削除される。売掛残高マスタは、店舗端末とホストコンピュータの夫々により、同じデータが管理されることになる。
なお、商品の在庫がない場合には、販売した商品を特定する商品コードが商品の発注データとして入力され(客付発注入力)、また、補充品の場合には、補充発注処理が行われる(発注処理)。補充発注処理は、店舗の在庫商品を補充するために行われる発注業務であるが、付属品と呼ばれる商品を対象にしたものである。各店舗が毎月決められた日までに入力を行うことにより、補充発注データはホストコンピュータへ送信される。発注結果データは各店舗へ配信され、補充発注残として保存される。商品が各店舗へ届くと、補充発注残データを基に仕入検品入力が行われ、仕入検品データはホストコンピュータへ送信されて、各仕入先からの請求データを受信後、自動的に仕入計上の処理が行われる(発注処理)。
日次業務処理のなかで発生した経費は、レシートや領収書をもとに予め決められた経費区分毎に経費処理として経費入力される。入力された経費データは、その日の売上日計表で出金扱いとなり、現金有高からマイナスされる。
一方、照会処理には、顧客照会と在庫照会がある。必要に応じ、ホストコンピュータのデータベースへの本部照会や、自店照会が行われる。顧客照会では、その顧客に対する住所、氏名、生年月日、性別、勤務先等の基本情報や、売上毎の履歴データの照会が可能になる(顧客情報処理)。また、在庫照会では、自店の在庫を対象とした自店照会と全社の在庫を対象に行う本部照会とがある。特に、本部照会により、全店舗の在庫データを照会できるから、自店に商品の在庫がなくても、店間移動により品切れを補うことが可能となる。このように、在庫商品の自店又は本部への照会や、商品の店間移動入力及び在庫マスタの在庫情報を更新処理するのが在庫処理手段である。
なお、一度売り上げた商品がキャンセルになると、売上データがホストコンピュータへ送信済みの場合には、売上キャンセル処理が必要となり、売上内容がそのまま取り消される。また、一度売り上げた商品についてアフターサービスで商品交換を行う場合には、サービス入力が必要となる。サービス入力では、サービスの対象となる元の売上データが実際に存在するか否かがチェックされるとともに、サービス入力した内容は、元の売上データとともに、ホストコンピュータ側で顧客情報に追加された履歴として管理される。
図6は、本発明に係る経営情報総合管理システムの第一システムを構成する他社オンライン処理を示す概略図であるが、店舗から、直接、メーカへ発注可能な客付発注データをメーカないしは仕入先へ送信するとともに、発注したデータを発注済データとしてホストコンピュータへ送信する手順が示される。すなわち店舗に在庫がない商品を販売した場合には、客付発注入力による客付発注1が行われ、客付発注データ及び客付発注残マスタ等の各ファイルへ発注内容が登録される。登録後、オーダ処理2が行われ、メーカの商品発注締め時刻に合わせてオーダ用チェックリストが出力され、発注内容が確認された後、オーダファイルが作成される。オーダファイルに作成された発注データは、直接、メーカへオンライン発注3により送信され、同時に、発注結果が受信される。受信した発注結果をもとに、結果データ、客付発注データ等の各ファイルへの登録及び発注結果リストの出力が行われる。
なお、特注問合わせ等の問合わせ処理についても、商品のオンライン発注と同様に、リアルタイム処理が可能である。店舗から直接メーカへ発注したデータについては、チェックリストが出力され、発注内容が確認された後、発注済データとしてデータ送信4によりホストコンピュータの発注ファイルへ一括送信される。
図7は、本発明に係る経営情報総合管理システムの第一システムを構成するホストオンライン照会処理を示す概略図であるが、ホストコンピュータの顧客情報や在庫情報及び売掛情報等の照会が行われる手順が示される。すなわち本部の顧客情報、在庫情報及び売掛情報等の照会1により、全商品(付属品を含む)を対象とした本部の顧客DB、在庫マスタ、連番マスタ及び売掛MDSより、在庫照会、売掛残高照会及び顧客の一覧詳細情報照会が行われ、照会されたホストコンピュータのデータベースないしはマスタ内の各種データは、各店舗のマスタないしはデータファイルに登録される。
図8は、本発明に係る経営情報総合管理システムの第一システムを構成する経営情報オンライン受信処理を示す概略図であるが、ここでは、ホストコンピュータで作成された経営情報データを店舗で受信し、必要に応じて、商品分類別販売実績表や商品分類別販売合計表が出力される手順が示される。すなわちホストコンピュータの経営情報データを店舗側の経営情報受信指示のよる経営情報受信1により受信し、店舗側の受信用ファイルに登録されると、受信したデータは経営情報FDの作成2により、FDに出力される。この結果、出力条件(区分、範囲等)を指定すれば、帳票出力3により、商品分類別販売実績表や商品分類別販売合計表等の必要とされる帳票を出力することができる。
図9は、本発明に係る経営情報総合管理システムの第一システムを構成する各種帳票出力処理を示す概略図であるが、売掛残高一覧表や客付発注残一覧表等の各種管理帳票を随時出力する手順及びダイレクトメール(DM)を郵送するためのDMラベルを発行する手順が示される。すなわち各種帳票出力では、各種残管理を行うために、売掛残高マスタ、客付発注残マスタ及び補充発注残マスタから各種帳票出力1により売掛残高一覧表、客付発注残一覧表、補充発注残一覧表をはじめ、在庫明細一覧表、住所マスタ一覧表、与信照会一覧表等の必要とされる各種帳票が出力できる。また、各種条件(購入商品、性別、郵便番号等)を指定すれば、DMラベルの発行2により、顧客マスタのデータに基づくDMラベルが発行される。
以上が日次業務処理であるが、予め決められた日又は月に定期的に行われる業務処理が月次業務処理である。これには、棚卸処理及び経営情報分析処理が含まれる。
棚卸処理は、連番品と非連番品(付属品)とに分けて所定の日(例えば、連番品は6月、9月、12月及び3月の各月末の年4回、非連番品は毎月末)に行われ、いずれも、棚卸入力されたデータと在庫マスタとのマッチング処理を行った後、合わないものがアンマッチとして一覧表に印刷される。最終的に理由のわからないアンマッチは不明品として報告され、不明品ファイルに登録される。不明回数が例えば3回になると、棚卸損耗品ファイルに移されて在庫マスタから削除される。
経営情報分析処理は、各店舗で入力された売上や顧客に関する情報を毎日累積し、店舗運営等の経営情報に関する分析資料を作成する処理である。すなわち売上情報マスタ、販売実績マスタ及び商品売上実績マスタの累積データにより、個人の販売実績を商品別及び単価別に分析する個人販売分析機能と、各店舗の販売実績を売上価格帯、来店地区及び年齢別に検証する実績検証機能と、販売実績と顧客情報を絡めた売上顧客分析機能と、商品単位の売上状況を分析する売れ筋分析機能とを実現することができ、経営情報の分析に寄与することができる。
本発明に係る経営情報総合管理システムには、店舗用の第一システムの構成に顧客情報助言処理手段を加えてもよい。この顧客情報助言処理手段とは、店舗の端末で把握した顧客情報をセンターで集中的かつ的確に把握して助言を与えるための手段であり、例えば眼鏡店舗では、いわゆる「目の健康アドバイス手段」としても利用できるものである。
顧客情報助言処理手段を「目の健康アドバイス手段」を一実施例として説明すると、本手段は、図10に示されるように、被検者の検眼を行う複数の検眼端末1a〜1nと、検眼端末1a〜1nにおける検眼の監視を行う監視センター2とがISDN12を介して相互に接続されている。検眼端末1a〜1nにはDSU3、被検者の眼部を検眼する検眼装置5、検眼装置5の撮影データを処理する処理装置13、処理装置13に接続された第1のモニタ6、監視センター2との間で通話を行う電話機7、被検者の顔を撮影するCCDカメラ8、CCDカメラ8に接続されたモニタ10及び全体の動作を制御するCPU11が設けられている。そしてISDN12にはDSU3が接続され、このDSU3に接続されたCPU11に検眼装置5に接続された処理装置13、電話機7及びCCDカメラ8が接続されている。
一方、監視センター2には、ISDN12に接続されたDSU30と、DSU30に接続されたCPU31とが設けられ、このCPU31には複数の検眼監視装置32a〜32nが接続されている。また、CPU31には、装置本体33a〜33nと、検眼端末1a〜1nとの間で通話を行う電話機37a〜37nとが接続し、装置本体33a〜33nには、検眼データが格納されたメモリ34a〜34n、CCDカメラ36a〜36n及び検眼端末1a〜1nから転送される撮影画像やメモリ34a〜34nから読み出されたデータが表示される第2のモニタ35a〜35nが接続されている。
従って、検眼端末1a〜1nにおいて被検者の検眼を行う場合には、被検者の顔の撮影はモニタ10でモニタしながらCCDカメラ8を使用して行い、この撮影データと被検者の付帯データはCPU11のメモリに格納される。次いで、電話機7をオフフックして監視センター2を呼び出すと、ISDN12及びDSU30を介してCPU31に発呼信号が入力されるとともに電話機37a〜37nが呼び出される。これに監視装置32a〜32nに待機する眼科医が応答すると、監視センター2の監視装置32a〜32nで監視可能な状態になる。
画像情報は、DSU3及びISDN12を介して監視センター2に送信され、送信されたデータは、DSU30を介してCPU31に入力される。入力された画像データは、CPU31から装置本体33a〜33nに入力され、第2のモニタ35a〜35nに表示される。眼科医による被検者に対する目の健康についてのアドバイスは、第2のモニタ35a〜35nに表示された表示と同時に、必要に応じて、メモリ34a〜34nから読み出したデータと比較しながら行われる。
