JP3609406B2 - 溶媒和メソフェースピッチの製造方法及びそれからの炭素物品 - Google Patents

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    • D01F9/145Carbon filaments; Apparatus specially adapted for the manufacture thereof by decomposition of organic filaments from pitch or distillation residues

Description

発明の背景及び概要
この出願は、キノリン不溶性物質を含有するメソフェースピッチを炭素繊維及び炭素物品(人工物)を製造するのに適当な溶媒和メソフェースピッチに変換し得るという発見に関する。実質的なキノリン不溶性内容物を含有する溶媒和メソフェースピッチは、部分的にあるいは全体的にメソフェースピッチでありかつキノリン不溶性物質を含有する原料から調製することができる。この方法によって得られた溶媒和メソフェースピッチを用いると、別の方法では望ましくない原料を溶媒抽出法で使用して溶媒和メソフェースピッチを製造可能であること、そして、溶媒和の時、繊維に紡糸するかもしくはその他の構造体を形成するのに適当な温度で溶融し、但し、乾燥時(非溶媒和)、炭化に適当な温度に加熱しても溶融しないようなメソフェースピッチを製造可能であることを含めた特定の利点を達成することができる。
技術の説明
メソフェースピッチを使用して優れた機械的性質を有する炭素繊維及び炭素物品を製造できることは、かなり以前から公知である。これらの物品を製造するために用いられるメソフェースピッチは、一般的に、等方性ピッチを異方性(メソフェース)ピッチに変換することによって得られている。この変換方法は、等方性ピッチ又は芳香族原料から大きなメソフェース形成性分子(メソゲン)を形成するための熱的もしくは触媒的成長工程のいずれか、そしてメソフェースピッチ中でメソゲンを濃縮するための単離工程を包含している。メソフェースピッチの単離は、沈降を行うこと、ピッチに不活性ガスを散布して不所望な物質を除去することによって、さもなければ、不所望な物質を溶媒で抽出することによって、達成することができる。
繊維及びその他の物品は、得られたメソフェースピッチから、溶融メソフェースピッチを紡糸口金から押出すことによってあるいは成形法を使用することによって形成される。次いで、このピッチを、通常は酸化安定化によって、非溶融性の状態に変換する。次いで、安定化したピッチを、不活性であるかもしくはほぼ不活性である雰囲気中で500〜2000℃の温度で長期間にわたって加熱することによって炭素(カーボン)に変換する。もしもより高度な性能を希望するのであるならば、次いで、炭化した物品を不活性であるかもしくはほぼ不活性である雰囲気中で2000℃を上回る温度で追加的に長期間にわたって加熱することによって黒鉛化(グラファイト化)することができる。
有用な物品を形成するための好ましいメソフェースピッチを製造するための改良された方法に関しては、多数の技術が存在している。メソフェースピッチの品質を表すひとつの屡々用いられる尺度は、キノリン不溶分(QI)の含有量である。低いQIと組合わさった高い光学的異方性(OA)が有利であると教示されている。
一般的に、メソゲンを形成するプロセスでは、QI及びOAが一緒に形成される傾向にあることが認められている。高度な構造を有するメソフェース物品を形成するためには、高いOAが望ましい。他方において、高いQIは、過度に高い紡糸温度、紡糸装置の目詰まり、そして強度を制限する繊維の欠陥と結びついている。実際に、メソフェースピッチを製造する時にQIを制限するために、OAの適度な発達だけを許容することが屡々必要である。このことは、サーマル(熱)メソゲンを製造する場合に特に当てはまる。
メソフェースピッチのQI含有量を低く保持することが望ましいことの結果として、メソフェースピッチにおけるキノリン不溶性物質を制限するかもしくは除去するための方法の案出において、かなり独創的な努力が払われている。また、メソフェースピッチのQI含有量を制限することが望ましいことの結果として、原料の選択が、当然のことながら、低いQI含有量を有する原料に縮小されている。
低QIメソフェースピッチを製造するためのひとつの特に新規なアプローチは、米国特許第4,208,267号に開示されているもので、それによると、抽出によって単離することのできるメソフェース形成体(メソゲン)を特定の等方性ピッチが含有する。抽出のための等方性ピッチ原料は、低QIメソゲン含有の物質のなかから選択される。抽出せしめられたピッチ生成物は、75%を上回るOA及び25%未満のQIを含有する。
