JP3636621B2 - 自動車のデッキボード支持構造 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、車体の後部における車室の下部空間をその上方から覆うように設けられたデッキボードを、車体に支持させるようにした自動車のデッキボード支持構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
上記自動車のデッキボード支持構造には、従来、特開平11‐170925号公報で示されたものがある。
【0003】
上記公報のものによれば、自動車の車体の後部がフロアパネルと、このフロアパネルの後端部側から上方に向って延びるロアバックパネルとを備え、このロアバックパネルの車室側の面を覆うロアバックトリムと、上記車室の下部空間にその上方から嵌脱自在に嵌入されてこの下部空間をその上方から覆うデッキボードと、上記ロアバックトリムから上記下部空間に向って突出しその上面が上記デッキボードの後端部を支持可能な支持面とされる突出部とが設けられている。
【0004】
そして、上記デッキボードの上面における乗員や荷物からの負荷は、上記ロアバックに成形されて上記デッキボードの後端部を支持する上記突出部によって支持され、つまり、上記ロアバックトリムによって支持される。
【0005】
また、従来、上記デッキボードの後端部に作業者の指挿入用の切り欠きを成形したものがあり、この切り欠きに指を挿入して、上記デッキボードの後端部を把持すれば、上記下部空間に対するデッキボードの嵌脱作業が容易にできることとされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来の技術では、次のような問題点がある。
【0007】
第1に、上記突出部は、上記ロアバックパネルの下端部に成形された外向きフランジにより構成されているが、このような片持ち形状の外向きフランジの基部に十分の強度を確保させることは容易でない。このため、この外向きフランジに上記デッキボードの上面における乗員や荷物から負荷が与えられると、上記外向きフランジの基部が撓みがちになって、強固な支持が得られないおそれがある。
【0008】
第2に、上記ロアバックパネルに対しロアバックトリムを組み付けようとするときには、通常、このロアバックの下端部をその下方から作業者が手で受けるように把持して上記組み付けを行うが、この組み付け完了時のロアバックトリムの下端部と、フロアパネルとの間の隙間は小さく、また、上記ロアバックトリムとロアバックパネルの車室側の面との間の隙間も小さいものであるため、上記組み付け作業時には、作業者の手が上記フロアパネルやロアバックパネルと接触して、上記組み付け作業がし難いという問題がある。
【0009】
第3に、前記したように、デッキボードの後端部に切り欠きを成形すると、この切り欠きを通し、車室の上部側から下部空間の内部が広い範囲で見え易くなり、これは、車室の見栄えを低下させる原因となって好ましくない。
【0010】
本発明は、上記のような事情に注目してなされたもので、ロアバックトリムにおけるデッキボードのための支持強度を向上させて、上記デッキボード側からの負荷が上記ロアバックトリムによって強固に支持されるようにすることを課題とする。
【0011】
また、上記ロアバックパネルに対するロアバックトリムの組み付け作業が、簡単な構成で容易にできるようにすることを課題とする。
【0012】
更に、車室の下部空間に対するデッキボードの嵌脱作業を容易にさせるため、上記デッキボードの後端部に指挿入用の切り欠きを成形した場合でも、車室の見栄えが良好に保たれるようにすることを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明の自動車のデッキボード支持構造は、次の如くである。
【0014】
請求項1の発明は、車体1の後部がフロアパネル2と、このフロアパネル2の後端部側から上方に向って延びるロアバックパネル4とを備え、このロアバックパネル4の車室11側の面を覆うロアバックトリム17と、上記車室11の下部空間28にその上方から嵌脱自在に嵌入されてこの下部空間28をその上方から覆うデッキボード29と、上記ロアバックトリム17から上記下部空間28に向って突出しその上面が上記デッキボード29の後端部を支持可能な支持面42とされる突出部41とを設けた自動車のデッキボード支持構造において、
【0015】
上記ロアバックトリム17の車体1の幅方向Wにおける中途部分でかつ上記デッキボード29の後端部よりも下側の部分を、上記下部空間28に向い膨出させて上記突出部41を成形し、この突出部41の平面視の断面を後方に向って開くほぼコの字形状とし、
