JP3640800B2 - 半導体装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、SRAM等の半導体装置に係り、特に前記半導体装置の出力バッファのインピーダンス制御に関する。
【0002】
【従来の技術】
高速インタフェースとして最近使われている、HSTLなどの微小振幅インタフェースにおいては、システムボードでのバスラインのインピーダンスとそのバスラインに繋げる例えばSRAM等の出力バッファのインピーダンスを一致させることが重要であり、一致していない場合は信号の反射が生じ、システムとして高速動作が得られなかった。
【0003】
そこで、メモリの出力バッファとシステムのバスラインのインピーダンスを一致させる技術として、プログラマブルインピーダンス出力回路という仕様が標準化されてきた。プログラマブルインピーダンス出力回路とは、ユーザが仕様で決められたある範囲の大きさの外部抵抗をメモリのZQピンと電源VSSとの間に接続すると、メモリ側があるサイクルでサンプリングしながら出力バッファのインピーダンスを外部抵抗の定数倍(一例として1/5)のインピーダンスに設定して、プログラムする技術である。
【0004】
これにより、システムの電源電圧が変化しても、メモリの出力バッファのインピーダンスは、ユーザが指定していたインピーダンスに常に合わせ込まれることになり、高速動作を可能とする。
【0005】
図6は従来のZQピンに接続した外部抵抗RQの抵抗値をモニタする回路(基準電圧検出回路に同じ)である。MOSトランジスタなどの負荷回路11と外部抵抗RQの抵抗比により、ZQの電位が決まる。このZQの電位を検出して外部抵抗RQの抵抗値を検出する。
【0006】
図7は従来のプログラマブルインピーダンス出力回路の構成図である。インピーダンス合わせ込み回路81は基準電圧検出回路とA/D変換回路から成り、外部抵抗RQの値をZQピンの電位によって検出し、サンプリングクロック発生回路84から供給されるサンプリングクロックに同期して、A/D変換回路(ダミーバッファ)のインピーダンスを外部抵抗RQのインピーダンスに合わせる。その後、インピーダンス合わせ込み回路81は出力バッファ82のインピーダンスを外部抵抗RQのインピーダンスに又は、その定数倍のインピーダンスに合わせる。
【0007】
図8は図7に示したインピーダンス合わせ込み回路81の詳細例である。点線で囲った部分は基準電圧検出回路822である。外部抵抗RQはパッドZQと電源VSSの間に挿入されている。抵抗R0、R1は固定であるため、RQが大きくなるとVZQの電位は高くなり、逆にRQが小さくなると、VZQの電位は低くなる。
【0008】
制御回路821は負荷回路(例えばMOSトランジスタ)11をオンにした後、VZQの電位とVEVALの電位が一致するようにMOSトランジスタ1X、2X、3X、4Xをオンオフするように、A0、A1、A2、A3の値(1か0)を決める。又、上記したMOSトランジスタ1X、2X、3X、4Xは外部抵抗RQとメモリの出力バッファ82とを合わせ込むためのダミーバッファであり、制御回路821は出力バッファ82を図8に示した合わせ込み情報(A0〜A3)に基づいて、外部抵抗RQのインピーダンス又は、その定数倍に合わせ込む。
【0009】
ところで、MOSトランジスタの1X、2X、3X、4Xのドレイン、ソース電圧VDSは、外部抵抗RQにより異なる。MOSトランジスタの3極管特性は抵抗のようにV−I特性がリニアではない。それ故、上記のように制御回路821がA0、A1、A2、A3の値を適切に設定することにより、外部抵抗RQと等しくなるようなMOSトランジスタのサイズを決めても、VDSを変えてしまうと、MOSトランジスタのドレイン、ソース電流IDSは抵抗に流れる電流とずれてしまう。しかし、出力バッファ82のインピーダンスはVDSがある一定の値(一般的にはVDDQ/2)で定義しているため、従来の装置では、外部抵抗RQと出力バッファ82のインピーダンスを正確に合わせ込むことはできなかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来の半導体装置では、外部抵抗RQのインピーダンスに、出力バッファ82のインピーダンスを合わせ込んだ場合、MOSトランジスタの特性による合わせ込み誤差が発生するという問題がある。図9はMOSトランジスタのソース、ドレイン電圧VDSとソース、ドレイン電流IDSとの関係を示し、上記したMOS特性により発生する合わせ込み誤差を説明する特性図である。