PCT国際出願第91/09290号において、メソフェースピッチを溶媒和の状態で含有するかもしくは自体それである重質の溶媒不溶性相を形成する溶媒/ピッチ系が開示されている。この溶媒和メソフェースは、重質の芳香族ピッチ中に溶解せしめられた溶媒からなる新しいタイプのメソフェースピッチであるとして開示されている。溶媒和メソフェースは、それが実質的に異方性でありかつ、溶媒和されない時に、重質の芳香族ピッチの溶融温度よりも少なくとも40℃低い温度で溶融するので、その他のピッチとは区別される。国際出願第91/09290号は、溶媒和メソフェースピッチ中にキノリン不溶分が存在することは望ましくないこと、そしてキノリン不溶分の含有量は、キノリン不溶性物質においてもまた低い等方性ピッチから溶媒和メソフェースピッチを調製するすることによってコントロールされること、を教示している。このことは、QI成分は、抽出せしめられたメソフェースピッチ中あるいは抽出系中において可溶性ではなくかつ、したがって、処理装置を閉塞しかつ最終生成物において弱点を生じるであろうという従来技術の教示内容と一致している。
しかしながら、本発明者は、なおも実質的なキノリン不溶分含有量を有するメソフェースピッチ原料であっても、炭素繊維及び物品を製造するために特に適当な溶媒和メソフェースを調製するために有利に使用することができるということを見出した。本発明の方法は、別の方法では抽出に不適当であった原料を利用することが可能であることを含めて、多くの利点を有している。本発明方法によると、メソフェースピッチ及びメソフェース含有のピッチ(実質的な量のQIを含有するものを含む)を抽出して、均質で紡糸可能な溶媒和メソフェースを得ることができる。そのために、従来の技術ではそれらの高いQI含有量のために使用不可能であるとされてきたメソフェースピッチの多くを、本発明方法によって炭素物品を製造するために使用することができる。また、本発明は、溶媒和状態にあるQIメソゲンを、それらのメソゲンが非溶媒和状態にある場合のそれらの溶融温度よりも低い温度で紡糸することを可能にする。メソフェースピッチの溶融温度は、溶媒をストリッピングした後、急速に上昇せしめられ、したがって、物品を炭化する間、それらの構造的安定性を保持することが可能となる。
発明の詳細な説明
従来技術の場合、すべてのQI物質をひとつのカテゴリーのなかに含めているけれども、本発明者の知見によると、メソフェースピッチ中において見出されるキノリン不溶性物質のあるものをその他のキノリン不溶性物質から区別することが必要である。本発明において、異物QI(触媒微細物、金属充填物等)及び特定の天然産出QI(コークス粒子、カーボンブラック粒子等)は、メソフェースピッチ及びそれから製造される生成物に対して有害であると考えられる。これらの物質は、一般的に、本発明者によって「悪玉(bad)QI」と呼ばれているものである。天然に産出するQIであって、高融点の、もしくは融点を有しない、キノリンに不溶であるけれどもメソフェースピッチそのものには可溶である有機物質を特徴とするQIは、メソフェースピッチにおいて有望である。この物質は、本発明者によれば、「善玉(good)QI」あるいは、好ましくは、「MSQI」(メソフェース可溶のキノリン不溶分)と呼ばれる。MSQIは、メソフェースピッチのひとつの望ましい成分である。特に、本発明者が見出したところによると、特定の物質がメソフェースピッチ中に存在することは、すなわち、メソフェースピッチ中に見出されて、高い溶融温度を有するかもしくは非溶融性であるもの、メソフェースピッチ中に天然に存在していて、キノリンに不溶であることとメソフェースピッチそのものに可溶であることの両方を満たす有機物質は、メソフェースピッチの望ましい成分であり、そしてこれらの成分を含まないメソフェースピッチに比べて利点を提供する。
本発明者は、従来の技術の教示にもかかわらず、実質的な量のキノリン不溶分を含有するようなピッチであっても、炭素繊維及び炭素物品を製造するために適当な溶媒和メソフェースピッチを調製する際の原料として有利に使用することができるということを発見した。得られるメソフェースピッチは、溶媒を除去した場合、高い融点を有するか、さもなければ、溶融不可能であり得、炭化を行うために加熱する時に構造的に安定である繊維及び物品の形成を可能とし、そして酸化安定化法の適用を常に不必要とする。本発明の結果として、それらのキノリン不溶分の含有量や高い溶融温度を原因として従来拒否されてきた原料を、抽出せしめられた溶媒和メソフェースピッチならびに炭素繊維及び物品の製造にこのたび成功裡に使用することができ、また、炭化工程に先がけてピッチを安定化するために酸素を使用することは、もはやいつでも不必要である。
本発明の1つの面は、別の方法ではメソフェース物品を形成するのに不適当であった原料メソフェースピッチのフラクションを抽出によって単離することにある。非溶媒和の状態において非溶融性であるメソゲンタイプのフラクションを、抽出によって単離することができる。これらの非溶融性フラクションは、常用の溶融処理によっては物品に成形することが不可能である。しかし、溶媒和メソフェースとして、これらのフラクションを溶融させ、成形し、そして次に、溶媒を除去して、別の方法では不適当な材料から、成形せしめられたメソフェース物品を製造することができる。
本発明の溶媒和メソフェースピッチは、メソフェース含有量を変更することが可能である。通常、ピッチは、溶媒和の状態において、最低40容量%のOAを含有するであろう。好ましくは、物品は、最低70容量%のOAを含有する溶媒和メソフェースピッチから形成せしめられる。溶媒和メソフェースピッチは、通常、溶媒和メソフェースピッチの全量を基準にして5〜40重量%の溶媒を含有する。
