JP3605913B2 - エチレン系共重合体組成物 - Google Patents

エチレン系共重合体組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エチレン系共重合体組成物に関し、さらに詳しくは、エチレン系ランダム共重合体と加硫剤および/または架橋剤とを含有してなり、低硬度で圧縮永久歪および防振特性に優れたエチレン系共重合体組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、エチレン−プロピレン−非共役ジエンランダム共重合体は、耐熱性、耐候性等が良好であり、自動車部品、一般工業用ゴム製品、電線被覆材、電気絶縁材、土木建築資材や、ポリプロピレン、ポリスチレン等の各種プラスチックの改質剤等として広く用いられている。しかし、従来のエチレン−プロピレン−非共役ジエンランダム共重合体は、耐動的疲労性に劣るため、例えば防振ゴム、ゴムロール、ベルト、タイヤ、各種振動部のカバー材等の用途に使用することが困難である。
また、耐動的疲労性の優れた材料としては、例えば天然ゴムやブタジエン系ゴム等が知られているが、これらのゴムは耐熱性、耐候性等に劣るため、前記防振ゴム等の用途分野では、満足されるに至っていない。
一方、炭素数6以上のα−オレフィンおよび非共役ジエンからなるランダム共重合体に関して、米国特許第3933769号明細書、同第4064335号明細書および同第4340705号明細書には、炭素数6以上のα−オレフィン、メチル−1,4−ヘキサジエンおよびα,ω−ジエンからなる共重合体が開示され、また特開平5−202143号公報には、炭素数6以上のα−オレフィン、α,ω−ジエンおよび他の直鎖状非共役ジエンからなる共重合体が開示されている。そして、これらの共重合体を用いた組成物から得られる加硫ゴムの耐動的疲労性は、従来のエチレン−プロピレン−非共役ジエンランダム共重合体に比べて良好であるが、α,ω−ジエンを用いると、共重合体中にゲルが生じやすく、これが製品外観(表面肌)を損なったり、機械的特性に悪影響を及ぼすことがある。
さらに、特開平2−51512号公報には、エチレン、炭素数3〜12のα−オレフィンおよびα,ω−ジエン以外の直鎖状非共役ジエンからなるランダム共重合体が、非共役ジエンとして5−エチリデン−2−ノルボルネン等の環状非共役ジエンを用いる場合に比べて、加硫速度が速く、ジエン系ゴム(例えば天然ゴム、ポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム等)とブレンドしたときの共加硫性に優れることが開示されている。しかしながら、この共重合体も、非共役ジエンとして環状非共役ジエンを用いる場合に比べ、重合時の反応速度が遅く、またモノマー転化率も低いという問題があり、共加硫性が重要視されない単独で使用する材料としては好ましい材料ではない。
また、特公平5−80493号公報には、エチレン、炭素数3〜10のα−オレフィンおよび炭素数5〜20の非共役ジエンからなり、 (a)エチレン、α−オレフンおよび非共役ジエンの各含有率、 (b)極限粘度、 (c)分子量分布(Mw/Mn)、 (d)結晶化度、 (e)α−オレフン・エチレン連鎖のモル分率に関連するB値をそれぞれ特定し、(f)13 C−NMRスペクトル中に、隣接した2個の3級炭素原子間のメチレン連鎖に基づくαβおよびβγシグナルが観測されず、そして (g)沸騰酢酸メチル可溶部が2重量%以下である低結晶性エチレン系ランダム共重合体が提案されている。しかしながら、この共重合体から得られる加硫ゴムは、モジュラス、引張強度、破断伸びは良好であるが、硬度が比較的高く、また圧縮永久歪および防振特性についての検討がなされておらず、該公報の方法では、引張強度や破断伸びが優れるのみならず、低硬度で圧縮永久歪および耐動的疲労性にも優れたエチレン系共重合体組成物を得るという技術課題は、依然解決されない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、低硬度で圧縮永久歪および防振特性に優れ、しかも引張強度や破断伸びにも優れたエチレン系共重合体組成物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、下記エチレン系共重合体組成物が所期の効果を有することを見い出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記共重合体(A)および/または共重合体(B)と加硫剤および/または架橋剤とを含有してなるエチレン系共重合体組成物、を要旨とする。

共重合体(A):
下記成分(a)および成分(b)からなる触媒、あるいは下記成分(c)および成分(d)からなる触媒を用いる重合により得られる、エチレン、炭素数6〜12のα−オレフィンおよび環状非共役ジエンからなる共重合体であって、
(1)エチレンと炭素数6〜12のα−オレフィンとのモル比が0/0〜5/5 の範囲にあり、
(2)よう素価が0.5〜50の範囲にあり、
(3)ムーニー粘度(ML1+4 , 100 ℃) が5〜400の範囲にあり、
(4)GPCにより求めたポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)とポリスチレン換算 数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が2〜8の範囲にある
エチレン/炭素数6〜12のα−オレフィン/環状非共役ジエンランダム共重合体。
共重合体(B):
下記成分(a)および成分(b)からなる触媒、あるいは下記成分(c)および成分(d)からなる触媒を用いる重合により得られる、エチレン、プロピレン、炭素数6〜12のα−オレフィンおよび環状非共役ジエンからなる共重合体であって、
(1)エチレンとプロピレンとのモル比が99/1〜50/50の範囲にあり、(2)エ チレンおよびプロピレンの合計量と炭素数6〜12のα−オレフィンとのモル比が 0/0〜5/5の範囲にあり、
(3)よう素価が0.5〜50の範囲にあり、
(4)ムーニー粘度(ML1+4 , 100 ℃) が5〜400の範囲にあり、
(5)GPCにより求めたポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)とポリスチレン換算 数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が2〜8の範囲にある
エチレン/プロピレン/炭素数6〜12のα−オレフィン/環状非共役ジエンランダム共重合体。
成分(a):下記の一般式[I]で表される遷移金属化合物。
'' s (C 5 m ) p (R’ n E) q MQ 4-p-q ... [I]
式中、Mは周期律表第4族金属であり、(C 5 m ) はシクロペンタジエニル基または置換シクロペンタジエニル基であり、各Rは同一でも異なってもよく、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜40のアリール基、炭素数7〜40のアルカリール基または炭素数7〜40のアラルキル基であるか、あるいは2つの隣接する炭素原子が結合して4〜8員の炭素環を作っており、Eは非結合電子対を有する原子であり、R’は炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜40のアリール基、炭素数7〜40のアルカリール基または炭素数7〜40のアラルキル基であり、R '' は炭素数1〜20のアルキレン基、ジアルキルけい素またはジアルキルゲルマニウムであって、2つの配位子を結合する基であり、sは1または0であり、sが1のとき、mは4、nはEの原子価より2少ない数であり、sが0のとき、mは5、nはEの原子価より1少ない数であり、n≧2のとき