【0011】
一般的な例として、175Ω≦RQ≦350Ωのインピーダンスの定義の電位をVDDQ/2、VDDQ=1.5Vで室温の場合について示した。
【0012】
RQ=(175+350)/2=263の時、VZQ=VDDQ/2になるようにR0(=R1)を定める。RQ=350ΩではVZQ(=VDS)=0.908Vで、外挿によりダミーバッファを合わせ込むことになる。
【0013】
合わせ込んだMOSトランジスタのサイズに対して、本当の出力バッファ82でのVDSの定義であるVDDQ/2ではRQのインピーダンスとの誤差は+9.3%になる。同様にRQ=175Ωのインピーダンスの誤差は−10.0%になる。
【0014】
従って、製品スペックは±10%であるが、上記MOS特性による誤差の他に、MOSのサイズを合わせ込む上下のサイズステップ誤差を加えると、出力バッファ82のインピーダンス合わせ込み誤差を製品スペック誤差である±10%に抑えることはできないという問題があった。
【0015】
本発明は、上述の如き従来の課題を解決するためになされたもので、その目的は、外部抵抗のインピーダンス又は、その整数倍のインピーダンスに出力バッファのインピーダンスを±10%以内の誤差で合わせることができる半導体装置を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、第1の発明の特徴は、所定端子と所定電源との間に接続された外部抵抗のインピーダンスと同一のインピーダンスにダミーバッファを設定し、このダミーバッファの設定値に基づいて出力バッファのインピーダンスを前記外部抵抗のインピーダンス又は、その定数倍のインピーダンスに合わせ込む機能を有する半導体装置において、電源電圧と前記所定電源との間に挿入されて電源電圧を分圧する第1の抵抗及び第2の抵抗と、前記第1の抵抗及び第2の抵抗の接続点を反転入力端子に接続し、非反転入力端子を前記所定端子に接続した比較器と、前記比較器の出力端子をゲートに接続し、前記所定端子をドレインに接続した第1のトランジスタと、前記第1のトランジスタのソースにゲートとドレインを共通に接続し、ソースを前記電源電圧に接続した第2のトランジスタと、前記第2のトランジスタのゲートにゲートを接続し、ソースを前記電源電圧に接続して前記第2のトランジスタとカレントミラー回路を形成する第3のトランジスタと、前記第3のトランジスタを流れる電流に対応して検出される前記外部抵抗のインピーダンスに前記ダミーバッファのインピーダンスを設定し、この設定値に基づいて前記出力バッファのインピーダンスを前記外部抵抗のインピーダンス又はその整数倍に合わせ込む制御回路とを具備することにある。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の半導体装置の第1の実施の形態を示したブロック図である。SRAM等のディバイス50に設けられたZQ端子は、図示されない電源(VSS)との間に外部抵抗RQを接続している。
【0030】
基準電流検出回路1は外部抵抗RQを流れる電流を検出することによって、外部抵抗RQのインピーダンスを検出し、A/D変換回路(ダミーバッファ)2のインピーダンスを外部抵抗RQのインピーダンスに合わせ込み、更に、前記ディバイス50の出力バッファ(プルダウン用)3のインピーダンスを外部抵抗RQのインピーダンス又は、その定数倍のインピーダンスに合わせ込む。サンプリング信号発生回路5はA/D変換回路2の動作タイミングを決定するサンプリング信号をクロック端子6から入力されるクロックに基づいて発生し、これをA/D変換回路2に供給する。出力バッファ3は入出力端子4を介して図示されないバスライン等に接続される。
【0031】
図2は図1に示した出力バッファ3より前段の基準電流検出回路1とA/D変換回路2から成るインピーダンス合わせ込み回路の詳細回路例を示した回路図である。基準電流検出回路1は分圧抵抗R1、R2、比較器21、電圧制御用のMOSトランジスタ23、カレントミラー回路を構成するMOSトランジスタ25、26、インピーダンス設定用の比較器32、A/D変換回路2のインピーダンスを合わせ込む制御を行う制御回路31から成っている。又、A/D変換回路2はNMOSトランジスタT1〜TNの並列回路から成っている。