【0016】
上記突出部41を上下に長い形状として、車体1の幅方向Wから把持可能とし、
【0017】
上記突出部41を上記ロアバックトリム17の下端部にまで成形すると共に、上記ロアバックトリム17の下端部に一体的に突出させた外向きフランジ20に一体的に結合させ、
【0018】
上記突出部41の前面を下方に向うに従い後方に向う傾斜面としたものである。
【0019】
請求項2の発明は、請求項1の発明に加えて、上記デッキボード29の後端部に作業者の指挿入用の切り欠き45を成形した自動車のデッキボード支持構造において、
【0020】
上記突出部41を車体1の幅方向Wで複数設け、車体1の平面視で上記切り欠き45の各外側方近傍に上記各突出部41,41を配設したものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面により説明する。
【0022】
図において、符号1は自動車の車体で、矢印Frはその前方を示している。
【0023】
上記車体1は板金製で、この車体1の後部は、ほぼ水平に延びるフロアパネル2と、このフロアパネル2の各側端部側からそれぞれ上方に向って延出する左右一対のリヤクォータパネル3と、これらリヤクォータパネル3の延出端部に架設される不図示のルーフパネルと、上記フロアパネル2の後端部側から上方に向って延出するロアバックパネル4とを備え、これら2〜4は互いに強固に結合させられている。
【0024】
上記各リヤクォータパネル3とルーフパネルの各後端部、およびロアバックパネル4の上端部で囲まれた開口が上記車体1の後壁に形成されるドア開口6とされ、このドア開口6を開閉自在に閉じるバックドア7が設けられている。このバックドア7の上端部が上記ドア開口6の上部開口縁(ルーフパネルの後端部)に不図示のヒンジにより枢支され、このヒンジを中心として上記バックドア7の下部側が後上方に向って往、復回動A,B自在とされている。
【0025】
上記バックドア7の復回動Bで、このバックドア7の回動端を上記ドア開口6の下部開口縁(ロアバックパネル4の上端部)に係脱自在に係止させる係止手段8が設けられている。この係止手段8は、上記ロアバックパネル4の上端部に上方に向けて突設されるストライカである係止部9と、上記バックドア7の回動端に取り付けられて上記係止部9に係脱自在に係止される被係止部10とを備えている。
【0026】
上記フロアパネル2、各リヤクォータパネル3、ルーフパネル、ロアバックパネル4、およびバックドア7で囲まれた空間が車体1の内部を構成する車室11とされ、上記ドア開口6は上記車室11の内外を連通させている。また、上記ロアバックパネル4の後面にバンパ13が取り付けられている。上記車体1は、この車体1の幅方向Wの中央部を通る垂直な中心面14を基準としてほぼ左右対称形とされている。
【0027】
上記各リヤクォータパネル3の車室11側の面を覆って、上記各リヤクォータパネル3に支持される左右一対の樹脂製のリヤクォータトリム16,16が設けられている。また、上記ロアバックパネル4における上面と車室11側の面(前面)とを覆って上記ロアバックパネル4に支持される樹脂製のロアバックトリム17が設けられている。
【0028】
上記ロアバックトリム17は、上記ロアバックパネル4の上面を幅方向Wのほぼ全体にわたって覆うようこの幅方向Wに長く延びかつほぼ水平に延びる上面板18と、この上面板18の前端部から下方に向って一体的に延出し上記ロアバックパネル4の車室11側の面を上記幅方向Wのほぼ全体にわたって覆う縦向き板19と、この縦向き板19の上記幅方向Wのほぼ全体にわたってその下端部から一体的に前方に突出し上記縦向き板19を補強する外向きフランジ20とを備えている。上記上面板18は、上記ロアバックパネル4の上面に接合させられて、複数(4つ)のクリップである固着具21により、上記ロアバックパネル4の上面に固着され、これによって、上記ロアバックトリム17がロアバックパネル4に支持されている。
【0029】
上記ロアバックトリム17は、上記幅方向Wにおける上記左右リヤクォータトリム16,16の間に嵌合させられている。また、上記上面板18の上記幅方向Wのほぼ中央部に貫通孔22が形成され、この貫通孔22が上記係止部9と嵌合し、上記被係止部10を係脱自在とさせる係止部9の突出部が、上記貫通孔22を貫通して上記上面板18の上方に位置させられている。
【0030】
図3において、上記フロアパネル2には車室11に向って開く凹所25が形成され、この凹所25にスペアタイヤ26が出し入れ可能に収納されている。
【0031】
