JP6618092B1 - 軌条走行機械の転倒防止装置および軌条走行機械の転倒防止機構 - Google Patents

軌条走行機械の転倒防止装置および軌条走行機械の転倒防止機構 Download PDF

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Abstract

【課題】脱輪や転倒を防止しつつ安定した走行が可能である軌条走行機械の転倒防止装置および軌条走行機械の転倒防止機構を提供する。【解決手段】レールR上を車輪3によって走行する軌条走行機械の転倒防止装置10であって、転倒防止装置10が、先端にレールRの頭部RWに引っ掛ける爪部22を備えた一対のアーム21,21を有する支部部20と、支持部20を軌条走行機械の走行部2に取り付ける支持部連結部30とからなり、一対のアーム21,21は、第一端部と第二端部との間において一対のアーム21,21同士が互いに揺動可能となるように連結されており、支持部20は、一対のアーム21,21の爪部22間の距離が変動可能となるように保持する保持機構25と、を備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、軌条走行機械の転倒防止装置および軌条走行機械の転倒防止機構に関する。
天井クレーンや門型クレーン等の軌条走行機械は、機械の下端に設けられた車輪によって倉庫等の天井や地面に設置されたレール上を走行して移動する。しかし、車輪はレールに載せられているだけであり、地震等によって機械に対して車輪をレールから離間させるような力が作用すると、脱輪したり転倒したりする危険がある。
特許文献1には、地震荷重による軌条走行機械の転倒を防止する転倒防止装置が開示されている。具体的には、特許文献1の転倒防止装置では、レールの頭部に嵌合されかつレールの長手方向に沿って移動可能な支持部と、この支持部を軌条走行機械の走行部に取り付ける支持部連結部とを有している。かかる構成であるので、地震荷重が加わっても軌条走行機械の転倒を防止できる。しかも、特許文献1の転倒防止装置では、支持部は支持部連結部よってレールの幅方向に移動可能に設けられているので、隣接するレール間隔が変化してもその変化を支持部連結部が吸収できる。つまり、レールに歪みがあっても、軌条走行機械を安定して走行させることができる。
特許第3623950号公報
上述した特許文献1の転倒防止装置でも、脱輪や転倒を防止できる効果はあるが、より大きな力が加わっても、安定して脱輪や転倒を防止できる装置が求められている。
本発明はかかる事情に鑑み、脱輪や転倒を防止しつつ安定した走行が可能である軌条走行機械の転倒防止装置および軌条走行機械の転倒防止機構を提供することを目的とする。
第1発明の軌条走行機械の転倒防止装置は、レール上を走行する軌条走行機械の転倒防止装置であって、該転倒防止装置が、前記レールの頭部に引っ掛ける爪が第一端部に設けられた一対のアームを有する支持部と、該支持部を軌条走行機械に取り付ける支持部連結部とからなり、前記一対のアームは、第一端部と第二端部との間において該一対のアーム同士が互いに揺動可能となるように連結されており、前記支持部は、前記一対のアームの爪同士の距離が変動可能となるように該一対のアームを保持する保持機構を備えており、前記支持部の保持機構は、前記一対のアームの第二端部に第一端部が連結され、前記支持部連結部に第二端部が連結された一対の連結アームを備えており、前記一対の連結アームは、第一端部と前記一対のアームの第二端部とが互いに揺動可能に連結されており、前記連結アームの第二端部が前記支持部連結部に揺動可能に連結されていることを特徴とする。
第2発明の軌条走行機械の転倒防止装置は、レール上を走行する軌条走行機械の転倒防止装置であって、該転倒防止装置が、前記レールの頭部に引っ掛ける爪が第一端部に設けられた一対のアームを有する支持部と、該支持部を軌条走行機械に取り付ける支持部連結部とからなり、前記一対のアームは、第一端部と第二端部との間において該一対のアーム同士が互いに揺動可能となるように連結されており、前記支持部は、前記一対のアームの爪同士の距離が変動可能となるように該一対のアームを保持する保持機構と、前記一対のアームの爪同士の間隔が所定の間隔よりも狭くなることを防止する間隔保持機構と、を備えており、該間隔保持機構は、前記一対のアームの爪同士を接近させる方向に一定以上の力が加わると、該一対のアームの爪同士の間隔が所定の間隔よりも小さくなることを許容する構成を有していることを特徴とする。
第1発明によれば、一対のアームの爪同士の距離が変更可能となっているので、一対の爪間の距離が短くなれば、爪によってしっかりとレールを保持することができる。
第2発明によれば、一対のアームの爪同士の距離が変更可能となっているので、一対の爪間の距離が短くなれば、爪によってしっかりとレールを保持することができる。しかも、一定以上の力が加わらない状態では一対のアームの爪同士の間隔が所定の間隔に維持されるので、一対のアームの爪がレールと干渉することを防止できる。

本実施形態の転倒防止装置10の概略正面図である。 図1のA−A線概略断面図である。 図2のB−B線概略断面図である。 図2のB−B線概略断面図であって、連結部材の位置を通過する際の概略説明図である。 傾斜面Pfを設けた連結部材によってレールRを連結した状態の説明図であって、(A)は側面図であり、(B)は平面図である。 案内ローラ24を設けた実施形態の転倒防止装置10の概略正面図である。 爪22の概略説明図である。 間隔保持機構40の概略説明図である。 (A)は本実施形態の転倒防止装置10を取り付けた天井クレーン1の概略説明図であり、(B)は(A)のB−B線概略断面図である。 他の実施形態の転倒防止装置10の概略説明図である。 他の実施形態の転倒防止装置10の概略説明図であって、連結部材の位置を通過する際の概略説明図である。 テーパガイド24Tを設けた実施形態の転倒防止装置10の概略正面図である。