【0032】
図3は図1に示したディバイス50の具体例を示したブロック図である。本例はディバイス50としてSRAM回路の例を示したものである。書込制御回路51によりセル54にデータが書き込まれ、その後、セル54のデータがセンスアンプ55を介して読み出され、この読み出されたデータが出力バッファ3から入出力端子4を通してバスなどに出力される。この際、出力バッファ3のインパーダンスが出力インピーダンス制御回路100により設定される。尚、このインピーダンス合わせ込み回路100は図1に示した基準電流検出回路1、A/D変換回路2、サンプリング信号発生回路5等より構成される。
【0033】
次に本実施の形態の動作について説明する。基準電流検出回路1は、外部抵抗RQによらず、ZQ端子の電位を内部で発生させた基準電位に固定し、外部抵抗RQに流れる電流をモニタする動作を有し、この部分の詳細回路例は図4に示す如くである。
【0034】
図4にて、電圧VDDQは抵抗R1、R2(R1=R2)により、VDDQ/2に分圧され、比較器21の反転端子に入力される。比較器21の非反転端子にはZQ端子の電圧が入力され、両電圧が比較される。比較器21は前記両電圧が一致するようにMOSトランジスタ23を制御して、ZQ端子の電圧をVDDQ/2に固定する。この時、外部抵抗RQには、この抵抗値に対応する電流IZQが流れる。
【0035】
この電流IZQは図2に示したカレントミラー回路から電流IZQとなって、A/D変換回路2を構成するN個のMOSトランジスタT1〜TNに流れ出す。これらMOSトランジスタT1〜TNはゲート幅が異なる(例えば、サイズ比は1:2:4:8・・・)NビットのMOSトランジスタを並列接続しており、カレントミラー回路から電流IZQを受ける。
【0036】
この際、比較器32はZQ端子の電圧を反転入力端子に入力し、MOSトランジスタT1〜TNのソースに掛かる電圧を非反転入力端子に入力して、両電圧を比較し、その比較結果を制御回路31に出力する。
【0037】
制御回路31は、A/D変換回路2を構成する各トランジスタT1〜TNの各ゲートに、前記両電圧が一致するような1又は0の値(設定値)を出力して、両電圧を一致させることにより、A/D変換回路2のインピーダンスを外部抵抗RQのインピーダンスに合わせ込む。
【0038】
即ち、制御回路31はNビットのMOSトランジスタのゲートにハイレベル(“1”)又はローレベル(“0”)の信号(DO〜DN)を出力してダミーバッファであるA/D変換回路2のサイズを決める。
【0039】
その後、制御回路31はA/D変換回路2の上記合わせ込み時の設定値DO〜DNを用いて、出力バッファ3のインピーダンスを上記外部抵抗値RQのインピーダンス又は、その整数倍のインピーダンスに合わせ込む。
【0040】
本実施の形態によれば、ユーザーが抵抗を接続するZQ端子の電位を内部で発生させた基準電位VDDQ/2(出力バッファ3のインピーダンスの定義電位)に固定するため、ユーザが接続する外部抵抗RQが異なっても抵抗RQにかかる電位は常に一定となり、更に、この抵抗RQに流れる電流IZQを検出することで、外部抵抗RQのインピーダンスを常に正確に検出することができる。
【0041】
その後、検出した外部抵抗RQのインピーダンスになるようにA/D変換回路2のインピーダンスを合わせ込むため、この合わせ込み時の設定値をMOSトランジスタ特性の誤差無しで決めることができ、この設定値を用いて出力バッファ3のインピーダンスを外部抵抗RQのインピーダンス、又はその定数倍になるように合わせ込むことができ、出力バッファ3のインピーダンスの合わせ込み精度を向上させることができる。
【0042】
例えば、外部抵抗RQを175Ω≦RQ≦352Ωの範囲で出力バッファ3のインピーダンス誤差を±10%以内にすることができ、製品スペックをクリアーすることができる。又、このことは、回路的誤差に余裕を与えるため、合わせ込み回路の簡素化ができ、チップサイズの縮小に貢献することができる。
【0043】
尚、上記実施の形態とは異なり比較器32はA/D変換回路2に掛かる電圧と抵抗R1,R2で作成される基準電圧(R1とR2の接続中点の電圧)とを比較し、制御回路31はこの比較値に基づいてA/D変換回路2のインピーダンスを外部抵抗RQのインピーダンスに合わせ込んでも、同様の効果がある。
