JP3852182B2 - ハロゲン化エチレン系共重合ゴム、その製造方法および加硫可能なゴム組成物 - Google Patents

ハロゲン化エチレン系共重合ゴム、その製造方法および加硫可能なゴム組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハロゲン化エチレン系共重合ゴムおよびこれを用いた加硫可能なゴム組成物に関し、さらに詳細には、加工特性を改良したメタロセン触媒系ポリマーをハロゲンしてなり、加工性、ジエン系ゴムとの共加硫性に優れたハロゲン化エチレン系共重合ゴム、およびこの共重合ゴムとジエン系ゴムを主成分とし、加硫特性、加工性、物性、耐久性のバランスに優れた加硫可能なジエン系ゴム成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、エチレン/プロピレン/非共役ポリエン共重合体(EPDM)は、耐候性、耐熱性、耐寒性、耐オゾン性などに優れており、建築材料、自動車用部品、電線被覆材料などに広く用いられている。このようなEPDMの優れた特性を生かし、ジエン系ゴムの改質材として使用する試みがなされている。
【0003】
しかしながら、元来、EPDMは、ジエン系ゴムとの分散性、相溶性が悪く、また加硫速度が遅いことから共加硫性が悪く、得られる加硫物は、機械的強度に劣るという問題がある。
加硫速度の問題に関しては、例えば、特開昭60−4542号公報や特開昭60−47040号公報では、エチレン/α−オレフィン/非共役ジエン共重合ゴムをハロゲン化することにより、加硫速度を改良し、組成物の機械的強度を改良することが提案されている。しかしながら、これらの方法では、相溶性の問題は解決されておらず、改質効果が不充分である。
【0004】
また、近年、メタロセン触媒を用いたEPDMに関する提案がなされている。メタロセン触媒は、エチレン、α−オレフィン、非共役ジエンなどのコモノマーの共重合性に優れ、得られるポリマーの分子量分布が狭く、組成分布が均一であるなどを特徴を有する。また、メタロセン触媒は、従来のEPDMの触媒であるバナジウム系の触媒では重合が難しかったコモノマー(例えば、高級α−オレフィン)が容易に重合するなどの特徴を有する。
【0005】
例えば、特公平5−80493号公報では、エチレン、炭素数3〜10のα−オレフィンおよび非共役ジエンの各含有率、分子量分布(Mw/Mn)、結晶化度、α−オレフィン・エチレン連鎖のモル分率に関連するB値、沸騰酢酸メチル可溶部量をそれぞれ特定し、13C−NMRスペクトル中に隣接した2個の3級炭素原子間のメチレン連鎖に基づくαβおよびβγシグナルが観測されない低結晶性エチレン系ランダム共重合体が提案されている。
【0006】
しかしながら、これらメタロセン触媒より得られるEPDMは、分子量分布が狭く、加工性が悪いという欠点を有しており、バンバリーなどの混練り時にジエン系ゴムとうまく混ざらず、加工性に劣るという問題がある。
【0007】
これに対し、本発明者らは、特開平9−40718号公報において、1,9−デカジエンに代表されるα,ω−ジエンを用いることにより、エチレン/α−オレフィン/非共役ジエン系共重合体の加工性が改良されることを提案した。しかしながら、この発明では、ジエン系ゴムとの分散性、共加硫性に関する検討は実施されていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術の課題を背景になされたもので、ジエン系ゴムとの共加硫性、加工特性のバランスに優れたハロゲン化エチレン系共重合ゴム、ならびにこの共重合ゴムを用いることにより、ジエン系ゴムが有する機械的特性、耐動的疲労性を損なうことなく、耐候性、耐オゾン性に優れたジエン系ゴム組成物を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、エチレン、炭素数3〜のα−オレフィンおよび非共役ポリエンからなり、下記(1)〜(5)の要件を満たすハロゲン含量0.1〜4.7重量%のハロゲン化エチレン系共重合ゴムを提供するものである。
(1)エチレンと炭素数3〜のα−オレフィンとのモル比(エチレン/α−オレフィン)が40/60〜95/5
(2)ヨウ素価が1〜45
(3)ムーニー粘度(ML1+4,100℃)が15〜350
(4)GPCにより求めたポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)とポリスチレン換算数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が3〜15
(5)分岐度指数Bが0.60〜0.95
ここで、上記ハロゲンとしては、臭素が好ましい。
また、本発明のハロゲン化エチレン系共重合ゴムは、エチレン系共重合ゴムを炭化水素あるいはハロゲン化炭化水素に均一に溶解し、分子状塩素または分子状臭素と接触させてハロゲン化することによって得られる。
さらに、本発明は、(A)上記ハロゲン化エチレン系共重合ゴム90〜10重量部、(B)ジエン系ゴム10〜90重量部〔ただし、(A)+(B)=100重量部〕を主成分とする加硫可能なゴム組成物(以下「ゴム組成物」ともいう)を提供するものである。
ここで、上記(B)ジエン系ゴムとしては、天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ポリブタジエンゴム、およびポリイソプレンゴムの群から選ばれた少なくとも1種が挙げられる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明のハロゲン化エチレン系共重合ゴムは、エチレン、炭素数3〜のα−オレフィン(以下「α−オレフィン」ともいう)および非共役ポリエンからなるエチレン系共重合ゴムをハロゲン化したゴムである。
ここで、α−オレフィンとしては、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、5−メチル−1−ヘキセン、1−オクテン、5−エチル−1−ヘキセン、3−メチル−1−ブテンなどが挙げられ、好ましくは1−ヘキセン、1−オクテンが用いられる。これらのα−オレフィンは、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0011】
ハロゲン化エチレン系共重合ゴムにおけるエチレンと上記α−オレフィンとのモル比(エチレン/α−オレフィン)は、40/60〜95/5、好ましくは、60/40〜85/15の範囲にある〔上記要件(1)〕。この場合、上記モル比が40/60未満では、機械的強度が充分に発現されず、一方、95/5を超えると、ゴム弾性が損なわれる。
【0012】
また、非共役ポリエンとしては、通常用いられる全ての非共役ジエンを用いることができるが、生成共重合ゴムへの分岐鎖形成能の有無により2種類に分けることが便宜的である。
その1種は、生成共重合ゴムに分岐鎖を形成する非共役ジエンであり、その具体例としては、ジシクロペンタジエン、2,5−ノルボルナジエン、5−ビニル−2−ノルボルネンや、炭素数6〜20の脂肪族α,ω−ジエンを挙げることができる。この脂肪族α,ω−ジエンとしては、例えば、1,5−ヘキサジエン、1,6−ヘプタジエン、1,7−オクタジエン、1,8−ノナジエン、1,9−デカジエンなどが挙げられる。
【0013】
また、他の種の非共役ジエンとしては、生成共重合ゴムに分岐鎖を形成しない非共役ジエンであり、その具体例としては、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−イソプロペニル−2−ノルボルネン、5−(1−ブテニル)−2−ノルボルネン、シクロオクタジエン、ビニルシクロヘキセン、1,5,9−シクロドデカトリエン、6−メチル−4,7,8,9−テトラヒドロインデン、2,2′−ジシクロペンテニル、トランス−1,2−ジビニルシクロブタン、2−メチル−1,4−ヘキサジエン、1,6−オクタジエン、1,4−ヘキサジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、5,7−ジメチル−1,6−オクタジエン、3,6−ジメチル−1,7−オクタジエン、1,4,7−オクタトリエン、ジシクロオクタジエン、メチレンノルボルネンなど挙げられる。
【0014】
以上の非共役ポリエンは、1種単独で使用することも、あるいは2種以上を混合して用いることもできるが、上記2種類の非共役ポリエンを少なくとも1種ずつ使用することが好ましい。
これらの非共役ポリエンの中では、分岐鎖形成能を有するものでは、1,9−デカジエン、ジシクロペンタジエンが、また分岐形成能を有しないものでは、5−エチリデン−2−ノルボルネン、1,4−ヘキサジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、5,7−ジメチル−1,6−オクタジエンが好ましい。