本実施形態の軌条走行機械の転倒防止装置は、レール上を走行する軌条走行機械に取り付けられ、車輪の脱輪や、機械本体の転倒を防止するためのものであり、レール自体の幅が変化しても軌条走行機械の走行を安定して維持できるようにしたことに特徴を有している。
本実施形態の軌条走行機械の転倒防止装置が設けられる軌条走行機械は、レール上を走行する機械であればとくに限定されない。例えば、天井クレーンや門型クレーン、片門型クレーン等であって車輪によってレール上を走行する機械を挙げることができるが、レール上を車輪以外によって走行するものでもよい。とくに、レールを連結する部材がレールの頭部よりも突出するようなレール(図4参照)上を走行する軌条走行機械において、この軌条走行機械の転倒を防止する装置として適している。
レールを連結する部材は、例えば、レール用の継目板(ペーシ)や、この継目板をレールに固定するボルトナット等(ペーシモール)であり、本明細書では、両者を含めて、連結部材という。なお、継目板のみを示す場合には、ペーシという場合がある。
以下では、代表として、本実施形態の転倒防止装置を天井クレーンに採用した場合を説明する。また、以下で説明する天井クレーンの各部構造は一般的な構造を示しており、本実施形態の転倒防止装置を採用する天井クレーンの構成は、以下の構成に限定されない。
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
<天井クレーン1>
図9において符号Rは、工場や倉庫等の建物の天井に設けられた一対のレールを示している。また、符号1は、一対のレールR,R間に設けられた天井クレーンを示している。この天井クレーンは、走行部2を介して、一対のレールR,R上に載せられている。
図9に示すように、天井クレーン1の走行部2は、レールRと平行な互いに対向する面を有する一対のフレーム4,4を有している。この一対のフレーム4,4間には、つば付車輪やつばの無い車輪等の公知の車輪3が回転可能に設けられており(図9(B)参照)、この車輪3はレールR上に載せられている。
天井クレーン1は上記のような走行部2を有しているので、走行部2の車輪3を転動させてレールR上を移動させれば、天井クレーン1をレールRの長手方向(図9(B)の左右方向)に沿って移動させることができる。
<本実施形態の転倒防止装置10>
さて、本実施形態の転倒防止装置10を説明する。
図1および図9に示すように、天井クレーン1の走行部2の一対のフレーム4,4間には、本実施形態の転倒防止装置10が設けられている。本実施形態の転倒防止装置10は、前記レールRの頭部RWに係合可能な一対のアーム21,21を有する支持部20と、この支持部20を前記走行部2の一対のフレーム4,4に取り付ける支持部連結部30とから構成されている。
なお、図1では、本実施形態の転倒防止装置10の構造を分かりやすくするために、走行部2の一対のフレーム4,4の構造は一部省略して記載している。
<支持部20>
まず、支持部20を説明する。
図1および図3に示すように、支持部20は、一対のアーム21,21を備えている。この一対のアーム21,21は、実質的に同じ構造を有する部材である。この一対のアーム21,21は、その第一端部(図1および図3では下端部、以下では先端部という場合がある)一対のアーム21,21はその先端部同士が、先端部間の距離が変動可能となるように連結されている。具体的には、一対のアーム21,21は、その先端部と基端部との間において軸23によって連結されている。つまり、一対のアーム21,21は、軸23を支点として互いに揺動可能になるように、軸23によって連結されている。したがって、一対のアーム21,21はその先端部間の距離が短くなったり(接近したり)、先端部間の距離が長くなったり(離間したり)することができるようになっている。以下では、一対のアーム21,21はその先端部同士間の距離(言い換えれば、後述する一対の爪部22,22間の距離)が変動することを、接近離間という場合がある。以下では、アーム21を先端アーム21という場合がある。
なお、一対のアーム21,21の先端部同士間の距離が変動する状態には、通常の状態から一対のアーム21,21の先端部同士間の距離が短くなる場合のみ、逆に、通常の状態から一対のアーム21,21の先端部同士間の距離が長くなる場合のみ、も含んでいる。これらの場合には、一対のアーム21,21の先端部同士間の距離が一定以上短くなった際に(または長くなった際に)、短くなった状態(または長くなった状態)で一対のアーム21,21の揺動を固定する機構が設けられる。一対のアーム21,21の揺動を固定する機構はとくに限定されず、公知の機構を採用することができる。そして、このような固定する機構を設けた場合には、一対のアーム21,21の先端部同士間の距離が短くなった後(または長くなった後)に、一対のアーム21,21の先端部同士間の距離を通常の状態に戻す作業を実施する必要がある。
また、天井クレーン1の走行部2の一対のフレーム4,4に本実施形態の転倒防止装置10を取り付ける際には、一対のアーム21,21の先端部同士がレールRの幅方向(図1および図3では左右方向)から、互いに接近離間(言い換えればレールRに接近離間)するように、本実施形態の転倒防止装置10は設置される。この場合、軸23は、レールRの長手方向(図2の左右方向)と略平行となるように配置される。
この一対の先端アーム21,21の先端部には、他方の先端アーム21の先端部に向かって突出した爪部22が設けられている。この爪部22は、レールRの頭部RWに係合可能な大きさや形状に形成されている。例えば、爪部22の長さD(先端アーム21の先端部から突出している部分の長さ、図7参照)は頭部RWの幅W1の半分よりも短く形成されている。
