JP3852174B2 - 防振ゴム用ゴム組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、防振ゴム用ゴム組成物に関し、さらに詳細には、特定のエチレン系ランダム共重合体と加硫剤および/または架橋剤とを含有し、防振特性、圧縮永久歪みに優れた防振ゴム用ゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
パーソナルコンピューター、ゲーム機、DVDなどの記憶装置として用いられるCD−ROMやDVD−ROMまたは車載用CDなどには、防振ゴムが多用されており、従来からこれら防振ゴムとしては、ブチルゴムやハロゲン化ブチルゴムが用いられている。しかしながら、ブチルゴムは、機械的特性や圧縮永久歪みに劣るという欠点があり、圧縮永久歪みに優れた防振ゴムが望まれている。
一方、エチレン/プロピレン/非共役ジエン共重合体(EPDM)ゴムは、機械特性、圧縮永久歪み、耐熱性、耐候性などに優れており、従来より、自動車部品や一般工業用部品などに広く用いられている。しかしながら、従来のEPDMは、防振特性に劣り、また低硬度でないという問題があり、防振用途には使用されていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術の課題を背景になされたもので、防振特性、圧縮永久歪みに優れた防振ゴム用ゴム組成物を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、(A)エチレン、炭素数6〜12のα−オレフィンおよび非共役ポリエン(ただし、環状非共役ジエンを除く)からなり、下記(1)〜(4)の要件を満たすエチレン系共重合体ゴム100重量部に対し、(B)加硫剤0.1〜10重量部および加硫促進剤0.1〜20重量部、あるいは、架橋剤0.1〜15重量部および架橋助剤0.5〜20重量部を配合した防振ゴム用ゴム組成物(以下、単に「ゴム組成物」ともいう)を提供するものである。
(1)エチレンと炭素数6〜12のα−オレフィンとのモル比(エチレン/α−オレフィン)が5/95〜40/60
(2)ヨウ素価が5〜45
(3)ムーニー粘度(ML1+4,100℃)が20〜150
(4)示差走査熱量計(DSC)により求めたガラス転移温度(Tg)が−80℃〜−55℃
ここで、炭素数6〜12のα−オレフィンとしては、1−ヘキセンおよび/または1−オクテンであることが好ましい。
また、非共役ポリエンとしては、7−メチル−1,6−オクタジエンまたは5,7−ジメチル−1,6−オクタジエンが好ましい。
次に、本発明は、この防振ゴム用ゴム組成物からなる防振ゴムに関する。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明のゴム組成物に用いられる(A)エチレン系共重合体ゴムは、エチレン、炭素数6〜12のα−オレフィン(以下「α−オレフィン」ともいう)、および非共役ポリエン(ただし、環状非共役ジエンを除く)からなる共重合体である。
上記α−オレフィンとしては、例えば、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、5−メチル−1−ヘキセン、1−オクテン、5−エチル−1−ヘキセン、1−ノネン、1−デセン、1−ドデセンなどが挙げられ、好ましくは1−ヘキセン、1−オクテンが用いられる。これらのα−オレフィンは、1種単独で使用することも、あるいは2種以上を混合して用いることもできる。
(A)エチレン系共重合体ゴムにおけるエチレンと上記α−オレフィンとのモル比(エチレン/α−オレフィン)は、5/95〜40/60、好ましくは10/90〜30/70の範囲にある〔上記要件(1)〕。この場合、上記モル比が5/95未満では、粘着が激しく、工業的生産性の低下やロール加工などの作業性が低下する。一方、40/60を超えると、制振性能が低下する。
【0006】
また、非共役ポリエンとしては、例えば、1,4−ヘキサジエン、1,6−オクタジエン、6−メチル−1,5−ヘプタジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、5,7−ジメチル−1,6−オクタジエン、1,7−ノナジエンなどの内部不飽和結合を有する鎖状ポリエンなどが挙げられ、好ましくは7−メチル−1,6−オクタジエン、5,7−ジメチル−1,6−オクタジエンが挙げられる。これらの非共役ポリエンは、1種単独で、あるいは2種以上を併用することができる。
【0007】
なお、上記非共役ポリエンとともに、1,5−ヘキサジエン、2−メチル−1,5−ヘキサジエン、1,7−オクタジエン、1,9−デカジエンなどのα,ω−鎖状ジエンの1種以上を併用してもよい。
上記α,ω−鎖状ジエンを併用した場合、得られるエチレン系共重合体ゴムの分子量分布が適度に広くなり、加工性が良くなる。この場合、分子量分布としては、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定したポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比〔Mw/Mn(分子量分布)〕で2〜15が好ましく、さらに好ましくは3〜10である。
【0008】
また、(A)エチレン系共重合体ゴムのヨウ素価は、5〜45、好ましくは、10〜35、さらに好ましくは、15〜35の範囲にある〔上記要件(2)〕。この場合、ヨウ素価が5未満では、機械的強度が劣り、一方、45を超えると、ゴム弾性が損なわれる。