【0015】
本発明のハロゲン化エチレン系共重合ゴムのヨウ素価は、1〜45、好ましくは、3〜30の範囲である〔上記要件(2)〕。ヨウ素価が1未満では、機械的強度が劣り、一方、45を超えると、ゴム弾性が損なわれる。
【0016】
また、ハロゲン化エチレン系共重合ゴムのムーニー粘度(ML1+4,100℃)(以下「ムーニー粘度」ともいう)は、15〜350、好ましくは、20〜300の範囲にある〔上記要件(3)〕。ムーニー粘度が15未満では、機械的強度に劣り、一方、350を超えると、加工特性に劣る。
【0017】
さらに、ハロゲン化エチレン系共重合ゴムのゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定したポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比〔Mw/Mn(分子量分布)〕は、3〜15、好ましくは3.5〜10の範囲にある〔上記要件(4)〕。Mw/Mnが3未満では、加工性に劣り、一方、15を超えると、機械的特性が損なわれる。
【0018】
さらに、ハロゲン化エチレン系共重合ゴムの分岐度指数Bは、0.60〜0.95、好ましくは、0.70〜0.92の範囲にある〔上記要件(5)〕。
この分岐度指数Bの値は、粘度−GPC法〔倉田道夫、日本ゴム協会誌、(45)1972〕に準じて、分岐のないモデル共重合ゴムの極限粘度〔η〕とポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)により求めた粘度式〔η〕=KMw(ただし、Kは定数である)を用い、対象となる共重合ゴムのGPC測定により求めたMwから極限粘度〔η〕を算出し、次に対象となる共重合ゴムの実測〔η〕を上記粘度式より算出した〔η〕で除して、分岐度指数Bとする。ここで、〔η〕はo−ジクロロベンゼン中120℃で求めた〔η〕を用い、Mwはo−ジクロロベンゼン中120℃でGPC測定法で求めた値である。
この分岐度指数が0.60未満では、機械的強度が劣り、一方、0.95を超えると、加工特性が劣り、ジエン系ゴムとブレンドしたときに、充分な耐動的疲労特性、耐オゾン性が得られない。
【0019】
さらに、本発明のハロゲン化エチレン系共重合ゴムのハロゲン含量は、0.1〜4.7重量%である。0.1重量%未満では、ジエン系ゴムとブレンドした際に充分な共加硫性が得られず、一方、4.7重量%を超えると、加工性が著しく悪化する。
本発明のハロゲン化エチレン系共重合ゴムのハロゲンとしては、上記のように、塩素、臭素などが例示されるが、加硫速度の面から、好ましくは臭素である。
【0020】
本発明のハロゲン化エチレン系共重合ゴムに用いられるエチレン系共重合ゴムは、気相重合法、溶液重合法、スラリー重合法などの適宜の方法により製造することができる。これらの重合操作は、バッチ式でも連続式でも実施することができる。
上記溶液重合法あるいはスラリー重合法においては、反応媒体として、通常、不活性炭化水素が使用される。
このような不活性炭化水素溶媒としては、例えば、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−デカン、n−ドデカンなどの脂肪族炭化水素類;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂環族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類などが挙げられる。これらの炭化水素溶媒は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。また、原料モノマーを炭化水素溶媒として利用することもできる。
【0021】
本発明に用いられるエチレン系共重合ゴムは、メタロセン化合物と有機アルミニウム化合物または該メタロセン化合物と反応してイオン性錯体を形成するイオン性化合物とからなるメタロセン系触媒によって製造される。
以下、メタロセン系触媒についてより具体的に説明するが、場合により下記以外の重合触媒を使用することもできる。
【0022】
上記メタロセン系触媒としては、例えば、下記成分(C)と成分(D)とからなる触媒、または下記成分(E)と成分(F)とからなる触媒が挙げられる。
成分(C)は、下記一般式(1)で表される遷移金属化合物である。
Figure 0003852182
式中、Mは周期律表第4族金属であり、(C5 m ) はシクロペンタジエニル基または置換シクロペンタジエニル基であり、各Rは同一でも異なってもよく、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜40のアリール基、炭素数7〜40のアルカリール基または炭素数7〜40のアラルキル基であるか、あるいは2つの隣接する炭素原子が結合して4〜8員の炭素環を作っており、Eは非結合電子対を有する原子であり、R′は炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜40のアリール基、炭素数7〜40のアルカリール基または炭素数7〜40のアラルキル基であり、R″は炭素数1〜20のアルキレン基、ジアルキルケイ素またはジアルキルゲルマニウムであって、2つの配位子を結合する基であり、sは1または0であり、sが1のとき、mは4、nはEの原子価より2少ない数であり、sが0のとき、mは5、nはEの原子価より1少ない数であり、n≧2のとき各R′は同一でも異なっていてもよく、また各R′は結合して環を作っていてもよく、Qは水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜40のアリール基、炭素数7〜40のアルカリール基または炭素数7〜40のアラルキル基であり、pおよびqは0〜4の整数であり、かつ0<p+q≦4の関係を満たす。
【0023】
成分(C)の具体例としては、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジブロミド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジフェニル、ジメチルシリルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、メチレンビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(インデニル)ジルコニウムジメチル、ジメチルシリルビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、メチレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジメチル、ジメチルシリルビス(4,5,6,7−テトラヒドロ−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリルビス(4,5,6,7−テトラヒドロ−1−インデニル)ジルコニウムジメチル、エチレンビス(4,5,6,7−テトラヒドロ−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ジメチルシリルビス(3−メチル−1−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、メチレンビス(3−メチル−1−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(t−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリルビス(3−t−ブチル−1−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリルビス(2,4−ジメチル−1−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(1,2,4−トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリルビス(2,3,5−トリメチル−1−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリルビス(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、(フルオレニル)(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリル(フルオレニル)(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリレン(フルオレニル)(