JP3605447B2 - 画像形成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成方法に関し、特に、熱転写方式では、直接その表面に画像を形成できない被転写体に対して、画像を形成し、画像保存性の優れた新規な画像形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、熱転写方式により染料画像を設ける場合、染料の染着効率を高める必要から、受像紙と呼ばれる染料染着性樹脂を主とした受容層を塗布した特別の被転写体を準備する必要があるため、任意の被転写体へ画像を形成しうる手段が検討されている。
第一の方法として、熱転写方式により受容層の染料染着性樹脂層を任意の被転写体上に転写し、その後に染料画像を形成する方法がある。
第二の方法として、基材の上に剥離可能に設けられた受容層に、染料画像を形成し、その後に画像が形成された受容層を被転写体へ転写する方法がある。
ところで、熱転写方式において、熱転写材料に用いられる色素が重要であり、従来のものは、得られる画像の安定性、すなわち耐光性や定着性が良くないという欠点を有している。
それを改良するため、キレート化可能な熱拡散性色素を用い、被転写体の受容層にキレート化された色素による昇華画像を形成する画像形成方法が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の熱転写方式により受容層の染料染着性樹脂層を任意の被転写体上に転写し、その後に染料画像を形成する方法では、被転写体上の画像受容層は、被転写体の面質の影響を強く受け、被転写体表面の凹凸によって、画像受容層表面が凹凸になり、形成される画像に、白抜けやムラが発生したりする問題がある。また、上記の基材の上に剥離可能に設けられた受容層に、染料画像を形成し、その後に画像が形成された受容層を被転写体へ転写する方法では、この熱転写記録において、染料画像が形成された受容層を被転写体へ転写する際の加熱条件が厳しいことにより、画像のにじみが発生しやすい問題がある。さらに、キレート化可能な熱拡散性色素を用い、被転写体の受容層にキレート化された色素による昇華画像を形成する画像形成方法では、画像形成時、染料を被転写体の受容層へ転写染着させる加熱条件では、受容層での熱拡散性色素が完全にキレート化せず、キレート化していない熱拡散性色素が残存するため、画像の安定性、すなわち耐光性や定着性が良くないという問題がある。本発明は、上記の問題点を解決し、任意の被転写体に昇華画像を形成し、その画像に、白抜けやムラがなく、また、画像のにじみや画像の安定性、すなわち耐光性や定着性の優れた画像形成方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明は、基材の一方の面に、剥離可能に設けられた金属イオン含有化合物を含む受容層を有する熱転写材料の受容層と、キレート化可能な熱拡散性色素を含む染料層とを互いに接するように重ね合わせ、加熱することにより、受容層に画像を形成し、その後、画像形成された受容層を被転写体上に転写する画像形成方法において、基材上に接着層を設けた熱転写材料を用いて、被転写体に接着層のみを先に転写した後に、その上から画像形成済みの受容層を転写するものであり、受容層に含有する金属イオン含有化合物と、染料層に含有するキレート化可能な熱拡散性色素が、まず、受容層への画像の形成時の加熱で、キレート化し、その後、キレート化しきれていない熱拡散性色素を、画像形成された受容層を被転写体上に転写する時の加熱条件により、完全にキレート化することを特徴とする。また、基材の一方の面に、剥離可能に設けられた金属イオン含有化合物を含む受容層を有する熱転写材料の受容層と、キレート化可能な熱拡散性色素を含む染料層とを互いに接するように重ね合わせ、加熱することにより、受容層に画像を形成し、その後、画像形成された受容層を被転写体上に転写する画像形成方法において、画像形成済みの受容層上に、基材上に接着層を設けた熱転写材料を用いて、接着層を転写した後に、受容層とともに接着層を転写するものであり、受容層に含有する金属イオン含有化合物と、染料層に含有するキレート化可能な熱拡散性色素が、まず、受容層への画像の形成時の加熱で、キレート化し、その後、キレート化しきれていない熱拡散性色素を、画像形成された受容層を被転写体上に転写する時の加熱条件により、完全にキレート化することを特徴とする。また、受容層に含まれる金属イオン含有化合物が、上記の一般式(1)と(3)の少なくとも1種であることを特徴とする。基材の一方の面に、剥離可能に設けられた受容層を有する熱転写材料において、基材の同一面上に、キレート化可能な熱拡散性色素を含有する染料層を設けた熱転写材料を用いることを特徴とする。また、染料層に含まれるキレート化可能な熱拡散性色素が、上記の一般式(5)と(6)の少なくとも1種であることを特徴とする。また、基材と受容層との間に、離型層を設けた熱転写材料を用いることを特徴とする。また、基材の他方の面に、背面層を設けた熱転写材料を用いることを特徴とする。
【0005】
本発明の作用は、以下の通りである。
基材の一方の面に、受容層を剥離可能に設けているため、その受容層に昇華画像を形成した後に、サーマルヘッド、もしくは、ホットスタンパーなどの手段により、基材の受容層面とは反対の、基材の他方の面より加熱することで、任意の被転写体に対し、また、任意の位置および大きさで、画像形成が可能となる。
さらに、受容層に含有する金属イオン含有化合物と、染料層に含有するキレート化可能な熱拡散性色素が、まず、受容層への昇華画像の形成時の加熱で、キレート化し、その後、キレート化しきれていない熱拡散性色素を、画像形成された受容層を被転写体上に転写する時の加熱条件により、完全にキレート化することが可能となる。
【0006】
【発明の実施の形態】
次に、発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施例である熱転写材料を示す斜視図である。図1では、基材の同一平面上に受容層部1、染料層部2、接着層部3が面順次に設けられている。なお、使用する記録装置の種類や記録方法によっては、基材シートの一方の面に染料層部2のみを設け、他方の面に受容層部1と接着層部3を設けた構成であってもよいし、或は、一方の面に受容層部1のみを設け、他方の面に染料層部2と接着層部3を設けた構成であってもよい。また、図1では受容層部1、染料層部2、接着層部3に間隔を設けていないが、これらの各部の間に間隔を設けてもよく、この場合、熱転写記録装置の制御方法に合わせてその間隔を適宜決めればよい。また、各部の頭出しを精度良く行うために検知マークを設けることが好ましいが、設け方については特に限定されるものではない。
図1では、基材の同一平面上に受容層部と染料層部を設けたが、別個の基材にそれぞれを設けてもよいことは、言うまでもない。
受容層部1の層構成は、図2に示すようであり、基材4の一方の面に受容層5が設けられている。