【0009】
さらに、(A)エチレン系共重合体ゴムのムーニー粘度(ML1+4,100℃)(以下「ムーニー粘度」ともいう)は、20〜150、好ましくは、30〜120の範囲にある〔上記要件(3)〕。20未満では、得られるゴム組成物の機械的強度が低下する傾向にあり、一方、150を超えると、得られるゴム組成物の加工が困難となる。
【0010】
さらに、(A)エチレン系共重合体ゴムの示差走査熱量計(DSC)により求めたガラス転移温度Tgは−80℃〜−55℃、好ましくは、−70℃〜−58℃の範囲にある〔上記要件(4)〕。
【0011】
本発明に用いられる(A)エチレン系共重合体ゴムは、気相重合法、溶液重合法、スラリー重合法などの適宜の方法により製造することができる。これらの重合操作は、バッチ式でも連続式でも実施することができる。
上記溶液重合法あるいはスラリー重合法においては、反応媒体として、通常、不活性炭化水素が使用される。
このような不活性炭化水素溶媒としては、例えば、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−デカン、n−ドデカンなどの脂肪族炭化水素類;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂環族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類などが挙げられる。これらの炭化水素溶媒は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。また、原料モノマーを炭化水素溶媒として利用することもできる。
【0012】
上記(A)エチレン系共重合体ゴムを製造する際に用いられる重合触媒としては、例えば、V、Ti、ZrおよびHfから選ばれる遷移金属の化合物と有機金属化合物とからなるオレフィン重合触媒を挙げることができる。上記遷移金属の化合物および有機金属化合物は、それぞれ単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
このようなオレフィン重合触媒の特に好ましい例としては、メタロセン化合物と有機アルミニウム化合物または該メタロセン化合物と反応してイオン性錯体を形成するイオン性化合物とからなるメタロセン系触媒を挙げることができる。
以下、(A)エチレン系共重合体ゴムを製造するための重合触媒について、より具体的に説明するが、場合により下記以外の重合触媒を使用することもできる。
【0013】
上記メタロセン系触媒としては、例えば、下記成分(C)と成分(D)とからなる触媒、または下記成分(E)と成分(F)とからなる触媒が挙げられる。
成分(C)は、下記一般式(I)で表される遷移金属化合物である。
Figure 0003852174
式中、Mは周期律表第4族金属であり、(C5 m ) はシクロペンタジエニル基または置換シクロペンタジエニル基であり、各Rは同一でも異なってもよく、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜40のアリール基、炭素数7〜40のアルカリール基または炭素数7〜40のアラルキル基であるか、あるいは2つの隣接する炭素原子が結合して4〜8員の炭素環を作っており、Eは非結合電子対を有する原子であり、R′は炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜40のアリール基、炭素数7〜40のアルカリール基または炭素数7〜40のアラルキル基であり、R″は炭素数1〜20のアルキレン基、ジアルキルケイ素またはジアルキルゲルマニウムであって、2つの配位子を結合する基であり、sは1または0であり、sが1のとき、mは4、nはEの原子価より2少ない数であり、sが0のとき、mは5、nはEの原子価より1少ない数であり、n≧2のとき各R′は同一でも異なっていてもよく、また各R′は結合して環を作っていてもよく、Qは水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜40のアリール基、炭素数7〜40のアルカリール基または炭素数7〜40のアラルキル基であり、pおよびqは0〜4の整数であり、かつ0<p+q≦4の関係を満たす。
【0014】
成分(C)の具体例としては、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジブロミド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジフェニル、ジメチルシリルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、メチレンビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(インデニル)ジルコニウムジメチル、ジメチルシリルビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、メチレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジメチル、ジメチルシリルビス(4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリルビス(4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジメチル、エチレンビス(4