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(t−ブチルアミド)(1,2,3,4,5−ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリル(t−ブチルアミド)(2,3,4,5−テトラメチル−1−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、メチレン(t−ブチルアミド)(2,3,4,5−テトラメチル−1−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(フェノキシ)(1,2,3,4,5−ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリル(o−フェノキシ)(2,3,4,5−テトラメチル−1−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、メチレン(o−フェノキシ)(2,3,4,5−テトラメチル−1−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン(o−フェノキシ)(2,3,4,5−テトラメチル−1−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(ジメチルアミド)ジルコニウムジクロリド、ビス(ジエチルアミド)ジルコニウムジクロリド、ビス(ジt−ブチルアミド)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリルビス(メチルアミド)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリルビス(t−ブチルアミド)ジルコニウムジクロリドなどや、これらの化合物におけるジルコニウムを、チタニウムあるいはハフニウムに置換した化合物などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。上記遷移金属化合物は、単独でまたは2種以上を組合せて使用することができる。
【0024】
また、成分(D)は、下記一般式(2) で表されるユニットを有するアルミノキサン化合物であり、その化学構造は未だ必ずしも明確ではないが、線状、環状またはクラスター状の化合物、あるいはこれらの化合物の混合物であると推定されている。
−〔Al(R)−O〕− ・・・・・(2)
式中、Rは炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜40のアリール基、炭素数7〜40のアルカリール基または炭素数7〜40のアラルキル基で、好ましくは、メチル基、エチル基、イソブチル基、特に好ましくは、メチル基である。
上記アルミノキサン化合物は、上記R基を少なくとも1個有する有機アルミニウム化合物と水との反応を経る公知の方法によって製造することができる。
上記成分(C)と成分(D)との使用割合は、遷移金属とアルミニウム原子とのモル比(遷移金属/アルミニウム原子)で、通常、1/1〜1/100,000、好ましくは、1/5〜1/50,000の範囲である。
【0025】
次に、成分(E)は、下記一般式(3)で表される遷移金属アルキル化合物である。
Figure 0003852182
式中、Mは周期律表第4族金属であり、(C5 m )はシクロペンタジエニル基または置換シクロペンタジエニル基であり、各Rは同一でも異なってもよく、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜40のアリール基、炭素数7〜40のアルカリール基または炭素数7〜40のアラルキル基であるか、あるいは2つの隣接する炭素原子が結合して4〜8員の炭素環を作っており、Eは非結合電子対を有する原子であり、R′は炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜40のアリール基、炭素数7〜40のアルカリール基または炭素数7〜40のアラルキル基であり、R″は炭素数1〜20のアルキレン基、ジアルキルケイ素またはジアルキルゲルマニウムであって、2つの配位子を結合する基であり、sは1または0であり、sが1のとき、mは4、nはEの原子価より2少ない数であり、sが0のとき、mは5、nはEの原子価より1少ない数であり、n≧2のとき各R′は同一でも異なっていても良く、また各R′は結合して環を作っていても良く、R″′は炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜40のアリール基、炭素数7〜40のアルカリール基または炭素数7〜40のアラルキル基であり、pおよびqは0〜3の整数であり、かつ0<p+q≦4の関係を満たす。
【0026】
成分(E)の具体例としては、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジエチル、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジイソブチル、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジフェニル、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジ{ビス(トリメチルシリル)メチル}、ジメチルシリルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ジメチルシリルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジイソブチル、メチレンビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、エチレンビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ビス(インデニル)ジルコニウムジメチル、ビス(インデニル)ジルコニウムジイソブチル、ジメチルシリルビス(インデニル)ジルコニウムジメチル、メチレンビス(インデニル)ジルコニウムジメチル、エチレンビス(インデニル)ジルコニウムジメチル、ビス(4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジメチル、ジメチルシリルビス(4,5,6,7−テトラヒドロ−1−インデニル)ジルコニウムジメチル、エチレンビス(4,5,6,7−テトラヒドロ−1−インデニル)ジルコニウムジメチル、ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ジメチルシリルビス(3−メチル−1−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ビス(t−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ジメチルシリルビス(3−t−ブチル−1−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ビス(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ビス(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジイソブチル、ジメチルシリルビス(2,4−ジメチル−1−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、メチレンビス(2,4−ジメチル−1−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、エチレンビス(2,4−ジメチル−1−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ビス(1,2,4−トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ジメチルシリルビス(2,3,5−トリメチル−1−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ビス(フルオレニル)ジルコニウムジメチル、ジメチルシリルビス(フルオレニル)ジルコニウムジメチル、(フルオレニル)(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ジメチルシリル(フルオレニル)(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、イソプロピリレン(フルオレニル)(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、