なお、本実施例では、「目の健康アドバイス手段」として検眼情報に対する助言処理手段を説明したが、顧客情報であれば、これに限定されるものではない。例えば、フレームに対する助言、コンタクトレンズ選定に対する助言等、あらゆる顧客情報に対する助言が含まれることは言うまでもない。
次に、本発明に係る経営情報総合管理システムにおいてホストコンピュータ用に使用される第二システムの詳細について説明する。
第二システムは、図2に示すように、サブシステムとして本発明の根幹を成す販売在庫管理システム、財務システム、経営企画情報システム、総合人事情報システムとから構成される。
販売在庫管理システムは、下記の管理手段、すなわち
1 店舗で入力された売上データをもとに全店舗の売上情報を管理する売上管理手段と、
2 売上や入金データをもとに売掛金の管理を行う売掛入金請求管理手段と、
3 仕入先への商品発注データをもとに仕入処理や買掛管理、店舗への商品の卸売入力、店間移動等の処理を行う発注仕入買掛管理手段と、
4 補充発注品の仕入及び在庫管理を行う補充発注管理手段と、
5 顧客マスタ上の基本情報と全売上履歴を管理し、顧客照会や顧客データの抽出等を行う顧客情報管理手段と、
6 店舗とのデータの送受信履歴を管理したり受信データの分割更新処理を行う集配信管理手段と、
7 棚卸データと在庫マスタの連携により棚卸の不明品や損耗品の管理を行う棚卸管理手段と、
から構成される。さらに
8 商品管理用の絶対連番を付けて仕入と在庫及び販売の全てを継続的に管理するための絶対個別単品管理手段、
を付加することも可能である。
1 店舗で入力された売上データをもとに全店舗の売上情報を管理する売上管理手段と、
2 売上や入金データをもとに売掛金の管理を行う売掛入金請求管理手段と、
3 仕入先への商品発注データをもとに仕入処理や買掛管理、店舗への商品の卸売入力、店間移動等の処理を行う発注仕入買掛管理手段と、
4 補充発注品の仕入及び在庫管理を行う補充発注管理手段と、
5 顧客マスタ上の基本情報と全売上履歴を管理し、顧客照会や顧客データの抽出等を行う顧客情報管理手段と、
6 店舗とのデータの送受信履歴を管理したり受信データの分割更新処理を行う集配信管理手段と、
7 棚卸データと在庫マスタの連携により棚卸の不明品や損耗品の管理を行う棚卸管理手段と、
から構成される。さらに
8 商品管理用の絶対連番を付けて仕入と在庫及び販売の全てを継続的に管理するための絶対個別単品管理手段、
を付加することも可能である。
図11は、本発明に係る経営情報総合管理システムの第二システムを構成する販売在庫管理システムにおける売上管理手段を示す概略図であるが、売上管理では、各店舗から送信されてくる売上データをもとに、オンラインサービス終了後に営業速報ファイルの作成及び売上日計累計表の出力が行われる(売上日計累計表は本部へ回付)。また、営業速報作成用ファイルが作成され、本部のワークステーションにダウンロードされることにより、全店舗の売上に関する情報が管理される。
処理内容を詳細に説明すると、営業終了後に各店舗から送信されてくる日報データは、日報データの累積処理1により日報データ(累積)に累積される。また、営業中に随時、各店舗から当日売上ファイルに送信されてくる各種データをもとに、日報ファイルの作成2により、売上、値引及びキャンセルの金額と件数がアイテム別に集計され、日報ファイルが作成される。
日報データ(累積)と日報ファイルを基に売上日計累計表の出力3が行われ、この時、売上差異があれば、その差額が表示される。また、日報データ(累積)と日報ファイルをもとに営業速報用ファイルの作成4が行われ、営業速報用ファイルは、本部のワークステーション営業速報用データとしてダウンロード5される。
本部では、ダウンロードされた営業速報用データと、財務システムと連動した日別予実績ファイルをもとに、各種営業速報(日報、週報、月報)が出力される。各種営業速報により、店舗別販売予算の進捗が日、週、月及び年単位で管理されることになる。なお、営業速報用データの作成にあったっては、日、週、月及び年の各項目が一括して作成され、管理目的によって出力項目が変更される。
営業日報は、店舗別販売予算の進捗を日、週及び月単位で管理するために毎日出力されるもので、出力項目には、当日売上高に関する各項目(昨比は、昨年同週同曜日の売上高との比率)、当週売上高に関する各項目(昨比は、昨年同週の売上高との比率)及び当月売上高に関する各項目がある。また、営業週報は、店舗別販売予算の進捗を週、年単位で管理するために、例えば毎週月曜日に出力されるもので、出力項目には、当週売上高に関する各項目及び当年売上高に関する各項目(例えば第1週の月曜日からの累計)がある。さらに、営業月報は、財務管理上の月別予実績システムとリンクした店舗別販売予算の進捗を管理するために毎月初めに前月分が出力されるもので、出力項目には、当月売上高に関する各項目及び当年売上高に関する各項目(例えば4月1日からの累計)がある。
なお、ここで言う週とは、例えば4月1日が含まれる週を第1週とし、かつ、1年を53週に分けるもので、以後53週までの371日間を1年間とするものである。1年を53週に分けることの意味については後述する。
図12は、本発明に係る経営情報総合管理システムの第二システムを構成する販売在庫管理システムにおける売掛入金請求管理手段を示す概略図であるが、店舗から送信されてくる売上入金データをもとに、売掛金の設定及び入金の管理が行われる。すなわち本部のホストコンピュータでは、売上ファイルと入金ファイルをもとに売掛ファイルの作成1が行われ、クレジット指定先入金明細が出力される。次いで、毎日、店舗から送付されてくる契約書や入金明細と回付されたクレジット指定先入金明細の内容がチェックされ、店舗での入力内容に誤りがなければクレジット契約入力2が行われるとともに、入力内容に誤りがあって本部における修正が可能な場合には、入金契約入力によって修正を行った後、クレジット契約入力2が行われ、不可能な場合には、店舗で修正が行われる。
売掛ファイルをもとに、請求処理3によってクレジット指定先請求明細が出力され、出力されたクレジット指定先請求明細に対する入金予定ファイルが作成される。なお、クレジット指定先会社に対しては、それぞれの締日単位で請求処理が行われるとともに、クレジット指定先会社に支払う手数料については、相手先の計算パターン毎に計算が可能となっており、支払手数料は取扱店舗毎に配分される。
契約書をもとに請求額が集計起票され、請求額の合計とクレジット指定先請求明細の合計がチェックされる。チェックの結果が正しければ請求書が作成され、請求確定入力を行うと請求確定4となる。店舗においてG−CATで処理されたクレジットについては、G−CAT端末を通じてクレジット会社へ直接請求が行なわれるため、請求書の作成は行なわないが、クレジット会社から銀行入金前に送られてくる入金計算書とクレジット指定先請求明細の合計をチェックした上で確定が行なわれる。財務担当部門では、クレジット指定先会社からの銀行入金を確認し、入金連絡表が作成される。作成された入金連絡表をもとに一括入金入力5が行われ、売掛ファイルと入金予定ファイルの残金が消しこまれる。
図13は、本発明に係る経営情報総合管理システムの第二システムを構成する販売在庫管理システムにおける発注仕入買掛管理手段を示す概略図であるが、ここでは、店舗から送信されてくる発注データや発注書をもとに、メーカーや仕入先への発注が行われるとともに、発注に伴う仕入及び買掛管理が行われる。すなわち発注処理1では、発注ファイルから未発注データがメーカや仕入先へ送信される(数回/1日)。
オンライン接続されていないメーカや仕入先については、FAX、TEL又は専用端末を利用して発注されるとともに、在庫補充分については、発注書をもとに予算等とのチェックを行った後、メーカや仕入先へ発注される。納品データがオンライン受信されているメーカや仕入先の分については自動仕入計上2が行われ、受信していないメーカや仕入先の分については、送付されてくる納品書をもとに仕入入力3を行う。在庫補充分についてもバーコードラベル出力4をし、商品や卸売納品書とともに店舗へ送付される。
他方、請求データをオンライン受信しているメーカや仕入先の分については、仕入計上金額と請求金額に関する請求データが自動買掛チェック5により自動的に行われ、買掛明細が出力される。そして、メーカや仕入先から送付されてくる請求書の金額と買掛明細の金額がチェックされた後、翌月分の仕入処理が行われる前に当月分の買掛締処理6を行い、発注ファイルと仕入ファイルから、当月分のデータは削除される。
図14は、本発明に係る経営情報総合管理システムの第二システムを構成する販売在庫管理システムにおける補充発注処理手段を示す概略図であるが、ここでは補充発注品の仕入及び発注に関わる在庫管理が行われる。すなわち在庫を確認し、所定日までに連番品と付属品に分けて補充発注が行われる。
発注内容を確認するためには、補充発注1によりカタログマスタ内の補充発注入力データから補充発注チェックリストが出力される。入力した補充発注データは補充発注データ送信2によりホストコンピュータの補充発注ファイルへ送信され、補充発注ファイルに登録されるとともに、補充発注データと仕入予算等とのチェックが行われた後、必要があればデータの修正削除が行われて補充発注確定3として処理される。メーカや仕入先に対し発注が行われると、発注結果は補充発注結果データへ登録される。ホストコンピュータで処理された発注結果を店舗端末で補充発注結果受信4として受信すると、補充発注残マスタに登録され、補充発注結果を確認するために補充発注結果表が出力される。