各R’は同一でも異なっていてもよく、また各R’は結合して環を作っていてもよく、Qは水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜40のアリール基、炭素数7〜40のアルカリール基または炭素数7〜40のアラルキル基であり、pおよびqは0〜4の整数であり、かつ0<p+q≦4の関係を満たす。
成分(b):下記一般式 [II] で表される線状アルミノキサン化合物あるいは下記一般式 [III ]で表される環状アルミノキサン化合物。
2 Al−O−〔Al(R)−O〕 n −AlR 2 ... II
〔Al(R)−O〕 n+2 ... [III]
式中、各Rは同一でも異なっていてもよく、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜40のアリール基、炭素数7〜40のアルカリール基または炭素数7〜40のアラルキル基であり、nは2〜50の整数である。
成分(c):下記一般式[ IV ]で表される遷移金属アルキル化合物。
'' s (C 5 m ) p (R ' n E) q MR ''' 4-p-q ... IV
式中、Mは周期律表第4族金属であり、(C 5 m ) はシクロペンタジエニル基または置換シクロペンタジエニル基であり、各Rは同一でも異なってもよく、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜40のアリール基、炭素数7〜40のアルカリール基または炭素数7〜40のアラルキル基であるか、あるいは2つの隣接する炭素原子が結合して4〜8員の炭素環を作っており、Eは非結合電子対を有する原子であり、R ' は炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜40のアリール基、炭素数7〜40のアルカリール基または炭素数7〜40のアラルキル基であり、R '' は炭素数1〜20のアルキレン基、ジアルキルけい素またはジアルキルゲルマニウムであって、2つの配位子を結合する基であり、sは1または0であり、sが1のとき、mは4、nはEの原子価より2少ない数であり、sが0のとき、mは5、nはEの原子価より1少ない数であり、n≧2のとき
各R ' は同一でも異なっていても良く、また各R ' は結合して環を作っていても良く、
''' は炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜40のアリール基、炭素数7〜40のアルカリール基または炭素数7〜40のアラルキル基であり、pおよびqは0〜3の整数であり、かつ0<p+q≦4の関係を満たす。
成分(d):下記一般式[V]で表されるイオン性化合物。
([L] k+ p ([M’A 1 2 ... n ]ー q ... [ V]
式中、[L] k+ はブレンステッド酸またはルイス酸であり、M’は周期律表第13〜15族元素であり、A 1 〜A n はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜30のジアルキルアミノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜40のアリール基、炭素数6〜40のアリールオキシ基、炭素数7〜40のアルカリール基、炭素数7〜40のアラルキル基、炭素数1〜40のハロゲン置換炭化水素基、炭素数1〜20のアシルオキシ基または有機メタロイド基であり、kはLのイオン価で1〜3の整数であり、pは1以上の整数であり、q=(k×p)である。
【0005】
以下、本発明のエチレン系共重合体組成物を構成する共重合体(A)および共重合体(B)について、順次説明する。
共重合体(A)
共重合体(A)は、エチレン、炭素数6〜12のα−オレフィンおよび環状非共役ジエンからなる共重合体である。
共重合体(A)に使用される炭素数6〜12のα−オレフィン(以下、「高級α−オレフィン」という。)としては、具体的には、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ドデセン等が挙げられ、好ましくは1−ヘキセン、1−オクテンが用いられる。これらの高級α−オレフィンは、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
共重合体(A)におけるエチレンと高級α−オレフィンとのモル比は、60/40〜15/85、特に好ましくは55/45〜25/75の範囲にある。
また、共重合体(A)に使用される環状非共役ジエンとしては、具体的には、5−エチリデン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、5−プロピリデン−2−ノルボルネン、5−ビニル−2−ノルボルネン、2,5−ノルボルナジエン、1,4−シクロヘキサジエン、1,4−シクロオクタジエン、1,5−シクロオクタジエン等が挙げられ、好ましくは5−エチリデン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエンが用いられる。これらの非共役ジエンは、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
共重合体(A)におけるよう素価は、0.5〜50、好ましくは10〜30、特に好ましくは15〜25の範囲にある。
共重合体(A)におけるムーニー粘度(ML1+4 , 100 ℃) (以下、単に「ムーニー粘度」という。)は5〜400、好ましくは30〜200、特に好ましくは40〜120の範囲にある。
さらに、共重合体(A)におけるGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により求めたポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)とポリスチレン換算数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)は、2〜8、好ましくは2〜5、特に好ましくは2〜4の範囲にある。なお、共重合体(A)のMwは、通常、5万〜600万の範囲にある。
本発明において、共重合体(A)は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0006】
共重合体(B)
共重合体(B)は、エチレン、プロピレン、炭素数6〜12のα−オレフィンおよび環状非共役ジエンからなる共重合体である。
共重合体(B)におけるエチレンとプロピレンとのモル比は、99/1〜50/50、好ましくは95/5〜75/25の範囲にある。
次に、共重合体(B)に使用される高級α−オレフィンとしては、具体的には、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ドデセン等が挙げられ、好ましくは1−ヘキセン、1−オクテンが用いられる。これらの高級α−オレフィンは、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
共重合体(B)におけるエチレンおよびプロピレンの合計量と高級α−オレフィンとのモル比は、60/40〜15/85、特に好ましくは55/45〜25/75の範囲にある。
また、共重合体(B)に使用される環状非共役ジエンとしては、具体的には、5−エチリデン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、5−プロピリデン−2−ノルボルネン、5−ビニル−2−ノルボルネン、2,5−ノルボルナジエン、1,4−シクロヘキサジエン、1,4−シクロオクタジエン、1,5−シクロオクタジエン等が挙げられ、好ましくは5−エチリデン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエンが用いられる。これらの非共役ジエンは、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