【0007】
(基材)
基材4は、ポリオレフィン系やポリスチレン系の合成紙のようなミクロボイド層を有する材料に限定されず、従来の熱転写シートに使用されているものと同じ基材をそのまま用いることができ、特に限定されるものではない。好ましい基材4の具体例としては、グラシン紙、コンデンサー紙、パラフィン紙等の薄紙、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルサルホンなどの耐熱性の高いポリエステル、ポリプロピレン、ポリカーボネイト、酢酸セルロース、ポリエチレンの誘導体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリメチルペンテン、アイオノマーなどプラスチックの延伸あるいは未延伸フィルムや、これらの材料を積層したものなどが、あげられる。この基材の厚さは、強度、熱伝導性、耐熱性などが適切になるように材料に応じて適宜選択することができるが、通常は1〜100μm程度のものが好ましく用いられる。
【0008】
(受容層)
受容層5は、基材の一方の面に、剥離可能に設けられ、金属イオン含有化合物とバインダー樹脂と、必要に応じて離型剤などの各種添加剤から構成されている。バインダー樹脂は、昇華染料が染料しやすいものを用いることが好ましく、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなどのハロゲン化樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステルなどのビニル系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、エチレンやプロピレンなどのオレフィンと他のビニル系モノマーとの共重合体、アイオノマーセルロース誘導体などを用いることができる。
受容層5は、染料層との熱融着を防止するために、離型剤を添加することが好ましい。離型剤としては、反応硬化型シリコーン、リン酸エステル系界面活性剤、フッ素系化合物などを用いることができるが、この中でも、特に反応硬化型シリコーン、具体的には、ビニル変性シリコーンやアミノ変性シリコーンとエポキシ変性シリコーンの反応硬化物が、好ましく用いられる。離型剤の添加量は、受容層固形分に対し、0.5〜10重量%が好ましい。
【0009】
金属イオン含有化合物(以下メタルソースと略す)として、下記一般式(1)で表される化合物が、あげられる。
一般式(1)
M2+(X)n 2Y−
(式中、M2+は2価の遷移金属イオンを表す。Xは、遷移金属イオンM2+に配位結合して錯体を形成することが出来る配位化合物を表し、nは、2または3の整数を表す。複数の配位化合物Xは互いに同じであっても異なっていてもよい。また、Y− は遷移金属イオンM2+の対イオンを表す。)
前記一般式(1)で表される化合物において、M2+は2価の遷移金属イオンを表すが、この遷移金属イオンとしては例えばコバルト(2+)、ニッケル(2+)、銅(2+)、亜鉛(2+)、鉄(2+)、などをあげることができる。これらの中でも、とくにニッケル(2+)、銅(2+)、亜鉛(2+)が好ましい。
前記一般式(1)で表される化合物において、(X)n は遷移金属に配位結合して、錯体を形成することができる2又は3の配位化合物を表すが、例えば「キレート化学(5)」(南雲堂編)に記載されている配位化合物から選択することができる。これらの中でもエチレンジアミン誘導体、ピコリンアミド誘導体、2−アイノメチルピペリジン誘導体、グリシンアミド誘導体が好ましく、特にエチレンジアミン誘導体、グリシンアミド誘導体が好ましい。かかるエチレンジアミン誘導体としては、エチレンジアミン、1,2−ジアミノプロパン、N−メチルエチレンジアミン、N−エチルエチレンジアミン、N,N−ジメチルエチレンジアミン、N,N′−ジメチルエチレンジアミンなどをあげることができる。かかるグリシンアミド誘導体としては下記一般式(2)で表される化合物をあげることができる。
【0010】
一般式(2)
【化5】
〔式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6は、それぞれ水素原子、アルキル基、アリール基、シクロアルキル基、アラルキル基、ヘテロ環基を表す。ただし、R1とR2、R1とR3、R5とR6は、それぞれ結合して5員または6員の環を形成してもよく、かかる5員または6員の環は、窒素原子を含み、ピロリジン環、ピペリジン環、モルホリン環を表し、これらの中でも、ピロリジン環、ピペリジン環が好ましい。〕
前記R1〜R6を構成するアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、iso−プロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、ヘキシル基、オクチル基などのようなC1〜C8の直鎖または分岐を有するアルキル基をあげることができる。これらの中でも、特に、C1〜C3の直鎖または分岐を有するアルキル基が好ましい。前記R1〜R6を構成するアリール基としては、フェニル基が好ましい。前記R1〜R6を構成するシクロアルキル基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基が好ましい。前記R1〜R6を構成するアラルキル基としては、ベンジル基が好ましい。前記R1〜R6を構成するヘテロ環基としては、例えばピリジル基が好ましい。前記R1〜R6を構成する各基は、置換基を有していてもよい。この置換基としては、メチル基、エチル基、トリフルオロメチル基などのアルキル基;フェニル基などのアリール基;メトキシ基、エトキシ基などのアルコキシ基;メチルアミノ基、エチルアミノ基などのアミノ基;アセチル基などのアシルアミノ基;メタンスルホニル基などのスルホニル基;メトキシカルボニル基などのアルコキシカルボニル基;シアノ基;ニトロ基;塩素原子、フッ素原子などのハロゲン原子などをあげることができる。
【0011】
前記 前記一般式(1)で表される化合物において、Y− は遷移金属イオンM2+の対アニオンを表すが、この対アニオンは有機、または無機のアニオンであり、特に、遷移金属イオンM2+と配位化合物(X)n とにより形成される錯体を、例えばメチルエチルケトン、テトラヒドロフラン(THF)、などの有機溶媒に溶解可能にする化合物が好ましい。この対アニオンの具体例としては、アルキルカルボン酸、アリールカルボン酸、アルキルスルホン酸、アリールスルホン酸、アルキルリン酸、アリールリン酸、アリールホウ酸などの有機塩をあげることができる。これらの中でも特に、アリールホウ酸、アリールスルホン酸などの各塩が好ましい。
前記一般式(1)で表される化合物の具体例として遷移金属イオンM2+がニッケル(2+)の時はnが3が好ましく、M2+が銅(2+)、亜鉛(2+)の時はnが2が好ましい。
【0012】
以下に、一般式(1)で表される化合物の具体例を示す。
但し、MSは、メタルソースの略称とする。