発注した商品が到着すると、検品作業の後、仕入検品入力5により、その結果が仕入検品データとして入力されるとともに、仕入検品入力が完了した分については、商品在庫マスタに在庫として登録される。バーコード(連番)ラベルは、原則として本部で発行されるが、本部で発行しなかった場合、及び汚損が発生した場合には、バーコード印刷ができる機器を店舗に導入することにより、必要に応じて、店舗でバーコードラベルの発行6により発行できるようにしてもよい。なお、発行方法は、仕入検品入力日付を指定して発行する方法と、連番を指定して再発行する方法の二種類がある。
ここで本システムで採用されている商品の管理方式について説明すると、店舗で取り扱われる商品には、夫々その商品をあらわす商品コードがつけられる。例えば商品が眼鏡フレームの場合には、取り扱われる商品を最初の1桁で分類して商品区分とし、商品区分毎に単品管理が出来るように次の3桁がブランド、続く10桁が品番、更に2桁でタイプ、同じく2桁でサイズ、最後の3桁がカラーを表示し、合計21桁で商品の内容がわかるようになっている。
また、商品管理には、絶対個別単品管理方式が採用されている。この管理方式は、商品一つ一つに、商品コードとは別の、例えば8桁の絶対連番をつけて、仕入、在庫及び販売の全てを継続的に管理するもので、棚卸における不明品の発生が極めて低く、精度の高い在庫管理が行えると同時に、一品単位でも原価管理や粗利管理を行うことができ、かつ、仕入日を個別に持っているため、商品の鮮度管理を行えるメリットがある。連番の付番方法は、例えば最初の1桁に仕入が行われた西暦年の下1桁がつけられ、残り7桁は商品の仕入順に採番される。この8桁から成る連番はバーコードラベルに印刷され、バーコードの読み取りにより入力ミスが防止される。
採番のタイミングは、発注形態によって、例えば店舗からの発注データをホストコンピュータで受信後、発注ファイルに登録され、登録済みとなった時点で採番するもの(客付発注)と、店舗からの発注データをホストコンピュータで受信した後、発注量の調整確定を行い、単品への分解と同時に採番するもの(在庫補充)とがある。データベース上では、連番マスタと在庫マスタの二つで在庫を管理しているが、在庫管理をする主マスタは連番マスタであり、連番採番時に仮在庫として登録され、仕入計上時に通常在庫として在庫マスタに登録される。
連番マスタは、商品異動履歴情報や商品情報、価格情報等を保持している。また、在庫マスタは、本部や店舗からの在庫照会用のマスタであり、付属品の在庫情報も保持している。なお、在庫の引当は、付番された絶対個別連番(例えば8桁)をキーとして連番マスタを更新して行われるし、連番そのものは、例えば商品タグにJANコードで印字されているので、バーコードスキャンにより正確に把握できるとともに、棚卸時の不明品発生率が極めて低く、単品単位で原価管理及び粗利管理ができ、更に仕入日が個別にもてることから、商品の鮮度管理が可能となって新鮮な商品を顧客に提供できることになる。
図15は、本発明に係る経営情報総合管理システムの第二システムを構成する販売在庫管理システムにおける顧客情報管理手段を示す概略図であるが、ここでは顧客マスタの照会(基本情報)及びダイレクトメールの宛名印字が行われる。すなわち顧客照会(本部)1は、各店舗からホストコンピュータの顧客マスタへ送信されてくる顧客データの照会を行うもので、顧客照会では、カナ氏名と自宅電話番号の組合せで該当顧客の一覧が照会されるとともに、顧客照会画面の一覧表示から一顧客が選択され、顧客照会(詳細)画面で顧客の基本情報が照会される。
また、売上履歴照会2では、各店舗からホストコンピュータの顧客マスタに送信されてくる過去の全売上履歴データの照会を行うもので、ここでは、一顧客の顧客コードを入力し、連番品等の各区分毎に履歴の一覧を照会するとともに、売上履歴照会画面から各区分毎の一履歴を選択し、売上履歴照会(詳細)画面で売上処方情報等の詳細を照会するものである。
一方、DM発行用データの作成3においては、入力された発行条件をもとにして該当顧客が抽出され、DMダイレクトプリンタ印字用コードに変換されたデータがFDに落とし込まれる。FDへDM発行用データが作成されると、これによりFDをDMダイレクトプリンタにセットすれば、葉書等に宛名やカスタマバーコードを直接印字することができる。
なお、本部と同様に、各店舗においても、顧客データの照会を行うことができる。店舗の顧客照会4では、カナ氏名と自宅電話番号と最新購入店舗コードとの組合せで該当顧客の一覧(例えば最大40名)が照会され、照会したい顧客の顧客コードが取得される。また、顧客照会(詳細)では、取得した顧客コードとカナ氏名と自宅電話番号との組合せで該当顧客(例えば最大3名)が照会され、一顧客毎に基本情報、商品、連番品等の各情報が照会される。
販売在庫管理システムにおける顧客の履歴管理は、顧客コードと発注番号により管理されるのを特徴とする。すなわち商品を購入した顧客には、例えば7桁の数字の顧客コードがつけられ、顧客一人一人が特定される。顧客コードは予め各店舗に使用範囲が割り当てられ、一度登録された顧客コードは永久にその顧客のコードとして使用され、変更されることはない。
一方、発注番号は、売上データや発注データを識別するための各データ毎につけられる例えば8桁の数字であって、各店舗のPOS上で採番されるから、夫々の店舗で同一発注番号が発生し、そのため、ホストコンピュータ側では各店舗のデータが重複しないように、例えば発注番号の前に3桁の店舗コードがつけられ、11桁の番号として管理される。従って、一つの顧客コードに対し複数の発注番号が存在することになり、第二システムでは一つの顧客コード(すなわち一人のお客様)に対し住所、氏名、生年月日、電話番号等の基本情報のほか、売上やアフターサービス等の全ての履歴が登録管理されることになる。これらの顧客情報は、ホストコンピュータを通じ全社の情報として各店舗が共有し、より良いサービスが提供できることになる。
従って、第二システムの販売在庫管理システムでは、二つの意味における顧客管理が可能になったことになる。すなわち新規に来店したときに顧客コードが取得され、顧客別に、顧客コードを基にした商品の売上履歴、処方(例えば検査調整)履歴及びアフターサービス履歴等が保有されて、全ての店舗からリアルタイムでネットワークにより照会できることと、顧客データの基本を成す住所コードによってエリア別に男女別年齢別顧客数や来店数及び再来店率などが把握できるように設計され、かつ、売上履歴からは商品情報と顧客情報を結びつけた情報等が提供可能になっている。なお、本システムのデータベースはネットワーク構造をとり、かつ、履歴データベースには、履歴照会時の表示順を意識して売上履歴とアフターサービス履歴を関連づけて格納される。履歴照会時には、最新の売上履歴から順に表示し、アフターサービス履歴については、該当する売上履歴の直後に最新のアフターサービス履歴から順に表示される。
図16は、本発明に係る経営情報総合管理システムの第二システムを構成する販売在庫管理システムにおける集配信管理手段を示す概略図であるが、集信及び配信データのファイル転送情報を管理するとともに、集信データの分割更新、オンラインによる発注データの送信及び納品請求データの受信をするものである。すなわちファイル転送情報の管理1は、集配信コントロールファイルのファイル転送情報を管理するもので、このため、ファイル転送情報更新画面には、店舗別にファイル転送の集配信履歴を詳細に管理するための照会修正の機能がある。
また、集信データの分割更新2は、本部からの分割更新指示に基づき各店舗から集信したデータを該当ファイルに登録するものである(例えば7回/1日)。さらに、発注データ送信4は、JCA手順により、商品の客付発注及び補充発注をメーカ別に行うと同時に、発注結果を発注データプルーフリストに出力するものである。納品請求データ受信5も、JCA手順により、毎日、納品データと請求データをメーカ別に受信してファイルに登録するとともに、受信した内容を納品データ及び請求データのプルーフリストに出力するものである。
図17は、本発明に係る経営情報総合管理システムの第二システムを構成する販売在庫管理システムにおける棚卸管理手段を示す概略図で、棚卸実施基準日(例えば3月、6月、9月及び12月の各月末)に各店舗から送信されてくる棚卸データをもとに、棚卸アンマッチリストを出力した後、原因を調査し棚卸を確定すると同時に、不明品の登録削除を行う手順を示している。すなわち棚卸実施基準日に、店舗側の商品在庫マスタをもとに棚卸マスタの作成1が行われ、バーコードリーダから商品についている連番を棚卸データ入力2して棚卸データが作成される。棚卸データの入力作業が終了した後、在庫アンマッチ一覧表が出力される。作成された棚卸データが棚卸マスタと違っている場合には、在庫アンマッチ一覧表を参照の上、内容及び原因が調査され、棚卸データが修正される。
内容及び原因の調査が終了した後、棚卸データはホストコンピュータの店舗別棚卸データファイルへ棚卸データの送信3がされ、店舗別棚卸データと連番マスタをもとに棚卸アンマッチリストの出力4が行われる。棚卸アンマッチリストをもとに原因が調査され、連番マスタ、棚卸ファイル及び店舗別棚卸データファイル等の各ファイル間の差異は調整され、棚卸確定5が行われる。棚卸確定の結果に基づき、不明品及び損耗品の登録ないしは削除6が行われ、不明品一覧表が出力される。