<保持機構25>
図1〜図3に示すように、支持部20は、一対の先端アーム21,21の爪部22同士が接近離間可能となるように保持する保持機構25を備えている。
保持機構25は、一対の支持フレーム26,26を備えている。この一対の支持フレーム26,26は、一対の先端アーム21,21を、一対の先端アーム21,21の軸23の軸方向から挟むように設けられている。この一対の支持フレーム26,26の上端部間には、一対の軸27,27が設けられている。この一対の軸27,27は、一対の連結アーム28,28を介して、一対の先端アーム21,21に連結されている。
より詳しく説明すると、一対の連結アーム28,28の第二端部(図1〜図3では上端部、以下では基端部という場合がある)は、一対の軸27,27によって、保持機構25の一対の支持フレーム26,26に連結されている。そして、各連結アーム28は、それぞれ軸27によって一対の支持フレーム26,26に対して揺動可能となるように連結されている。
一方、一対の連結アーム28,28の第一端部(図1では下端部、以下では先端部という場合がある)は、一対の先端アーム21,21の基端部にそれぞれ連結されている。具体的には、一対の連結アーム28,28の先端部には、一対の軸29,29によって、一対の先端アーム21,21の基端部がそれぞれ揺動可能となるように連結されている。なお、一対の連結アーム28,28は、その先端部と基端部との間で交差しないように一対の軸27,27および一対の先端アーム21,21の基端部に連結されている。
しかも、一対の連結アーム28,28と一対の先端アーム21,21とは、軸23、一対の軸27,27および一対の軸29,29がいずれもと平行になるように連結されている。
支持部20が上記のような構造となっているので、保持機構25の一対の支持フレーム26,26を支点として一対の連結アーム28,28を揺動させることによって、一対の先端アーム21,21を平行に移動させたり、一対の先端アーム21,21の先端部(つまり、一対の爪部22,22)を接近離間させたりすることができる(図3、図4参照)。
なお、一対の軸27,27間の距離、つまり、一対の軸27,27のレールRの幅方向の距離はとくに限定されない。
<支持部連結部30>
図1に示すように、走行部2の一対のフレーム4,4には、支持部連結部30の一対の取付プレート31,31が配置されている。この一対の取付プレート31,31は、一対のフレーム4,4にそれぞれ固定された板状の部材である。この一対の取付プレート31,31間には、一対の案内軸32,32が設けられている。つまり、一対の案内軸32,32は、その軸方向がレールRの軸方向と直交するように(つまり、レールRの幅方向と平行となるように)、一対の取付プレート31,31間(言い換えれば一対のフレーム4,4間)に配設されている。
この一対の案内軸32,32には、保持機構25の一対の支持フレーム26,26が取り付けられている。具体的には、一対の支持フレーム26,26にはボス部33が設けられており、このボス部33が一対の案内軸32,32に対して摺動可能となるように取り付けられている。したがって、一対の支持フレーム26,26は、一対の案内軸32,32に案内されてレールRの幅方向に沿って移動できるように、走行部2の一対のフレーム4,4に取り付けられている。言い換えれば、支持部20は、走行部2の一対のフレーム4,4に対して、一対の案内軸32,32に案内されてレールRの幅方向に沿って移動できるようになっている。
なお、支持部連結部30の本体31は、走行部2の一対のフレーム4,4に固定されていてもよいし、走行部2の一対のフレーム4,4に対して着脱可能に設けられていてもよい。
また、支持部連結部30は本体31を有していなくてもよい。この場合、一対の案内軸32,32を直接走行部2の一対のフレーム4,4に対して固定したり着脱可能に設けたりすればよい。
さらに、支持部連結部30は必ずしも設けなくてもよく、保持機構25の一対の支持フレーム26,26を直接走行部2の一対のフレーム4,4に取り付けてもよい。しかし、支持部連結部30を設ければ、上述したように、レールRの歪みによる一対のレールR,R間の間隔Wの大きな変化を支持部連結部30でも吸収することができるので、支持部20にレールRの幅方向の力が加わることをより効果的に防ぐことができるという利点が得られる。
<本実施形態の転倒防止装置10の動作>
本実施形態の転倒防止装置10が以上のごとき構造を有しているので、天井クレーン1に対して車輪3をレールRから離間させる力(引き抜き力)が加わって、車輪3が浮き上がりを防止できる。つまり、車輪3が浮き上がろうとすると、レールRの頭部RWに一対の先端アーム21,21の爪部22,22の先端がひっかかるので、車輪3の浮き上がりを阻止することができる。
しかも、上述したように、一対の先端アーム21,21は軸23によって先端と基端との間で揺動可能に連結されており、一対の先端アーム21,21の基端は一対の連結アーム28,28によって支持フレーム26に対して揺動可能に連結されている。すると、天井クレーン1に引き抜き力が加わった際に、爪部22,22の先端がレールRの頭部RWに引っ掛かっていれば、一対の先端アーム21,21の先端部を接近させる方向に力が発生する。つまり、引き抜き力が一対の先端アーム21,21によってレールRを保持しようとする力に変換される。したがって、引き抜き力が発生すると、レールRの頭部RWをしっかりと保持しようとするように一対の先端アーム21,21が作動するので、車輪3の浮き上がりを防止する効果を高くすることができる。
