JP7299634B2 - 軌条走行機械の転倒防止装置 - Google Patents
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Description
しかも、特許文献1の転倒防止装置は、走行部の一対のフレーム間に転倒防止装置を収容できる広さを有する隙間が無ければ設置できないので、大型の天井クレーンには設置できても小型のクレーンに設置することは難しい。
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
図9において符号Rは、工場や倉庫等の建物の天井に設けられた一対のレールを示している。また、符号1は、一対のレールR,R間に設けられた天井クレーンを示している。この天井クレーンは、走行部2を介して、一対のレールR,R上に載せられている。
本実施形態の転倒防止装置10を説明する。
図1~図3に示すように、天井クレーン1の走行部2のフレーム4には、本実施形態の転倒防止装置10が設けられている。本実施形態の転倒防止装置10は、前記レールRの頭部RWに係合可能な爪21cを有する一対の係合部材21,21を備えた支持部20と、この支持部20を前記走行部2のフレーム4に取り付ける支持部連結部30とから構成されている。
まず、支持部連結部30を説明する。
図1~図3に示すように、支持部連結部30は一対の取付部材31,31を有している。この一対の取付部材31,31は走行部2のフレーム4を両側方から挟むように設置されている。つまり、一対の取付部材31,31は、フレーム4の軸方向と交差する方向(図2では左右方向、以下フレーム4の幅方向という場合がある)からフレーム4を挟むように設置されている。
なお、本体部32は、内面がフレーム4の側面に面接触できるようになっていればよく、必ずしも板状の部材で形成しなくてもよい。
図1および図3に示すように、支持部連結部30には、支持部20が取り付けられている。この支持部20は、2本のボルト36に取り付けられた連結部材22を有している。具体的には、連結部材22は、その両端部(フレーム4の軸方向における両端部)が2本のボルト36の軸方向に沿って移動可能となるように、2本のボルト36に取り付けられている。例えば、連結部材22の両端部には貫通孔22hが形成されており(図7参照)、この貫通孔22hドライベアリングやリニアベアリング等が設けられている。そして、貫通孔22hに設けられているドライベアリング等によって2本のボルト36の軸方向に沿ってスムースに連結部材22が移動するようになっている。
本実施形態の転倒防止装置10が以上のごとき構造を有しているので、天井クレーン1に対して車輪3をレールRから離間させる力(引き抜き力)が加わっても、車輪3の浮き上がりを防止できる。つまり、車輪3が浮き上がろうとすると、レールRの頭部RWに一対の係合部材21,21の爪部21cがひっかかるので、車輪3の浮き上がりを阻止することができる。
上記例では、支持部20の連結部材22が、一対の係合部材21,21の下固定部34間を連結する2本のボルト36に沿って移動する場合を説明した。しかし、一対の係合部材21,21の下固定部34間に、2本のボルト36とは別に、連結部材22の移動を案内する案内軸を設けてもよい。つまり、一対の係合部材21,21の下固定部34間に、フレーム4の幅方向と平行な軸を有する案内軸を設けて、2本のボルト36に代えて、この案内軸に連結部材22を連結してもよい。2本のボルト36とは別に、案内軸を設けこの案内軸に連結部材22を連結ずれば、案内軸と連結部材22の両端部の貫通孔22hとのはめ合い隙間を大きくとれるので、連結部材22の案内軸に沿ったスライドが円滑になるという利点が得られる。一方、2本のボルト36を案内軸とした場合には、装置の部品点数が減り、取付部材31の幅方向(フレーム4の軸方向)の寸法を小さくすることができるので、転倒防止装置10をコンパクトにでき重量も軽減できるという利点が得られる。
また、連結部材22の移動を案内する案内軸(ボルト36も含む)は、2本に限られず、1本でもよいし3本以上でもよく、案内軸の本数はとくに限定されない。
係合部材21の爪部21cの形状や大きさはとくに限定されず、レールRの大きさや頭部RWの形状等に合わせて適宜適切な形状にすればよい。つまり、爪部21cは、天井クレーン1の車輪3を浮き上がらせる力が加わった際に、レールRの頭部RWに引っ掛かるように形成されていればよい。
上述した例では、一対の取付部材31,31をフレーム4に設置した状態において、下固定部3の切欠き43hを、上端がフレーム4の下端よりも下方に位置するように形成する場合を説明した。しかし、下固定部3の切欠き43hは、一対の取付部材31,31をフレーム4に設置した状態において、その上端がフレーム4の下端よりも上方に位置するように形成してもよい。この場合でも、切欠き43hの開口とフレーム4の下端との間に形成される空間が係合部材21が通過できる大きさになっていれよい。