次に、本発明に係る経営情報総合管理システムのホストコンピュータ用の第二システムを構成する財務システムの詳細について説明する。
財務システムでは、第一に、図18の概要図に示されるように、本発明に係る経営情報総合管理システムのホストコンピュータ用の前記販売在庫管理システムから引渡されたデータの仕訳処理を自動で行うとともに、本部側の振替伝票の入力データをも含めて、総勘定元帳をはじめ、合計残高試算表、貸借対照表、損益計算書等の財務諸表の作成が行われる。
すなわち売掛金管理については、売上入力と入金入力に分けられる。売上入力については、各店舗の売上伝票から入力されたデータの送信をホストコンピュータのファイルに受けることにより、本部側では売上明細表や売上日計累計表を出力することができる。売上に際し売掛残が存在する場合には、店舗側からの送信データに基づき、入金明細表や売掛残明細表が出力され、また、クレジットカードによる支払の場合には、クレジット会社から送付された入金明細とクレジット指定先一括入金リストを照合後、入金済の処理が行われて入金が確定し、売掛残が消滅するようになっている。
仕入買掛金管理については、仕入入力は本部において定期的に、又は店舗からの要望により随時、行われ、仕入明細表が出力されて管理される。仕入が行われた商品は各店舗へ移動するが、店舗別卸売/在庫明細表で管理され、本システムに対し自動仕訳処理が行われ、チェックリストが出力される。なお、FC店に対しては、その他の費用とともに、月次で卸売金合計額が請求される。
店舗の入出金管理については、各店舗で発生する売上金や経費とともに、本部振替伝票起票に基づく預金出納日報により、本部において集中管理が行われる。また、営業資金(資金繰)管理も自動仕訳処理後に出力される自動仕訳チェックリスト/集計表により行われる。この点については後述する。
財務システムにおいて重要な財務諸表等の管理については、日次で行われる総勘定元帳や補助元帳への自動仕訳処理に基づき、必要に応じ、部門別損益計算書や合計残高試算表等の必要帳票が出力されるとともに、月次で貸借対照表や損益計算書(店舗別損益計算書を含む。)が、更には年度末決算書類としての営業報告書用の資料としての貸借対照表、損益計算書が出力される。
財務システムにおける第二の柱は、予算関連の諸手段である。すなわち図19は、本発明に係る経営情報総合管理システムのホストコンピュータ用の第二システムを構成する財務システムにおける予算編成処理手段の手順を示すフローチャートである。経営計画の年度方針が決定すると、予算編成方針書が策定され、予算発生各部門の業務スケジュールが決定される。これにより、主管、準主管及び共通科目の予算要求書が作成され、主管部門へ送付される。主管部門で要求予算が集計され、調整がされた後、予想損益計算書(P/L)を利用して予算案が作成される。この予算案が経営会議等において決定されると、予算通達が行われるが、決定された予算が要求予算集計表に入力されることにより予算登録され、科目別予算ファイルが作成される。
予算編成の過程では、財務及び下記の経営企画情報用の各種帳票が作成されるが、それらは、図19に示されるように、下記の帳票から成り立っている。すなわち要求予算集計表ワークシートは年度予算及び修正予算をホストコンピュータのファイルに登録するための出力帳票であり、各部門で作成された要求予算を入力集計するとともに、集計された額と予算編成方針書との調整を行うものである。また、要求予算集計表は勘定科目毎及び部門毎の月次予算が表示されており、これが年間予算額となるとともに、勘定科目毎の年度予算表として利用される。予想損益計算書(P/L)は、登録された予算から主な勘定科目を集計して年間のP/Lを作成したもので、出力時期によってその月までの実績値という形になり、年間の予想額を推定することが出来る。また、部門別予算表は、月次及び年間の二種類で出力され、予想P/Lを部門別に集計した帳票として機能している。
一方、予算実績帳票の作成においては、予算実績対比表が基本帳票となる。すなわち予算実績対比表は共通科目と勘定科目別の二種類からなり、各部門の共通科目の予算実績と勘定科目毎の予算実績が表示され、特に科目別対比表は勘定科目毎の予算差異分析の資料として使用される。なお、この他に科目別予算統制簿があり、予算統制のための主帳票として使用され、差異分析の欄に直接分析内容が書き込まれ、科目毎の差異分析が行われる。
これらの基本帳票の他に、売上高及び売上総利益を中心に分析するためのA表と、営業経費を中心に分析するためのB表と、営業外項目を中心に分析するためのC表と、各部門の損益分析に使用するD表とがある。これらは、部門別計画実績の分析に使用され、業務実績が検証される。その他、店舗別に3ヵ月毎の実績推移を分析するために使用する店舗別損益予算実績表や、ブロック毎の実績表で月次及び累計の実績値が対比されて表示されるとともに本部経費配賦額や損益分岐点売上が表示されるブロック別損益予算対比表がある。なお、店舗別ランキング表も出力され、当月累計での順位や売上及び貢献利益の順位が表示される。
財務システムは、予算編成処理手段の他、予算関連の手段として、前記販売在庫管理システムや後記経営企画情報システムと連動する一方、予算の作成から予算統制や予算フォローまでの予算業務を一貫してサポートする管理予算処理手段と、統計的手法に基づき年間販売予算を立案し、様々な変動要因を考慮した予算の配分管理を行う販売予算処理手段とを有している。
図20は、本発明に係る経営情報総合管理システムのホストコンピュータ用の第二システムを構成する財務システムにおける管理予算処理手段を示す概略図であるが、前記財務システムとリンクした処理であり、予算の作成から統制、フォローまでの予算業務を一貫してサポートするものである。すなわち各部門で科目別に発生する要求予算を検討し、作成した予算要求書を主管部門へ回付した後、主管部門では、予算要求書を集計し予算修正5をした後、要求予算集計表ワークシートに予算登録1をし、ホストコンピュータの要求予算集計ファイルへアップロードされる。予算管理部門では、帳票出力2により出力した要求予算集計リストをもとに予算の総合調整を行った後、予想P/L、部門別予算表(月次)及び部門別予算表(年間)を出力する。予算承認部門(例えば経営会議)において予算が承認されると、要求予算を集計した予算ファイルをもとに、予算ファイルの更新3が行われる。予算管理部門では、毎月、予算ファイルと勘定科目マスタをもとに、予算実績対比表(科目別)と予算実績対比表(共通科目)を出力して各部門の予算フォロー4が行われる。
なお、前記財務システムで出力される損益予算実績表、ブロック別店舗別損益予算実績対比表及び店舗別損益予算実績表も予算フォロ−に使用される。各部門では、予算実績対比表をもとに各科目毎に修正予算が検討され、作成された予算要求書(修正後)は主管部門へ回付される。主管部門と予算管理部門では、予算要求書(修正後)をもとに、前記同様の処理が行われる。なお、予算修正のタイミングは、原則として下期の初めであるが、指定月修正や指定月以降修正の機能も備えられている。
図21は、管理予算処理の手順を示すフローチャートであるが、図20の説明で管理予算処理について詳細に説明したので、ここでの説明は省略する。
本発明に係る経営情報総合管理システムのホストコンピュータ用の第二システムを構成する財務システムにおける販売予算処理手段については、販売予算の策定方式が図22に示される。すなわち販売予算は、夫々の店舗に対してアイテム別、日別に算定されるが、販売予算の策定は、まず過去の販売実績データをもとに回帰分析を行い、店舗別に年間販売金額の予測1を行う。販売の主要商品アイテムについては、売上件数の予測も行われる。
次いで、予測結果の精度を高めるために、経済指数である物価指数及び家計指数で補正2をし、予測データに各種環境分析を加えて店舗別に年間販売予算(金額)を作成し、また、アイテム別目標売上金額構成比及びアイテム別目標売上単価を設定し、アイテム別年間販売予算(金額、件数)が作成される。なお、店舗別の年間販売予算(金額)及びアイテム別年間販売予算(金額、件数)は検討調整の後、例えば本部の経営会議等で決定される。
アイテム別年間販売予算(金額及び件数)は、以下の手順で、アイテム別及び日別に日別予算として配分3がされる。すなわち過去1年分の販売実績をもとに、曜日別金額構成比が算出される(定休日及び祝祭日のデータは構成比計算から除外)。次いで、過去3年分の販売実績をもとに1年を53週としたアイテム別週別金額構成比が算出されるとともに、曜日別金額構成比と53週アイテム別週別金額構成比に定休日データ及び祝祭日データを加味して、53週アイテム別、日別金額構成比が算出される。アイテム別年間販売予算(金額及び件数)は53週アイテム別及び日別金額構成比により日別に配分される。なお、日別配分の際には、平均単価がアイテム別単価テーブルの上下限を満たしているか否かがチェックされる。
販売額の予測及び実績を出すにあたって1年を53週とするのは、年月という単位から週日という最小単位にして曜日毎の季節指数を把握することにより、漠然とした目標から達成すべき目標へと明確化して売上計画及び予算計画の実行に結びつけるとともに、繁忙な週日を掌握して販売に要するスタッフの確保に役立てる一方、店舗の活性化を可能にするためである。これにより、店舗部門の販売力を充実させて成長戦略を実現し、利益計画に裏付けされた管理会計制度の導入が促進されることになる。
