JP3624956B2 - 硬質ポリウレタンフォームモールド成形品の製造方法 - Google Patents
硬質ポリウレタンフォームモールド成形品の製造方法 Download PDFInfo
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、自動車用内装材その他の産業資材に利用される硬質ポリウレタンフォームモールド成形品の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
硬質ポリウレタンフォームモールド成形品の従来の製造方法は、所望の形状を有するモールド(上下に分割可能な金型)を加熱し、モールド内部に離型剤を塗布し、モールドの下型に硬質ポリウレタンフォーム原料を注入し、モールドの上型(蓋)を閉じてクランプ締めし、ポリウレタンフォーム原料が発泡してモールド形状に膨張し固化(キュア)した後、蓋を開けて製品の取り出し(脱型)を行い、モールドを清掃して次回の成形に備える。製品はそのまま使用できるが、内装材又は外装材を接着する場合は製品に付着している離型剤を除去する必要がある。
【0003】
上記従来法では、ポリウレタンフォームモールド成形品が十分にキュアしてから脱型しないと、製品の一部、例えば突起した形状の部分などがモールドに付着してちぎれたりする恐れがあるので、原料配合や成形品の大きさにもよるが、標準的な場合キュアタイムとして80±10℃で12分前後を必要としていた。また射出成形などによる通常のプラスチック成形品の場合はモールドから取り出す際にモールドに内蔵されているエジェクターピンで突き上げて製品の取り出しを容易にする方法が用いられているが、ポリウレタンフォームの場合は発泡成形を繰り返すとモールドとピンの隙間にポリウレタンフォームが侵入するので定期的に掃除する手間が必要であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、モールド使用時間を短縮して単位時間あたりの成形回数を増やすことができ、またモールドからの製品の取り出しを容易にして生産性を向上することができる硬質ポリウレタンフォームモールド成形品の製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る硬質ポリウレタンフォームモールド成形品の製造方法は、製品形状を有する分割可能なモールド内に、分割されたモールドの少なくとも一方の形状と相似の形状に成形された熱可塑性で硬質ポリウレタンフォームと接着性を有しない厚さ0.3〜1.0mmのプラスチック製フィルムを設置し、硬質ポリウレタンフォーム原料をモールド内に設置された上記プラスチック製フィルム内に注入して発泡・膨張させ、ポリウレタンフォームの発泡反応が完了し、常圧下でもそれ以上膨張しないまで固化が進行した時点でポリウレタンフォームを上記プラスチック製フィルムと共にモールドから取り出し、次いで上記プラスチック製フィルムを分離することを特徴とする。
【0006】
熱可塑性で硬質ポリウレタンフォームと接着性を有しない厚さ0.3〜1.0mmのプラスチック製フィルム(以下プラスチック製フィルムと呼ぶ)としては、強度や硬質ポリウレタンフォームとの分離性などの点から、ポリプロピレン製フィルム又はポリエチレン製フィルムが好ましい。
【0007】
分割されたモールドの少なくとも一方の形状と相似の形状に成形されたプラスチック製フィルムはモールドの下型と上型の両方に設置することが望ましいが、モールドの上型が特に複雑な形状でない場合には、モールドの下型のみに相似の形状に成形されたプラスチック製フィルムを適用し、モールドの上型に対しては離型剤を適用することもできる。
【0008】
本発明方法においては、ポリウレタンフォームの膨張が終了し成形品の収縮が始まる前の段階でモールドから取り出しても、ポリウレタンフォームはプラスチック製フィルムと共にモールドから取り出されるので、製品の一部がモールドに付着してちぎれたりする恐れがなく、例えば従来法ではキュアタイムとして80±10℃で12分前後を経て脱型していた場合には、80±10℃で6分前後を経れば脱型することができる。従って、モールド使用時間を短縮して単位時間あたりの成形回数を増やすことができる。また射出成形などによる通常のプラスチック成形品の場合と同様に、モールドから取り出す際にモールドに内蔵されているピンで突き上げれば、ピンはポリウレタンフォームの外側に位置するプラスチック製フィルムに当たってプラスチック製フィルムと共にポリウレタンフォームをモールドから押し出すので、硬質ポリウレタンフォームがエジェクターピンの隙間から侵入することもなく定期的な掃除が不要となる。
