JP3633998B2 - コンピュータシステム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の分野】
本発明は、コンピュータシステム内の電力管理に関し、より特定的には、周辺バスクロック信号を制御するためのシステムおよびその方法に関する。
【0002】
【関連技術の説明】
製造業者によって進められている開発の1つの目標は、コンピュータシステムの電力消費量を低減することである。電力消費量を低減すると典型的にはシステムにおける熱の発生が低減し、それによって信頼性が向上しコストを削減することができる。さらに、バッテリによって電力供給されるポータブルコンピュータシステムの動作寿命を最大限に引き延ばすという点で、電力を低減することは特に重要である。
【0003】
コンピュータシステムの電力消費量を低減するための種々の技術が考案されている。これらの技術には、回路の集積度を向上させること、改良した回路や電力管理ユニット(PMU)を組込むことなどがある。ある特定の電力低減技術では、非活性回路部を駆動するクロック信号を停止させることができることが必要である。そのような技術を用いたシステムは、典型的には、非活性回路部を検出または予測し、それに応じて非活性回路部に関連するクロック信号を停止させる電力管理ユニットを含む。非活性回路部を駆動する「使用されない」クロック信号をオフにすることにより、システム全体の電力消費量は少なくなる。それに類似した技術では、時間が重要でない動作モードの間回路部を駆動するクロック信号の周波数を低減させることができることが必要である。
【0004】
「使用されない」クロック信号を停止させることができる、ということは電力消費量を低減することにおいては一般に成功したが、この技術は一般に、それに結合される代替バスマスタを有する周辺バスを駆動するクロック信号には適用されていない。以下の例を読めば、このように制限がある理由が最もよく理解できる。
【0005】
図1は、マイクロプロセッサ(CPU)12、システムメモリ14、ブリッジ/メモリコントローラ16、ならびにバスインタフェースおよびアービタユニット18を含むコンピュータシステム10を示すブロック図である。CPUローカルバス20は、マイクロプロセッサ12をブリッジ/メモリコントローラ16とバスインタフェースおよびアービタユニット18とに結合する。システムメモリバス22は、システムメモリ14をブリッジ/メモリコントローラ16に結合する。「マスタ1」として示される代替バスマスタ26、および「マスタ2」として示される第2の代替バスマスタ28は、周辺バス30を介してバスインタフェースおよびアービタユニット18に結合される。同様に、スレーブ装置31も周辺バス30を介してバスインタフェースおよびアービタユニット18に結合される。
【0006】
代替バスマスタ26が周辺バス30の統御を要求すると、REQ1として示されるリクエスト信号が代替バスマスタ26によってアサートされ、バスインタフェースおよびアービタユニット18によって検出される。内部調停論理に従ってそのバスの統御が許可されると、バスインタフェースおよびアービタユニット18はGNT1として示される許可信号をアサートし、それに応じて代替バスマスタ26は周辺バス30の統御を得て、所望のサイクルを実行することができる。
【0007】
図1のシステムでは、周辺バスクロック信号CLKと同期のリクエスト信号REQx(すなわち、REQ1またはREQ2)が関連する代替バスマスタによってアサートされなければならない。この要件は、PCIバス規格等のいくつかの広く用いられている周辺バス規格によって特定される。このような要件があるため、そのような周辺バス規格を採用するシステムは、周辺バスクロック信号CLKが常にオンにされ、それにより代替バスマスタが同期リクエスト信号を発生することができるようにするように設計される。しかしながら、そのようなシステムでは、周辺バスがアイドル状態であるときに電力が浪費されてしまう。
【0008】
スレーブ装置は周辺バスサイクルが終わった後もクロック信号を必要とし得るため、クロックを停止させる(またはクロックを低速にする)ことによる電力低減技術を周辺バスに採用する際にさらなる問題が生じる。たとえば、周辺バスサイクルの終了時に、スレーブ装置31が内部FIFOを空にするための付加的なクロックサイクルが必要とされ得る。そのような状況の間にクロック信号が停止されれば、データの完全性だけではなくシステムの性能にも悪影響が及ぼされ得る。
【0009】
電力管理の目的のために周辺バスクロック信号を停止させるまたは低速にすることに関連するさらに別の問題は、もし周辺装置が周辺バスクロック信号を再始動させることができないか、または所与の時間内にクロックエッジを受取らなければ、外部バスマスタが停止するかまたはデータを損失し得る。したがって、システムの性能が悪化する、またはデータの完全性に悪影響が及ぼされる可能性がある。いかなるコンピュータシステムにおいてもデータの整合性は重要であり、従来の周辺バスマスタは典型的には関連する周辺バスクロック信号を制御することができないため、そのような従来のバスマスタ装置は、電力管理のために周辺クロック信号が停止されるかまたは低速にされるコンピュータシステムと互換することができない場合がある。したがって、そのようなコンピュータシステムと従来の周辺装置との逆方向の互換性が制限されてしまうおそれがある。
【0010】
【発明の概要】
上述の問題の大部分は、本発明に従った、周辺バスクロック信号を制御するためのシステムおよび方法によって解決される。このシステムは、たとえば電力管理ユニットに応答して周辺バスクロック信号を停止させる(または低速にする)ことができる電力節約法を適用する。周辺バスクロック信号が停止されているときに代替バスマスタが周辺バスの統御を要求すると、周辺バスクロックを再始動させるためのクロックリクエスト信号をアサートするように構成され得る。クロックリクエスト信号は周辺バス上に送られ、したがってクロック制御回路によって受取られる。クロック制御回路は、それに応答して周辺バスクロック信号を再始動させる。その後、代替バスマスタは、周辺バスクロック信号と同期のバスリクエスト信号を発生することができ、それによってバスアービタユニットから許可信号を得ることができる。