上記例では、本実施形態の軌条走行機械1の転倒防止装置10を、走行部2のフレーム4が角パイプ等の軸状部材によって形成されている天井クレーン1に取り付ける場合を説明した。しかし、本実施形態の軌条走行機械1の転倒防止装置10は、支持部連結部30の一対の取付部材31,31を、両者間に隙間ができかつ一対の取付部材31,31の下端部(下固定部34)をフレーム4よりも下方に配置できるのであれば、種々の構造を有するフレーム4に取り付けることができる。例えば、一対のフレームを有し、一対のフレーム間に車輪が設けられる構造を有する走行部であれば、一対のフレーム間に本実施形態の軌条走行機械1の転倒防止装置10を取り付けることができる。もちろん、フレームが軸状部材である場合と同様に、走行部2の一対のフレームを外方から挟むように一対の取付部材31,31を配置して本実施形態の軌条走行機械1の転倒防止装置10を走行部2に取り付けることも可能である。
2 走行部
4 フレーム
10 転倒防止装置
20 支持部
21 係合部材
21a 第一端部
21b 第二端部
21c 爪部
22 連結部材
30 支持部連結部
31 取付部材
32 本体部
33 上固定部
34 下固定部
34h 切り欠き
36 ボルト
R レール
RW 頭部
Claims (5)
- レール上を走行する軌条走行機械の転倒防止装置であって、
該転倒防止装置が、
前記レールの頭部に引っ掛ける爪が第一端部に設けられた、該レールの頭部を挟むように配設される一対の係合部材を有する支持部と、
該支持部を軌条走行機械の走行方向と交差する方向に沿って移動可能となるように前記軌条走行機械のフレームに取り付ける支持部連結部とからなり、
該支持部連結部は、
前記軌条走行機械のフレームに取り付けられる一対の取付部材を有しており、
前記支持部は、
前記一対の取付部材を前記軌条走行機械のフレームに取り付けた状態において、該一対の取付部材における前記軌条走行機械のフレームよりも下方に位置する部分の間に設置されており、
前記支持部連結部は、
前記支持部を軌条走行機械の走行方向と交差する方向に沿って移動可能に保持する一対の案内軸を備えており、
該一対の案内軸は、
軸軌条走行機械のフレームよりも下方かつ前記支持部の一対の係合部材を軌条走行機械の走行方向において挟むように配設されている
ことを特徴とする軌条走行機械の転倒防止装置。 - レール上を走行する軌条走行機械の転倒防止装置であって、
該転倒防止装置が、
前記レールの頭部に引っ掛ける爪が第一端部に設けられた、該レールの頭部を挟むように配設される一対の係合部材を有する支持部と、
該支持部を軌条走行機械の走行方向と交差する方向に沿って移動可能となるように前記軌条走行機械のフレームに取り付ける支持部連結部とからなり、
該支持部連結部は、
前記軌条走行機械のフレームに取り付けられる一対の取付部材を有しており、
前記支持部は、
前記一対の取付部材を前記軌条走行機械のフレームに取り付けた状態において、該一対の取付部材における前記軌条走行機械のフレームよりも下方に位置する部分の間に設置されており、
前記一対の取付部材において前記軌条走行機械のフレームよりも下方に位置する部分には、前記支持部が通過できる、下端に開口を有する切欠きが形成されている
ことを特徴とする軌条走行機械の転倒防止装置。 - 前記支持部連結部は、
前記支持部を軌条走行機械の走行方向と交差する方向に沿って移動可能に保持する一対の案内軸を備えており、
該一対の案内軸は、
前記切欠きと同じ高さに該切欠きを挟むように設けられている
ことを特徴とする請求項2記載の軌条走行機械の転倒防止装置。 - 前記案内軸が、
前記支持部連結部の一対の取付部材の下端部を連結する連結軸である
ことを特徴とする請求項3記載の軌条走行機械の転倒防止装置。 - 前記支持部連結部の一対の取付部材は、
前記軌条走行機械のフレームを挟むように取り付けられるものであり、
該支持部連結部の一対の取付部材には、
前記軌条走行機械のフレームに取り付けた状態において、前記軌条走行機械のフレームの上面より上方に配置され該フレームの上面と対向する面を有する部分が設けられている
ことを特徴とする請求項1、2、3または4記載の軌条走行機械の転倒防止装置。
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JP2021086463A JP7299634B2 (ja) | 2021-05-21 | 2021-05-21 | 軌条走行機械の転倒防止装置 |
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JP2022179172A JP2022179172A (ja) | 2022-12-02 |
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JP (1) | JP7299634B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013123965A (ja) | 2011-12-14 | 2013-06-24 | Imai Tekkosho:Kk | 軌条走行機械の転倒防止装置 |
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2021
- 2021-05-21 JP JP2021086463A patent/JP7299634B2/ja active Active
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