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ジメチルシリルビス(3−メチル−1−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、メチレンビス(3−メチル−1−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(t−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリルビス(3−t−ブチル−1−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリルビス(2,4−ジメチル−1−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(1,2,4−トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリルビス(2,3,5−トリメチル−1−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリルビス(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、(フルオレニル)(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリル(フルオレニル)(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリレン(フルオレニル)(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(t−ブチルアミド)(1,2,3,4,5−ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリル(t−ブチルアミド)(2,3,4,5−テトラメチル−1−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、メチレン(t−ブチルアミド)(2,3,4,5−テトラメチル−1−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(フェノキシ)(1,2,3,4,5−ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリル(oーフェノキシ)(2,3,4,5−テトラメチル−1−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、メチレン(o−フェノキシ)(2,3,4,5−テトラメチル−1−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン(o−フェノキシ)(2,3,4,5−テトラメチル−1−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(ジメチルアミド)ジルコニウムジクロリド、ビス(ジエチルアミド)ジルコニウムジクロリド、ビス(ジt−ブチルアミド)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリルビス(メチルアミド)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリルビス(t−ブチルアミド)ジルコニウムジクロリドなどや、これらの化合物におけるジルコニウムを、チタニウムあるいはハフニウムに置換した化合物などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。上記遷移金属化合物は、単独でまたは2種以上を組合せて使用することができる。
【0015】
また、成分(D)は、下記一般式(II) で表されるユニットを有するアルミノキサン化合物であり、その化学構造は未だ必ずしも明確ではないが、線状、環状またはクラスター状の化合物、あるいはこれらの化合物の混合物であると推定されている。
−〔Al(P)−O〕− ・・・・・(II)
式中、Pは炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜40のアリール基、炭素数7〜40のアルカリール基または炭素数7〜40のアラルキル基で、好ましくは、メチル基、エチル基、イソブチル基、特に好ましくは、メチル基である。
上記アルミノキサン化合物は、上記P基を少なくとも1個有する有機アルミニウム化合物と水との反応を経る公知の方法によって製造することができる。
上記成分(C)と成分(D)との使用割合は、遷移金属とアルミニウム原子とのモル比(遷移金属/アルミニウム原子)で、通常、1/1〜1/100,000、好ましくは、1/5〜1/50,000の範囲である。
【0016】
次に、成分(E)は、下記一般式(III)で表される遷移金属アルキル化合物である。
Figure 0003852174