MS−1; 〔Cu(NH2 CH2 CH2 NH2 )2 〕2+ 〔(C6 H5 )4 B〕− 2
MS−2; 〔Ni(NH2 CH2 CH2 NH2 )3 〕2+ 〔(C6 H5 )4 B〕− 2
MS−3; 〔Co(NH2 CH2 CH2 NH2 )3 〕2+ 〔(C6 H5 )4 B〕− 2
MS−4; 〔Zn(NH2 CH2 CH2 NH2 )3 〕2+ 〔(C6 H5 )4 B〕− 2
MS−5; 〔Ni(C2 H5 NHCH2 CH2 NH2 )3 〕2+ 〔(C6 H5 )4 B〕− 2
MS−6; 〔Ni(C2 H5 NHCH2 CH2 NHC2 H5 )3 〕2+ 〔(C6 H5 )4 B〕− 2
MS−7; 〔Ni(NH2 CH2 CH2 NHCH2 CH2 NH2 )2 〕2+ 〔(C6 H5 )4 B〕− 2
【0013】
MS−8〜11;
【化6】
MS−12〜17;
【化7】
MS−18〜20;
【化8】
MS−21; 〔Ni(NH2CH2CH2CH2NH2)3〕2+ 〔(n−C4H9)4B〕- 2
MS−22; 〔Ni(C2H5NHCH2CH2NH2)2(NH2CH2CH2NH2)〕2+ 〔(C6H5)4B〕- 2
MS−23〜24;
【化9】
MS−25〜34;
【化10】
MS−35〜40;
【化11】
MS−41〜49;
【化12】
【0014】
また、本発明の受容層は、下記一般式(3)で表されるメタルソースを含有することが、好ましい。
一般式(3)
M2+(X-)2
(式中、M2+は2価の遷移金属イオンを表す。X-は、前記一般式(1)で表された配位化合物を表す。また、一般式(3)で表される化合物は中心金属に応じて中性の配位子を有してもよく、代表的な配位子としてはH2O、NH3などがあげられる。)
また、上記の一般式(3)のメタルソースにおいて、Xが下記の一般式(4)で表される配位化合物があげられる。
一般式(4)
【化13】
【0015】
一般式(4)で表される化合物において、Zはアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルボモイル基、ハロゲン原子または水素原子を表す。Zがアリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、ハロゲン原子などの電子吸引性基が金属イオン供給化合物を安定化させるため好ましいが、この中でもアリールオキシカルボニル基およびアルコキシカルボニル基が溶解性の点で更に好ましい。そのアリールオキシカルボニル基としては、フェノキシカルボニル基があげられ、そのアルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、2−エチルヘキシルオキシカルボニル基などの炭素数1〜20の直鎖または分岐を有するアルコキシカルボニル基をあげることができ、また、これらのアルコキシカルボニル基にはハロゲン原子、アリール基やアルコキシ基などが置換していてもよい。
【0016】
RおよびR′はアルキル基およびアリール基を表し、それぞれ同じでも異なっていてもよく、RとZまたはR′とZが結合して環を形成してもよいが、Zが水素原子となる時にR、R′がともにメチル基となることはない。また、Z、RおよびR′で表されるアルキル基としては、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ヘキシル、オクチル、2−エチルヘキシル基などの炭素数1〜20の直鎖または分岐を有するアルキル基をあげることができ、また、これらのアルキル基にはハロゲン原子、アリール基やアルコキシ基などが置換していてもよい。Z、RおよびR′で表されるアリール基としてはフェニル、ナフチル基があげられ、置換基を有していてもよい。Zで表されるアルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ、ブトキシなど炭素数1〜20の直鎖または分岐を有するアルコキシ基をあげることができる。Zで表されるアシル基としては、アセチル、プロピオニル、クロロアセチル、フェナセチル、ベンゾイル基などをあげることができる。Zで表されるハロゲン原子として、好ましくは塩素原子をあげることができる。
【0017】
本発明に用いられるメタルソースの添加量は、通常、受容層固形分1m2 に対し、0.5〜20gが好ましく、さらに1〜15gがより好ましい。
以下に、一般式(3)の化合物例をあげるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0018】
MS−50〜53;
【化14】
MS−54〜60;
【化15】
MS−61〜67;
【化16】
MS−68〜74;
【化17】
MS−75〜81;
【化18】
MS−82〜88;
【化19】
MS−89〜95;
【化20】
MS−96〜99;
【化21】
本発明におけるメタルソースは、一般式(1)と一般式(3)に限定されるものではない。
【0019】
以上の受容層5は、基材4上に、バインダー樹脂にメタルソースすなわち金属イオン含有化合物と必要に応じて離型剤などの添加剤を加え、水または、有機溶剤などの溶媒に溶解または分散させたインキを、バーコーター、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースロールコーティング法などの通常の方法で塗布し、乾燥して形成することができる。
また、受容層5は、上記のように基材上に直接にインキを塗布し、乾燥して形成するだけでなく、別の基材上に受容層を予め形成してあるものから、基材4上に、受容層5を転写形成してもよい。なお、上記の別の基材は、基材4と同様の条件の材料が使用できる。
その受容層5の厚さは、塗布乾燥後の膜厚で0.1〜10μm程度が好ましい。
【0020】
受容層部1とサーマルヘッドのような加熱デバイスとの熱融着を防止し、滑り性を向上させる目的で、図3に示すように基材4の受容層5が設けられている側の他方の面に背面層6を設けてもよい。
【0021】
(背面層)
この背面層6に使用されるバインダー樹脂は、例えば、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、酢酸セルロース、酢酪酸セルロース、硝化綿などのセルロース系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロリドンなどのビニル系樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリルアミド、アクリロニトリル/スチレン共重合体などのアクリル系樹脂、ポリアミド樹脂、ビニルトルエン樹脂、クマロンインデン樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン変性ウレタン樹脂、フッ素変性ウレタン樹脂などが、あげられる。
【0022】