共重合体(B)におけるよう素価は、0.5〜50、好ましくは10〜30、特に好ましくは15〜25の範囲にある。
共重合体(B)におけるムーニー粘度は、5〜400、好ましくは30〜200、特に好ましくは40〜120の範囲にある。
さらに、共重合体(B)におけるMwとMnとの比(Mw/Mn)は、2〜8、好ましくは2〜5、特に好ましくは2〜4の範囲にある。なお、共重合体(B)のMwは、通常、5万〜600万の範囲にある。
本発明において、共重合体(B)は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0007】
共重合体(A)および共重合体(B)は、気相重合、溶液重合、スラリー重合等の適宜の方法により製造することができる。これらの重合操作は、バッチ式でも連続式でも実施することができる。
重合が溶液中あるいはスラリー状で行われる場合は、反応媒体として、不活性炭化水素を用いることができ、また反応温度において液状の反応原料を用いることもできる。
前記不活性炭化水素媒体としては、具体的には、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン等の脂環族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;クロルベンゼン等のハロゲン化炭化水素等を挙げることができる。これらの不活性炭化水素媒体のうち、特に脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素が好ましい。
共重合体(A)および共重合体(B)を製造する際に用いられる重合触媒は、記成分(a)および成分(b)からなる触媒、あるいは記成分(c)および成分(d)からなる触媒である。
【0008】
成分(a)の具体例としては、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジブロミド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジフェニル、ジメチルシリルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、メチレンビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(インデニル)ジルコニウムジメチル、ジメチルシリルビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、メチレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジメチル、ジメチルシリルビス(4,5,6,7−テトラヒドロ−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリルビス(4,5,6,7−テトラヒドロ−1−インデニル)ジルコニウムジメチル、エチレンビス(4,5,6,7−テトラヒドロ−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ジメチルシリルビス(3−メチル−1−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、メチレンビス(3−メチル−1−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(第3級ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリルビス(3−第3級ブチル−1−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリルビス(2,4−ジメチル−1−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(1,2,4−トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリルビス(2,3,5−トリメチル−1−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリルビス(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、(フルオレニル)(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリル(フルオレニル)(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(第3級ブチルアミド)(1,2,3,4,5−ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリル(第3級ブチルアミド)(2,3,4,5−テトラメチル−1−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、メチレン(第3級ブチルアミド)(2,3,4,5−テトラメチル−1−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(フェノキシ)(1,2,3,4,5−ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリル(oーフェノキシ)(2,3,4,5−テトラメチル−1−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、メチレン(o−フェノキシ)(2,3,4,5−テトラメチル−1−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン(o−フェノキシ)(2,3,4,5−テトラメチル−1−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(ジメチルアミド)ジルコニウムジクロリド、ビス(ジエチルアミド)ジルコニウムジクロリド、ビス(ジ第3級ブチルアミド)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリルビス(メチルアミド)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリルビス(第3級ブチルアミド)ジルコニウムジクロリド等や、これらの化合物におけるジルコニウムを、チタニウムあるいはハフニウムに置換した化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの遷移金属化合物は、単独でまたは2種以上を組合せて使用することができる。
【0009】
成分(b)を表す一般式[II]および一般式[III]において、各Rは、好ましくはメチル基、エチル基、特に好ましくはメチル基であり、nは、好ましくは4〜30の整数である。これらのアルミノキサン化合物は、単独でまたは2種以上を組合せて使用することができる。
前記(a)成分と(b)成分との使用割合は、遷移金属とアルミニウム原子とのモル比で、通常、1:1〜1:100000、好ましくは1:5〜1:50000の範囲である。
【0011】