また、爪部22,22の先端がレールRの頭部RWの下方に位置しているので、連結部材が設けられた個所を走行する際には、爪部22,22が連結部材に接触する。すると、爪部22,22には、爪部22,22を外方に移動させるような力(レールRから離間させる方向の力)が加わる。つまり、爪部22,22には、両者間を離間するような力が加わる。この場合、一対の先端アーム21,21は、爪部22,22に加わる力によって、一対の連結アーム28,28と連結されている軸29を支点として揺動するので、一対の爪部22,22間の距離が大きくなる(図4参照)。したがって、連結部材が大きくレールRの頭部RWの幅よりも連結部材の外径(レールRの幅方向の長さ)が大きくなっていても、爪部22,22にその個所をスムースに通過させることができる。例えば、大型のレールR(例えば50kg/m以上)などでは、連結部材が大きくなるので、レールRの頭部RWの幅よりも連結部材の外径が大きくなる可能性が高い。このようなレールR上を走行する場合でも、爪部22,22に連結部材が設けられている個所をスムースに通過させることができる。
なお、爪部22,22に離間するように力が加わっていない場合には、一対の先端アーム21,21には、自重によって爪部22,22間が接近するような力が発生する。したがって、天井クレーン1が通常の走行をしている場合には、一対の先端アーム21,21の爪部22,22は、レールRの頭部RWの下方に位置した状態に維持される。
<レールRの歪み対応>
天井クレーン1がレールRの長手方向に沿って移動すると、支持部20はレールRに追従して移動する。もし、レールR自体の歪み等があれば一対のレールR,R同士の間隔W(図9(A)参照)が変化する場合がある。しかし、本実施形態の転倒防止装置10の場合、一対の先端アーム21,21は、一対の連結アーム28,28を介して一対の支持フレーム26,26に連結された状態となっている。すると、一対の連結アーム28,28が揺動して、支持部20をレール間隔の変化量の分やレールRの歪みの分だけ、一対の先端アーム21,21の爪部22,22を一対の支持フレーム26,26に対してレールRの幅方向に移動させることができる。したがって、レールRの歪みによるレールR,R同士の間隔Wに変化が生じても、一対の連結アーム28,28の揺動によってその変化を吸収することができる。よって、レールRの歪みに起因して支持部20を介して走行部2にレールRの幅方向に沿った力が加わることを防ぐことができる。
また、レールRの歪みが大きい場合、一対の連結アーム28,28の揺動ではレール間隔の変化量を吸収できない場合がある。しかし、本実施形態の転倒防止装置10の場合、一対の案内軸32,32に沿って支持部20全体が移動することができる。すると、レールRの歪みによるレールR,R同士の間隔Wの変化が大きくても、その変化を支持部連結部30が支持部20を移動させることによって吸収することができる。したがって、レールR,R同士の間隔Wの変化が大きくても、レールRの歪みに起因して支持部20を介して走行部2にレールRの幅方向に沿った力が加わることを防ぐことができる。
このように、本実施形態の転倒防止装置10では、レールRの幅方向に沿った力に耐えるために、支持部20の剛性を高める必要がないので、支持部20の軽量化や小型化が可能となる。言い換えれば、支持部20を大型化しなくても、支持部20をレールRに確実に追従させて移動させることができるから、一般的な構造物や地面に設けられた軌条走行機械にも採用することができる。
<複数の支部部20>
上述したように、支持部20の一対の先端アーム21,21が揺動して爪部22間の距離が大きくなった場合、その瞬間は爪部22がレールRの頭部RWの下方に無い状態となる。つまり、この瞬間は、天井クレーン1に引き抜き力が加わって車輪3が浮き上がろうとしても、レールRの頭部RWに一対の先端アーム21,21の爪部22,22の先端がひっかからない状態となる。すると、天井クレーン1の車輪3の浮き上がりを防止できず、天井クレーン1が転倒する可能性がある。
そこで、支持部20の一対の先端アーム21,21の爪部22同士が接近離間する方向と交差する方向、つまり、レールRの方向に沿って並ぶように複数の支持部20を支持部連結部30に設けてもよい。例えば、支持部連結部30の一対の本体31,31間に、複数本の案内軸32を設けて、離接する案内軸32間に支持部20を複数設けてもよい。(図9(B)参照)。この場合、レールRの方向において、一の支持部20の一対の先端アーム21,21の爪部22,22と他の支持部20の一対の先端アーム21,21の爪部22,22との距離L1が連結部材の長さよりも長くなるように複数の支持部20を設置する。すると、一の支持部20の一対の先端アーム21,21が揺動して爪部22,22間の距離が大きくなった状態でも、他の支持部20の一対の先端アーム21,21の爪部22,22間はレールRの頭部RWの下方に位置した状態に維持される。したがって、いずれかの支持部20によって天井クレーン1の車輪3の浮き上がりを防止できるので、天井クレーン1の転倒をより確実に防止できる。
<連結部材の形状>
本実施形態の転倒防止装置10では、爪部22,22が連結部材に接触すると、一対の爪部22,22間の距離が大きくなるように一対の先端アーム21,21が揺動する。このとき、一対の爪部22,22と連結部材とが接触するので、接触音が発生する。この接触音を低減し、両者の接触の衝撃を低減する上では、連結部材のペーシPの両端部に傾斜面Pfを設けてもよい。以下、図5を用いて、両端部に傾斜面Pfを設けたペーシPを説明するが、ペーシPの構造を分かりやすくするために、ペーシPの形状などは簡略化して記載している。
