JP3623950B2 - 軌条走行機械の転倒防止装置および軌条走行機械 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、軌条走行機械の転倒防止装置および軌条走行機械に関する。天井クレーンや門型クレーン等の軌条走行機械は、機械の下端に設けられた車輪によって倉庫等の天井や地面に設置されたレール上を走行して移動する。しかし、車輪はレールに載せられているだけであり、地震等によって機械に対して転倒モーメントが作用すると、脱輪したり転倒したりする危険がある。本発明は、かかる機械の転倒を防ぐことができる転倒防止装置と、それを用いた軌条走行機械に関する。
【0002】
【従来の技術】
地震荷重による軌条走行機械の転倒を防止する技術として、先行文献1(従来例1)に開示された防止具がある。
従来例1の防止具は、原子力プラントの建屋上部に設けられた走行レール上を移動する天井クレーンに設けられたものであり、転倒防止金具と脱輪防止ローラを備えている。
従来例1の防止具の転倒防止金具は、走行レールの一方の側面の近傍に、走行レールのウエブに引っかかるように設置されている。そして、脱輪防止ローラが、走行レールを両側から挟むように設けられており、この脱輪防止ローラがレール側面に沿って移動することによって走行レールと転倒防止金具との相対的な位置が一定に保たれている。
このため、天井クレーンに転倒モーメントが発生して車輪が浮きあがっても、浮き上がった車輪近傍の転倒防止金具の先端部を走行レールのウエブに引っかけることできるから、天井クレーンの転倒を防ぐことができる。
【特許文献1】
特開2000−122112号公報
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、従来例1の防止具の脱輪防止ローラは、防止具支持部材を介してサドルに固定されているから、隣接する走行レールに取り付けられている脱輪防止ローラ同士の間隔(ローラ間隔)は一定の間隔に固定される。ところが、隣接する走行レール同士の間隔(レール間隔)は、原子力プラントのように極度に高い剛性を有する建造物に設置したような場合を除けば、レール自体のひずみによって走行方向に沿って変化する。そして、ローラ間隔とレール間隔との差が生じれば、脱輪防止ローラには、レール幅方向の力が加わるので、その力によって破損してしまう可能性がある。
かといって、脱輪防止ローラを大型化して剛性を高くすればローラ自体の破損は防ぐことができるが、防止具が大型化するし、コストも高くなるという問題がある。
【0004】
また、脱輪防止ローラを設けずに、つば付き車輪によって脱輪を防止するようにすれば、レールの歪みがレールの幅と一対のつば同士の間隔との差よりも小さければ、車輪等にレール幅方向の力が加わることは防ぐことができる。しかし、レール幅方向における車輪とレールの相対的な位置は常に変化するから、転倒防止金具とレールのウエブとの相対的な位置も変化することになる。すると、転倒モーメントが発生したときの転倒防止金具とレールのウエブとの相対的な位置によっては、両者が引っかかる部分が小さくなる可能性があり、この場合、転倒防止金具によって転倒モーメントを支持できない可能性があるし、局所に過大な力が加わることになるので、転倒防止金具が破損してしまう可能性がある。
かといって、転倒防止金具を大型化すれば、転倒防止金具とレールのウエブとの相対的な位置に係わらず両者の引っかかる部分を大きくすることができるが、転倒防止金具を大型化すると、走行レールのペーシやフックボルトに接触してしまうので機械の走行の障害となるという問題がある。
【0005】
したがって、従来例1の防止具は、原子力プラントのように極度に高い剛性を有する建造物に設置された軌条走行機械では有効に機能するが、一般的な軌条走行機械には採用することができない。
【0006】
本発明はかかる事情に鑑み、装置を大型化することなく確実に転倒を防ぐことができ、しかも、一般的な構造物や地面に設けられた軌条走行機械であっても使用することができる軌条走行機械の転倒防止装置および軌条走行機械を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の軌条走行機械の転倒防止装置は、レール上を車輪によって走行する軌条走行機械の転倒防止装置であって、該転倒防止装置が、前記レールのウエブに嵌合され、かつ該レールの長手方向移動可能な支持部と、該支持部を、車輪を支持する軌条走行機械の走行部に取り付ける支持部移動機構とからなり、前記支持部移動機構が、前記支持部を支持する本体と、該本体を前記走行部に着脱可能に固定する固定部とを備えており、前記支持部移動機構の本体が、前記レールの幅方向と平行に配設されたガイド軸と、該ガイド軸に、その軸方向移動可能に取り付けられたスライダを備えており、該スライダに、前記支持部が固定されていることを特徴とする。
