JP3636233B2 - ワードドライバ回路及びそれを利用したメモリ回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、メモリ回路に係り、特にメモリ回路のワードドライバ回路の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体基板上に大容量のメモリを形成したDRAM等の開発が盛んに行なわれ、その大容量化により、より高機能で高速のパーソナルコンピュータ等の情報機器が実現されている。
【0003】
図6は、従来のDRAMのワードデコーダとワードドライバ部分を示した回路図である。通常、半導体チップ上に複数のメモリ・バンクと呼ばれる領域が設けられ、そのメモリ・バンク領域の中に複数のメモリセルブロックとセンスアンプが併設されている。図6にはそのメモリセルブロック3とそれに隣接するセンスアンプSAが表示されている。メモリセルブロック3内には、複数のセルマトリックス4が設けられている。そして、セルマトリックス4内には複数のワード線WLとそれに交差する複数のビット線(図示せず)が設けられている。そして、それらワード線とビット線の交差部に、メモリセル(図示せず)が設けられている。
【0004】
近年のメモリはその大容量化の為に、ワード線にかかる負荷容量が大きくなり従来の如くメモリセルブロック3内のワード線を一括して一個のワードドライバで駆動することが困難になっている。その解決方法として、ワード線を複数のサブワード線に分割して、それぞれのサブワード線をセルマトリクス4に隣接して設けたサブ・ワード・ドライバSWDによって駆動している。図6の例では、例えば、メモリセルブロック3内に256本のワード線が設けられ、その内の4本づつをメイン・ワードデコーダ5が選択し、その選択された4本のワード線の内一本をサブ・ワードデコーダ6によって選択している。
【0005】
図6に示される通り、メイン・ワードデコーダ5からは、反転、非反転のメイン・ワード選択信号MWX0,1,MWZ0,1が出力される。また、サブ・ワードデコーダ6からはサブ・ワード選択信号SWD0−3が出力される。それぞれのデコーダ5,6には、プリデコーダから供給されるアドレス信号7,8が供給される。そして、サブ・ワードドライバ回路SWDでは、このメイン・ワード選択信号とサブ・ワード選択信号を入力し、選択された行内にある各サブ・ワード線を駆動する。
【0006】
従って、図6に示される通り、セルマトリクス4の間及び隣に、サブ・ワードドライバ回路SWDの領域がコラム方向に形成されることになる。メモリの大容量化に応じて、サブ・ワード線の数が増加しそれを駆動するサブ・ワードドライバ回路の領域も増加することになり、大容量化の一つの問題となる。
【0007】
図7に、図6に示した従来のサブ・ワードドライバ回路の例を詳述する。図8はその動作を説明するための表である。図7のサブ・ワードドライバ回路は、Pチャネル型のトランジスタQ1及びNチャネル型のトランジスタQ2,Q3からなるCMOS回路で構成される。そして、そのサブ・ワードドライバ回路は、サブ・ワード線WLに接続される。BLはビット線、MCは1トランジスタ型のメモリセルの例である。トランジスタQ1,Q2のゲート電極には共通にメイン・ワード選択信号MWXが供給され、トランジスタQ3のゲート電極にはその反転信号であるメイン・ワード選択信号MWZが供給される。また、P型のトランジスタQ1及びN型のトランジスタQ3には、サブ・ワード選択信号SWD0 が供給される。
【0008】
その動作について簡単に説明する。先ず、メインワード選択信号とサブワード選択信号が共に選択状態である場合は、図8に示した通り、各選択信号MWX,MWZ,SWD0 はそれぞれ、Vss(グランドレベル),Vcc(電源レベル),SVc(電源より高いレベル)となる。その結果、トランジスタQ1,Q3が共にオンし、トランジスタQ2がオフして、ワード線WLはサブ・ワード選択信号SWD0のSVcの高いレベルに駆動される。一方、メイン・ワード選択信号が選択状態であって、サブ・ワード選択信号が非選択状態である場合は、図8に示した通りの電位となる。その結果、P型のトランジスタQ1はオン状態であるが、サブ・ワード選択信号SWD0がVss(グランド)レベルとなるため、ワード線WLはLレベルとなる。但し、P型のトランジスタQ1のみでは、ワード線WLがトランジスタのゲート電位であるVssからその閾値電圧分高い電位以下には下がらず、フローティング状態となる。そこで、更に、N型のトランジスタQ3を設けることにより、そのトランジスタQ3をオンさせて、確実にサブ・ワード選択信号SWD0のVssレベルまでクランプさせるようにしている。
