JP2974950B2 - 情報処理システム - Google Patents

情報処理システム

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JP2974950B2
JP2974950B2 JP7278904A JP27890495A JP2974950B2 JP 2974950 B2 JP2974950 B2 JP 2974950B2 JP 7278904 A JP7278904 A JP 7278904A JP 27890495 A JP27890495 A JP 27890495A JP 2974950 B2 JP2974950 B2 JP 2974950B2
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    • G06F15/16Combinations of two or more digital computers each having at least an arithmetic unit, a program unit and a register, e.g. for a simultaneous processing of several programs
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F1/00Details not covered by groups G06F3/00 - G06F13/00 and G06F21/00
    • G06F1/26Power supply means, e.g. regulation thereof
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    • G06F1/3203Power management, i.e. event-based initiation of a power-saving mode
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  • Information Transfer Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パーソナル・コン
ピュータ(PC)を始めとする情報処理システムに係
り、特に、システム内におけるデータ処理の中核を担う
プロセッサ(いわゆるCPU:Central Processing Uni
t)の動作周波数を適宜低下若しくは停止させることに
よって省電力化する節電機能を有するタイプの情報処理
システムに関する。更に詳しくは、本発明は、節電効果
とシステムの保全という双方の要求を満たしつつ、他の
独立した機器と通信している期間(又は通信アプリケー
ションの起動中)であっも、CPUの動作周波数を低下
若しくは停止させて省電力化を図る情報処理システムに
関する。
【0002】
【従来の技術】昨今の技術革新に伴い、デスクトップ
型、ノートブック型など各種パーソナル・コンピュータ
(以下、「PC」又は「システム」ともいう)が開発さ
れ市販されている。このうち、ノートブック型のコンピ
ュータは、屋外での携帯的・可搬的な使用を考量して、
小型且つ軽量に設計・製作されたものである。
【0003】パーソナル・コンピュータのパワー・マネ
ージメント:ノートブック型PCの1つの特徴は、内蔵
したバッテリでも駆動できる「バッテリ駆動型」である
点である。これは、商用電源が届かない場所での使用の
便宜を図ったためである。ノートブックPCが内蔵する
バッテリは、一般には、Ni−Cd,NiMH,Li−
Ionなどの充電式のバッテリ・セル(「2次電池」と
もいう)を複数個接続してパッケージ化してなる「バッ
テリ・パック」の形態を採っている。このようなバッテ
リ・パックは、充電により再利用可能ではあるが、1回
当たりの充電容量はシステムのオペレーション時間に換
算してせいぜい2〜3時間程度に過ぎない。このため、
バッテリの持続時間を少しでも長くするべく、節電のた
めの種々の工夫が凝らされている。節電機能を積極的に
導入している点も、ノートブックPCの特徴の1つと言
えよう。
【0004】また、最近では、商用電源によって無尽蔵
に給電可能なデスクトップ型PCに対しても、エコロジ
ー的な観点から、省電力化の要求が高まってきている。
米環境保護庁(EPA)は、1993年6月に、"En
ergy Star Computer Progra
m"と呼ばれる自主規制を発表し、動作待ち状態での省
電力が一定基準以下(駆動電力が30W以下、又はCP
Uフル稼働時の30%以下)になることを要求してい
る。このため、各コンピュータ・メーカは、競ってこの
規制案に沿った製品の研究・開発を進めるようになって
きた。例えば日本アイ・ビー・エム(株)は、節電機能
を備えたデスクトップ型PCを既に市販している(例え
ばPS/55E(通称"GreenPC")やPC 75
0、Aptiva("Aptiva"は米IBM社の商
標)シリーズなど)。
【0005】PCの節電化は、例えばシステム内の各電
気回路の駆動電力自体を低減させることによって実現さ
れる。また、動作状態(アクティビティ)の低下に応じ
てシステム内の各電気回路(若しくは周辺機器)への電
力供給を適宜低下若しくは遮断する、ということによっ
ても実現される。後者のような節電機能のことを、特に
「パワー・マネージメント(Power Manage
ment)」と呼ぶこともある。
【0006】PCのパワー・マネージメントの形態とし
ては、LCD(液晶表示ディスプレイ)及びそのバック
ライト、あるいはハード・ディスク・ドライブ(HD
D)の回転モータなどのように、システムの総消費電力
に大きなウェートを占めるデバイス類への電力供給を遮
断する、という『LCDオフ』や『HDDオフ』などが
挙げられよう。また、他の例として、CPU(Central
Processing Unit)の動作周波数を低下又は完全停止さ
せる『CPUスロー・クロック/ストップ・クロック』
や、タスク再開(レジューム)に必要なデータをメイン
・メモリにセーブした後にメイン・メモリ以外の殆ど全
ての電気回路への給電を停止する『サスペンド(Sus
pend)』などが挙げられよう。
【0007】CPUのパワー・マネージメント機能:
PUチップは、周知の通り、コンピュータ・システムに
おける演算処理の中核をなすユニットである。最近で
は、配線幅の縮小化などの半導体製造技術の向上に伴っ
て、CPUの動作周波数は益々高速化している。例え
ば、米Intel社が市販する"Pentium"や、米
IBM社、米Motorola社、及び米Apple社
が共同開発した"PowerPC"("PowerPC"は
米IBM社の商標)のように、100MHzを越える動
作周波数で駆動可能なCPUチップも世に登場してい
る。CPUの動作周波数とその性能とは密接な関係にあ
る。何故ならば、CPUの動作が高速化すれば、それだ
け計算速度がアップするからである。高速なCPUは、
特に大規模アプリケーションやグラフィックス処理など
において、優れた威力を発揮する。
【0008】その反面、CPUの高速化は幾つかの弊害
を伴う。弊害の1つは、CPUの消費電力の増大や発熱
の問題である。何故ならば、単位時間当たりにトランジ
スタ・ゲート(すなわち抵抗体)を通過する電流量の増
大に応じて、消費電力や発熱量も増加するからである。
CPUの消費電力は、理論上は動作周波数に正比例する
と言われており、現在、システムの総消費電力に占める
割合は無視できない程度に達してきている。
【0009】前述の「CPUスロー・クロック/ストッ
プ・クロック」などのCPUのパワー・マネージメント
機能は、このような状況に着目して生み出されたと言え
よう。「スロー・クロック」や「ストップ・クロック」
は、CPUが動作待ち状態(すなわちアイドル状態。例
えば、ユーザからのキー/マウス入力が所定時間以上な
かった状態)であると判断されたとき、その動作周波数
を低下又は完全停止させる(換言すれば、CPUのパフ
ォーマンスを低下させる)ことによって消費電力を低減
させる、というものである。但し、ターン・アラウンド
・タイム(すなわち要求から肯定応答までの所要時間)
やスルー・プット(単位時間当たりの仕事量)を劣化さ
せない程度までしか、CPUのパフォーマンスを落とす
ことができないのは言うまでもないであろう。以下、C
PUの「スロー・クロック」及び「ストップ・クロッ
ク」の各機能について説明しておく。
【0010】スロー・クロック:CPUのスロー・クロ
ック機能は、発振器からの入力クロック信号の周波数を
外部的に切り換えてやることによって実現可能である。
あるいは、CPUチップへの入力クロックの周波数を一
定に保ったまま、CPUチップ内部で動作周波数を切り
換えてやることによっても実現可能である。高速CPU
の場合、一般には、比較的低速なクロック信号(例えば
66MHz)を入力しておき、内蔵したPLL(Phase
Lock Loop)回路によって内部的に動作クロックを加速
するようになっている(例えば2倍速の133MH
z)。このようなタイプのCPUの場合、PLL回路の
特性(例えば発振回路の固有振動数の問題や、位相ロッ
クが機能するまでに要する遅延時間(数msec程度)
の問題)などの理由により、CPUチップへの入力クロ
ックの周波数そのものを大幅に切り換えることは難し
い。このため、PLL回路だけでなく、内部的に動作ク
ロックを切り換えることができるスロー・クロック機能
(パワー・マネージメント機能)をも内蔵する、という
設計手法も採られている。この場合、内蔵PLL回路に
よって入力クロックを一旦加速しておきながら、内蔵ス
ロー・クロック機能によってCPUのパフォーマンスを
チップ内部で自律的に落とす、という仕組みになってい
る。
【0011】図8には、パワー・マネージメント機能を
内蔵したCPUの内部構成を概略的に示している。同図
において、CPUチップ11は、演算制御などの処理を
実際に行う部分である機能ユニット11aと、機能ユニ
ット11aに同期駆動のための動作クロック信号を与え
るPLL回路11bと、機能ユニット11aのパフォー
マンスを制御するためのパフォーマンス制御回路11c
とを含み、チップ11外部の各周辺機器(図8には示さ
ない)とはプロセッサ・バス12を介して双方向に連絡
している。
【0012】PLL回路は、既に周知なように、入力し
たクロック信号の周波数を逓倍する機能を持っている。
この例のPLL回路11bは、発振器(OSC)40か
ら入力した比較的低速なクロック信号(例えば66MH
z)を倍速化(例えば133MHz)して、動作周波数
として機能ユニット11aに供給している。
【0013】機能ユニット11aは、演算ユニット部分
(図8中、二重斜線部分)と、内部キュッシュ/制御ユ
ニット部分とに分けることができる。前者の演算ユニッ
トは、システムのアクティビティに応じてそのパフォー
マンスをある程度まで低下させてもよい部分でもある
(但し、パフォーマンス低下可能な程度は、例えば、タ
ーン・アラウンド・タイムやスルー・プットを劣化させ
ない程度である)。一方、内部キャッシュ/制御ユニッ
