JP3624828B2 - 軒先樋支持構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、軒先において鼻板と軒樋との間の隙間が下方から見えないように覆い隠される軒先樋支持構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、図10に示す如く、軒先において鼻板1と軒樋3との間の隙間が下方から見えないように覆い隠した軒先樋支持構造は知られている。この場合、軒先の鼻板1前面にカバー部材31を取着固定し、該カバー部材31の下端にはカバー片部7が前方へ一体に突出形成されていて、該カバー片部7で同鼻板1と軒樋3との間の隙間を塞ぐものであった。
【0003】
又、軒先の鼻板1前面には樋支持具4の後端取着部26が取着固定され、該樋支持具4には軒樋3が吊り下げ保持されている。ここでは、軒樋3が前壁部19と底部10と後壁部8とで角型状に形成され、同前壁部19及び後壁部8の上端部分には各々中空形状の耳部21が形成されている。そして、軒樋3の前後の耳部21を係止する保持部22が樋支持具4の前後に配設されており、該両保持部22に両耳部21を各々係止させることで、同樋支持具4に軒樋3は吊り下げ保持されている。
【0004】
したがって、該軒先樋支持構造においては、カバー部材31のカバー片部7によって、鼻板1と軒樋3との間の隙間が、該隙間内に存在する同軒樋3の後側の耳部21及び該耳部21を係止保持する樋支持具4等と共に、下方から見えないように塞がれて覆い隠され、軒先の納まり外観は良好なものとなる。又、カバー片部7がその前後の軒樋3の底部10及び軒天井6と略面一高さで連続するように、カバー部材31を鼻板1前面に取り付けると共に、樋支持具4に吊り下げ保持される同軒樋3を配置することによって、軒先下面側の外観は段差のない一体感を有するものとなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の技術にあっては、軒樋3が樋支持具4を介して鼻板1の前面にカバー部材31とは別途に取着固定されるものであるため、カバー片部7と同軒樋3の底部10とを略面一高さで連続させようとする際に、同樋支持具4の取付高さを同カバー部材31との相互位置関係を考慮して正確に設定しなければならず、取付施工に精度と手間とを必要とし困難な作業を伴うという問題があった。
【0006】
又、カバー片部7と軒樋3の底部10とが略面一高さで連続するように配置施工しても、樋支持具4に保持される該軒樋3は風や雨等の外力で振れ動いて安定した保持状態とならず、軒先下側の同略面一状で段差のない一体感を有する納まり良い外観に支障を来すという問題があった。
【0007】
本発明は、上記従来の技術における問題を悉く解決するために発明されたもので、その課題は、簡単な施工で良好な納まり外観が得られる軒先樋支持構造を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載の軒先樋支持構造は、軒先の鼻板前面に取着固定される鼻隠し板本体の、上部前側に軒樋を吊り下げ保持する樋支持具が係合位置決めされて取着固定される取付レール部を長手方向にわたり一体に形成し、同鼻隠し板本体の下端に軒天井と略面一高さで連続するカバー片部を前方へ一体に突出形成し、該カバー片部の上側で前記軒樋の後壁部に当接する振れ止め片部を同鼻隠し板本体に前方へ一体に突出形成し、同鼻隠し板本体を鼻板前面に取着固定して、前記樋支持具に吊り下げ保持される軒樋の底部と前記鼻隠し板本体の下端に突出形成したカバー片部とが略面一高さで連続するようになすとともに、前記取付レール部を断面略L型の上側片と下側片とが向き合う区画された溝状に形成して、該取付レール部に樋支持具の後端取着部が長手方向スライド自在に係止されるようになし、さらに該カバー片部の上側に間隔をあけて前記軒樋の後壁部に当接する振れ止め片部を同鼻隠し板本体に前方へ一体に突出形成するとともに上面を前下方へ傾斜させて形成し、さらに該振れ止め片部の前端縁には下方へ折曲した凸片が垂下延設されており、前記カバー片部が同振れ止め片部よりも前方へ長く突出形成されている。