(t−ブチルアミド)(1,2,3,4,5−ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ジメチルシリル(t−ブチルアミド)(2,3,4,5−テトラメチル−1−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、メチレン(t−ブチルアミド)(2,3,4,5−テトラメチル−1−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、(フェノキシ)(1,2,3,4,5−ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ジメチルシリル(o−フェノキシ)(2,3,4,5−テトラメチル−1−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、メチレン(o−フェノキシ)(2,3,4,5−テトラメチル−1−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ビス(ジメチルアミド)ジルコニウムジメチル、ビス(ジエチルアミド)ジルコニウムジメチル、ビス(ジt−ブチルアミド)ジルコニウムジメチル、ジメチルシリルビス(メチルアミド)ジルコニウムジメチル、ジメチルシリルビス(t−ブチルアミド)ジルコニウムジメチルなどや、これらの化合物中のジルコニウムを、チタニウムあるいはハフニウムに置換した化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。上記遷移金属アルキル化合物は、単独でまたは2種以上を組合せて使用することができる。
【0027】
上記遷移金属アルキル化合物は、予め合成して使用してもよいし、また上記一般式(3)におけるR″をハロゲン原子に置換した遷移金属ハライドと、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、ジエチルアルミニウムモノクロリド、トリイソブチルアルミニウム、メチルリチウム、ブチルリチウムなどの有機金属化合物とを、反応系内で接触させることにより形成させてもよい。
【0028】
また、成分(F)は、下記一般式(4)で表されるイオン性化合物である。
Figure 0003852182
式中、[L]k+はブレンステッド酸またはルイス酸であり、M′は周期律表第13〜15族元素であり、A1 〜An はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜30のジアルキルアミノ基、炭素数1〜20のアルコキシル基、炭素数6〜40のアリール基、炭素数6〜40のアリールオキシ基、炭素数7〜40のアルカリール基、炭素数7〜40のアラルキル基、炭素数1〜40のハロゲン置換炭化水素基、炭素数1〜20のアシルオキシ基または有機メタロイド基であり、kはLのイオン価で1〜3の整数であり、pは1以上の整数であり、q=(k×p)である。
【0029】
成分(F)の具体例としては、テトラフェニルほう酸トリメチルアンモニウム、テトラフェニルほう酸トリエチルアンモニウム、テトラフェニルほう酸トリ−n−ブチルアンモニウム、テトラフェニルほう酸メチル(ジ−n−ブチル)アンモニウム、テトラフェニルほう酸ジメチルアニリニウム、テトラフェニルほう酸メチルピリジニウム、テトラフェニルほう酸メチル(2−シアノピリジニウム)、テトラフェニルほう酸メチル(4−シアノピリジニウム)、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ほう酸トリメチルアンモニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ほう酸トリエチルアンモニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ほう酸トリ−n−ブチルアンモニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ほう酸メチル(ジ−n−ブチル)アンモニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ほう酸ジメチルアニリニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ほう酸メチルピリジニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ほう酸メチル(2−シアノピリジニウム)、テトラキス(ペンタフルオロフェニルフェニル)ほう酸メチル(4−シアノピリジニウム)、テトラキス[ビス(3,5−ジ−トリフルオロメチル)フェニル]ほう酸ジメチルアニリニウム、テトラフェニルほう酸フェロセニウム、テトラフェニルほう酸銀、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ほう酸フェロセニウムなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。上記イオン性化合物は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0030】
上記成分(E)と成分(F)の使用割合は、モル比〔(E)/(F)〕で、通常、1/0.5〜1/20、好ましくは1/0.8〜1/10の範囲である。
本発明に用いられるエチレン系共重合ゴムを製造する際に使用される上記メタロセン系触媒は、それらの成分の少なくとも一部を適当な担体に担持して用いることもできる。担体の種類については特に制限はなく、無機酸化物担体、それ以外の無機担体、および有機担体の何れも用いることができる。また、担持方法についても特に制限はなく、公知の方法を適宜利用してよい。
【0031】
上記エチレン系共重合ゴムをハロゲン化して、本発明のハロゲン化エチレン系共重合ゴムが得られる。その製造方法は特に制限されないが、通常、以下のようにして製造される。
【0032】
すなわち、塩素化は、上記エチレン系共重合ゴムを粉砕して細粒化し、分子状塩素ガスと接触させる方法、あるいは細粒を水性懸濁状態にして分子状塩素ガスと接触させる方法、あるいは、n−ヘキサン、n−ヘプタンなどの炭化水素もしくは四塩化炭素、テトラクロロエチレン、クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素に上記共重合ゴムを溶解し、均一な溶液状態として、分子状塩素ガスと接触させるか、またはフルフリルクロリド、N−クロロコハク酸イミド、1,3−ジクロロ−5,5−ジメチルヒダントインイオドベンゼンジクロライドを添加する方法などによって行われる。また、臭素化は、均一溶液状態での塩素化の場合と同様に、共重合ゴムを炭化水素あるいはハロゲン化炭化水素に溶解し、分子状臭素と接触させるか、あるいはN−ブロモコハク酸イミドなどの有機臭素化剤を用いることによって行われる。
これらのハロゲン化の反応の際、反応を促進させるため、紫外線を照射するか、あるいは過酸化物を加えてもよい。
【0033】
ハロゲン化反応後は、次にようにして処理される。固相での塩素化の場合、反応終了後、窒素ガスを通じて過剰の塩素を追い出すことにより、塩素化エチレン系共重合ゴムを得る。また、懸濁状態での塩素化反応後は、反応生成物を水洗後、乾燥することによって塩素化エチレン系共重合ゴムが得られる。さらに、溶液状態での塩素化または臭素化反応後は、例えば、反応生成物を苛性ソーダ水溶液で中和処理後、水洗し、その後、スチームストリッピングすることにより、塩素化または臭素化エチレン系共重合ゴムを得る。
【0034】
これらのハロゲン化エチレン系共重合ゴムに、受酸剤、酸化防止剤、金属不活性化剤を、それぞれ該共重合ゴム100重量部に対し、0.05〜2重量部程度添加することが好ましい。
ここで、受酸剤としては、周期律表第IIA族金属の有機酸塩、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、マナセアイト、ハイドロタルサイト、エポキシ化大豆油、エポキシ系酸吸収剤など、また酸化防止剤としては、ジ−t−ブチルヒドロキシトルエン、テトラキス〔メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ)ヒドロシンナメート〕メタン、d,l−α−トコフェロール、フェニル−β−ナフチルアミン、トリフェニルアミン、1,4−ベンゾキノンなど、金属不活性剤としては、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、イソプロピルサイトレート、ペンタエリスリトール、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)4,4′−ビフェニレン−ジ−ホスファイトなどが用いられる。
