JP3610814B2 - 養殖海苔用殺藻殺菌剤およびそれを用いた養殖海苔の処理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、養殖海苔用の殺藻殺菌剤に関し、さらに詳しくはケイソウ等の雑藻類や、赤腐れ病菌、白腐れ病菌等による病害駆除用の殺藻殺菌剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、養殖海苔の処理方法や海苔用処理液としては、例えば特公昭56−12601号公報、特公昭60−31451号公報、特公昭60−31647号公報などに開示されたものがある。これらの従来技術は、いずれも海苔に付着する雑藻類や病害の防除、駆除を目的として各種有機酸や無機酸による酸処理を行うものである。また、特開平9−201180号公報に開示された発明は、本出願人の先願であるが、これは、塩化ナトリウムや塩化マグネシウムなどの無機塩と酸とを用いて海水の比重を調整した処理液を用いて処理するというものである。上記のような酸を用いた従来の海苔の処理方法は、海苔に付着する雑藻類や病害の防除または駆除といった目的はある程度達成している。しかしながら、これらの酸処理技術のみでは必ずしも充分とはいえない場合がある。特に、ケイソウや壺状菌に対しては、酸処理のみでは必ずしも充分な効果は期待できない場合がある。
【0003】
一方、上記のような酸処理剤以外に、パラオキシ安息香酸エステルが海苔養殖における雑藻類や病害の駆除に効果があることも知られている。例えば、特開昭63−230608号公報には、パラオキシ安息香酸のn−プロピルエステル、イソプロピルエステル、n−ブチルエステル、イソブチルエステルもしくはエチルエステル、乳化剤としてポリオキシソルビタンエステルもしくはポリグリセリン脂肪酸エステル、乳化安定剤として部分ケン化型ポリビニルアルコール、並びに有機酸および無機酸から選ばれた1種または2種以上を含有するアマノリ用殺菌剤が開示されている。上記のパラオキシ安息香酸エステルを用いた公知の殺菌剤は乳化状態のものであるが、これは、パラオキシ安息香酸エステルが水に溶け難いことによるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来のパラオキシ安息香酸エステルを用いた養殖海苔用の処理剤は、パラオキシ安息香酸エステルが水に溶け難いことから乳化状態とされていた。しかし、この乳化状態の処理剤では、粘度が高くポンプでの移送が困難になるなど取り扱い性に問題があるだけでなく、相分離を生じやすく、雑藻や病害の駆除を効果的に行うには使用時に頻繁に処理液の混合を行う必要があるが、粘度が高いことから、混合により全体を均質化することが困難であり、特に養殖海苔の処理が行われる冬期の低温環境下では前記のような処理液の粘度の上昇による取り扱い性の悪化や相分離の問題は顕著であった。そこで、パラオキシ安息香酸エステルを溶解状態として使用することも考慮されるが、この場合にはパラオキシ安息香酸エステルを酸処理剤を併用すると、酸成分によりパラオキシ安息香酸エステルが加水分解されてしまうという問題がある。さらに、処理に際しては、上記のような処理剤を海水などで希釈して使用されるが、処理液中のパラオキシ安息香酸エステルと酸成分とを一液に混合溶解した処理剤では、処理液中のパラオキシ安息香酸エステルの濃度を海苔の状態に応じて調整しようとする場合、例えば、処理液中のパラオキシ安息香酸エステルの濃度を下げようとする場合には、処理剤全体を水などで希釈する必要があるが、この場合には処理液中の酸成分の濃度も同時に下がることで処理液のPHが上昇してしまい、酸成分による殺藻、殺菌効果が損なわれてしまう、といった問題がある。
【0005】
そこで本発明は、パラオキシ安息香酸エステルと酸処理剤とを併用することで優れた殺藻殺菌効果を発揮できるとともに、冬期の低温下での作業においても処理液の粘度の上昇による取り扱い性の悪化や相分離といった問題がなく、さらには酸によりパラオキシ安息香酸エステルが加水分解されてしまうといったおそれもない、養殖海苔用の殺藻殺菌剤、およびこの殺藻殺菌剤を用いた養殖海苔の処理方法を提供せんとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、パラオキシ安息香酸エステルを溶解状態で含み、しかも酸成分との混合が容易な製剤とし、このパラオキシ安息香酸エステル製剤と酸処理剤との2液からなる処理剤とし、養殖海苔の処理に際して酸処理剤と前記パラオキシ安息香酸エステル製剤とを混合して使用することで、酸によるパラオキシ安息香酸エステルの分解、処理液の粘度の上昇に伴う取り扱い性の悪化や相分離の問題のない処理剤とすることができること、さらに、前記パラオキシ安息香酸エステル製剤として、パラオキシ安息香酸エステルにプロピレングリコール等のアルコール類およびポリビニルアルコールを併用することで、パラオキシ安息香酸エステルを安定な溶解状態とし、しかも酸成分と容易に混合可能なのもとすることが出来ることを知見し、本発明を完成するに至った。