【0009】
また、メインワード選択信号が非選択状態の場合は、メインワード選択信号MWXがHレベルとなり、N型のトランジスタQ2がオンするので、サブワード選択信号の状態に係わらず、ワード線WLはVssレベルになる。
【0010】
以上の様に、図7のサブ・ワードドランバ回路では、3個のトランジスタと3つの選択信号を供給することが必要である。
【0011】
図9は、従来のサブ・ワードドライバ回路の他のCMOS回路の例である。図10はその動作を説明するための各選択信号等のレベルを示している。メイン・ワード選択信号が選択状態で、サブ・ワード選択信号が選択状態の時は、メイン・ワード選択信号MWXがVss(グランド)レベルとなり、P型のトランジスタQ4がオンし、サブ・ワード選択信号SWDZに供給される電源電圧Vccよりも高いSVcにより、ワード線が駆動されて、SVcレベルに立ち上がる。一方、メイン・ワード選択信号が選択状態で、サブ・ワード選択信号が非選択状態の時は、サブ・ワード選択信号SWDZがVssレベルになる為、トランジスタQ4を通じてワード線WLはLレベルとなる。しかし、図6の場合と同様に、P型トランジスタQ4の特性に従って、ワード線WLの電位は、そのゲート電極の電位のVssレベルにその閾値電圧を加えたレベルでフローティング状態となる。そこで、クランプ用のトランジスタとしてN型のトランジスタQ6を設けて、強制的にワード線WLをVssレベルにしている。
【0012】
従って、図9のワードドランバの例でも、3個のトランジスタと3個の制御信号が必要になる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
前述した通り、サブ・ワード線に分割してそれぞれをサブ・ワードドライバ回路で駆動する場合は、従来の回路例では、サブ・ワードドライバ回路に3個のトランジスタが必要であり、更に3個の選択信号を供給する必要がある。
【0014】
図6のメモリセルブロック3の領域に示される通り、サブ・ワードドライバ回路がコラム方向に複数形成され、それらに対して3本の選択信号を供給している。従って、これらの回路とそれに供給する選択信号線が使用する領域の面積は、メモリの大容量化に伴う微細化の弊害となるものである。
【0015】
従って、本発明では、このサブ・ワードデライバ回路の構成を単純化することを目的とする。
【0016】
本発明の目的は、より単純化されたサブ・ワードドライバ回路を有するメモリ回路を提供することにある。
【0017】
また、本発明の目的は、より少ない選択信号でその動作が制御されるサブ・ワードドライバ回路を有するメモリ回路を提供することにある。
【0018】
また、本発明の目的は、2個のトランジスタと2つの制御用の選択信号によって構成されるサブ・ワードドライバ回路を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は、本発明によれば、第一の電源とそれより高い第二の電源が供給されるメモリ回路内であって、
第一導電型の第一のトランジスタと、
該第一のトランジスタとゲートが共通に接続され、ソースまたはドレイン電極の一方が該第一のトランジスタのソースまたはドレイン電極の一方に接続され、ソースまたはドレイン電極の他方が前記第一の電源に接続された第二の導電型の第二のトランジスタとを有し、
該第一及び第二のトランジスタの共通に接続されたソースまたはドレイン電極にワード線が接続され、
前記共通に接続されたゲート電極に、第一のアドレス信号群をデコードして生成され、前記第二のトランジスタを導通状態にする第一の電位と前記第一の電源より低い第二の電位の内一方の電位になる第一の選択信号が供給され、
前記第一のトランジスタのソースまたはドレイン電極の他方の電極に、第二のアドレス信号群をデコードして生成され、前記ワード線の選択状態の電位の第三の電位と前記第一の電源の電位以下の第四の電位の内一方の電位になる第二の選択信号が供給されることを特徴とするワードドライバ回路を提供することにより達成される。