トは、キャッシュ・スヌープ、割り込み要求(INTR
/NMI/SMI)、バス12のホールド要求(HOL
D)などの、不定期的に発生するタイム・クリティカル
な外部事象に応答しなければならない部分である。後者
は、システムのアクティビティの如何に拘らず、安易に
パフォーマンスを落とすことかできない部分でもある。
【0014】パフォーマンス制御回路11cは、外部か
ら入力するコントロール信号STPCLK#に応じて機
能ユニット11aのパフォーマンスを制御する回路であ
る。より具体的には、回路11cはSTPCLK#がア
クティブ(すなわちロー状態)になっている間、機能ユ
ニット11c中の演算ユニット部分(前述:図8中の二
重斜線部分)への動作周波数を遮断できるようになって
いる。すなわち、CPUチップ11は、局所的にパフォ
ーマンスを低下することができる構造になっている訳で
ある。また、この応用例として、パフォーマンス制御回
路11cに入力するSTPCLK#を間欠的にアクティ
ブ(すなわちロー状態)に切り換えることによって、P
LL回路11bからの入力動作クロックを間引いてや
る、という手法もある。例えばSTPCLK#を所定周
期でアクティブ(すなわちロー状態)にして、n回に1
回の割合で動作クロックを間引けば、演算ユニット部分
のパフォーマンス及び消費電力を約(n−1)/n倍に
低減させたことになる。STPCLK#を間欠動作させ
る機能は、一般には、「クロック・スロットリング」又
は「Frequency Emulation」とも呼
ばれている。
【0015】スロー・クロック・モード下では、発振器
40からの入力クロックやPLL回路11bの動作自体
は、通常の高速稼働時とは全く変動していない。したが
って、スロー・クロック・モードから通常モードへは、
比較的瞬時に復帰することが可能である。この点は、本
発明の要旨(後述)を理解するために、充分留意された
い。
【0016】因に、米Intel社のCPUチップ"8
0486"の後継チップである、SLエンハンスト48
6,DX2,DX4,Pentiumなどは、図8に示
すような節電機能を備えている。また、これらチップ
は、プロセッサ・バス12中のコントロール信号の1つ
としてSTPCLK#を含んでいる。
【0017】ストップ・クロック:一方、ストップ・ク
ロック機能は、発振器40からの入力クロックを完全に
遮断して、機能ユニット11aの全ての動作を停止させ
るものである。動作クロックの完全停止は、CPUチッ
プ11を記憶保持動作が不要なフル・スタティック構成
に設計することによって実現可能である。ストップ・ク
ロック・モード下では、CPUの消費電力は、せいぜい
数百mW程度に過ぎない。
【0018】但し、ストップ・クロック・モードではP
LL回路11bも完全に停止しているため、再び高速な
通常モードに復帰させるためには、PLL回路11bの
動作の安定(位相のロック)などのために、約1mse
c程度の遅延時間を要する。この点は、本発明の要旨
(後述)を理解するために、充分留意されたい。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】CPUのスロー・クロ
ック/ストップ・クロックを始めとするパワー・マネー
ジメント・オペレーションは、一般には、システムの使
用状況を監視するCPUチップ外のハードウェアと、C
PU自身が実行するソフトウェアとの協働的作用によっ
て実現される。
【0020】パワー・マネージメントを実現するための
ソフトウェアの代表例は、米Intel社と米Micr
osoft社が共同で提案した"APM"(Advanced Pow
er management)である。APMは、APMに対応した
OS(オペレーティング・システム)環境下で実効的と
なる。APMに対応したOS環境とは、すなわち、1:
節電の制御対象であるハードウェアと、2:パワー・マ
ネージメント動作に必要なハードウェア動作を現実に行
うBIOS("APM BIOS"ともいう)と、3:シ
ステムの動作状態(アクティビティ)の低下に応じてA
PM BIOSをコールできるOSと、4:APMに対
応したアプリケーションとで構成されるシステムのこと
である。ここで、1:ハードウェアとは、例えばスロー
・クロック/ストップ・クロック機能を具備したCPU
チップである。また、3:APM対応OSとは、例えば
PC DOS J6.1/V以降のバージョン、OS/
2J2.1以降のバージョン("OS/2"は米IBM社
の商標)、Windows J3.1以降のバージョン
などが挙げられる。APM対応OSは、一般には、AP
M BIOSをコールするための"APMドライバ"を含
んでいる。また、4:APM対応アプリケーションと
は、API(アプリケーション・プログラム・インター
フェース)を介してAPMドライバに自分自身を登録す
ることによって、パワー・マネージメント動作する旨の
問合せを受け且つその可否を肯定応答できるアプリケー
ション・プログラムのことである。
【0021】APMなどのようにOS内に常駐するソフ
トウェアを用いれば、CPUのパワー・マネージメント
(例えばスロー・クロックやストップ・クロック)は、
以下のような手順で実現されることになる。すなわち、 (1)スケジューラ(スケジューラは、OS内のモジュ
ールの1つ)の待ち行列(queue)中に実行すべき
有効なタスクが存在しない(すなわちタスク発生を待つ
しかない)という事態の発生によって、CPUがアイド
ル状態であることを検出する。 (2)CPUのアイドル状態の検出に応答して、APM
ドライバはAPM BIOSをコールする。このとき、
APMドライバは、APM対応アプリケーションとの間
で、パワー・マネージメント動作する旨の問合せ/肯定
応答という交信を行ってもよい。 (3)コールされたAPM BIOSは、現実のハード
ウェア操作を行って、システムをパワー・マネージメン
ト状態に遷移させる。(例えば、STPCLK#を間欠
動作(スロットリング)させてスロー・クロック状態に
したり、CPUチップ11への入力クロックを遮断して
ストップ・クロック状態にする。)
【0022】OSは自身の持つスケジューラによって
「これから動作待ち状態になる」という情報を予め検知
できるので、APMを用いた手法によれば効率的にパワ
ー・マネージメント動作を実行することができる、とい
う訳である。
【0023】しかしながら、OSは自システム内しか制
御することができない。例えば通信ポート(シリアル・
ポートやパラレル・ポート)などを介して物理的に接続
され且つ交信中の他の独立した機器(他のPC)の動作
状態をOSは覗き見ることはできない。すなわち、OS
は、自システムからデータの送信を行うというタスクを
管理することはできるが、独立した他の機器がデータ送
信を開始するという事象を検出することはできないので
ある。データ転送は比較的高速に行われるので、CPU
はフル稼働していなければ転送データを取りこぼしてし
まう。例えば、他の機器からデータ送信を開始したとき
にCPUがスロー・クロック状態となっていれば、デー
タの受信処理に遅滞を生じ、データを喪失してしまう。
また、他の機器からデータ送信を開始したときにCPU
がストップ・クロック状態であれば、データ受信に応答
してCPUを通常モードに復帰させようとしても、動作
が安定化するまでに時間を要し(前述)、その間の受信
データを喪失してしまう。略言すれば、自システム内の
みを考慮に入れ、OS内の待ち行列が空だからといって
勝手にパワー・マネージメント動作を敢行していたので
は、交信中のデータを失ってしまい、ひいてはシステム
の保全性を著しく損なう結果になってしまうのである。
【0024】現在市販されている殆どのPCは、節電効
果よりもシステムの保全性の方を重視して、他の独立し
た機器(例えば他のPC)との間でデータ転送を行って
いる期間は、CPUのパフォーマンス低下を全く禁止す
るように設計されている。あるいは、通信アプリケーシ
ョンの起動中は、CPUのパフォーマンスを低下させな
いように設計されている(通信アプリケーションはAP
Mドライバからパワー・マネージメント要求を受けても
肯定応答せず、この結果、APM BIOSはコールさ
れない)。このため、CPUチップ自体は高機能なパワ
ー・マネージメント機能(例えば図8参照)をせっかく
備えていても、システムがこの機能を活用できるのは、
CPUが完全に(すなわち比較的長い時間)動作待ち状
態に陥ったときだけ、というのが実情となっていた。C
PUが完全に動作待ち状態にある期間とは、せいぜい、
(1)キー入力が所定時間以上なかったとき(例えば特
公平06−95303号公報の第4パラグラフ)や、
(2)DMA転送時(何故なら、DMA転送時はCPU
は自己のローカル・バスの制御権を放棄する)(例えば
特開平06−266462号公報)など、ごく限られた
期間でしかない。このような限られた期間中にのみCP
Uをスロー・クロック又はストップ・クロックさせて
も、期待できるパワー・マネージメント効果としては物
足りない。願わくば、CPUのパフォーマンスを低減で
きる期間を更に増やしたいところである。例えば、他の
独立した機器との間で通信ポートを介したデータ転送を
行っている間であっても、適宜CPUのパフォーマンス
を低下させ、パワー・マネージメント効果を向上させた
い。
【0025】本発明の目的は、データ処理の中核を担う
プロセッサ(CPU)の動作周波数を適宜低下若しくは
停止させることによって消費電力を低減させるパワー・
マネージメント機能を有するタイプの、優れた情報処理
システムを提供することにある。
【0026】本発明の更なる目的は、パワー・マネージ
メント効果とシステムの保全性という双方の要求を満た
しつつ、CPUの動作周波数を低下又は完全停止させる
ことができる、優れた情報処理システムを提供すること
にある。
【0027】本発明の更なる目的は、CPUの動作状態
をより的確に把握することによって、適切なタイミング
でCPUの動作周波数を低下又は完全停止させることが
できる、優れた情報処理システムを提供することにあ
る。
【0028】本発明の更なる目的は、通信ポート(シリ
アル・ポート又はパラレル・ポート)を介して他の独立
した機器(例えば他のPC)との間でデータ転送を行っ
ている間(あるいは通信アプリケーションの起動中)で
あっても、適切なタイミングでCPUの動作周波数を低
下又は完全停止させることができる、優れた情報処理シ
ステムを提供することにある。
【0029】
【課題を解決するための手段】第1の側面: 本発明は、上記課題を参酌してなされたものであり、そ
の第1の側面は、(a)通常モード、該通常モードよりも
消費電力が低い節電モードおよび動作を完全に停止させ
た停止モードの各動作モードを持つCPUと、(b) 1以
上の周辺機器と、(c) 前記CPUと前記周辺機器との間
で通信するためのバスと、(d) 前記バスに接続され他の
独立した機器とデータ転送を行う通信ポートと、(e) 前
記通信ポートに対するデータ転送のバス・サイクルまた
はデータ転送の制御値の設定もしくは解除のバス・サイ
クルを前記バスから検出するバス・サイクル検出手段
と、(f) 前記バス・サイクル検出手段に応答して、それ