MSQIを含有するメソフェースピッチを適当な溶媒で溶媒和する場合に、そのピッチをそれの炭化温度を下回る温度で、すなわち、400℃もしくはそれ以下の温度で溶融させることができ、そして繊維及びその他の物品に容易に紡糸もしくは成形することができる。ピッチを紡糸もしくは成形した後、メソフェースピッチの溶媒和の溶媒を、成形されたピッチを真空にさらすかもしくは雰囲気を不活性な(非酸化性の)ガスでパージする間に適度の熱を加えるなどの手段を用いることによって、駆出する。次いで、非溶媒和のピッチ物品を、それらの物品を炭化に適当な時間についてかつそれに適当な条件下でそれに適当な温度にさらすことによって、炭素に変換することができる。
任意であるけれども、酸化による熱硬化のプロセスは、本発明のピッチを炭化することに先がけて施してもよい。酸化熱硬化の処理工程は、本発明のピッチを用いて形成される物品には高温安定性が具わっているので、屡々任意である。酸化熱硬化を実施する場合に、本発明の溶媒フリーの状態のピッチでは溶融温度が高いので、紡糸温度をかなり上回るところの極めて高い温度でこれを実施することができる。ピッチを非溶融性とするのに必要な酸素消費量は、したがって、低下せしめられる。
簡潔に説明すると、本発明は、溶媒和メソフェースピッチを含み、その際、該ピッチの非溶媒部分は50%よりも大のキノリン不溶分であり、また、この溶媒和ピッチを物品に成形し、脱溶媒和し、そして、物品構造の溶融ロスを伴うことなく、物品形成性温度を上回って加熱することができる。
炭化プロセスの間、MSQIを含有するメソフェースピッチから形成された物品は、非溶媒和MSQIを含有するピッチがそのピッチの炭化温度を上回る温度で固体のままもしくは非溶融であることができるので、構造的に安定なままであることができる。一般的に、炭化は、450℃を上回って、特に500℃を上回って、有用な速度で発生する。
屡々、炭化せしめられた物品が、所望とされる製品である。しかし、もしも形成される製品についてより高い性能が求められるならば、次いで、炭化せしめられた材料を長期の時間についてより高い温度に加熱することによって黒鉛化してもよい。
本発明方法は、次の工程:
(a)MSQI内容物を有するメソフェース又はメソフェース含有ピッチ及びメソフェースピッチの溶媒和に適当な溶媒又は溶媒混合物から溶媒−メソフェースピッチ混合物を形成し、
(b)前記溶媒−メソフェースピッチ混合物を、溶媒和メソフェースピッチを流体状態で形成するのに適当な時間にわたって混合するとともに、予め定められた温度まで加熱し、
(c)前記溶媒−ピッチ混合物を相分離して溶媒(抽出)相及び溶媒和メソフェースピッチ相を得、
(d)前記溶媒和メソフェースピッチ相を回収し、
(e)溶融させた溶媒和メソフェースピッチを所望の形状に成形することによって前記溶媒和メソフェースピッチから所望の形状の物品を形成し、
(f)前記メソフェースピッチをその溶媒和融点を下回る温度まで加熱することによって十分な時間にわたって前記ピッチを脱溶媒和し、そして、任意に、ピッチ物品の部分的又は完全な乾燥を行うために、減圧下及び/又は不活性ガスの散布下に溶媒和プロセスを実施し、
(g)前記非溶媒和メソフェースピッチ物品の炭化を行うのに適当な時間でかつそれに適当な条件下に適当な温度まで加熱することによってピッチ物品を炭化し、そして
(h)任意に、炭化したピッチ物品を、その物品の黒鉛化に適当な温度にかつそれに適当な条件下で加熱すること、
を含んでいる。
任意であるけれども、揮発分を除去している一方で、前記工程(f)と関連して、さもなければ、別の選択として、揮発分を除去した後に前記工程(f)の結果として、酸化安定化を適用してもよい。
適当なメソフェースピッチ出発物質は、メソフェースピッチの100重量%までのMSQI含有量を有するようなメソフェースピッチである。このようなピッチは、三菱ガス化学株式会社より商品名ARA22及びARA24として商業的に入手可能なナフタレン由来のメソフェースピッチを包含する。その他の適当なピッチは、例えば、米国特許第4,005,183号及び同第4,209,500号に記載されるようなメソフェースピッチを包含する。
本発明方法は、炭素繊維及び物品を製造するのに使用することのできるメソフェースピッチの範囲を拡大するものであるけれども、一部のピッチは、依然としてこの用途に適当とはなり得ない。例えば、コールタールに由来する未精製のメソフェースピッチは、紡糸口金を閉塞しかつ炭素繊維及びそれから形成された物品の品質を低下せしめる恐れのある不溶性の炭素質のすす又はすす状物質を非常に多量に含有する。その他の不適当なピッチは、エチレン高温分解タール(ピロタール)に由来する未精製のピッチ及び多量のアスファルト系物質を含有する石油アスファルトに由来する未精製のピッチを包含する。本発明では、メソフェースピッチの悪玉QI含有量をなおも最小値に保たなければならない。