また、これらの樹脂は混合して用いてもよい。背面層6の耐熱性をより高めるために、前記の樹脂のうち、水酸基などの反応性基を有している樹脂を使用し、架橋剤としてポリイソシアネートなどを併用して架橋樹脂層としてもよい。
さらに、サーマルヘッドのような加熱デバイスとの滑り性を向上させるために、背面層6に固形あるいは液状の離型剤または滑剤を加えて、耐熱滑性をもたせてもよい。離型剤または滑剤としては、例えば、ポリエチレンワックス、パラフィンワックスなどの各種ワックス類、高級脂肪族アルコール、オレガノポリシロキサン、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、有機カルボン酸およびその誘導体、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、タルク、シリカなどの無機化合物の微粒子などを用いることができる。
背面層6への滑剤の好ましい添加量は、背面層6の全固形分に対し、5〜50重量%であり、特に好ましくは、10〜30重量%である。
背面層6は、前記の受容層5と同様の方法で形成することができ、その厚さは、塗布乾燥後で、0.1〜10μm程度が好ましい。
【0023】
受容層5の基材4からの剥離性能を制御するために、図4に示すように、基材4と受容層5との間に離型層7を設けてもよく、この場合、受容層5は離型層7との間で剥離し、離型層7は基材4側に残る。離型層7はバインダー樹脂に必要に応じて離型性材料を添加した組成物、または、離型性を有する樹脂から構成される。
【0024】
(離型層)
離型層7をバインダー樹脂に必要に応じて離型性材料を添加して構成する場合、使用可能なバインダー樹脂としては、熱可塑性樹脂であるポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチルなどのアクリル系樹脂、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラールなどのビニル系樹脂、エチルセルロース、ニトロセルロース、酢酸セルロースなどのセルロース誘導体、あるいは熱硬化性樹脂である不飽和ポリエステル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン系樹脂、アミノアルキッド樹脂などがあげられ、離型層7は上記の樹脂の1種あるいは2種以上からなる組成物から構成することができる。
また、離型性材料としては、ワックス類、シリコーンワックス、シリコーンオイル、シリコーン系樹脂、メラミン樹脂、フッ素系樹脂などの離型性を有する樹脂、タルク、シリカの微粒子、界面活性剤や金属セッケンなどの滑剤などが使用できる。
離型層7を離型性を有する樹脂から構成する場合、シリコーン系樹脂、メラミン樹脂、フッ素系樹脂などが使用でき、アクリル系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂などの樹脂分子中にポリシロキサンセグメント、フッ化炭素セグメントなどの離型性セグメントがグラフトしたグラフトポリマーを使用してもよく、上記の樹脂の1種または2種以上からなる組成物から構成することができる。
離型層7は、上記の受容層5と同様な方法で形成することができ、その厚さは、塗布乾燥後で、0.1〜5μmが好ましい。
【0025】
被転写体上に画像と共に転写される受容層5を保護する目的で、図5に示すように、基材4と受容層5との間に保護層8を設けてもよい。この保護層8は受容層5と共に被転写体上に転写されると、被転写体上の受容層5の最表面に位置し、画像の耐侯性能や指紋や薬品などに対する耐久性をより向上させる。
保護層8は少なくともバインダー樹脂から構成され、基材4と適当な剥離性をもち、受容層5と共に被転写体に転写された後は、受容層5の表面保護層として所望の物性をもつ樹脂組成を選定する。一般的には、エチルセルロース、ニトロセルロース、酢酸セルロースなどのセルロース誘導体、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチルなどのアクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラールなどのビニル重合体の熱可塑性樹脂や、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、アミノアルキッド樹脂などの熱硬化型樹脂を保護層樹脂として用いることができる。受容層5が転写された画像形成物に対して、耐摩擦性、耐薬品性、耐汚染性が特に要求される場合は、保護層樹脂として電離放射線硬化型樹脂を用いることもできる。
また、前記の樹脂に、画像形成物の耐擦過性を向上させるための滑剤、汚染防止のための界面活性剤、耐侯性能を向上させるための紫外線吸収剤、酸化防止剤などを加えてもよい。
保護層8は、上記の受容層5同様の方法で形成することができ、その厚さは、塗布乾燥後で、0.1〜20μmが好ましい。
【0026】
(染料層)
本発明における染料層部2は、キレート化可能な熱拡散性色素とバインダー樹脂を主体として、構成されている。本発明における熱拡散性色素としては、前述の多価金属イオンと、錯形成可能な基を有していれば、特に限定的ではないが、下記一般式(5)または(6)で表される色素化合物が好ましい。
一般式(5)
【化22】
(ただし、一般式(5)中、X1は少なくとも一つの環が5〜7個の原子から構成されている芳香族の炭素環又は複素環を完成するのに必要な原子の集まりを表し、かつアゾ結合に結合する炭素の隣接位の少なくとも一つが(A)炭素原子、(B)窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子であり、X2は少なくとも一つの環が5〜7個の原子から構成されている芳香族の炭素環または複素環を完成するのに必要な原子の集まりを表し、Gはキレート化基を表す。)
一般式(6)
【化23】
(ただし、一般式(6)中X1は一般式(5)で定義されたものと同義であり、Z1は電子吸引基を表し、Z2はアリール基を表す。)
前記一般式(5)及び一般式(6)で示される熱拡散性色素の具体例としては、例えば、特開昭59−78893号、同59−109394号、同60−2398号の公開公報に記載されているものをあげることができ。また、これらの公報に開示された合成方法に準じて製造することができる。
【0027】
イエロー色素として、好ましくは、下記一般式(7)があげられる。
一般式(7)
【化24】
【0028】
式中、R11およびR12は各々、水素原子または置換基を表し、Y1 はOR13、SR13またはNR13R14を表し、Z11は2個の炭素原子とともに5〜6員の芳香族環を構成するに必要な原子群を表す。R13およびR14は各々、置換基を有してもよいアルキル基またはアリール基を表す。
【0029】