図5に示すように、連結部材のペーシPは、その長手方向がレールRの長手方向に沿うようにレールRに取り付けられる。このペーシPにおいて、長手方向の第一端部Paおよび第二端部Pbに傾斜面Pfを形成する。この傾斜面Pfは、ペーシPの長手方向の中央部から第一端部Paおよび第二端部Pbに向かって厚さが薄くなるように形成する。つまり、ペーシPをレールRに取り付けると、その第一端部Paおよび第二端部Pbから長手方向の中央部に向かうに従って、レールRの胴部からペーシPの表面までの距離が徐々に長くなるように、ペーシPの第一端部Paおよび第二端部Pbに傾斜面Pfを形成する(図5(B)参照)。ペーシPがこのような形状になっていれば、ペーシPと爪部22が接触した際に、両者の接触の衝撃を低減することができる。また、一対の爪部22,22を傾斜面Pfに沿って移動させることができるので、一対の爪部22,22が離間する動きをスムースな動きとすることができる。
なお、連結部材において、ペーシP以外の部品(ボルトナット(ペーシモール)等)が一対の爪部22,22と接触するような場合には、その部品も、ペーシPの傾斜面Pfのような傾斜した面を設けておくことが望ましい。
<案内ローラ24による移動案内機構>
一対の爪部22,22と連結部材との接触音を低減し、両者の接触の衝撃を低減する上では、一対のアーム21,21に、レールRの胴部に沿って移動する案内ローラ24を設けてもよい。すると、一対の爪部22,22が連結部材と接触する前に案内ローラ24が連結部材に接触するので、一対の爪部22,22と連結部材との接触を回避することも可能となる。
例えば、図6に示すように、爪部22の両端部(レールRの長手方向の両端)に、爪部22の両端部よりも前後方向に突出するように案内ローラ24をそれぞれ設ける。この案内ローラ24は、その内端が爪部22のレールRと対向する先端よりも外方に位置するように設けられている。つまり、対向する一対の爪部22,22間の距離よりも、対向する一対の案内ローラ24,24の内端間の距離が長くなるように設けられている。しかも、一対の案内ローラ24,24の内端間の距離W2は、レールRの胴部において連結部材が設けられている位置において、その幅が最も短い位置における幅よりも短くなるように設けられている。そして、一対の案内ローラ24,24は、その回転軸がレールRの胴部に対して傾斜するように設けられている。言い換えれば、一対の案内ローラ24,24の回転面24aが、レールRの胴部に対してレールRから離れるにしたがって上傾するように設けられている。
かかる構成とすれば、本実施形態の転倒防止装置10が設けられている天井クレーン1がレールRに沿って移動した際に、一対の爪部22,22よりも先に一対の案内ローラ24,24が連結部材に接触する。一対の案内ローラ24,24が連結部材に接触すると、一対の案内ローラ24,24は連結部材の表面に沿って移動するので、一対の爪部22,22が連結部材と接触する前に、一対の先端アーム21,21が揺動して一対の爪部22,22が離間するように移動する。すると、一対の爪部22,22が連結部材の位置に到達しても、一対の爪部22,22と連結部材とが接触しないまたは接触しても接触する際の衝撃を小さくできる。しかも、一対の案内ローラ24,24に案内されて一対の爪部22,22が離間するので、一対の爪部22,22が離間する動きをスムースな動きとすることができる。
さらに、一対の案内ローラ24,24の回転軸は、一対の案内ローラ24,24の回転面24aが、レールRの胴部に対してレールRから離れるにしたがって上傾するようにレールRの胴部に対して傾斜して設けられている。すると、一対の案内ローラ24,24が連結部材に接触した際に加わる力の方向と、一対の先端アーム21,21が揺動する方向とを近づけることができる。したがって、一対の爪部22,22が離間する動き、言い換えれば、一対の先端アーム21,21が揺動する動きをスムースな動きとすることができる。
なお、一対の案内ローラ24,24は、一対の案内ローラ24,24の回転面24aがレールRの胴部に対して傾斜するように設けなくてもよい。つまり、レールRの胴部と回転面24aがほぼ直交するように一対の案内ローラ24,24を設けてもよい。しかし、上述したように一対の案内ローラ24,24の回転面24aを傾斜させれば、上述したような効果が得られる。
<テーパガイド24T>
上述した案内ローラ24のように、一対の爪部22,22よりも先に連結部材との接触する部材として、テーパガイド24Tを設けてもよい。
例えば、図12に示すように、図6の案内ローラ24に代えて、爪部22の両端部(レールRの長手方向の両端)に、爪部22の両端部よりも前後方向に突出するようにテーパガイド24Tをそれぞれ設ける。このテーパガイド24Tは、レールRの胴部と対向する面がテーパ面tになっている。つまり、レールRの胴部と対向する面は、爪部22側から離れるにしたがってレールRの胴部から離れるように傾斜した傾斜面となっている。しかも、互いに対向する一対のテーパガイド24T,24T(つまりレールRを挟むように配置される一対のテーパガイド24T,24T)間において最も接近している部分の距離W3が、レールRの胴部において連結部材が設けられている位置において、その幅が最も短い位置における幅よりも短くなるように設けられている。
かかる構成とすれば、本実施形態の転倒防止装置10が設けられている天井クレーン1がレールRに沿って移動した際に、一対の爪部22,22よりも先に一対のテーパガイド24T,24Tのテーパ面tが連結部材に接触する。すると、テーパ面tが連結部材の表面に接触した状態で一対のテーパガイド24T,24Tが移動するので、一対の爪部22,22が連結部材と接触する前に、一対の先端アーム21,21が揺動して一対の爪部22,22が離間するように移動する。すると、一対の爪部22,22が連結部材の位置に到達しても、一対の爪部22,22と連結部材とが接触しないまたは接触しても接触する際の衝撃を小さくできる。しかも、テーパ面tに案内されて一対の爪部22,22が離間するので、一対の爪部22,22が離間する動きをスムースな動きとすることができる。