全図において、上記ロアバックパネル4の上面よりも低いところに位置する車室11の下部空間28にその上方から嵌脱自在に嵌入されて、上記凹所25、スペアタイヤ26、および下部空間28をその上方から一体的に覆うデッキボード29が設けられ、このデッキボード29は全体的にほぼ平坦かつほぼ平行に延びている。また、上記下部空間28の各側部に配設されて上記デッキボード29の各側部を載置させ、このデッキボード29を車体1に支持させる左右一対の支持部材30が設けられている。
【0032】
図1,4において、上記デッキボード29は、その下面側を構成し弾性を有したラワン木材製の前後一対の剛性板32,32と、上記デッキボード29の上面側を構成して上記各剛性板32を固着させたカーペットである可撓性シート材33と、上記各剛性板32の下面に固着され上記幅方向Wに長く延びる補強材34とを備えている。上記前、後剛性板32,32の間の隙間に位置して上記幅方向Wに細長く延びる上記シート材33の部分がヒンジ35とされ、このヒンジ35を中心として、上記各剛性板32が互いに回動自在とされている(図1中矢印C)。
【0033】
図3,4において、上記支持部材30は、上記リヤクォータトリム16の下端部に固着具37により固着された支持ブラケット38と、この支持ブラケット38の上面に固着された緩衝材39とを備えている。これらリヤクォータトリム16、支持ブラケット38、および緩衝材39を介し、上記デッキボード29が車体1のリヤクォータパネル3に支持されている。また、上記デッキボード29は、上記幅方向Wにおける上記左右リヤクォータトリム16,16の各下端部の間にその上方から嵌脱自在に嵌入されて、上記幅方向Wにおける位置決めがなされている。
【0034】
図1〜3,5において、車体1の前後方向で、上記デッキボード29の後端部は上記ロアバックトリム17の縦向き板19の上下方向の中途部分の近傍(当接含む)に位置させられている。上記ロアバックトリム17の上記幅方向Wにおける中途部分で、かつ、上記デッキボード29の後端部よりも下側の部分が上記下部空間28に向い膨出させられて、上記縦向き板19の下部空間28側の面に突出部41が成形され、この突出部41の上面が上記デッキボード29の後端部を支持可能とする支持面42とされている。この支持面42はほぼ平坦かつほぼ水平となるよう成形されている。また、上記支持面42は上記デッキボード29の後端部の下方近傍(当接含む)に位置させられ、図例では、上記デッキボード29の無負荷自由状態で、このデッキボード29の後端部の下面と、上記支持面42との間にわずかの隙間43が設けられている。
【0035】
上記の場合、デッキボード29がその自由状態で上記した左右支持部材30,30で支持されるのに加えて、仮に、上記突出部41の支持面42で支持され、もって、、三点支持されると、上記デッキボード29にがたつきが生じるおそれがある。そこで、上記したように、デッキボード29の後端部の下面と、上記突出部41の支持面42との間に隙間43を設けたのであり、これによれば、上記デッキボード29の自由状態で、このデッキボード29にがたつきの生じることが防止される。
【0036】
上記デッキボード29に乗員や荷物から大きい負荷が与えられると、このデッキボード29の上記幅方向Wにおける中途部が下方に撓むよう弾性変形して、上記デッキボード29の後端部が上記突出部41の支持面42に当接して支持され、もって、上記デッキボード29側からの負荷は上記突出部41により支持され、つまり、上記ロアバックトリム17によって支持される。
【0037】
上記の場合、突出部41は、上記ロアバックトリム17の縦向き板19の上記幅方向Wの中途部分を下部空間28側に膨出させて成形したものであって、その平面視の断面は後方に向って開くほぼコの字形状となり、この形状は大きい強度と剛性を確保し易い形状であることから、上記突出部41に十分の強度と剛性が確保される。また、このように、十分の強度と剛性が確保された突出部41により、上記ロアバックトリム17自体が十分に補強される。
【0038】
よって、上記ロアバックトリム17におけるデッキボード29のための支持強度が向上し、このため、デッキボード29側からの負荷は上記ロアバックトリム17により、強固に支持される。
【0039】
しかも、上記突出部41は上記ロアバックトリム17の縦向き板19の下端部にまで成形されており、上記突出部41の下端部は前記補強用の外向きフランジ20と互いに直接に一体的に結合させられている。
【0040】
このため、上記ロアバックトリム17におけるデッキボード29のための支持強度が更に向上し、もって、上記デッキボード29側からの負荷は上記ロアバックトリム17により、更に強固に支持される。
【0041】