【0035】
なお、本発明のハロゲン化エチレン系共重合ゴムに、加硫剤を配合し、また必要に応じて、加硫促進剤、加硫助剤、ゴム用補強剤・充填剤、軟化剤、受酸剤、老化防止剤などを配合して、通常の加硫ゴムの製造に使用される手法により、加硫物を得ることができる。
また、本発明のハロゲン化エチレン系共重合ゴムは、他種のエチレン/α−オレフィン/非共役ポリエン共重合体、エチレン/α−オレフィン共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの他のゴムあるいは樹脂を1種以上混合して使用することもできる。
【0036】
次に、本発明のゴム組成物は、上記(A)ハロゲン化エチレン系共重合ゴムと(B)ジエン系ゴムとを主成分とする。
ここで、(B)ジエン系ゴムとしては、例えば、天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ポリブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、ポリノルボルネンゴムなどや、それらの水素化ポリマーが挙げられ、好ましくは、天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴムが用いられる。上記水素化ポリマーにおける水素化率は、通常、20〜99%、好ましくは50〜95%である。これらの(B)ジエン系ゴムは、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
(B)ジエン系ゴムのムーニー粘度は、10〜200が好ましく、さらに好ましくは20〜100である。10未満では、機械的強度に劣り、一方、200を超えると、加工特性が劣り好ましくない。
【0037】
本発明のゴム組成物における上記(A)ハロゲン化エチレン系共重合ゴムと(B)ジエン系ゴムとの配合割合は、(A)成分90〜10重量部、好ましくは80〜20重量部、さらに好ましくは60〜20重量部、(B)成分10〜90重量部、好ましくは20〜80重量部、さらに好ましくは40〜80重量部〔ただし、(A)+(B)=100重量部〕である。(A)成分が90重量部を超える〔(B)成分が10重量部未満)では、加硫ゴムの機械的強度が不足することがあり好ましくなく、一方、10重量部未満〔(B)成分が90重量部を超える〕と、加硫ゴムの耐オゾン性が低下する。
【0038】
本発明のゴム組成物から加硫物を得るに際しては、(A)ハロゲン化エチレン系共重合ゴムおよび(B)ジエン系ゴムのほかに、意図する加硫物の用途、それに基づく性能に応じて、ゴム用補強剤、充填剤、軟化剤、受酸剤、老化防止剤の種類・配合量、さらには加硫剤、加硫促進剤、加硫助剤などの加硫系を構成する化合物の種類・量、さらに加硫物を製造する工程が適宜選択される。
【0039】
本発明に使用できるゴム用補強剤・充填剤としては、例えば、SAFカーボンブラック、ISAFカーボンブラック、HAFカーボンブラック、FEFカーボンブラック、GPFカーボンブラック、SRFカーボンブラック、FTカーボンブラック、MTカーボンブラック、アセチレンカーボンブラック、ケッチェンブラック、重質炭酸カルシウム、胡粉、軽微性炭酸カルシウム、極微細活性化炭酸カルシウム、特殊炭酸カルシウム、塩基性炭酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、天然ケイ酸、合成無水ケイ酸、合成含水ケイ酸、合成ケイ酸カルシウム、合成ケイ酸マグネシウム、合成ケイ酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、カオリンクレー、焼成クレー、パイロフライトクレー、カオリン、シラン処理クレー、セリサイト、タルク、微粉タルク、ケイ酸カルシウム(ウォラスナイト、ゾーノトナイト、花弁状ケイ酸カルシウム)、ケイソウ土、ケイ酸アルミニウム、無水ケイ酸、マイカ、ケイ酸マグネシウム、アスベスト、PFM(Processed Mineral Fiber)、セピオライト、チタン酸カリウム、エレスタダイト、石膏繊維、ガラスバルン、シリカバルン、フライアッシュバルン、シラスバルン、カーボン系バルン、フェノール樹脂、尿素系樹脂、スチレン系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂などの有機系バルン、アルミナ、硫酸バリウム、硫酸アルミニウム、硫酸カルシウム、二硫化モリブデン、グラファイト、ガラス繊維(チョップドストランド、ローピング、ミルドガラス繊維、ガラスフレーク)、カットファイバー、ロックファイバー、ミクロファイバー、炭素繊維、芳香族ポリアミド繊維、チタン酸カリウム繊維、タッキドファイアー、エボナイト粉末、木粉、セラミック、ゴム粉末、再生ゴム、ベンガラ、シアニングリーンなどが挙げられる。これらは、1種単独で、あるいは2種以上を併用することができる。
以上のゴム用補強剤・充填剤の配合量は、本発明の(A)ハロゲン化エチレン系共重合ゴムおよび(B)ジエン系ゴムからなるゴム成分(以下「ゴム成分」ともいう)100重量部に対し、通常、10〜200重量部、好ましくは10〜100重量部である。
【0040】
また、本発明に使用できる軟化剤としては、例えば、アロマティック系、ナフテン系、パラフィン系などの石油系軟化剤;ひまし油、綿実油、あまに油、なたね油、大豆油、パーム油、やし油、落花生油、木ろうなどの植物系軟化剤;黒サブ、白サブ、飴サブ;ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸亜鉛などの脂肪酸および脂肪酸塩;石油樹脂、アタクチックポリプロピレン、クマロンインデン樹脂、ポリエステル系樹脂などの剛性高分子物質;あるいはジオクチルフタレートなどのポリエステル系可塑剤;そのほか、マイクロクリスタリンワックス、シリコーンオイル、変性シリコーンオイルなどが挙げられる。軟化剤は、ゴムの分子間力を弱め、加工を容易にするとともに、充填剤として配合するカーボンブラック、ホワイトカーボンなどの分散を助け、あるいは加硫ゴムの硬さを低下させ、柔軟性、弾性を増す目的で使用されるのである。
上記軟化剤は、1種単独で、あるいは2種以上を併用することができる。
軟化剤の配合量は、ゴム成分100重量部に対し、通常、10〜130重量部、好ましくは20〜100重量部である。
【0041】
本発明に使用できる受酸剤には、周期律表第IIA族金属の有機酸、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、マナセアイト、ハイドロタルサイト、エポキシ化大豆油、エポキシ系酸吸収剤などに加え、マグネシウム、鉛などの金属酸化物や、金属の水酸化物などが広く用いられる。
【0042】
本発明に使用できる老化防止剤としては、ナフチルアミン系、ジフェニルアミン系、p−フェニレンジアミン系、キノリン系、ヒドロキノン誘導体系、モノ,ビス,トリス,ポリフェノール系、チオビスフェノール系、ヒンダードフェノール系、亜リン酸エステル系、イミダゾール系、ジチオカルバミン酸ニッケル塩系、リン酸系の老化防止剤などが挙げられる。これらは、1種単独で、あるいは2種以上を併用することができる。
【0043】
本発明のゴム組成物から得られる加硫物は、通常の場合、一般のゴムを加硫するときと同様に、未加硫の配合ゴムを一度調製し、次いでこの配合ゴムを意図する形状に成形したのち、加硫を行うことにより製造される。
ここで、加硫剤としては、有機過酸化物、硫黄、硫黄化合物、含硫黄有機加硫剤、トリアジン系化合物などが用いられるが、特に硫黄、硫黄化合物の使用が好ましい。
【0044】