ぞれの検出結果に対応する前記CPUの遷移可能な動作
モードを決定する状態判定手段と、(g) 前記状態判定手
段が節電モードへの遷移が可能である旨を決定したこと
を参照して前記CPUを節電モードにし、前記状態判定
手段が停止モードへの遷移が可能である旨を決定したこ
とを参照して前記CPUの動作を完全に停止させる節電
制御手段とを含むことを特徴とする情報処理システムで
ある。
【0030】第1の側面に係る情報処理システムにおい
て、バス・サイクル検出手段、状態判定手段、及び信号
発生手段は、例えば後述のパワー・マネージメントLS
I(PM_LSI)50という1チップLSIによって
実現される。信号発生手段が発する制御信号は、例えば
CPUチップの持つ制御ピン"STPCLK#"に入力さ
れてもよい。また、CPU動作停止手段は、例えばCP
Uへの入力クロックを遮断できるハードウェア(例えば
後述のクロック制御回路60)であってもよい。また、
CPUの節電モードはSTPCLK#を間欠駆動させて
なる「スロー・クロック」、停止モードは動作クロック
を完全停止させた「ストップ・クロック」であってもよ
い。
【0031】前記通信ポートとは、例えばシリアル・ポ
ートやパラレル・ポートなどのことである。
【0032】前記状態判定手段は、通常モード下で、前
記シリアル転送又はパラレル転送のデータ・ポートに割
当てられたポート・アドレス(例えばシリアル転送のデ
ータ・ポートには、3F8h番地(COM1),2F8
h番地(COM2),3E8h番地(COM3),2E
8h番地(COM4)のうちのいずれか1つ又は複数が
割当てられる。また、パラレル転送のデータ・ポートに
は3BCh番地(LPT1),378h番地(LPT
2),278h番地(LPT3)のうちのいずれか1つ
又は複数が割当てられている。)にアクセスするバス・
サイクルが第1の所定時間以上発生しなかったことに応
答して、節電モードである旨を決定するようにしてもよ
い。
【0033】また、前記状態判定手段は、節電モード下
で、前記シリアル転送又はパラレル転送の制御値の設定
又は解除を行うためのバス・サイクルが第2の所定時間
以上発生しなかったことに応答して、停止モードである
旨を決定するようにしてもよい。シリアル転送のための
制御・状態レジスタはI/Oポート3F9h番地乃至3
FFh番地(COM1),2F9h番地乃至2FFh番
地(COM2),3E9h番地乃至3EFh番地(CO
M3),2F9h番地乃至2EFh番地(COM4)の
いずれかに割当てられ、また、パラレル転送のための制
御・状態レジスタは3BDh番地乃至3BFh番地(L
PT1),379h番地乃至37Fh番地(LPT
2),279h番地乃至27Fh番地(LPT3)のい
ずれかに割当てられているので、前記バス・サイクル検
出手段はこれら各番地へのアクセス・サイクルを検出す
ればよい。
【0034】また、前記状態判定手段は、節電モード下
で、前記シリアル転送又はパラレル転送のデータ・ポー
トに割当てられたポート・アドレス(例えば3F8h番
地(COM1),2F8h番地(COM2),3E8h
番地(COM3),2E8h番地(COM4)のいずれ
か、あるいは3BCh番地(LPT1),378h番地
(LPT2),278h番地(LPT3)のいずれか)
にアクセスするバス・サイクルが発生したことに応答し
て、通常モードである旨を決定するようにしてもよい。
【0035】また、前記状態判定手段は、停止モード下
で、前記シリアル転送又はパラレル転送の制御値の設定
又は解除を行うためのバス・サイクルが発生したことに
応答して、節電モードである旨を決定するようにしても
よい。シリアル転送のための制御・状態レジスタはI/
Oポート3F9h番地乃至3FFh番地(COM1),
2F9h番地乃至2FFh番地(COM2),3E9h
番地乃至3EFh番地(COM3),2F9h番地乃至
2EFh番地(COM4)のいずれかに割当てられ、ま
た、パラレル転送のための制御・状態レジスタは3BD
h番地乃至3BFh番地(LPT1),379h番地乃
至37Fh番地(LPT2),279h番地乃至27F
h番地(LPT3)のいずれかに割当てられているの
で、前記バス・サイクル検出手段はこれら各番地へのア
クセス・サイクルを検出すればよい。また、前記節電制
御手段のオペレーションは、APMドライバが、スケジ
ューラの待ち行列中に有効なタスクがない(すなわち空
の)状態であることを検出したときに、状態判定手段に
よる判定結果を参照して、適宜信号発生手段又はCPU
動作停止手段のいずれかを活動化させる(より具体的に
はAPM BIOSをコールする)、というソフトウェ
ア的な手法によっても実現できよう。
【0036】第2の側面 また、本発明の第2の側面は、(a) 通常モード、通常モ
ードよりも消費電力が低い節電モード、動作を完全に停
止させた停止モードの各動作モードを持つCPUと、
(b) 1以上の周辺機器と、(c) 前記CPUと前記周辺機
器との間で通信するためのバスと、(d) 前記バスを通じ
て他の独立した機器とデータ転送を行う通信ポートと、
(e) 前記CPUの動作状態をモニタするCPUモニタ手
段と、(f)前記通信ポートに対するデータ転送のバス・
サイクルまたはデータ転送の制御値の設定もしくは解除
のバス・サイクルを前記バスから検出するバス・サイク
ル検出手段と、(g) 前記バス・サイクル検出手段の検出
結果に応答して、それぞれの検出結果に応じて前記CP
Uを節電モード又は停止モードのいずれまでモード遷移
させることが可能かを決定する状態判定手段と、(h) 前
記CPUを節電モードにするための制御信号を前記CP
Uに送る信号発生手段と、(i) 前記CPUを停止モード
にするCPU動作停止手段と、(j) 前記CPUモニタ手
段によるモニタ結果及び前記状態判定手段による判定結
果の双方に応じて、前記信号発生手段または前記CPU
動作停止手段のいずれかを活動化させる節電制御手段と
を含むことを特徴とする情報処理システムである。
【0037】第2の側面に係る情報処理システムにおい
て、バス・サイクル検出手段、状態判定手段、及び信号
発生手段は、例えば後述のパワー・マネージメントLS
I(PM_LSI)50という1チップLSIによって
実現される。信号発生手段が発する制御信号は、例えば
CPUチップの持つ制御ピン"STPCLK#"に入力さ
れてもよい。また、CPU動作停止手段は、例えばCP
Uへの入力クロックを遮断できるハードウェア(例えば
後述のクロック制御回路60)であってもよい。また、
CPUの節電モードはSTPCLK#を間欠駆動させて
なる「スロー・クロック」、停止モードは動作クロック
を完全停止させた「ストップ・クロック」であってもよ
い。
【0038】前記CPUモニタ手段のオペレーション
は、例えばAPMドライバがスケジューラの待ち行列を
参照する、というソフトウェア的な手法によっても実現
できよう。
【0039】前記節電制御手段のオペレーションは、A
PMドライバが、スケジューラの待ち行列中に有効なタ
スクがない(すなわち空の)状態であることを検出した
ときに、状態判定手段による判定結果を参照して、適宜
信号発生手段又はCPU動作停止手段のいずれかを活動
化させる(より具体的にはAPM BIOSをコールす
る)、というソフトウェア的な手法によっても実現でき
よう。
【0040】前記通信ポートとは、例えばシリアル・ポ
ートやパラレル・ポートなどのことである。
【0041】前記状態判定手段は、通常モード下で、前
記シリアル転送又はパラレル転送のデータ・ポートに割
当てられたポート・アドレス(例えば3F8h番地(C
OM1),2F8h番地(COM2),3E8h番地
(COM3),2E8h番地(COM4)のいずれか、
あるいは3BCh番地(LPT1),378h番地(L
PT2),278h番地(LPT3)のいずれか)にア
クセスするバス・サイクルが第1の所定時間以上発生し
なかったことに応答して、節電モードへの遷移が可能で
ある旨を決定するようにしてもよい。
【0042】また、前記状態判定手段は、節電モード下
で、前記シリアル転送又はパラレル転送の制御値の設定
又は解除を行うためのバス・サイクルが第2の所定時間
以上発生しなかったことに応答して、停止モードへの遷
移が可能である旨を決定するようにしてもよい。シリア
ル転送のための制御・状態レジスタはI/Oポート3F
9h番地乃至3FFh番地(COM1),2F9h番地
乃至2FFh番地(COM2),3E9h番地乃至3E
Fh番地(COM3),2F9h番地乃至2EFh番地
(COM4)のいずれかに割当てられ、また、パラレル
転送のための制御・状態レジスタは3BDh番地乃至3
BFh番地(LPT1),379h番地乃至37Fh番
地(LPT2),279h番地乃至27Fh番地(LP
T3)のいずれかに割当てられているので、前記バス・
サイクル検出手段はこれら各番地へのアクセス・サイク
ルを検出すればよい。
【0043】また、前記状態判定手段は、節電モード下
で、前記シリアル転送又はパラレル転送のデータ・ポー
トに割当てられたポート・アドレス(例えば3F8h番
地(COM1),2F8h番地(COM2),3E8h
番地(COM3),2E8h番地(COM4)のいずれ
か、あるいは3BCh番地(LPT1),378h番地
(LPT2),278h番地(LPT3)のいずれか)
にアクセスするバス・サイクルが発生したことに応答し
て、節電モードを禁止して通常モードに戻るべき旨を決
定するようにしてもよい。
【0044】また、前記状態判定手段は、停止モード下
で、前記シリアル転送又はパラレル転送の制御値の設定
又は解除を行うためのバス・サイクルが発生したことに
応答して、停止モードを禁止して節電モードに戻るべき
旨を決定するようにしてもよい。シリアル転送のための
制御・状態レジスタはI/Oポート3F9h番地乃至3
FFh番地(COM1),2F9h番地乃至2FFh番
地(COM2),3E9h番地乃至3EFh番地(CO
M3),2F9h番地乃至2EFh番地(COM4)の
いずれかに割当てられ、また、パラレル転送のための制
御・状態レジスタは3BDh番地乃至3BFh番地(L
PT1),379h番地乃至37Fh番地(LPT
2),279h番地乃至27Fh番地(LPT3)のい
ずれかに割当てられているので、前記バス・サイクル検
出手段はこれら各番地へのアクセス・サイクルを検出す
ればよい。
【0045】また、前記状態判定手段が節電モードへの
遷移を許可している期間は、前記CPUモニタ手段が前
記CPUのアイドル状態を検出したことに応答して、前
記節電制御手段は前記信号発生手段を活動化させるよう
にしてもよい。
【0046】また、前記状態判定手段が停止モードへの
遷移を許可している期間は、前記CPUモニタ手段が前
記CPUのアイドル状態を検出したことに応答して、前
記節電制御手段は、前記CPU動作停止手段を活動化さ
せるようにしてもよい。
【0047】また、前記状態判定手段が節電モードへの
遷移を禁止している期間は、前記CPUモニタ手段が前
記CPUのアイドル状態を検出しても、前記節電制御手
段は、前記信号発生手段を活動化させないようにしても
よい。
【0048】また、前記状態判定手段が停止モードへの