【0020】
ここで、第一導電型のトランジスタとは例えばPチャネル型のMOSトランジスタであり、第二導電型のトランジスタとは例えばNチャネル型のMOSトランジスタである。
【0021】
第二の電位は、望ましくは、第一の電源の電位より第一のトランジスタの閾値電圧以上低いレベルである。実際にはメモリ回路内で生成される基板バイアス電位にすることが実用的で簡単である。
【0022】
動作をより安定的にするためには、第四の電位が、前記第一の電源の電位より低いことが望ましい。例えば、第二の電位と同様に基板バイアス電位にすることが実用的である。
【0023】
このような構成にすることにより、ワードドライバ回路は2個のトランジスタから構成され、その制御用の選択信号は2本だけで良くなる。上記の構成にすると、Pチャネル型の第一のトランジスタのゲート電極に供給される電位がグランドレベルよりもその閾値電圧以上低いので、第一のトランジスタのソースまたはドレイン電極に接続されるワード線の電位は、十分に低いレベルにクランプされることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面に従って説明する。以下に示される図面の回路は、本発明の実施の形態の例であり、本発明の技術的範囲がかかる回路に限定されるものではないことは明らかである。
【0025】
[ワードドライバ回路]
図1は、本発明に係るサブ・ワードドライバ回路の例である。この例では、Pチャネル型のトランジスタQ7とNチャネル型のトランジスタQ8のCMOS回路で構成されている。そして、共通のゲート電極には、メイン・ワード選択信号MWXが供給される。またトランジスタQ7のワード線WLと反対側の電極には、サブ・ワード選択信号SWDが供給される。このメイン・ワード選択信号MWXは、従来例の場合と異なり、選択状態ではVss(グランド)レベルよりも低い電位となる。また、サブ・ワード選択信号SWDは、非選択状態ではVss(クランド)レベルまたはVss(クランド)レベルより低い電位となる。
【0026】
図中では、Vss(グランド)レベルより低い電位の例として、半導体基板の電位として生成される基板バイアス電位VBBが利用されている。但し、基板バイアス電位である必要はなく、非選択状態のワード線WLが十分Vss(グランド)レベルまで下がるのに必要な低いレベルであれば良い。
【0027】
図1のサブ・ワードドライバ回路の動作について、図2を参照して説明する。先ず、メイン・ワード選択信号MWXとサブ・ワード選択信号SWDとが共に選択状態の時は、ワード線WLも選択状態となる。この時、メイン・ワード選択信号MWXは、グランドレベルよりも低いVBBレベルとなり、サブ・ワード選択信号SWDは、電源電圧Vccよりも高いレベルSVcとなる。その結果、P型のトランジスタQ7がオン状態となり、ワード線WLはサブ・ワード選択信号SWDと同じSVcレベルまで上昇する。そして、メモリセルMCのトランジスタがオンして、キャパシタに記憶されていた状態に従ってビット線BLのレベルが上昇または下降する。
【0028】
一方、メイン・ワード選択信号MWXが選択状態であっても、サブ・ワード選択信号SWDが非選択状態の時には、ワード線WLは非選択状態となり、グランドレベルまで下がる必要がある。ワード線WLは、P型トランジスタの特性に従って、そのゲート電極の電圧にその閾値電圧Vthを加えた電位になるが、この例では、メイン・ワード選択信号MWXがグランドより低い基板バイアス電位になっているため、ワード線WLのレベルは、VBB+Vthとなる。従って、基板バイアス電位VBBがグランドレベルよりP型トランジスタの閾値電圧Vth以上低い場合には、ワード線WLのレベルは、グランド電位以下になる。
【0029】
サブ・ワード選択信号SWDの非選択状態の電位は、Vss(グランド)レベルまたはそれより低いレベル、例えば基板バイアス電位VBBになる。より安定的に非選択のワード線WLをグランド電位以下にする為には、グランドレベルより低い基板バイアス電位にすることが望ましい。
【0030】
メイン・ワード選択信号MWXが非選択状態の時には、そのレベルは高い電源Vccレベルとなる。通常電源Vccは、3ボルトまたは3.6ボルト等のレベルに設定される。その結果、サブ・ワードドライバ回路では、N型トランジスタQ8がオン状態となり、ワード線WLはトランジスタQ8を介してグランドレベルVssにクランプされる。この場合は、サブ・ワード選択信号の状態には影響されない。