【0009】
したがって、この場合、鼻隠し板本体の下端に前方へ突出形成されたカバー片部によって、鼻板と軒樋との間の隙間が樋支持具と共に下方から見えないように塞がれて覆い隠され、軒先の納まり外観は良好なものとなる。しかも、鼻隠し板本体の上部前側に取付レール部が長手方向にわたり一体に形成されており、該取付レール部にはその適宜位置に樋支持具を係合位置決めさせて取着固定することができるため、該樋支持具に吊り下げ保持される軒樋の高さは前記カバー片部との相互位置関係で容易且つ正確に決定される。
【0010】
それ故、樋支持具に吊り下げ保持される軒樋の底部と鼻隠し板本体のカバー片部とが略面一高さで連続するように施工する際、その取付作業は手間を要さず簡単で精度の良いものとなる。そして、カバー片部がその前後の軒樋の底部及び軒天井と略面一高さで連続するようになり、軒先下面側の外観は段差のない一体感を有するものとなる。
【0011】
しかも、カバー片部の上側で鼻隠し板本体に前方へ一体に突出形成された振れ止め片部が軒樋の後壁部に当接することで、風や雨等の外力による同軒樋の振れ動きや外れは確実に防止され、該軒樋が安定状態で保持されて、その底部と鼻隠し板本体のカバー片部及び軒天井とが略面一状となった前記段差のない一体感を有する納まり良い外観に支障を来すことはない。
【0012】
さらに、取付レール部に樋支持具の後端取着部が長手方向スライド自在に係止されるため、該樋支持具をスライドさせることによってその水平方向の取付位置調整は容易に行われ、しかも、同後端取着部が取付レール部に係止された樋支持具は鼻隠し板本体に対して確実に取着固定される。
【0013】
さらに万一、軒樋の後側に回り込んで鼻隠し板本体の前面に降りかかった雨水が、該鼻隠し板本体の前面を伝って流下し、振れ止め片部の傾斜した上面に沿って前下方へとスムーズに排水除去され、同鼻隠し板本体と軒樋の後壁部との間には雨水が滞留することはなく、軒先の鼻板部分の腐蝕を確実に防止することができる。
【0020】
本発明の請求項3記載の軒先樋支持構造は、上記請求項1又は2に記載の軒先樋支持構造において、鼻隠し板本体の下端に軒天井の前角部下面に当接係止する係合片部を後方へ一体に突出形成したことを特徴としている。
【0021】
したがって、この場合は特に、鼻隠し板本体の下端に後方へ一体に突出形成された係合片部を軒天井の前角部下面に当接係止することにより、軒先の鼻板前面に同鼻隠し板本体が位置決めされて容易且つ正確に取着固定され、カバー片部は軒樋の底部及び同軒天井と略面一高さで確実に連続されて、軒先下面側の一体感を有する外観が確保される。
【0022】
【発明の実施の形態】
図1〜3は、本発明の全ての請求項に対応する一実施形態を示し、該実施形態の軒先樋支持構造では、軒先の鼻板1前面に取着固定される鼻隠し板本体2の、上部前側に軒樋3を吊り下げ保持する樋支持具4が係合位置決めされて取着固定される取付レール部5を長手方向にわたり一体に形成し、同鼻隠し板本体2の下端に軒天井6と略面一高さで連続するカバー片部7を前方へ一体に突出形成し、該カバー片部7の上側で前記軒樋3の後壁部8に当接する振れ止め片部9を同鼻隠し板本体2に前方へ一体に突出形成している。
【0023】
そして、鼻隠し板本体2を鼻板1前面に取着固定して、前記樋支持具4に吊り下げ保持される軒樋3の底部10と前記鼻隠し板本体2の下端に突出形成したカバー片部7とが略面一高さで連続するようになしている。又、この場合、取付レール部5を断面略L型の上側片11と下側片12とが向き合う区画された溝状に形成して、該取付レール部5に樋支持具4の後端取着部26が長手方向スライド自在に係止されるようになしている。更に、振れ止め片部9の上面を前下方へ傾斜させて形成し、カバー片部7の下面に水切り凸条13を突出形成し、鼻隠し板本体2の下端に軒天井6の前角部下面に当接係止する係合片部14を後方へ一体に突出形成してもいる。