溶媒−ピッチ混合物を形成するのに使用するための適当な溶媒は、1種類もしくはそれ以上の、溶媒中の炭素の40%もしくはそれ以上(40〜100%)が芳香族炭素である高芳香族の炭化水素である。これらの溶媒は、通常、任意に炭素数1〜6の短いアルキル側鎖を有していてもよい単環、2環及び3環の芳香族溶媒、及び任意に炭素数1〜6の短いアルキル側鎖を有していてもよい水素芳香族溶媒を含んでいる。溶媒混合物は、溶解度を調整するために、ある種のパラフィン系成分、例えばヘプタンを含有することができる。本発明において使用することのできる特定の溶媒は、テトラリン、キシレン、トルエン、ナフタレン、アントラセン及び9,10−ジヒドロフェナントレンからなる群から選ばれた溶媒の1種類もしくはそれ以上を包含する。
溶媒−ピッチ混合物を抽出装置中に装填する。この抽出装置は、バッチ処理の場合、その内容物を180〜400℃の範囲の温度に数時間までにわたって加熱することによって発生せしめられる温度及び圧力に耐えることのできる適当な密封容器であろう。密封容器内の圧力は、ピッチの溶媒和を補助するものと考えられる。また、密封容器は、本発明方法には圧力が必須であるので、溶媒が逃出するのを防止する。本願明細書に記載の実施例では、実験室規模の量のメソフェースピッチを調製するためにオートクレーブを使用した。商業規模の量のピッチをバッチ量でかもしくは連続したプロセスで製造するためにはそれに適当なサイズ及び形状の抽出装置を使用することができるということが予見される。また、1種類もしくはそれ以上の溶媒成分が分離中に超臨界状態にあるような超臨界抽出によって溶媒分離を達成することができるということも予見される。
溶媒−ピッチ混合物は、その加熱工程の間に攪拌もしくは混合しなければならない。抽出装置は、そのために、ピッチ及び溶媒を一緒に攪拌及び混合するための攪拌用パドル、ループ包囲ポンプ又はその他の手段を装備しなければならない。バッチプロセスの場合には、この技術分野においてよく知られているように、混合パドル又はブレードを容器に取り付けることができた。メソフェースピッチを連続処理する場合には、インライン混合装置で適当な混合を行うことができた。
ピッチ及び溶媒の混合物を加熱しかつ抽出を行う温度は、180〜400℃の範囲内である。この温度は、好ましくは、220〜350℃の範囲内である。
攪拌を実施する際の圧力は、抽出において用いられる溶媒もしくは溶媒混合物の蒸気圧であるかもしくはそれを上回る。一般的に、この圧力は、溶媒の蒸気圧に依存して、大気圧ないし5000プサイ(pounds per square inch gauge、約3.45×107Pa)の範囲内となるであろう。本発明方法において使用するのに適当な特定の溶媒の蒸気圧は、事実、大気圧よりも低くても可能であるということが認められる。大気圧よりも低い蒸気圧を有する溶媒を用いて実験を行わなかったけれども、それらの溶媒はピッチを適切に溶媒和するであろうということが信じられる。
混合及び相分離に必要とされる時間の程度は、約5分間から数時間もしくはそれ以上の範囲である。これらの工程で必要とされる時間は、ピッチ、溶媒、混合、そして処理温度に応じて変化可能であるので、特定の時間が示されることはない。一般的なルールとして、ピッチが適切に溶媒和されるまで混合を継続すべきであり、また、溶媒相及び溶媒和ピッチ相が必要である限り、放置もしくは分離を継続すべきである。
溶媒相及び溶媒和ピッチ相の分離は、混合物を攪拌を行わないで放置することによって、簡単に達成することができる。このことはバッチ処理法の場合の適当な分離技法たり得るけれども、分離を行うために機械的分離装置、例えば遠心分離機を使用してもよいということが予見される。連続プロセスの設備では、ラインで、さもなければ溶媒−ピッチ混合物を機械的分離装置に通すことによって、さもなければその混合物を適当な容器又は沈降タンク(ここで、分離を行うことができる)に通すことによって、達成することができる。
密封容器の内容物は、抽出した溶媒−ピッチ混合物の混合が停止するやいなや、上方の溶媒相と下方のピッチ相とに相分離するであろう。もしも十分に冷却を行ったとすると、ピッチ相が粘稠化し、そして最終的に硬化するであろう。粘稠化及び固化の温度は、容器内のパドル又はその他の攪拌手段を随意に移動させることによって決定することができる。ピッチは、冷却より固体に変えた後に容易に回収することができる。しかし、相分離が起こった後に、但し、ピッチがまだ液体の状態にある間に、ピッチを回収できるということが予見される。さらに、もしも溶融している間に容器から回収するのであるならば、ピッチを直接的に繊維及びその他の物品に成形し、したがって、ピッチを再溶融することの必要性を排除することができるということも予見される。
本発明に記載のピッチの溶融挙動は、顕微鏡のホットステージ上のピッチを1分間に5℃の加熱速度で不活性雰囲気下に加熱する間に観察した。試験前、ピッチを圧潰して100〜200μmの粒径とした。軟化は、ピッチ粒子の尖った特徴部分が最初に丸くなった時点で発生したと判断された。軟化せしめられたピッチの第1の観察可能な流動が認められた場合に、溶融が発生した。
本発明は、さらに、下記の実施例において説明するであろう。
実施例
例1