R11およびR12で表される置換基としては、例えばハロゲン原子(フッ素、塩素など)、アルキル基(メチル、i−プロピル、t−ブチル、トリフルオロメチル、メトキシメチル、2−メチルスルホニルエチル、2−メタンスルホンアミドエチルなど)、シクロアルキル基(シクロペンチル、シクロヘキシルなど)、アリール基(フェニル、3−メチルフェニル、4−t−ブチルフェニル、2−メトキシフェニル、3−アセトアミノフェニルなど)、シアノ基、アシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルアミノ基、アニリノ基、ウレイド基、スルファモイルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイル基、スルホニル基、アルコキシカルボニル基、複素環オキシ基、複素環チオ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、シリルオキシ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、イミド基、ホスホニル基などがあげられる。
R13およびR14で表されるアルキル基およびアリール基としては、R11およびR12で表されるアルキル基、アリール基と同じものをあげることができる。
【0030】
Z11と2個の炭素原子で構成される5〜6員の芳香族環としては、ベンゼン、ピリジン、ピリミジン、トリアジン、ピラジン、ピリダジン、ピロール、フラン、チオフェン、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾール、オキサゾール、チアゾールなどの環があげられ、これらの環は更に他の芳香族環と縮合環を形成してもよい。
【0031】
マゼンタ色素として好ましくは、下記一般式(8)があげられる。
一般式(8)
【化25】
【0032】
式中、R21はアルキル基、ハロゲン原子または水素原子を表し、R22はアルキル基または水素原子を表し、R23およびR24は各々、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアラルキル基または置換基を有してもよいアリール基を表す。ただし、R23およびR24の少なくとも一つは、アルキル置換アリール基またはアルキル置換アラルキル基である。
R21が表すハロゲン原子としては塩素、臭素などがあげられ、R21およびR22が表すアルキル基としてはメチル、エチル、ブチルなどがあげられる。R23およびR24が表す、それぞれ置換基を有してもよいアルキル基、アラルキル基およびアリール基としては、メチル、エチル、プロピル、i−プロピル、ブチル、sec−ブチル、ペンチル、ヘキシル、メトキシエチル、エトキシカルボニルメチル、ベンジル、フェネチル、4−メチルベンジル、フェニル、m−トリル、p−トリルなどがあげられる。ただし、R23およびR24の少なくとも一方はアルキル置換アリール基(m−トリル、4−メトキシフェニルなど)またはアルキル置換アラルキル基(メチルベンジル)である。
【0033】
シアン色素として好ましくは、下記一般式(9)があげられる。
一般式(9)
【化26】
【0034】
式中、R31は置換または未置換の芳香族環を形成するのに必要な原子群を表し、Z32はそれぞれ置換または未置換のチアゾール環、ベンゾチアゾール環またはピリジン環を形成するのに必要な原子群を表し、R31は置換されてもよいアルキル基を表す。
R31で形成される芳香族環としては、ベンゼン環、ナフタレン環が好ましい。R31が表す置換されてもよいアルキル基は、好ましくは炭素原子数1〜12の直鎖または分岐のアルキル基であり、例えばメチル、エチル、プロピル、iso−プロピル、ブチル、t−ブチル、ヘキシル、2−エチルヘキシル、デシル、メトキシエチル、クロロメチル、2−カルボキシエチル、ベンジルなどがあげられる。
以下に、一般式(7)、(8)および(9)で表される色素の代表的化合物例をあげるが、これらに限定されるものではない。
【0035】
イエロー色素の例として、Y−1〜5があげられる。
【化27】
【0036】
マゼンタ色素の例として、M−1〜5があげられる。
【化28】
【0037】
シアン色素の例として、C−1〜5があげられる。
【化29】
本発明に用いられるキレート化可能な熱拡散性色素の添加量は、通常、染料層固形分1m2に対し、0.1g〜20gが好ましく、さらに、0.2g〜5gがより好ましい。
【0038】
染料層に用いられるバインダー樹脂は、セルロース系、ポリアクリル酸系、ポリビニルアルコール系、ポリビニルピロリドン系などの水溶性ポリマー、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、エチルセルロース、ニトロセルロースなどの有機溶媒に可溶のポリマーがある。有機溶媒に可溶のポリマーを用いる場合、1種または2種以上を有機溶媒に溶解して用いるだけでなく、ラテックス分散の形で使用してもよい。
バインダーの使用量としては、基材1m2 当たり0.1g〜50gが好ましい
。
【0039】
接着層部3の接着層を転写する方法としては、被転写体に接着層のみを先に転写した後、その上から画像形成済みの受容層5を転写する場合と、画像形成済みの受容層5上に接着層を転写した後、受容層5と共に被転写体に転写する場合とがある。
図6に先に被転写体へ転写される場合に使用される接着層部3の層構成の例を示す。接着層9は紙などの被転写体との接着性が良好である材料が用いられる。被転写体に応じて適当な材料を選択する必要があるが、一般的には熱可塑性樹脂、天然樹脂、ゴム、ワックスなどを用いることができる。例えば、エチルセルロース、酢酪酸セルロースなどのセルロース誘導体、ポリスチレン、ポリα−メチルスチレンなどのスチレン共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリエチルメタクリレート、ポリエチルアクリレートなどのアクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラールなどのビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、ナイロン樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン系樹脂、アイオノマー、エチレンアクリル酸共重合体、エチレンアクリル酸エステルなどの合成樹脂や、粘着付与剤としてのロジン、ロジン変性マレイン酸樹脂、エステルゴム、ポリイソブチレンゴム、ブチルゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴアクリルニトリルゴム、ポリアミド樹脂、ポリ塩素化オレフィンなどがあげられ、前記の材料の1種または2種以上よりなる組成物から接着層9を構成することができる。
この接着層9の厚さは、被転写体と受容層との接着性能が良好になるように決定されるが、通常は、乾燥状態で0.1〜20μmが好ましい。さらに、接着層9は、受容層5と同様な方法で塗布、乾燥し、形成することができる。
【0040】