【0031】
以上の様に、ワード線を駆動するワードドライバ回路は、2つのトランジスタで構成され、しかもその制御用の選択信号も2つになる。そして、上記した通り、最低限の条件としては、両トランジスタのゲートに供給されるメイン・ワード選択信号MWXの選択状態のレベルを、非選択状態のワード線のレベルよりもP型トランジスタの閾値電圧分低い電位にすることである。そうすることで、サブ・ワード選択信号SWDの非選択状態のレベルまでワード線を十分クランプすることができる。また、サブ・ワードデコーダとトランジスタQ7とを結ぶサブ・ワード選択信号線の電圧上昇や他の要因などを考慮すると、サブ・ワード選択信号SWDも同様に非選択状態のワード線のレベルよりも十分低い電位にすることが望ましい。
【0032】
尚、メイン・ワード選択信号とサブ・ワード選択信号は、図1に示した通りに供給される必要はなく、反対の端子に供給されても良い。即ち、第一のアドレス群をデコードして生成された第一の選択信号と、第二のアドレス群をデコードして生成された第二の選択信号とが、図1のCMOS回路の共通ゲート電極と、P型トランジスタQ7のソースまたはドレイン電極に供給されれば良いことは明らかである。
【0033】
[メモリセルブロック全体構成]
図3に、図1のサブ・ワードドライバ回路を利用した場合のメモリセルブロックの全体構成を示す。図3全体ではメモリバンク2を示している。前述した通り、かかるメモリバンク2の領域は、半導体チップ上に複数形成される。メモリバンク2内には、複数のメモリセルブロック3が形成されている。図3の例では、二つのメモリセルブロック3が記載されている。
【0034】
図3の下側半分に概略的に示した通り、メモリセルブロック3の、上下に隣接してセンスアンプSA1,2が設けられている。また、メモリセルブロック3内には、セルマトリクス4とサブ・ワードドライバのアレイSWDAとが交互に形成されている。そして、ワード線を選択する為に、各セルアレイブロック3毎に、メイン・ワードデコーダ回路5とサブ・ワードデコーダ回路6とが設けられている。メイン・ワードデコーダ5からのメイン・ワード選択信号MWX0,1とサブ・ワードデコーダ6からのサブ・ワード選択信号SWD0−3とが、サブ・ワードドライバ回路に供給され、両選択信号が選択状態になっているサブ・ワードドライバ回路が、ワード線を駆動してHレベルに立ち上げる。7,8はそれぞれのプリデコーダから供給されるアドレス信号、ブロック選択信号等である。
【0035】
図3の上側半分のメモリセルブロック3内には、メイン・ワード選択信号とサブ・ワード選択信号がどの様にサブ・ワードドライバ回路SWDに供給されるかが示されている。メイン・ワードデコーダ5は、一つのメモリセルブロック3内の例えば256本のワード線の内4本を選択するようメイン・ワード選択信号MWXを出力する。そして、分割されたワード線WLにそれぞれ接続されたサブ・ワードドライバSWDにそのメイン・ワード選択信号が供給される。また、サブ・ワードデコーダ6は、上記4本のワード線の内の一本を選択する為に、それぞれのサブ・ワード選択信号SWD0−3をそれぞれのサブ・ワードドライバSWDに供給する。
【0036】
図3の例では、センスアンプSA0−2は、メモリセルブロック3の上下に隣接して設けられている。こうすることで、隣接するメモリセルブロック3がその間にあるセンスアンプを共用することが可能になり、その分センスアンプによって専有される面積を減らすことができる。図3中には、簡単の為にビット線は省略されている。
【0037】
図4は、図3のメモリセルブロックを更に詳細に示した回路例である。WL0−7はビット線であり、行方向に分割されて配置されている。BLはビット線であり、隣接するセンスアンプSAに接続されている。ワード線WLとビット線BLの交差部にはメモリセルMCが設けられている。図4では1個のNチャネル型トランジスタと1個のキャパシタから構成された例が示されている。ワード線WL0にはサブ・ワードドライバSW0が接続されている。ワード線WL1には、サブ・ワードドランバSW1が接続されている。サブ・ワードドライバSW2,SW3には、両側のセルマトリクス領域に配置されるワード線WL2,WL3が接続されている。そして、それらのサブ・ワードドライバは、図1で示した回路例であり、ゲート電極にはメイン・ワードデコーダ5からの選択信号MWX0,1が供給され、サブ・ワードデコーダ6からの対応する選択信号SWD0−3がP型トランジスタQ7のソースまたはドレイン電極に供給される。