図1,5において、上記ロアバックトリム17の縦向き板19はその上端部が上記上面板18を介してロアバックパネル4に支持され、上記縦向き板19の下端部における外向きフランジ20は、その下方のフロアパネル2との間に隙間44が設けられている。このため、上記突出部41がデッキボード29側からの負荷を支持したとき、上記縦向き板19には引張応力が主に生じて、圧縮応力が生じることは防止される。
【0042】
よって、上記ロアバックトリム17の縦向き板19は、一般に、引張応力についての強度がより大きいことから、上記デッキボード29側からの負荷は上記ロアバックトリム17により、より確実に強固に支持される。
【0043】
図1〜3,5において、上記突出部41は上下に長い形状とされて、車体1の幅方向Wから把持可能とされている。
【0044】
このため、上記突出部41の把持は、この突出部41が突出した側の下部空間28を利用してできることから、上記係止部9に貫通孔22を嵌合させながら上記ロアバックパネル4に対して、かつ、左右リヤクォータトリム16,16の間に対して上記ロアバックトリム17の組み付け作業をするとき、上記ロアバックトリム17の突出部41の把持がフロアパネル2、ロアバックパネル4、および各リヤクォータトリム16に接触することなく、容易かつ確実にできる。
【0045】
よって、上記したように、デッキボード29の支持用の突出部41を把持用として利用することにより、上記ロアバックパネル4に対するロアバックトリム17の組み付け作業が、簡単な構成で容易にできることとなる。
【0046】
図1,2において、上記各突出部41の前面41aは下方に向うに従い後方に向う傾斜面とされている。
【0047】
このため、上記突出部41を把持したとき、その手のひらを上記前面41a側に圧接させれば、上記突出部41が手から滑り落ちることがより確実に抑制され、よって、上記突出部41の把持がより確実に維持されることとなって、上記ロアバックパネル4に対するロアバックトリム17の組み付け作業が更に容易にできる。
【0048】
図1,2,4において、上記デッキボード29の後端部における上記幅方向Wのほぼ中央部に、作業者の指挿入用の切り欠き45が成形され、一方、上記突出部41は上記幅方向Wで複数(2つ)設けられ、車体1の平面視で上記切り欠き45の各外側方近傍に上記各突出部41,41が配設されている。
【0049】
このため、上記切り欠き45を通し、上記車室11の上部側から下部空間28におけるスペアタイヤ26などのものが広い範囲で見えるということは、上記各突出部41によって抑制される。
【0050】
よって、車室11の下部空間28に対するデッキボード29の嵌脱作業を容易にさせるため、上記デッキボード29の後端部に指挿入用の切り欠き45を成形した場合でも、車室11の見栄えは良好に保たれる。
【0051】
また、上記デッキボード29の後端部における上記幅方向Wのほぼ中央部に切り欠き45が成形され、また、このような切り欠き45の周りは上記デッキボード29への負荷により応力集中が生じ易いが、このデッキボード29の後端部における上記切り欠き45の近傍部分は上記各突出部41により支持されるため、上記応力集中の発生が防止されて、その破損が防止され、上記負荷は、ロアバックトリム17により更に確実に支持される。
【0052】
【発明の効果】
本発明による効果は、次の如くである。
【0053】
請求項1の発明は、車体の後部がフロアパネルと、このフロアパネルの後端部側から上方に向って延びるロアバックパネルとを備え、このロアバックパネルの車室側の面を覆うロアバックトリムと、上記車室の下部空間にその上方から嵌脱自在に嵌入されてこの下部空間をその上方から覆うデッキボードと、上記ロアバックトリムから上記下部空間に向って突出しその上面が上記デッキボードの後端部を支持可能な支持面とされる突出部とを設けた自動車のデッキボード支持構造において、
【0054】
上記ロアバックトリムの車体の幅方向における中途部分でかつ上記デッキボードの後端部よりも下側の部分を、上記下部空間に向い膨出させて上記突出部を成形し、この突出部の平面視の断面を後方に向って開くほぼコの字形状としてある。
【0055】
このため、上記デッキボードに乗員や荷物から負荷が与えられると、このデッキボード側からの負荷は上記突出部により支持され、つまり、上記ロアバックトリムによって支持される。
【0056】
上記の場合、突出部は、上記ロアバックトリムの上記車体の幅方向の中途部分を下部空間側に膨出させて成形したものであって、その平面視の断面は後方に向って開くほぼコの字形状であり、この形状は大きい強度と剛性を確保し易い形状であることから、上記突出部に十分の強度と剛性が確保される。また、このように十分の強度と剛性が確保された突出部により、上記ロアバックトリム自体が十分に補強される。