【0024】
鼻板1及び軒天井6を備えた軒先の上には、野地板15、屋根下地シート16、屋根板材17が、下からこの順で積層設置されている。屋根先部分において、野地板15と屋根下地シート16との間には水切り部材18が介在設置されており、該水切り部材18の先端側は屋根先より前方へ突出し、下方へ折曲傾斜して軒樋3の上方開口に臨んでいる。
【0025】
軒樋3は合成樹脂層23内に薄肉金属板24が埋設されてなり、同合成樹脂層23内に薄肉金属板24をインサートし一体に押出成形した板状物を折曲加工して形成されたものである。又、軒樋3は前壁部19と底部10と後壁部8とで角型状に形成され、該前壁部19が斜め前方へ傾倒していて、同前壁部19と底部10との角部分には内方へ屈曲した段部20が形成されている。そして、軒樋3の前壁部19及び後壁部8の上端部分には、各々中空形状の耳部21が一体に形成されている。なお、軒樋3の底部10は、上記カバー片部7と略面一高さで連続するので、できるだけ平面状であることが望ましい。
【0026】
樋支持具4は合成樹脂でなり、該樋支持具4の後端に一体に形成された板状の後端取着部26が、鼻隠し板本体2の上部前側に一体に形成された溝状の取付レール部5に、水平長手方向スライド自在に係止されることで、該鼻隠し板本体2に同樋支持具4は取着固定されている。この場合、取付レール部5に係止された後端取着部26を、釘、ネジ等の固着具で別途に固定しても良い。
【0027】
そして、軒樋3の前後の耳部21を係止する保持部22が樋支持具4の前後に配設されており、該両保持部22に両耳部21を各々係止させることで、同樋支持具4に軒樋3は吊り下げ保持されている。この場合、樋支持具4の両保持部22はいずれも、軒樋3の両耳部21を内側から係止保持している。なお、軒樋3及び樋支持具4の形状や材質は別段限定されるものでないが、両者の相互構成としては、同樋支持具4が軒樋3を上側から吊り下げ保持する構成は必要であり、すなわち、同樋支持具4が軒樋3の下方から見え難い点は重要である。
【0028】
鼻隠し板本体2は金属、合成樹脂等で全体が一体に押出成形されたもので、上記の如く、その上部前側に取付レール部5となる上側片11及び下側片12が突出形成され、その下端に前方へ突出したカバー片部7と後方へ突出した係合片部14とが形成され、該カバー片部7の上側に間隔をあけて同鼻隠し板本体2の前面には振れ止め片部9が突出形成されている。振れ止め片部9の前端縁には下方へ折曲した凸片25が垂下延設されており、該凸片25の前面に軒樋3の後壁部8は安定状態で当接する。
【0029】
この場合、軒樋3の後壁部8が振れ止め片部9前端の凸片25に当接される状態で、同軒樋3の底部10後端部分はカバー片部7の前端部分上に位置しており、すなわち、該カバー片部7が同振れ止め片部9よりも前方へ長く突出形成されていることで、同軒樋3の底部10後端部分はがたつき動かないように安定状態で保持され納められる。又、カバー片部7はその後基部側程厚肉に形成されて、該カバー片部7の上面も前下方へ傾斜しており、同カバー片部7の前端縁下面に断面略三角形状で先鋭な水切り凸条13が垂下突設されている。
【0030】