遷移を禁止している期間は、前記CPUモニタ手段が前
記CPUのアイドル状態を検出しても、前記節電制御手
段は、前記CPU動作停止手段を活動化させないように
してもよい。
【0049】
【作用】通信ポート(例えばシリアル・ポートやパラレ
ル・ポート)を介して行う他の機器とのデータ転送は、
一般には、1:データ転送のための制御値(例えばボー
レート、IRQレベル、FIFOなど)を予め設定した
り通信ポートの状態を確認する「初期設定フェーズ」、
2:実際にデータの交信を行う「データ転送フェー
ズ」、3:データ転送後に制御値(例えばIRQレベ
ル)の解除を行ったり通信ポートの状態を確認する「終
了処理フェーズ」、という3つのフェーズで構成され
る。データ転送フェーズでは、比較的高速で入出力され
るデータを遅滞なく処理するためにCPUをフル稼働さ
せる必要がある。他方、データ転送の前後の初期設定及
び終了処理の各フェーズでは、CPUのアクティビティ
は低く(特に初期設定フェーズではデータ転送開始まで
の待ち時間を含んでいる)、そのパフォーマンスをある
程度落とすことが可能である。
【0050】本発明の第1の側面によれば、通常モード
下において、データ転送のためのデータ・ポートへのア
クセスが第1の所定時間以上発生しなかったことに応答
して、CPUを節電モードに遷移させるようになってい
る。また、第2の側面によれば、通常モード下におい
て、データ転送のためのデータ・ポートへのアクセスが
第1の所定時間以上発生しなかったことに応答して、C
PUが節電モードに遷移することを許可する。この許可
されている期間中にCPUがアイドル状態(例えば待ち
行列が空の状態)であることが検出されると、節電制御
手段は信号発生手段を活動化し、CPUは速やかに節電
モードに遷移する、という運びになっている。データ転
送のためのデータ・ポートへのアクセスが第1の所定時
間以上発生しないということは、現在他の独立した機器
との間でデータ転送を行っておらず、CPUをフル稼働
させる必要がないことを意味する。本発明の各側面によ
れば、CPUのパフォーマンスを適宜低下させてパワー
・マネージメント効果を向上できるという訳である。因
にIBM PC/AT互換機("PC/AT"は米IBM
社の商標)では、シリアル転送のためのデータ・ポート
はI/Oポート3F8h番地(又は2F8h番地,3E
8h番地,2E8h番地のいずれか)が割り当てられ、
また、パラレル転送のためのデータ・ポートはI/Oポ
ート3BCh番地,378h番地,278h番地のいず
れかが割り当てられているので、バス・サイクル検出手
段は該番地へのアクセス・サイクルを検出すればよい。
【0051】また、本発明の第1の側面によれば、節電
モード下において、データ転送の制御値を設定又は解除
するためのバス・サイクルが第2の所定時間以上発生し
なかったことに応答して、CPUを停止モードに遷移さ
せるようになっている。また、第2の側面によれば、節
電モード下において、データ転送の制御値を設定又は解
除するためのバス・サイクルが第2の所定時間以上発生
しなかったことに応答して、CPUが停止モードに遷移
することを許可する。この許可されている期間中にCP
Uがアイドル状態(例えば待ち行列が空の状態)である
ことが検出されると、節電制御手段はCPU動作停止手
段を活動化し、CPUは速やかに停止モードに遷移す
る、という運びになっている。データ転送の制御値を設
定又は解除するためのバス・サイクルが第2の所定時間
以上発生しないということは、現在他の独立した機器と
の間でデータ転送を行うための前処理すら全く行われて
いないか、又はその後処理が完全に終了していることを
意味する。したがって、この期間は、不意にデータ転送
が開始して、瞬時にCPUを立ち上げなければならな
い、という心配はない。本発明の各側面によれば、CP
Uの動作クロックを適宜完全停止させてパワー・マネー
ジメント効果を向上できるという訳である。因にIBM
PC/AT互換機では、シリアル転送のための制御値
又は状態の格納場所としてI/Oポート3F9h番地乃
至3FF番地,2F9h番地乃至2FFh番地,3E9
h番地乃至3EFh番地,2F9h番地乃至2EFh番
地のいずれかが割り当てられ、また、パラレル転送のた
めの制御値又は状態の格納場所としてI/Oポート3B
Dh番地乃至3BFh番地,379h番地乃至37Fh
番地,279h番地乃至27Fh番地のいずれかが割り
当てられているので、バス・サイクル検出手段は該番地
へのアクセス・サイクルを検出すればよい。
【0052】また、本発明の第1の側面によれば、節電
モード下において、データ転送のためのデータ・ポート
へのアクセスが発生したことに応答して、CPUを通常
モードに復帰させるようになっている。また、第2の側
面によれば、節電モード下において、データ転送のため
のデータ・ポートへのアクセスが発生したことに応答し
て、CPUが節電モードにいることを禁止する。これに
伴って、節電制御手段は信号発生手段を非活動化し、C
PUは速やかに通常モードに復帰する、という運びにな
っている。データ転送のためのデータ・ポートへのアク
セスが発生したということは、他の独立した機器との間
でデータ転送を開始し、CPUをフル稼働させる必要が
生じたことを意味する。本発明の各側面によれば、デー
タ転送が開始されるとともに、CPUを通常モードに戻
してフル稼働させるようになっている。因にIBM P
C/AT互換機では、シリアル転送のためのデータ・ポ
ートはI/Oポート3F8h番地(又は2F8h番地,
3E8h番地,2E8h番地のいずれか)が割り当てら
れ、また、パラレル転送のためのデータ・ポートはI/
Oポート3BCh番地(又は378h番地,278h番
地のいずれか)が割り当てられているので、バス・サイ
クル検出手段は該番地へのアクセス・サイクルを検出す
ればよい。
【0053】また、本発明の第1の側面によれば、停止
モード下において、データ転送の制御値を設定又は解除
するためのバス・サイクルが発生したことに応答して、
CPUを節電モードに遷移させるようになっている。ま
た、第2の側面によれば、停止モード下において、デー
タ転送の制御値を設定又は解除するためのバス・サイク
ルが発生したことに応答して、CPUが停止モードにい
ることを禁止する。これに伴って、節電制御手段はCP
U動作停止手段を非活動化し、CPUは速やかに節電モ
ードに復帰する、という運びになっている。データ転送
の制御値を設定又は解除するためのバス・サイクルが発
生したということは、初期設定フェーズに突入し、デー
タ転送の開始が予想されることを意味する。データ転送
時にはCPUは通常モード下でフル稼働しなければなら
ないが、停止モードから通常モードに戻るまでには遅延
時間を要し、安定化するまでの間にデータを喪失してし
まうことが懸念される。本発明の各側面によれば、CP
Uの停止モード下でデータ転送の開始が予想されると、
予め節電モードまで戻しておき、瞬時に通常モードに復
帰できるようにしているという訳である。因にIBM
PC/AT互換機では、シリアル転送のための制御値又
は状態の格納場所としてI/Oポート3F9h番地乃至
3FF番地,2F9h番地乃至2FFh番地,3E9h
番地乃至3EFh番地,2F9h番地乃至2EFh番地
のいずれかが割り当てられ、また、パラレル転送のため
の制御値又は状態の格納場所としてI/Oポート3BD
h番地乃至3BFh番地,379h番地乃至37Fh番
地,279h番地乃至27Fh番地のいずれかが割り当
てられているので、バス・サイクル検出手段は該番地へ
のアクセス・サイクルを検出すればよい。
【0054】要するに本発明は、(1)フル稼働が必要
なデータ転送フェーズに突入する前には必ず初期設定フ
ェーズを経るという点と、(2)初期設定フェーズ及び
終了処理フェーズではCPUのパフォーマンス低下が可
能である、という点に着目してなされたものである。す
なわち、初期設定フェーズ及び終了処理フェーズである
ことが検出されると、CPUのパフォーマンスをある程
度落とすことを許可するようになっている。また、転送
のための制御レジスタへのアクセスが行われているな
ど、データ転送フェーズに突入することが予想される期
間では、停止中のCPUを節電モードまで戻し、瞬時に
通常モードに復帰可能な状態で待機させるようにしてい
るのである。本発明は、バス・サイクル単位でCPUの
低消費電力化を図っているとも言えよう。
【0055】したがって、本発明によれば、他の独立し
た機器(例えば他のPC)との間でデータ転送を行って
いる間(又は通信アプリケーションの起動中)であって
も、適切なタイミングでCPUのパフォーマンスを落と
してパワー・マネージメント効果を向上させることがで
きる、優れた情報処理システムを提供することができる
のである。
【0056】本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、
後述する本発明の実施例や添付する図面に基づくより詳
細な説明によって明らかになるであろう。
【0057】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施例を詳解する。
【0058】A.パーソナル・コンピュータ(PC)1
00のハードウェア構成 図1には、本発明の実施に供されるパーソナル・コンピ
ュータ(PC)100のハードウェア構成を示してい
る。以下、各部について説明する。
【0059】メイン・コントローラであるCPU11
は、オペレーティング・システム(OS)の制御下で、
各種プログラムを実行するようになっている。CPU1
1から伸びるプロセッサ・バス12は、ローカル・バス
16及びシステム・バス22という2階層のバスを介し
て、各周辺機器(後述)と連絡している。ここで、CP
U11は、図8に示したものと略同一構成であり、例え
ば米Intel社が市販する"Pentium/1xx
MHz"でよい。また、各バス12,16,及び22
は、それぞれ、データ・バス、アドレス・バス、コント
ロール・バスなどを含む共通信号線路である。ローカル
・バス16は、グラフィックスなどの特定の周辺機器を
接続するための、比較的高速に動作するバスである。ロ
ーカル・バス16の一例は、米Intel社が提唱する
PCI(peripheral Component Interconnect)バスで
ある。また、システム・バス22は、FDDなどの比較
的低速な周辺機器を接続するためのバスであり、その一
例は、ISA(Industry Standard Architecture)バス
である。
【0060】プロセッサ・バス12とローカル・バス1
6とは、ブリッジ回路(ホスト−PCIブリッジ)14
によって連絡されている。本実施例のブリッジ回路14
は、メイン・メモリ15へのアクセス動作を制御するた
めのメモリ・コントローラと、両バス12,16間の速
度差を吸収するためのデータ・バッファを含んだ構成と
なっている。メイン・メモリ15は、CPU11が実行
する各プログラム(OSやアプリケーション・プログラ
ムなど)をロードしたり、CPU11が作業領域として
用いたりするための書き込み可能なメモリ(RAM)で
ある。メイン・メモリ15には、大容量を比較的安価で