請求項2の軌条走行機械の転倒防止装置は、請求項1記載の発明において、前記支持部が、分割結合可能に設けられた一対の支持部材から構成されており、前記一対の支持部材を結合すると、前記レールのウエブが挟まれ、該一対の支持部材を分割すると、前記レールのウエブが解放されることを特徴とする。
請求項3の軌条走行機械の転倒防止装置は、請求項1記載の発明において、前記支持部材が、それぞれ前記レールのウエブを挟むように設けられた爪部を備えており、該爪部の先端が、前記レールのウエブの下方に屈曲している、前記一対の爪部の内面に、前記レールの側面を挟むように一対のガイドローラが設けられていることを特徴とする。
請求項4の軌条走行機械の転倒防止装置は、請求項1記載の発明において、前記支持部において、前記レールのウエブ上面と対向する面に、該レールのウエブ上面を転動する上ローラが設けられていることを特徴とする。
請求項5の軌条走行機械は、請求項1記載の前記転倒防止装置が、同一レール上を走行する隣接する車輪間に設けられていることを特徴とする。
請求項6の軌条走行機械は、請求項1記載の軌条走行機械の車輪を、該車輪が載せられているレールの長手方向から挟むように、一対の前記転倒防止装置が設けられていることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
本実施形態の転倒防止装置は、例えば天井クレーンや門型クレーン、片門型クレーン等、車輪によってレール上を走行する軌条走行機械に取り付けられ、車輪の脱輪や、機械本体の転倒を防止するためのものである。
以下には、代表として、本実施形態の転倒防止装置を天井クレーンに採用した場合を説明する。
【0009】
図4は本実施形態の転倒防止装置10を採用した天井クレーン1の概略説明図である。同図において符号Rは、工場や倉庫等の建物の天井に設けられた一対のレールを示している。また、符号1は、一対のレールR,R間に設けられた天井クレーンを示している。この天井クレーンは、走行部2を介して、一対のレールR,R上に載せられている。
【0010】
図1は本実施形態の転倒防止装置10を取り付けた天井クレーン1の走行部2の概略斜視図である。図2は本実施形態の転倒防止装置10を取り付けた天井クレーン1の走行部2の正面図である。図1および図2に示すように、天井クレーン1の走行部2は、レールRと平行な一対のフレーム4,4を有している。この一対のフレーム4,4間には、公知のつば付車輪3が回転可能に設けられており、このつば付車輪3はレールR上に載せられている。
このつば付車輪3を転動させてレールR上を移動させれば、走行部2をレールRの長手方向に移動させることができるから、天井クレーン1をレールRの長手方向に沿って移動させることができるのである。そして、つば付車輪3を使用しているから、レールR自体にひずみがあったとしても、そのひずみがつば付車輪3の幅、言い換えればつばの内面間の距離と同等かわずかに広い程度であれば、脱輪を防ぐことができる。
【0011】
さて、本実施形態の転倒防止装置10を説明する。
図1および図2に示すように、前記走行部2の一対のフレーム4,4間には、本実施形態の転倒防止装置10が設けられている。本実施形態の転倒防止装置10は、前記レールRのウエブRWに嵌合された支持部11と、この支持部11を前記走行部2の一対のフレーム4,4に取り付ける支持部移動機構20とから構成されている。
【0012】
まず、支持部11を説明する。
図3は本実施形態の転倒防止装置10の支持部11の概略縦断面図である。
図2および図3に示すように、支持部11は、一対の支持部材12,12から構成されており、下端が前記レールRのウエブRWに嵌合し、上端が後述する支持部移動機構20を介して走行部2のフレーム4に取り付けられている。
【0013】
この支持部11は、互いに着脱可能に設けられた一対の支持部材12,12から構成されている。各支持部材12の下端部には、先端(図2では下端)がレールRのウエブRWの下方に屈曲した爪部12b を有しており、この一対の爪部12b ,12b の間に溝状のウエブ嵌合空間12h が形成されている。そして、支持部111は、このウエブ嵌合空間12h 内にレールRのウエブRWを収容するように、レールRに嵌合している。