【0011】
このシステムはさらに、バスリクエスト信号を内部で発生できない従来の代替バスマスタとの逆方向の互換性が得られるように構成され得る。そのような実施例では、システムのリセットの際に、BIOSブートコードが、各々の代替バスマスタ内の構成レジスタを読取る。PCIベースのシステムに関しては、この構成レジスタは、いわゆるMAXLATレジスタ(またはフィールド)が可能である。構成レジスタの内容は、特定のマスタが周辺バスにアクセスを要求し得る頻度を表わす。システムは、各々のマスタのMAXLATフィールドを読取る際に、周辺バスへのアクセスを最も頻繁に要求するマスタに対応するMAXLAT値に従ってクロック制御タイマを設定する。最も頻繁に周辺バスを要求するマスタがたとえば2μ秒の最大待ち時間を指定すれば、システムはクロック制御タイマが1μ秒(すなわち、指定された最大待ち時間の半分)ごとにサイクルを開始する(またはトリガする)ように設定する。その後、電力管理ユニットが周辺バスクロックを停止させるという決定を下せば、クロック制御タイマがサイクルを開始する。クロック制御タイマは、1μ秒ごとに、クロックジェネレータに少なくとも1つのクロックエッジ(すなわち、ワンショットまたはマルチショット)を与えさせる。これにより、周辺バスに結合されるいかなるバスマスタも、クロックリクエスト信号を発生することができなくても、同期バスリクエスト信号を発生することができ、それにより周辺バスの統御を得ることができる。さらに、このシステムでは、それぞれの周期的クロックエッジ間でできるだけ長くクロック信号を停止させることによって電力管理の最適化を適用する。代替的にもし電力管理ユニットが電力節約モードの間に周辺バスクロック信号を低速にする場合、各々のマスタのMAXLATフィールドから読取られる値が、クロック信号が低速にされ得る最小周波数を決定するために用いられ得る。すなわち、クロックジェネレータは、最も頻繁に周辺バスを要求するマスタのMAXLATフィールド内で指定された最大待ち時間の半分以下の期間で周辺バスクロック信号を発生するように設定されるであろう。本発明に従ったシステムを用いれば、周辺バスの統御を得るために同期バスリクエスト信号をアサートしなければならない代替バスマスタを適用しながら電力管理のために周辺バスクロック信号を停止させるまたは低速にすることができる。
【0012】
本発明の他の目的および利点は、添付の図面を参照して以下に示す詳細な説明を読めば明らかになるであろう。
【0013】
本発明には種々の変形例および代替例が可能であるが、特定の実施例のみを例示的に図面に示し、以下に詳細に説明する。しかしながら、これらの図面およびそれに対する詳細な説明は本発明を開示される特定の形に限定するものではなく、本発明は、前掲の特許請求の範囲によって規定されるような本発明の精神および範囲内にあるすべての変形例、均等物および代替例を含むものとする。
【0014】
【好ましい実施例の詳細な説明】
次に、図2を参照すると、周辺バス102がバスインタフェースおよびアービタユニット106を介してCPUローカルバス104に結合されるコンピュータシステム100の一部分がブロック図で示されている。「マスタ1」として示される代替バスマスタ108、および「マスタ2」として示される第2の代替バスマスタ110は周辺バス102に結合され、マイクロプロセッサ(CPU)119はCPUローカルバス104に結合される。さらに、電力管理ユニット111、フリップフロップ112、114、および信号ドライバ116、118は、バスインタフェースおよびアービタユニット106に結合される。
【0015】
代替バスマスタ108および110を、種々の特定の周辺バス装置によって実施してもよい。たとえば、代替バスマスタ108を、他のコンピュータシステムを周辺バス102に接続するローカルエリアネットワーク(LAN)装置によって実施してもよい。同様に、代替バスマスタ110を、周辺バス102を他の周辺バスに接続する拡張バスインタフェースによって実施してもよい。
【0016】
周辺バス102は、予め定められたビット幅を有し、CD−ROM装置等の種々の他の周辺装置に接続され得る。一実施例では、周辺バス102はPCI規格バス構成を用いて実現されるが、代替的に他の周辺バス規格構成を用いてもよい。PCI規格バス構成は、PCIスペシャル・インタレスト・グループ(PCI Special Interest Group)による1993年4月30日出版の「PCIローカルバス仕様(PCI Local Bus Specification )」改訂版2に記載されている。この文献全体を引用によりここに援用する。
【0017】
マイクロプロセッサ119は、予め定められた命令セットを実現するデータ処理ユニットである。例示的な処理ユニットには、モデル80386マイクロプロセッサ、モデル80486マイクロプロセッサなどがある。なお、CPUローカルバス104は、マイクロプロセッサ119をキャッシュメモリ、メモリコントローラなどの種々の他のコンポーネントに結合し得る。
【0018】
バスインタフェースおよびアービタユニット106は、制御信号、データ信号およびアドレス信号を調整したり、マイクロプロセッサ119と周辺バス102に結合される装置との間でそれらの信号の転送を行なったりする周知のインタフェース機能を制御する従来の回路を含む。バスインタフェースおよびアービタユニット106はさらに、周辺バス102の統御に関して競合する装置を調停しかつそれらの装置に優先順位を付ける。図1に関して上で説明した例と同様に、バスインタフェースおよびアービタユニット106内の調停論理は、代替バスマスタによってアサートされる同期リクエスト信号を検出し、周辺バス102の統御を達成することができれば関連する許可信号を発生するように構成される。バスインタフェースおよびアービタユニット106は、ライン123および124でそれぞれ同期リクエスト信号SREQ1およびSREQ2を受取り、ライン125および126でそれぞれ許可信号GNT1およびGNT2を発生する。バスインタフェースおよびアービタユニット106のこれらの部分を種々の特定の回路構成を用いて実現してもよいこと、および例示的な回路構成が既知の先行技術の多くの出版物に記載されていることが当業者に認識されるであろう。