【0044】
ところで、外部抵抗RQのインピーダンス情報は、電流IZQとして取り出す上記の実施の形態では、D0、D1、D2、D3の4ビットのハイレベル/ローレベルを調整し、ZQ端子の電圧VZQをMOSトランジスタT1〜TNのソース電圧に一致させることで、外部抵抗RQのインピーダンスにダミーバッファであるA/D変換回路2のインピーダンスを合わせ込む。
【0045】
その後、ダミーバッファ(A/D変換回路2)を合わせ込んだ時のD0、D1、D2、D3によりプルダウン用の出力バッファ3のバッファサイズが決まる。即ち、プルダウン用の出力バッファ3の設定値は前記ダミーバッファの設定値の定数a倍であり、ダミーバッファの電位の状況とプルダウン用の出力バッファ3の電位の状況とが同じであるため、動作特性は同じであり、ダミーバッファとのゲート幅(ゲート長は同じにする)の比で定数aが単純に決まり、問題はない。
【0046】
しかし、プルアップ用の出力バッファは、バックバイアスがかかるため、上記ダミーバッファとはその動作特性は異なる。そこで、予想されるトランジスタの特性から定数bを算出し、プルアップ用の出力バッファ3の設定値は前記ダミーバッファの設定値の定数b倍に設定する。
【0047】
ここで、プロセス条件がばらつきトランジスタ特性が予想していたものと異なった場合を考える。プルダウン用の出力バッファ3はダミーバッファ(A/D変換回路2)と同じように動作特性がずれ、定数aは変わらないので、プルダウン用の出力バッファ3のインピーダンスは±10%以内の誤差で合わせられる。しかし、プルアップ用の出力バッファはバックバイアスがかかっているため、厳密には特性のずれかたがダミーバッファと異なり、定数bが変わってしまうため、合わせ誤差が生じ、プルアップ用の出力バッファのインピーダンスは±10%以内の誤差で合わせられなくなる恐れがあった。
【0048】
更に、プルアップ用の出力バッファの方がバックバイアスがかかっているため、プルダウン用に比べてバッファサイズが大きくなる。そのため、プルダウン用の出力バッファと同一ビット数で合わせ込む場合はステップ誤差が大きくなる問題がある。但し、ステップ誤差とは、D0、D1、D2、D3の1又は0でダミーバッファサイズを段階的(4ビットでは16段階)に決めるときの、一段階異なることによる変化量である。
【0049】
そこで、上記問題に対して、プルアップ用の合わせ込み用MOSトランジスタのビット数を増やす必要があるが、図1の実施の形態のようにプルダウン用のダミーバッファしかない場合はこれができないという問題がある。
【0050】
又、1.5Vのような低電源電圧系では、プルアップ用の出力バッファをPMOSトランジスタで作る必要があり、その場合は、トランジスタの特性が異なるため、定数bを全く予測することができず、プルアップ用(PMOSのダミーバッファ用)のダミーバッファが必ず必要となるという問題があった。
【0051】
図5は本発明の半導体装置の第2の実施の形態を示したブロック図である。本例は第1の実施の形態が持っている問題を解消するものである。但し、図1に示した第1の実施の形態と同一部分は同一符号を用いて説明してある。分圧抵抗R1、R2、比較器21、電圧制御用のMOSトランジスタ23は基準電流検出回路を構成し、MOSトランジスタ25、26、27、28、29はカレントミラー回路を構成し、制御回路31、33、比較器32、34はインピーダンスを合わせ込む制御系を構成し、A/D変換回路2D、2Uはそれぞれプルダウン用、プルアップ用のダミーバッファを構成する。
【0052】
次に本実施の形態の動作について説明する。本例も、基準電流検出回路は外部抵抗RQによらず、ZQ端子の電位を内部で発生させた電位に固定する。これにより、外部抵抗RQの値によって、外部抵抗RQを流れる電流IZQが上記したカレントミラー回路からプルダウン用のダミーバッファであるA/D変換回路2Dへ流れ出し、それと同時にプルアップ用のダミーバッファであるA/D変換回路2Uから電流IZQが同カレントミラー回路に流れ込む。
【0053】
この際、比較器32はZQ端子の電圧を反転入力端子に入力し、A/D変換回路2Dを構成するN型のMOSトランジスタT1〜TNのソースに掛かる電圧を非反転入力端子に入力して両電圧を比較し、その比較結果を制御回路31に出力する。
【0054】