式中、Mは周期律表第4族金属であり、(C5 m )はシクロペンタジエニル基または置換シクロペンタジエニル基であり、各Rは同一でも異なってもよく、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜40のアリール基、炭素数7〜40のアルカリール基または炭素数7〜40のアラルキル基であるか、あるいは2つの隣接する炭素原子が結合して4〜8員の炭素環を作っており、Eは非結合電子対を有する原子であり、R′は炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜40のアリール基、炭素数7〜40のアルカリール基または炭素数7〜40のアラルキル基であり、R″は炭素数1〜20のアルキレン基、ジアルキルケイ素またはジアルキルゲルマニウムであって、2つの配位子を結合する基であり、sは1または0であり、sが1のとき、mは4、nはEの原子価より2少ない数であり、sが0のとき、mは5、nはEの原子価より1少ない数であり、n≧2のとき各R′は同一でも異なっていても良く、また各R′は結合して環を作っていても良く、R″′は炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜40のアリール基、炭素数7〜40のアルカリール基または炭素数7〜40のアラルキル基であり、pおよびqは0〜3の整数であり、かつ0<p+q≦4の関係を満たす。
【0017】
成分(E)の具体例としては、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジエチル、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジイソブチル、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジフェニル、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジ{ビス(トリメチルシリル)メチル}、ジメチルシリルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ジメチルシリルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジイソブチル、メチレンビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、エチレンビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ビス(インデニル)ジルコニウムジメチル、ビス(インデニル)ジルコニウムジイソブチル、ジメチルシリルビス(インデニル)ジルコニウムジメチル、メチレンビス(インデニル)ジルコニウムジメチル、エチレンビス(インデニル)ジルコニウムジメチル、ビス(4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジメチル、ジメチルシリルビス(4,5,6,7−テトラヒドロ−1−インデニル)ジルコニウムジメチル、エチレンビス(4,5,6,7−テトラヒドロ−1−インデニル)ジルコニウムジメチル、ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ジメチルシリルビス(3−メチル−1−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ビス(t−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ジメチルシリルビス(3−t−ブチル−1−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ビス(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ビス(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジイソブチル、ジメチルシリルビス(2,4−ジメチル−1−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、メチレンビス(2,4−ジメチル−1−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、エチレンビス(2,4−ジメチル−1−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ビス(1,2,4−トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ジメチルシリルビス(2,3,5−トリメチル−1−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ビス(フルオレニル)ジルコニウムジメチル、ジメチルシリルビス(フルオレニル)ジルコニウムジメチル、(フルオレニル)(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ジメチルシリル(フルオレニル)(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、イソプロピリレン(フルオレニル)(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、(t−ブチルアミド)(1,2,3,4,5−ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ジメチルシリル(t−ブチルアミド)(2,3,4,5−テトラメチル−1−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、メチレン(t−ブチルアミド)(2,3,4,5−テトラメチル−1−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、(フェノキシ)(1,2,3,4,5−ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ジメチルシリル(o−フェノキシ)(2,3,4,5−テトラメチル−1−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、メチレン(o−フェノキシ)(2,3,4,5−テトラメチル−1−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ビス(ジメチルアミド)ジルコニウムジメチル、ビス(ジエチルアミド)ジルコニウムジメチル、ビス(ジt−ブチルアミド)ジルコニウムジメチル、ジメチルシリルビス(メチルアミド)ジルコニウムジメチル、ジメチルシリルビス(t−ブチルアミド)ジルコニウムジメチルなどや、これらの化合物中のジルコニウムを、チタニウムあるいはハフニウムに置換した化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。上記遷移金属アルキル化合物は、単独でまたは2種以上を組合せて使用することができる。
【0018】
上記遷移金属アルキル化合物は、予め合成して使用してもよいし、また上記一般式(III)におけるR″をハロゲン原子に置換した遷移金属ハライドと、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、ジエチルアルミニウムモノクロリド、トリイソブチルアルミニウム、メチルリチウム、ブチルリチウムなどの有機金属化合物とを、反応系内で接触させることにより形成させてもよい。
【0019】
また、成分(F)は、下記一般式(IV) で表されるイオン性化合物である。
Figure 0003852174
式中、[L]k+はブレンステッド酸またはルイス酸であり、M′は周期律表第13〜15族元素であり、A1 〜An はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜30のジアルキルアミノ基、炭素数1〜20のアルコキシル基、炭素数6〜40のアリール基、炭素数6〜40のアリールオキシ基、炭素数7〜40のアルカリール基、炭素数7〜40のアラルキル基、炭素数1〜40のハロゲン置換炭化水素基、炭素数1〜20のアシルオキシ基または有機メタロイド基であり、kはLのイオン価で1〜3の整数であり、pは1以上の整数であり、q=(k×p)である。
【0020】
成分(F)の具体例としては、テトラフェニルほう酸トリメチルアンモニウム、テトラフェニルほう酸トリエチルアンモニウム、テトラフェニルほう酸トリ−n−ブチルアンモニウム、テトラフェニルほう酸メチル(ジ−n−ブチル)アンモニウム、テトラフェニルほう酸ジメチルアニリニウム、テトラフェニルほう酸メチルピリジニウム、テトラフェニルほう酸メチル(2−シアノピリジニウム)、テトラフェニルほう酸メチル(4−シアノピリジニウム)、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ほう酸トリメチルアンモニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ほう酸トリエチルアンモニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ほう酸トリ−n−ブチルアンモニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ほう酸メチル(ジ−n−ブチル)アンモニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ほう酸ジメチルアニリニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ほう酸メチルピリジニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ほう酸メチル(2−シアノピリジニウム)、テトラキス(ペンタフルオロフェニルフェニル)ほう酸メチル(4−シアノピリジニウム)、テトラキス[3,5−ジ−(トリフルオロメチル)フェニル]ほう酸ジメチルアニリニウム、テトラフェニルほう酸フェロセニウム、テトラフェニルほう酸銀、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ほう酸フェロセニウムなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。上記イオン性化合物は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0021】
上記成分(E)と成分(F)の使用割合は、モル比〔(E)/(F)〕で、通常、1/0.5〜1/20、好ましくは1/0.8〜1/10の範囲である。
(A)エチレン系共重合体ゴムを製造する際に使用される上記メタロセン系触媒は、それらの成分の少なくとも一部を適当な担体に担持して用いることもできる。担体の種類については特に制限はなく、無機酸化物担体、それ以外の無機担体、および有機担体の何れも用いることができる。また、担持方法についても特に制限はなく、公知の方法を適宜利用してよい。
【0022】
次に、本発明に使用される(B)加硫剤および/または架橋剤のうち、加硫剤としては、例えば粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄などの硫黄;塩化イオウ、セレン、テルルなどの無機系加硫剤;モルホリンジスルフィド、アルキルフェノールジスルフィド類、チウラムジスルフィド類、ジチオカルバミン酸塩類などの含硫黄有機化合物などが挙げられる。これらの加硫剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