日別に配分された予算データ及び昨年実績データがダウンロードされると、店舗毎に人的な予算調整4が行われ、最終のアイテム別、日別予算が決定される(予算策定の終了)。なお、経済状況の変化により予算の見直しが必要な場合には、修正対象店舗及び期間を指定して対象データをダウンロードし、アイテム別に修正値(件数、単価の増減値又は増減率)が入力されて修正後のデータが再度ホストコンピュータのデータファイルにアップロードされ、日別予算配分及び日別予算調整が行われ、これが修正後のアイテム別、日別予算3となる。
なお、図23は、図22を用いて説明した財務システムにおける販売予算処理手段における策定方式を概略図として示したものであるが、この処理手段は、販売予算の持つ統計的手法にもとづいた年間販売予算を立案する長期的な側面と、さまざまな販売実績変動要因を考慮してアイテム別、日別に予算を配分管理する短期的な側面を包含した戦略的な手段であることを指摘するにとどめ、重複説明を省略する。
財務システムにおける第三の柱は、前記財務システムのみならず、後述する経営企画情報システム及び総合人事情報システムとも関連するローリングによる資金繰予算表作成手段である。ローリングによる資金繰予算は、年間予算をベースにするものであり、現金面での季節的な特殊な動きを加味して年間の資金繰予算表が作成される。また、月次の決算が終了すると、その都度、予算と実績値との置換が行われるとともに、時間の経過とともに発生する要因、例えば売上高の変動要因を整理し、資金繰予算表は修正されていく。
図24は、本発明に係る経営情報総合管理システムのホストコンピュータ用の第二システムを構成する財務システムにおける向こう一年間の資金動向が把握可能なローリングによる資金繰予算表作成手段を示す概略図であるが、前記財務システム、特に管理予算処理手段及び販売予算処理手段から成る予算処理手段とリンクした処理であり、向こう一年間の資金動向を把握するための一貫したサポートが行われる。
すなわち主管部門へ回付された予算要求書に基づき要求予算集計表ワークシートに予算登録1され、修正がある場合には予算修正4により要求予算集計表ワークシートに修正登録され、夫々が要求予算集計表ファイルにアップロードされた登録予算は、必要帳票が出力2されると同時に、予算承認後の要求予算集計表ファイルをもとに予算ファイルの更新3が行われ、管理予算が成立する。資金繰予算表では、管理予算ファイル上のデータの中で、経常収支項目及び財務収支項目が利用される。経常収支項目は、経常収入に店舗からの入金、売掛金の入金及び家賃その他の役務収入が含まれ、経常支出に人件費、販管費、商品仕入代金、支払利息及び支払手形決済高が含まれる。また、財務収支項目は、財務収入に固定性預金、長短期借入金及び保証金/敷金戻りが含まれ、財務支出に固定性預金預け入れ、長短期借入金返済、固定資産購入費等が含まれる。
一方、資金繰予算表のデータには、売上予算については管理予算は使用されず、統計的手法に基づくとともに、販売在庫システムと連動する様々な販売実績変動要因を考慮し、かつ、アイテム別及び日別に管理された販売予算が利用される。すなわち販売予算処理では、販売予測及び予算配分の際に使用する祝祭日データ、店舗定休日データ及びアイテム別平均単価等を準備処理6で登録した分析テーブルと、前記販売在庫管理システムと連動する販売実績ファイルをもとに、販売予測処理7が行われる。これにより、店舗別年間販売予測及び売上件数予測が行われる。なお、予測手法としては時系列分析法が用いられるが、物価指数等の経済状況をパラメタで入力して更に補正し、最終的な予測としている。
前記分析テーブルには、販売予測を日々の営業活動に結び付け、予実績管理を効果的に行うため、53週アイテム別週別金額構成比及び曜日別金額構成比が格納されているが、この分析テーブルを用いて、予算配分処理8により、店舗別年間予算がアイテム別及び日別に配分される。なお、各店舗で販売活動を行っていく上で発生する販売予算と実績の差異を補正するために、アイテム毎に目標平均単価及び件数が入力され、指定期間の予算修正及び再配分が行われる。
管理予算ファイルに格納された経常収支項目及び財務収支項目は、科目別集計5により科目別予算テーブルに落としこまれ、このホストコンピュータ上の科目別予算テーブルは主管部門の科目別予算テーブルにダウンロードされる。同様にして、販売予算ファイルに格納された売上予算項目は、科目別集計10により科目別予算テーブルに落としこまれ、このホストコンピュータ上の科目別予算テーブルは主管部門の科目別予算テーブルにダウンロードされる。従って、資金繰予算表は、ダウンロードされた両科目別予算テーブルから、資金繰予算表作成指示11により作成される。ローリングによる資金繰予算表は、当月の売上予算に経常収入から経常支出を引いた経常収支過不足額と、財務収入から財務支出を引いた財務収支過不足額を加えた額の総計として把握される。前記販売予算には時間の経過とともに発生する要因、例えば売上高の季節変動がおり込まれているから、向こう一年間の資金動向が把握可能なより正確な資金繰予算表が管理される。
次に、本発明に係る経営情報総合管理システムのホストコンピュータ用の第二システムを構成する経営企画情報システムの詳細について説明する。
経営企画情報システムの構成は、第一に、営業の活動状況を定量的に判断するために作成された資料を基に、市場動向を把握し営業活動の効率化を支援する営業管理処理手段と、店舗やアイテム及び販売動向の分析を行う個人販売分析機能と商品の売れ筋や回転率及び特性の分析を行う実績検証機能及び成長性やシェアの分析を行う売上顧客分析機能から成る営業分析処理手段とから成る営業処理手段とから構成される。また、第二に、店舗投資に関する精度の高い需要予測及び投資採算予測が可能な出店投資計画シミュレーション手段を有する。
なお、経営企画情報システムは、前記販売在庫管理システム及び財務システムから引渡されたデータに基づくのはもとより、会社で採択された経営計画や経営方針に基づき、これらのデータを利用して様々なシミュレーションや予測を行うための帳票が出力されるのは言うまでもない。すなわち経営企画情報システムは、経営トップの意思決定を支援するシステムとして、前記販売在庫管理システムをベースに、前記財務システムと後述する総合人事情報システムの人事システム及び給与システムとが一体になっている。これにより、販売在庫管理システムにおける売上管理、販売アイテム別管理、売掛金管理、商品発注管理、商品在庫管理及び顧客情報管理の各データと、財務システム及び総合人事情報システムとのデータをリンクさせた情報分析が可能となり、予実績管理や販売予算作成の機能も付与されることになる。
図25は、本発明に係る経営情報総合管理システムのホストコンピュータ用の第二システムを構成する経営企画情報システムにおける営業管理処理手段を示す概略図であるが、この処理システムでは、営業の活動状況を定量的に判断するために必要な各種帳票が出力される。これらの情報をもとに市場動向が把握され、営業活動の効率化が推進される。
具体的に処理内容を説明すると、第一に、売上管理1として、売上及び利益の予実績を管理するために、財務システムと連動した勘定科目マスタから、例えば営業速報(日報、週報及び月報)、売上日計累計表、週別売上高管理表、損益予算実績表、ブロック別店舗別損益予算実績対比表、店舗別損益予算実績表、店舗別ランキング表等の帳票が出力される。また、生産性を分析するために、例えば営業生産性分析表、アイテム別貢献分析表、店舗別人時生産性分析表、サービス伝票分析表、担当者別分析表等の帳票が出力される。
第二に、商品管理2として、商品を分類別に管理するために、各種ファイルから、商品分類別販売実績表(ゾーン別、アソート別、年齢帯別)等の帳票が出力される。ここでいうゾーンとはヤング、レディース、メンズをいい、アソ−トとはチャイルド、カジュアル、トラッドをいう。従って、商品をアイテム別に管理するためにはアイテム別予算実績対比表が、在庫を仕入年度別に管理するためには仕入年度別商品在庫リストが、商品分類別貢献を分析するためにはゾーン別貢献分析表、ブランド区分別貢献分析表、貢献分析ランキング表、品番別貢献分析表、メーカ別貢献分析表、アイテム別貢献分析表等の帳票が夫々出力される。
第三に、市場管理3として、顧客を管理するために、例えば店舗別顧客数一覧、地域別顧客数一覧、店舗別顧客リスト、地域別顧客リスト、店舗別男女年齢別買替サイクル、DM発送リスト等の帳票が出力される。
図26は、本発明に係る経営情報総合管理システムのホストコンピュータ用の第二システムを構成する経営企画情報システムにおける営業分析処理手段を示す概略図であるが、この処理手段は、ホストコンピュータの経営情報ファイルから販売データや顧客データ等を主管部門の営業分析レコードファイル(ワークステーションのRDB)にダウンロード1し、各種分析を行うものである。
すなわち営業分析処理においては、加工したホストコンピュータのデータをワークステーション上に取込み、統計分析処理が行われる。ホストコンピュータのアクセスプログラムは、オンラインプログラムの起動、抽出加工プログラムの起動、ファイルの転送、オンラインシステムの終了までの一連の操作を代行する。これによって、複雑な操作が必要とされるオンライン操作の定型化及び簡略化を図ることができるとともに、ワークステーション上のユーザコマンドの外部インタフェースを利用してホストコンピュータのアクセスプログラムを呼び出すように設定することにより、全ての操作がワークステーション上のメニュー画面から操作可能となる。
営業分析処理は、第一に、その内容をなす販売分析2では、店舗分析、アイテム分析及び販売動向分析が行われる。店舗分析では予算比/昨比店舗分布表、属性別/面積別店舗分布表、該当店舗リスト、店舗一覧(ランキング表)等の分析表により店舗にターゲットを絞った分析が行われる。また、アイテム分析では予算比/アイテム店舗分布表、昨比/アイテム店舗分布表、該当店舗リスト、店舗一覧(ランキング表)等の分析表により販売アイテムにターゲットを絞った分析が行われる。さらに、販売動向分析ではアイテム別売上高推移表、アイテム別客数推移表、アイテム別単価推移表等の分析表により会社、エリア及び店舗単位の販売動向が分析される。