ここで、該実施形態の軒先樋支持構造における施工手順を説明する。まず、鼻板1の前面に鼻隠し板本体2を取着固定するのであるが、その際、図3に示す如く、同鼻隠し板本体2にはその上部に小円孔27、下部に上下方向の長孔28が穿設されており、容易に高さ位置調整される。すなわち、長孔28に挿通されるビスで鼻隠し板本体2を仮止めし、該仮止め状態で同鼻隠し板本体2を上下摺動させてその高さ位置を調整し、その後、同ビスと小円孔27に挿通されるビスとで本固定することができる。次に、取着固定された前記の鼻隠し板本体2の取付レール部5に、複数の樋支持具4を各後端取着部26をスライド係止させ所定の間隔にして配置固定する。そして最後に、配置固定された各樋支持具4間に軒樋3を、前後の耳部21を各保持部22に係止させて架設する。
【0031】
したがって、該実施形態の軒先樋支持構造においては、鼻隠し板本体2の下端に前方へ突出形成されたカバー片部7によって、鼻板1と軒樋3との間の隙間が樋支持具4と共に下方から見えないように塞がれて覆い隠され、軒先の下方から見た納まり外観は良好なものとなる。しかも、鼻隠し板本体2の上部前側に取付レール部5が長手方向にわたり一体に形成されており、該取付レール部5にはその適宜位置に樋支持具4を係合により位置決めさせて取着固定することができるため、該樋支持具4に吊り下げ保持される軒樋3の高さは前記カバー片部7と所定の相互位置関係が確保されて容易且つ正確に決定される。
【0032】
それ故、樋支持具4に吊り下げ保持される軒樋3の底部10と鼻隠し板本体2のカバー片部7とが略面一高さで連続するように施工する際に、その取付作業は手間を要さず簡単で精度の良いものとなる。そして、カバー片部7がその前後の軒樋3の底部10及び軒天井6と略面一高さで連続するようになって、軒先下面側の外観は段差のない一体感を有するものとなる。
【0033】
しかも、カバー片部7の上側で鼻隠し板本体2に前方へ一体に突出形成された振れ止め片部9前端の凸片25が軒樋3の後壁部8に当接することで、風や雨等の外力による同軒樋3の振れ動きや外れは確実に防止され、該軒樋3が安定状態で保持されて、その底部10と鼻隠し板本体2のカバー片部7及び軒天井6とが略面一状となった前記段差のない一体感を有する良好な納まり外観に支障を来すことはない。
【0034】
又、該実施形態の軒先樋支持構造においては、取付レール部5に樋支持具4の後端取着部26が長手方向スライド自在に係止されるため、該樋支持具4をスライド移動させることによってその水平方向の取付位置調整は容易に行われる。しかも、後端取着部26が取付レール部5に係止された樋支持具4は、鼻隠し板本体2に対して確実に取着固定され、同樋支持具4に吊り下げ保持される軒樋3が所定の高さ位置で正確に支持される。
【0035】
又、該実施形態の軒先樋支持構造においては、万一、雨水が軒樋3の後側に回り込んで鼻隠し板本体2の前面に降りかかっても、該雨水は同鼻隠し板本体2の前面を伝って流下し、振れ止め片部9の傾斜した上面に沿って前下方へとスムーズに排水除去され、同鼻隠し板本体2と軒樋3の後壁部8との間に雨水が滞留することはなく、軒先の鼻板部分の腐蝕を確実に防止することができる。又、その際、雨水は振れ止め片部9の上面からその前端の凸片25へと伝わり、該凸片25と軒樋3の後壁部8との隙間から下方へ流下し、カバー片部7の傾斜した上面に沿って前方へ流れ、該カバー片部7の前端下面に突出形成された水切り凸条13からスムーズに水切り落下される。
【0036】
又、該実施形態の軒先樋支持構造においては、軒樋3の前壁部19、底部10の外面からカバー片部7の下面へと伝わる雨水が、該カバー片部7の前端下面に突出形成された水切り凸条13で直ちに水切り落下され、軒天井6へと同雨水は伝わり難くなって、軒先の軒天井部分の腐蝕を確実に防止することができる。更に、鼻隠し板本体2の下端に後方へ一体に突出形成された係合片部14を軒天井6の前角部下面に当接係止することによって、軒先の鼻板1前面に同鼻隠し板本体2が上下方向で位置決めされて容易且つ正確に取着固定され、それ故、カバー片部7は軒樋3の底部10及び同軒天井6と略面一高さで確実に連続されて、軒先下面側の一体感を有する前記良好な納まり外観が確保される。
【0037】