【0057】
よって、上記ロアバックトリムにおけるデッキボードのための支持強度が向上し、このため、デッキボード側からの負荷は上記ロアバックトリムにより、強固に支持される。
【0058】
また、上記突出部を上下に長い形状として、車体の幅方向から把持可能としてある。
【0059】
このため、上記突出部の把持は、この突出部が突出した側の下部空間を利用してできることから、上記ロアバックパネルに対して、上記ロアバックトリムの組み付け作業をするとき、このロアバックトリムの突出部の把持がフロアパネルやロアバックパネルに接触することなく、容易かつ確実にできる。
【0060】
よって、上記したように、デッキボードの支持用の突出部を把持用として利用することにより、上記ロアバックパネルに対するロアバックトリムの組み付け作業が簡単な構成で、容易にできることとなる。
【0061】
また、上記突出部を上記ロアバックトリムの下端部にまで成形すると共に、上記ロアバックトリムの下端部に一体的に突出させた外向きフランジに一体的に結合させている。
【0062】
このため、上記ロアバックトリムにおけるデッキボードのための支持強度が更に向上し、もって、上記デッキボード側からの負荷は上記ロアバックトリムにより、更に強固に支持される。
【0063】
また、上記突出部の前面を下方に向うに従い後方に向う傾斜面としている。
【0064】
このため、上記突出部を把持したとき、その手のひらを上記前面側に圧接させれば、上記突出部が手から滑り落ちることがより確実に抑制され、よって、上記突出部の把持がより確実に維持されることとなって、上記ロアバックパネルに対するロアバックトリムの組み付け作業が更に容易にできる。
【0065】
請求項2の発明は、上記デッキボードの後端部に作業者の指挿入用の切り欠きを成形した自動車のデッキボード支持構造において、
【0066】
上記突出部を車体の幅方向で複数設け、車体の平面視で上記切り欠きの各外側方近傍に上記各突出部を配設してある。
【0067】
このため、上記切り欠きを通し、上記車室の上部側から下部空間におけるスペアタイヤなどのものが広い範囲で見えるということは、上記各突出部によって抑制される。
【0068】
よって、車室の下部空間に対するデッキボードの嵌脱作業を容易にさせるため、上記デッキボードの後端部に指挿入用の切り欠きを成形した場合でも、車室の見栄えは良好に保たれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図3の1‐1線矢視断面図である。
【図2】 車室後部の斜視図である。
【図3】 車室後部の平面図である。
【図4】 図3の4‐4線矢視断面図である。
【図5】 図3の5‐5線矢視断面図である。
【符号の説明】
1 車体
2 フロアパネル
3 リヤクォータパネル
4 ロアバックパネル
11 車室
17 ロアバックトリム
18 上面板
19 縦向き板
20 外向きフランジ
21 固着具
28 下部空間
29 デッキボード
30 支持部材
41 突出部
41a 前面
42 支持面
43 隙間
45 切り欠き
W 幅方向
Claims (2)
- 車体の後部がフロアパネルと、このフロアパネルの後端部側から上方に向って延びるロアバックパネルとを備え、このロアバックパネルの車室側の面を覆うロアバックトリムと、上記車室の下部空間にその上方から嵌脱自在に嵌入されてこの下部空間をその上方から覆うデッキボードと、上記ロアバックトリムから上記下部空間に向って突出しその上面が上記デッキボードの後端部を支持可能な支持面とされる突出部とを設けた自動車のデッキボード支持構造において、
上記ロアバックトリムの車体の幅方向における中途部分でかつ上記デッキボードの後端部よりも下側の部分を、上記下部空間に向い膨出させて上記突出部を成形し、この突出部の平面視の断面を後方に向って開くほぼコの字形状とし、
上記突出部を上下に長い形状として、車体の幅方向から把持可能とし、
上記突出部を上記ロアバックトリムの下端部にまで成形すると共に、上記ロアバックトリムの下端部に一体的に突出させた外向きフランジに一体的に結合させ、
上記突出部の前面を下方に向うに従い後方に向う傾斜面とした請求項1に記載の自動車のデッキボード支持構造。 - 上記デッキボードの後端部に作業者の指挿入用の切り欠きを成形した自動車のデッキボード支持構造において、
上記突出部を車体の幅方向で複数設け、車体の平面視で上記切り欠きの各外側方近傍に上記各突出部を配設した請求項1に記載の自動車のデッキボード支持構造。
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