成分(c)の具体例としては、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジエチル、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジイソブチル、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジフェニル、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジ{ビス(トリメチルシリル)メチル}、ジメチルシリルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ジメチルシリルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジイソブチル、メチレンビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、エチレンビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ビス(インデニル)ジルコニウムジメチル、ビス(インデニル)ジルコニウムジイソブチル、ジメチルシリルビス(インデニル)ジルコニウムジメチル、メチレンビス(インデニル)ジルコニウムジメチル、エチレンビス(インデニル)ジルコニウムジメチル、ビス(4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジメチル、ジメチルシリルビス(4,5,6,7−テトラヒドロ−1−インデニル)ジルコニウムジメチル、エチレンビス(4,5,6,7−テトラヒドロ−1−インデニル)ジルコニウムジメチル、ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ジメチルシリルビス(3−メチル−1−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ビス(第3級ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ジメチルシリルビス(3−第3級ブチル−1−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ビス(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ビス(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジイソブチル、ジメチルシリルビス(2,4−ジメチル−1−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、メチレンビス(2,4−ジメチル−1−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、エチレンビス(2,4−ジメチル−1−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ビス(1,2,4−トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ジメチルシリルビス(2,3,5−トリメチル−1−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ビス(フルオレニル)ジルコニウムジメチル、ジメチルシリルビス(フルオレニル)ジルコニウムジメチル、(フルオレニル)(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ジメチルシリル(フルオレニル)(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、(第3級ブチルアミド)(1,2,3,4,5−ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ジメチルシリル(第3級ブチルアミド)(2,3,4,5−テトラメチル−1−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、メチレン(第3級ブチルアミド)(2,3,4,5−テトラメチル−1−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、(フェノキシ)(1,2,3,4,5−ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ジメチルシリル(o−フェノキシ)(2,3,4,5−テトラメチル−1−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、メチレン(o−フェノキシ)(2,3,4,5−テトラメチル−1−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ビス(ジメチルアミド)ジルコニウムジメチル、ビス(ジエチルアミド)ジルコニウムジメチル、ビス(ジ第3級ブチルアミド)ジルコニウムジメチル、ジメチルシリルビス(メチルアミド)ジルコニウムジメチル、ジメチルシリルビス(第3級ブチルアミド)ジルコニウムジメチル等や、これらの化合物中のジルコニウムを、チタニウムあるいはハフニウムに置換した化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの遷移金属アルキル化合物は、単独でまたは2種以上を組合せて使用することができる。
前記遷移金属アルキル化合物は、予め合成したのち用いてもよいし、また前記一般式[IV]における ’’’ をハロゲン原子に置換した遷移金属ハライドと、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、ジエチルアルミニウムモノクロリド、トリイソブチルアルミニウム、メチルリチウム、ブチルリチウム等の有機金属化合物とを反応系内で接触させることにより形成させてもよい。
【0012】
成分(d)の具体例としては、テトラフェニルほう酸トリメチルアンモニウム、テトラフェニルほう酸トリエチルアンモニウム、テトラフェニルほう酸トリ−n−ブチルアンモニウム、テトラフェニルほう酸メチル(ジ−n−ブチル)アンモニウム、テトラフェニルほう酸ジメチルアニリニウム、テトラフェニルほう酸メチルピリジニウム、テトラフェニルほう酸メチル(2−シアノピリジニウム)、テトラフェニルほう酸メチル(4−シアノピリジニウム)、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ほう酸トリメチルアンモニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ほう酸トリエチルアンモニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ほう酸トリ−n−ブチルアンモニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ほう酸メチル(ジ−n−ブチル)アンモニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ほう酸ジメチルアニリニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ほう酸メチルピリジニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ほう酸メチル(2−シアノピリジニウム)、テトラキス(ペンタフルオロフェニルフェニル)ほう酸メチル(4−シアノピリジニウム)、テトラキス[ビス(3,5−ジ−トリフルオロメチル)フェニル]ほう酸ジメチルアニリニウム、テトラフェニルほう酸フェロセニウム、テトラフェニルほう酸銀、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ほう酸フェロセニウム等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。これらのイオン性化合物は、単独でまたは2種以上を組合せて使用することができる。
前記(c)成分と(d)成分の使用割合は、モル比で、通常、1:0.5〜1:20、好ましくは1:0.8〜1:10の範囲である。
【0013】
共重合体(A)および共重合体(B)を製造する際には、触媒成分の少なくとも一部を適当な担体に担持して用いることができる。このような担体の種類については特に制限はなく、無機酸化物担体、それ以外の無機担体、および有機担体の何れも用いることができる。また担持方法についても特に制限はなく、公知の方法を適宜利用してよい。