第二に、商品分析3では、売れ筋分析、回転率分析及び特性分析が行われる。売れ筋分析では、多品目の商品を効率よく管理するために、取扱商品の販売実績をもとに、ゾーン/アソート別販売グラフ、ブランド別販売数量構成グラフ/一覧表、品番別販売数量構成グラフ/一覧表等の分析表が出力され、売れ筋商品が把握される。また、回転率分析では、商品在庫の最適化を図るために、取扱商品の販売実績及び商品在庫データをもとに、販売/在庫ブランド分布表、ブランド別販売数量ランキング表、品番別販売数量一覧表等の分析表が出力され、年間商品回転率が把握される。さらに、特性分析では、販売状況を価格帯及び年齢帯別に分析するために、年齢/価格帯ブランド分布表、年齢帯別価格帯構成グラフ、価格帯別年齢帯構成グラフ等の分析表が出力され、市場動向が把握される。
第三に、顧客分析4では成長性分析及びシェア分析が行われる。成長性分析では、エリアマーケティングのために、件数/昨比店舗分布表、該当店舗リスト、店舗別距離別件数一覧、店舗別年齢別件数一覧、町丁目別一覧、男女別年齢別顧客数グラフ等の分析表が出力され、町丁目別、距離別の顧客動向が店舗毎に把握される。また、シェア分析では、シェア/昨比店舗分布表、男女別年齢別シェア(全社)、店舗別距離別シェア一覧、店舗別年齢別シェア一覧、町丁目別一覧、シェア前年比較レーダチャート等の分析表が出力され、シェアや昨年比の傾向が把握される。
なお、図27は、図26に示した営業分析処理手段の詳細な内容を体系的にまとめたものであるが、参照されることを希望し、詳細説明は省略する。
経営企画情報システムは、第二の構成として、店舗投資に関する精度の高い需要予測及び投資採算予測が可能な出店投資計画シミュレーション手段を有する。前記諸システム及び手段に蓄積された顧客データを多角的に活用することで、出店店舗の需要及び投資採算を精度高く予測することを目的とする。
図28は、本発明に係る経営情報総合管理システムのホストコンピュータ用の第二システムを構成する経営企画情報システムにおける出店投資計画シミュレーション手段を示す概略図であるが、この処理手段は、ホストコンピュータの顧客情報ファイルから分析に必要な顧客データ等を主管部門の分析レコードファイル(ワークステーションのRDB)にダウンロード1し、需要予測分析及び投資採算予測分析を行うものである。
本手段における需要予測手法は、代表的な商圏理論である修正ハフモデル理論をベースとする。すなわち来店期待指数(シェア)は、店舗の体質(商品力、知名度、人材、販売力、信頼度等)と規模(売場面積、商品数等)の大小に比例し、顧客の居住地点から店舗までの距離(時間)の二乗に反比例して決定される、とされるもので、例えばA地区から店舗までの距離5分、店舗の体質力5、店舗規模500坪とした場合、シェアは、
5×500÷5の二乗
となり、100と決定される。
5×500÷5の二乗
となり、100と決定される。
需要予測2をするに際しては、
売上予測額=シェア×人口×一人当り単価
が利用される。人口は、最新の商圏内人口を5歳ランクごとに男女別に集計するとともに、1次〜3次、場合によっては4次までの商圏ごとに町丁目別に集計する。商圏距離の決定は最も重要な要素であり、前記ダウンロードされた分析レコードファイルの既存店分析データの中から最も類似した店舗を参考に決定される。目安として、1次商圏距離は500m〜1km、2次商圏距離は1km〜3km、3次商圏距離は3km〜5km、4次商圏距離は5km〜10kmが設定されている。
売上予測額=シェア×人口×一人当り単価
が利用される。人口は、最新の商圏内人口を5歳ランクごとに男女別に集計するとともに、1次〜3次、場合によっては4次までの商圏ごとに町丁目別に集計する。商圏距離の決定は最も重要な要素であり、前記ダウンロードされた分析レコードファイルの既存店分析データの中から最も類似した店舗を参考に決定される。目安として、1次商圏距離は500m〜1km、2次商圏距離は1km〜3km、3次商圏距離は3km〜5km、4次商圏距離は5km〜10kmが設定されている。
また、一人当り単価は、
客単価×使用率×買換サイクル÷人口
で決定されるが、客単価は、前記ダウンロードされた分析レコードファイルの既存店分析データの既存店販売データより、5歳ランク毎に男女別データが抽出され、使用率は、例えば厚生労働省の資料から5歳毎に使用率が決定される。買換サイクルも同様に、既存店販売データより、5歳ランク毎に男女別データが抽出され、商圏内の総需要が算出されて一人当り単価が決定される。
客単価×使用率×買換サイクル÷人口
で決定されるが、客単価は、前記ダウンロードされた分析レコードファイルの既存店分析データの既存店販売データより、5歳ランク毎に男女別データが抽出され、使用率は、例えば厚生労働省の資料から5歳毎に使用率が決定される。買換サイクルも同様に、既存店販売データより、5歳ランク毎に男女別データが抽出され、商圏内の総需要が算出されて一人当り単価が決定される。
従って、需要予測2をするには、まず該当店舗の概要がチェックされるとともに、商圏マップの作成、統計データの調査、競合店の選定等のマッピングが行われて現地調査後、商圏範囲が決定される。需要予測ソフトの起動に伴なって各種入力作業に入る。入力は、顧客情報ファイルからダウンロード1されて格納された分析レコードファイルの既存店分析データ中の既存店データ(売場面積、店舗商品力等)が自動入力されるとともに、商圏人口、競合店情報、店舗評価等を新たに入力後、参考既存店データと比較された需要予測額が決定される。
また、投資採算予測3をするには、上記需要予測額の決定後、初年度の売上高の入力からはじめられる。これに、投資諸費用、店舗賃料、開店設備資金、商品及び人件費を含む販管費が入力されるとともに、粗利率及び減価消却費等の一般管理費が入力され、初年度から10年度までの投資採算予測が出力される。出力された予測項目には、営業利益、貢献利益、キャッシュフローをはじめ、返済残、BEP、ROI、FC/F等が含まれ、出店店舗に関する精度の高い投資採算予測を得ることが出来る。
次に、本発明に係る経営情報総合管理システムの第二システムを構成する総合人事情報システムの詳細について説明する。
本発明に係る総合人事情報システムを構成する人事システムは、いわゆる複線型人事制度、すなわち社内に複数のキャリア・パス(昇格や異動を通じてより高度な職務に進むコース)を持つ人事制度を実現するためのものであり、人材を適材適所に配置して組織を活性化するとともに、一元管理された人事データベースを自由かつ迅速に分析シミュレーションすることを目的とする。この人事制度の採用により、近年の社会・生活環境の変化の中で、従業員の価値観(勤務地、労働時間、業務内容等)が多様化しているのに対応できるとともに、従業員を一律に管理・規定する従来の人事制度では対応することが難しくなっているのを補完することができる。
本発明に係る人事システムは、人事考課システムを根幹とし、業績考課処理手段、能力考課処理手段、人事発令手段及び経歴/スキル管理手段から構成される。
第一の業績考課処理手段は、業務目標の達成度、業務改善度及び部下に対する指導力が所定の評価(例えば五段階評価)で評価される成績考課と、規律性、責任性、協調性及び積極性といった執務態度が評価される情意考課との二つからなる。評価結果は成果配分として賞与に反映されるもので、評価段階が賞与配分の基礎となるように本手段のデータベースに入力される。また、能力考課処理手段は、知識や技能の習得能力及び指導力、企画力、判断力等の習熟能力が評価されるもので、評価段階が昇給、昇格に反映されるように本手段のデータベースに入力される。いずれも考課結果の入力に基づき、賞与計算、定昇計算、ベースアップ計算、昇格昇給計算及び個人別昇給設定が行われ、その結果は、後述する給与システムの月例給与計算処理手段及び賞与計算処理手段のデータベースへ送信される。
一方、人事発令手段は、前記能力考課の結果に基づき、個人記録表へ考課履歴を登録すると同時に、この登録データに基づき人事発令書を出力するようになっている。この人事発令手段により、人事発令のみならず、同時に社員台帳に対し移動歴、経歴、昇給履歴等が入力され、人事部門が管理する各管理帳票が出力可能となる。
また、経歴/スキル管理手段により研修受講歴、スキル、特技等が入力され、職務/スキル履歴として登録され、配転等の情報として利用される。
本発明に係る総合人事情報システムの第二の構成は、勤怠管理システムで、そのシステム体系は、店舗・部門用と、後述する給与システムへのデータの引渡しを行う本部用との二つの業務グループに分けて運用される。また、運用に際しては、不正防止を図るため、運用管理者には複数段階の権限レベルが設定されるとともに、パスワード又は指紋認証が行われる。
図29は、本発明に係る経営情報総合管理システムのホストコンピュータ用の第二システムを構成する総合人事情報システムにおける勤怠管理システムの店舗・部門用の業務システム内容を示す概略図であるが、店舗・部門用の業務は、勤務実績業務、勤務予定業務、勤怠管理業務及びマスタ管理業務の4つの処理から構成されている。