入手可能なダイナミックRAM(DRAM)が用いら
れ、例えば8MB程度の容量がシステム100に標準装
備される。また、参照番号13で示すブロックは、外部
キャッシュ(「Level 2(L2)−キャッシュ」
ともいう)であり、CPU11の処理速度とメイン・メ
モリ15へのアクセス速度の差を吸収するために設けら
れている。L2−キャッシュ13は、DRAMよりも高
速アクセス可能なスタティックRAM(SRAM)で構
成され、その容量は例えば256KB程度である。
【0061】ローカル・バス16には、ビデオ・コント
ローラ17のような、比較的高速な動作が要求される周
辺機器が接続される。ビデオ・コントローラ17は、C
PU11からの描画命令を実際に処理するための周辺コ
ントローラであり、処理した描画情報を画面バッファ
(VRAM)18に一旦書き込むとともに、VRAM1
8から描画情報を読み出して表示手段としての液晶表示
ディスプレイ(LCD)19に出力するようになってい
る。
【0062】ローカル・バス16とシステム・バス22
とは、ブリッジ回路(PCI−ISAブリッジ)20に
よって連絡されている。本実施例のブリッジ回路20
は、DMAコントローラ、割り込みコントローラ、プロ
グラマブル・インターバル・タイマ(PIT)を含んだ
構成となっている。ここで、DMA(Direct Memory Ac
cess)コントローラとは、CPU11の介在なしにメイ
ン・メモリ15と周辺機器(例えばFDD27:後述)
との間でデータ転送を行わせるための周辺コントローラ
である。また、割り込みコントローラとは、各周辺機器
からのハードウェア割り込み(IRQ)を調停して、C
PU11に通知するようになっている。また、PITと
は、数種類のタイマ信号をシステム100内の各部に供
給するための機器である。PITの発するタイマ信号
は、例えば55msec間隔でOS/BIOS(後述)
に与える周期的割り込み、15.2μsec間隔でロー
/ハイ・レベルが切り換わるDRAMリフレッシュ用タ
イマ信号、オーディオ目的のためのトーン生成用信号な
どである。
【0063】ブリッジ回路20は、さらに、補助記憶装
置としてのハード・ディスク・ドライブ(HDD)21
を接続するためのインターフェース(例えばIDEイン
ターフェース。IDE(Integrated Drive Electronic
s。IDEは、本来、ISAバスにHDDを直結するた
めのインターフェース規格)を含んでいる。
【0064】なお、上述した2つのブリッジ回路14及
び20は、PCIで策定されており、一般には単一のチ
ップセットの形態で提供されている。チップセットの一
例は、米Intel社が市販する"Triton"であ
る。
【0065】システム・バス22には、I/Oコントロ
ーラ23、フロッピー・ディスク・コントローラ(FD
C)26、キーボード/マウス・コントローラ(KM
C)28、オーディオ・コントローラ31、ROM3
4、パワー・マネージメントLSI50などの、比較的
低速で動作する周辺機器が接続されている。
【0066】I/Oコントローラ23は、シリアル・ポ
ート24やパラレル・ポート25などの通信ポートを介
して行うデータ入出力を制御するための周辺コントロー
ラである。24や25などの通信ポートは、他の独立し
た機器(例えば他のPC)と物理的に接続するためのコ
ネクタを備えている。I/Oコントローラ23は、シリ
アル転送及びパラレル転送それぞれのためのデータ・レ
ジスタや制御/状態レジスタを物理的に備えている。こ
れらレジスタには、それぞれ固有のI/Oポート・アド
レスが割当てられている。なお、シリアル・ポートの規
格の一例はRS−232Cであり、バラレル・ポートの
規格の一例はセントロニクスである。
【0067】FDC26は、フロッピー・ディスク・ド
ライブ(FDD)27を駆動制御するための専用コント
ローラである。
【0068】KMC28は、キーボード29からの入力
マトリックスや、マウス30による指示座標値を処理す
るためのコントローラであり、29や30からの入力信
号をOSの定義に合致したフォーマットに変換してバス
22上に送り出すようになっている。
【0069】オーディオ・コントローラ31は、音声信
号の入出力を処理するための周辺コントローラである。
オーディオ・コントローラ31の1つの機能は、PIT
が生成した特定周波数信号に基づいてトーン信号を発生
することである。オーディオ・コントローラ31の出力
信号は、例えばアンプ32で増幅され、スピーカ33か
ら音声出力される。
【0070】ROM34は、製造時に書き込みデータが
決められてしまう不揮発性メモリであり、所定のコード
を恒久的に格納するために用いられる。ROMが格納す
るコードには、システム100の始動時に行うテスト・
プログラム(POST)や、システム100内の各ハー
ドウェアの入出力を操作するためのプログラム(BIO
S)が含まれる。
【0071】発振器(OSC)40は、CPU11など
のような同期駆動型のチップに対して動作クロックを供
給するための機器である。なお、CPU11には、クロ
ック制御回路60(後述)を介してクロック信号が入力
されるようになっている。
【0072】パワー・マネージメントLSI(PM_L
SI)50は、CPU11のパワー・マネージメント動
作を好適に実現するために設けられた専用LSIであ
る。より具体的には、ローカル・バス16上の動作内容
をモニタ(「バス・スヌープ」ともいう)して、所定の
タイミングで制御信号STPCLK#(前述)をCPU
11に出力するようになっている。PM_LSI50
は、例えばゲートアレイのようなセミカスタム設計によ
って製造することができる。該LSIチップ50は、本
発明を実現するに当たって中心的な役割を果たすが、そ
の詳細な構成及び動作特性はC項及びD項で後述する。
【0073】クロック制御回路60は、OSC40から
CPU11に供給される入力クロックを適宜遮断するた
めの回路である。[従来の技術]の項で述べたように、
CPU11は制御信号STPCLK#を入力することに
よって、チップ11内の機能ユニットの動作を部分的に
低下又は完全に停止させることができる。これに対し
て、クロック制御回路60は、PLL回路11aへの入
力クロック自体を遮断して、CPU11を完全に停止さ
せるためのものである。本実施例のクロック制御回路6
0は、APM BIOSによって活動化される。
【0074】なお、現在市販されている殆どのPCは、
参照番号11乃至40に示すブロックと等価なハードウ
ェア構成要素を備えている。また、PCを構成するため
には、図1に示した以外にも多くの電気回路等が必要で
あるが、これらは当業者には周知であり、且つ本発明の
要旨とは関連がないので、本明細書中では省略してい
る。
【0075】B.PC100のソフトウェア構成 図2には、本発明の実施に供されるPC100上で実行
可能なソフトウェァの構成を概略的に示している。
【0076】BIOS層 最下層のソフトウェアは、BIOS(Basic Input/Outp
ut System:基本入出力システム)である。BIOS
は、システム100中の各ハードウェア(ビデオ・コン
トローラ17やキーボード29、HDD21、FDC2
6など)を制御するための基本動作命令を集めたプログ
ラム群であり、上位のプログラム(オペレーティング・
システムやアプリケーション:後述)からのコールを受
けて、実際のハードウェア操作を行うようになってい
る。この他、BIOSは、システム100が起動した時
に実行するブート・ストラップ・ルーチンや、バス16
/22上に発生した割り込みを処理するためのルーチン
も含んでいる。なお、本発明に係るパワー・マネージメ
ント機能において実際にCPU11チップをハードウェ
ア操作するためのAPM BIOS(前述)もこの層に
存在する。
【0077】OS(オペレーティング・システム)層:
OSは、システム100のハードウェア及びソフトウェ
アを総合的に管理するための基本ソフトウェアである。
例えば、OS/2("OS/2"は米IBM社の商標)
や、Windows("Windows"は米Micro
soft社の商標)がこれに該当する。OSは、HDD
21などの記憶装置に格納するファイルを管理するため
の「ファイル・マネージャ」、CPU11のタスク実行
の順序や優先順位を管理するための「スケジューラ」、
メモリ領域の割当てを管理するための「メモリ・マネー
ジャ」などを含んでいる。また、ウィンドウ表示やマウ
ス操作等の処理のための「ユーザ・インターフェース」
(システム・コールとシステム・コマンド)も含んでい
る。さらに、ハードウェア操作用ソフトウェアのうち後
から追加されるタイプの「デバイス・ドライバ」もOS
の一部であると把握されたい。デバイス・ドライバの一
例は、LCD19など表示装置を駆動するためのディス
プレイ・ドライバである。また、APM BIOSをコ
ールするAPMドライバ(前述)もこの層に存在する。
【0078】AP(アプリケーション・プログラム)
層:最上位層は、APである。ワープロ、データベー
ス、表計算、通信などの各プログラムがAPに該当す
る。各APは、ユーザの意思に応じて、HDD21やF
DD27などの補助記憶装置からメイン・メモリ15に
適宜ロードされる。なお、APM(前述)に対応したA
Pは、APMドライバに自身を登録するコとによって、
パワー・マネージメント動作を行う際に、APMドライ
バとの間で要求/肯定応答のルーチンを行うことが可能
である。
【0079】なお、図2に示すような各ソフトウェアの
階層的構造自体は、当業者には既に周知である。
【0080】C.パワー・マネージメントLSIの構成 図3には、パワー・マネージメントLSI(PM_LS
I)50の内部構成を示している。該LSIチップ50
は、本実施例に係るCPUのパワー・マネージメント動
作を好適に実現するために、システム100内に実装さ
れている。
【0081】図3に示すように、PM_LSI50は、
バス・サイクル検出部50aと、状態判定部50bと、
信号発生部50cとを含み、また、ローカル・バス16
中のアドレス・バス、データ・バス、及びコントロール
・バスをモニタするとともに、CPU11に対して制御
信号STPCLK#(STPCLK#はプロセッサ・バ
ス12中の制御信号の1つ:前述)を出力するようにな
っている。
【0082】C−1.バス・サイクル検出部50a:
ス・サイクル検出部50aは、ローカル・バス上のバス
・サイクルをモニタ(バス・スヌープ)して、特定のI
/Oポート・アドレスへのアクセスがあった(すなわち
特定のトラクザクションが発生した)ことを検出する
と、後続の状態判定部50bにその旨を通知するように
なっている。
【0083】ローカル・バス16がPCIバスの場合、
イニシエータ(すなわちコマンド送信側)とターゲット
(すなわちコマンド受信側)の間でリード又はびライト
の各トランザクションが行なわれているとき、バス16
上には、図4及び図5の各々に示すようなタイミング・
チャートで示されるリード・サイクル又はライト・サイ
クルが発生する。以下、各バス・サイクルについて簡単
に説明しておく。
【0084】リード・サイクル: (1)図4に示すように、リード・サイクルの最初のP