【0038】
図4に示される通り、メイン・ワードデコーダ5の高い側の電源はVccであるのに対して、低い方の電位として基板バイアス電圧VBBが使用されている。メイン・ワードデコーダ5の回路例として、P型のトランジスタQ9,Q11,Q13,Q14と、N型のトランジスタQ10,Q12,Q15,Q16から構成される二つのデコーダ回路が示されている。トランジスタQ11,Q12,Q13には共通にブロック選択信号7−5(アドレス信号7の一部)が供給される。また、トランジスタQ9,Q10及びQ14,Q15及びQ16にはそれぞれ異なるアドレス信号7が供給される。今、ブロック選択信号がHレベルになると、トランジスタQ12がオンして、デコーダ回路全体が活性化状態となる。そして、残りのアドレス信号の状態に応じて、各デコーダが選択信号MWX0,1を選択状態または非選択状態のレベルとする。
【0039】
メイン・ワード選択信号MWX0が選択状態の場合では、例えばアドレス信号7−3がHレベル、アドレス信号7−2がHレベルとなり、トランジスタQ10,Q16がオン状態となる。その結果、メイン・ワード選択信号MWX0は、基板バイアス電位VBBとなる。その時、メイン・ワード選択信号MWX1の方は、アドレス信号7−4がLレベルとなりトランジスタQ14がオンとなり、その選択信号MWX1はVcc(Hレベル)となる。
【0040】
サブ・ワードデコーダ6の場合も、同様の回路によって、サブ・ワード選択信号にSVcレベルとVBBレベルとを出力することになる。そして、両選択信号を供給されるサブ・ワードドライバ回路は、図1及び2に従って説明した通りの動作をする。
【0041】
図5は、本発明の実施の形態のタイミングチャートの例である。図4の例で、ワード線WL0が選択される場合についてのタイミングチャートである。この例では、サブ・ワード選択信号は、非選択状態で基板バイアス電圧VBBになっている。
【0042】
図5に示した様に、例えばロー・アドレス・ストローブ信号RASのタイミング時刻taにおいて、メモリ回路がアクティブ状態となる。その結果、供給されるアドレス信号に応じて、各デコーダの出力が変化することになる。図5の例では、ワード線WL0が選択される例である為、メイン・ワード選択信号MWX0は電源Vccレベルから基板バイアス電位VBBまで降下し、サブ・ワード選択信号SWD0は基板バイアス電位VBBから電源より高い電位SVcまで上昇することになる。
【0043】
一方、非選択のワード線に対応するサブ・ワード選択信号SWD1−3は基板バイアス電位VBBまで降下し、メイン・ワード選択信号MWX1は電源電圧Vccに上昇する。その結果、図1にて説明した通り、サブ・ワードドライバSW0は、ワード線WL0を駆動してSVcレベルまで上昇させる。また、その他のサブ・ワードドライバSW1−3は、P型トランジスタQ7を介してワード線をサブ・ワード選択信号SWD1−3の基板バイアス電位VBBに接続され、各ワード線はLレベルにクランプされることになる。
【0044】
そして、ワード線WL0が立ち上がった時点で、センスアンプにラッチ制御信号LEを供給することで、ビット線BLに読みだされたメモリセルMCの情報に従う上昇または下降レベルが増幅される。
【0045】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明に従えば、サブ・ワードドライバ回路が2つのトランジスタで構成され、しかもそれに供給する選択信号は2本になる。従って、図3、4に示される通り、サブ・ワードドライバのアレイ領域の専有面積を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のサブ・ワードドライバ回路の例である。
【図2】図1の回路の動作説明の表である。
【図3】本発明に係るメモリセルブロックの全体構成図である。
【図4】本発明に係るメモリセルブロックの詳細回路例である。
【図5】本発明の実施の形態のタイミングチャート図である。
【図6】従来例を示す図である。