加硫剤の配合量は、本発明においては、(A)エチレン系共重合体ゴム100重量部に対して、通常、0.1〜10重量部、好ましくは、0.5〜5重量部である。
【0023】
なお、上記加硫剤とともに、加硫促進剤を併用することもできる。
このような加硫促進剤としては、例えば、ヘキサメチレンテトラミンなどのアルデヒドアンモニア類;ジフェニルグアニジン、ジ(o−トリル)グアニジン、o−トリル−ピグアニドなどのグアニジン類;チオカルバニリド、ジ(o−トリル)チオウレア、N,N′−ジエチルチオウレア、テトラメチルチオウレア、トリメチルチオウレア、ジラウリルチオウレアなどのチオウレア類;メルカプトベンゾチアゾ−ル、ジベンゾチアゾールジスルフィド、2−(4−モルフォリノチオ)ベンゾチアゾール、2−(2,4−ジニトロフェニル)−メルカプトベンゾチアゾ−ル、(N,N′−ジエチルチオカルバモイルチオ)ベンゾチアゾールなどのチアゾール類;N−t−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N,N′−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N,N′−ジイソプロピル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミドなどのスルフェンアミド類;テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラ−n−ブチルチウラムジスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィドなどのチウラム類;ジメチルチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルチオカルバミン酸亜鉛、ジ−n−ブチルチオカルバミン酸亜鉛、エチルフェニルジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジメチルジチオカルバミン酸銅、ジメチルチオカルバミン酸テルル、ジメチルチオカルバミン酸鉄などのカルバミン酸塩類;ブチルチオキサントゲン酸亜鉛などのキサントゲン酸塩類などが挙げられる。これらの加硫促進剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
加硫促進剤の配合量は、(A)エチレン系共重合体ゴム100重量部に対して、通常、0.1〜20重量部、好ましくは、0.2〜10重量部である。
【0024】
また、上記加硫剤および加硫促進剤に加え、必要に応じて、加硫促進助剤を添加することもできる。
このような加硫促進助剤としては、例えば、酸化マグネシウム、亜鉛華、リサージ、鉛丹、鉛白などの金属酸化物;ステアリン酸、オレイン酸、ステアリン酸亜鉛などの有機酸(塩)類などが挙げられ、特に亜鉛華、ステアリン酸が好ましい。これらの加硫促進助剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
加硫促進助剤の配合量は、(A)エチレン系共重合体ゴム100重量部に対して、通常、0.5〜20重量部である。
【0025】
一方、(B)成分を構成する架橋剤としては、例えば、1,1−ジt−ブチルペルオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、ジt−ブチルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、t−ブチルクミルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、1,3−ビス(t−ブチルペルオキシ−イソプロピル)ベンゼンなどの有機過酸化物類などが挙げられる。これらの架橋剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
架橋剤の配合量は、(A)エチレン系共重合体ゴム100重量部に対して、通常、0.1〜15重量部、好ましくは、0.5〜10重量部である。
【0026】
なお、上記架橋剤とともに、架橋助剤を併用することもできる。
このような架橋助剤としては、例えば、硫黄、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィドなどの硫黄あるいは硫黄化合物;エチレンジ(メタ)アクリレート、ポリエチレンジ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレート、メタフェニレンビスマレイミド、トルイレンビスマレイミドなどの多官能性モノマー類;p−キノンオキシム、p,p′−ベンゾイルキノンオキシムなどのオキシム化合物などが挙げられる。これらの架橋助剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
架橋助剤の配合量は、(A)エチレン系共重合体ゴム100重量部に対して、通常、0.5〜20重量部である。
【0027】
なお、本発明のゴム組成物には、必要に応じて、充填剤、軟化剤、発泡剤のほか、可塑剤、滑剤、粘着付与剤、老化防止剤、紫外線吸収剤などの他の各種の添加剤を配合することができる。