同様に、比較器34はZQ端子の電圧を非反転入力端子に入力し、A/D変換回路2Uを構成するN型のMOSトランジスタT1〜TNのドレインに掛かる電圧を反転入力端子に入力して両電圧を比較し、その比較結果を制御回路33に出力する。
【0055】
制御回路31は、上記した両電圧が一致するように、A/D変換回路2Dを構成する各トランジスタT1〜TNの各ゲートに、ハイレベル(“1”)又はローレベル(“0”)の信号(D0〜DN)を出力して、ダミーバッファであるA/D変換回路2Dのサイズを決める。その後、制御回路31はA/D変換回路2Dの上記合わせ込み時の設定値D0〜DNを用いて、図示されないディバイスのプルダウン用の出力バッファのインピーダンスを上記外部抵抗値RQのインピーダンス又は、その整数倍に合わせ込む。
【0056】
制御回路33は、上記した両電圧が一致するように、A/D変換回路2Uを構成する各トランジスタT1〜TNの各ゲートに、ハイレベル(“1”)又はローレベル(“0”)の信号(U0〜UN)を出力してダミーバッファであるA/D変換回路2Uのサイズを決める。その後、制御回路33はA/D変換回路2Uの上記合わせ込み時の設定値U0〜UNを用いて、図示されないディバイスのプルアップ用の出力バッファのインピーダンスを上記外部抵抗値RQのインピーダンス又は、その整数倍に合わせ込む。
【0057】
本実施の形態によれば、プルダウン用のダミーバッファの他に、プルアップ用のダミーバッファを有し、このプルアップ用のダミーバッファのインピーダンスの設定値(U0〜UN)に基いて、プルアップ用の出力バッファのインピーダンスを合わせ込むことができるため、プルアップ用の出力バッファのインピーダンスの合わせ込み精度を向上させることができると共に、プロセス条件がバラついても、プルアップ用の出力バッファのインピーダンスの合わせ込み誤差を最小にすることができ、プルアップ用の出力バッファについても、そのインピーダンスの合わせ誤差を±10%以内とすることができる。
【0058】
又、プルダウン用、プルアップ用の出力バッファを同一ビットで合わせ込む場合、プルアップ用のダミーバッファであるA/D変換回路2UのMOSトランジスタT1〜TNのビット数を増やして、上記した同一ビットの合わせ込みを実現することができる。
【0059】
更に、1.5Vのような低電源電圧系ではA/D変換回路2UをPMOSのトランジスタの並列回路で構成して、対応することができる。
【0060】
尚、上記第2の実施の形態では、外部抵抗RQ、ZQ端子、並びに外部抵抗RQを流れる電流IZQを検出する周辺回路がプルダウン用のダミーバッファとプルアップ用のダミーバッファに対して、共通に1組しかなかったが、回路規模の増大や消費電力の増大などが許される場合、前記周辺回路の全部或いは一部がプルダウン用のダミーバッファとプルアップ用のダミーバッファそれぞれ独立に設けられていても、上記した効果を得ることができる。
【0061】
また、上記第1、第2の実施の形態では、図2又は図5に示すようにカレントミラ−回路のハイ側電源は周辺回路用であるVDDを用いたが、出力バッファ用電源VDDQを用いてもよく、この場合、外部抵抗RQを流れる電流IZQを検出する回路に出力バッファと同じ電源を用いるため、VDDQにノイズが乗った場合でも、その影響は合わせ込み回路や出力バッファに同様に現れるため、合わせ込み精度が落ちることがなく、出力バッファ3のインピーダンスを常に安定で精度よく、外部抵抗RQのインピーダンスに合わせ込むことができる。
【0062】
更に、図5に示した第2の実施の形態と異なり、比較器32、34はA/D変換回路2D、2Uに掛かる電圧と抵抗R1,R2で作成される基準電圧(R1とR2の接続中点の電圧)とを比較し、制御回路31、33はこの比較値に基づいてA/D変換回路2D、2Uのインピーダンスを外部抵抗RQのインピーダンスに合わせ込んでも、同様の効果がある。
【0063】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、外部抵抗が接続される所定端子の電圧を一定に固定し、前記外部抵抗に流れる電流により前記外部抵抗のインピーダンスを検出することにより、出力バッファのインピーダンスを前記外部抵抗のインピーダンス又は、その整数倍のインピーダンスに合わせ込む際の誤差を製品スペック誤差である±10%以内に抑えることができる。また、外部抵抗が接続される所定端子の電圧を一定に固定した時に前記外部抵抗を流れる電流を検出する回路は比較器21とMOSトランジスタ23、25、26で構成でき、半導体回路の回路規模を大きくすることなく、上記効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体装置の第1の実施の形態を示したブロック図である。