【0007】
即ち、本発明に係る養殖海苔用の殺藻殺菌剤は、酸処理剤と、少なくとも1種のパラオキシ安息香酸エステル、プロピレングリコール、エチレングリコール、ブタンジオール、ポリエチレングコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール、エチルアルコール、メチルアルコールおよびイソプロピルアルコールからなる群から選択される少なくとも1種のアルコール類、ポリビニルアルコールおよび水を含有するパラオキシ安息香酸製剤と、の2液からなること特徴とするものである。
【0008】
上記のような本発明に係る養殖海苔用殺藻殺菌剤は、使用時、即ち、海苔の処理に際して、前記酸処理剤とパラオキシ安息香酸エステル製剤とを適宜の比率で混合し、必要に応じて海水などで希釈して処理液とし、この処理液に海苔または海苔が付着した海苔網などの養殖具を浸漬するか、モグリ船などを利用して前記海苔網などを処理液を通過させるなどの公知の方法で海苔を処理液に接触させることで処理を行う。
【0009】
上記のような本発明に係る殺藻殺菌剤によれば、酸処理剤とパラオキシ安息香酸エステルとを併用することで雑藻類や病害に対する高い駆除効果を発揮する。また、酸処理剤とパラオキシ安息香酸エステル製剤との2液にしておき、使用時に両者を混合することで、酸によるパラオキシ安息香酸エステルの加水分解を防止することができる。このとき、前記パラオキシ安息香酸エステル製剤中のプロピレングリコール、エチレングリコール、ブタンジオール、ポリエチレングコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール、エチルアルコール、メチルアルコール、またはイソプロピルアルコールなどのアルコール類は、該製剤中のパラオキシ安息香酸エステルの溶解性を向上させ、且つ、酸処理剤との混合状態における処理剤中のパラオキシ安息香酸エステルの溶解状態を安定したものとする。また、ポリビニルアルコールは、前記パラオキシ安息香酸エステル製剤と酸処理剤との混合を容易にして均一性の高い処理剤とする。これにより、処理液の粘度の上昇による相分離や取り扱い性の悪化を防止することができる。
【0010】
前記パラオキシ安息香酸エステル製剤は、パラオキシ安息香酸エステルが5〜30%(重量%、以下同じ)、好ましくは10〜20%、前記アルコール類が45〜60%、ポリビニルアルコールが0.5〜2.0%を含むようにすることが好ましい。また、水の配合量が30%を超えるとパラオキシ安息香酸エステル製剤の安定性が悪くなるので、特に低温下で使用する場合には、水はパラオキシ安息香酸エステル製剤中で30%以下とすることが好ましいが、他の成分の配合割合が少なく水の量が多くなる場合には、水の一部をソルビトール、マルチトールなどの糖アルコール、乳酸ナトリウム、オリゴ糖等に置き代えることで該製剤の安定性を向上させることができる。
【0011】
また、前記パラオキシ安息香酸エステルとしては、パラオキシ安息香酸イソプロピル、パラオキシ安息香酸イソブチル、パラオキシ安息香酸n−ブチル等を用いることができ、特に、パラオキシ安息香酸イソプロピル、パラオキシ安息香酸イソブチルおよびパラオキシ安息香酸n−ブチルをほぼ4:3:3の比率で併用すると溶解性の点で好ましい。
【0012】
前記アルコール類としては、プロピレングリコールを用いることがパラオキシ安息香酸エステルの溶解性の点で好ましい。
【0013】
また、前記ポリビニルアルコールとしては、部分ケン化型ポリビニルアルコールを用いることがパラオキシ安息香酸エステル製剤と酸処理剤との混合性の点で好ましい。
【0014】
前記酸処理剤としては、例えば特公昭56−12601号公報、特公昭60−31451号公報、特公昭60−31647号公報などに開示された公知のものを使用することができるが、これらの酸処理剤の中でも、乳酸および酢酸の少なくとも1種を多く含むものは、モグリ船などを利用した短時間処理に適している。また、酸処理剤には、PH調整剤として各種有機酸および/または無機酸を含有してもよく、前記PH調整剤としては塩酸やリン酸が適している。
【0015】
さらに、この処理剤には、栄養成分として塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、アミノ酸などを添加してもよい。
【0016】
【発明の実施の形態】