図4は、本発明の全ての請求項に対応する別の実施形態を示し、該実施形態の軒先樋支持構造では、カバー片部7の前端縁から少し離れた位置の下面に水切り凸条13が突出形成され、又、振れ止め片部9及び同カバー片部7の各上面の傾斜は、上記図1〜3に示した実施形態におけると比較して、少し緩めの傾斜に形成されている。なお、それ以外は、上記図1〜3に示した実施形態と同様に構成されており、同上記実施形態におけると同様の作用効果が奏される。
【0038】
図5、6は、本発明の全ての請求項に対応する更に別の実施形態を示し、該実施形態の軒先樋支持構造では、略水平に突出形成された振れ止め片部9の前端縁に下方へ折曲した凸片25が垂下延設され、該凸片25の下端はカバー片部7の前端に連続して結合し、同振れ止め片部9がカバー片部7と一体になり中空形状として突出形成されている。そして、軒樋3の底部10後端部分には内方へ屈曲した段状凹所29が形成されており、前記中空形状に形成された振れ止め片部9は同段状凹所29内に収容係合されて納まる。
【0039】
したがって、該実施形態の軒先樋支持構造においては、中空形状に形成された振れ止め片部9が弾性を有するものとなり、該振れ止め片部9には軒樋3の後壁部8が弾性的に当接されて、該軒樋3に加わる外力は緩衝される。しかも、前記の如く、振れ止め片部9が段状凹所29内に収容係合されることもあって、軒樋3はその破損が防止されると共に、上下にがたつき動かないようより安定した状態で保持される。なお、それ以外は、上記図1〜3に示した実施形態と同様に構成されており、請求項3に係る以外の作用効果が同上記実施形態におけると同様に奏される。
【0040】
図7は、本発明の請求項1〜3全てに対応する更に別の実施形態を示し、該実施形態の軒先樋支持構造は、上記図5、6に示した実施形態のものにおいて、振れ止め片部9の上面を前下方へ傾斜させて形成したものであり、それ以外の構成は同上記実施形態と全く同様である。したがって、この場合、軒樋3の後側に回り込んで鼻隠し板本体2の前面に降りかかった雨水が、該鼻隠し板本体2の前面を伝って流下し、振れ止め片部9の傾斜した上面に沿って前下方へとスムーズに排水除去され、同鼻隠し板本体2と軒樋3の後壁部8との間には雨水が滞留することはなく、軒先の鼻板部分の腐蝕を確実に防止することができる。なお、それ以外の作用効果については、上記図5、6に示した実施形態におけると同様に奏される。
【0041】
図8は、本発明の全ての請求項に対応する更に別の実施形態を示し、該実施形態の軒先樋支持構造では、振れ止め片部9の前端縁に下方へ突出した凸片25と上方へ突出した起立片30とが延設されて、同振れ止め片部9は断面略T型に形成されている。それ故、振れ止め片部9前端の凸片25及び起立片30の前面には、軒樋3の後壁部8がより安定した状態で当接する。なお、それ以外は、上記図1〜3に示した実施形態と同様に構成されており、同様の作用効果が同上記実施形態におけると同様に奏される。
【0042】
図9は、本発明の請求項1及び2に対応する更に別の実施形態を示し、該実施形態の軒先樋支持構造では、軒樋3が合成樹脂にて一体に押出成形されたものであり、又、鼻隠し板本体2の前面には同軒樋3の後壁部8上下中程部位に当接する縦長中空形状の振れ止め片部9が、カバー片部7の上側に間隔をあけて一体に突出形成されている。したがって、この場合、中空形状に形成された振れ止め片部9が弾性を有するものとなり、該振れ止め片部9の前平面には軒樋3の後壁部8が弾性的に当接されて、該軒樋3に加わる外力は緩衝され、その破損が防止されると共に同軒樋3はより安定した状態で当接保持される。なお、それ以外は、上記図1〜3に示した実施形態と同様に構成されており、請求項2に係る以外の作用効果が同上記実施形態におけると同様に奏される。
【0043】
【発明の効果】