前記のようなメタロセン系触媒を用いて得られる共重合体(A)および共重合体(B)は、ランダム性が良好である特徴を有する。
また、前記メタロセン系触媒を用いて重合を行う際に、水素を適当圧力で導入することにより、得られる共重合体の分子量を調節することができる。
共重合体(A)および共重合体(B)を製造する際の重合は、通常、約20〜200℃、好ましくは30〜100℃の温度範囲で行われる。また、重合時の圧力は、0kg/cm を越え100kg/cm 以下、好ましくは0kg/cm を越え50kg/cm 以下の範囲である。
【0014】
本発明のエチレン系共重合体組成物は、前述した共重合体(A)および/または共重合体(B)と加硫剤および/または架橋剤(以下、これらをまとめて「加硫・架橋剤」という。)とを含有してなるものである。
加硫・架橋剤としては、例えば粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄等の硫黄;塩化イオウ、セレン、テルル等の無機系加硫剤;モルホリンジスルフィド、アルキルフェノールジスルフィド、チウラムジスルフィド類、ジチオカルバミン酸塩等の含硫黄有機化合物;1,1−ジ−t−ブチルペルオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、ジ−t−ブチルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、t−ブチルクミルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、1,3−ビス−(t−ブチルペルオキシ−イソプロピル)ベンゼン等の有機過酸化物類等が挙げられる。これらの加硫・架橋剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
加硫・架橋剤の配合量は、例えば、硫黄の場合、共重合体(A)および/または共重合体(B)100重量部に対して、通常、0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部の割合であり、また有機過酸化物の場合、共重合体(A)および/または共重合体(B)100重量部に対して、通常、0.1〜15重量部、好ましくは0.5〜10重量部の割合である。
また、硫黄を加硫・架橋剤として用いる場合は、必要に応じて加硫促進剤、加硫促進助剤を併用することができる。
前記加硫促進剤としては、例えばヘキサメチレンテトラミン等のアルデヒドアンモニア類;ジフェニルグアニジン、ジ(o−トリル)グアニジン、o−トリルーピグアニド等のグアニジン類;チオカルバニリド、ジ(o−トリル)チオウレア、N,N’−ジエチルチオウレア、テトラメチルチオウレア、トリメチルチオウレア、ジラウリルチオウレア等のチオウレア類;メルカプトベンゾチアゾ−ル、ジベンゾチアゾールジスルフィド、2−(4−モルフォリノチオ)ベンゾチアゾール、2−(2,4−ジニトロフェニル)−メルカプトベンゾチアゾ−ル、(N,N’−ジエチルチオカルバモイルチオ)ベンゾチアゾール等のチアゾール類;N−t−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N,N’−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N,N’−ジイソプロピル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド等のスルフェンアミド類;テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド等のチウラム類;ジメチルチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルチオカルバミン酸亜鉛、ジ−n−ブチルチオカルバミン酸亜鉛、エチルフェニルジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム、、ジメチルジチオカルバミン酸銅、ジメチルチオカルバミン酸テルル、ジメチルチオカルバミン酸鉄等のカルバミン酸塩類;ブチルチオキサントゲン酸亜鉛等のキサントゲン酸塩類等が挙げられる。これらの加硫促進剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
加硫促進剤の配合量は、共重合体(A)および/または共重合体(B)100重量部に対して、通常、0.1〜20重量部、好ましくは0.2〜10重量部の割合である。
前記加硫促進助剤としては、例えば酸化マグネシウム、亜鉛華、リサージ、鉛丹、鉛白等の金属酸化物や、ステアリン酸、オレイン酸、ステアリン酸亜鉛等の有機酸類が挙げられ、特に亜鉛華、ステアリン酸が好ましい。これらの加硫促進助剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
加硫促進助剤の配合量は、共重合体(A)および/または共重合体(B)100重量部に対して、通常、0.5〜20重量部である。
また、有機過酸化物を加硫・架橋剤として使用する場合には、必要に応じて架橋助剤を併用することもできる。
前記架橋助剤としては、例えば硫黄、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド等の硫黄化合物;エチレンジ(メタ)アクリレート、ポリエチレンジ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレート、メタフェニレンビスマレイミド、トルイレンビスマレイミド等の他官能性モノマー;p−キノンオキシム、p,p’−ベンゾイルキノンオキシム等のオキシム化合物等を用いることができる。これらの架橋助剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
架橋助剤の配合量は、共重合体(A)および/または共重合体(B)100重量部に対して、通常、0.5〜20重量部である。
【0015】
また、本発明のエチレン系共重合体組成物には、所望により、充填剤、軟化剤、発泡剤や、可塑剤、滑剤、粘着付与剤、老化防止剤、紫外線吸収剤等の他の各種添加剤を配合することもできる。
前記充填剤としては、例えばSRF、GPF、FEF、HAF、ISAF、SAF、FT、MT等のカーボンブラック;微粒子ケイ酸、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、クレー、タルク等の無機充填剤;あるいはハイスチレン樹脂、クマロンインデン樹脂、フェノール樹脂、リグニン、変性メラン樹脂、石油樹脂などの有機充填剤が挙げられる。これらの充填剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
前記軟化剤としては、例えば通常ゴムに用いられるアロマティック油、ナフテニック油、パラフィン油等のプロセスオイル;ヤシ油等の植物油;アルキルベンゼン等の合成油等が挙げられる。これらの軟化剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。 前記発泡剤としては、例えば炭酸アンモニウム、重炭酸ナトリウム、無水硝酸ナトリウム等の無機発泡剤;ジニトロソペンタメチレンテトラミン、N,N’−ジメチル−N,N’−ジニトロソテレフタルアミド、ベンゼンスルホニルヒドラジド、p,p’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、3,3’−ジスルホンヒドラジドジフェニルスルホン、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスホルムアミド等有機発泡剤が挙げられる。また、これらの発泡剤に共に、尿素系、有機酸系、金属塩系等の発泡助剤を併用してもよい。これらの発泡剤および発泡助剤は、それぞれ単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