【0019】
バスインタフェースおよびアービタユニット106は付加的にクロック制御回路120およびクロックジェネレータ122を含む。クロックジェネレータ122は、代替バスマスタ108、代替バスマスタ110等の周辺装置を駆動するための「CLK」として示される周辺バスクロック信号を発生する。以下により詳細に説明するように、クロック制御回路120は、電力管理ユニット111が周辺バスクロック信号CLKを停止させた後代替バスマスタに適応するようにクロックジェネレータ122の再始動を制御する。
【0020】
次に、コンピュータシステム100の動作について説明する。この議論に関しては、まず、電力管理ユニット111がクロックジェネレータ122をオフにさせ、それにより周辺バスクロック信号CLKが停止されると仮定する。電力管理ユニット111は、たとえばバスインタフェースおよびアービタユニット106内で現在バスリクエスト信号が保留になっていないときにマイクロプロセッサ119によって実行される周辺バスサイクルが終了するとクロックジェネレータ122をオフにするように構成され得る。
【0021】
代替バスマスタ108または110のうちの1つが周辺バス102の統御を要求すると、その装置によって対応する非同期バスリクエスト信号がアサートされる。たとえば、代替バスマスタ108が周辺バス102の統御を要求する場合、非同期リクエスト信号AREQ1がライン128でローにアサートされる。図1の例と同様に、ライン123においてバスインタフェースおよびアービタユニット106によって受取られるリクエスト信号は周辺バスクロック信号CLKと同期でなければならない。しかしながら、この時点で、クロックジェネレータ122はオフにされている。したがって、同期リクエスト信号を与えるためには、非同期リクエスト信号AREQ1を信号ドライバ116を介してバッファ処理し、これによりライン127の非同期クロックリクエスト信号CLKREQをローにアサートさせる。クロック制御回路120がクロックリクエスト信号CLKREQのローへのアサーションを検出すると、信号IDLEがクロック制御回路120によってハイにデアサートされ、これにより(信号ON/OFFをハイに駆動することによって)電力管理ユニット111にクロックジェネレータ122をオンにさせ、したがって周辺バスクロック信号CLKを再始動させる。
【0022】
最初の周辺クロック信号CLKの立上がりエッジで、ライン128の論理ロー信号(すなわち、信号AREQ1)はフリップフロップ112にラッチされ、フリップフロップ112の出力で駆動される。したがって、フリップフロップ112の出力状態によって左右される同期リクエスト信号SREQ1はローになる。なお、信号SREQ1のローへの遷移は、クロック信号CLKと同期的に生じる。
【0023】
バスインタフェースおよびアービタユニット106が同期リクエスト信号SREQ1のローへのアサーションを検出すると、バスインタフェースおよびアービタユニット106は、その内部調停論理に従って許可信号GNT1を発生し、その結果、代替バスマスタ108に周辺バス102の統御を許可する。
【0024】
好ましい実施例では、周辺バス102の統御が望まれると、代替バスマスタ108は合計2クロックサイクルの間非同期リクエスト信号AREQ1をアサートする。クロック制御回路120がライン127で結果として得られたローの信号を検出すると、2クロックサイクル後に代替バスマスタ108によって非同期リクエスト信号AREQ1がデアサートされていても、クロック制御回路120は引続いて駆動を行ないライン127で論理ロー信号を維持する。電力管理ユニット111によってIDLE信号がハイにデアサートされクロックジェネレータ122がオンにされると、電力管理ユニット111がクロックジェネレータ122を停止させることができるという決定を下し得る時点であるシステムマイクロプロセッサ119が再び周辺バス102の統御を得る時点まで、周辺バスクロック信号CLKを停止させることができない。たとえば、上述のように、電力管理ユニット111は、バスインタフェースおよびアービタユニット106内で現在バスリクエスト信号が保留になっていなければマイクロプロセッサ119によって実行される周辺バスサイクルが終了すると周辺バスクロック信号CLKを停止させるように構成され得る。電力管理ユニット111がそのような予め定められた状態に従って周辺バスクロック信号CLKを停止させることができると判断すると、クロック制御回路120は1クロックサイクルの間クロックリクエスト信号CLKREQをハイに駆動する。その後、クロック制御回路120はクロックリクエスト信号CLKREQおよびトライステートライン126の駆動を解放する。その後、電力管理ユニット111は、信号ON/OFFをローに駆動することによってクロックジェネレータ122をオフにし、それによって周辺バスクロック信号CLKを停止させる。
【0025】
なお、好ましい実施例では、最後の周辺バスクロック信号CLKの立上がりエッジの間にライン127がハイとしてサンプリングされたときにのみ信号ドライバ116および118がイネーブルされる。これにより、クロック制御回路120がライン127をハイに駆動するのと同時に非同期リクエスト信号AREQx(すなわちAREQ1またはAREQ2)がローにアサートされた場合にライン127で信号の競合が起こる可能性を防ぐことができる。この特徴の実現例は図3に示されており、図3では、フリップフロップ129は、周辺クロック信号CLKの各サイクルの間にライン127をサンプリングし、かつ、ライン127がハイとしてサンプリングされたときにのみ信号ドライバ116および118をイネーブルするために用いられる。
【0026】