CIクロック・サイクルの期間は、アドレス/データ・
バスはアドレス・フェーズにあり、イニシエータは、ア
クセス先となるI/Oポート・アドレスを送出し続けて
いる。また、C/BE#(3:0)はコマンド・フェー
ズにあり、イニシエータは、リード・サイクルであるこ
とを示すために値"0010"bを送出し続けている。ま
た、イニシエータは、バス・サイクルの開始を明示する
べく、FRAME#をアクティブ(すなわちロー状態)
にしている。 (2)次のPCIクロック・サイクルで、イニシエータ
はFRAME#をインアクティブ(すなわちハイ状態)
に戻す。また、イニシエータは、自己がレディ(Rea
dy)状態になると、IRDY#をアクティブ(すなわ
ちロー状態)にする。 (3)次いで、アドレス/データ・バスはデータ不確定
フェーズに入る。また、C/BE#(3:0)は、バイ
ト・イネーブル・フェーズに入り、イニシエータは、I
/Oレジスタ中の読み取りバイト位置を示すバイト・イ
ネーブル値を送出し続ける。なお、バイト・イネーブル
値はアクセス先となるI/Oポート・アドレスによって
決まる。I/Oポート・アドレスとバイト・イネーブル
値との関係を示したテーブル(一例)を表1に示してお
く。
【0085】
【表1】
【0086】(4)ターゲットは、送出されたI/Oポ
ート・アドレスをみて、自分がアクセス先であることを
認識すると、DEVSEL#をアクティブ(すなわちロ
ー状態)にして応答する。 (5)次いで、ターゲットは、自己がレディ(Read
y)状態になると、TRDY#をアクティブ(すなわち
ロー状態)にする。このとき、アドレス/データ・バス
は既にデータ・フェーズに入っており、ターゲットは、
所定のI/Oポート・アドレスのデータをアドレス/デ
ータ・バス上に送出し始める。 (6)その後、IRDY#及びTRDY#がインアクテ
ィブ(すなわちハイ状態)に戻ることによって、バス・
サイクルが終了する。なお、このリード・サイクルの
間、CPU11(より具体的にはBIOS)になり代わ
ってコマンドを発行するブリッジ回路14が「イニシエ
ータ」となり、また、シリアル転送及びパラレル転送そ
れぞれのためのデータ・レジスタや制御/状態レジスタ
を物理的に備えているI/Oコントローラ23が「ター
ゲット」となる。
【0087】ライト・サイクル: (1)図5に示すように、ライト・サイクルの最初のP
CIクロック・サイクルの期間は、アドレス/データ・
バスはアドレス・フェーズにあり、イニシエータは、ア
クセス先となるI/Oポート・アドレスを送出し続けて
いる。また、C/BE#(3:0)はコマンド・フェー
ズにあり、イニシエータは、ライト・サイクルであるこ
とを示すために値"0011"bを送出し続けている。ま
た、イニシエータは、バス・サイクルの開始を明示する
べく、FRAME#をアクティブ(すなわちロー状態)
にしている。 (2)次のPCIクロック・サイクルで、イニシエータ
はFRAME#をインアクティブ(すなわちハイ状態)
に戻す。また、イニシエータは、自己がレディ(Rea
dy)状態になると、IRDY#をアクティブ(すなわ
ちロー状態)にする。 (3)次いで、アドレス/データ・バスはデータ・フェ
ーズに入り、イニシエータは指定したI/Oポート・ア
ドレスのデータを送出し続ける。また、C/BE#
(3:0)は、バイト・イネーブル・フェーズに入り、
イニシエータは、I/Oレジスタ中の書き込みバイト位
置を示すバイト・イネーブル値を送出し続ける。なお、
バイト・イネーブル値はアクセス先となるI/Oポート
・アドレスによって決まり、上表1と同じ内容である。 (4)ターゲットは、送出されたI/Oポート・アドレ
スをみて、自分がアクセス先であることを認識すると、
DEVSEL#をアクティブ(すなわちロー状態)にし
て応答する。 (5)次いで、ターゲットは、自己がレディ(Read
y)状態になると、TRDY#をアクティブ(すなわち
ロー状態)にする。また、ターゲットは、アドレス/デ
ータ・バス上に送出されているデータを受信して、所定
のI/Oポート・アドレスに書き込む。 (6)その後、IRDY#及びTRDY#がインアクテ
ィブ(すなわちハイ状態)に戻ることによって、バス・
サイクルが終了する。なお、このライト・サイクルの
間、CPU11(より具体的にはBIOS)になり代わ
ってコマンドを発行するブリッジ回路14が「イニシエ
ータ」となり、また、シリアル転送及びパラレル転送そ
れぞれのためのデータ・レジスタや制御/状態レジスタ
を物理的に備えているI/Oコントローラ23が「ター
ゲット」となる。
【0088】図4及び図5に示すように、ローカル・バ
ス16がPCIバスの場合、32ビット幅のアドレス/
データ・バス全部と、コントロール・バスのうち0〜3
ビットのC/BE(コマンド/バス・イネーブル)#、
FRAME#、IRDY(イニシエータ・レディ)#、
TRDY(ターゲット・レディ)#、及びDEVSEL
(デバイス・セレクト)#の動作によってバス・サイク
ルが特定される。したがって、バス・サイクル検出部5
0aは、これら各信号線だけをスヌープしておけば、所
望のI/Oポート・アドレスへのアクセス・サイクルを
検出することができるという訳である。(但し、PCI
バスの規格ではアドレス・バスとデータ・バスは多重化
されている。)
【0089】本実施例で言う、特定のI/Oポート・ア
ドレスの一例は、1:シリアル転送のデータ・ポート、
及び、2:シリアル転送の制御レジスタ及び状態レジス
タの各々に割当てられたI/Oポートである。IBM
PC/AT互換機では、シリアル転送のデータ・ポート
には3F8h番地(又は2F8h番地,3E8h番地,
2E8h番地のいずれか)が、その制御/状態レジスタ
には3F9h番地〜3FFh番地(又は2F9h番地乃
至2FFh番地,3E9h番地乃至3EFh番地,2F
9h番地乃至2EFh番地のいずれか)が、それぞれ割
当てられている。また、他の例は、1:パラレル転送の
データ・ポート、及び、2:パラレル転送の制御レジス
タ及び状態レジスタの各々に割当てられたI/Oポート
である。IBM PC/AT互換機では、パラレル転送
のデータ・ポートには3BCh番地(又は378h番
地,278h番地のいずれか)が、制御/状態レジスタ
には3BD番地乃至3BFh番地(又は379h番地乃
至37Fh番地,279h番地乃至27Fh番地のいず
れか)が、それぞれ割当てられている。シリアル・ポー
ト24やパラレル・ポート25などの通信ポートを介し
てデータ転送を行うとき(若しくは通信用アプリケーシ
ョンを起動している間)は、そのデータ・ポートや制御
/状態レジスタへのアクセス(リード及びライトの双方
を含む)が発生する(前述)。バス・サイクル検出部5
0aがこれら特定のI/Oポートにアクセスするバス・
サイクルを検出すべき意義及びその効果については、後
述の説明で明らかになるであろう。
【0090】なお、このような特定のI/Oポートへの
アクセス・サイクルを検出するためのバス・サイクル検
出部50aがハードウェア回路として実装可能である、
ということは当業者であれば容易に理解できるであろ
う。
【0091】C−2.状態判定部50b:前述したよう
に、状態判定部50bは、バス・サイクル検出部50a
からの通知内容に応じて現在CPU11のパフォーマン
スをどの程度まで低下させることが可能か(すなわちC
PU11の許容され得る最低限のパフォーマンス)を判
定するようになっている。
【0092】遷移条件:CPU11の状態を遷移させる
べき事象は、以下の通りである。
【0093】1:通信ポートのデータ・ポートへのアク
セス CPU11のアクティビティに影響を及ぼす事象の1つ
は、通信ポートのデータ・ポートへのアクセス・サイク
ルである。より具体的には、該アクセス・サイクルが所
定時間(T1)以上発生しなかったという事象(遷移事
象Tr1)と、該アクセス・サイクルが発生したという
事象(遷移事象Tr3)である。ここでいう通信ポート
とは、シリアル・ポート24やパラレル・ポート25の
ことである。IBM PC/AT互換機では、I/Oポ
ートの3F8h番地(又は2F8h番地,3E8h番
地,2E8h番地のいずれか)及び3BCh番地(又は
378h番地,278h番地のいずれか)が各ポート2
4,25のデータ・ポートに割当てられている。データ
・ポートへのアクセスは、通信ポートを介したデータ転
送中に頻繁に発生する(前述)。
【0094】2:通信ポートの制御/状態・ポートへの
アクセス また、CPU11のアクティビティに影響を及ぼす事象
は、通信ポートの制御/状態レジスタへのアクセス・サ
イクルである。より具体的には、該アクセス・サイクル
が所定時間(T2)以上発生しなかったという事象(遷
移事象Tr2)と、該アクセス・サイクルが発生したと
いう事象(遷移事象Tr4)である。ここでいう通信ポ
ートとは、シリアル・ポート24やパラレル・ポート2
5のことである。IBM PC/AT互換機では、I/
Oポートの3F9h番地乃至3FFh番地(又は2F9
h番地乃至2FFh番地,3E9h番地乃至3EFh番
地,2F9h番地乃至2EFh番地のいずれか)がシリ
アル・ポート24の制御/状態レジスタに割当てられ、
また、I/Oポートの3BDh番地乃至3BFh番地
(又は379h番地乃至37Fh番地,279h番地乃
至27Fh番地のいずれか)がパラレル・ポート25の
制御/状態レジスタに割当てられている。制御/状態レ
ジスタへのアクセスは、通信ポートを介したデータ転送
を行う前(すなわち通信アプリケーションの起動時)
や、データ転送後の終了処理の間に発生する(前述)。
【0095】状態判定部50bの動作特性:状態判定部
50bは、上記した各遷移条件Tr1〜Tr4を検知し
たことによって、CPU11の許容され得る最低限のパ
フォーマンスを判定するようになっている。ここで、遷
移条件Tr3及びTr4は、バス・サイクル検出部50
aからの通知によって検知できる(前述)。また、遷移
条件Tr1及びTr2については、バス・サイクル検出
部50aよりTr3又はTr4各々の通知を受けてから
の経過時間を、自身の持つウォッチ・オフ・タイマ機能
(図示しない)を用いて計時することによって検知可能
である。なお、計時時間は、例えば本発明者らの経験則
によれば、T1=1sec,T2=5sec程度が妥当
と思われる。
【0096】図6には、状態判定部50bによる判定内
容を、状態遷移図の形態で示している。以下、各状態及
び状態を遷移する条件について説明する。
【0097】状態0:状態0とは、CPU11を高速ク
ロック速度下でフル稼働させている状態であり、[特許
請求の範囲]の項の語句に従えば「通常モード」に該当
する。状態0において遷移条件Tr1が検知されると、
状態1に遷移する。また、状態0において、バス・サイ
クル検出部50aから他のバス・サイクルが通知されて
も、状態0にリターンするだけである。
【0098】状態1:状態1とは、CPU11のパフォ
ーマンスをある程度まで低下させることが可能な状態で
ある。パフォーマンスをある程度低下させた状態とは、
[特許請求の範囲]の項の語句に従えば「節電モード」
に該当する。節電モードは、CPU11のスロー・クロ