上記充填剤としては、例えば、SRF、GPF、FEF、HAF、ISAF、SAF、FT、MTなどのカーボンブラックや、ホワイトカーボン、微粒子ケイ酸マグネシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、クレー、タルクなどの無機充填剤;ハイスチレン樹脂、クマロンインデン樹脂、フェノール樹脂、リグニン、変性メラミン樹脂、石油樹脂などの有機充填剤が挙げられる。これらの充填剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
充填剤の配合量は、(A)エチレン系共重合体ゴム100重量部に対して、通常、10〜200重量部、好ましくは、10〜100重量部である。
【0028】
上記軟化剤としては、例えば、ゴムに通常用いられるアロマティック油、ナフテニック油、パラフィン油などのプロセスオイルや、やし油などの植物油、アルキルベンゼンオイルなどの合成油などが挙げられる。これらのうち、プロセスオイルが好ましく、特にパラフィン油が好ましい。上記軟化剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
軟化剤の配合量は、本発明においては、(A)エチレン系共重合体ゴム100重量部に対して、通常、10〜130重量部、好ましくは、20〜100重量部である。
【0029】
上記発泡剤としては、例えば、炭酸アンモニウム、重炭酸ナトリウム、無水硝酸ナトリウムなどの無機発泡剤、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、N,N′−ジメチル−N,N′−ジニトロソテレフタルアミド、ベンゼンスルホニルヒドラジド、p,p′−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、3,3′−ジスルホンヒドラジドジフェニルスルホン、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスホルムアミドなどの有機発泡剤が挙げられる。また、これらの発泡剤とともに、尿素系、有機酸系、金属塩系などの発泡助剤を併用してもよい。これらの発泡剤および発泡助剤は、1種単独で使用することも、あるいは2種以上を混合して用いることもできる。
【0030】
また、本発明のゴム組成物には、他のゴムおよび/または樹脂の1種以上を混合して使用することもできる。
【0031】
本発明のゴム組成物を調製する際には、従来から公知の混練機、押出機、加硫装置などを用いることができる。
エチレン系共重合体ゴムと共に混合される加硫剤および/または架橋剤、充填剤、軟化剤などの配合方法、配合順序としては、例えば、バンバリーミキサーなどを用いて、エチレン系共重合体ゴム、充填剤、軟化剤などを混合したのち、ロールなどを用いて加硫剤および/または架橋剤などを加える方法が挙げられるが、これに限定されるものではない。
【0032】
次に、通常の加硫ゴムの製造に供される手法で、例えば、本発明のゴム組成物を金型内に入れて温度を高めることにより加硫を行うか、あるいは押出成形機を用いて任意の形状に成形したのち加硫槽内で加熱して加硫を行うことにより、加硫ゴムを製造することができる。
【0033】
本発明のゴム組成物は、防振特性や圧縮永久歪みに優れているため、例えば、CD−ROM、DVD−ROMなどの記憶装置、車載や携帯用CDなどのオーディオ製品などの精密機器の防振ゴム用途に好適に使用される。また、機械、家電、土木建材、自動車車両などの防振ゴムとしても好適である。
【0034】
【実施例】
以下、実施例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明する。ただし、本発明は、これらの実施例に何ら制約されるものではない。
なお、実施例中の%および部は、特に断らない限り重量基準である。
また、実施例および比較例中の測定・評価は以下の方法により実施した。
【0035】
α−オレフィン含量(モル%)
13C−NMR法により測定した。ただし、各実施例および比較例におけるエチレン、α−オレフィンの含量(モル%)は、これらの合計量を100モル%としたときの値を示す。
ヨウ素価
赤外線吸収スペクトル法により測定した。
ムーニー粘度(ML 1+4 ,100℃)
JIS K6300に準拠し、測定温度100℃、予熱1分、測定4分の条件で測定した。
Mw/Mn
o−ジクロロベンゼン中、135℃の条件で、GPCにより測定した。
ガラス転移温度(Tg)デュポン・インスツルメント社(現在;ティ・エイ・インスツルメント社)製、910型示差走査熱量計を用い、サンプルを180℃まで昇温し、次いで10℃/分の速度で−90℃まで冷却し、20℃/分の速度で昇温しながら測定した。
【0036】
引張試験
JIS K6301に準拠し、3号型試験片を用い、測定温度25℃、引張速度500mm/分の条件で、引張強さTB(MPa)、引切断時伸びEB(%)を測定した。
硬さ試験
JIS K6301に準拠し、スプリング硬さ(JIS A硬度)を測定した。
圧縮永久歪
JIS K6301に準拠し、70℃×22時間の条件で測定した。
tanδ
(株)岩本製作所製、粘弾性スペクトロメーターを用い、静的歪5%、動的歪0.5%、15Hz、25℃の条件で測定した。
【0037】
参考例1(エチレン系共重合体ゴムの製造)
充分に窒素置換した内容量3リットルのステンレス製オートクレーブに、精製トルエンを1リットル、1−オクテンを1リットル、7−メチル−1,6−オクタジエンを100ミリリットル加え、30℃に昇温したのち、エチレンを14ノルマルリットル/分の速度で連続的に供給しつつ、容器内圧を5kg/cm2 に調整した。