再び図2を参照して、非同期リクエスト信号AREQ1およびAREQ2が同時にまたは一斉にアサートされ、代替バスマスタ108および110の両方が周辺バス102の統御を要求していることを示せば、クロックリクエスト信号CLKREQは再びローに駆動され、それによって周辺バスクロック信号CLKを再始動させる。それに応じてフリップフロップ112および114の出力においてそれぞれ同期リクエスト信号SREQ1およびSREQ2が与えられ、バスインタフェースおよびアービタユニット106において受取られる。その後、許可信号GNT1またはGNT2のうちの一方が内部調停論理によって確立された予め定められた優先順位に従ってアサートされ、他方の許可信号は「優先順位の高い方の」代替バスマスタがそれに対応するバスサイクルを終了するまで遅延される。その後、バスインタフェースおよびアービタユニット106はその他方の許可信号をアサートして、「優先順位の低い方の」代替バスマスタがその対応するバスサイクルを実行できるようにする。
【0027】
次に、クロック制御回路120の内部論理について考える。図4は、クロック制御回路120内で実施されるアルゴリズムステートマシン300を示す図である。ステートマシン300は、4つの状態310、320、330、340を含む。周辺バスクロック信号CLKが停止されると、ステートマシン300はアイドル状態310になる。ステートマシン300はクロックリクエスト信号CLKREQがハイである限り状態310のままである。
【0028】
クロックリクエスト信号CLKREQがローになると、ステートマシン300は状態320に入る。この遷移は、非同期リクエスト信号AREQxのうちの1つが代替バスマスタのうちの1つによってアサートされると生じる。状態320の間、クロック制御回路120はライン127をローに駆動し、信号IDLEをハイにデアサートする。電力管理ユニット111は信号IDLEのデアサーションを検出し、その結果、クロックジェネレータ122をオンにして周辺バスクロック信号CLKを再始動させる。
【0029】
ステートマシン300はその次に、信号IDLEがハイにデアサートされ続ける状態330に入る。ステートマシン300は、同期リクエスト信号SREQxがローである限り状態330のままである。すべての同期リクエスト信号がハイであれば、ステートマシン300は、内部タイマによって確立された遅延時間に従った予め定められた時間の間状態330のままである。この遅延時間は、クロック信号CLKを再始動させた後(フリップフロップ112または114によって)対応する同期リクエスト信号SREQxがローに駆動されるのに十分な時間が確実に与えられるようにするために設けられる。一実施例では、状態330の内部タイマは、ステートマシン300が状態330から出て行くまでに少なくとも4クロックサイクルが確実に経過するように規定される。
【0030】
同期リクエスト信号SREQxがハイでありかつタイマが切れると、ステートマシン300は状態340に入る。状態340の間、クロックリクエスト信号CLKREQはクロック制御回路120によって1クロックサイクルの間ハイに駆動される。さらにIDLE信号がローにアサートされる。
【0031】
ステートマシン300はその次に再びアイドル状態310に戻り、クロック制御回路120はクロックリクエストライン127をトライステートにする。その後、システムマイクロプロセッサ119が再び周辺バス102の統御を得ると、または他のいずれかの所望の電力管理機構に従って、電力管理ユニット111はクロックジェネレータ122をオフにし得る。その後、周辺バスクロック信号CLKは、クロックリクエスト信号をローにアサートすることによって上述の態様で別の代替バスマスタによって再び再始動され得る。
【0032】
再び図2を参照して、フリップフロップ112、114および信号ドライバ116、118を代替バスマスタ108、110と一体の部分として組込まれてもよいことに注目されたい。さらに、簡略化のために信号ライン123〜127を周辺バス102と別々にして示しているが、信号ライン123〜127は、周辺バス102の予め規定された制御ラインであってもよい。
【0033】
図5に示すような別の実施例では、ステートマシンは、クロックリクエスト信号CLKREQおよび同期リクエスト信号SREQxを発生するように各々の代替バスマスタ内に組込まれる。図2の回路部に対応する回路部には同じ参照番号が付されている。図6は、そのような実施例の各々の代替バスマスタ内に組込まれるアルゴリズムステートマシン500を示す図である。ステートマシン500は、状態510、520および530を含む。
【0034】
図4および図5とともに図6を参照して、リセットの後、クロックリクエスト信号がハイになると、ステートマシン500は状態510に遷移する。この時点で、電力管理ユニット111はクロックを停止させるようにクロックジェネレータ122に信号を送り得る。マスタ周辺装置がクロックを必要としていなければ、ステートマシン500は状態510のままである。システムの事象によりクロックリクエスト信号がローにされれば、ステートマシン500は状態530に戻る。状態510にある間にマスタがクロックを必要とすれば、ステートマシン500は状態520に遷移し、クロックリクエスト信号CLKREQをローに駆動させる。その後、クロック制御回路120はクロックが停止されていればそれを再始動させるようにクロックジェネレータ122に信号を送る。マスタは今、バスを獲得しそのトランザクションを行なうようにその同期バスリクエスト信号SREQxをアサートし得る。マスタがそのバスリクエストを維持している限り、ステートマシンは状態520のままである。マスタがそのバスリクエストをデアサートすると、ステートマシンは状態530に遷移し、クロックリクエスト信号CLKREQをトライステートにさせる。
【0035】
図2および図5に示すシステムを用いれば、周辺バスの統御を得るために同期バス信号をアサートしなければならない代替バスマスタを適用しながらなおかつ電力管理のために周辺バスクロック信号を停止させることができる。したがって、幅広い互換性を維持しながらコンピュータシステムの電力消費量を低減することができる。
【0036】