上記有機過酸化物としては、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジ−メチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジ−メチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシ−イソプロピル)ベンゼン、t−ブチルパーオキシ−イソプロピルカーボネート、アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキサイド、イソブチルパーオキサイド、ジ−イソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−アリルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジ−(2−エトキシエチル)パーオキシジカーボネート、ジ(メトキシイソプロピル)パーオキシジカーボネート、ジ(2−エチルヘキシル)パーオキシジカーボネート、t−ヘキシルパーオキシネオヘキサネート、ジ(3−メチル−3−メチロキシブチル)パーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシネオデカネート、t−ヘキシルパーオキシネオデカネート、t−ブチルパーオキシネオヘキサネート、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシピバレート、3,3,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、クミルパーオキシオクテート、アセチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ(2−エチルヘキサネート)、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソブチレート、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、t−ブチルパーオキシマレイックアシッド、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシ3,3,5−トリメチルヘキサネート、シクロヘキサノンパーオキサイド、t−ブチルパーオキシアリルカーボネート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)オクタン、t−ブチルパーオキシアセテート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、t−ブチルパーオキシベンゾエート、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、ジ−t−ブチルジパーオキシイソフタレート、メチルエチルケトンパーオキサイド、α,α′−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ヘキサン、ジ−イソプロピルベンゼン−ヒドロパーオキサイド、p−メンタンヒドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルヒドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキサイドなどが挙げられる。
【0045】
また、硫黄系加硫剤(硫黄・硫黄化合物)としては、粉末硫黄、硫黄華、高分散性硫黄、不溶性硫黄、沈降硫黄、表面処理硫黄、コロイド硫黄、塩化硫黄、一塩化硫黄、二塩化硫黄などが挙げられる。
また、含硫黄有機加硫剤としては、モルホリンジスルフィド、アルキルフェノールジスルフィド類、チウラムジスルフィド、N,N′−ジチオ−ビス(ヘキサヒドロ−2H−アゼピノン−2)、2−(4′−モルホリノジチオ)ベンゾチアゾールなどが挙げられる。
さらに、トリアジン系化合物としては、2,4,6−トリメルカプト−S−トリアジン、2−ジ−n−ブチルアミノ−4,6−ジメルカプト−S−トリアジンなどが挙げられる。
以上の加硫剤は、1種単独で、あるいは2種以上を併用することができる。
【0046】
これらの加硫剤の配合量は、ゴム成分100重量部に対し、通常、0.1〜15重量部、好ましくは0.5〜10重量部である。
【0047】
なお、加硫剤として、有機過酸化物を使用する場合には、有機過酸化物と併用して、硫黄、p−キノンジオキシム、p−ベンゾキノンジオキシム、p,p′−ジベンゾイルキノンジオキシム、N−メチル−N′−4−ジニトロアニリン、N,N′−m−フェニレンジマレイミド、ジペンタメチレンチウラムペンタスルフィド、ジニトロソベンゼン、ジビニルベンゼン、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリアジンチオール、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ジプロピレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、エリスリトールテトラメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ジアリルメラミン、トリメタクリレート、ジメタクリレート、ジビニルアジペート、ビニルブチラート、ビニルステアレート、液状ポリブタジエンゴム、液状ポリイソプレンゴム、液状スチレン−ブタジエンゴム、液状アクリロニトリル−ブタジエンゴム、マグネシウムジアクリレート、カルシウムジアクリレート、アルミニウムアクリレート、亜鉛アクリレート、スタナスアクリレート、メタクリル酸亜鉛、メタクリル酸マグネシウム、ジメタクリル酸亜鉛などの共架橋剤を配合することができる。
これらの共架橋剤は、1種単独で、あるいは2種以上を併用することができる。共架橋剤の配合量は、ゴム成分100重量部に対し、通常、0.5〜20重量部である。
【0048】
また、加硫剤として、硫黄系加硫剤を使用する場合には、加硫促進剤を使用することができる。
このような加硫促進剤としては、例えば、ヘキサメチレンテトラミン、アセトアルデヒド・アンモニアなどのなどのアルデヒドアンモニア類;n−ブチルアルデヒド−アニリン縮合物、ブチルアルデヒド−モノブチルアミン縮合品、ヘプトアルデヒド−アニリン縮合物、トリクロトニリデン・テトラミン縮合物などのアルデヒドアミン類;ジフェニルグアニジン、ジ−o−トリルグアニジン、オルト・トリル・ビグアニド、ジカテコール・ほう酸のジオルト・トリル・グアニジン塩などのグアニジン塩類;2−メルカプトイミダゾリンなどのイミダゾリン類;2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトチアゾリン、ジベンゾチアジル・ジスルフィド、2−メルカプトベンゾチアゾールの亜鉛塩、2−メルカプトベンゾチアゾールのナトリウム塩、2−メルカプトベンゾチアゾールのシクロヘキシルアミン塩、2−(2,4−ジニトロフェニルチオ)ベンゾチアゾール、2−(N,N−ジエチルチオ・カルバモイルチオ)ベンゾチアゾール、2−(4′−モルホリノ・ジチオ)ベンゾチアゾール、4−モルホリノ−2−ベンゾテアジル・ジスルフィドなどのチアゾール類;N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾール・スルフェンアミド、N,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアジル・スルフェンアミド、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアジル・スルフェンアミド、N,N−ジイソプロピル−2−ベンゾチアジル・スルフェンアミド、N−t−ブチル−2−ベンゾチアジル・スルフェンアミドなどのスルフェンアミド類;チオカルバニド、エチレン・チオ尿素(2−メルカプトイミダゾリン)、ジエチル・チオ尿素、ジブチル・チオ尿素、混合アルキルチオ尿素、トリルメチルチオ尿素、ジラウリルチオ尿素などのチオ尿素類;ジメチル・ジチオカルバミン酸ナトリウム、ジエチル・ジチオカルバミン酸ナトリウム、ジ−n−ブチル・カルバミンン酸ナトリウム、ジメチル・ジチオカルバミン酸鉛、ジアミル・ジチオカルバミン酸鉛、ジアミル・ジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチル・ジチオカルバミン酸亜鉛、ジ−n−ブチル・ジチオカルバミン酸亜鉛、ジベンジル・ジチオカルバミン酸亜鉛、N−ペンタメチレン・ジチオカルバミン酸亜鉛、エチルフェニル・ジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチル・ジチオカルバミン酸セレン、ジエチル・ジチオカルバミン酸セレン、ジエチル・ジチオカルバミン酸テルル、ジエチル・ジチオカルバミン酸カドミウム、ジメチル・ジチオカルバミン酸銅、ジメチル・ジチオカルバミン酸鉄、ジメチル・ジチオカルバミン酸ビスマス、ジメチル・ジチオカルバミン酸ピペリジン、メチルペンタメチレン・ジチオカルバミン酸ピペコリン、活性化ジチオカルバメートなどのジチオカルバミン酸塩類;テトラメチルチウラム・モノスルフィド、テトラメチルチウラム・ジスルフィド、活性テトラメチルチウラム・ジスルフィド、テトラエチルチウラム・ジスルフィド、テトラブチルチウラム・ジスルフィド、N,N′−ジメチル−N,N′−ジフェニルチウラム・ジスルフィド、ジペンタメチレンチウラム・ジスルフィド、ジペンタメチレンチウラム・テトラスルフィド、混合アルキル・チウラム・ジスルフィドなどのチウラム類;イソプロピル・キサントゲン酸ナトリウム、イソプロピル・キサントゲン酸亜鉛、ブチル・キサントゲン酸亜鉛などのザンテート類;4,4′−ジチオジモルホリン、アミノジアルキルジチオホスフェート、亜鉛−o,o−n−ブチル・ホスホロジチオエート、3−メルカプトイミダゾリン−チオン−2、チオグリコール酸エステルなどが挙げられる。