これとは別に、充分に窒素置換し、磁気攪拌子を入れた内容量50ミリリットルのガラス製フラスコに、精製トルエン3.0ミリリットル中に溶解したジメチルシリル(t−ブチルアミド)(2,3,4,5−テトラメチル−1−シクロペンタジエニル)チタニウムジクロリド2.0μモル、精製トルエン6.0ミリリットル中に溶解したトリイソブチルアルミニウム1.0ミリモルを入れて、室温で30分攪拌して反応させた。次いで、精製トルエン7.2ミリリットル中に溶解したテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ほう酸ジメチルアニリニウム4.0μモルを加え、室温で20分攪拌して反応させて、重合触媒とした。
【0038】
この重合触媒を、上記オートクレーブに添加して、重合を開始させた。反応中は温度を30℃に保ち、連続的にエチレンを供給しつつ、容器内圧を5kg/cmに保持して、15分間重合を行った。次いで、少量のメタノールを添加して反応を停止させたのち、スチームストリッピングで脱溶し、6インチロールで乾燥して、165gのポリマーを得た。
このポリマーは、エチレン含量33.5モル%、1−オクテン含量66.5モル%、ヨウ素価17.5、ムーニー粘度27、Mw/Mn2.4、Tg=−70.1℃のエチレン/1−オクテン/7−メチル−1,6−オクタジエン共重合体(以下「ゴム(1)」ともいう)であった。このゴム(1)の分析結果を、表3に示す。
【0039】
参考例2〜3
エチレン/1−オクテンのモル比を変えるか(参考例2)、あるいはα−オレフィンとしてプロピレンを用いてEPDMを製造する(参考例3)以外は、参考例1と同様にして、ゴム(2)(参考例2)、ゴム(3)(参考例3)を得た。分析結果を表3に示す。
【0040】
実施例1(ゴム組成物の調製と評価)
参考例1の共重合体ゴムを用い、表1に示す成分から加硫剤成分を除いた各成分をバンバリー(内容量250ミリリットル)を用い、回転数60rpm、60℃で150秒間混練して、コンパウンド(i)を得た。次いで、コンパウンド(i)に表1に示す加硫剤成分を加え、50℃に保持した4インチロールで5分間混練して、コンパウンド(ii)を得た。
次いで、このコンパウンド(ii)を、160℃に加熱した熱プレスにより、プレス圧150kgf/cm2 の圧力下で30分加熱して、120×120×2mmの加硫シートを作製し、各種特性を評価した。結果を表4に示す。
【0041】
比較例1〜2
参考例2もしくは参考例3で得られた共重合体ゴムを用いる以外は、実施例1と同様にして加硫シートを作製し、各種特性を評価した。結果を表4に示す。
比較例3
ゴムとして、代表的な防振ゴムであるブチルゴム〔日本合成ゴム(株)製、IIR 365〕を用い、表2に示す配合処方に従う以外は、実施例1と同様にして加硫シートを作製し、各種特性を評価した。結果を表4に示す。
【0042】
【表1】
Figure 0003852174
【0043】
【表2】
Figure 0003852174
【0044】
*1)東海カーボン(株)製、シーストG116
*2)出光興産(株)製、ダイアナプロセスオイルPW−380
*3)メルカプトベンゾチアゾール
*4)テトラメチルチウラムジスルフィド
*5)日本合成ゴム(株)製、IIR 365
【0045】
【表3】
Figure 0003852174
【0046】
【表4】
Figure 0003852174
【0047】
表4に示すとおり、本発明のゴム組成物(実施例1)は、圧縮永久歪みと防振特性に優れている。
これに対し、比較例1は、共重合体ゴムとして、エチレン/α−オレフィンのモル比が本発明の範囲から外れている場合であり、防振特性に劣っている。
比較例2は、共重合体ゴムとして、α−オレフィンが炭素数3のプロピレンを使用したEPDMゴムの場合であり、やはり防振特性に劣っている。
比較例3は、代表的な防振ゴムであるブチルゴムを用いた例であり、防振特性は優れているが、圧縮永久歪みが劣る。
【0048】
【発明の効果】
本発明のゴム組成物は、防振特性と圧縮永久歪みに優れており、各種防振ゴム用途に有用である。

Claims (4)

  1. (A)エチレン、炭素数6〜12のα−オレフィンおよび非共役ポリエン(ただし、環状非共役ジエンを除く)からなり、下記(1)〜(4)の要件を満たすエチレン系共重合体ゴム100重量部に対し、(B)加硫剤0.1〜10重量部および加硫促進剤0.1〜20重量部、あるいは、架橋剤0.1〜15重量部および架橋助剤0.5〜20重量部を配合した防振ゴム用ゴム組成物。
    (1)エチレンと炭素数6〜12のα−オレフィンとのモル比(エチレン/α−オレフィン)が5/95〜40/60
    (2)ヨウ素価が5〜45
    (3)ムーニー粘度(ML1+4,100℃)が20〜150
    (4)示差走査熱量計(DSC)により求めたガラス転移温度(Tg)が−80℃〜−55℃
  2. 炭素数6〜12のα−オレフィンが1−ヘキセンおよび/または1−オクテンである請求項1記載の防振ゴム用ゴム組成物。
  3. 非共役ポリエンが、7−メチル−1,6−オクタジエンまたは5,7−ジメチル−1,6−オクタジエンである請求項1または2記載の防振ゴム用ゴム組成物。
  4. 請求項1〜3いずれかに記載の防振ゴム用ゴム組成物からなる防振ゴム。
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