【図7】従来のサブ・ワードドライバ回路の例である。
【図8】図7の回路の動作説明の表である。
【図9】従来のサブ・ワードドライバ回路の例である。
【図10】図9の回路の動作説明の表である。
【符号の説明】
Vss 第一の電源
Vcc 第二の電源
Q7 第一のトランジスタ
Q8 第二のトランジスタ
MWX 第一の選択信号、メイン・ワード選択信号
SWD 第二の選択信号、サブ・ワード選択信号
WL ワード線
BL ビット線
3 メモリセルブロック
4 セルマトリクス
5 メイン・ワードデコーダ
6 サブ・ワードデコーダ
Claims (12)
- グランドレベルにある第一の電源とそれより高い第二の電源が供給されるメモリ回路内であって、
第一導電型の第一のトランジスタと、
該第一のトランジスタとゲートが共通に接続され、ソースまたはドレイン電極の一方が該第一のトランジスタのソースまたはドレイン電極の一方に接続され、ソースまたはドレイン電極の他方が前記第一の電源に接続された第二の導電型の第二のトランジスタとを有し、
該第一及び第二のトランジスタの共通に接続されたソースまたはドレイン電極にワード線が接続され、
前記共通に接続されたゲート電極に、第一のアドレス信号群をデコードして生成され、前記第二のトランジスタを導通状態にする第一の電位と前記第一の電源より前記第一のトランジスタの閾値電圧以上低い第二の電位の内一方の電位になる第一の選択信号が供給され、
前記第一のトランジスタのソースまたはドレイン電極の他方の電極に、第二のアドレス信号群をデコードして生成され、前記ワード線の選択状態の電位の第三の電位と前記第一の電源の電位以下であって前記第二の電位とほぼ同レベルの第四の電位の内一方の電位になる第二の選択信号が供給され、
前記第一の選択信号により選択され且つ前記第二の選択信号により非選択される時には、前記ワード線に前記第二の電位より前記閾値電圧高い電位が供給され、前記第一の選択信号により非選択される時には、前記ワード線に前記第一の電源の電位が供給されることを特徴とするワードドライバ回路。 - 請求項1記載のワードドライバ回路において、前記第四の電位が、前記第一の電源の電位より低いことを特徴とするワードドライバ回路。
- 請求項1記載のワードドライバ回路において、前記第二の電位が、前記メモリ回路内で生成された基板バイアス電位であることを特徴とするワードドライバ回路。
- 請求項1記載のワードドライバ回路において、前記第四の電位が、前記メモリ回路内で生成された基板バイアス電位であることを特徴とするワードドライバ回路。
- 請求項1記載のワードドライバ回路において、前記第一の電位が前記第二の電源の電位と同等またはその近傍の電位であることを特徴とするワードドライバ回路。
- グランドレベルにある第一の電源と、それより高いレベルにある第二の電源が供給されるメモリ回路内であって、
ワードドライバ回路が、
第一、第二の入力端子と、
ワード線に接続された出力端子と
ゲートが前記第一の入力端子に接続され、ソースまたはドレイン電極の一方が前記第二の入力端子に接続され、ソースまたはドレイン電極の他方が前記出力端子に接続されたPチャネル型の第一のトランジスタと、
ゲートが前記第一の入力端子に接続され、ソースまたはドレイン電極の一方が前記第一の電源に接続され、ソースまたはドレイン電極の他方が前記出力端子に接続されたNチャネル型の第二のトランジスタとを有し、
前記第一の入力端子には、第一のアドレス群をデコードして生成され、前記第二のトランジスタを導通にするに必要な第一の電位と前記第一の電源より前記第一のトランジスタの閾値電圧以上低い第二の電位の内一方の電位になる第一の選択信号が供給され、
前記第二の入力端子には、前記ワード線を選択状態にする時の当該電位である第三の電位と前記第一の電源の電位以下であって前記第二の電位とほぼ同レベルの第四の電位の内一方の電位になる第二の選択信号が供給され、
前記第一の選択信号により選択され且つ前記第二の選択信号により非選択される時には、前記ワード線に前記第二の電位より前記閾値電圧高い電位が供給され、前記第一の選択信号により非選択される時には、前記ワード線に前記第一の電源の電位が供給され ることを特徴とするワードドライバ回路。 - 請求項6記載のワードドライバ回路において、前記第二の電位が、メモリ回路内で生成される基板バイアス電位であることを特徴とするワードドライバ回路。