このため、天井クレーン1に転倒モーメントが加わって車輪3が浮き上がろうとすると、レールRのウエブRWに一対の爪部12b ,12b の先端がひっかかり、車輪3の浮き上がりを阻止することができる。
【0014】
図2および図3に示すように、一対の爪部12b ,12b の内面には、それぞれガイドローラ14が設けられている。この一対のガイドローラ14,14は、両者の間にレールRのウエブRWの側面を挟むように、そして、いずれかのガイドローラ14もレールRのウエブRWの側面を転動するように設けられている。
また、ウエブ嵌合空間12h の上面、つまり支持部11の上部内面には、レールRのウエブRW上面を転動するように、上ローラ15が設けられている。
このため、支持部11は、レールRのウエブRWと直接接触せず、一対のガイドローラ14,14および上ローラ15を介してレールRのウエブRWと接触する。よって、天井クレーン1が移動したときに、支持部11とレールRとの間の抵抗を少なくすることができ、支持部11が天井クレーン1の移動の抵抗となることを防ぐことができる。
【0015】
しかも、一対の爪部12b ,12b は、一対のガイドローラ14,14とともに常にレールRに沿って移動しているから、一対の爪部12b ,12b とレールRのウエブRWとの間の距離は、レールR自体の歪みによってレール間隔Wが変化しても、常に一定に保たれる。したがって、天井クレーン1が、レールRのどの位置を走行していても、転倒モーメントが加わると、一対の爪部12b ,12b の先端を、一定の接触面積で、確実にレールRのウエブRWと接触させることができる。
【0016】
また、支持部11の上部内面に上ローラ15を設けているから、支持部11の上部内面とレールRのウエブRWの上面との距離を常に一定に保つことができる。言い換えれば、爪部12b の先端内面とレールRのウエブRW下面との間隔を、常に適正な距離に保つことができるから、爪部12b が機械の移動の抵抗となることを防ぐことができる。そして、天井クレーン1に転倒モーメントが発生したときに、レールRのウエブRW下面と爪部12b 先端との間に過大な衝撃が発生することを防ぐことができる。
【0017】
さらに、一対の爪部12b ,12b がレールRのウエブRWの両側に設けられているから、両方の爪部12b によって転倒モーメントを支持することができ、1つの爪部12bに加わる力を小さくすることができる。よって、支持部11を小型化、つまり爪部12b を小型化しても確実に転倒モーメントを支持することができるから、支持部11がレールRのペーシやフックボルトに接触することを防ぐことができ、機械の走行の障害となることを防ぐことができる。
【0018】
つぎに、支持部移動機構20を説明する。
図2および図3に示すように、前記走行部2の一対のフレーム4,4の間には、支持部移動機構20の本体21が配置されている。この本体21は、一対のフレーム4,4にそれぞれ取り付けられた一対の本体プレート22,22を備えている。この本体プレート22は、背面が一対のフレーム4,4同士が対向する面に面接触するように取り付けられる支持板22a と、フレーム4の上面に載せられ、前記支持板22a をフレーム4に取り付けるために使用される固定板22b とを備えており、この固定板22b が、固定部25によってフレーム4に固定されている。
【0019】
図2に示すように、前記一対の本体プレート22の支持板22a の間には、前記レールRの幅方向と平行な複数のガイド軸23が設けられている。この複数のガイド軸23のうち、一のガイド軸23には、そのガイド軸23の軸方向に沿って移動可能なスライダ24が取り付けられている。そして、このスライダ24には、前記支持部11の上端が取り付けられている。
【0020】
このため、走行部2のつば付車輪3を転動させて、天井クレーン1をレールRの長手方向に沿って移動させると、支持部11はレールRに追従して移動するが、レールR自体のひずみ等によって一対のレールR,R同士の間隔W(以下、レール間隔Wという)が変化すると、支持部11は、レール間隔Wの変化量の分だけ、スライダ24とともにガイド軸23に沿ってスムースにレールRの幅方向に移動される。つまり、支持部11は、走行部2に対して、レール間隔Wの変化量の分だけレールRの幅方向に移動される。