ック・モードであってもよい。なお、パフォーマンス低
下可能な程度とは、ターン・アラウンド・タイムやスル
ー・プットを劣化させない程度のことである。状態0に
おいて遷移条件Tr1が検知されると、状態1に遷移す
る(上述)。通信ポートのデータ・ポートへのアクセス
・サイクルが所定時間T1(=1sec)以上発生しな
かったことは、システム100はデータ転送期間中では
なく、通信ポート24,25に関するアクティビティは
初期設定フェーズ又は終了処理フェーズの場合以下に過
ぎないことを意味する。この場合、初期設定又は終了処
理に要する程度までCPU11のパフォーマンスを低下
させることが可能なので、状態1に遷移させる、という
訳である。また、状態1において遷移条件Tr3が検出
されると、状態0に復帰する。通信ポートのデータ・ポ
ートへのアクセス・サイクルが発生したということは、
システム100がデータ転送フェーズにあることを意味
する。データ転送期間中は、転送データを遅滞なく処理
するためにはCPU11をフル稼働させなければならな
いので、パフォーマンス低下を禁止すべく状態0に復帰
させる、という訳である。また、状態1において遷移条
件Tr2が検出されると、さらに状態2に遷移する。ま
た、状態1において、バス・サイクル検出部50aから
他のバス・サイクルが通知されても、状態1にリターン
するだけである。
【0099】状態2:状態2とは、CPU11の動作を
完全に停止させることが可能な状態である。CPU11
の完全停止状態とは、[特許請求の範囲]の項の語句に
従えば「停止モード」に該当する。停止モードは、クロ
ック制御回路60を活動化させて、CPU11への入力
クロックを遮断したストップ・クロック・モードであっ
てもよい。状態1において遷移条件Tr2が検出される
と、さらに状態2に遷移する(上述)。通信ポートの制
御/状態レジスタへのアクセス・サイクルが所定時間T
2(=5sec)以上発生しなかったことは、通信ポー
ト24,25に関するアクティビティは全くないことを
意味する(何故ならば、制御値の設定・解除や状態リー
ドがなされていない)。また、CPU11を完全停止さ
せた後に通常モードに復帰するには遅延時間(1mse
c程度)を要するが、初期設定フェーズ(状態1)を経
てからでないとデータ転送フェーズ(状態0)に入らな
い。そこで、遷移条件Tr2を満たせばCPU11の動
作を完全に停止させることが可能、という訳である。ま
た、状態2において遷移条件Tr4が検出されると、状
態1に復帰する。通信ポートの制御/状態レジスタへの
アクセス・サイクルが再び発生したということは、シス
テム100がデータ転送のための初期設定フェーズに入
ったことを意味する。そこで、初期設定に必要な程度の
パフォーマンスまでCPU11を再稼働させるべく、状
態1に復帰させる、という訳である。また、状態2にお
いて、バス・サイクル検出部50aから他のバス・サイ
クルが通知されても、状態2にリターンするだけであ
る。
【0100】状態判定部50bがこれら特定のI/Oポ
ートにアクセスに応答して図6のような状態判定を行う
べき意義及びその効果については、後述の説明で明らか
になるであろう。
【0101】なお、図6に示すような状態遷移図に基づ
いて駆動する状態判定部50bがハードウェア回路とし
て実装可能である、ということは当業者であれば容易に
理解できるであろう。
【0102】C−3.信号発生部50c:信号発生部5
0cは、所定間隔でSTPCLK#のロー/ハイ・レベ
ルをスロットリングさぜることによって、CPU11の
動作クロックを間引いて、スロー・クロック・モードを
実現するためのものである。
【0103】CPU11の動作クロックを間引く程度
は、通信ポート24,25の初期設定や終了処理を支障
なく行え、且つターン・アラウンド・タイムやスルー・
プットを劣化させない程度である。例えば133MHz
にて駆動するCPUであれば、4分の1あるいは8分の
1の動作クロックを間引くことができる。このことは、
スロー・クロック・モードにおけるCPUの消費電力を
通常モードの約4分の1又は8分の1まで低減できるこ
とに等しい。
【0104】APMドライバは、CPU11のアイドル
状態が検出すると、APM BIOSをコールする(前
述)。本実施例のAPM BIOSは、信号発生部50
cをハードウェア操作できるようになっている。すなわ
ち、APM BIOSは、自身がコールされたときに状
態判定部50bが状態1にあれば、信号発生部50cを
活動化してCPU11をスロー・クロック・モードにす
る。この期間は、通信ポート24,25のアクティビテ
ィという観点からみれば、CPU11のパフォーマンス
低下は支障ないからである。
【0105】D.CPUチップ11のパワー・マネージ
メント・オペレーション 前項までで、本発明を具現するコンピュータ・システム
のハードウェア及びソフトウェア構成を説明してきた。
本項では、図7を参照しながら、該システム100の動
作とともに本発明の作用について説明することにする。
【0106】通信アプリケーション起動期間の各フェー
ズ:図7(a)には、通信アプリケーション起動中のシス
テム100の状態をさらに細分化して示している。同図
に示すように、通信アプリケーション起動期間は、初期
設定フェーズ、データ転送フェーズ、終了処理フェーズ
の各フェーズに分けることができる。
【0107】初期設定フェーズでは、ボーレート、IR
Qレベル、FIFOなどの制御値を通信ポート24又は
25の制御レジスタに書き込んだり、状態レジスタにア
クセスして通信ポート24又は25の状態確認などのト
ランザクションが行われる。このため、このフェーズ期
間中は、制御/状態レジスタに割当てられているI/O
ポート(シリアル転送ならば3F9h番地〜3FFh番
地,2F9h番地乃至2FFh番地,3E9h番地乃至
3EFh番地,2F9h番地乃至2EFh番地のいずれ
かであり、パラレル転送ならば3BDh番地乃至3BF
h番地,379h番地乃至37Fh番地,279h番地
乃至27Fh番地のいずれかである。)へのアクセスが
比較的頻繁に発生する。また、初期設定フェーズには、
データ転送が実際に開始されるまでの待ち時間も含まれ
る。
【0108】データ転送フェーズでは、転送データの入
出力が実際に行われ、このため、このフェーズ期間中
は、通信ポート24又は25のデータ・ポート(シリア
ル転送ならば3F8h番地,2F8h番地,3E8h番
地,2E8h番地のいずれかであり、パラレル転送なら
ば3BCh番地,378h番地,278h番地のいずれ
かである。)へのアクセスが頻繁に発生する。
【0109】終了処理フェーズでは、初期設定時に設定
しておいたIRQレベルの解除や通信ポート24又は2
5の状態確認などのトランザクションが行われる。この
ため、このフェーズ期間中は、制御/状態レジスタに割
当てられているI/Oポート(シリアル転送ならば3F
9h番地〜3FFh番地,2F9h番地乃至2FFh番
地,3E9h番地乃至3EFh番地,2F9h番地乃至
2EFh番地のいずれかであり、パラレル転送ならば3
BDh番地乃至3BFh番地,379h番地乃至37F
h番地,279h番地乃至27Fh番地のいずれかであ
る。)へのアクセスが比較的頻繁に発生する。
【0110】なお、本発明者らの経験則によれば、 (1)通信ポート24又は25のデータ・ポートへのア
クセスが所定時間T1(=1sec)以上発生しなかっ
たことはシステム100がデータ転送フェーズにないこ
とを示す。 (2)通信ポート24又は25の制御/状態レジスタへ
のアクセスが所定時間T2(=5sec)以上発生しな
かったことはシステム100が終了処理を済ませている
か又は未だ初期設定フェーズに入っていないことを示
す。 (3)初期設定フェーズを経ずにいきなりデータ転送フ
ェーズに突入することはない。ということが判ってい
る。
【0111】各フェーズにおけるCPU11の状態:
7(b)には、各フェーズにおける状態判定部50bの判
定結果(状態)を示している。
【0112】通信ポート24又は25に関連するいずれ
のI/Oポートにもアクセスがない状態では、通信ポー
ト24又は25のアクティビティという観点からは、C
PU11を完全停止させることが許される。このため、
状態判定部50bは、CPU11のストップ・クロック
を許可する旨を明示するべく、状態2にある。
【0113】次いで、初期設定フェーズに突入すると、
通信ポート24又は25の制御/状態レジスタへのアク
セス・サイクル(すなわち遷移条件Tr4)が発生す
る。この期間中は、制御値の設定や状態確認を支障なく
実行するためには、CPU11は少なくともスロー・ク
ロック・モード以上のパフォーマンスで稼働しなければ
ならない。このため、状態判定部50bは、CPU11
のスロー・クロックを許可するがストップ・クロックを
禁止する、ということを明示するべく、状態1に遷移す
る。初期設定フェーズは、データ転送フェーズへの突入
が予想される期間でもある。
【0114】次いで、データ転送フェーズに突入する
と、通信ポート24又は25のデータ・ポートへのアク
セス・サイクル(すなわち遷移条件Tr3)が発生す
る。この期間中は、比較的高速に転送されるデータを遅
滞なく(すなわち喪失することなく)処理するために
は、CPU11は通常モード下でフル稼働しなければな
らない。このため、状態判定部50bは、CPU11の
パフォーマンス低下を禁止することを明示するべく、状
態0に遷移する。状態1すなわちスロー・クロック・モ
ードからであれば、CPU11は殆ど遅延時間なしに通
常モードに復帰することができる。
【0115】次いで、終了処理フェーズに突入すると、
通信ポート24又は25のデータ・ポートへのアクセス
・サイクルが所定時間T1以上発生しなかったことによ
り、遷移条件Tr1が発生する。この期間中は、IRQ
レベルの解除や状態確認を実行するだけであり、CPU
11はフル稼働する必要はなく、スロー・クロック・モ
ードでよい。このため、状態判定部50bは、CPU1
1のスロー・クロックを許可することを明示するべく、
状態1に再び遷移する。
【0116】次いで、終了処理フェーズを抜けると、通
信ポート24又は25の制御/状態レジスタへのアクセ
ス・サイクルが所定時間T2以上発生しなかったことに
より、遷移条件Tr2が発生する。この期間中は、通信
ポート24又は25のアクティビティという観点から
は、CPU11を完全停止させることが許される。この
ため、状態判定部50bは、CPU11のストップ・ク
ロックを許可する旨を明示するべく、状態2に再び遷移
する。
【0117】CPU11のアクティビティ:図7(c)に
は、説明の便宜上、CPU11のアクティビティを例示
している。なお、CPU11のアクティビティは、スケ
ジューラの待ち行列中に有効タスクが存在するか否かを
APMドライバが検出することによってなされる(前
述)。同図では、通信アプリケーション起動前、初期設
定フェーズ、データ転送フェーズ、終了処理フェーズ、
通信アプリケーション終了後の各期間中に、それぞれC
PUアイドルI1,I2,I3,I4,I5が検出され
たことを示している。また、図7(d)には、この場合に
CPUのアクティビティが検出された場合に実行される