第一の勤務実績業務の管理は、実績データ登録処理、時間外勤務届処理、実績データ修正処理及び実績修正承認処理の4項目から構成され、処理項目は、権限レベルにおいて使用できる管理者の制限がある。実績データ登録処理は、通常、全社員を対象に、運用が異なる社員区分(身分)毎に、本実施例においては指紋認証による出退勤登録を行う機能が中心となる。当日打刻された出退勤データは一度、店舗・部門内のMDBに書きこまれた後、ホストコンピュータのサーバに送信され、その日の夜間にサーバ側で実績データの生成を行い、翌日の朝に配信データとして再度、店舗・部門内のMDBに取りこまれることになる。また、月末月初には、実績締処理の一環として、処理未完了の場合には警告が表示される。その他、日々の勤務実績は累積されるとともに、最終的には残業時間が管理される。なお、処理の一環として実績データの表示印刷(一覧又は個別)が行われる。
時間外勤務届処理は、社員が社員マスタ上で出退勤登録を行う際、出勤/退勤以外の区分選択ボタンで打刻を行った場合に生じる処理で、理由を明確にするための届出と権限者による承認が行われる。残業対象者においては、月末に所定時間を超えて勤務を行った場合、この届出が残業申請となり、承認により承認者と承認日が表示されて残業申請が確定する。なお、時間外勤務届処理は、所定権限レベル以上の権限を有する者が時間外勤務届確認処理によって管理するもので、承認を怠っていた場合には所定日までに承認するよう警告指示が出される。
実績データ修正処理では、勤務実績を表示し、データに情報不足がある場合又は修正がある場合に上長の承認を得ることを条件に修正入力を行う機能である。データの修正処理は、打刻忘れとか実績労働時間に変更が生じた場合に行われるが、前述したように、夜間にサーバで実績データが生成されるため、当日の実績を修正することは出来ない。また、実績修正承認処理は、実績データ修正処理をもとに、実績データ修正依頼があった場合に上長による承認をする機能である。なお、所定権限レベル以上の承認権限を有する者は、実績データ修正処理の段階で承認済みとして処理される。
第二の勤務予定業務の管理は、予定データ入力処理、予定データ補正処理、予定データ修正処理及び予定データ訂正処理から構成される。予定データ入力処理は、全社員を対象とした次月の予定を作成する機能であり、月別労働時間と月別所定休日を満たすように予定入力が行われ、データ作成後は勤務表として取扱われる。また、予定データ補正処理は、予定データ入力処理をもとに、店舗・部門内の所属社員の休日やシフトを上長が調整し、かつ、承認を行う処理で、次月の予定を確定させる処理となる。予定データが補正され、予定が確定すると、所定権限レベルの権限者以外は、予定の修正を行うことはできない。なお、上長が所属社員全員の予定データを作成したい場合には、この予定データ補正処理で直接行うことも可能となっている。
一方、予定データ修正処理は、当月に入り業務都合や勤務時間調整等を理由に休日予定や勤務シフトを上長の承認により変更する場合に行う処理である。あくまでも予定の変更処理であり、勤怠管理システム上においては当日は実績扱いとされることから、当日の予定を変更することはできない。なお、予定データ修正処理をもとに、当月に入り業務都合や勤務時間調整等を理由にシフトや休日等の予定変更の申請があった場合にとられる処理が予定修正承認処理であり、途中入社社員の勤務予定や、それに伴う店舗・部門内のシフトや人員の残業調整等を一括修正するのが予定修正一括処理である。また、予定データ訂正処理は、予定データ補正処理をもとに、ブロック内の所属社員の予定を最終調整するもので、ブロック権限者が行い、かつ、承認することで次月の予定が最終確定する。
第三の勤怠管理業務は、出退勤情報の管理を行うもので、就業報告書や就業管理カードをまとめて自動的に出力する機能であり、第四のマスタ管理業務は、マスタのメンテナンス、パスワード管理及びメッセージ管理の3項目から構成される。マスタのメンテナンスは、主としてシフト区分マスタメンテナンスを行うものであるが、シフトコードの並び替え等、店舗・部門において独自に編集できる機能である。また、月毎の運用を円滑に行うための締処理情報の管理も行われる。
パスワード管理では、勤怠管理システムを運用するにあたり、パスワード入力に代えて指紋照合で認証を行うための指紋登録が行われる。登録に際しては、不正を防止するため、所定権限レベルを有した者立会のもとで行われる。指紋データは、画像イメージに変換しサーバに保存されるとともに、部門・店舗用と全社用に二分割され、所属部門外でデータを参照する社員の便宜が図られる。なお、メッセージ管理では、店舗・部門側と本部サーバ側との勤怠データの送受信が行われる。
図30は、本発明に係る経営情報総合管理システムのホストコンピュータ用の第二システムを構成する総合人事情報システムにおける勤怠管理システムの本部用の業務システム内容を示す概略図であるが、本部用の業務は、勤務実績業務、月次締処理業務、勤怠管理業務及びマスタ管理業務の4つの処理から構成されている。本部用の業務は、基本的に勤怠管理システム運用者がインストールするから、権限の有無にかかわらず、運用メニューを使用する者は所定権限レベル以上であると見なされる。
第一の勤務実績業務の管理は、実績データ確認、時間外勤務届処理及び予定データ確認の3処理項目から構成される。実績データ確認は、店舗・部門における実績データ修正処理と同等であり全社員を対象とするが、店舗・部門の実績データ修正処理では当月の締処理を行うとデータ修正ができないのに対し、本部業務側ではかかる制限は無く、過去のデータでも修正可能となっている。本部業務側で修正したデータは翌日の配信データとして店舗・部門のデータに反映される。
時間外勤務届処理は、店舗・部門における処理と同一であり、残業対象者の時間外勤務届の内容を確認したい場合に使用される。店舗・部門の管理者が何等かの理由で承認業務を行えない場合には、勤怠管理システム管理者の責任において承認業務が代行される。また、予定データ確認は、全社員の当月及び次月に関する予定を閲覧する処理であり、月末までに行われる次月分の予定作成状況を管理することを主要目的とする。勤怠管理システム管理者は月末に予定作成状況の確認を必ず行い、確認後、本部業務を終了させねばならない。なお、予定の締処理は月末日の夜間処理で自動起動され、予定作成の基礎となる勤務基礎データと予定運用マスタの更新データの作成が行われる。
第二の月次締処理業務は、勤務実績確認処理、勤怠締処理、月次マスタ、時間外勤務届出確認及び給与締処理の5処理項目から構成される。勤務実績確認処理では、全社員の実績情報を確認することができる。実績締処理を円滑に行うための処理で、予実績及び残業の時間管理、勤休取得日数の把握、承認業務の確認等が行われる。また、勤怠締処理では、勤務実績休日の整合性チェックと不正データの自動変更後に運用管理マスタの締日が更新され、運用管理マスタの実績締日更新と勤務実績管理データの作成が行われる。この勤務実績管理データをもとに給与データへの引渡し業務が行われる。
月次マスタは、勤務実績締処理が終了した後に締処理マスタを締処理が終了していない状態に戻すための処理であり、勤務実績締後に実績修正を行った場合の修正実績データを勤務実績管理データや給与データに反映させることを目的とする。また、時間外勤務届確認は、店舗・部門の処理と同一であり、時間外勤務届の承認を怠っていないか否かが最終管理される。なお、給与締処理では、実績締処理前であれば勤務実績データを年月単位で集計し、実績締処理後であれば実績管理データをもとに給与システムに関連する項目に合わせCSV形式にデータを出力する処理が行われる。
第三の勤怠管理業務では、店舗・部門業務の勤怠管理と同様に、就業報告書や就業管理カードが自動的にまとめて出力される。第四のマスタ管理業務は、社員関連マスタ、組織関連マスタ、勤怠関連マスタ、パスワード管理及びその他マスタの5処理項目から構成される。
マスタ管理における社員関連マスタでは、勤怠管理システムの運用に必要な社員情報、労働体系及び権限情報と、社員の勤務基礎データ、勤務実績情報及び人事異動データが管理される。基本的には勤怠管理システムには人事異動データを作成する機能はないが、別途作成された人事異動、職制変更、社員履歴等の諸データを取りこむことによって人事異動処理が行われる。取りこまれた人事データは、その前日夜間に日次更新データとして作成され、翌日に店舗・部門へ配信され、配信データ受信後に人事異動データが反映される。
組織関連マスタでは、勤怠管理システムにおける組織階層に基づく組織図が表示される。勤怠管理システムにおける組織階層は、例えば会社、ブロック及び店舗部門の3階層から構成され、これをもとに権限レベルが設定される。組織変更の入力は、関連マスタを登録、修正及び削除する形式で行われ、変更データは、有効年月日をもとに、その前日夜間に日次更新データとして作成され、翌日に店舗・部門に配信されて組織変更が反映される。
勤怠関連マスタでは、勤怠管理システムを運用するにあたっての勤務体系のもとになるマスタが管理される。月毎の労働時間、1日のシフト時間、日毎の勤休区分等の管理や時給管理が中心であり、実績変更や残業申請を行う際の理由設定もここで登録される。また、パスワード管理では、パスワードコードと指紋認証が管理される。なお、本部業務においては、追加業務として指紋の照合チェックを行う機能を持ち、データ重複の有無が確認されるとともにパスワードマスタが本部側で一括管理される。なお、その他マスタは、カレンダーマスタ、運用管理マスタ及びJOB管理マスタとで構成される。