これらの加硫促進剤は、1種単独で、あるいは2種以上を併用することができる。
加硫促進剤の配合量は、ゴム成分100重量部に対し、通常、0.1〜20重量部、好ましくは0.2〜10重量部である。
【0049】
また、上記加硫剤および加硫促進剤に加え、必要に応じて、加硫促進助剤を添加することもできる。
このような加硫促進助剤としては、例えば、酸化マグネシウム、亜鉛華、活性亜鉛華、表面処理亜鉛華、炭酸亜鉛、複合亜鉛華、複合活性亜鉛華、表面処理酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、極微細水酸化カルシウム、一酸化鉛、リサージ、鉛丹、鉛白などの金属酸化物;ステアリン酸、オレイン酸、ラウリル酸、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸ナトリウムなどの有機酸(塩)類などが挙げられ、特に亜鉛華、ステアリン酸が好ましい。これらの加硫促進助剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
加硫促進助剤の配合量は、ゴム成分100重量部に対し、通常、0.5〜20重量部である。
【0050】
本発明のゴム組成物には、そのほか、紫外線吸収剤、光安定剤、難燃剤、帯電防止剤、導電性可塑剤、液状ゴム、官能基含有オリゴマー、着色剤、耐油性向上剤、発泡剤、スコーチ防止剤、粘着付与剤、奪水剤、活性剤、ワックス、カップリング剤、素練り促進剤、抗菌剤、発泡助剤、加工助剤などを任意に配合することができる。
【0051】
本発明のゴム組成物を調製する際には、従来から公知の混練機、押出機、加硫装置などを用いることができる。
本発明の(A)ハロゲン化エチレン系共重合ゴムおよび(B)ジエン系ゴムと共に混合される充填剤、可塑剤、加硫剤などの配合方法、配合順序としては特に限定されないが、例えば、バンバリーミキサーなどを用いて、ハロゲン化エチレン系共重合ゴムとジエン系ゴム、充填剤、軟化剤などを混合したのち、ロールなどを用いて加硫剤などを加える方法が挙げられる。
【0052】
次に、通常の加硫ゴムの製造に供される手法で、例えば、本発明のゴム組成物を金型内に入れて温度を高めることにより加硫を行うか、あるいは押出成形機を用いて任意の形状に成形したのち加硫槽内で加熱して加硫を行うことにより、加硫ゴムを製造することができる。
本発明のゴム組成物は、タイヤ、防振ゴム、窓枠、各種のウエザーストリップ、土木建築資材、ゴムロールなどの用途に好適に使用することができる。
【0053】
【実施例】
以下、実施例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明する。ただし、本発明は、これらの実施例に何ら制約されるものではない。
なお、実施例中の%および部は、特に断らない限り重量基準である。
また、実施例および比較例中の測定・評価は以下の方法により実施した。
【0054】
α−オレフィン含量(モル%)
13C−NMR法により測定した。ただし、各実施例および比較例におけるエチレン、α−オレフィンの含量(モル%)は、これらの合計量を100モル%としたときの値を示す。
ヨウ素価
赤外線吸収スペクトル法により測定した。
ムーニー粘度(ML + , 100℃)
JIS K6300に準拠し、測定温度100℃、予熱1分、測定4分の条件で測定した。
Mw/Mn
o−ジクロロベンゼン中、135℃の条件で、GPCにより測定した。
分岐度指数B
o−ジクロロベンゼン溶媒を使用し、試料濃度0.15%、135℃でウオーターズ社製、150CV型GPCにより測定した。
ハロゲン含量
蛍光X線分析法により測定した。
【0055】
ロール加工性
ロール加工性は、以下の5段階評価により判定した。
5;ゴムバンドがロールに完全に密着しており、バンクがスムーズに回転する。
4;ロールの頂点からバンクまでの間で、ゴムバンドがロール表面から時々離れる。
3;ロールの頂点からバンクまでの間で、ゴムバンドがロール表面からかなり離れる。
2;ロール表面にゴムバンドがよく密着せず垂れ下がり、ゴムバンドに手を添えないと、ロール加工ができない。
1;ロール表面にゴムバンドが全く密着せず垂れ下がり、ゴムバンドに手を添えないと、ロール加工ができない。
【0056】
プラストミルまとまり性
プラストミル混練り時のゴムコンパウンドの排出量を、以下の4段階で評価した。
◎;排出量 優
○;排出量 良
△;排出ゴムのまとまりが若干悪い。
×;排出ゴムがまとまらない。
【0057】
加硫挙動
日本合成ゴム(株)製、キュラストメーターV型を用い、160℃×30分間の加硫曲線からトルク最大値MHを求めた。
引張試験
JIS K6301に準拠し、3号型試験片を用い、測定温度25℃、引張速度500mm/分の条件で、引張強さTB(MPa)、引張切断時伸びEB(%)を測定した。
硬さ試験
JIS K6301に準拠し、スプリング硬さHS(JIS A硬度)を測定した。
【0058】
圧縮永久歪み
JIS K6301に準拠し、70℃×22時間の条件で測定した。
耐熱老化性
JIS K6301に準拠し、以下の条件で測定した。
老化条件;160℃、70時間、エアオーブン中
破断強度保持率〔AR(TB)〕、破断伸び保持率〔AR(EB)〕
【0059】
伸長疲労試験
(亀裂成長)
JIS K6301記載の1号型ダンベル試験片を作製し、この試験片の縦方向の中心に予め亀裂を入れた試験片10本につき、伸長率75%、測定温度30℃、回転数300rpmの条件で伸長疲労させて、試験片が切断するまでのサイクル数の平均値を求めた。
(亀裂発生)
上記試験片に予め亀裂を入れていない試験片について、伸長率が100%以外は、上記と同一条件で試験を行い、試験片切断時のサイクル数の平均値を求めた。
耐オゾン性試験
JIS K6301に準拠し、オゾン濃度50pphm、40℃、伸長率50%の条件でクラック発生時間を測定し、耐オゾン性の指標とした。試験期間は14日間で実施した。
【0060】
参考例1(エチレン系共重合ゴムの製造)
充分に窒素置換した内容量3リットルのステンレス製オートクレーブに、精製トルエンを1.45リットル、1−オクテンを450ミリリットル、7−メチル−1,6−オクタジエンを45ミリリットル、1,9−デカジエンを1.7ミリリットル加え、30℃に昇温したのち、エチレンを14ノルマルリットル/分の速度で連続的に供給しつつ、容器内圧を5kg/cm2 に調整した。
これとは別に、充分に窒素置換し、磁気攪拌子を入れた内容量50ミリリットルのガラス製フラスコに、精製トルエン3.0ミリリットル中に溶解したイソプロピリレン(フルオレニル)(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドを3.0μモル、精製トルエン6.0ミリリットル中に溶解したトリイソブチルアルミニウムを1.5ミリモル入れて、室温で30分攪拌して反応させた。次いで、精製トルエン7.2ミリリットル中に溶解したテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ほう酸ジメチルアニリニウムを3.6μモル加え、室温で20分攪拌して反応させて、重合触媒とした。
【0061】
この重合触媒を、上記オートクレーブに添加して、重合を開始させた。反応中は温度を30℃に保ち、連続的にエチレンを供給しつつ、容器内圧を5kg/cm2 に保持して、15分間重合を行った。次いで、少量のメタノールを添加して、反応を停止させたのち、スチームストリッピングで脱溶し、6インチロールで乾燥して、155gのポリマーを得た。
このポリマーは、エチレン含量71.5モル%、1−オクテン含量28.5モル%、ヨウ素価15.5、ムーニー粘度45、Mw/Mn5.5、分岐度指数B=0.835のエチレン/1−オクテン/7−メチル−1,6−オクタジエン/1,9−デカジエンランダム共重合体(以下「EODM(1)」ともいう)であった。
【0062】
実施例1(ハロゲン化エチレン系共重合ゴムの製造)
参考例1で得られたEODM(1)150gを、n−ヘキサン4.0リットルに溶解し、これを還流冷却器、攪拌機および温度計を備えたガラス製反応容器に仕込み、温度50〜60℃に保ち攪拌した。これに、臭素のn−ヘキサン溶液(臭素として、5.6g)を滴下し、1時間攪拌したのち、水酸化ナトリウム希薄水溶液を添加して中和し、スチームストリッピングにより溶媒を除去したのち、100℃ロールにより乾燥し、145gのポリマーを得た。
このようにして得られたポリマーは、ヨウ素価12.5、ムーニー粘度46、Mw/Mn5.5、分岐度指数B=0.835、臭素含量2.0%の臭素化エチレン/1−オクテン/7−メチル−1,6−オクタジエン/1,9−デカジエンランダム共重合体(以下「Br−EODM(1)」ともいう)であった。