接着層9の基材4からの剥離性能を制御するために、特に図示はしないが、離型層を設けてもよく、この場合、接着層9は離型層との間で剥離し、離型層は基材側に残る。
また、図7に示すように基材4と接着層9との間に剥離層10を設けてもよく、剥離層10は基材4との間で剥離して接着層9と共に被転写体に転写される。被転写体へ転写された後、受容層5と接着されるため、剥離層10には前述した受容層5と同様な材料が用いられ、さらに、受容層5と同様な方法で塗布、乾燥し、形成することができる。
【0041】
図8には、先に受容層5へ転写される場合に使用される接着層部3の層構成の例を示す。基材4上に被転写体と接着するための被転写体用接着層11が設けられ、その上に受容層と接着するための受容層用接着層12が設けられている。
被転写体接着層11は前述の接着層9と同様な材料からなり、受容層用接着層12には受容層5と同様な材料が用いられる。
それぞれの接着層11,12の厚さは被転写体と受容層5との接着性能が良好になるように決定されるが、通常は乾燥状態で0.1〜20μmが好ましい。被転写体用接着層11の基材4からの剥離性能を制御するために、図9に示すように基材4と被転写体用接着層11との間に、接着層用離型層13を設けてもよく、この場合、前記接着層11,12は接着層用離型層13との間で剥離し、接着層用離型層13は基材4側に残る。この接着層用離型層13は前述した基材4と受容層5との間に設ける離型層7と同じ材料を用いることができる。
また、特に、受容層用接着層12には感熱式の材料以外にも、感圧式の材料を使用してもよい。また、接着層部3の基材4にも前述したように背面層6をもうけてもよい。
【0042】
また、上記の受容層、離型層、保護層、接着層には、塗膜の箔切れを良くするために、有機顔料、無機顔料などを添加してもよい。
また、本発明の熱転写材料は、受容層部、染料層部、接着層部に加えて、紫外線吸収性や耐擦過性を有する材料を有する保護層を同一の基材上に設けることも可能である。
【0043】
次に、上記の構成の熱転写材料を用いた画像形成方法について、図面を参照しながら説明する。
図10に熱転写記録装置の構成例を示す。この例では、受容層部1、染料層部2および接着層部3を基材の同一面に設けた一体型の熱転写材料20を使用している。なお、同図では模式的に図示しているため、熱転写材料20における各部の長さなどは実際にものとは異なっている。
熱転写材料20は供給ロール21から繰り出され、巻取ロール22に巻き取られることで図の矢印の方向に搬送される。受容層部1、染料層部2、接着層部3が形成された面を内側にして、熱転写材料20を搬送し、第1のサーマルヘッド31および第1のプラテンロール32により圧接および加熱して、受容層に染料層と接着層を転写する。この転写の際、熱転写材料20は第1および第2の搬送ロール33,34により、図の左方向に搬送される。そして、上下可動ロール35により熱転写材料20のたるみが除去され、皺の発生などが防止される。供給ロール21の駆動機構または第1のサーマルヘッド31と供給ロール21との間に、もしくは巻取ロール22の駆動機構または第1のプラテンロール32と巻取ロール22との間にテンションコントロール機構を設け、転写時にバックテンションが付与されるようにしてもよい。なお、これとは逆に転写時に熱転写材料20が図の右方向に搬送されるようにし、上下可動ロール35によりバックテンションを付与するようにしてもよい。また、受容層部1、染料層部2、接着層部3の位置を検出するために、各領域の先頭部分に検知マークを設けておいてもよい。続いて、第2のサーマルヘッド36および第2のプラテンロール37により、画像が形成され接着層が転写された受容層38を被転写体39に転写する。以上の方法で被転写体39に画像を形成する場合に用いる熱転写材料20の接着層部は、図8または図9に示した層構成のものである。
【0044】
図10に示す構成の装置では、第1のサーマルヘッド31および第1のプラテンロール32により受容層に画像を形成した後、まず第2のサーマルヘッド36および第2のプラテンロール37により被転写体39に接着層を転写し、その上に画像が形成された受容層を転写するようにしてもよい。この方法で被転写体39に画像を形成する場合に用いる熱転写材料20の接着層部は、図6または図7に示した層構成のものである。
【0045】
図11に他の装置の構成例を示す。この例では、受容層部1のみを一方の面に設け、他方の面に染料層部2と接着層部3を設けた一体型の熱転写材料20を使用している。なお、この図では被転写体への転写部分を省略している。また、同図も模式的に図示しているため、熱転写材料20における各部の長さなどは実際のものとは異なっている。
熱転写材料20は供給ロール21から繰り出されて図の矢印方向に搬送される。受容層部1が形成された面を内側にして、熱転写材料20を搬送し、第1のサーマルヘッド31および第1のプラテンロール32により、圧接および加熱して、受容層に染料層と接着層を転写する。この転写の際、圧接および加熱されたまま図示しない搬送ロールにより左方向もしくは右方向に搬送される。そして、左右可動ロール35により熱転写材料20のたるみが除去され、皺の発生などが防止されるとともに、長さが調節される。また、この左右可動ロールにより転写時のテンションをコントロールすることもでき、受容層部1、染料層部2、接着層部3の各領域の先頭部分に検知マークを設けておけば、より正確に位置合わせを行うこともできる。受容層上に染料層と接着層が転写された後、図示しない転写部分により画像形成された受容層を被転写体に転写する。この方法で用いる熱転写材料の接着層部は図8または図9に示した層構成のものである。
【0046】
受容層部と接着層部を同じ面上に設け、他方の面に染料層部のみを設けた一体型の熱転写材料を用いて、図11と同様に、受容層部が形成された面を内側にして、熱転写材料を搬送してもよい。この場合、第1のサーマルヘッド31および第1のプラテンロール32により受容層に画像を形成した後、先に被転写体に接着層を転写してから、画像が形成された受容層をその上に転写することができる。この方法で用いる熱転写材料の接着層部は図6または図7に示した層構成のものである。
染料を受容層に転写するときに熱エネルギーを与える手段は、従来から公知の方法はいずれも使用できる。ただし、染料の転写は染料層部の背面から行ってもよいし、受容層部の背面から行ってもよい。また、接着層の転写も接着層部の背面から行ってもよいし、転写される側の背面から行ってもよい。なお、最終的に得られる画像は受容層上に形成した画像と鏡像関係となるので、受容層上に形成する画像は、予め逆転像として形成しておく必要がある。
【0047】
【実施例】
以下に具体例をあげて、説明する。
(実施例1)
背面処理の施された厚さ12μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ株式会社製、商品名ルミラー)を基材とし、背面と反対側の面に下記組成の保護層塗工液を乾燥時の塗布量が2g/m2 となるように塗布し、さらに下記メタルソースを含む下記組成の受容層塗工液を乾燥時の塗布量が2g/m2 となるように塗布し、100℃で5分間乾燥させて受容層部を形成した。