よって、レールRの歪みによるレール間隔Wの変化を支持部移動機構20によって吸収することができるので、支持部11にレールRの幅方向の力が加わることを防ぐことができる。すると、レールRの幅方向の力を支持部11が支持する必要がないので、支持部11を小型化することができる。言い換えれば、支持部11を大型化しなくても、走行部11をレールRに確実に追従させて移動させて転倒を防ぐことができるから、一般的な構造物や地面に設けられた軌条走行機械にも採用することができる。
【0021】
しかも、支持部移動機構20は、ガイド軸23とスライダ4によって支持部11を移動させているだけであるから、装置の構造が簡単になる。そして、装置の構造を簡単にすることができるから、装置を小型化でき、故障等の発生も抑えることができる。
【0022】
また、図2に示すように、前記固定部25は、例えば側面視略C字状に形成された係合部材26と、係合部材26の一端に螺合したボルト27とから構成されている。このため、係合部材26によって固定板22b とフレーム4とを挟んだ状態で、ボルト27を締め付ければ固定板22b 、つまり本体プレート22をフレーム4に固定でき、ボルト27をゆるめれば本体プレート22をフレーム4から取り外すことができる。つまり、支持部移動機構20は、固定部25によって走行部2のフレーム4に着脱可能に取り付けられているのである。
そして、上述したように、支持部11は、分割結合可能な一対の支持部材12 ,12から構成されているから、支持部11の一対の支持部材12 ,12を分割結合させれば、レールRのウエブRWに対して支持部11を嵌合離脱させることができる。
【0023】
このため、一対の支持部材12 ,12を分割しておき、固定部25によって支持部移動機構20の本体21を走行部2のフレーム4に取り付け、その後、一対の支持部材12 ,12を結合すれば、支持部11をレールRのウエブRWに嵌合させることができる。
よって、本実施形態の転倒防止装置10は、軌条走行機械に後から取り付けることができるから、既にレールR上に設置されている軌条走行機械にも採用することができる。そして、固定部25によって支持部移動機構20を走行部2等に取り付けさえすればよいから、取り付けも簡単であるし、軌条走行機械の構造を変更する必要がないので、転倒防止装置10を短時間で設置することができ、設置するコストも安くすることができる。
【0024】
なお、固定部25は、上記の構成に限られず、本体プレート22をフレーム4に着脱可能に取り付けられる構成であれば、特に限定はない。
さらになお、本体プレート22は、固定部25によって支持板22a を直接フレーム4に取り付けることができるのであれば、支持板22a だけでもよく、固定板22b を設けなくてもよい。
さらになお、本体プレート22を設けずに、ガイド軸23を直接一対のフレーム4,4間に設けてもよい。
さらになお、ガイド軸23に、その長さを調節する機構、例えば押しネジ構造を採用すれば、一対の本体プレート22同士の間隔を調整することができる。すると、走行部2の一対のフレーム4,4の間隔にかかわらず、支持部移動機構20を取り付けることができるので、好適である。
【0025】
そして、図5に示すように、本実施形態の転倒防止装置10を、同一レールR上を走行する隣接するつば付車輪3間に設けておけば、効率よくレールRの歪みを吸収することができるし、転倒防止装置10が一台であってもバランスよく転倒モーメントを支持することができる。
なお、上記のごとく転倒防止装置10一台であっても十分に転倒を防止する効果が得られるが、図1に示すように、一対の転倒防止装置10を、つば付車輪3が載せられているレールRの長手方向から挟むように設けておけば、より確実に脱輪や転倒を防ぐことができる。
【0026】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、支持部にレール幅方向の力が加わっても、支持部をスライダを介してガイド軸に沿ってスムースに移動させることができるから、レールの歪みによって隣接するレール間隔が変化しても、その変化を支持部移動機構が吸収する。しかも走行中に支持部に無用な力が加わることを防ぐことができるので、支持部を大型化しなくてもよく、小型化でき、故障等の発生も抑えることができる。また、固定部は、本体を軌条走行機械の走行部に着脱自在であるので、既存の軌条走行機械に後付けで取付けることが可能である。
請求項2の発明によれば、一対の支持部材を分割しておき、固定部によって本体を走行部に取り付けた後、一対の支持部材を結合すれば、支持部によってレールのウエブを挟んで支持させることができるから、転倒防止装置を既存の軌条走行機械にも取り付けることができる。しかも、軌条走行機械の構造を変更する必要がないので、転倒防止装置を短時間で設置することができ、コストも安くすることができる。