【0009】
以下、添付図面により、本発明をさらに詳細に説明する。
【0010】
図1は製品形状を有し分割可能なモールド1A(下型)及び1B(上型)のそれぞれに、それらと相似の形状に成形されたプラスチック製フィルム2A及び2Bを設置した状態を示す。図ではプラスチック製フィルムをモールドの下型と上型の両方に設置した場合を示しているが、モールドの上型が、例えば突起した形状の部分を有するなど特に複雑な形状でない場合には、モールドの下型のみに相似の形状に成形されたプラスチック製フィルムを設置し、モールドの上型に対しては離型剤を適用してもよい。更に図1では、硬質ポリウレタンフォーム原料3Aをモールド内に設置された上記プラスチック製フィルム2A内に注入した状態を示している。
【0011】
図2は前記分割可能なモールド1A(下型)及び1B(上型)を閉じてクランプ締め(図では省略)し、ポリウレタンフォーム原料(図1の3A)が発泡してモールド形状に膨張した状態(3B)を示している。ポリウレタンフォームの発泡反応が完了し、常圧下でもそれ以上膨張しないまで固化が進行した時点で、モールドを開いて、ポリウレタンフォーム3Bをプラスチック製フィルム2A及び2Bと共にモールドから取り出す。上記時点は、具体的には原料配合や成形品の大きさによって異なるので実験的に定める必要があるが、一般的に従来の方法、すなわち離型剤を塗布したモールドを使用して成形する場合に脱型が可能な状態まで固化する時間の50〜90%の時間で良い。ポリウレタンフォーム3Bをプラスチック製フィルム2A及び2Bと共に取り出した後のモールドはただちに次回の成形作業に使用できるので、成形サイクルが高められる。
【0012】
図3はポリウレタンフォーム3Bがプラスチック製フィルム2A及び2Bと共にモールドから取り出された状態を示す。
【0013】
次いでプラスチック製フィルム2A及び2Bを分離すれば図4に示すような硬質ポリウレタンフォームモールド成形品3Bが得られる。成形品3Bを取り出した後のプラスチック製フィルム2A及び2Bは繰り返し使用できるので、離型剤を消費する場合に比べてコスト上特に問題にはならない。
【0014】
【発明の効果】
モールド使用時間を短縮して単位時間あたりの成形回数を増やすことができ、またモールドからの製品の取り出しが容易になるので生産性が向上する。またモールドに離型剤を塗布するという煩雑で汚れ易い作業が不要で、成形した製品に内装材又は外装材を接着する場合でも製品に付着している離型剤を除去する必要がなく、そのまま接着作業ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の第1段階である、製品形状を有する分割可能なモールド内に、分割されたモールドのそれぞれにモールドと相似の形状に成形されたプラスチック製フィルムを設置し、硬質ポリウレタンフォーム原料を注入した状態を説明するための図である。
【図2】本発明方法の第2段階である、モールド内で硬質ポリウレタンフォーム原料を発泡・膨張させた状態を説明するための図である。
【図3】本発明方法の第3段階である、ポリウレタンフォームの膨張が終了した段階でポリウレタンフォームをプラスチック製フィルムと共にモールドから取り出した状態を説明するための図である。
【図4】本発明方法の第4段階である、プラスチック製フィルムを分離することにより製造された、硬質ポリウレタンフォームモールド成形品を示す図である。
Claims (2)
- 製品形状を有する分割可能なモールド内に、分割されたモールドの少なくとも一方の形状と相似の形状に成形された熱可塑性で硬質ポリウレタンフォームと接着性を有しない厚さ0.3〜1.0mmのプラスチック製フィルムを設置し、硬質ポリウレタンフォーム原料をモールド内に設置された上記プラスチック製フィルム内に注入して発泡・膨張させ、ポリウレタンフォームの発泡反応が完了し、常圧下でもそれ以上膨張しないまで固化が進行した時点でポリウレタンフォームを上記プラスチック製フィルムと共にモールドから取り出し、次いで上記プラスチック製フィルムを分離することを特徴とする硬質ポリウレタンフォームモールド成形品の製造方法。
- 熱可塑性で硬質ポリウレタンフォームと接着性を有しない厚さ0.3〜1.0mmのプラスチック製フィルムがポリプロピレン製フィルム又はポリエチレン製フィルムである請求項1に記載の硬質ポリウレタンフォームモールド成形品の製造方法。
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