- 請求項6記載のワードドライバ回路において、前記第四の電位が、メモリ回路内で生成される基板バイアス電位であることを特徴とするワードドライバ回路。
- グランドレベルにある第一の電源と、それより高いレベルにある第二の電源が供給されるメモリ回路であって、
複数の行に渡って配置され、各行毎に複数に分割されたワード線と、
該ワード線に交差する複数のビット線と、
前記ワード線とビット線の交差部に設けられた複数のメモリセルと、
第一のアドレス群をデコードし、メイン・ワード選択信号を出力するメインワードデコーダと、
第二のアドレス群をデコードし、サブ・ワード選択信号を出力するサブ・ワードデコーダと、
対応する前記メイン・ワード選択信号とサブ・ワード選択信号がそれぞれ供給され、対応する行内の複数のワード線にそれぞれ接続される複数のサブ・ワードドライバ回路とを有し、
前記サブ・ワードドライバ回路は、
前記メイン・ワード選択信号が供給される第一入力端子と、
前記サブ・ワード選択信号が供給される第二の入力端子と、
ワード線に接続された出力端子と、
ゲートが前記第一の入力端子に接続され、ソースまたはドレイン電極の一方が前記第二の入力端子に接続され、ソースまたはドレイン電極の他方が前記出力端子に接続されたPチャネル型の第一のトランジスタと、
ゲートが前記第一の入力端子に接続され、ソースまたはドレイン電極の一方が前記第一の電源に接続され、ソースまたはドレイン電極の他方が前記出力端子に接続されたNチャネル型の第二のトランジスタとを有し、
前記メイン・ワード選択信号は、非選択状態で前記第二のトランジスタを導通にするに必要な第一の電位となり、選択状態で前記第一の電源より前記第一のトランジスタの閾値電圧以上低い第二の電位となり、
前記サブ・ワード選択信号は、選択状態で前記ワード線を選択状態にする時の当該電位である第三の電位となり、非選択状態で前記第一の電源の電位以下であって前記第二の電位とほぼ同レベルの第四の電位となり、
前記メイン・ワード選択信号により選択され且つ前記サブ・ワード選択信号により非選択される時には、前記ワード線に前記第二の電位より前記閾値電圧高い電位が供給され、前記メイン・ワード選択信号により非選択される時には、前記ワード線に前記第一の電源の電位が供給されることを特徴とするメモリ回路。 - 請求項9記載のメモリ回路において、前記第二の電位が、メモリ回路内で生成される基板バイアス電位であることを特徴とするメモリ回路。
- 請求項9記載のメモリ回路において、前記第四の電位が、メモリ回路内で生成される基板バイアス電位であることを特徴とするメモリ回路。
- グランドレベルにある第一の電源と、それより高いレベルにある第二の電源が供給されるメモリ回路であって、
複数の行に渡って配置され、各行毎に複数に分割されたワード線と、
該ワード線に交差する複数のビット線と、
前記ワード線とビット線の交差部に設けられた複数のメモリセルと、
第一のアドレス群をデコードし、第一の選択信号を出力する第一のワードデコーダと、
第二のアドレス群をデコードし、第二の選択信号を出力する第二のワードデコーダと、
対応する前記第一の選択信号と第二の選択信号がそれぞれ供給され、対応する行内の複数のワード線にそれぞれ接続される複数のワードドライバ回路とを有し、
前記ワードドライバ回路は、入力ゲートに前記第一の選択信号が供給され、Pチャネルトランジスタに第二の選択信号が供給され、Nチャネルトランジスタに前記第一の電源が供給される相補型のMOSトランジスタ回路から構成され、
前記第一の選択信号は、選択・非選択状態に応じて第二の電源の第一の電位と前記第一の電源より前記Pチャネルトランジスタの閾値電圧以上低い第二の電位の内一方の電位となり、
前記第二の選択信号は、選択・非選択状態に応じて前記ワード線を選択状態にする時の当該電位である第三の電位と前記第一の電源の電位以下であって前記第二の電位とほぼ同レベルの第四の電位の内一方の電位となり、
前記第一の選択信号により選択され且つ前記第二の選択信号により非選択される時には、前記ワード線に前記第二の電位より前記閾値電圧高い電位が供給され、前記第一の選択信号により非選択される時には、前記ワード線に前記第一の電源の電位が供給されることを特徴とするメモリ回路。
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