次に、図7を参照して、スレーブ装置600が周辺バス102に結合される類似したコンピュータシステムの一部分が示されている。図5の回路ブロックに対応する回路ブロックには同じ参照番号を付している。
【0037】
スレーブ装置600は、周辺クロック信号CLKを受取るように結合され、ライン127に結合される。以下により詳細に説明するように、図7の実施例を用いれば、スレーブ装置600は、周辺バスサイクルの後にスレーブによって周辺バスクロック信号が要求されると周辺バスクロック信号が停止されないようにすることができる。たとえば、スレーブ装置600は、内部FIFOバッファを空にするために周辺バス転送サイクルの終了後に周辺バスクロック信号を必要とし得る。
【0038】
図7の実施例の動作の間、スレーブ装置600はライン127のクロックリクエスト信号CLKREQをモニタする。スレーブ装置600がクロックリクエスト信号CLKREQのハイへのアサーションを検出かつスレーブ装置がまだ周辺バスクロック信号CLKを必要としていれば、スレーブ装置600は、周辺バスクロック信号CLKが停止されないようにするために、その次のクロックサイクルでライン127を再びローに駆動する。
【0039】
図8は、スレーブ装置600内で実施されるアルゴリズムステートマシン700を示す図である。システムがリセットされると、ステートマシン700は、ライン127がスレーブ600によってトライステートにされる状態710に入る。ライン127のクロックリクエスト信号CLKREQがローである限り、ステートマシン700は状態710のままである。
【0040】
ライン127のクロックリクエスト信号CLKREQがハイになると、ステートマシン700は状態720に入る。状態720の間、ライン127はスレーブ装置600によってトライステートにされ続ける。クロックリクエスト信号CLKREQがハイのままでありかつ周辺バスクロック信号CLKREQが必要でない間はステートマシン700は状態720のままである。
【0041】
ライン127のクロックリクエスト信号CLKREQが再びローになると、ステートマシン700は状態710に戻る。一方、スレーブ600が周辺バスクロック信号CLKを必要とし、ライン127のクロックリクエスト信号がハイであれば、ステートマシン700は状態730に入る。状態730の間、ライン127のクロックリクエスト信号は2クロックサイクルの間スレーブ装置600によってローに引下げられる。その後、ステートマシン700は再び状態710に入り、ライン127はスレーブ装置600によってトライステートにされる。
【0042】
図9は、図2、図5、図7のクロック制御回路120内で実施されるステートマシン800の代替実施例を示す図である。ステートマシン800は、マスタおよびスレーブ装置によってアサートされるクロックリクエスト信号(すなわち、CLKREQ)に応答する。この実施例では、周辺バスクロック信号の再始動および停止は、クロック制御回路120によって直接制御される。なお、電力管理ユニット111は、コンピュータシステムの動作の間普段はクロックジェネレータ122を制御するように構成されてもよい。
【0043】
リセットされると、ステートマシン800は、ライン127のクロックリクエスト信号CLKREQがクロック制御回路120によってトライステートにされ受動的にハイに引上げられ、かつ、周辺バスクロック信号CLKがオンである状態810に入る。ライン127のクロックリクエスト信号が予め定められたクロック数(すなわち、Mクロックサイクル)の間ハイとして検出されれば、ステートマシン800は状態820に入る。
【0044】
状態820の間、ライン127は、クロック制御回路120によってトライステートにされかつハイに引上げられ、周辺バスクロック信号CLKは停止される。なお、クロックジェネレータ122は、周辺バスクロック信号CLKを停止させるようにクロック制御回路120によって電力管理ユニット111を介して直接制御される。ライン127のクロックリクエスト信号CLKREQがたとえば代替バスマスタ108によってローに引下げられるまで、ステートマシン800は状態820のままである。クロックリクエスト信号CLKREQがローにアサートされると、ステートマシン800は状態810に戻り、周辺バスクロック信号CKLが再始動される。
【0045】
その次のクロックサイクルで、クロックリクエスト信号CLKREQがローにアサートされ続ければ、ステートマシン800は状態830に入る。状態830の間、クロック制御回路120は、マスタまたはスレーブ装置が駆動を解放できるようにライン127でのローへの駆動を維持する。同期バスリクエスト信号(すなわち、SREQx)がアサートされれば、バスリクエスト信号がハイにデアサートされるまでステートマシン800は状態830のままである。どのバスリクエスト信号SREQxもローにアサートされずに予め定められたクロックサイクル数(すなわち、Nクロック)が経過すると、ステートマシン800は状態840に入る。状態840の間、ライン127のクロックリクエスト信号CLKREQは1クロックサイクルの間クロック制御回路120によってハイにアサートされる。その後、ステートマシン800は状態810に戻る。
【0046】
ライン127のクロックリクエスト信号が再びローに引下げられそれによってステートマシン800を状態830に入らせるまで、またはMクロックサイクルが経過してステートマシン800が状態820に入り周辺バスクロック信号が停止されるまで、ステートマシン800は状態810のままである。
【0047】
以上のことから、スレーブ装置600は、周辺クロック信号CLKがオンのままであることを要求すれば、クロック制御回路120によるライン127のクロックリクエスト信号(一般に「インジケータ」信号と呼ばれる)のローへのアサーションを検出し(すなわち、図4の状態340の間、または図9の状態840の間)、ステートマシン300の状態330(図4)による、またはステートマシン800の状態830(図9)による決定に応じた付加的な期間クロックを動作させ続けるようにクロックリクエスト信号をローに駆動する。
