JP3365662B2 - 海苔の酸処理方法 - Google Patents

海苔の酸処理方法

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、海苔養殖網の酸処理方
法に関する。 【0002】 【従来の技術】酸処理は、海苔養殖において、海苔養殖
網をクエン酸・リンゴ酸・リン酸及び又は乳酸等の一種
もしくは二種以上を海水に溶解し、海苔の付着している
海苔養殖網を浸漬する、あるいは、溶液を散布するなど
の海苔を処理する技術である。酸の濃厚水溶液を海水で
希釈し処理液とすることもある。酸処理の目的は、海苔
の病気である赤腐れ病の駆除、海苔及び海苔網に付着す
る雑菌・汚れ・ケイソウ等を駆除することである。 【0003】赤腐れ病は、毎年12〜15℃の水温にな
ると発生し、10℃以下の漁期末まで繁殖を続け、海苔
に甚大な被害を与える病害で、酸処理による駆除、予防
は特に重大である。赤腐れ菌は感染能力が高いため、早
く処理をして完全に死滅させなくてはならない。又、海
中からの再感染が直ちに起こるために2〜6日の間隔で
処理をしなければならない。 【0004】酸処理による赤腐れ菌の駆除効果は、試験
例よりわかるように、処理水温が低くなると効果が低下
する。ところが、酸処理液を調整するときは、海上にて
海水を汲み、酸原液を適当な濃度に希釈して使用するた
めに、その時の周辺海域の水温が処理する水温となり、
漁期が進むにつれて、水温も下がるため、長時間浸漬す
るか、酸の濃度を高くしなければならない。 【0005】海苔の生産者は、平均して100〜200
枚の海苔網を採苗しており、現在の処理剤の能力では、
最低でも5分の処理時間がかかるため100枚を浸漬さ
せる時間だけでも8時間以上かかるため1日に処理でき
るのは30〜40枚である。従って、赤腐れの蔓延がひ
どくなるにつれ、赤腐れ菌の駆除が間に合わなくなり海
苔が腐れ、生産皆無となって海苔の生産が終了するのが
現状である。より短時間処理で赤腐れ菌を駆除する方法
及び低濃度で処理可能な方法が望まれている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】前述のように、現在の
処理方法では酸処理の効果は周辺海域の水温が下がると
低下する。従って、水温が下がるにつれて濃度を高くす
るか、浸漬処理時間を長くしなければならない。濃度を
高くすると経費が高くなり、又、浸漬時間を長くすると
作業性が悪くなる。本発明の目的は、海水の温度に関係
なく全漁期にわたり、より低濃度、より短時間で赤腐れ
菌を駆除することができる酸処理方法を提供することで
ある。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明の周辺海域水温よ
り5℃以上高い液温の酸処理液で海苔養殖網を処理する
方法で海苔を酸処理する方法によれば、濃度を高くした
り、浸漬時間を長くする割合を減らすことができる。 【0008】さらに酸処理液の液温を周辺海域水温より
5℃以上高いところで一定に保持することで漁期全般に
わたって、同一濃度・同一時間での処理が可能となる。
又、設定温度を高めるほど処理時間をさらに短縮するこ
とができるし、より使用量を減じることが可能となる。
又、浸漬の場合には、pHを1.5〜3.0の範囲の一
定pHに保持することでさらに処理の同一性をはかるこ
とができる。 【0009】また、海苔網の下に船を潜らせて、酸処理
液の中に10〜30秒浸漬させるもぐり船といわれる船
が開発されている。これは、短時間処理であるため、p
H1.5以下のかなり高濃度の酸で処理を行っている。
この素通しといわれる方法においても、高水温の処理液
で処理することにより低濃度での処理が可能となり酸処
理剤の使用量を減らすことができる。 【0010】本発明の薬液槽内の酸処理液の温度周辺海
水温度よりも5℃以上高く保つために、薬液槽内に温度
センサーを設け、センサーからの信号により、薬液槽内
のヒーターの運転を制御する。薬液槽内の処理液を均一
にするために、攪拌機の設置もしくはポンプにより処理
液を循環させる方法などがあげられる。又、pHを制御
するときには薬液槽内にpHセンサーを設け、酸濃厚液
を注入するポンプを制御する。 【0011】このように、温度及び必要に応じてpHが
一定に保持された処理槽内の処理液に、海苔網を浸漬す
ることはもちろん、この処理液を散布することもでき
る。処理液の温度は15℃以上好ましくは20℃以上に
設定することが好ましい。 【0012】海苔の付着量が多いときには、低水温の海
水をかなり含んだ状態で処理槽内に入ってくるので、温
度コントロールするのが困難になる場合がある。その時
には酸処理槽に浸漬する前に温海水の槽を設けて、前処
理として加温した後に、酸処理槽に浸漬するようにする
方法が好ましい。 【0013】 【試験例1】酸処理剤のグローゲン(第一製網(株)
製)の100倍海水希釈液を調整し、各水温にて赤腐れ
菌に感染した海苔の付着する海苔網を一定時間浸漬処理
し、海水中に戻した後、翌日検鏡し、赤腐れ菌の駆除効
果を調査した。(グローゲン100倍希釈液のpHは2
0℃において、pH1.8である。)その結果を表1に
示す。赤腐れ菌駆除効果の判定は、次の判定基準によ
る。 ○:完全に駆除。 △:かなり抑制し、微かに赤腐れ菌がみられる。 ×:赤腐れ菌がかなり拡がっている。 ●:赤腐れ菌は完全に駆除。海苔が一部障害が受けてい
る。 【0014】 【表1】【0015】 【試験例2】90%乳酸を30重量%、90%酢酸を4
重量%、75%リン酸を20重量%含有する酸処理剤を
製造した。次に100倍海水希釈液を調整し、各水温に
て赤腐れ菌に感染した海苔の付着する海苔網を一定時間
浸漬処理し、海水中に戻した後、翌日検鏡し、赤腐れ菌
の駆除効果を調査した。(100倍液海水希釈液のpH
は、20℃にてpH2.1である。)その結果を表2に
示す。赤腐れ菌駆除効果の判定は、試験例1と同様であ
る。 【0016】 【表2】 【0017】 【発明の効果】20℃以上の一定温度に保持した酸処理
液に、海苔養殖網を浸漬する処理方法を行うことによ
り、水温の違いによる使用濃度の変更もなく一定した条
件で全漁期にわたって、使用することができ、作業が非
常に簡単となる。今まで、低水温期に酸の濃度を高くし
て使用していたのを行う必要がなく、酸処理剤の使用を
軽減することができる。又、処理時間を短縮することが
できる。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 周辺海域水温よりも5℃以上高い液温の
    酸処理液で海苔養殖網を処理する海苔の酸処理方法。
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