請求項3の発明によれば、支持部材には、先端がレールのウエブの下方に屈曲した一対の爪部を備えているので、軌条走行機械に転倒モーメントが加わって車輪が浮き上がろうとすると、レールのウエブに一対の爪部の先端がひっかかり、車輪が浮き上がりを阻止することができる。しかも、一対の爪部が、一対のガイドローラとともに常にレールに沿って移動しているから、どのような状態で転倒モーメントが加わっても、爪部の先端を、一定の接触面積で、確実にレールのウエブと接触させることができ、1つの爪に加わる力を小さくすることができる。よって、支持部をさらに小型化することができる。
請求項4の発明によれば、上ローラを設けることによって支持部上部内面とレールのウエブ上面との距離を常に一定に保つことができる。言い換えれば、爪部先端内面とレールのウエブ下面との間隔を適正な距離に保つことができるから、爪部が機械の移動の抵抗となることを防ぐことができるし、転倒モーメントが発生したときに、レールのウエブ下面と爪部先端との間に過大な衝撃が発生することを防ぐことができる。
請求項5の軌条走行機械の転倒防止装置は、転倒防止装置が、同一レール上を走行する隣接する車輪間に設けられているから、効率よくレールの歪みを吸収することができる。また、隣接する車輪間に転倒防止装置が設けられているから、転倒防止装置が一台であってもバランスよく転倒モーメントを支持することができるし、
請求項6の発明によれば、転倒防止装置が車輪の前後に設けられているので、より確実に転倒を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の転倒防止装置10を取り付けた天井クレーン1の走行部2の概略斜視図である。
【図2】本実施形態の転倒防止装置10を取り付けた天井クレーン1の走行部2の正面図である。
【図3】本実施形態の転倒防止装置10の支持部11の概略縦断面図である。
【図4】本実施形態の転倒防止装置10を採用した天井クレーン1の概略説明図である。
【図5】本実施形態の転倒防止装置10を取り付けた天井クレーン1の走行部2の概略斜視図である。
【符号の説明】
1 天井クレーン
2 走行部
3 つば付車輪
10 転倒防止装置
11 支持部
12 支持部材
12b 爪部
14 ガイドローラ
15 上ローラ
20 支持部移動機構
21 本体
23 ガイド軸
24 スライダ
25 固定部
R レール
RW ウエブ
Claims (6)
- レール上を車輪によって走行する軌条走行機械の転倒防止装置であって、
該転倒防止装置が、
前記レールのウエブに嵌合され、かつ該レールの長手方向移動可能な支持部と、
該支持部を、車輪を支持する軌条走行機械の走行部に取り付ける支持部移動機構とからなり、
前記支持部移動機構が、
前記支持部を支持する本体と、該本体を前記走行部に着脱可能に固定する固定部とを備えており、
前記支持部移動機構の本体が、
前記レールの幅方向と平行に配設されたガイド軸と、
該ガイド軸に、その軸方向移動可能に取り付けられたスライダを備えており、
該スライダに、前記支持部が固定されている
ことを特徴とする軌条走行機械の転倒防止装置。 - 前記支持部が、分割結合可能に設けられた一対の支持部材から構成されており、
前記一対の支持部材を結合すると、前記レールのウエブが挟まれ、
該一対の支持部材を分割すると、前記レールのウエブが解放される
ことを特徴とする請求項1記載の軌条走行機械の転倒防止装置。 - 前記支持部材が、それぞれ前記レールのウエブを挟むように設けられた爪部を備えており、
該爪部の先端が、前記レールのウエブの下方に屈曲している、前記一対の爪部の内面に、前記レールの側面を挟むように一対のガイドローラが設けられている
ことを特徴とする請求項1記載の軌条走行機械の転倒防止装置。 - 前記支持部において、前記レールのウエブ上面と対向する面に、該レールのウエブ上面を転動する上ローラが設けられている
ことを特徴とする請求項1記載の軌条走行機械の転倒防止装置。 - 請求項1記載の前記転倒防止装置が、同一レール上を走行する隣接する車輪間に設けられている
ことを特徴とする軌条走行機械。 - 請求項1記載の軌条走行機械の車輪を、該車輪が載せられているレールの長手方向から挟むように、一対の前記転倒防止装置が設けられている
ことを特徴とする軌条走行機械。
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