上記のような本発明に係る養殖海苔用の殺藻殺菌剤は、処理剤中で、前記エステル類が0.1〜5%、酸成分の合計が20〜70%となるように、酸処理剤とパラオキシ安息香酸エステル製剤とを適宜の比率で混合し、海水で希釈して前記エステル類が0.001〜0.1%、好ましくは0.003〜0.05%、酸成分の合計が0.1〜1.4%、好ましくは0.2〜0.6%となるように調整して処理液として使用する。
【0017】
本発明の殺菌殺藻剤による海苔の処理方法は特に限定されず、例えば、漬け込み処理といわれる方法では、前記処理液を船内の処理液槽などの容器に収容し、海中から引き上げた海苔、または海苔が付着した養殖具を、この処理液中に浸漬すればよい。この漬け込み処理のような比較的長時間処理の場合の処理液の濃度としては、前記エステル類が0.001〜0.05%、好ましくは0.005〜0.02%、酸成分の合計が0.1〜1.0%、好ましくは0.2%〜0.5%の範囲となるように調整することが好ましい。また、この漬け込み処理の場合には、酸処理剤の酸成分としては、クエン酸、リンゴ酸等を用いることが好ましい。さらに、処理液のPHは1.5〜3.0、より好ましくは1.5〜2.5程度である。この漬け込み処理の場合、海苔、または海苔が付着した養殖具を処理液に浸漬している処理時間は、海苔の成育状態やケイソウその他の雑藻などの付着状況、さらには処理剤に用いるパラオキシ安息香酸エステルや酸の種類、その濃度、さらには処理液のpHなどにもよるが、通常の場合であれば1分〜20分以内で処理することができる。
【0018】
また、モグリ船などのように、海苔の養殖網の下に船を潜らせて、処理液を網の下に素通ししながら比較的短時間で処理をすることもできる。このモグリ船による短時間処理の場合には、前記漬け込みの場合のような長時間処理に較べて処理液の濃度を高めに設定することが好ましく、前記エステル類が0.005〜0.1%、好ましくは0.01〜0.05%、また酸成分の合計が0.1〜1.8%、好ましくは0.3〜1.0%の範囲とする。また、この短時間処理の場合には、酸処理剤の酸成分としては、乳酸や酢酸を用いることが好ましく、処理液のPHは0.5〜2.5、より好ましくは1.5〜2.0程度である。
【0019】
前記処理液のPH調整は、塩酸、リン酸等を用いることで容易に所望のPHに調整することができる。PH調整用として用いられる酸としては、無機酸としては、上記塩酸、リン酸の他、硫酸、硝酸、などを用いることができる。また、有機酸の具体例としては、リンゴ酸、クエン酸、フマール酸、グルコン酸、マレイン酸、マロン酸、蟻酸、酒石酸、アクリル酸、クロトン酸、シュウ酸、コハク酸、グルタル酸などを挙げることができる。さらに、有機リン酸としてフィチン酸、重合リン酸としてメタリン酸、ポリリン酸などを用いることもできる。これらの酸は、単独でも、また2種以上のものを組み合わせて用いることもできる。これらの酸の使用量は、処理液のpHが、0.5〜3.0の範囲内となる量に調整することが好ましい。
【0020】
また、本発明の処理液に必要に応じて添加される栄養成分としては、塩化アンモニウム、硝酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、硫酸アンモニウムなどのアンモニウム塩、硝酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、硫酸ナトリウムなどのナトリウム塩、硝酸カリウム、リン酸カリウム、硫酸カリウムなどのカリウム塩、グリシン、グルタミン酸、リジンなどのアミノ酸、植物性蛋白分解物、動物性蛋白分解物などの分解液などが挙げられる。これらの栄養成分は、酸処理剤とパラオキシ安息香酸エステル製剤との混合時に同時に添加混合することもできるし、予めそれらのいずれかに添加しておいてもよい。更には、海水でも希釈時に添加するようにしてもよい。
【0021】
上記の処理液の調製方法としては、酸処理剤とパラオキシ安息香酸エステル製剤とのそれぞれを濃厚処理液として準備しておき、海苔処理作業に際して両者を適宜の比率で混合するとともに海水等で希釈し、また、これにPH調整剤を加えて処理液のPHを調整し、さらにこれに上記栄養成分を適宜添加して使用してもよい。
【0022】
【実施例】
〔実験〕