CPUのパワー・マネージメント・オペレーションを示
している。
【0118】CPUアイドルI1が検出されたとき、状
態判定部50bは状態2にあり、CPU11の完全停止
が許可されている。したがって、I1を検出したAPM
ドライバは、APM BIOSをコールすることができ
る。そして、APM BIOSは、クロック制御回路6
0を活動化することにより、CPU11をストップ・ク
ロック・モードにする。
【0119】また、CPUアイドルI2が検出されたと
き、状態判定部50bは状態1にあり、CPU11の完
全停止は禁止だがパフォーマンス低下は許可されてい
る。したがって、I2を検出したAPMドライバは、A
PM BIOSをコールすることができる。そして、A
PM BIOSは、クロック制御回路60を非活動化す
るとともに、信号発生部50bを活動化することによ
り、CPU11をスロー・クロック・モードにする。こ
のときシステムは既に通信アプリケーションを起動中で
あるが、本発明によればCPU11をスロー・クロック
にすることができる、という点に留意されたい。
【0120】また、CPUアイドルI3が検出されたと
き、状態判定部50bは状態2にあり、CPU11のパ
フォーマンス低下すら禁止されている。したがって、I
3を検出したAPMドライバはAPM BIOSをコー
ルすることができず、CPU11は通常モードを維持す
る。
【0121】また、CPUアイドルI4が検出されたと
き、状態判定部50bは状態1にあり、CPU11の完
全停止は禁止だがパフォーマンス低下は許可されてい
る。したがって、I4を検出したAPMドライバは、A
PM BIOSをコールすることができる。そして、A
PM BIOSは、信号発生部50bを活動化すること
により、CPU11をスロー・クロック・モードにす
る。このときシステムは未だ通信アプリケーションを起
動中であるが、本発明によればCPU11をスロー・ク
ロックにすることができる、という点に留意されたい。
【0122】CPUアイドルI5が検出されたとき、状
態判定部50bは状態2にあり、CPU11の完全停止
が許可されている。したがって、I5を検出したAPM
ドライバは、APM BIOSをコールすることができ
る。そして、APM BIOSは、クロック制御回路6
0を活動化することにより、CPU11をストップ・ク
ロック・モードにする。
【0123】E.追補 以上、特定の実施例を参照しながら、本発明について詳
解してきた。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない
範囲で当業者が該実施例の修正や代用を成し得ることは
自明である。例えばファクシミリ機器、移動無線端末や
コードレス電話機、電子手帳、ビデオ・カメラなどの各
種コートレス機器、ワードプロセッサ等のような、各種
電気・電子機器に対しても、本発明を適用することがで
きる。また、本実施例中では、シリアル転送及びパラレ
ル転送時におけるCPUのパワー・マネージメントにつ
いて言及しているが、他の機器との通信がこれら以外の
形態による場合(例えば赤外線(IR)通信のような無
線通信を行っている場合)にも、本発明を適用すること
ができる。
【0124】要するに、例示という形態で本発明を開示
してきたのであり、限定的に解釈されるべきではない。
本発明の要旨を判断するためには、冒頭に記載した特許
請求の範囲の欄を参酌すべきである。
【0125】なお、本明細書中で記述されたI/Oポー
ト・アドレスやIRQレベルの予約内容は、IBM P
C/ATシリーズの互換機の標準に基づくものである。
【0126】
【発明の効果】以上詳記したように、本発明によれば、
データ処理の中核を担うプロセッサ(CPU)の動作周
波数を低下若しくは完全停止させることによって消費電
力を低減させるパワー・マネージメント機能を有するタ
イプの、優れた情報処理システムを提供することができ
る。
【0127】また、本発明によれば、パワー・マネージ
メント効果とシステムの保全性という双方の要求を満た
しつつ、CPUの動作周波数を低下若しくは完全停止さ
せることができる、優れた情報処理システムを提供する
ことができる。
【0128】また、本発明によれば、CPUの稼働状態
をより的確に把握することによって、適切なタイミング
でCPUの動作周波数を低下若しくは完全停止させるこ
とができる、優れた情報処理システムを提供することが
できる。
【0129】また、本発明によれば、通信ポート(シリ
アル・ポートやパラレル・ポート)を介して他の独立し
た機器(他のPC)との間でデータ転送を行っている間
(あるいは通信アプリケーションを起動中)、適切なタ
イミングでCPUの動作周波数を低下若しくは完全停止
させることができる、優れた情報処理システムを提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施に供されるパーソナル・
コンピュータ(PC)100のハードウェア構成を示し
た図である。
【図2】図2は、本発明の実施に供されるPC100上
で実行可能なソフトウェアの階層的構成を概略的に示し
た図である。
【図3】図3は、本発明の実施に供されるパワー・マネ
ージメントLSIの内部構成を示した図である。
【図4】図4は、PCIバス上で発生するリード・サイ
クルのタイミング・チャートを示した図である。
【図5】図5は、PCIバス上で発生するライト・サイ
クルのタイミング・チャートを示した図である。
【図6】図6は、状態判定部50bの動作特性を表現し
た状態遷移図である。
【図7】図7は、通信ポートを介して他の機器とデータ
転送を行うときのシステム100の様子を示した図であ
る。より具体的には、図7(a)は通信アプリケーション
起動中の各フェーズを示す図、図7(b)は各フェーズに
おける状態判定部50bの判定結果(状態)を示す図、
図7(c)はCPUのアクティビティ(待ち行列中の有効
タスクの存在)を例示した図、図7(d)は図7(c)に示す
CPUのアクティビティ下で現実に実行されるCPUの
パフォーマンス(動作モード)を示す図である。
【図8】図8は、パワー・マネージメント機能を内蔵し
たCPUチップ11の内部構成を概略的に示した図であ
る。
【符号の説明】
11…CPU、12…プロセッサ・バス、13…L2キ
ャッシュ、14…ブリッジ回路、15…メイン・メモ
リ、16…ローカル・バス、17…ビデオ・コントロー
ラ、18…VRAM、19…液晶表示ディスプレイ(L
CD)、20…ブリッジ回路、21…ハード・ディスク
・ドライブ(HDD)、22…システム・バス、23…
I/Oコントローラ、24…シリアル・ポート、25…
パラレル・ポート、26…フロッピー・ディスク・コン
トローラ(FDC)、27…フロッピー・ディスク・ド
ライブ(FDD)、28…キーボード/マウス・コント
ローラ(KMC)、29…キーボード、30…マウス、
31…オーディオ・コントローラ、32…アンプ、33
…スピーカ、34…ROM、40…発振器(OSC)、
50…パワー・マネージメントLSI(PM_LS
I)、100…パーソナル・コンピュータ(PC)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河 野 誠 一 神奈川県大和市下鶴間1623番地14 日本 アイ・ビー・エム株式会社 大和事業所 内 (72)発明者 中 野 正 剛 神奈川県大和市下鶴間1623番地14 日本 アイ・ビー・エム株式会社 大和事業所 内 (72)発明者 乾 尚 神奈川県大和市下鶴間1623番地14 日本 アイ・ビー・エム株式会社 大和事業所 内 (56)参考文献 特表 平5−507370(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G06F 1/32 G06F 1/04 301

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a) 通常モード、該通常モードよりも消費
    電力が低い節電モードおよび動作を完全に停止させた停
    止モードの各動作モードを持つCPUと、 (b) 1以上の周辺機器と、 (c) 前記CPUと前記周辺機器との間で通信するための
    バスと、 (d) 前記バスに接続され他の独立した機器とデータ転送
    を行う通信ポートと、 (e) 前記通信ポートに対するデータ転送のバス・サイク
    ルまたはデータ転送の制御値の設定もしくは解除のバス
    ・サイクルを前記バスから検出するバス・サイクル検出
    手段と、 (f) 前記バス・サイクル検出手段に応答して、それぞれ
    の検出結果に対応する前記CPUの遷移可能な動作モー
    ドを決定する状態判定手段と、 (g) 前記状態判定手段が節電モードへの遷移が可能であ
    る旨を決定したことを参照して前記CPUを節電モード
    にし、前記状態判定手段が停止モードへの遷移が可能で
    ある旨を決定したことを参照して前記CPUの動作を完
    全に停止させる節電制御手段とを含むことを特徴とする
    情報処理システム。
  2. 【請求項2】前記バス・サイクル検出手段が、前記通信
    ポートに対する初期設定フェーズまたはデータ転送フェ
    ーズもしくは終了処理フェーズのバス・サイクルを前記
    バスから検出する請求項1記載の情報処理システム。
  3. 【請求項3】(a) 通常モード、通常モードよりも消費電
    力が低い節電モード、動作を完全に停止させた停止モー
    ドの各動作モードを持つCPUと、 (b) 1以上の周辺機器と、 (c) 前記CPUと前記周辺機器との間で通信するための
    バスと、 (d) 前記バスに接続され他の独立した機器とデータ転送
    を行う通信ポートと、 (e) 前記CPUの動作状態をモニタするCPUモニタ手
    段と、 (f) 前記通信ポートに対するデータ転送のバス・サイク
    ルまたはデータ転送の制御値の設定もしくは解除のバス
    ・サイクルを前記バスから検出するバス・サイクル検出
    手段と、 (g) 前記バス・サイクル検出手段に応答して、それぞれ
    の検出結果に対応して前記CPUを節電モード又は停止
    モードのいずれまでモード遷移させることが可能かを決
    定する状態判定手段と、 (h) 前記CPUを節電モードにするための制御信号を前
    記CPUに送る信号発生手段と、 (i) 前記CPUを停止モードにするCPU動作停止手段
    と、 (j) 前記CPUモニタ手段によるモニタ結果及び前記状
    態判定手段による判定結果の双方に応じて、前記信号発
    生手段または前記CPU動作停止手段のいずれかを活動
    化させる節電制御手段と、 を含むことを特徴とする情報処理システム。
  4. 【請求項4】前記バス・サイクル検出手段が、前記通信
    ポートに対する初期設定フェーズまたはデータ転送フェ
    ーズもしくは終了処理フェーズのバス・サイクルを前記
    バスから検出する請求項3記載の情報処理システム。
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