なお、図12では、一対のテーパガイド24T,24Tは、その表面f(図12参照)がレールRの胴部に対して傾斜するように設けられているが、一対のテーパガイド24T,24Tは、その表面fがレールRの胴部に対して傾斜するように設けなくてもよい。つまり、レールRの胴部と表面fがほぼ直交するように一対のテーパガイド24T,24Tを設けてもよい。しかし、一対のテーパガイド24T,24Tの表面fをレールRの胴部に対しえて傾斜させれば、一対のテーパガイド24T,24Tのテーパ面tが連結部材に接触した際に加わる力の方向と、一対の先端アーム21,21が揺動する方向とを近づけることができる。したがって、一対の爪部22,22が離間する動き、言い換えれば、一対の先端アーム21,21が揺動する動きをスムースな動きとすることができる。
<ボス部33の高さ>
支持フレーム26においてボス部33を設ける位置はとくに限定されない。走行部2の一対のフレーム4,4に固定された一対の案内軸32,32にボス部33を取り付けた際に、一対の先端アーム21,21の爪部22がレールRの頭部RWに引っ掛かる高さであればよい。
そして、ボス部33と一対の軸27,27の相対的な位置(高さ方向の位置)もとくに限定されない。しかし、ボス部33は、一対の軸27,27よりもできるだけレールR側に位置している方が望ましい。つまり、ボス部33から一対の先端アーム21,21の爪部22までの距離がそれほど大きくない方が、支持フレーム26を案内軸32に沿って移動する際に、安定して支持フレーム26を移動させることができる。
また、上記例では、案内軸32を一対設けた場合を説明したが、案内軸32は2対以上設けてもよい。案内軸32を2対以上設ければ、支持部20の移動を安定させることができる。
<間隔保持機構40>
本実施形態の転倒防止装置10が設けられている天井クレーン1がレールRに沿って移動した際に、その移動抵抗を小さくする上では、一対の爪部22,22はレールRに接触していない方が望ましい。具体的には、一対の爪部22,22の対向する先端部間の距離がレールRの胴部よりも広くなるようになっていることが望ましい。また、一対の先端アーム21,21の先端部の対向する面間の距離が、レールRの頭部RWの幅W1よりも広くなっていることが望ましい。
そこで、支持部20の一対の先端アーム21,21には、一対の爪部22,22間および一対の先端アーム21,21の先端部の対向する面間の距離が、上記条件を満たすように維持する間隔保持機構40が設けられている。
この間隔保持機構40の構造はとくに限定されず、上記条件を満たした状態を維持するような構造となっていればよい。
例えば、図8(A)に示すように、一方の先端アーム21(または両方の先端アーム21)に軸部材41を設けておき、一対の先端アーム21,21の爪部22間の距離が所定の距離(以下通常間隔という)となると軸部材41の先端が他方のアーム21に接触するようにしてもよい。この場合、軸部材41の長さを調整できるようになっていれば、爪部22間等の最少距離を調整できるという利点が得られる。もちろん、両方の先端アーム21または一対の先端アーム21,21に距離調整部材(ボルトや軸等)を着脱可能に設けてもよい。この場合も、距離調整部材を変更すれば爪部22間の最少距離を調整できる。
また、間隔保持機構40は、一対の先端アーム21,21の爪部22,22同士を接近させる方向に一定以上の力が加わると、一対の先端アーム21,21の爪部22間の距離が通常間隔よりも小さくなることを許容する構成を有していてもよい。かかる構成とすれば、間隔保持機構を設けていても、大きな引き抜き力が加わった際には、爪部22,22同士を接近させてしっかりと爪部22,22によってレールRを保持することができる。すると、間隔保持機構を設けて天井クレーン1がレールRに沿って移動した際の移動抵抗を小さくしつつ、天井クレーン1の転倒防止効果を高くできる。
例えば、図8(B)に示すように、一方の先端アーム21(図8(B)では左側の先端アーム21)に軸部材41を設けておき、この軸部材41の先端にワッシャー43を設けて、ワッシャー43よりも先端側に、ワッシャー43よりも直径が小さいナット42を螺合しておく。また、ワッシャー43と先端アーム21との間にはバネ44を設けておく。
一方、他方の先端アーム21(図8(B)では右側の先端アーム21)には、軸部材41の先端を収容可能な凹み41hを設けておき、この凹み41hの直径をナット42の直径よりも大きいがワッシャー43の直径よりは小さくしておく。
すると、一対の先端アーム21,21の爪部22,22同士を接近させる方向に加わる力がバネ44を収縮させる力よりも小さい力場合には、ワッシャー43を設けている位置までしか、一対の先端アーム21,21は接近できない。したがって、一対の先端アーム21,21の爪部22,22間の間隔は通常間隔に維持される。
一方、一対の先端アーム21,21の爪部22,22同士を接近させる方向に加わる力がバネ44を収縮させる力よりも大きくなった場合には、ワッシャー43を介してバネ44にはバネ44を収縮するように力が加わる。すると、バネ44が圧縮されるので、一対の先端アーム21,21の爪部22,22間の間隔は通常間隔よりも短くなる。
なお、上述した構造の場合、ナット42の位置を調整すれば、バネ44の長さ、つまり、通常間隔を調整できる。
また、上述した間隔保持機構40は、通常の状態では、一対の先端アーム21,21の爪部22,22間の間隔が一定以上接近しない構成としている。一方、一対の先端アーム21,21の爪部22,22間の間隔が広がり過ぎた場合には、爪部22,22が元の状態に戻るまでに時間がかかるので、レールRを保持できない時間が長くなる。また、レールRの近傍にある器具等と接触してしまう可能性もある。
そこで、間隔保持機構40に、一対の先端アーム21,21の爪部22,22間の距離が一定の距離以上離間しないように、一対の先端アーム21,21の揺動を規制する規制部を設けてもよい。