上述の如く、本発明の請求項1記載の軒先樋支持構造においては、樋支持具が鼻隠し板本体の取付レール部に位置決めされて取着固定され、該樋支持具に吊り下げ保持される軒樋の高さはカバー片部との相互位置関係で容易且つ正確に決定されて、軒先下面側の外観を一体感を有するよう良好に納めることができる。しかも、振れ止め片部が軒樋の後壁部に当接することにより、該軒樋は安定状態で保持されて、前記良好な納まり外観に支障を来さない。
【0044】
又、樋支持具をスライドさせてその水平方向の取付位置調整を容易に行うことができ、しかも、同樋支持具は鼻隠し板本体に対して確実に取着固定される。
【0045】
又、軒樋の後側に回り込んだ雨水が該軒樋と鼻隠し板本体との間には滞留せず、軒先の鼻板部分の腐蝕を確実に防止することができる。
【0046】
又、本発明の請求項2記載の軒先樋支持構造においては、特に、軒樋からカバー片部へと伝わる雨水が水切り凸条で落下されて軒天井へは伝わり難く、軒先の軒天井部分の腐蝕を確実に防止することができる。
【0048】
又、本発明の請求項3記載の軒先樋支持構造においては、特に、係合片部を軒天井の前角部下面に当接係止することにより、鼻隠し板本体が位置決めされて容易且つ正確に取着固定され、軒先下面側の一体感を有する外観は確保される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である軒先樋支持構造を示す断面図。
【図2】同軒先樋支持構造を示す要部断面図。
【図3】同軒先樋支持構造における鼻隠し板本体を示す正面図。
【図4】別の実施形態である軒先樋支持構造を示す要部断面図。
【図5】更に別の実施形態である軒先樋支持構造を示す断面図。
【図6】同軒先樋支持構造を示す要部断面図。
【図7】更に別の実施形態である軒先樋支持構造を示す要部断面図。
【図8】更に別の実施形態である軒先樋支持構造を示す断面図。
【図9】更に別の実施形態である軒先樋支持構造を示す要部断面図。
【図10】従来例である軒先樋支持構造を示す断面図。
【符号の説明】
1 鼻板
2 鼻隠し板本体
3 軒樋
4 樋支持具
5 取付レール部
6 軒天井
7 カバー片部
8 後壁部
9 振れ止め片部
10 底部
11 上側片
12 下側片
13 水切り凸条
14 係合片部
26 後端取着部
Claims (3)
- 軒先の鼻板前面に取着固定される鼻隠し板本体の、上部前側に軒樋を吊り下げ保持する樋支持具が係合位置決めされて取着固定される取付レール部を長手方向にわたり一体に形成し、同鼻隠し板本体の下端に軒天井と略面一高さで連続するカバー片部を前方へ一体に突出形成し、該カバー片部の上側で前記軒樋の後壁部に当接する振れ止め片部を同鼻隠し板本体に前方へ一体に突出形成し、同鼻隠し板本体を鼻板前面に取着固定して、前記樋支持具に吊り下げ保持される軒樋の底部と前記鼻隠し板本体の下端に突出形成したカバー片部とが略面一高さで連続するようになした軒先樋支持構造であって、前記取付レール部を断面略L型の上側片と下側片とが向き合う区画された溝状に形成して、該取付レール部に樋支持具の後端取着部が長手方向スライド自在に係止されるようになし、さらに該カバー片部の上側に間隔をあけて前記軒樋の後壁部に当接する振れ止め片部を同鼻隠し板本体に前方へ一体に突出形成するとともに上面を前下方へ傾斜させて形成し、さらに該振れ止め片部の前端縁には下方へ折曲した凸片が垂下延設されており、前記カバー片部が同振れ止め片部よりも前方へ長く突出形成されていることを特徴とする軒先樋支持構造。
- カバー片部の下面に水切り凸条を突出形成したことを特徴とする請求1記載の軒先樋支持構造。
- 鼻隠し板本体の下端に軒天井の前角部下面に当接係止する係合片部を後方へ一体に突出形成したことを特徴とする請求項1又は2記載の軒先樋支持構造。
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