酸処理剤と、プロピレングリコール50%、パラオキシ安息香酸エステル15%、部分ケン化型ポリビニルアルコール1.0%、マルチトール液15%、残りが精製水からなるパラオキシ安息香酸エステル製剤とを混合し、これを海水で希釈して酸成分とパラオキシ安息香酸エステルとが第1表〜第4表に示す比率となるように調整し、各試験区の海苔用処理液を作製した。なお、第1表に示すものでは塩酸で処理液のPHを調整した。これらの処理液に、海苔の付着した海苔網を浸漬し、各表に示した時間処理を行い、海苔に付着するケイソウの駆除効果を判定するともとに、海苔葉体への影響をエリスロシン染色による海苔葉体の染色率と検鏡により観察した芽の傷み具合で判定した。尚、これら、ケイソウの駆除効果、海苔葉体の染色率、および芽の傷み具合の判定は、以下のとおりである。すなわち、ケイソウの駆除効果は、ケイソウへのエリスロシン染色による染色率を「−」〜「100%」の範囲で示し、「−」が全く効果がなく、その「%」が高いほど効果があるものとした。また、海苔葉体の染色率は、「−」〜「+++ 」の範囲で示し、「−」は全く傷みなし、「+ 」の数が多いほど傷みがひどいものとした。さらに、芽の傷み具合については、「○;傷みなし」、「△;やや傷みあり」、「×;傷みあり」とした。結果を第1表〜第4表に示した。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
【表3】
【0026】
【表4】
【0027】
第1表〜第4表の結果から明らかようなように、酸処理剤を単独で使用しただけの場合には、効果的にケイソウを駆除することができていない。これに対し、酸処理剤とパラオキシ安息香酸エステルとを併用した場合には、効果的にケイソウの駆除を行うことができる。また、これらの処理液を長時間放置しても粘度の上昇や相分離は起こらなかった。
【0028】
〔実施例1〜8〕
第5表に示す配合の実施例1〜8の殺藻殺菌剤の酸処理剤とパラオキシ安息香酸エステル製剤とを第6表に示す比率で混合し、海水で希釈してPHを1.8に調整した処理液に、海苔の付着した海苔網を浸漬し、第6表に示した時間処理を行い、前記と同様にして海苔に付着するケイソウの駆除効果を判定し、また海苔への傷害度をエリスロシン染色による海苔葉体の染色率と検鏡による芽の傷み具合の観察により判定した。結果を第6表に示した。
【0029】
【表5】
【0030】
【表6】
【0031】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、養殖海苔の処理に際して、冬期の低温下での作業においても処理液の粘度の上昇による取り扱い性の悪化や相分離といった問題がなく、さらには酸によりパラオキシ安息香酸エステルが加水分解されてしまうといったおそれもなく、パラオキシ安息香酸エステルと酸処理剤とを併用することで優れた殺藻殺菌効果を発揮できる。
Claims (11)
- 酸処理剤と、
少なくとも1種のパラオキシ安息香酸エステル、プロピレングリコール、エチレングリコール、ブタンジオール、ポリエチレングコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール、エチルアルコール、メチルアルコールおよびイソプロピルアルコールからなる群から選択される少なくとも1種のアルコール類、ポリビニルアルコールおよび水を含有するパラオキシ安息香酸製剤と、
の2液からなること特徴とする養殖海苔用殺藻殺菌剤。 - 前記パラオキシ安息香酸エステル製剤が、前記パラオキシ安息香酸エステル5〜30重量%、前記アルコール類45〜60重量%、ポリビニルアルコール0.5〜2.0重量%および水を含む請求項1記載の養殖海苔用殺藻殺菌剤。
- 前記パラオキシ安息香酸エステルが、パラオキシ安息香酸イソプロピル、パラオキシ安息香酸イソブチルおよびパラオキシ安息香酸n−ブチルの内から選ばれる少なくとも1種である請求項1または2に記載の養殖海苔用殺藻殺菌剤。
- パラオキシ安息香酸エステルとして、パラオキシ安息香酸イソプロピル、パラオキシ安息香酸イソブチルおよびパラオキシ安息香酸n−ブチルを重量比でほぼ4:3:3の割合で併用してなる請求項3記載の養殖海苔用殺藻殺菌剤。
- 前記アルコール類がプロピレングリコールである請求項1記載の養殖海苔用殺藻殺菌剤。
- 前記ポリビニルアルコールが部分ケン化型ポリビニルアルコールである請求項1記載の養殖海苔用殺藻殺菌剤。
- 前記酸処理剤が乳酸および酢酸の少なくとも1種を含む請求項1記載の養殖海苔用殺藻殺菌剤。
- 前記酸処理剤がPH調整剤を含む請求項1または7に記載の養殖海苔用殺藻殺菌剤。
- 前記PH調整剤が塩酸およびリン酸の少なくとも1種である請求項8記載の養殖海苔用殺藻殺菌剤。
- 栄養成分として塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、リン酸アンモニウムおよびアミノ酸からなる群から選択される少なくとも1種を含有してなる請求項1〜9の何れかに記載の養殖海苔用殺藻殺菌剤。
- 海苔の処理に際して、前記請求項1記載の殺藻殺菌剤の酸処理剤とパラオキシ安息香酸エステルとを適宜の比率で混合し、必要に応じて海水などで希釈して処理液とし、海苔または海苔が付着した海苔網などの養殖具を前記処理液に浸漬するか処理液を通過させることで海苔を処理液に接触させることを特徴とする養殖海苔の処理方法。
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