この規制部の構造は、一対の先端アーム21,21の揺動を規制できる構成であればよく、その構造はとくに限定されない。例えば、一対の先端アーム21,21の先端部の両側方に位置するように、支持フレーム26に連結された板状や棒状のストッパー等を設けておく。そして、このストッパー等の位置を調整して、一対の先端アーム21,21が一定以上揺動すると接触するように設置すれば、一対の先端アーム21,21の揺動を規制できる。
また、一対の先端アーム21,21間に、一対の先端アーム21,21の爪部22,22が接近離間する方向と平行な方向に伸縮する器具(例えばシリンダ等)を設けてもよい。この場合でも、器具の最大伸長量以上には一対の先端アーム21,21が離間できないので、一対の先端アーム21,21の揺動、つまり、一対の先端アーム21,21の爪部22,22の距離を規制することができる。
<付勢機構>
一対の先端アーム21,21の爪部22,22は、自重でもレールRの頭部RWの下方に位置した状態に維持される。しかし、一対の先端アーム21,21の爪部22,22同士が接近するように付勢する付勢機構を設けてもおけば、爪部22,22が振動や外部からの力によって、連結部材の無い位置で離間することを防止できる。
例えば、図1〜図3に示すように、一対の先端アーム21,21間(図1では軸29,29間)に、付勢機構のバネ45を設ける。このバネ45は、その伸縮方向が一対の先端アーム21,21が接近離間する方向と略平行となるように設けられる。しかも、一対の先端アーム21,21の爪部22同士を接近させる方向に力(付勢力)が発生するように、このバネ45はその長さが調整されている。つまり、バネ45の収縮力によって、爪部22,22同士が接近するように一対の先端アーム21,21が付勢されている。したがって、連結部材が設けられた位置を爪部22,22が通過すれば、一旦離間した爪部22,22間の距離を通常の状態(頭部RWの幅よりも狭い状態)に戻すことができる。そして、連結部材が設けられていない位置では、爪部22,22間の距離を通常の状態に維持することができる。
なお、間隔保持機構として上述したようなバネ44を利用する構成を採用した場合には、バネ45の付勢力が、上述した間隔保持機構40のバネ44を収縮させる力よりも大きくならないようにすることが必要である。
<他の保持機構25について>
保持機構25は、必ずしも上述したようなリンク構造としなくてもよい。例えば、図10および図11に示すように、一対の連結アーム28,28の基端を一本の連結軸27に連結してもよい。この場合には、保持機構25の一対の支持フレーム26に長孔26hを設けて、この長孔26hに長孔26hの軸方向に沿って移動できるように連結軸27を挿入しておく。すると、長孔26hの軸方向の長さ程度は挿入する。この場合には、一対の先端アーム21,21を、連結軸27を介して長孔26hの軸方向の軸方向、つまり、レールRの幅方向に沿って移動可能となる。
<爪部22について>
爪部22の形状や大きさは、レールRの大きさや頭部RWの形状等に合わせて適宜適切な形状にすればよく、上記の形状、大きさに限定されない。つまり、爪部22は、頭部RWに引っ掛けることができるように形成されていればよい。
また、爪部22は先端アーム21の先端部を屈曲させて形成してもよいし、先端アーム21の先端部に板状部材等を溶接やボルト止め等の方法で連結して爪部22を形成してもよい。つまり、先端アーム21と別体に設けられた爪部22を、先端アーム21の先端部に設ける方法はとくに限定されない。
また、図7に示すように、各爪部22は、レールRの胴部と対向する面(爪部22の内面22a)に、一対の傾斜面22t,22tを有していてもよい。具体的には、爪部22の内面22aにおいて、爪部22同士が接近離間する方向と交差する両端部、つまり、天井クレーン1の走行方向(レールRの軸方向)における両端部に、内方から外方に向かって爪部22の内面22a同士が離間するように(言い換えれば内側から先端に向かってレールRから離れるように、)傾斜した一対の傾斜面22t,22tを有していてもよい。爪部22の内面22aにかかる一対の傾斜面22t,22tが形成されていれば、天井クレーン1が走行した際に、連結部材と爪部22が接触しても、爪部22を連結部材の外面に沿ってスムースに移動させることができる。すると、爪部22と連結部材が接触した際の衝撃を緩和できるし、接触した際の衝撃に起因して爪部22や連結部材、アーム21などが損傷することを抑えることができる。
本発明の軌条走行機械の転倒防止装置は、車輪によってレール上を走行する、例えば、天井クレーンや門型クレーン、片門型クレーン等の転倒防止装置として適している。
1 天井クレーン
2 走行部
3 つば付車輪
10 転倒防止装置
20 支持部
21 先端アーム
22 爪
22a 内面
22t 傾斜面
23 軸
24 案内ローラ
25 保持機構
26 支持フレーム
27 軸
28 連結アーム
29 軸
30 支持部連結部
32 案内軸
40 間隔保持機構
45 バネ
R レール
RW 頭部
P ペーシ
Pa 第一端部
Pb 第二端部
Pf 傾斜面

Claims (13)

  1. レール上を走行する軌条走行機械の転倒防止装置であって、
    該転倒防止装置が、
    前記レールの頭部に引っ掛ける爪が第一端部に設けられた一対のアームを有する支持部と、
    該支持部を軌条走行機械に取り付ける支持部連結部とからなり、
    前記一対のアームは、
    第一端部と第二端部との間において該一対のアーム同士が互いに揺動可能となるように連結されており、
    前記支持部は、
    前記一対のアームの爪同士の距離が変動可能となるように該一対のアームを保持する保持機構を備えており、