さらに、本発明のエチレン系共重合体組成物には、ブチルゴム、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴム、スチレンーブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、他のエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体、エチレン−α−オレフィン重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン等の他のゴムあるいは樹脂の一種以上を混合して使用することもできる。
本発明のエチレン系共重合体組成物を調製する際には、従来から公知の混練機、押出機、加硫装置等を用いることができる。
本発明のエチレン系ランダム共重合体と混合される加硫・架橋剤、充填剤、軟化剤、発泡剤等の配合方法、配合順序としては、特に限定されないが、例えば、バンバリーミキサー等を用いて、共重合体(A)および/または共重合体(B)、充填剤、軟化剤等を混合した後、ロール等を用いて加硫・架橋剤、発泡剤等を加える方法が挙げられる。
次に、通常の加硫ゴム製造に供される手法で、例えば、エチレン系共重合体組成物を金型内に入れて温度を高めることにより発泡・加硫を行うか、あるいは押出成形機を用いて任意の形状に成形したのち加硫槽内で加熱して加硫を行うことにより、加硫ゴムを製造することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、実施例により、本発明の実施の形態をさらに具体的に説明する。但し、本発明は、これらの実施例に何ら制約されるものではない。
実施例および比較例中の測定・評価は、以下の方法により実施した。
(イ)プロピレン含量および高級α−オレフン含量(モル%)
13C−NMR法により測定した。但し、各実施例および比較例におけるエチレン、プロピレンおよび高級α−オレフィンの含量(モル%)は、これらの合
計量を100モル%としたときの値を示す。
(ロ)よう素価
赤外線吸収スペクトル法により測定した。
(ハ)ムーニー粘度
JIS K6300に準拠し,測定温度100℃、予熱1分、測定4分にて
測定した。
(ニ)Mw/Mn
トリクロロベンゼン溶媒を使用し、135℃で、GPCにより測定した。
(ホ)引張試験
JIS K6301に準拠し、3号型試験片を用い、測定温度25℃、引張速度500mm/分の条件で、引張強さTB(MPa)および引切断時伸びEB(
%)を測定した。
(ヘ)硬さ試験
JIS K6301に準拠し、スプリング硬さ(JIS−A硬度)を測定し
た。
(ト)圧縮永久歪試験
JIS K6301に準拠し、120℃×22時間の条件で測定した。
(チ)防振特性(tanδ)
(株)岩本製作所製粘弾性スペクトロメーターを用い、15HZ、20℃の
条件で測定した。
【0017】
【実施例】
実施例1
(共重合体(A)の製造)
充分に窒素置換した5リットルのステンレス製オートクレーブに、精製トルエンを2リットル、1−ヘキセンを500ミリリットル、5−エチリデン−2−ノルボルネンを10ミリリットル、精製トルエン15ミリリットル中に溶解したアルミニウム原子換算で23ミリモルのメチルアルミノキサンを加え、40℃に昇温したのち、エチレンを60リットル/時の速度で連続的に供給しつつ、容器内圧を4kg/cmに調整した。次いで、トルエン4.5ミリリットル中に溶解したエチレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド4.5μモルを添加して、重合を開始させた。反応中は温度を40℃に保ち、連続的にエチレンを供給しつつ、容器内圧を4kg/cmに保持して、60分間重合を行った。反応終了後、ポリマー溶液を多量のメタノール中に投入して、ポリマーを析出させ、このポリマーをろ取し、減圧下で乾燥して、62gのポリマーを得た。
このポリマーは、エチレン含量53.7モル%、1−ヘキセン含量46.3モル%、よう素価16、ムーニー粘度15、Mw/Mn2.3のエチレン/1−ヘキセン/5−エチリデン−2−ノルボルネンランダム共重合体であった。この共重合体を、共重合体(A−1) とする。
(組成物の調製と評価)
前記共重合体(A−1) を用い、表1に示す成分から加硫剤成分を除いた各成分を、ラボプラストミル(内容量250ミリリットル)を用い、回転数60rpm、100℃で200秒間混練して、コンパウンド(i)を得たのち、コンパウンド(i)に加硫剤成分を加え、50℃に保持した4インチロールで5分間混練して、コンパウンド(ii) を得た。
次いで、このコンパウンド(ii) を、170℃に加熱した熱プレスにより、プレス圧150kgf/cm の圧力下で20分加熱して、120×120×2mmの加硫シートを作製し、各種特性を評価した。
その結果、共重合体(A−1) を用いた組成物は、低硬度で、圧縮永久歪および防振特性に優れていた。評価結果を表2に示す。
【0018】
実施例2
(共重合体(A)の製造)
エチレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリドジルコニウムジクロリドの代わりにエチレンビス(フルオレニル)ジルコニウムジクロリドを用いた以外は実施例1と同様にして、72gのポリマーを得た。
このポリマーは、エチレン含量51.6モル%、1ヘキセン含量48.4モル%、よう素価17、ムーニー粘度54、Mw/Mn2.6のエチレン/1−ヘキセン/5−エチリデン−2−ノルボルネンランダム共重合体であった。この共重合体を、共重合体(A−2) とする。
(組成物の調製と評価)
共重合体(A−2) を用いた以外は実施例1と同様にして、コンパウンド(i)およびコンパウンド(ii)の調製、各種特性評価を行なった。
その結果、共重合体(A−2) を用いた組成物は、低硬度で、圧縮永久歪および防振特性に優れていた。評価結果を表2に示す。
【0019】
実施例3
(共重合体(A)の製造)
1−ヘキセンの代わりに1−オクテンを用いた以外は実施例2と同様にして、71.5gのポリマーを得た。
このポリマーは、エチレン含量50.5モル%、1−オクテン含量49.5モル%、よう素価18.5、ムーニー粘度52、Mw/Mn2.6のエチレン/1−オクテン/5−エチリデン−2−ノルボルネンランダム共重合体であった。この共重合体を、共重合体(A−3) とする。
(組成物の調製と評価)
共重合体(A−3) を用いた以外は実施例1と同様にして、コンパウンド(i)およびコンパウンド(ii)の調製、各種特性評価を行なった。
その結果、共重合体(A−3) を用いた組成物は、低硬度で、圧縮永久歪および防振特性に優れていた。評価結果を表2に示す。
【0020】
実施例4
(共重合体(A)の製造)
1−オクテンの使用量を700ミリリットルに、トルエンの使用量を1.8リットルに、それぞれ変更した以外は実施例3と同様にして、65.2gのポリマーを得た。
このポリマーは、エチレン含量38.5モル%、1−オクテン含量61.5モル%、よう素価17.5、ムーニー粘度44、Mw/Mn2.7のエチレン/1−オクテン/5−エチリデン−2−ノルボルネンランダム共重合体であった。この共重合体を、共重合体(A−4) とする。
(組成物の調製と評価)
共重合体(A−4) を用いた以外は実施例1と同様にして、コンパウンド(i)およびコンパウンド(ii)の調製、各種特性評価を行なった。
その結果、共重合体(A−4) を用いた組成物は、低硬度で、圧縮永久歪および防振特性に優れていた。評価結果を表2に示す。
【0021】
実施例5
(共重合体(A)の製造)
5−エチリデン−2−ノルボルネンの代わりにジシクロペンタジエンを用いた以外は実施例4と同様にして、60.6gのポリマーを得た。