メソフェースピッチのバッチを大陸中央産の製油所デカントオイルの残油から調製した。残油は、850゜F(454℃)もしくはそれ以上のフラクションであって、NMR試験から、92%の炭素及び6.5%の水素であることが判明した。このオイル残油を、それにオイル残油1ポンドについて0.08標準立方フィート/時の速度で窒素を散布する一方で、386℃で28時間にわたってヒートソーキングすることによってメソフェースピッチに変換した。
ヒートソーキング後、残油を平面偏光下で試験したところ、この材料がメソフェースピッチに変換されていることが観察された。さらに試験したところ、このメソフェースピッチは329℃で溶融すること、また、このピッチの収率は出発残油の15重量%であることが明らかになった。メソフェースピッチの一部分を、1部のピッチを20部のキノリンと70℃で2時間にわたって接触せしめることによってそのQI含有量に関して測定した。QI含有量は、メソフェースピッチの81.1重量%であることが測定された。
次いで、上記の方法によって得られたメソフェースピッチを等重量のテトラリンとオートクレーブ中で合した。次いで、オートクレーブを窒素でパージし、排気し、そして密封した。オートクレーブの内容物を、その攪拌を行う一方で、110分をかけて326℃に加熱した。オートクレーブの最高圧力が120プサイ(930,792.8Pa)に達した。
内容物を30分間をかけて294℃まで冷却する一方で、攪拌を継続した。内容物の冷却を攪拌を行わずに継続した。攪拌機を時々移動させることによって、内容物が約290℃で増粘し、そして約245℃で固化したことが明らかになった。
冷却後のオートクレーブを開放したところ、その内容物が、上方の液状溶媒抽出物相と下方の固体ピッチ相とに分離したことが見出された。固体ピッチ相の平面偏光顕微鏡検査では、この物質は100%異方性の溶媒和メソフェースピッチであることが明らかになった。ピッチの収率は、分析から、オートクレーブ中に装填されたメソフェースピッチの79%であることが判明した。
ピッチを250℃で2時間にわたって真空乾燥した。分析から、この乾燥工程を通じて21.4%の揮発性溶媒がピッチから除去されたことが明らかになった。乾燥後のピッチの融点を測定するために、そのピッチを顕微鏡のホットステージ上に窒素パージ下に載置し、そして5℃/分の速度で650℃まで加熱した。650℃は、溶媒和メソフェースピッチの凝固点よりも400℃以上も高温であるけれども、乾燥後のピッチにおいて溶融の兆候は示されなかった。
例2
この例では、すでに調製済の、日本国東京在の三菱ガス化学株式会社から商品名ARA22として入手可能なメソフェースピッチを使用した。ARA22は、220℃の軟化温度を有している100%メソフェースピッチである。ARA22は、HF−BF3を触媒として使用したナフタレンの重合によって得られるということが報告されている。ARA22のサンプルを、前記例1に記載の手法によってQI含有量に関して測定し、55.7%QIであることを見出した。
7部のARA22メソフェースピッチをオートクレーブ中で2部のテトラリンと合した。オートクレーブを窒素でパージし、排気し、そして密封した。オートクレーブの内容物を、その攪拌を行う一方で、90分をかけて252℃に加熱した。オートクレーブの内容物を約250〜252℃で維持する一方で、攪拌を65分間継続した。オートクレーブの最高圧力が20プサイ(241,316.7Pa)に達した。
攪拌を中断し、そして内容物を、周囲温度に到達するまで、約1.5℃/分の速度で冷却した。攪拌機を時々移動させることによって、内容物が約177℃で増粘し、そして約135℃で固化したことが明らかになった。オートクレーブを開放したところ、その内容物が2つの相、上方の流体(溶媒)抽出物相及び下方の固体ピッチ相になっていることが見出された。
ピッチ相は、100%異方性の溶媒和メソフェースピッチであることが判明した。このピッチの収率は、ARAメソフェースのもとの重量を基準にして81%であることが判明した。真空乾燥に続けて360℃で真空溶融したところ、21.1%の揮発分がピッチから除去された。溶融後のピッチは309℃で軟化し、320℃で溶融し、そして100%異方性であった。溶融ピッチの軟化点は、出発物質としてのメソフェースピッチの軟化点よりも高温であり、また、溶媒和メソフェースピッチの凝固点よりもかなり高温であることが判明した。
例3
7部の前記例2に記載のARA22メソフェースピッチ出発物質を2部のキシレン溶媒と混合した。このピッチ及び溶媒を窒素パージ及び排気後のオートクレーブ中に装填し、引き続いて密封した。オートクレーブの内容物を、253℃に加熱しながら攪拌し、次いで、約250℃で30分間攪拌し、そして、引き続いて、前記例2に記載の手法に従って冷却した。内容物の増粘が約173℃で、そして固化が約145℃で、観察された。
オートクレーブを開放したところ、その内容物が、上方の抽出物(溶媒)相及び下方の固体ピッチ相に分離していた。このピッチを平面偏光下で分析したところ、99%の異方性溶媒和メソフェースを含むことが判明した。このピッチの収率は95%であることが測定された。
ピッチを真空乾燥し、次いで360℃で真空溶融したところ、18.0%の揮発分が除去された。溶融後のピッチは、300℃で軟化し、そして306℃で溶融することが判明した。この溶融後のピッチは、100%異方性のメソフェースピッチであることが測定された。
例4