    前記支持部の保持機構は、
    前記一対のアームの第二端部に第一端部が連結され、前記支持部連結部に第二端部が連結された一対の連結アームを備えており、
    前記一対の連結アームは、
    第一端部と前記一対のアームの第二端部とが互いに揺動可能に連結されており、
    前記連結アームの第二端部が前記支持部連結部に揺動可能に連結されている
    ことを特徴とする軌条走行機械の転倒防止装置。
  2. レール上を走行する軌条走行機械の転倒防止装置であって、
    該転倒防止装置が、
    前記レールの頭部に引っ掛ける爪が第一端部に設けられた一対のアームを有する支持部と、
    該支持部を軌条走行機械に取り付ける支持部連結部とからなり、
    前記一対のアームは、
    第一端部と第二端部との間において該一対のアーム同士が互いに揺動可能となるように連結されており、
    前記支持部は、
    前記一対のアームの爪同士の距離が変動可能となるように該一対のアームを保持する保持機構と、
    前記一対のアームの爪同士の間隔が所定の間隔よりも狭くなることを防止する間隔保持機構と、を備えており、
    該間隔保持機構は、
    前記一対のアームの爪同士を接近させる方向に一定以上の力が加わると、該一対のアームの爪同士の間隔が所定の間隔よりも小さくなることを許容する構成を有している
    ことを特徴とする軌条走行機械の転倒防止装置。
  3. 前記支持部の保持機構は、
    前記一対のアームの第二端部に第一端部が連結され、前記支持部連結部に第二端部が連結された一対の連結アームを備えており、
    前記一対の連結アームは、
    第一端部と前記一対のアームの第二端部とが互いに揺動可能に連結されており、
    前記連結アームの第二端部が前記支持部連結部に揺動可能に連結されている
    ことを特徴とする請求項2記載の軌条走行機械の転倒防止装置。
  4. 前記支持部は、
    前記一対のアームの爪同士が接近する方向に該一対のアームを付勢する付勢機構を備えている
    ことを特徴とする請求項1、2または3記載の軌条走行機械の転倒防止装置。
  5. 前記支持部は、
    前記一対のアームの爪同士の間隔が所定の間隔よりも狭くなることを防止する間隔保持機構を備えている
    ことを特徴とする請求項1または4記載の軌条走行機械の転倒防止装置。
  6. 前記間隔保持機構は、
    前記一対のアームの爪同士を接近させる方向に一定以上の力が加わると、該一対のアームの爪同士の間隔が所定の間隔よりも小さくなることを許容する構成を有している
    ことを特徴とする請求項5記載の軌条走行機械の転倒防止装置。
  7. 前記間隔保持機構は、
    前記一対のアームの爪同士が所定の間隔よりも大きくなることを規制する規制部を有している
    ことを特徴とする請求項2、3、5または6記載の軌条走行機械の転倒防止装置。
  8. 前記支持部連結部は、
    前記支持部を、該支持部の一対のアームの爪間の距離が変動する方向に沿って移動可能に保持する
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の軌条走行機械の転倒防止装置。
  9. 前記支持部連結部は、
    前記支持部を、前記支持部の一対のアームの爪間の距離が変動する方向に沿って移動可能に保持する案内軸を備えており、
    該案内軸が、
    前記支持部の揺動軸よりも前記支持部の一対のアームの第一端部側に位置するように設けられている
    ことを特徴とする請求項8記載の軌条走行機械の転倒防止装置。
  10. 前記支持部の一対のアームには、
    前記爪よりも前方および後方に、前記レールに接触した状態で転動する案内ローラがそれぞれ設けられており、
    該案内ローラは、
    その回転軸が前記レールに対して傾斜するように設けられている
    ことを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の軌条走行機械の転倒防止装置。
  11. 前記支持部の一対のアームの爪は、
    該一対のアームの爪間の距離が変動する方向と交差する端部における内面に、内方から外方に向かって対向する面同士が離間するように傾斜した傾斜面を備えている
    ことを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の軌条走行機械の転倒防止装置。
  12. レール上を走行する軌条走行機械の転倒を防止する機構であって、
    請求項1から11のいずれか一項に記載の転倒防止装置と、
    前記レールを連結する連結部材と、を備えており、
    該連結部材は、
    第一端部および第二端部が前記レールの長手方向に沿うように該レールに取り付けられるものであり、
    前記第一端部および前記第二端部には、先端に向かって厚さが薄くなるように傾斜面が形成されている
    ことを特徴とする軌条走行機械の転倒防止機構。
  13. レール上を走行する軌条走行機械の転倒を防止する機構であって、
    請求項1から11のいずれか一項に記載の転倒防止装置と、
    前記レールを連結する連結部材と、を備えており、
    該連結部材は、
    その長手方向が前記レールの長手方向に沿うように該レールに取り付けられるものであり、
    前記転倒防止装置を複数備えており、
    該複数の転倒防止装置は、
    隣接する転倒防止装置における支持部間の距離が、前記連結部材の長手方向の長さよりも長くなるように設けられている
    ことを特徴とする軌条走行機械の転倒防止機構。
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