このポリマーは、エチレン含量43.5モル%、1−オクテン含量56.5モル%、よう素価15.5、ムーニー粘度46、Mw/Mn3.0のエチレン/1−オクテン/ジシクロペンタジエンランダム共重合体であった。この共重合体を、共重合体(A−5) とする。
(組成物の調製と評価)
共重合体(A−5) を用いた以外は実施例1と同様にして、コンパウンド(i)およびコンパウンド(ii)の調製、各種特性評価を行なった。
その結果、共重合体(A−5) を用いた組成物は、低硬度で、圧縮永久歪および防振特性に優れていた。評価結果を表2に示す。
【0022】
実施例6
(共重合体(A)の製造)
1−オクテンの使用量を900ミリリットルに、トルエンの使用量を1.6リットルに、それぞれ変更した以外は実施例3と同様にして、60.2gのポリマーを得た。
このポリマーは、エチレン含量30.3モル%、1−オクテン含量69.7モル%、よう素価17.5、ムーニー粘度46、Mw/Mn2.7のエチレン/1−オクテン/5−エチリデン−2−ノルボルネンランダム共重合体であった。この共重合体を、共重合体(A−6) とする。
(組成物の調製と評価)
共重合体(A−6) を用いた以外は実施例1と同様にして、コンパウンド(i)およびコンパウンド(ii)の調製、各種特性評価を行なった。
その結果、共重合体(A−6) を用いた組成物は、低硬度で、圧縮永久歪および防振特性に優れていた。評価結果を表2に示す。
【0023】
実施例7
(共重合体(A)の製造)
1−オクテンの使用量を1100ミリリットルに、トルエンの使用量を1.4リットルに、それぞれ変更した以外は実施例3と同様にして、51.2gのポリマーを得た。
このポリマーは、エチレン含量20.0モル%、1−オクテン含量80.0モル%、よう素価17、ムーニー粘度44、Mw/Mn2.8のエチレン/1−オクテン/5−エチリデン−2−ノルボルネンランダム共重合体であった。この共重合体を、共重合体(A−7) とする。
(組成物の調製と評価)
共重合体(A−7) を用いた以外は実施例1と同様にして、コンパウンド(i)およびコンパウンド(ii)の調製、各種特性評価を行なった。
その結果、共重合体(A−7) を用いた組成物は、低硬度で、圧縮永久歪および防振特性に優れていた。評価結果を表2に示す。
【0025】
実施例9
(共重合体(A)の製造)
1−ヘキセンの代わりに1−デセンを用いた以外は実施例2と同様にして、70.3gのポリマーを得た。
このポリマーは、エチレン含量53.7モル%、1−デセン含量46.3モル%、よう素価16、ムーニー粘度50、Mw/Mn2.8のエチレン/1−デセン/5−エチリデン−2−ノルボルネンランダム共重合体であった。この共重合体を、共重合体(A−9) とする。
(組成物の調製と評価)
共重合体(A−9) を用いた以外は実施例1と同様にして、コンパウンド(i)およびコンパウンド(ii)の調製、各種特性評価を行なった。
その結果、共重合体(A−9) を用いた組成物は、低硬度で、圧縮永久歪および防振特性に優れていた。評価結果を表3に示す。
【0026】
実施例10
(共重合体(B)の製造)
充分に窒素置換した5リットルのステンレス製オートクレーブに、精製トルエンを2リットル、1−ヘキセンを500ミリリットル、5−エチリデン−2−ノルボルネンを10ミリリットル、精製トルエン15ミリリットル中に溶解したアルミニウム原子換算で23ミリモルのメチルアルミノキサンを加え、40℃に昇温したのち、エチレンを60リットル/時、プロピレンを15リットル/時の速度で連続的に供給しつつ、容器内圧を4kg/cmに調整した。次いで、トルエン4.5ミリリットル中に溶解したエチレンビス(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド4.5μモルを添加して、重合を開始させた。反応中は温度を40℃に保ち、連続的にモノマーを供給しつつ、容器内圧を4kg/cmに保持して、60分間反応を行った。反応終了後、ポリマー溶液を多量のメタノール中に投入して、ポリマーを析出させ、このポリマーをろ取し、減圧下で乾燥して、69gのポリマーを得た。
このポリマーは、エチレン含量52.2モル%、プロピレン含量6.5モル%、1−ヘキセン含量41.3モル%、エチレンとプロピレンとのモル比88.9/11.1、エチレンおよびプロピレンの合計量と1−ヘキセンとのモル比58.7/41.3、よう素価16、ムーニー粘度51.5、Mw/Mn2.8のエチレン/プロピレン/1−ヘキセン/5−エチリデン−2−ノルボルネンランダム共重合体であった。この共重合体を、共重合体(B−1) とする。
(組成物の調製と評価)
共重合体(B−1) を用いた以外は実施例1と同様にして、コンパウンド(i)およびコンパウンド(ii)の調製、各種特性評価を行なった。
その結果、共重合体(B−1) を用いた組成物は、低硬度で、圧縮永久歪および防振特性に優れていた。評価結果を表3に示す。
【0028】
比較例1
エチレン含量66.5モル%、プロピレン含量33.5モル%、よう素価15、ムーニー粘度65、Mw/Mn3.2のエチレン/プロピレン/5−エチリデン−2−ノルボルネンランダム共重合体(商品名EP24、日本合成ゴム(株)製)(これを「共重合体(C−1)」とする。)を用いた以外は実施例1と同様にして、各種評価を行った。
その結果、共重合体(C−1) を用いた組成物は、硬度が高く、圧縮永久歪および防振特性が劣っていた。評価結果を表3に示す。
【0029】
比較例2
(共重合体の合成)
充分に窒素置換した5リットルのステンレス製オートクレーブに、精製トルエンを2.3リットル、1−ヘキセンを200ミリリットル、5−エチリデン−2−ノルボルネンを10ミリリットル、精製トルエン7.5ミリリットル中に溶解したアルミニウム原子換算で12ミリモルのメチルアルミノキサンを加え、40℃に昇温したのち、エチレンを80リットル/時の速度で連続的に供給しつつ、容器内圧を4kg/cmに調整した。次いで、トルエン2.4ミリリットル中に溶解したエチレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド2.4μモルを添加して、重合を開始させた。反応中は温度を40℃に保ち、連続的にエチレンを供給しつつ、容器内圧を4kg/cmに保持して、60分間反応を行った。反応終了後、ポリマー溶液を多量のメタノール中に投入して、ポリマーを析出させ、このポリマーをろ取し、減圧下で乾燥して、72gのポリマーを得た。
このポリマーは、エチレン含量75.3モル%、1−ヘキセン含量24.7モル%、よう素価15.5、ムーニー粘度45、Mw/Mn2.5のエチレン/1−ヘキセン/5−エチリデン−2−ノルボルネンランダム共重合体であった。この共重合体を、共重合体(C−2) とする。
(組成物の調製と評価)
共重合体(C−2) を用いた以外は実施例1と同様にして、コンパウンド(i)およびコンパウンド(ii)の調製、各種特性評価を行なった。
その結果、共重合体(C−2) を用いた組成物は、硬度が高く、圧縮永久歪および防振特性が劣っていた。評価結果を表3に示す。
【0030】
比較例3
(共重合体の合成)
1−ヘキセンの代わりに1−オクテンを用いた以外は比較例2と同様にして、71gのポリマーを得た。
このポリマーは、エチレン含量77.5モル%、1−オクテン含量22.5モル%、よう素価15、ムーニー粘度41、Mw/Mn2.5のエチレン/1−オクテン/5−エチリデン−2−ノルボルネンランダム共重合体であった。この共重合体を、共重合体(C−3) とする。
(組成物の調製と評価)
共重合体(C−3) を用いた以外は実施例1と同様にして、コンパウンド(i)およびコンパウンド(ii)の調製、各種特性評価を行なった。
その結果、共重合体(C−3) を用いた組成物は、硬度が高く、圧縮永久歪および防振特性が劣っていた。評価結果を表3に示す。
【0031】
【表1】
Figure 0003605913
【0032】
【表2】
Figure 0003605913
【0033】
【表3】
Figure 0003605913
【0034】