1部のARA22メソフェースピッチ出発物質及び1部のテトラリン溶媒を一緒に混合し、そしてオートクレーブ中に収容した。オートクレーブを窒素でパージし、排気し、そして密封した。オートクレーブの内容物を、それに2時間をかけて熱を加えてその温度を315℃まで高める一方で、攪拌した。温度を315℃で保持する一方で、さらに30分間にわたって攪拌を継続した。この混合物を徐々に冷却し、また、その際、ピッチの増粘を試験するために攪拌機を時々だけ移動させた。増粘は約217℃で、そして固化は約185℃で、観察された。オートクレーブを開放したところ、その内容物が上方の流体抽出物(溶媒)相及び下方の固体ピッチ相に分離したことが観察された。ピッチは100%異方性の溶媒和メソフェースであることが試験され、また、その収率は55%であることが計算された。
ピッチを真空中で250℃で1.5時間にわたって乾燥したところ、17%の揮発性溶剤が除去された。溶融後のピッチを顕微鏡のホットステージ上での加熱に供したところ(1分間につき5℃の温度増加で650℃まで)、溶融は観察されなかった。
乾燥後のピッチの一部を真空中で360℃で30分間にわたって加熱することによって後処理し、ピッチの溶融を惹起した。この追加の処理の結果、溶媒及び少量の揮発性油を含む追加の揮発分2.2%が除去された。溶媒和メソフェースから溶融せるメソフェースピッチに移行する間の揮発分除去の全量は、19.2%であった。溶融せるメソフェースピッチは、95.2%のQIからなることが試験された。比較のために示すと、乾燥前又は溶融前の溶媒和メソフェース製品のサンプルは、76.0%のQIからなることが試験された。
例5(例6及び例7の原料の調製)
等方性石油ピッチ850゜F(454℃)残油を大陸中央産の製油所デカントオイルから得た。この残油を748゜F(398℃)で6.9時間にわたってヒートソークし、次いで、真空蒸留によって部分的に脱油処理した。得られたヒートソーク後のピッチは、そのサンプルを周囲温度のテトラヒドロフラン中で20:1の溶媒対ピッチ重量比で合することによって、20.0重量%の不溶分含有量を有することが測定された。
ヒートソーク後のピッチをキシレンと、8mlの溶媒に対して1gのピッチの比で合した。混合物をオートクレーブに収容し、次いでこれを排気し、密封した。攪拌しながら、混合物に対して熱を加え、それを235℃の温度まで昇温させた。この温度で、オートクレーブ内の圧力は95プサイ(758,423.8Pa)であることが測定された。この混合物を235℃の温度で維持し、そして攪拌を1時間にわたって継続し、次いで、その温度で、混合物を25分間にわたって沈降させた。冷却を行ったところ、溶媒和メソフェースピッチの緻密なケーキ状物がオートクレーブの底部から回収された。固体生成物の収率は、約30%であることが計算された。
溶媒和メソフェースピッチを乾燥し、次いで真空下に360℃で溶融させたところ、17%の揮発分が除去された。溶融後のピッチは、100%異方性であり、そして22.1%のQIを有することが測定された。この方法で調製したメソフェースピッチを、例6及び例7において使用した。
例6(比較例)
前記例5において調製したような溶融メソフェースピッチをテトラリンと、2部の溶媒に対して7部のピッチの重量比で混合した。この混合物をオートクレーブ中に装填し、次いで、排気し、密封した。攪拌を行いながら、混合物に熱を加えてその温度を250℃まで高めた。混合物を250℃の温度で保持し、そして攪拌を30分間にわたって継続した。オートクレーブ内の最高圧力は、約20プサイ(241,316.7Pa)であると測定された。オートクレーブの内容物を冷却し、そしてピッチが159℃の近傍で増粘し、そして125℃の近傍で固化したことを観察した。オートクレーブを開放したところ、その内容物は単一の固体ピッチ相の状態にあり、そしてその収率は129%であると計算された。
この比較例は、特定の抽出されたメソフェースピッチは、そのピッチに可溶である溶媒量までの多量の溶媒と合した場合、抽出されるよりもむしろ再溶媒和されるであろうということを示している。例7では、本発明方法に従いピッチを調製するために必要な物質を溶媒和しかつ抽出するために作用させるため、同一のピッチを過剰量の溶媒(すなわち、ピッチに可溶であるものよりも多量の溶媒)と合した。
例7
前記例5に記載のものと同一の溶融メソフェースピッチをテトラリンと、1部の溶媒に対して1部のピッチの重量比で混合した。混合物を307℃で30分間攪拌し、次いで徐々に冷却した。増粘は210℃で観察され、また、ピッチの固化は、175℃近傍であった。冷却後のオートクレーブには、頂部のタール状抽出物相と、固体ピッチの底部相とが含まれた。ピッチの底部メソフェース部分を試験したところ、100%異方性であり、そして収率90%で得られた。真空乾燥に引き続いて360℃で真空溶融を行ったところ、28.4%の揮発分がピッチから除去された。溶融後のメソフェースは、窒素下に5℃/分で加熱した場合、部分的に373℃で軟化し、そして部分的に405℃で溶融した。溶融後のピッチのQIは、85.6%であると試験された。
例8(比較)