[メタルソース]
例示化合物No.MS−68
【0048】
次に、同一の基材の背面と反対側の面における受容層部とは異なる領域に、下記組成の剥離層塗工液を乾燥時の塗布量が1g/m2 となるように塗布し、さらに下記組成の接着層塗工液を乾燥時の塗布量が3g/m2 となるように塗布し、100℃で5分間乾燥させて接着層転写部を形成した。
【0049】
さらに、同一の基材の背面と反対側の面における受容層部、接着層部とは異なる領域に、キレート化可能な熱拡散性色素(Y−1、M−1、C−1)を含有するYMCの染料層を面順次に設けて染料層部を形成し、一体型の熱転写シートを作成した。染料層塗工液は、以下の配合である。
【0050】
[イエロー染料層塗工液の組成]
イエロー色素(例示化合物Y−1) 4重量部
ポリビニルブチラール樹脂 70重量部
メチルエチルケトン 13重量部
トルエン 13重量部
[マゼンタ染料層塗工液の組成]
マゼンタ色素(例示化合物M−1) 4重量部
ポリビニルブチラール樹脂 70重量部
メチルエチルケトン 13重量部
トルエン 13重量部
[シアン染料層塗工液の組成]
シアン色素(例示化合物C−1) 4重量部
ポリビニルブチラール樹脂 70重量部
メチルエチルケトン 13重量部
トルエン 13重量部
【0051】
上述の手順で作成した熱転写材料の受容層部と染料層部を重ね合わせ、解像度12dot/mm、平均抵抗値3100Ωのサーマルヘッドとプラテンロールで圧接し、5〜80mJ/mm2 の印加エネルギー範囲で順次増加させるステップパターンを、送り速度10msec/lineの条件で染料層部の背面から加熱して受容層上に画像を形成した。
次いで、市販の上質紙と熱転写材料の接着層部と重ね合わせ、上記と同種のサーマルヘッドとプラテンロールとで圧接し、80mJ/mm2 の印加エネルギーを、送り速度10msec/lineの条件で接着層部の背面から加熱して上質紙上に接着層及び基材との間で剥離した剥離層を転写した。
そして、接着層及び剥離層の転写された上質紙と画像の形成された受容層とを重ね合わせ、上記と同種のサーマルヘッドとプラテンロールとで圧接し80mJ/mm2 の印加エネルギーを、送り速度10msec/lineの条件で受容層部の背面から加熱して上質紙上の剥離層と受容層とを接着させた後、受容層を保護層と共に基材から剥離して画像形成物を得た。
上記の手順で形成された上質紙上の画像は、ステップパターンの各濃度について色材が一様に転写されてムラ、滲みがなく、印字抜けの発生は認められなかった。
【0052】
(実施例2)
実施例1と同様に受容層部を形成した。次に同一の基材の背面と反対側の面における受容層とは異なる領域に、下記組成の離型層塗工液を乾燥時の塗布量が1g/m2 となるように塗布した。その上に被転写体用接着層塗工液を実施例1の接着層と同様に乾燥時の塗布量が3g/m2 となるように塗布し、さらに下記組成の受容層用接着層塗工液を乾燥時の塗布量が4g/m2 となるように塗布した。100℃で5分間乾燥させて接着層部を形成した。
さらに、実施例1と同様に、染料層を面順次に設けて染料部を形成し、一体型の熱転写材料を作成した。
【0053】
上述の手順で作成した熱転写材料の受容層部と染料層部を重ね合わせ、解像度12dot/mm、平均抵抗値3100Ωのサーマルヘッドとプラテンロールで圧接し、5〜80mJ/mm2 の印加エネルギー範囲で順次増加させるステップパターンを、送り速度10msec/lineの条件で染料層部の背面から加熱して受容層上に画像を形成した。
次いで、熱転写材料の接着層部と画像の形成された受容層とを重ね合わせ、上記と同種のサーマルヘッドとプラテンロールとで圧接し、80mJ/mm2 の印加エネルギーを、送り速度10msec/lineの条件で接着層部の背面から加熱して受容層上に受容層用接着層及び離型層との間で剥離した被転写体用接着層を転写した。
そして、市販の上質紙と熱転写材料の画像が形成され、かつ受容層用接着層および被転写体用接着層が転写された受容層部とを重ね合わせ、上記と同種のサーマルヘッドとプラテンロールとで圧接し80mJ/mm2 の印加エネルギーを、送り速度10msec/lineの条件で受容層部の背面から加熱して上質紙と被転写体用接着層とを接着させた後、受容層を保護層と共に基材から剥離して画像形成物を得た。
上記の手順で形成された上質紙上の画像は、実施例1の場合と同様に、ステップパターンの各濃度について色材が一様に転写されてムラ、滲みがなく、印字抜けの発生は認められなかった。
【0054】
(比較例1)
背面処理の施された厚さ12μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ株式会社製、商品名ルミラー)を基材とし、背面と反対側の面に下記組成の保護層塗工液を乾燥時の塗布量が、2g/m2 となるように塗布し、さらに下記組成の受容層塗工液を乾燥時の塗工量が2g/m2 となるように塗布し、100℃で5分間乾燥させて受容層部を形成した。
【0055】
次に、同一基材の背面と反対側の面における受容層部とは異なる領域に、下記組成の剥離層塗工液を乾燥時の塗布量が1g/m2 となるように塗布し、さらに下記組成の接着層塗工液を乾燥時の塗布量が3g/m2 となるように塗布し、100℃で5分間乾燥させて接着層転写部を形成した。
さらに、同一の基材の背面と反対側の面における受容層部、接着層部とは異なる領域に、YMCの染料層を面順次に設けて染料層部を形成し、一体型の熱転写材料を作成した。
【0056】
上述の手順で作成した熱転写材料の受容層部と染料層部を重ね合わせ、解像度12dot/mm、平均抵抗値3100Ωのサーマルヘッドとプラテンロールとで圧接し、5〜80mJ/mm2 の印加エネルギー範囲で順次増加させるステップパターンを、送り速度10msec/lineの条件で染料層部の背面から加熱して受容層上に画像を形成した。
次いで、市販の上質紙と熱転写材料の接着層部と重ね合わせ、上記と同種のサーマルヘッドとプラテンロールとで圧接し、80mJ/mm2 の印加エネルギーを、送り速度10msec/lineの条件で接着層部の背面から加熱して上質紙上に接着層及び基材との間で剥離した剥離層を転写した。
そして、接着層及び剥離層の転写された上質紙と画像の形成された受容層とを重ね合わせ、上記と同種のサーマルヘッドとプラテンロールとで圧接し80mJ/mm2 の印加エネルギーを、送り速度10msec/lineの条件で受容層部の背面から加熱して上質紙上の剥離層と受容層とを接着させた後、受容層を保護層と共に基材から剥離して画像形成物を得た。
【0057】
(比較例2)