【発明の効果】
本発明のエチレン系共重合体組成物は、低硬度で圧縮永久歪および防振特性が優れ、かつ引張強度、引破断時伸び等にも優れており、また耐熱性、耐候性等も良好である。したがって、本発明のエチレン系共重合体組成物は、制振材、防振ゴム、振動部カバー材や、ゴムロール、ベルト、タイヤ、自動車部品等の幅広い用途に極めて好適に使用することができる。

Claims (2)

  1. 下記共重合体(A)および/または共重合体(B)と加硫剤および/または架橋剤とを含有してなるエチレン系共重合体組成物。

    共重合体(A):
    下記成分(a)および成分(b)からなる触媒、あるいは下記成分(c)および成分(d)からなる触媒を用いる重合により得られる、エチレン、炭素数6〜12のα−オレフィンおよび環状非共役ジエンからなる共重合体であって、
    (1)エチレンと炭素数6〜12のα−オレフィンとのモル比が0/0〜5/5 の範囲にあり、
    (2)よう素価が0.5〜50の範囲にあり、
    (3)ムーニー粘度(ML1+4 , 100 ℃) が5〜400の範囲にあり、
    (4)GPCにより求めたポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)とポリスチレン換算 数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が2〜8の範囲にある
    エチレン/炭素数6〜12のα−オレフィン/環状非共役ジエンランダム共重合体。
    共重合体(B):
    下記成分(a)および成分(b)からなる触媒、あるいは下記成分(c)および成分(d)からなる触媒を用いる重合により得られる、エチレン、プロピレン、炭素数6〜12のα−オレフィンおよび環状非共役ジエンからなる共重合体であって、
    (1)エチレンとプロピレンとのモル比が99/1〜50/50の範囲にあり、(2)エ チレンおよびプロピレンの合計量と炭素数6〜12のα−オレフィンとのモル比が 0/0〜5/5の範囲にあり、
    (3)よう素価が0.5〜50の範囲にあり、
    (4)ムーニー粘度(ML1+4 , 100 ℃) が5〜400の範囲にあり、
    (5)GPCにより求めたポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)とポリスチレン換算 数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が2〜8の範囲にある
    エチレン/プロピレン/炭素数6〜12のα−オレフィン/環状非共役ジエンランダム共重合体。
    成分(a):下記の一般式[I]で表される遷移金属化合物。
    '' s (C 5 m ) p (R’ n E) q MQ 4-p-q ... [I]
    式中、Mは周期律表第4族金属であり、(C 5 m ) はシクロペンタジエニル基または置換シクロペンタジエニル基であり、各Rは同一でも異なってもよく、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜40のアリール基、炭素数7〜40のアルカリール基または炭素数7〜40のアラルキル基であるか、あるいは2つの隣接する炭素原子が結合して4〜8員の炭素環を作っており、Eは非結合電子対を有する原子であり、R’は炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜40のアリール基、炭素数7〜40のアルカリール基または炭素数7〜40のアラルキル基であり、R '' は炭素数1〜20のアルキレン基、ジアルキルけい素またはジアルキルゲルマニウムであって、2つの配位子を結合する基であり、sは1または0であり、sが1のとき、mは4、nはEの原子価より2少ない数であり、sが0のとき、mは5、nはEの原子価より1少ない数であり、n≧2のとき
    各R’は同一でも異なっていてもよく、また各R’は結合して環を作っていてもよく、Qは水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜40のアリール基、炭素数7〜40のアルカリール基または炭素数7〜40のアラルキル基であり、pおよびqは0〜4の整数であり、かつ0<p+q≦4の関係を満たす。
    成分(b):下記一般式 [II] で表される線状アルミノキサン化合物あるいは下記一般式 [III ]で表される環状アルミノキサン化合物。
    2 Al−O−〔Al(R)−O〕 n −AlR 2 ... II
    〔Al(R)−O〕 n+2 ... [III]
    式中、各Rは同一でも異なっていてもよく、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜40のアリール基、炭素数7〜40のアルカリール基または炭素数7〜40のアラルキル 基であり、nは2〜50の整数である。
    成分(c):下記一般式[ IV ]で表される遷移金属アルキル化合物。
    '' s (C 5 m ) p (R ' n E) q MR ''' 4-p-q ... IV
    式中、Mは周期律表第4族金属であり、(C 5 m ) はシクロペンタジエニル基または置換シクロペンタジエニル基であり、各Rは同一でも異なってもよく、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜40のアリール基、炭素数7〜40のアルカリール基または炭素数7〜40のアラルキル基であるか、あるいは2つの隣接する炭素原子が結合して4〜8員の炭素環を作っており、Eは非結合電子対を有する原子であり、R ' は炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜40のアリール基、炭素数7〜40のアルカリール基または炭素数7〜40のアラルキル基であり、R '' は炭素数1〜20のアルキレン基、ジアルキルけい素またはジアルキルゲルマニウムであって、2つの配位子を結合する基であり、sは1または0であり、sが1のとき、mは4、nはEの原子価より2少ない数であり、sが0のとき、mは5、nはEの原子価より1少ない数であり、n≧2のとき
    各R ' は同一でも異なっていても良く、また各R ' は結合して環を作っていても良く、
    ''' は炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜40のアリール基、炭素数7〜40のアルカリール基または炭素数7〜40のアラルキル基であり、pおよびqは0〜3の整数であり、かつ0<p+q≦4の関係を満たす。
    成分(d):下記一般式[V]で表されるイオン性化合物。
    ([L] k+ p ([M’A 1 2 ... n ]ー q ... [ V]
    式中、[L] k+ はブレンステッド酸またはルイス酸であり、M’は周期律表第13〜15族元素であり、A 1 〜A n はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜30のジアルキルアミノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜40のアリール基、炭素数6〜40のアリールオキシ基、炭素数7〜40のアルカリール基、炭素数7〜40のアラルキル基、炭素数1〜40のハロゲン置換炭化水素基、炭素数1〜20のアシルオキシ基または有機メタロイド基であり、kはLのイオン価で1〜3の整数であり、pは1以上の整数であり、q=(k×p)である。
  2. 加硫剤として硫黄を、共重合体(A)および/または共重合体(B)100重量部に対して0.1〜10重量部含有する請求項1に記載のエチレン系共重合体組成物。
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