【0048】
次に図10を参照して、バスインタフェースおよびアービタユニット106の代替的な構成がブロック図で示されている。図を簡略化し明瞭にするために、図5の回路部に対応する回路部には同じ参照番号が付されている。
【0049】
図10のシステムは、クロックリクエスト信号CLKREQを発生することができるバスマスタ(すなわち、マスタ108等)に関して図5を参照して上で記載した説明に従って動作する。このシステムも、クロックリクエスト信号を発生するようには設計されていない従来のバスマスタに適応する。マスタ902は、1つのそのような従来のバスマスタを表わしている。
【0050】
内部でクロックリクエスト信号を発生できない従来の代替バスマスタとの逆方向の互換性を可能にするために、バスマスタ(すなわち、マスタ902)が同期バスリクエスト信号SREQxを確実に発生できるように電力節約モードの間クロック信号のエッジの周期的な発生を制御するプログラマブルクロック制御回路906が設けられる。以下の説明からよりよく理解されるように、電力節約モードの間にクロックエッジが発生される周期速度は、従来のバスマスタの内部構成レジスタから読取られる値に依存する。
【0051】
コンピュータシステム900がリセットされると、マイクロプロセッサ119はBIOSブートコードの実行を開始する。ブーティングの手順の間、マスタ902の構成レジスタ904の内容を読取るために読取動作が実行される。この構成レジスタ904の特定の内容に関して以下に詳細に議論する。
【0052】
BIOSコードはまた、マスタ902がクロックリクエスト信号CLKREQを発生できるかどうかを表わす状態ビットを含む(マスタ902内の)予め定められたレジスタ位置に対して別の読出リクエストを呼出す(なお、クロックリクエスト信号は同様に「クロックラン」信号CLKRUNとも呼ばれ得る)。マスタ902の場合、状態ビットは、マスタ902がクロックリクエスト信号CLKSREQを発生できないことをシステムBIOSに示す。その後、システムBIOSは、マスタ108等の周辺バス102に接続され得る他のいかなるバスマスタ内の類似した状態および構成レジスタをも読取るために付加的な読取リクエストを開始し得る。
【0053】
マスタ902の構成レジスタ904の内容は、マスタが周辺バス102へのアクセスを必要とし得る頻度を表わしている。周辺バス102がPCI規格構成バスである好ましい実施例では、構成レジスタ904は、いわゆるMAXLAT(最大待ち時間)レジスタまたはフィールドとして実施され得る。当業者に容易に認識されるように、MAXLATフィールドは、特定の装置に必要とされるバンド幅、したがってバス調停のためのその優先順位レベルを決定するための他のフィールドとともに用いられる。特定のマスタの待ち時間の値の所望の設定を特定するために、MAXLAT値も用いられる。上で引用したPCI仕様に示されるように、MAXLATフィールドは、特定の装置がPCIバスへのアクセスを必要とする頻度を特定するために用いられる。その値は、1/4μ秒の単位で期間を特定する。値0は、装置が(特定のマスタ内の)待ち時間タイマの設定を特には必要としてないことを表わす。
システムがリセットされると、BIOSブートコードは、周辺バス102に接続される各々の代替バスマスタ内の指定されたMAXLAT構成レジスタを読取り、どのバスマスタがクロックリクエスト信号の発生を支持できるかを判断する。各々のマスタのMAXLATを読取ると、システムは、(クロックリクエスト信号CLKREQを発生できないマスタの中で)周辺バス102へのアクセスを最も頻繁に要求するマスタに対応するMAXLAT値に従ってクロック制御タイマ908を設定する。周辺バス102を最も頻繁に要求するマスタがたとえば2μ秒という最大待ち時間を特定すれば、システムは、1μ秒(すなわち、特定された最大待ち時間の半分)ごとにサイクルを開始する(またはトリガする)ようにクロック制御タイマ908を設定する。その後、電力管理ユニット111が周辺バスクロックを停止させる決定を下すと、クロック制御タイマ908がサイクルを開始する。1μ秒ごとに、クロック制御回路906はクロックジェネレータ122に少なくとも1クロックエッジ(すなわち、ワンショットまたはマルチショット)を与えるようにさせる。これにより、周辺バス102に結合されるマスタ902等のいかなるバスマスタも、そのマスタがクロックリクエスト信号CLKREQを発生できなくても、周辺バス102の統御を得るために同期バスリクエスト信号(すなわち、SREQ2)を確実に発生できる。同期バスリクエスト信号SREQxがリセットされると、プログラマブルクロック制御回路906は、電力管理ユニット111に、周辺バスクロック信号がその最大(または通常)の周波数で駆動される通常動作モードに再び入らせる。それにより、リクエストを出しているマスタがサービスされることが可能となる。
【0054】
なお、好ましい実施例ではクロック制御タイマ908は特定された最大待ち時間の半分の期間で設定されるが、特定された最大待ち時間に比例する(またはそれに依存する)他の値でクロック制御タイマ908を設定してもよい。たとえば、システムに応じて、最大待ち時間の1/3の期間でクロック制御タイマ908を設定することも可能である。しかしながら、最大待ち時間の1/2の期間を設定することにより、各々のマスタがデータを損失することなく周辺バスの統御を確実に得ることができるようにしながら最適な電力の最適化が行なわれると考えられる。
【0055】
したがって、図10のシステムは、周期的なクロックエッジのエッジとエッジとの間でクロック信号をできるだけ長く停止させることにより、電力管理の最適化を適用する。図11は、図10のシステムの動作を示すフロー図である。ステップ950の間、システムBIOSは、スレーブ装置だけが周辺バス102に結合されるかどうかを判断する。もしそうであれば、ステップ952の間に、プログラマブルクロック制御回路はクロックリクエスト信号CLKREQを発生できないバスマスタを適用せずに図5および図7のシステムに従って動作するように設定される。ステップ954による判断に応じて周辺バス102に接続されるマスタの各々がクロックリクエスト信号CLKREQを発生できる場合、同様の動作が設定される。周辺バス102に接続される1つ以上のマスタがクロックリクエスト信号の発生を支持できなれば、ステップ956の間にマスタのMAXLATフィールドが読取られ、ステップ958の間にクロック制御タイマ908はもっとも頻繁にアクセスを要求するマスタ装置によって必要とされる期間の半分の値で設定される。