図31は、勤怠管理システムの一実施例としての店舗における運用例を示した概略図であるが、各店舗から送信されてくる出退勤データをもとに、勤務状況を確認するための帳票が出力されるとともに、月末には後述する給与システムへの引継ぎデータが作成される。すなわち店舗別に勤務状況を確認するためにホストコンピュータの出退勤ファイルから出退勤報告リストの出力1により当該リストが出力され、出退勤データを給与システムへ引き継ぐために必要があればデータが出退勤調整2により修正される。また、毎月初めに、月次処理3として、前月分の勤務状況を確認するために月次タイムカードが出力されるとともに、給与システムへ出退勤データを引き継ぐために、確定処理4として出退勤確定データが作成される。
このように、本発明にかかる経営情報総合管理システムを構成する勤怠管理システムは、上記構成を取ることにより、出退勤情報のペーパレス化と人事情報の一元化が図れるとともに、社員全体の勤務状況を正確に把握できる一方、管理に係わる人的工数の削減と処理の迅速化が図れる。
最後に、本発明に係る経営情報総合管理システムの第二システムを構成する総合人事情報システムの給与システムの詳細について説明する。
給与システムは、出退勤報告リストや月末の本システムへの引継データを作成する前記勤怠管理システムと連動する月例給与計算処理手段と、賞与計算処理手段と、年末調整処理手段と、社会保険処理手段とから構成され、何れも関連データの入力と計算処理、各明細書の出力等、給与及び賞与支払に関する一連の業務が管理される。
図32は月例給与計算処理の手順を示すフローチャート、図33は月例給与計算処理のメニュー構成を示す概略図であるが、これら二つの図からも明らかなように、月例給与計算処理の手順は、まず前記人事システムと連動した個人台帳と給与明細累積の退避(前月までのデータのバックアップ)1をもとに、前記勤怠管理システムと連動したファイルから取出した暦日数及び稼働日数を考慮し、準備処理2が行われる。給与を支払う上で必要な支給項目や控除項目等の数値、条件、計算式等の給与固定項目の登録3は既に行われているから、勤務変動データ及び項目単位のデータ入力4を行い、支払対象者、支払年月日及び振込指定日を確定する給与計算5を行った後、給与明細書の作成6が行われる。
これから後の処理に付いては、対象となる振込指定日に銀行振込依頼書又は銀行振込依頼FD7を作成し、賃金台帳や勤務状況報告書等の必要帳票を出力してから夫々のデータベースに登録してもよいし、FD7に代えてオンラインで指定銀行や郵便局へ送信してもよい。
賞与計算処理についても月例給与計算処理とほぼ同様の処理が行われる。すなわち賞与計算処理の手順を示すフローチャート及びメニュー構成を示す概略図である図34及び図35から明らかなように、まず人事システムと連動した個人台帳と給与明細累積の退避(前月までのデータのバックアップ)1をもとに前記業績考課手段における評価結果を成果配分として考慮し、準備処理2が行われる。賞与を支払う上で必要となる支給項目や控除項目等の数値、条件、計算式等の賞与固定項目の登録3は既に済んでいるから、賞与変動データ及び項目単位のデータの入力4を行い、支払対象者、支払年月日及び振込指定日を確定する賞与計算5を行った後、賞与明細書の作成6へと進められる。これから後の処理に付いては、給与計算処理と同様に処理される。
年末調整処理は、給与の支払を受ける者について、源泉徴収した税額とその年の給与総額について収めなければならない年税額を比較し、その過不足額を精算する手続であって、原則として、年度最後に支払われる給与又は賞与について行われる(給与又は賞与を先に支給して年末調整を単独で行う場合もある。)。
年末調整処理は、その処理の手順を示すフローチャート及びメニュー構成を示す概略図である図36及び図37から明らかなように、年末調整データをデータベースに入力1することからその準備処理がはじめられる。給与で年末調整を行う場合には給与年末調整計算が、賞与で行う場合には賞与年末調整計算3が(図37では賞与で年末調整をする場合の手順が示され、賞与計算2を行った後に、この調整計算3が行われる。)、単独で行う場合には単独年末調整処理が、それぞれ行われ、年末調整一覧表の作成4へと進む。また、同時に、給与明細書又は賞与帳票の作成5が行われ、源泉徴収票及び賃金台帳の作成5及び6へと進み、最後に年度締めの処理7が行われる。
図38及び図39は、社会保険処理の手順を示すフローチャート及びメニュー構成を示す概略図であるが、まず前月までの社会保険データ累積の退避(前月までのデータのバックアップ)をもとに準備処理1が行われる。ついでモニタリストの出力2と社会保険データの入力3によりデータ入力の内容がチェックされ、定時決定処理又は随時改定処理4へと移行する。定時決定処理は、5月から7月までの給与の平均により全員の社会保険料額の見直しを行うもので、算定基礎届が出力される。また、随時改定処理は、昇給等により給与が変更された者に対し標準報酬より2等級上がった場合に改定処理されるものである。いずれの処理においても変更通知書の作成5が行われ、締め処理6へと進む。
なお、図40は、給与システムにおける入出力の概要を示す体系図であり、図41は、給与システムのシステム機能を説明した概要図であるが、これまで給与システムを構成する各手段について説明したものをまとめたものであり、重複説明は省略する。
Claims (4)
- 業務を開始する前の準備処理を行うおはよう処理と営業中に発生した各種入力データ及びその累積データを随時ホストコンピュータへ一括送信するデータ送信処理と当日の日報データをホストコンピュータへ送信するおやすみ処理とが行われる定例業務処理手段と、売上と入金の入力及び売掛残高を管理する売上入金処理手段と、商品の発注を管理する発注処理手段と、在庫照会及び在庫情報更新のための在庫処理手段と、顧客情報の入力及び照会を行う顧客情報処理手段と、仕入先へ発注データを送信するとともに発注したデータを発注済データとしてホストコンピュータへ送信する他社オンライン処理手段と、ホストコンピュータへ必要情報を照会するホストオンライン照会処理手段と、経営情報データを受信し必要帳票を出力する経営情報オンライン受信処理手段と、各種管理帳票の出力を随時行う各種帳票出力処理手段と、業務処理中に発生したトラブルに対応する保守処理手段と、経営情報分析と棚卸処理を行う月次処理手段と、
から成り、必要に応じて入力と照会及び帳票出力が可能な店舗用の第一システムと、
売上データをもとに全店舗の売上を管理する売上管理手段と、売上入金データをもとに売掛金の設定及び入金の管理を行う売掛入金請求管理手段と、発注データをもとに仕入先への発注と発注に伴う仕入と買掛とを管理する発注仕入買掛管理手段と、補充発注品の仕入及び在庫管理を行う補充発注管理手段と、顧客コード又はカナ氏名と電話番号から顧客情報の照会を行う顧客情報管理手段と、集配信データのファイル転送情報の管理及び分割更新等を行う集配信管理手段と、実施基準日の棚卸データをもとに棚卸を確定する棚卸管理手段とを有する販売在庫管理システムと、
この販売在庫管理システムから引継がれたデータの仕訳処理により売上及び入金入力の管理を行う売掛金管理手段と、仕入入力の管理を行う仕入買掛金管理手段と、営業資金及び店舗売上金等を集中管理する店舗入出金管理手段と、財務諸表の作成を行う財務諸表管理手段と、年度の予算編成方針に基づき予算を編成する予算編成処理手段と、予算の統制及びフォローを行う管理予算処理手段と年間販売予算を立案するとともに販売実績の変動要因を考慮した予算配分管理を行う販売予算処理手段とから成る予算処理手段と、向こう一年間の資金動向が把握可能なローリングによる資金繰予算表作成手段とを有する財務システムと、
営業の活動状況を定量的に判断する各種帳票を作成する営業管理処理手段と店舗やアイテム及び販売動向の分析を行う個人販売分析機能と商品の売れ筋や回転率及び特性の分析を行う実績検証機能と成長性やシェアの分析を行う売上顧客分析機能とを有する営業分析処理手段とから成る営業処理手段と、店舗投資に関する精度の高い需要予測及び投資採算予測が可能な出店投資計画シミュレーション手段とを有する経営企画情報システムと、
成績考課及び情意考課からなる業績考課処理手段と知識等の習得能力及び指導力等の習熱能力が評価される能力考課処理手段と個人記録表のデータに基づいて発令を行う人事発令手段と配転情報として利用される経歴/スキル管理手段とを有し後記月例給与計算処理手段及び賞与計算処理手段と連動する人事システムと、出退勤データをもとに勤務状況を確認するとともに引継ぎデータを作成する勤怠管理システムと、この勤怠管理システムで作成された確認勤務状況の引継ぎデータと連動した月例給与計算処理手段と前記業績考課手段における評価結果を考慮して行われる賞与計算処理手段と年税額の過不足を精算する年末調整処理手段と社会保険処理手段とから成る給与システムとを有する総合人事情報システムと、
から成り、必要に応じて入力と照会及び帳票出力が可能なホストコンピュータ用の第二システムと、
を有することを特徴とする経営情報総合管理システム。 - 端末で把握した顧客情報をセンターで集中的かつ的確に助言するための顧客情報助言処理手段を店舗用の第一システムに有することを特徴とする請求項1記載の経営情報総合管理システム。
- 商品管理用の絶対連番を付けて仕入と在庫及び販売の全てを継続的に管理するための絶対個別単品管理手段と連動する販売在庫管理システムを有することを特徴とする請求項1記載の経営情報総合管理システム。
- 前記販売在庫管理システム及び前記財務システムと連動するとともに、1年を53週として曜日ごとの季節指数を把握し売上計画予測及び予算作成に利用する手段と連動する財務システムを有することを特徴とする請求項1記載の経営情報総合管理システム。
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