【図2】図1に示した基準電流検出回路及びA/D変換回路の詳細回路例を示した回路図である。
【図3】図1に示したディバイスの具体例を示したブロック図である。
【図4】図1に示した基準電流検出回路の一部拡大図である。
【図5】本発明の半導体装置の第2の実施の形態を示したブロック図である。
【図6】従来のZQピンに接続した外部抵抗RQの抵抗値モニタ回路である。
【図7】従来の半導体装置のプログラマブルインピーダンス出力回路の構成図である。
【図8】図7に示したインピーダンス合わせ込み回路の詳細例を示した回路図である。
【図9】MOSトランジスタのソース、ドレイン電圧及び電流との関係より合わせ込み誤差の発生を説明する特性図である。
【符号の説明】
1 基準電流検出回路
2 A/D変換回路
3 出力バッファ
4 入出力端子
5 サンプリング信号発生回路
6 クロック端子
21、32 比較器
22 負荷回路
23、25〜29 MOSトランジスタ
24 電圧分圧回路
31 制御回路
50 ディバイス
51 書込制御回路
52、58 入力バッファ
53 デコーダ
54 セル
55 センスアンプ
100 インピーダンス合わせ込み回路

Claims (1)

  1. 所定端子と所定電源との間に接続された外部抵抗のインピーダンスと同一のインピーダンスに第1および第2のダミーバッファを設定し、この第1および第2のダミーバッファの設定値に基づいてプルダウン用出力バッファおよびプルアップ用出力バッファのインピーダンスを前記外部抵抗のインピーダンス又は、その定数倍のインピーダンスに合わせ込む機能を有する半導体装置において、
    電源電圧と前記所定電源との間に挿入されて電源電圧を分圧する第1の抵抗及び第2の抵抗と、
    前記第1の抵抗及び第2の抵抗の接続点を一方の入力端子に接続し、他方の入力端子を前記所定端子に接続した第1の比較器と、
    前記第1の比較器の出力端子をゲートに接続し、前記所定端子をソースに接続した第1のトランジスタと、
    前記第1のトランジスタのドレインにゲートとドレインを共通に接続し、ソースを前記電源電圧に接続した第2のトランジスタと、
    前記第2のトランジスタのゲートにゲートを接続し、ソースを前記電源電圧に接続して前記第2のトランジスタと第1のカレントミラー回路を形成する第3のトランジスタと、
    前記所定端子を一方の入力端子に接続し、他方の入力端子を前記第1のカレントミラー回路の出力側に接続した第2の比較器と、
    前記第2の比較器の出力端子に接続され、プルダウン時において、前記第2の比較器の比較結果に基づいて、前記プルダウン用出力バッファのインピーダンスを前記外部抵抗のインピーダンス又はその整数倍に合わせ込むように前記第1のダミーバッファのインピーダンスを設定する第1の制御回路と、
    前記第2のトランジスタおよび第3のトランジスタのゲートにゲートを接続し、ソースを前記電源電圧に接続した第4のトランジスタと、
    前記第4のトランジスタのドレインにゲートとドレインを共通に接続し、ソースを前記所定電源に接続した第5のトランジスタと、
    前記第5のトランジスタのゲートにゲートを接続し、ソースを前記所定電源に接続して前記第5のトランジスタと第2のカレントミラー回路を形成する第6のトランジスタと、
    前記所定端子を一方の入力端子に接続し、他方の入力端子を前記第2のカレントミラー回路の出力側に接続した第3の比較器と、
    前記第3の比較器の出力端子に接続され、プルアップ時において、前記第3の比較器の比較結果に基づいて、前記プルアップ用出力バッファのインピーダンスを前記外部抵抗のインピーダンス又はその整数倍に合わせ込むように前記第2のダミーバッファのインピーダンスを設定する第2の制御回路と、
    を具備することを特徴とする半導体装置。
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