【0056】
代替的に、電力管理ユニット111が(クロックジェネレータ122を介して)電力節約モードの間(クロック信号を完全に停止させるのではなく)周辺バスクロック信号を低速にする場合、各々のマスタのMAXLATフィールドから読取られる値は、クロック信号が低速にされ得る最小の周波数を決定するために用いられ得る。そのような実施例は図12に示されている。図12の実施例では、クロックジェネレータ122は、最も頻繁に周辺バスを要求するマスタのMAXLATフィールド内で特定される最大待ち時間の値の半分以下の期間で周辺バスクロック信号を発生するようにプログラマブルクロック制御回路906によって設定される。たとえば、マスタ902がレジスタ904の値に従って2μ秒ごとに周辺バス102へのアクセスを必要とし得ることを示し、(クロックリクエスト信号の発生を支持できないマスタのうち)周辺バス102へのアクセスを最も頻繁に要求するのがそのマスタである場合、プログラマブルクロック制御回路906は、電力節約モードの間クロックジェネレータ122に1μ秒(または1μ秒以下)の期間で周辺バスクロック信号を駆動させる周波数制御信号をライン907で発生する。これにより、マスタ902が、少なくとも必要とし得る回数だけ、確実に同期バスリクエスト信号を発生できる。なお、一旦特定のマスタによってバスリクエスト信号SREQxが発生されると、電力管理ユニット111はクロックジェネレータ122に十分な周波数で周辺バスクロック信号を駆動させる。
【0057】
本発明に従ったシステムを用いれば、周辺バスの統御を得るために同期バスリクエスト信号をアサートしなければならない代替バスマスタを適用しながらなおかつ電力管理のために周辺バスクロック信号を停止させるまたは低速にすることができる。
【0058】
周知の種々の回路縮小技術を採用することにより、上述のアルゴリズムステートマシン300、500、700および800を順序論理回路に縮小することが可能である。たとえば、ステートマシン300、500、700および800を順序論理回路に縮小するために、計算機援用設計ツールを用いてもよい。例示的な計算機援用設計ツールには、VHSICハードウェア記述言語、およびVERILOG記述言語が含まれる。
【0059】
図2および図5の電力管理ユニット111は、上述のものの他に種々の付加的な電力管理機能を実現するように構成されてもよい。たとえば、電力管理ユニット111は、1992年11月24日スミス(Smith )他に発行された米国特許番号第5,167,024号に記載される機能と類似した機能を実現するように設計されてもよい。この特許全体を引用によりここに援用する。
【0060】
なお、スレーブ装置600を、種々の特定の周辺装置によって実現することが可能である。たとえば、スレーブ装置600は、ディスクコントローラ装置またはオーディオコントローラ装置であってもよい。
【0061】
さらに、上述の実施例ではクロックジェネレータ122がバスインタフェースおよびアービタユニット106内にあるように示されているが、コンピュータシステム100の種々の代替的な回路ブロックにクロックジェネレータ122を組込むことも可能である。
【0062】
本願は、ゲファート(Gephardt)他による1993年9月22日出願の「周辺バスクロック信号を再始動させ周辺バスの統御を要求するためのシステムおよび方法(System and Method for Re−Starting a Peripheral Bus Clock Signal and Requesting Mastership of a Peripheral Bus 」と題された同一出願人に譲渡された同時係属中の出願連続番号第08/125,406号、およびマクドナルド(MacDonald )による1993年10月1日出願の「スレーブ装置を介して周辺バスクロック信号を制御するためのシステムおよび方法(System and Method For Controlling A Peripheral Bus Clock Signal Through A Slave Device)」と題された同一出願人に譲受された同時係属中の出願連続番号第08/131,092号に関連している。これらの同時係属中の出願を引用によりここに援用する。
【0063】
以上の開示を十分に認識すれば、多数の変形例および変更例が当業者に明らかになるであろう。たとえば、電力節約モードの間クロック信号を完全に停止させる(0Hz)のではなく、周辺バスクロック信号をいかなる周波数レベルにも低減できることを理解されたい。前掲の特許請求の範囲は、そのような変形例および変更例をすべて含むものとして解釈されるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】周辺バスとそれに結合される複数の代替バスマスタとを含むコンピュータシステムのブロック図である。
【図2】周辺バスクロック信号を再始動させるためのクロック制御回路を含むコンピュータシステムの一部分を示すブロック図である。
【図3】1対の信号ドライバをイネーブルするためのフリップフロップを含むコンピュータシステムの一部分を示すブロック図である。
【図4】図2のクロック制御回路内で実施されるアルゴリズムステートマシンを示す図である。
【図5】内部ステートマシンを有し、周辺バスクロック信号をリクエストしかつ同期バスリクエスト信号を発生するための代替バスマスタを含むコンピュータシステムの一部分を示すブロック図である。
【図6】代替バスマスタ内で実施されるアルゴリズムステートマシンを示す図である。
【図7】クロックリクエスト信号をアサートすることができるスレーブ装置を含むコンピュータシステムを示すブロック図である。