【0063】
実施例2(ゴム組成物の調製と評価)
天然ゴム、実施例1により作製した臭素化エチレン/1−オクテン/7−メチル−1,6−オクタジエン/1,9−デカジエンランダム共重合体〔Br−EODM(1)〕、充填剤、加硫剤、安定剤などからなる表1の処方のゴム配合物を、6インチオープンロールを用いて70℃で20分間混練りした。
混練りされたゴム配合物を、160℃で15分間プレス加硫して、厚さ2mmの加硫ゴムシートを作製した。このシートを用いて、機械的特性を測定した。結果を表2に示す。
【0064】
【表1】
Figure 0003852182
【0065】
*1)RSS#1
*2)出光興産(株)製、ダイアナプロセスオイルPW−380
*3)ジフェニルグアニジン
*4)ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド
【0066】
実施例3
参考例1において、非共役ポリエンとして、7−メチル−1,6−オクタジエンの代わりに、5−エチリデン−2−ノルボルネンを使用した以外は、参考例1と同様に操作して、エチレン含量72.0モル%、1−オクテン含量28.0モル%、ヨウ素価14.5、ムーニー粘度52、Mw/Mn5.4、分岐度指数B=0.845のエチレン/1−オクテン/5−エチリデン−2−ノルボルネン/1,9−デカンジエンランダム共重合体(以下「EODM(2)」ともいう)を得た。
次いで、エチレン系共重合ゴムとして、このEODM(2)を使用した以外は、実施例1と同様に操作して、ヨウ素価11.5、臭素含量2.0%の臭素化エチレン/1−オクテン/5−エチリデン−2−ノルボルネン/1,9−デカンジエンランダム共重合体(以下「Br−EODM(2)」ともいう)を得た。
次いで、臭素化エチレン系共重合ゴムとして、上記Br−EODM(2)を用いた以外は、実施例2と同様にしてゴム組成物を得た。結果を表2に示す。
【0067】
比較例1
参考例1において、1,9−デカジエンを使用しなかった以外は、参考例1と同様に操作しポリマーを得た。
このポリマーは、エチレン含量71.0モル%、1−オクテン含量29.0モル%、ヨウ素価15.0、ムーニー粘度47、Mw/Mn2.8、分岐度指数B=0.978のエチレン/1−オクテン/7−メチル−1,6−オクタジエンランダム共重合体(以下「EODM(3)」ともいう)を得た。
次いで、エチレン系共重合ゴムとして、このEODM(3)を使用した以外は、実施例1と同様に操作して、ヨウ素価13、分岐度指数B=0.978、臭素含量2.0%の臭素化エチレン/1−オクテン/7−メチル−1,6−オクタジエンランダム共重合体(以下「Br−EODM(3)」ともいう)を得た。
次いで、臭素化エチレン系共重合ゴムとして、上記Br−EODM(3)を用いた以外は、実施例2と同様にしてゴム組成物を得た。結果を表2に示す。
【0068】
実施例4
実施例3において、臭素のn−ヘキサン溶液を臭素として12.0g滴下した以外は、実施例1と同様に操作して、ヨウ素価10、臭素含量4.7%の臭素化エチレン/1−オクテン/5−エチリデン−2−ノルボルネン/1,9−デカジエンランダム共重合体(以下「Br−EODM(4)」ともいう)を得た。
次いで、臭素化エチレン系共重合ゴムとして、上記Br−EODM(4)を用いた以外は、実施例2と同様にしてゴム組成物を得た。
【0069】
実施例5
実施例3において、臭素のn−ヘキサン溶液を臭素として1.4g滴下した以外は、同様に操作して、ヨウ素価14、臭素含量0.4%の臭素化エチレン/1−オクテン/5−エチリデン−2−ノルボルネン/1,9−デカジエンランダム共重合体(以下「Br−EODM(5)」ともいう)を得た。
次いで、臭素化エチレン系共重合ゴムとして、上記Br−EODM(5)を用いた以外は、実施例2と同様にしてゴム組成物を得た。
【0070】
比較例2
実施例3において、臭素のn−ヘキサン溶液を臭素として115g滴下した以外は、同様に操作して、臭素含量45%の臭素化エチレン/1−オクテン/5−エチリデン−2−ノルボルネン/1,9−デカジエンランダム共重合体(以下「Br−EODM(6)」ともいう)を得た。
次いで、臭素化エチレン系共重合ゴムとして、このBr−EODM(6)を用いた以外は、実施例2と同様に操作して、ゴム組成物を得た。結果を表3に示す。
【0071】
比較例3
実施例3において、臭素化エチレン/1−オクテン/5−エチリデン−2−ノルボルネン/1,9−デカジエンランダム共重合体の代わりに、臭素化前のエチレン/1−オクテン/5−エチリデン−2−ノルボルネン/1,9−デカジエンランダム共重合体EODM(2)を使用した以外は、実施例3と同様にして、ゴム組成物を得た。結果を表3に示す。
【0072】
実施例6
実施例3において、ジエン系ゴムとBr−EODM(2)の配合部数を、それぞれ45部、55部とした以外は、実施例2と同様にしてゴム組成物を得た。結果を表4に示す。
【0073】
比較例4
実施例3において、ジエン系ゴムとBr−EODM(2)の配合部数を、それぞれ95部、5部とした以外は、実施例2と同様にしてゴム組成物を得た。結果を表4に示す。
【0074】
比較例5
実施例3において、ジエン系ゴムとBr−EODM(2)の配合部数を、それぞれ5部、95部とした以外は、実施例2と同様にしてゴム組成物を得た。結果を表4に示す。
【0075】
表2において、実施例2〜3は、本発明のゴム組成物であり、加工性、加硫特性、機械的強度、耐熱老化性、動的疲労性に優れている。
これに対し、比較例1は、Mw/Mnが小さく、分岐度指数が高すぎる例であり、加工性に劣っている。
【0076】
表3において、実施例3〜5は、本発明のゴム組成物であり、比較例2〜3に対し、機械的強度、耐久性に優れており、本発明のハロゲン化エチレン系共重合ゴムが、ジエン系ゴムの改質効果に優れていることが分かる。
比較例2は、ハロゲン含量が多すぎる例であり、ハロゲンによる凝集力が強すぎるため、混練りが困難であった。比較例3は、ハロゲン化されていない例であるが、ジエン系ゴムとの共加硫性に劣り、機械的強度、耐久性が劣っている。
【0077】
表4において、実施例3および実施例6は、本発明のゴム組成物であり、ハロゲン化エチレン系共重合ゴムの配合量が少なすぎる比較例4に対し、耐熱老化性、耐オゾン性が改良されている。また、比較例5は、ハロゲン化エチレン系共重合ゴムの配合量が多すぎる例であり、機械的強度、動的疲労特性が著しく劣っている。
【0078】
【表2】
Figure 0003852182
【0079】
【表3】
Figure 0003852182
【0080】
【表4】
Figure 0003852182
【0081】
【発明の効果】
本発明のハロゲン化エチレン系共重合ゴムは、ジエン系ゴムとの共加硫性に優れ、加工特性、耐久性に優れたゴム組成物が得られる。従って、本発明のゴム組成物は、タイヤ、防振ゴム、OAロールなどの用途に極めて好適に使用される。

Claims (5)

  1. エチレン、炭素数3〜のα−オレフィンおよび非共役ポリエンからなり、下記(1)〜(5)の要件を満たすハロゲン含量0.1〜4.7重量%のハロゲン化エチレン系共重合ゴム。
    (1)エチレンと炭素数3〜のα−オレフィンとのモル比(エチレン/α−オレフィン)が40/60〜95/5
    (2)ヨウ素価が1〜45
    (3)ムーニー粘度(ML1+4,100℃)が15〜350
    (4)GPCにより求めたポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)とポリスチレン換算数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が3〜15
    (5)分岐度指数Bが0.60〜0.95
  2. ハロゲンが臭素である請求項1記載のハロゲン化エチレン系共重合ゴム。
  3. エチレン系共重合ゴムを炭化水素あるいはハロゲン化炭化水素に均一に溶解し、分子状塩素または分子状臭素と接触させてハロゲン化することを特徴とする請求項1漢記載のハロゲン化エチレン系共重合ゴムの製造方法。
  4. (A)請求項1記載のハロゲン化エチレン系共重合ゴム90〜10重量部、(B)ジエン系ゴム10〜90重量部〔ただし、(A)+(B)=100重量部〕を主成分とする加硫可能なゴム組成物。
  5. (B)ジエン系ゴムが、天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ポリブタジエンゴム、およびポリイソプレンゴムの群から選ばれた少なくとも1種である請求項4記載の加硫可能なゴム組成物。
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