この例のためのメソフェース原料として、石油針状コークスを選択した。製造したままの、あるいは「未処理」の針状コークスは、黒鉛化可能の炭素質原料を熱処理することによって製造された100%異方性のメソフェースである。コークス化は、原料をヒートソーキングしてメソフェースを形成し、そしてメソフェースが完全に溶融不可能になるまでヒートソーキングを継続することを包含している。この例のコークスは、激しく加熱した場合、15.3%の揮発性物質であることが試験された。
未処理の石油針状コークスをテトラリンと重量比7:2で合した。前記例5の手法に従って、混合物を320℃で30分間攪拌した。加熱の結果として、80プサイ(655,002.4Pa)の圧力が発生した。この混合物を徐々に冷却したところ、156℃で粘稠になったけれども、室温でもしくはそれ以上では決して固体とはならなかった。冷却後の生成物は、流動性のタール相及びコークス粒子からできていた。溶媒は、若干の成分をコークスから抽出したけれども、コークスの粒子が溶媒和せしめられた証拠は不存在であった。粒子は角のあるままであり、プロセス条件で軟化を生じなかったことを示した。
この例は、メソフェースを十分に硬質となるかもしくは高分子量となるまで処理することができ、したがって、もはや低融点の溶媒和メソフェースピッチを製造するために適当な原料たり得ないということを示している。
例9
日本国在の丸善石油化学株式会社からメソフェースピッチを得た。このピッチは、石炭誘導体の原料から製造されたものであると、報告されている。このピッチは100%異方性であり、そしてそのキノリン不溶分の含有量は0.05%であると測定された。
ピッチをテトラリンと、2部の溶媒に対して7部のピッチの重量比で合した。混合物を、オートクレーブ中で、250〜252℃で30分間にわたって加熱及び攪拌し、そして次に徐々に冷却した。生成物の全体が固体であることが認められたけれども、上方の等方性相及び下方の異方性相に分離した。異方性相は、100%光学活性の(異方性の)溶媒和メソフェースであり、その収率は32%であることが見出された。このピッチの増粘及び固化温度は観察されなかったけれども、これは、オートクレーブ中のピッチの量が、攪拌ブレードを覆うのに十分に多くなかったからである。しかし、このピッチの溶媒和メソフェースは、252℃(この例の溶媒和工程のプロセス温度)の時に明確な流体であった。この温度は、丸善製のメソフェースピッチの軟化温度290℃よりもかなり低温である。
以上の例示及び説明は、本発明をさらに十分に説明するために記載したものであり、本発明をいかに実施するかの情報を当業者に提供するものである。しかし、かかるものは、この出願の全体を通じて記載されかつ請求の範囲に記載されている本発明に何らの制限として働くものではないことを理解されたい。

Claims (22)

  1. メソフェース可溶性−キノリン不溶性物質を含むメソフェースピッチから炭素物品を製造する方法であって、下記の工程:
    (a)メソフェース可溶性−キノリン不溶性物質を含むメソフェースピッチ及びメソフェースピッチの溶媒和に適当な溶媒を接触させることによって溶媒−メソフェースピッチ混合物を形成し、
    (b)前記溶媒−メソフェースピッチ混合物を加熱及び混合して、溶媒和メソフェースピッチを流体状態で形成し、
    (c)前記溶媒−ピッチ混合物を相分離して溶媒相及び溶媒和メソフェースピッチ相を得、
    (d)前記溶媒和メソフェースピッチ相を回収し、その際、前記溶媒和メソフェースピッチ相は、溶媒及びメソフェースピッチを含有し、かつ前記メソフェースピッチは50重量%よりも多量のキノリン不溶分を含有し、
    (e)前記溶媒和メソフェースピッチから物品を形成し、
    (f)前記溶媒和メソフェースピッチ物品から溶媒を駆出して非溶媒和メソフェースピッチ物品を形成し、
    (g)前記非溶媒和メソフェースピッチ物品を、その物品の炭化を行うのに適当な時間でかつそれに適当な条件下に適当な温度まで加熱することによって、炭化すること、
    を含んでなる炭素物品の製造方法。
  2. 前記メソフェースピッチを溶媒和するのに適当な溶媒が1種類もしくはそれ以上の単環ないし3環の芳香族炭化水素を有しており、ここで、該溶媒中の炭素の40〜100%は芳香族炭素である、請求の範囲第1項に記載の方法。
  3. 前記メソフェースピッチを溶媒和するのに適当な溶媒が、テトラリン、キシレン、トルエン、ナフタレン、アントラセン及び9,10−ジヒドロフェナントレン、芳香族の炭由来の油及び芳香族の石油由来の油からなる群から選ばれた1員もしくはそれ以上である、請求の範囲第2項に記載の方法。
  4. 前記メソフェースピッチを溶媒和するのに適当な溶媒がさらにパラフィン系溶媒を含んでいる、請求の範囲第2項に記載の方法。
  5. 前記溶媒−ピッチ混合物を前記工程(b)で180〜400℃に加熱し、また、溶媒和メソフェースピッチを形成するのに適当な前記条件が、前記溶媒の蒸気圧かもしくはそれを上回る圧力に前記溶媒−メソフェースピッチ混合物を加熱しかつ混合することを含んでいる、請求の範囲第1項に記載の方法。
  6. 前記圧力が大気圧ないし3.45×107Paの範囲内である、請求の範囲第5項に記載の方法。