【図8】スレーブ装置内で実施されるアルゴリズムステートマシンを示す図である。
【図9】クロック制御回路内で実施されるアルゴリズムステートマシンを示す図である。
【図10】従来のマスタ装置を含むコンピュータシステムを示すブロック図である。
【図11】図10のコンピュータシステム内のプログラマブルクロック制御回路の動作を説明するためのフロー図である。
【図12】従来のマスタ装置を含むコンピュータシステムを示すブロック図である。
【符号の説明】
102 周辺バス
104 ローカルバス
106 バスインタフェースおよびアービタユニット
108 バスマスタ
110 バスマスタ
111 電力管理ユニット
120 クロック制御回路
122 クロックジェネレータ

Claims (7)

  1. コンピュータシステムであって、
    マイクロプロセッサと、
    前記マイクロプロセッサに結合されるローカルバスと、
    周辺バスと、
    前記ローカルバスと前記周辺バスとに結合され、前記ローカルバスと前記周辺バスとの間でのデータおよびアドレス信号の転送を制御しかつ前記周辺バスの統御を調停するように構成されるバスインタフェースおよびアービタユニットと、
    前記周辺バス上に周辺バスクロック信号を与えるように結合されたクロックジェネレータ回路とを含み、前記周辺バスクロック信号は選択的に制御されるように構成され、前記コンピュータシステムは、
    前記周辺バスに或るアクセス速度でアクセスを求める代替バスマスタをさらに含み、前記代替バスマスタは前記周辺バスに結合され前記コンピュータシステムはさらに、
    前記代替バスマスタと前記クロックジェネレータ回路とに結合され、通常モードの間第1の予め定められた速度で前記周辺バスクロック信号を駆動するように構成される、クロック制御回路を含み、
    前記クロック制御回路は、さらに電力低減モードの間第2の予め定められた速度で少なくとも1つのクロックエッジを与えるように構成され、前記第2の予め定められた速度は前記第1の予め定められた速度より低く、前記第2の予め定められた速度は前記代替バスマスタの前記アクセス速度に基づき、前記クロック制御回路は、前記代替バスマスタ内の記憶場所から前記代替バスマスタのアクセス速度を指示する値を読出すように構成される、コンピュータシステム。
  2. 前記代替バスマスタは前記少なくとも1つのクロックエッジを受けると前記周辺バスにアクセスを要求するよう構成される、請求項1に記載のコンピュータシステム。
  3. 前記第2の予め定められた速度は最大待ち時間速度の2倍である、請求項1に記載のコンピュータシステム。
  4. 前記周辺バスはPCIバスである、請求項1に記載のコンピュータシステム。
  5. コンピュータシステムであって、
    マイクロプロセッサと、
    前記マイクロプロセッサに結合されたローカルバスと、
    周辺バスと、
    前記ローカルバスと前記周辺バスとに結合され、前記ローカルバスと前記周辺バスとの間でのデータおよびアドレス信号の転送を制御しかつ前記周辺バスの統御を調停するように構成されるバスインタフェースおよびアービタユニットと、
    前記周辺バス上に周辺バスクロック信号を与えるように結合されたクロックジェネレータ回路とを含み、前記周辺バスクロック信号は選択的に制御されるように構成され、前記コンピュータシステムは、
    前記周辺バスに結合された代替バスマスタを含みさらに、前記コンピュータシステムは、
    前記代替バスマスタと前記クロックジェネレータ回路とに結合さるクロック制御回路を含み、前記クロック制御回路は、通常モードの間第1の予め定められた速度で前記周辺バスクロック信号を駆動し、電力低減モードの間第2の予め定められた速度で前記周辺バスクロック信号を駆動するように構成され、前記第2の予め定められた速度は前記第1の予め定められた速度より低く、
    前記クロック制御回路は前記電力低減モードの間に前記第の予め定められた速度で少なくとも1つのクロックエッジを与えるように構成され、前記第の予め定められた速度は前記代替バスマスタが前記周辺バスにアクセスを求める、最大待ち時間に基づき、前記クロック制御回路は、前記代替バスマスタ内の記憶場所から前記代替バスマスタのアクセス速度を指示する値を読出すように構成される、コンピュータシステム。
  6. コンピュータシステムであって、
    マイクロプロセッサと、
    前記マイクロプロセッサに結合されたローカルバスと、
    周辺バスと、
    前記ローカルバスと前記周辺バスとに結合され、前記ローカルバスと前記周辺バスとの間でのデータおよびアドレス信号の転送を制御するための手段とを含み、前記制御手段は前記周辺バスの統御を調停するための手段を含み、前記コンピュータシステムは、
    前記周辺バス上に周辺バスクロック信号を選択的に発生させるための手段を含み、前記選択的に発生させる手段は前記周辺バスクロック信号のクロック速度を選択するための手段を含み、前記クロック速度は、通常モードに対応する第1のクロック速度と、動作の電力低減モードに対応する第2のクロック速度を含み、前記第2のクロック速度は前記第1のクロック速度より低く、前記コンピュータシステムは、
    前記周辺バスに結合されたバスマスタを含み、前記バスマスタは前記周辺バスにアクセスを要求するのにクロック信号を必要とし、前記コンピュータシステムはさらに、
    前記電力低減モードの間に前記バスマスタがバスアクセスを要求できるように前記周辺バス上に前記第2のクロック速度を与えるための手段を含み、前記第2のクロック速度は、前記バスマスタのアクセス速度に基づき、前記バスマスタは、前記バスマスタのアクセス速度を指示する値を保持する記憶場所を含む、コンピュータシステム。
  7. 求項1に記載のコンピュータシステムであって、前記クロック制御回路は前記アクセス速度を検出するよう、前記代替バスマスタにポーリングを行なう、コンピュータシステム。
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