実施例1と同様に受容層部を形成した。次に、同一の基材の背面と反対側の面における受容層部とは異なる領域に、下記組成の離型層塗工液を乾燥時の塗布量が1g/m2 となるように塗布した。その上に被転写体用接着層塗工液を実施例1の接着層と同様に乾燥時の塗布量が、3g/m2 となるように塗布し、さらに下記組成の受容層用接着層塗工液を乾燥時の塗布量が、4g/m2 となるように塗布した。100℃で5分間乾燥させて接着層部を形成した。
さらに、実施例1と同様に、染料層を面順次に設けて染料層部を形成し、一体型の熱転写材料を作成した。
【0058】
上述の手順で作成した熱転写材料の受容層部と染料層部を重ね合わせ、解像度12dot/mm、平均抵抗値3100Ωのサーマルヘッドとプラテンロールとで圧接し、5〜80mJ/mm2 の印加エネルギー範囲で順次増加させるステップパターンを、送り速度10msec/lineの条件で染料層部の背面から加熱して受容層上に画像を形成した。
次いで、熱転写材料の接着層部と画像の形成された受容層とを重ね合わせ、上記と同種のサーマルヘッドとプラテンロールとで圧接し、80mJ/mm2 の印加エネルギーを、送り速度10msec/lineの条件で接着層部の背面から加熱して受容層上に受容層用接着層及び離型層との間で剥離した被転写体用接着層を転写した。
そして、市販の上質紙と熱転写材料の画像が形成され、かつ受容層用接着層および被転写体用接着層が転写された受容層部とを重ね合わせ、上記と同種のサーマルヘッドとプラテンロールとで圧接し80mJ/mm2 の印加エネルギーを、送り速度10msec/lineの条件で受容層部の背面から加熱して上質紙と被転写体用接着層とを接着させた後、受容層を保護層と共に基材から剥離して画像形成物を得た。
【0059】
この画像について耐光性、白抜け、滲みについて下記の方法により評価して、下記の表1に示す結果が得られた。
(耐光性の評価方法)
前記に述べた実施例および比較例で得られた画像の耐光性テストを、キセノンフェードメーター(アトラス社製、Ci35A)で実施し、次の条件(ブラックパネル温度50℃、50時間照射、50KLux)で変褪色の有無を確認した。記録濃度は米国マクベス社製のデンシトメーターRD−918で測定し、濃度1.0付近の残存率を表示した。
(白抜けの評価方法)
目視により、以下の評価基準にて評価した。
評価基準;
○:画像表面が平滑で、画像自体に普通紙の繊維目がみられない。
×:画像に普通紙の繊維目が現れ、周囲と比較して濃度が高いスジ状の模様または、濃度が低いスジ状の模様がみられる。
(滲みの評価方法)
受容層転写時の滲みを、以下の評価基準にて、目視により評価した。
評価基準;
○:ドットの滲みが殆ど無く、画像のシャープさが殆ど失われない。
×:ドットの滲みがみられ、画像のシャープさが失わた。
(以下余白)
【0060】
【表1】
【0061】
【発明の効果】
本発明によれば、基材の一方の面に、受容層を剥離可能に設けているため、その受容層に昇華画像を形成した後に、サーマルヘッド、もしくは、ホットスタンパーなどの手段により、基材の受容層面とは反対の、基材の他方の面より加熱することで、任意の被転写体に対し、また、任意の位置および大きさで、白抜けやムラのない画像形成が可能となる。さらに、受容層に含有する金属イオン含有化合物と、染料層に含有するキレート化可能な熱拡散性色素が、まず、受容層への昇華画像の形成時の加熱で、キレート化し、その後、キレート化しきれていない熱拡散性色素を、画像形成された受容層を被転写体上に転写する時の加熱条件により、完全にキレート化し、画像のにじみや画像の安定性、すなわち耐光性や定着性の優れた画像形成方法が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る熱転写シートの構成例を示す斜視図である。
【図2】受容層部の構成例を示す断面図である。
【図3】受容層部の他の構成例を示す断面図である。
【図4】受容層部の他の構成例を示す断面図である。
【図5】受容層部の他の構成例を示す断面図である。
【図6】接着層部の構成例を示す断面図である。
【図7】接着層部の他の構成例を示す断面図である。
【図8】接着層部の他の構成例を示す断面図である。
【図9】接着層部の他の構成例を示す断面図である。
【図10】本発明に係る熱転写記録装置の一例を示す概略構成図である。
【図11】熱転写記録装置の他の例を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1 受容層部
2 染料層部
3 接着層部
4 基材
5 受容層
6 背面層
7 離型層
8 保護層
9 接着層
10 剥離層
11 被転写用接着層
12 受容層用接着層
13 接着層用離型層
20 熱転写材料
21 供給ロール
22 巻取ロール
31、36 サーマルヘッド
32、37 プラテンロール
39 被転写体
Claims (7)
- 基材の一方の面に、剥離可能に設けられた金属イオン含有化合物を含む受容層を有する熱転写材料の受容層と、キレート化可能な熱拡散性色素を含む染料層とを互いに接するように重ね合わせ、加熱することにより、受容層に画像を形成し、その後、画像形成された受容層を被転写体上に転写する画像形成方法において、基材上に接着層を設けた熱転写材料を用いて、被転写体に接着層のみを先に転写した後に、その上から画像形成済みの受容層を転写するものであり、受容層に含有する金属イオン含有化合物と、染料層に含有するキレート化可能な熱拡散性色素が、まず、受容層への画像の形成時の加熱で、キレート化し、その後、キレート化しきれていない熱拡散性色素を、画像形成された受容層を被転写体上に転写する時の加熱条件により、完全にキレート化することを特徴とする画像形成方法。
- 基材の一方の面に、剥離可能に設けられた金属イオン含有化合物を含む受容層を有する熱転写材料の受容層と、キレート化可能な熱拡散性色素を含む染料層とを互いに接するように重ね合わせ、加熱することにより、受容層に画像を形成し、その後、画像形成された受容層を被転写体上に転写する画像形成方法において、画像形成済みの受容層上に、基材上に接着層を設けた熱転写材料を用いて、接着層を転写した後に、受容層とともに接着層を転写するものであり、受容層に含有する金属イオン含有化合物と、染料層に含有するキレート化可能な熱拡散性色素が、まず、受容層への画像の形成時の加熱で、キレート化し、その後、キレート化しきれていない熱拡散性色素を、画像形成された受容層を被転写体上に転写する時の加熱条件により、完全にキレート化することを特徴とする画像形成方法。
- 基材の一方の面に、剥離可能に設けられた受容層を有する熱転写材料において、基材の同一面上に、キレート化可能な熱拡散性色素を含有する染料層を設けた熱転写材料を用いることを特徴とする上記の請求項1又は2に記載する画像形成方法。
- 基材と受容層との間に、離型層を設けた熱転写材料を用いることを特徴とする上記の請求項1又は2に記載する画像形成方法。
- 基材の他方の面に、背面層を設けた熱転写材料を用いることを特徴とする上記の請求項1又は2に記載する画像形成方法。
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