  7. 前記工程(c)の相分離が、前記溶媒−ピッチ混合物を、その混合物の溶媒相及び溶媒和メソフェースピッチ相への相分離を引き起こすのに十分な時間にわたって、混合を行わないで放置することを含んでいる、請求の範囲第1項に記載の方法。
  8. 前記工程(c)の相分離が、溶媒和メソフェースピッチ相を溶媒相から機械的手段によって分離することを含んでいる、請求の範囲第1項に記載の方法。
  9. 前記工程(d)の溶媒和メソフェースピッチ相の回収が、メソフェースピッチ相が固体となるまで相分離後の溶媒−メソフェースピッチ混合物を冷却し、そして前記固体メソフェースピッチを除去することを含んでいる、請求の範囲第1項に記載の方法。
  10. 前記工程(d)の溶媒和メソフェースピッチの回収が、溶媒和メソフェースピッチが液体であるような温度で溶媒和メソフェースを回収することを含んでいる、請求の範囲第1項に記載の方法。
  11. 該方法が、密封された容器内で実施されるバッチプロセスである、請求の範囲第1項に記載の方法。
  12. 該方法が連続したプロセスである、請求の範囲第1項に記載の方法。
  13. 前記工程(b)における加熱の時間が、溶媒及びピッチの相を平衡させるのに十分な時間である、請求の範囲第1項に記載の方法。
  14. 溶媒和メソフェースピッチが40重量%までの溶媒を含有し、また、前記工程(c)の溶媒和メソフェースピッチ相が40%もしくはそれ以上の光学的等方性である、請求の範囲第1項に記載の方法。
  15. 前記工程(f)と関連してかもしくはその完了時、酸化による熱硬化を適用する、請求の範囲第1項に記載の方法。
  16. 前記工程(f)の非溶媒和メソフェースピッチ物品が、50重量%よりも多量のキノリン不溶分を含有する、請求の範囲第1項に記載の方法。
  17. 下記の工程を含む方法:
    (a)メソフェース可溶性−キノリン不溶性物質を含むメソフェースピッチ及びメソフェースピッチの溶媒和に適当な溶媒を接触させることによって溶媒−メソフェースピッチ混合物を形成し、
    (b)前記溶媒−メソフェースピッチ混合物を加熱及び混合して、溶媒和メソフェースピッチを流体状態で形成し、
    (c)前記溶媒−ピッチ混合物を相分離して溶媒相及び溶媒和メソフェースピッチ相を得、
    (d)前記溶媒和メソフェースピッチ相を流体状態で回収し、その際、前記溶媒和メソフェースピッチ相は、溶媒及びメソフェースピッチを含有し、かつ前記メソフェースピッチは50重量%よりも多量のキノリン不溶分を含有し、
    (e)前記流体の溶媒和メソフェースピッチを物品に成形することによって、前記溶媒和メソフェースピッチから物品を形成し、
    (f)前記溶媒和メソフェースピッチ物品から溶媒を駆出して非溶媒和メソフェースピッチ物品を形成し、
    (g)前記非溶媒和メソフェースピッチ物品を、その物品の炭化を行うのに適当な時間でかつそれに適当な条件下に適当な温度まで加熱することによって、炭化すること、
    に従ってメソフェース可溶性−キノリン不溶性物質を含む溶媒和メソフェースピッチから製造された炭素物品。
  18. キノリン不溶性メソゲンを含みかつ任意にキノリン可溶性メソゲンを含んでなるとともに、前記キノリン不溶性メソゲンの含有量が、溶媒和ピッチの非溶媒部分少なくとも50重量%である溶媒和メソフェースピッチ。
  19. キノリン不溶性メソゲンを含みかつ任意に炭化に適当なキノリン可溶性メソゲンを含んでなるとともに、前記キノリン不溶性メソゲンの含有量が、炭素物品の少なくとも50重量%である炭素物品。
  20. 溶媒和メソフェースピッチの非溶媒部分の少なくとも50重量%のメソフェース可溶性−キノリン不溶分含有量を有する溶媒和メソフェースピッチであって、前記溶媒和メソフェースピッチの融点温度は非溶媒和メソフェースピッチのそれよりも少なくとも40℃低く、両方のメソフェースピッチが溶融可能である、溶媒和メソフェースピッチ。
  21. 溶媒和メソフェースピッチの非溶媒部分の少なくとも50重量%のメソフェース可溶性−キノリン不溶分含有量を有する溶媒和メソフェースピッチであって、非溶媒和メソフェースピッチが部分的にもしくは完全に溶融不可能であり、かつ溶媒和メソフェースピッチが溶融可能である、溶媒和メソフェースピッチ。
  22. 下記の工程を含む方法:
    (a)メソフェース可溶性−キノリン不溶性物質を含むメソフェースピッチ及びメソフェースピッチの溶媒和に適当な溶媒を接触させることによって溶媒−メソフェースピッチ混合物を形成し、
    (b)前記溶媒−メソフェースピッチ混合物を、溶媒和メソフェースピッチを流体状態で形成するのに適当な時間でかつそれに適当な条件下で、予め選ばれた温度まで加熱しかつ混合し、
    (c)前記溶媒−ピッチ混合物を相分離して溶媒相及び溶媒和メソフェースピッチ相を得、その際、前記溶媒和メソフェースピッチ相がその非溶媒部分50%よりも多 量のキノリン不溶分を含み
    (d)前記溶媒和メソフェースピッチ相を回収すること、
    によって製造された、実質的にキノリン不溶性−メソフェース可溶性内容物を有する溶媒和メソフェースピッチ。
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